ZENSHIN 2009/05/25(No2392 p06)

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第2392号の目次

(写真 那覇国際通りを230人が大デモ 5・15沖縄闘争に全国の青年労働者が道州制・米軍再編に絶対反対を掲げ、法大弾圧を打ち破り大結集。16日は国際通りデモ、学生集会、17日は県民大会、全国青年労働者交流集会、18日は基地労働者・辺野古・沖縄大学へのビラまき、辺野古現地闘争に決起した【5月16日 那覇国際通り)=記事2面)

1面の画像
(1面)
法大闘争への「暴処法」弾圧粉砕し6・14-15労学共闘の力で大反撃を
革共同は全労働者・学生・人民に訴える
記事を読む  
学生のパソコン4台など押収
破防法型捜索を弾劾する(5月20日)
記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
日程 6・14全国労働者総決起集会 記事を読む  
(2面)
5・15沖縄闘争の高揚から6・14-15へ
青年労働者集会 “道州制と米軍再編に反対”
「沖縄の主流派」を宣言
記事を読む  
5・16那覇 団結を訴えてデモ
沖縄-本土が熱く合流(5月16日)
記事を読む  
5・18辺野古 “新基地建設阻む”
オバマへの幻想を許さず(5月18日)
記事を読む  
道州制反対で大展開(5月17、18日) 記事を読む  
全国学生集会 洞口さん逮捕に怒り爆発
“法大闘争が未来を決する”(5月16日)
記事を読む  
(3面)
法大弾圧に社会的大反撃を
学生12人ただちに奪還へ
法大闘争新自由主義と戦争に対決
記事を読む  
飯田橋・市ケ谷で街宣
不当弾圧に広範な怒り(5月18日)
記事を読む  
暴処法 団結禁止が狙い
戦前からの治安立法
記事を読む  
米CAMSの学生が檄
法大闘争に熱い連帯(5月16日)
記事を読む  
ロサンゼルス統一教組
「解雇阻止」で座り込み
ダフィー委員長ら46人逮捕(5月15日)
記事を読む  
韓国・大田労働者大会
貨物連帯など2万人
戦闘警察を徹底的に粉砕(5月16日)
記事を読む  
都・区の夏季一時金闘争
ストで削減勧告粉砕を
「スト配置せず」都労連委員長とは何事か
記事を読む  
(4面)
三里塚芝山連合空港反対同盟委員長 戸村一作生誕百年の新たな決意
日帝権力への激しい「敵愾心」 労農同盟に革命の勝利を展望
高田隆志
記事を読む  
日誌 2009年 5月13日〜19日
防衛相、初の哨戒機派兵命令/オバマ、グアンタナモ特別軍事法廷を再開
記事を読む  
(5面)
“裁判員制度つぶすまで闘う”
5・20東京 650人が意気高く銀座デモ
熱い注目 沿道から続々合流(5月20日)
記事を読む  
「大運動」
記者会見と駅頭街宣で実施当日に反撃(5月21日)
記事を読む  
廃止めざし集会・デモ
仙台、新潟、名古屋、広島で
記事を読む  
「君が代」解雇撤回せよ
東京/不起立貫き非常勤教員合格取り消し
米山良江さんの裁判がスタート(5月11日)
記事を読む  
〈焦点〉 アフガンで民間人大虐殺
侵略戦争激化するオバマ
記事を読む  
〈焦点〉 連合の産業報国会化狙う
鷲尾元会長に旭日大綬章
記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
「在留カード」導入許すな! 6・3渋谷デモへ
在日・滞日労働者と団結し入管法改悪を阻止しよう
記事を読む  
“陸自ソマリア沖派兵阻止”
小牧基地闘争に立つ(5月16日)
記事を読む  
迎賓館・横田爆取裁判
弁護側立証へ前進
早期結審策動を粉砕(5月11日)
記事を読む  
法大弾圧裁判
山本進君らに論告求刑
5・15「暴処法」弾圧を弾劾(5月14、20日)
記事を読む  

(写真 那覇国際通りを230人が大デモ 5・15沖縄闘争に全国の青年労働者が道州制・米軍再編に絶対反対を掲げ、法大弾圧を打ち破り大結集。16日は国際通りデモ、学生集会、17日は県民大会、全国青年労働者交流集会、18日は基地労働者・辺野古・沖縄大学へのビラまき、辺野古現地闘争に決起した【5月16日 那覇国際通り)=記事2面)

週刊『前進』(2392号1面1)(2009/05/25 )

 法大闘争への「暴処法」弾圧粉砕し6・14-15労学共闘の力で大反撃を

 革共同は全労働者・学生・人民に訴える

(写真 ”12人を必ず奪還” 5月22日、法大弾圧粉砕総決起集会で労学460人が怒りの大反撃を誓った【渋谷区=記事次号】)

 文連と全学連の壊滅狙い

 5月15日、日帝権力は、4月24日の「東京都公安条例違反」弾圧で逮捕・勾留していた法政大の恩田亮文化連盟(文連)副委員長と倉岡雅美全学連副委員長を「建造物侵入」と「威力業務妨害」で不当にも起訴した(4人は奪還)。さらに15日以降、「暴力行為等の処罰に関する法律(暴処法)違反」や「公務執行妨害」「建造物侵入」「威力業務妨害」をデッチあげ、織田陽介全学連委員長や斎藤郁真文連委員長ら学生12人を、次々に逮捕・再逮捕した(3面の関連記事を参照)。
 さらに文連の関係者とみなした法大生を、「事情聴取」と称して呼び出し、強制的に拉致・連行して、長時間の取り調べとスパイを強要するという、とんでもない攻撃を開始した。
 これは全学連と法大文連の壊滅を狙った、組織破防法型の断じて許せない大弾圧だ。われわれは激しい怒りを抑えることができない。世界大恐慌と戦争の情勢のもとで加えられたこの大弾圧を、全国学生と労働者階級人民の蜂起的大反撃で絶対に粉砕しなければならない。

 「大恐慌を革命へ」の拠点

 06年3月以来、すでに法大闘争での逮捕者は実に107人、起訴者は24人だ。彼らは学生の政治・文化活動の自由と大学自治を求めて声をあげ、不当な処分の撤回を求めてきた。その不屈の闘いが、法大資本と日帝権力の体制そのものを根幹から揺るがしている。「大恐慌を世界革命へ」の拠点が、ここにぶっ立っている。法大闘争は深まる大恐慌下で、戦争・改憲と民営化・労組破壊の攻撃との攻防の最先端で火を噴いているのだ。
 あらゆる罪名で弾圧をくり返しながら、猛然たる学生の反撃でそのすべてが破産し、今回出してきたのが「暴処法」だ。これは戦前以来の労働者の団結破壊の治安立法である。5・27国労臨大闘争弾圧に続いて、権力は、文連と全学連を壊滅し、革共同の前進を阻止する目的でこれを持ち出してきた。まさに「暴処法」弾圧粉砕の闘いは、プロレタリア革命の未来を左右する攻防だ。
 革共同は『前進』春季特別号で、国鉄闘争を基軸とした4大産別決戦で日本革命勝利を開くという具体的で現実的な革命の戦略方針を打ち立てた。その路線的深化も実践的前進も法大弾圧粉砕の勝利にかかっている。
 われわれは、権力の弾圧と反革命の襲撃による幾たびもの試練を乗り越え、革命の道を進んできた。70年決戦の革命的な大爆発に対する破防法攻撃とファシスト・カクマルの12・4反革命、二重対峙・対カクマル戦の爆発的推進に対する75年3・14反革命(本多延嘉革共同書記長暗殺)、そして85年蜂起戦に対する国家権力の「5・7宣言体制」発動などとの闘いに、全党・全階級の一丸となった決起で勝利してきた。今またその革共同の真骨頂を発揮して闘う時が来たのだ。
 学生たちは、鬼神の形相で権力をにらみすえ、完全黙秘・非転向で闘っている。労働者人民のかけがえのない宝である闘う法大生と全学連。彼らと固く連帯し、権力への怒りを爆発させ、「暴処法」弾圧を粉砕しよう。

 戦前以来の治安法を発動

 今回の大弾圧は、これまでとは次元を画する反革命弾圧である。新自由主義大学・監獄大学の解体を掲げて闘われている法大闘争が、大衆性と戦闘性をもって急速に拡大し始めた。これに恐怖し、法大生が集まって当局と権力に異を唱えること自体を犯罪とし、一網打尽にする大攻撃だ。
 戦前、「国体の変革」=革命を目的とした結社・組織を壊滅させるために作られたのが治安維持法だった(1925年制定)。これと一体で、労働運動・農民運動などに広く網をかけて弾圧するために生まれたのが「暴処法」だ(1926年制定)。
 これは目的や動機は問題にせず、「団体の威力」「多衆の威力」「数人共同して」などの集団性を犯罪構成要件として、労働者階級人民の集団行動、すなわち団結そのものを弾圧する極悪の治安法である。敗戦と戦後革命の中で治安維持法は廃止されたが、「暴処法」は「爆発物取締罰則」とともに残され、労働運動・大衆運動弾圧に適用された。この希代の悪法を、法大闘争弾圧に、文連という学生サークル団体と全学連を壊滅するために使おうというのだ。だがそれは逆に、法大闘争の革命的意義を証明しているのだ。
 そもそも今回、「暴処法」を適用して弾圧に出た2月19日深夜の「事件」とは一体何か。法大当局が破壊されたと主張する掲示物とは、学生の立ち入り禁止を通告する看板だ。そんなものは3万法大生とは非和解であり、破壊されて当然ではないか。
 法大当局は、多額の入学金、寄付金、学費をせしめてぼろもうけしながら、学費が払えない学生や自主的に考え行動する学生を営利活動の邪魔だと徹底排除してきた。学生が立て看板やビラを出すこと、クラス討論やアジテーションをすることを禁止してきた。そしてこれに異を唱えれば、弾圧専門の右翼ガードマンを雇って暴力的に襲いかかる。これに屈しない学生は公安警察に売り渡し、停学・退学の処分で追放する。まさに新自由主義大学とは監獄大学なのだ。   
 獄中では、公安警察と治安検事が一体となり、それを裁判所が追認して、逮捕された学生たちに執拗で拷問的な取り調べを行っている。労働者人民の怒りの総決起で、「暴処法」弾圧を無力化し、粉砕し尽くそう!

 労働者階級の決起の合図

 今回の弾圧は、4・24法大解放集会の巨大さをあらためて示した。1500人の学生決起に当局と権力が震撼(しんかん)している。4・24は、06年3・14弾圧以来の闘いがついに到達した地平だ。文連と全学連の闘いが3万法大生を丸ごと獲得する情勢を実力で切り開いた。当局やガードマンが制止しても学生が後から後から合流し、「こんな法大はおかしい」「処分は間違っている」と、あらゆる妨害をはねのけ決起したのだ。
 新自由主義攻撃の環に学生運動の破壊・一掃と、教育の民営化、そして監獄大学化がある。だが法大闘争はこの新自由主義大学化の攻撃に真っ正面から立ちはだかり、その攻撃を根幹からひっくり返している。「法政大学との闘いは、まさに新自由主義を破産させている」(斎藤文連委員長)のだ。「こうした大学の現状をひっくり返すために、学生が団結して大学を占拠した時にどうなるのか、4・24闘争はその展望を示した。学生が団結することの威力を、みんながこの日、実感し、確信した」と、織田委員長は語っている。
 そして法大闘争は、新自由主義と大学の反動的支配を突破して、21世紀の学生運動の中から階級のリーダーが次々と生まれ、大恐慌をプロレタリア革命に転化する情勢を切り開いている。弾圧はこれへの恐怖と反動だ。
 斎藤文連委員長は、「全同胞に告ぐ。われわれは確かに逮捕された。しかし、死んだわけではない。2世紀以上の間、労働者がかちとってきた権利が、先人たちの偉業が、われわれを守っている。何が起きようとわれわれは必ず戻ってくる」と、全学生、全労働者人民に熱烈なアピールを発している。
 さらに今回の「暴処法」弾圧は、法大学生運動の爆発が、学生運動のみならず2000万青年労働者の決起を促進し、必ずや6000万労働者階級の決起へと発展することを、われわれに確信させる。今や学生は、賃労働と資本の階級的搾取関係と無縁なところでは存在し得ない。資本と賃労働の世界に投げ込まれていくのだ。新自由主義大学、監獄大学は、資本の支配下の労働監獄、監獄社会につながっているその縮図だ。これと全存在をかけて闘う法大闘争、闘う法大生の訴えが、「生きさせろ!」と叫ぶ青年労働者の魂に響かないはずはない。
 国鉄決戦を基軸とした4大産別決戦勝利の展望も、この攻防にかかっている。法大「暴処法」弾圧粉砕の闘いは、必ずや労働者階級の巨大な決起の合図となるだろう。
 われわれの回答は、5・22法大弾圧粉砕総決起集会から真一文字に、6・14−15連続大闘争に突き進むことだ。一切をここにかけて蜂起し、この闘いの大爆発で法大弾圧に反撃しよう。獄中の学生戦士に激励を! 法大当局と警視庁公安部に抗議の嵐を! 職場で、地域で、キャンパスで、法大弾圧粉砕を訴えよう。革共同は歴史を塗り替える空前の決起で、弾圧を粉砕しぬく。

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(写真 裁判員制度廃止へ戦闘宣言 裁判員制度実施前日の5月20日、廃止を訴え650 人の大デモが銀座を席巻、当日を迎え撃った。翌21日には記者会見と街頭宣伝で反撃を開始。「みんなの拒否は制度の廃止」と呼びかけた【5月20日 日比谷公園)=記事5面)

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週刊『前進』(2392号1面2)(2009/05/25 )

 学生のパソコン4台など押収

 破防法型捜索を弾劾する

 5月20日朝、警視庁は東京・江戸川区の前進社本社に対して「暴力行為等処罰法違反」事件を口実にまったく不当な家宅捜索を強行した。今年3回目の不当捜索だ。絶対に許せない。
 警視庁は多数の公安刑事や機動隊を動員し、4時間以上にわたって捜索を行い、『前進』『共産主義者』やビラ・資料などを強奪した。そればかりか、今回は学生弾圧を狙ってパソコン4台や携帯電話1台、コンパクトディスク(CD−R)、DVD−Rやフロッピーディスクなどを多数持ち去ったのだ。弾圧の重大なエスカレートだ。
 これら押収物のすべてはデッチあげ「2・19暴処法事件」と一切関係がない。記録媒体の中身も特定せず、一方的に無差別に押収したのだ。
 われわれの抗議を暴力で抑え込んで押収を強行した警察に、前進社の同志の怒りと徹底弾劾の闘いが大爆発した。
 さらに警察は逮捕した学生の下宿や実家、立ち寄り先などに不当な捜索を繰り返している。学生への取り調べは深夜まで行われている。さらに法大文化連盟の関係者とみなした学生を警察に呼び出し、「事情聴取」と称して脅しと転向強要が行われている。一つひとつが、本当に許すことができない。
 まさに法大文化連盟と全学連の組織壊滅を狙った破防法型の攻撃だ。戦前の京都学連事件(1925年)にも匹敵するような大弾圧だ。絶対に許すな。
 だが、どんな弾圧も、学生と労働者階級の闘いの意志をくじくことは絶対にできない。全力で弾圧を粉砕して12人の学生を奪還し、6・14−15闘争で大反撃しよう。

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週刊『前進』(2392号1面3)(2009/05/25 )

前進速報版から 前進速報版から

▼法大弾圧粉砕!東北大で緊急集会▼陸自C130ソマリア派兵阻止、小牧基地闘争に決起▼P3C哨戒機ソマリア派兵阻止、大和街宣

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週刊『前進』(2392号1面4)(2009/05/25 )

 日程 6・14全国労働者総決起集会

 6月14日(日) 午後1時開会
 東京・代々木公園B地区(けやき並木)
 主催 6・14集会実行委員会
 法大学生弾圧粉砕!

6・15反弾圧全国労学総決起集会
 6月15日(月)
 法大包囲デモ第1弾 午前11時 東郷公園結集
 法大包囲デモ第2弾 12時半  外濠公園結集
 主催 6・14集会実行委員会

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週刊『前進』(2392号2面1)(2009/05/25 )

 5・15沖縄闘争の高揚から6・14-15へ

 青年労働者集会 “道州制と米軍再編に反対”

 「沖縄の主流派」を宣言

(写真 “闘う労働組合を甦らせよう” 沖縄の青年労働者を先頭に260人が結集した青年労働者集会【5月17日 那覇市】)

 37年目を迎えた5・15沖縄闘争――世界大恐慌情勢で沖縄の労働者階級とその闘いも岐路に立っている。本土と沖縄の分断を打ち破り〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉と闘う階級的労働運動の登場が求められている。辺野古新基地建設を止める力は民主党への政権交代や環境問題ではない。07年9・29の12万人決起や全駐労の2波のストライキを階級的に発展させることに展望がある。沖縄と全国の青年労働者・学生は、法大闘争への大弾圧を打ち破って、国際通りデモや青年労働者集会、学生集会、辺野古現地行動など3日間の闘いを圧倒的な迫力で貫徹した。
 「5・15沖縄闘争からオバマ・麻生打倒の6・14−15闘争に全国から結集しよう! 闘う労働組合を甦らせ、道州制・米軍再編・改憲・裁判員制度を労働者の力でぶっつぶそう!」。沖縄闘争2日目の17日夕、琉球新報ホールで「全国青年労働者交流集会 OKINAWA」が沖縄の青年労働者を先頭に260人の大結集でかちとられた。「革命の火薬庫」・沖縄で、日帝国家権力と労働組合の腐った幹部たちによる5・15沖縄闘争への大反動を打ち破って沖縄−本土の労働者階級が大合流を果たした。
 集会では、全参加者が前日の法大文化連盟・洞口朋子さんの不当逮捕に激しい怒りを爆発させ、法大闘争を労働者も一体となって闘い、弾圧を必ずや粉砕すると固く誓い合った。
 また大恐慌と戦争の時代に立ち向かい、労働組合の体制内勢力をぶっ飛ばし国鉄闘争を基軸に道州制を粉砕する4大産別決戦勝利に向かって、一層の団結を打ち固めた。
 主催者あいさつに立ったうるまユニオン副委員長の富田晋さんは、県民大会で「道州制に反対するな」と襲いかかってきた体制内勢力を、「道州制に反対しなかったら労働者は首を切られる。ふざけるな」と弾劾し、「沖縄でも現場の闘いで保育園の民営化や県立病院の独立行政法人化の道州制攻撃を食い止めている。今の体制内指導部をぶっ飛ばさなかったら道州制を止められない」と訴えた。さらに「辺野古闘争でも体制内派が基地建設阻止の原則を投げ捨て、おばあたちに絶望をふりまいている。闘う労働組合、労働運動を復権しよう。おれたちこそ沖縄反戦闘争の主流派だ」と高らかに宣言した。
 基調報告は沖縄の青年労働者だ。今年の5・15闘争を「道州制と米軍再編の攻撃と闘って勝利するための歴史的闘い」と意義づけ、「道州制と米軍再編は、資本主義社会の延命をかけて侵略戦争を発動するために沖縄に基地を永久固定化する攻撃。沖縄では歴史的に戦争を阻止する闘いの先頭に立ってきた全駐労の壊滅が狙われている」と指摘。「米軍再編を阻止することは道州制を阻止すること。戦争への道を阻むのは労働者の闘いにかかっている。国鉄1047名闘争と動労千葉の闘いが改憲・戦争を阻止してきた。動労千葉とともに闘い、闘う労働組合を甦らせ社会を変えよう」と提起。満場の拍手で確認された。
(写真 「労働者の団結でオバマと麻生を倒そう!」などを叫んで那覇国際通りをデモ行進し、青年労働者・学生は肩を組みインターナショナル【16日】)

 “第2の動労千葉つくる”

 特別アピールに立った動労千葉争議団の中村仁さんは「道州制は国鉄分割・民営化攻撃と同じ。団結すれば資本はこわくない。労働組合の幹部は腐っていても現場は腐っていない。絶対に労働運動の主流派になって資本を倒し、労働者の社会をつくろう」と確信に満ちて6・14−15闘争への結集を呼びかけた。
 全国の青年労働者も次々と発言。ストで職場に団結をつくった感動を報告した沖縄の労働者、体制内指導部を倒し自ら指導部へと飛躍した医療労働者、「動労千葉のような組合つくる」とストで闘う国鉄労働者、会社解散・全員解雇攻撃に怒りを燃やす民間労働者、日逓・非正規労働者の雇い止めに対して解雇撤回・民営化絶対反対・JP労組幹部打倒を掲げて闘う全逓労働者、道州制決戦を闘う自治体労働者が登壇した。
 広島の労働者は8・6ヒロシマ−8・9ナガサキ闘争への結集を、全逓労働者は6・14−15闘争への決起を呼びかけた。
 71年沖縄闘争でのデッチあげ殺人罪と闘う無実の星野文昭さんの連帯アピールが紹介された。会場内には星野さんの絵画展も開催されていた。
 行動方針では、自治体労働者が「人事院勧告によるボーナス0・2カ月カットに反対し自分が先頭で怒って闘う。それが道州制決戦。青年部をつくる」と決意を述べ、以下の5点の行動方針を提起した。@富田晋さんの解雇を許さない、A裁判員制度廃止へ、B獄中の学生を取り戻す、C6・14−15闘争への総決起、D体制内指導部と対決しヒロシマ・ナガサキから11月労働者集会へ。
 日本階級闘争に全責任をとりきっていく決意にみなぎった青年労働者交流集会は、体制内指導部にとって代わる新たな階級の指導部を生み出す決定的な集会となった。
(写真 無実の星野同志は青年集会に「必ず合流し、共に闘いましょう」とメッセージ【5月17日】)

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週刊『前進』(2392号2面2)(2009/05/25 )

 5・16那覇 団結を訴えてデモ

 沖縄-本土が熱く合流

 16日午後、那覇の沖縄県庁前広場に結集した青年、学生は5・16−18沖縄行動の第1弾として国際通りデモに打って出た。
 「道州制―辺野古新基地建設阻止! 労働者の団結でオバマと麻生を倒そう! オキナワとヒロシマを結ぶ全国青年労働者交流集会」と書かれた横断幕を先頭にした230人の元気なデモは圧倒的な注目を集めた。「労働者は団結しよう」「団結して革命やろう!」のシュプレヒコールに沿道の青年労働者たちが「ワー!」と歓声で応える。「仕事中でなければ一緒にデモしたいよ」「すげー!」など、打てば響く反応だ。
 デモには、5・15闘争に全国結集で取り組み、くもじパレット前で街頭署名活動を展開していた星野救援会も合流した。
 デモに先立って県庁前広場で開かれた集会では、冒頭、15日に完全黙秘で出獄した全学連の坂野陽平君が勝利を報告するとともに、15日から続く不当逮捕に怒りを込めて「法大の闘いと『革命の火薬庫』である沖縄が結合することに恐怖した弾圧だ。だったら沖縄と法大闘争を結合させて闘おう」と叫んだ。
 沖縄現地から青年労働者が「沖縄と本土が一体となって道州制・民営化攻撃と闘おう。今回の5・15闘争は沖縄で全部準備し、全力で組織しました!」と報告し、本土の自治体労働者が「沖縄から道州制を粉砕する3日間にしていこう!」と呼びかけた。

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週刊『前進』(2392号2面3)(2009/05/25 )

 5・18辺野古 “新基地建設阻む”

 オバマへの幻想を許さず

 「皆さん、基地はできていません。労働者と学生が団結して新基地阻止を貫いた結果です!」
 待ち望まれた梅雨が到来、雨の中、米海兵隊のキャンプ・シュワブに隣接する辺野古の浜で新基地建設阻止の決総決起集会が始まった。
 うるまユニオンの富田晋副委員長は、「沖縄に動労千葉派の旗を大きく広げた5・15闘争だった」と総括し、辺野古での新基地建設絶対阻止は県内の労働者の組織化にあると強調。この対極にあるオバマを賛美し、民主党政権に望みをつなぐ勢力を批判した富田さんは、「環境アセスが終わったという説明会が行われ、本格着工に動き出した。今が正念場だ。おれたち動労千葉派が沖縄の労働運動を取る」と戦闘宣言を発した。(写真)
 動労千葉の中村仁さんも「日本と世界を変えるチャンスが来ている。6・14−15に集まろう」とアピール。最後に青年労働者の代表が「3日間の沖縄闘争は完全勝利した。世界大恐慌下の反戦闘争として新たな闘いを開始した! ただちに全国で6・14−15に進撃しよう」と呼びかけた。
 シュプレヒコールが辺野古の浜に響き渡った。

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週刊『前進』(2392号2面4)(2009/05/25 )

 道州制反対で大展開

(写真 平和行進の青年労働者が署名【17日 宜野湾海浜公園】)

  道州制や米軍再編などをめぐって沖縄では激しい党派闘争・路線闘争が闘われた。革新議員・首長らの多くが「沖縄単独州」に取り込まれ、本土に比しても厳しい県経済の中で公立病院や保育園の民営化攻撃が強まっている。保育園の民営化凍結を公約に沖縄市長になった東門市長も民営化推進に変節した。
 こうした状況を切り裂いて〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉と闘おうという動労千葉派の訴えが沖縄と全国の青年労働者に響き渡り、大きな共感を集めた。そうだ。現場に怒りはあるのだ。
 5月17日午後の5・15県民大会では5千枚を超えるビラで国鉄1047名解雇撤回と道州制反対を訴えた。6・14−15闘争の賛同署名の訴えに、平和行進に参加した青年労働者の多くが足を止めた。「道州制の核心問題は自治労や日教組の破壊。反戦運動も解体される」――いくつもの討論の輪ができた。反響の大きさに焦った平和運動センターの関係者が「道州制とか関係ないことを言うな」「警察を呼ぶしかない」などと妨害を図る。現場の労働者は国鉄闘争の勝利に心を寄せ、民営化に怒っているのだ! 邪魔立て許さぬ。
 翌18日午前、基地・県庁・辺野古などでのビラまきを展開した。
 沖縄中部のキャンプ瑞慶覧では早朝から出勤する基地労働者にビラを配布した。「道州制は〈全員解雇・下請け化〉で全駐労の解体を狙う攻撃」と暴露した。ほぼ全員が車出勤だが9割方の労働者がゲート前で停車。窓を開けて笑顔でビラを受け取っていく。(写真)
 辺野古・豊原・久志の3地区で「名護新基地建設阻止」の全戸ビラ入れ。「基地建設の前に立ちはだかっているのは沖縄労働運動の力だ」と訴える。沖縄戦生存者の女性が缶コーヒーを差し入れるなど手応え。
 沖縄県庁や那覇市役所では、全国の自治体労働者を中心にビラまき展開。「民営化絶対反対」「現場には闘う力がある」の声に足を止める労働者。時間に余裕のない出勤時間にもかかわらず討論の輪ができる場面もあった。
 同日、全学連は沖縄大学で「法大弾圧粉砕」を呼びかけた。法政大学の文化連盟ものぼりを出して登場した。
 通学してくるほぼ全員の学生がビラを受け取った。ビラの見出しを目にして「法政大学でこんなことが起きているの?」と次々と足が止まる。たちまち討論の輪ができ、議論が白熱した。

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週刊『前進』(2392号2面5)(2009/05/25 )

 全国学生集会 洞口さん逮捕に怒り爆発

 “法大闘争が未来を決する”

 5月16日、那覇国際通りデモを打ち抜いた後、「全国学生総決起集会沖縄」が開かれた。会場の八汐荘前で学生部隊に機動隊が襲いかかり、法大文化連盟の洞口朋子さんが逮捕令状も示されないまま不当逮捕された。まさに拉致そのものだ! 学生集会は弾圧への怒りのエネルギーが充満する集会となった。
 洞口さんの逮捕を狙って沖縄入りした警視庁公安どもは、すでに県庁前で洞口さんを現認していながら、法大闘争が沖縄の怒りに火を付けることを恐れ、デモ隊に手を出すことができなかったのだ。どんなに弾圧が凶暴化しようとも、闘いのヘゲモニーを握っているのは法大生だ。
 「4・24−5・12−15弾圧粉砕!  法大闘争勝利! 6・14−15連続闘争に総決起しよう!」と掲げられた集会の冒頭、基調報告に立った全学連の代表は、不当弾圧を徹底弾劾。「この弾圧に勝利するには、全学連と文化連盟がとことん団結すること、法大生と全国学生が団結することだ。日帝権力は全学連と文連の絶滅を狙っている。4・24法大生1500人集会が敵を恐怖させている。猛然と反撃することがかぎだ。動労千葉が6・14−15労学連帯闘争を呼びかけている。法大で勝つのか負けるのか、ここに日本の学生運動の未来が、社会変革の展望や革命の一切が詰まっている」と力を込め、直ちに5・22法大弾圧粉砕緊急集会、5・31富山大新樹寮廃寮阻止全国総決起集会を全力で闘い、6・14−15大結集へ闘いぬく方針を明らかにした。
 続いて沖縄現地からの報告では、「沖縄が”革命の火薬庫”と言われるのは闘いの主体が存在しているからだ。それが07年9・29県民大会12万人決起を実現した。道州制攻撃の狙いも闘う労働者の団結破壊にある。道州制粉砕へ沖縄から6・14−15闘争に駆けつけ、法大闘争をともに闘う」と鮮明な決意が語られた。
 4・24法大で逮捕され完黙勝利した3学生が次々に勝利報告した後、救援弁護に奮闘している法大裁判弁護団の藤田正人弁護士が、「弾圧は厳しいけれど、接見した若い弁護士が学生の闘いに感動し、接見する弁護士がどんどん増えている」と感動を語った。
 歓声の中、登壇した法大文化連盟の学生が「何がすごいかというと今まで見向きもしなかった法大生が立ち上がったこと。革命の火花を全国に広げよう。文連と全学連は一蓮托生(いちれんたくしょう)。腹を決めて法大闘争に結集しましょう」とアピールし、富山大新樹寮、東北大学、京都大学、広島大学、全国から参加した1年生が次々に発言した。冨山小太郎全学連書記長は「3日間の沖縄闘争で組織をつくる、仲間をつくる、団結をつくる! おれは書記長だ。委員長、副委員長が逮捕されて書記長がぶっ立たないわけがない」と決意表明(冨山君は18日、関西空港で法大関連で不当逮捕された!)。
 弾圧は、とてつもない力をもった全学連と文連と法大生を歴史の舞台に引き出した。

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週刊『前進』(2392号3面1)(2009/05/25 )

 法大弾圧に社会的大反撃を

 学生12人ただちに奪還へ

 法大闘争新自由主義と戦争に対決

(写真 1500人の学生たちと合流した4・24法大解放闘争【法大正門前】)

 全国の学生、労働者のみなさん。法大当局、警視庁公安部、検察庁は、法大文化連盟と全学連の解体を狙った大弾圧に出てきた。絶対に許さない! 全国で弾劾の闘いを展開し、12人の学生を直ちに奪還しよう。一切の怒りを6・14渋谷デモ―15法大闘争に結集しよう。

 学生運動に加えられた前代未聞の大弾圧

 この間の弾圧を列挙すると次のとおりだ。
 4月24日 法大解放集会で恩田亮・文連副委員長、倉岡雅美・全学連副委員長ら6人を「都公安条例違反」「公務執行妨害」で逮捕
 5月12日 麹町署へのデモの途中で織田陽介全学連委員長を「公務執行妨害」で逮捕
 15日 斎藤郁真・文連委員長ら7人を「暴力行為等処罰法違反」で逮捕。勾留中の恩田君、倉岡さんを「威力業務妨害」「建造物侵入」に急きょ罪名を切り替えて起訴し、「暴処法」違反で再逮捕。勾留中の織田君を同法違反で再逮捕
 16日 沖縄現地闘争に参加していた文化連盟の洞口朋子さんを「暴処法」違反で逮捕
 18日 沖縄闘争に参加し関西に戻った富山小太郎・全学連書記長(京大)を4・24法大集会での演説を口実に「建造物侵入」「威力業務妨害」でデッチあげ逮捕
 また、4月15日には富山大で新樹寮廃寮阻止を闘う2人を「建造物侵入」デッチあげで逮捕した。(勾留請求却下で直ちに奪還)
 このように法大文化連盟と全学連に対して、すさまじい弾圧が続いている。06年3・14(29人逮捕)以来、法大闘争での3年間の逮捕者はのべ107人、起訴者は24人に上る。絶対に許すことはできない。

 「暴処法」適用は日帝権力の恐怖の現れだ

 今回、権力が「暴力行為等処罰に関する法律(暴処法)」を適用して弾圧してきたことは、決定的に重大だ。
 「暴処法」なるものは「団体もしくは多衆の威力を示し」暴行、脅迫、器物損壊を行ったものを処罰するとして、1926年制定以来、一貫して労働運動への弾圧、労働争議の圧殺に使われてきた(注)。この法律が今回適用されたことは、法大解放闘争への日帝権力の恐怖の表明にほかならない。法大解放闘争が世界大恐慌下に全国3百万学生、2千万青年労働者の怒りに火をつけることに心底から恐怖しているのだ。
 今回の弾圧は、入構禁止処分への2月19日の抗議行動を口実にしているが、12人の学生は全員無実だ。ビラまき、集会、立て看板などあらゆる学生の自由を圧殺し、逮捕と処分を乱発してきた監獄大学=法大当局にこそ一切の責任がある。これに対する闘いは百パーセント正義だ。

 労働者・学生の力で救援と奪還の闘いを

 法大当局、警察・検察は、何よりも4・24不当処分粉砕闘争1500人の決起に恐怖したのである。06年以来の3年間の闘いの到達地平として、ついに「監獄大学」の中から1500人の学生が立ち上がり、抗議の意思を示したのだ。
 4・24闘争は、学生が団結して闘うことの素晴らしさ、威力を示した。処分された学生たちがあらゆる脅し、暴力をうち破って開いた集会に、多くの学生が授業を抜け出して集まった。これに警察が介入し、「公安条例違反で逮捕する」と脅したのに対して恩田君が「悔しいけれど正門前で集会をやる。みんな集まってくれ」と呼びかけた。これにこたえて1500人の学生が大学職員の制止を振り切って外濠を埋め尽くし、正門前集会をかちとったのだ。
 4・24闘争の爆発は、「営業権」を振りかざし、学生をモノのように扱い、学問も教育も金もうけの手段としてきた法大資本を徹底的に断罪し追いつめた。新自由主義大学、教育の民営化にピリオドを打つ号砲となったのだ。法大闘争は、全世界の労働者・学生の「戦争と民営化・労組破壊=団結破壊」をうち破る闘いの最先端なのである。
 大学は一握りの資本家の金もうけの場ではない。大学は、真理と自由の実現をめざす学生たちの団結の場だ。今や増田総長体制を打倒し、大学を学生の手に取り戻すまでやむことのない永続的激突が開始されたのだ。
 逮捕された学生たちは連日長時間の転向強要に屈せず、完全黙秘・非転向を貫いて闘っている。
 全国の学生、労働者のみなさん。断固連帯して12人の即時奪還へ闘おう。救援のカンパを法大弾圧救援会へ! 怒りの抗議を法大増田総長、警視庁公安1課、東京地検へ! そして6・14―15闘争に総結集しよう。
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法大弾圧救援会にカンパを

■銀行振込 三菱東京UFJ銀行錦糸町駅前支店 普通3520695 ホウダイダンアツキュウエンカイ
■郵便振替 口座番号00160-0-585187法大弾圧救援会
■郵送 東京都港区新橋2-8-16石田ビル4階・救援連絡センター気付 法大弾圧救援会

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抗議を集中しよう(抗議先)

◆法政大学・増田寿男総長 東京都千代田区富士見2-17-1/03-3264-9240
◆警視庁公安1課 東京都千代田区霞が関2-1-1/03−3581-4321
◆東京地方検察庁 東京都千代田区霞が関1-1-1/03-3592-5611

週刊『前進』(2392号3面2)(2009/05/25 )

 飯田橋・市ケ谷で街宣

 不当弾圧に広範な怒り

  法大文化連盟と全学連への大弾圧を弾劾する駅頭街宣が5月18日、法大に近接するJR飯田橋と市ケ谷駅前で行われた。「監獄大学から教育を取り戻せ!」と叫ぶ学生たちが大量に逮捕されたことを知った学生や多くの通行人がビラを受け取り、その場で「これはひどい。許せない」と署名に応じ、カンパを寄せた。わずか2時間で42筆の署名と1万円近くのカンパが集まった。学生たちの闘いを伝える『前進』も次々と売れた。
17日にはJR高円寺駅で街宣を行った。多くの労働者がかけつけ、東京西部ユニオンなど20人を超す大街宣になった。JR立川駅でも、三多摩の労働者が法大弾圧抗議の街宣を行った。
法大生は弾圧に1ミリも負けていない。総力で大救援運動を起こそう。

(写真 JR飯田橋駅前で法大弾圧粉砕を訴える街宣行動。大きな反響があった【5月18日】)

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週刊『前進』(2392号3面3)(2009/05/25 )

 暴処法 団結禁止が狙い

 戦前からの治安立法

 暴力行為等の処罰に関する法律(暴処法)は1926年に制定された。その前年には、悪名高い治安維持法が制定されている。暴処法は、治安維持法と一体となって、労働争議、小作争議の弾圧に徹底的に利用された。
 暴処法第1条は、「多衆の威力を示して」あるいは「数人共同して」なされた暴行・脅迫・器物損壊などを、とりわけ重く罰すると定めている。例えば暴行の場合、刑法の規定では重くても「懲役2年」だが、暴処法が適用されれば最大で「懲役3年」となる。暴処法が処罰の対象としているのは、まさに団結を背景とした実力行動だ。労働運動でいえば、ストライキを始めとした闘いだ。
 暴処法は、労働者や学生の正義の闘いを「多数の威力」「数人共同」という言葉でひとくくりにして犯罪とする。それが、きわめて安易な「共謀」のデッチあげと結びつけば、弾圧の対象はどこまでも拡大できる。
 暴処法の前身は、明治時代につくられた治安警察法第17条だ。それは、同盟罷業(ストライキ)の扇動を禁止すると、露骨に定めていた。暴処法は、これを引き継ぐ悪法だ。だから暴処法は本来、戦後憲法のもとで廃止されるべきだった。しかし、爆発物取締罰則などとともに生き残り、戦後も労働運動などへの弾圧にしばしば使われてきた。国労5・27臨大闘争弾圧にもこの法律が用いられている。
 暴処法という憲法違反のデタラメな法律を持ち出してきたことに、権力の破産は現れている。団結を固めて闘えば、弾圧は絶対に粉砕できる。

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週刊『前進』(2392号3面4)(2009/05/25 )

 米CAMSの学生が檄

 法大闘争に熱い連帯

 

(写真 法大弾圧との闘いに連帯の檄文を書くCAMSの学生たち)

 5月16日、米CAMS(校内の軍国主義に反対する連合)のアーリーン・イノウエさんと学生たちが、日本の法大弾圧について討議し、檄文を書いてくれた。法大弾圧への連帯行動はアメリカへも広がっている。
     ◇
●アーリーン・イノウエさん こんにちは! CAMSの会議で、学生たちに皆さんの闘いを説明し、3人がメッセージをくれました。彼ら彼女らは、皆さんが世界に発信しているレジスタンスの力に感動しています。
 シカゴで開催される全国反募兵会議に、ロサンゼルスから9人の若者と壮年を派遣します。若者たちは、拡大する軍国主義に抗し、学校とコミュニティーをいかに組織するかを学んでいます。
 2番目のメッセージは、全学連・動労千葉のロゴをあしらったCAMSのTシャツをデザインした18歳の若者です。
 いつまでも変わらぬ連帯を!
●デビット・メッシナさん 21歳のロサンゼルスの学生です。皆さんの大義を支持し激励します。ヒューマニズムはPATRIOTISM=愛郷心に勝ります。
●ブライアン・ウェルスさん 認識することには、軍国主義の最も強力な武器も対抗できません。皆さんの勇敢な行動と強靱さは、皆さんが想像する以上に貴地への偉大な愛の行動です。若者への激励は計りがたいものがあります。遠く離れた地から、あなたたちの味方・ブライアンと「カッコイイ仲間たち」より。
●ネリー・コルテッツさん こんにちは。ガーフィールド高校の17歳の学生です。皆さんの行動に敬服しています。世の中を変えるため、あきらめずがんばってください。すべての人民に力を!

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週刊『前進』(2392号3面5)(2009/05/25 )

 ロサンゼルス統一教組

 「解雇阻止」で座り込み

 ダフィー委員長ら46人逮捕

 UTLA(ロサンゼルス統一教組)は5月15日、全学校でのピケットとロサンゼルス統一学区当局前での抗議集会、道路座り込み闘争に決起した。座り込みで当局本部ビル前の道路は封鎖され、ダフィーUTLA委員長、ペシュトールト副委員長ら46人が警察機動隊に逮捕された。カリフォルニア州の財政破綻・教育予算削減を理由に学区当局・教育委員会が約4千人の教員・学校スタッフの解雇計画を策定。これに対してUTLAは、4月末に圧倒的多数でスト権を確立、5月15日の20年ぶりの全日スト決行を決めていた。
 学区当局はスト差し止め命令を出すようPERB(カリフォルニア州公務員雇用関係委員会。日本の人事院に当たる)に申請したが却下された。だがロス高裁は当局の申請を認め、スト差し止めの仮処分命令を出した。大恐慌と財政破綻の犠牲を労働者に押し付ける資本・権力に対して、あらゆる部門で労働者の怒りが沸騰している。この時にUTLA4万8千人のストの影響は絶大だ。権力はこれに恐怖し、圧殺に乗り出したのだ。
 裁判所の仮処分命令違反を口実に、教員免状(各科目ごとに免状がある)を奪う弾圧もありうる中、UTLAは5・15ストを中止し、各校でのピケットと学区当局前の実力座り込み闘争に切り替えた。
 UTLA本部は組合員に「授業放棄はしないように」との通達を出した。だが「病欠」などで授業を欠席した教員は通常より700人以上増えた。また座り込みやその支援に参加した教員たちは、臨時教員を雇って自分の授業を代替した。
 高校生たちは「先生を守れ」と叫んで集団で教室を去り、校庭に座り込み、街頭デモに出た。東ロサンゼルスのガーフィールド高校では、授業を放棄した500人が構内で討論集会。学校はスピーカーセットを貸し出した。UTLAの教育労働者は、保護者・生徒=地域の労働者と団結して闘っている。
 【UTLAは、07年、08年の11月集会に参加した募兵反対団体CAMS(校内の軍国主義に反対する連合)の教育労働者が所属する組合。UTLAは「日の丸・君が代」闘争支持・処分反対の書簡を都教委、日教組本部などに送った】
(写真 大量解雇攻撃に抗議し当局前に座り込んだ教育労働者【5月15日 ロサンゼルス】)

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週刊『前進』(2392号3面6)(2009/05/25 )

 韓国・大田労働者大会

 貨物連帯など2万人

 戦闘警察を徹底的に粉砕

(写真 2万人が参加した全国民衆労働者大会。機動隊と激しくぶつかった【5月16日 大田】)
 韓国中部の大田(テジョン)で5月16日、貨物連帯(全国運輸産業労組貨物連帯)総会と、全国労働者民衆大会が開かれた。貨物連帯総会に集まった全12支部、1万5千人の組合員は、契約を解除された大韓通運宅配ドライバーの原職復帰、運賃削減撤回、労組の承認と労働3権保障などを求めゼネストを決議。集会後は警察と激突し、イミョンバク政権と資本への怒りを爆発させた。
 宅配便などトラック運転手は「個人請負」を理由に労働3権が認められず、劣悪な労働条件を強いられている。韓国ではこの問題が、非正規雇用問題と並んで労働運動の一大焦点となっている。この中で、大韓通運光州支社の仕事を請け負っていたトラック労働者78人が携帯メール1本で集団解雇される事態が発生、これとの闘いの過程で貨物連帯光州支部のパクチョンテ支会長が、大韓通運大田支社前で自ら命を絶つ事態となった。
 支会長を死に追い込んだ張本人は、大韓通運を昨年買収した錦湖(クムホ)グループだ。アシアナ航空をはじめ化学、建設、運送など約120の系列会社を持つ大資本で、物流運送業界1位にのしあがった。それが、運送料30ウォンの値上げも反故にし、搾取を極限まで強めた。その結果が支会長の死である。
 今回、こうした資本と政権への全労働者の怒りが爆発した。総会で支会長の妻は「今日はうっぷんを晴らしにきたのではない。皆さんの唯一の道である全面ストで勝利を」と訴えた。全国労働者集会では民主労総のイムソンギュ委員長が、6月5日からのゼネストの日程を繰り上げると発表、圧倒的な拍手で迎えられた。鉄道労組、建設労組、貨物連帯など運輸労組も共闘を宣言、建設労組も既定のスト方針を合流させると表明した。
 集会後、参加者は大韓通運へデモ行進。警察の阻止線を突破して糾弾集会を行った。そしてデモ解散の過程で警察が襲いかかり457人を連行、宣伝カー12台が押収され、負傷者も多数出る激しい戦闘となった。
 民主労総の仲間は久しぶりに手に竹ざおを持ち、戦闘警察を粉砕した。5〜6月民主労総総決起の一大号砲である。 

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週刊『前進』(2392号3面7)(2009/05/25 )

 都・区の夏季一時金闘争

 ストで削減勧告粉砕を

 「スト配置せず」都労連委員長とは何事か

 特別区人事委員会が5月11日に、東京都人事委員会が5月15日に、それぞれ今年度の夏季一時金のうち0・2カ月分(約1割)の支給を凍結するという臨時勧告を出してきた。5月1日に人事院が同様の臨時勧告を出したことに追随したのだ。臨時勧告による賃金引き下げ勧告は、1948年に人事院制度が始まって以来の攻撃だ。
 人事院・各人事委とも「情勢適応」を削減勧告の理由に挙げ、世界的な大不況を受け、民間企業の夏季一時金が大きく減額される「見通し」であると言う。
 だが、金融投機の揚げ句に世界大恐慌を引き起こしたのは強欲資本家どもだ。彼らの延命のために、なぜ労働者が犠牲にならなければならないのだ。ふざけるな!
 この異例の賃下げ臨時勧告について、石原慎太郎・都知事は「基本的に妥当」と評価した。多田正見・特別区長会会長(江戸川区長)は勧告どおり特区連と東京清掃労組に提案した。
 だがそもそも都と特区連は昨秋、今年度夏季一時金支給額を2・1〜2・15カ月分とすると押しつけてきた(現業賃金は都が9%、区・清掃が8%の引き下げ)。その「妥結」額をも破棄して削減するなどということは到底認められない。労使関係、労働組合そのものを否定する大暴挙だ。
 今こそ労働組合の存在意義をかけてストライキで反撃すべきだ。ストで反撃ができるかどうか。ここに都労連をはじめとする東京の公務員労働運動の命運がかかっている。
 石原都政は1999年の登場以来、都人事委勧告をも上回る額の賃下げを強行し続けてきた(区もそれに追随)。賃金は平均で110万円以上も下がった。人事評価・査定給も導入された。にもかかわらず都労連、特区連は実際上一度もストライキで反撃していない。スト権確立と毎年の1時間スト方針は執行部が当局との交渉・協議関係を維持するための手段におとしめられてきた。
 今回も都労連は「労使協議による自主決着」を基本方針とし、武藤弘道委員長が5月18日の都労連総決起集会(写真)で開口一番「ストを配置しない」と明言した。「ルール無視の暴挙」と言いながらストで反撃しないとは何事か!?
 一方、自治労本部は「最低到達指標を人事院勧告の凍結率を超えない凍結率または引き下げ」(5月12日の自治労県本部代表者会議決定)とし、自ら進んで削減勧告を受け入れようとしている。特区連もこの方針だ。労働者が生きるためには体制内指導部を打倒するしかない。
 口先で「抗議」を唱える自治労連の唯一の実践方針は「大企業の健全な発展」を願う日本共産党への投票だ。民営化と「公務員制度抜本改革」「公務員人件費を3年で2割削減」を掲げる民主党への政権交代は公務員労働者にとって地獄だ。
 職場では当局と執行部への怒りが噴出している。闘う自治体労働者は夏季一時金削減反対・ストライキ要求署名運動を始めた。ストをかちとろう。5・9道州制反対全都労働者集会の大成功を突破口に6・14―15連続闘争に総決起しよう。

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週刊『前進』(2392号4面1)(2009/05/25 )

 三里塚芝山連合空港反対同盟委員長 戸村一作生誕百年の新たな決意

 日帝権力への激しい「敵愾心」 労農同盟に革命の勝利を展望

 高田隆志

 三里塚闘争の不屈の指導者、戸村一作反対同盟委員長の逝去から30年の今年は、同時に生誕100年の年でもある。5月31日には、三里塚現地で生誕100年の記念行事も行われる。戸村さんは、日本の、いや世界の階級闘争史に残る傑出した指導者だった。帝国主義国家権力に対して絶対妥協することのない姿勢と怒り、憎悪、階級的敵愾心(てきがいしん)。労働者・農民・学生・人民の闘いに対する限りない信頼と愛情。全世界の闘う人民に対する階級的連帯。動労千葉と三里塚を先頭とする労農同盟の中にプロレタリア革命の勝利を展望して「この道を進めば必ず勝利する」と説き続けた生涯だった。生誕100年を機に、あらためて戸村委員長の足跡と、「戸村思想」の核心を確認し、その遺訓を今日的に継承することを誓いたい。

 日共・カクマルと対決し階級的な闘争原則確立

 戸村さんは、新空港案が隣村の富里村に予定されていた時から自宅の戸村農機具店の前に「新空港建設反対」ののぼりを立てて反対運動に加わっていた。そのことがあって、佐藤内閣が計画を変更して地元の意向も聞かずに三里塚に決定した時、三里塚農民の中から戸村さんを反対同盟の委員長に推す動きが出てきた。自分は地権者ではないからと最初は固辞したが、農民たちの願いに応えて、「農民の委員長が出るまで」ということで引き受けた。
 戸村さんは、闘いの中で真剣に学び、権力の側の非道と暴力に対して不屈の精神を培っていった、非凡なキリスト者だった。一貫して「真理はあなたに自由を与える」というたすきを掛けて闘った。その真理とは、人民の正義を正義として貫くことであった。それは戸村さんにとって一直線に革命と結びついていた。
 富里案を大衆闘争でつぶされた国家権力は、三里塚案については最初から問答無用、力ずくでやってきた。闘いを恐れ、団結を恐れていた。農民の立場に立って、これと真っ向から対決して立ち上がったのが戸村さんだった。
 戸村さんと反対同盟にとって、67年10・8羽田闘争(佐藤首相の南ベトナム訪問阻止の実力闘争、京大生・山崎博昭君虐殺)と、翌々日10・10三里塚の空港外郭測量阻止闘争の経験は決定的な転機だった。片や命をかけて実力で帝国主義権力を打倒せんとする闘い、一方は農民の座り込み阻止闘争に敵対し離れた所で歌を歌っている日本共産党。戸村さんと反対同盟はその対比のうちに、どちらが正義で勝利の道かを一瞬にして理解したのである。三里塚闘争の初期における日共との決別、革命的左翼との共闘という党派選択は、今日に続く43年の歴史の原点をなしている。そして、その選択の先頭に立ったのが戸村委員長だった。
 三里塚闘争についてよく「ボタンの掛け違い」ということが言われる。着手した時の手法に問題があった、だから「反省」のポーズで話し合いを持ち込もうという、人をペテンにかける論理だ。だがそれは、ものごとのスタート地点に、日帝政府の農民に対する姿勢の本質が示されているという以上の意味はない。支配者は、「三里塚は戦後開拓農民で貧しいから、金を積めば言いなりになる」と、はなから農民をなめてかかっていたのだ。それに対する三里塚農民の階級的怒りが闘いの原点であって、その関係は後から手直しできるものではない。
 同様に、日共は初期三里塚闘争で「トロツキスト(その後「ニセ左翼暴力集団」という言い方になる)排除」を何よりも優先したために、命がけで闘う学生に共感する農民を何一つ理解できず、逆に自分たちが農民からたたき出された。日共反革命の本性をこんなにも見事に暴ききって、初期のうちにその策動を粉砕し決着をつけたのは、三里塚闘争のたぐいまれな特徴である。これも戸村さんの果断な指導性があったからなしえたことだ。この日共との闘いの勝利ゆえに43年の闘いを貫くことができたのだと思う。
 68年2・26闘争は、三里塚反対同盟と砂川基地拡張反対同盟(全学連と三里塚の橋渡しをしてくれた)と全学連(中核派)が3者共催で成田市街の集会を行い、市役所そばの空港公団分室に対する実力闘争を闘った歴史的な闘いだった。この闘いで、機動隊が警棒を学生に振り下ろそうとするのに割って入り学生を守ろうとした戸村さんは、機動隊からヘルメットをむしられ数人がかりで乱打され、頭から血を流す傷を負い、成田赤十字病院に入院した。この時の戸村さんの総括は、自分自身を厳しく問い詰めるものだった。自分は血を見てひるんだ、恐怖した、どうして血みどろのまま敵陣に躍り込んで戦わなかったのか、と(萩原進著『農地収奪を阻む』参照)。
 権力に対する敵愾心、戦闘性は、この時から鮮明になったのだ。彼は次の3・10闘争に病院を抜けだして包帯姿で演壇に立ち、激しく実力闘争を訴えたのだった。「敵愾心」はまさに戸村委員長の人生を貫くキーワードだ。

 革命と反革命の闘い

 戸村委員長は、三里塚の実力闘争を貫く中で、この闘いは階級闘争であり、帝国主義権力を打倒するまで闘わなければ勝利しないことをつかみとり、そのことを訴えた。彼は偉大な農民運動指導者だったが、それは一人の革命家としてものごとを最もラディカル=根底的にとらえ、考え抜き、実践する指導者だったという意味である。
 彼は日本共産党に対してだけではなく、反革命カクマルに対しても徹底的に闘った。国家権力から破防法(破壊活動防止法)の個人適用の弾圧を受け、日帝打倒の闘いの先頭に立って闘っていた革共同の本多延嘉書記長がカクマルに殺された(75年3・14)時も、戸村さんは先頭に立ってカクマルを弾劾した。二重対峙・対カクマル戦について、戸村さんはこれは「内ゲバ」ではない、「革命と反革命の闘い」だと明言して闘った。三里塚闘争に対する弾圧との闘いと同じ闘いとしてとらえていたのである。
 「本多さんの血は、中核・革マルという党派闘争の犠牲死として流されたものではないということである。革命か反革命か、その革命の担い手として流された血潮である」(破防法研究22号、75年4月)
 また、闘いの中で多くの農民が条件派に転落し戦列を離れていったが、戸村さんは、それに動じることなく、階級闘争、革命の問題としてそれをのりこえ、闘う農民を支え、激励した。「最終的に敵を倒し三里塚闘争を勝利に導くものは、革命の思想とその階級的憎悪の怒りの爆発の強弱で決まる」と亡くなる直前の文章で言っている。日帝は、この「階級的憎悪」を最も恐れ、何とか話し合いのテーブルに反対同盟を着かせようと腐心してきた。後の脱落派を取り込んだシンポジウム・円卓会議の攻撃はまさにそれを絵に描いたような攻撃だったが、戸村思想を受け継いだ反対同盟はまったく動揺することなく、この攻撃を跳ね返し、それを無意味化したのである。
 戸村さんが病床にあった時、79年6・15の青年行動隊幹部・島寛征と内閣官房副長官・加藤紘一の秘密交渉が発覚すると、戸村さんは病床から激しくこれを弾劾した。島に連なる青行の一部幹部が見舞っても手も握らなかったという。敵と一切取引しない、「空港絶対反対・一切の話し合い拒否」「農地死守・実力闘争」「二期阻止・空港廃港」の、その後の反対同盟の「絶対反対同盟」への前進はまさに戸村さんの敷いたレールの闘いだった。
 戸村さんは闘いの中で中国を訪問し、レバノンに行き、パレスチナ人民と連帯した。71年の代執行阻止闘争で掘った地下壕(ごう)について「この壕はベトナムの(米軍との戦争のために掘った)トンネルに通ずる」と語ったように、その心は世界の解放闘争につながっていた。事実、三里塚闘争は日本農民の闘いの金字塔として世界に知れ渡った。戸村さんの国際主義は、今日の動労千葉を中心とする日米韓の3国連帯の闘いにつながっている。
(写真 1971年3月、第1次強制代執行を迎え撃つ。数百b先の空港公団・機動隊の陣地とにらみ合う駒井野砦【A滑走路北端】)

 動労千葉との共闘通じ「車の両輪」論うち出す

 何よりも晩年、動労千葉の動労本部カクマル松崎との闘い、ジェット燃料貨車輸送阻止闘争では、労農同盟についての戸村さんの考えを確定させた。彼は「動労千葉は鉄路を武器に、反対同盟は農地を武器に闘う。これが労農連帯だ」と明快に喝破し、「車の両輪」論を鮮明に提起した。動労本部カクマルを弾劾してやまず、動労千葉の分離独立の闘いに大いに貢献した。
 77年7・2「三里塚闘争勝利・ジェット燃料貨車輸送阻止大東京実行委員会」結成大会での発言をみよう。
 「三里塚はパリ・コミューンだ。なぜか。私たちはそれが、最近はじめてわかった。
 われわれはこれから何をやるか。動労千葉地本がいよいよ決起した。労働者の決起は、ある意味では、農民よりも深刻な闘いだ。配置転換や、首切りがある。家族をもったままそうなったらどうなるか。大弾圧は必ずくる。それに私たちはどう連帯して闘うかというのが、いわゆるコミューンだ。労農同盟というのは、そこにある。
 かつて、小作争議はいろいろあった。秩父困民党や加波山事件のように、武装した闘いもあった。だが、国鉄労働者が三里塚の闘う農民と結合して決起したということが、これまでの日本史のどこにあったか。その意味で私は、動労千葉地本のたたかいに敬意を表する。
 鹿島から成田の間の沿線住民も反対運動に立ちあがるだろう、それだけではない。もっと多くの千葉県民を扇動して、そして蜂起するのだ。徹底してそういう蜂起に立ちあがってゆかなくてはならない。その不屈の基盤が動労千葉地本によってできたということだ。そのことをきょう、みなさんの心に銘記していただきたい。
 私は誇りをもっていう。私たちの闘いは12年、中国革命は30年、ベトナムがアメリカ帝国主義に勝利したのも30年の闘いだ。あと18年、闘いはここまできたのだ」
 「あと18年」とは、中国、ベトナムを基準に言っている。だが、それをはるかに超えて闘っているではないか。
 死の2週間前、病床から10・21集会に最後のメッセージを送っている。
 「いま三里塚の農民にとって必要なことは革命的な闘いの魂ではないでしょうか。14年間闘い続けてきた闘いの精神に立ち戻らなければならない。三里塚と動労千葉の革命的連帯こそ勝利の道だと私は思う。この道こそ80年代の日本を革命にまで導く不可欠のものです。
 三里塚に戻って再び権力と闘いたい。権力に大泡を吹かせるような爽快(そうかい)な闘いをやらずしてどうしていられようか。
 皆さんがんばってください。石橋さん(副委員長)がんばってください。2期工区内の皆さんがんばってください。
 三里塚は日々勝利しているのです。そして必ず勝利するのだ。この無様な空港をご覧なさい。われわれの闘いは目前で敵権力を圧倒しているではありませんか。同志よ! 手を固く握り合って心を一つにして最後の勝利まで戦い抜きましょう」
 そうだ。戸村委員長は死の時まで、革命的な闘いの魂をもって三里塚農民と全国の労働者学生農民に向かって勝利の展望、革命の展望を語っていたのだ。委員長になって以来14年間の一貫した姿勢、権力打倒のパトス、労農連帯への確信こそわれわれの引き継ぐべきものである。
 敷地内・天神峰の農民、故・市東東市さんは、「戸村委員長は農民運動家と言うよりは革命家だった」と評価した。市東さんはその戸村思想を意識的に体現して人生を全うした。

 戸村さん亡き後30年

 三里塚闘争は戸村委員長の遺志を継いで闘い続けられ、今や戸村委員長が闘った年月の倍以上の年月を重ねている。北原鉱治事務局長を先頭に、数々の試練、難局をのりこえ、原則を譲らず闘いぬいてきた。それは戸村委員長の遺訓を踏まえた闘いの日々だった。
 83年3・8脱落派との闘いは、敷地内農民を中心とした絶対反対同盟への前進であり、まさに戸村思想に導かれて勝利してきた。成田用水攻撃との闘い、2期着工との闘い、91年以来の新たな話し合い攻撃、「成田シンポジウム」とそれに続く「円卓会議」の攻撃との闘い、2002年暫定開港に対する闘い、そして、北延伸攻撃と、市東孝雄さんに対する農地法を使っての農地強奪攻撃との闘いを反対同盟は営々と闘いぬいてきた。すべての闘いに三里塚闘争を階級闘争として貫くという戸村思想が脈々と流れているのだ。
 戸村委員長は生きている。あらゆる反対同盟攻撃の矢面に立って指導し続ける北原事務局長。戸村思想を全うした市東東市さんの遺志を継いで最前線で闘う敷地内・天神峰の市東孝雄さん。敷地内・東峰でどっしり構え、全国に檄(げき)を飛ばす萩原進事務局次長とその一家。暫定滑走路南側で孤立をのりこえて闘う鈴木幸司さん一家。伊藤信晴さんら反対同盟の人びと。そして現地闘争本部のメンバー。そして、動労千葉の労働者に戸村さんの闘いは受け継がれている。
 戸村委員長は生きている。見よ、空港計画の66年7・4閣議決定から43年目の成田空港の惨状を。いまだに空港は完成しないばかりか、北側にずらして暫定開港した平行滑走路は、誘導路を「へ」の字に曲げられ、機能不全にたたき込まれているではないか。反対同盟と農民は空港のいわばのどもとを押さえ、欠陥空港を日々弾劾しているのだ。反対同盟は日々勝利している。

 階級的労働運動こそ

 今日、動労千葉の位置は戸村さんが生きて闘っていた時よりもさらに重大になってきている。日帝・中曽根の新自由主義攻撃の最先端をなす国鉄分割・民営化(国労をつぶし総評を解体し新憲法を制定する)に動労カクマル松崎が率先協力し、国労が闘わずに後退していく中で、動労千葉はストライキで全面対決し、闘って血路を開いた。それが国鉄1047名闘争を生み出した。日帝は階級的労働運動をたたきつぶせなかったどころか、新たな闘いの結集軸をつくり出してしまった。
 日本の労働者階級の絶対反対派、階級的労働運動の拠点として動労千葉の意義はどんなに強調してもしすぎることはない。動労千葉を相対化し、その意義を低めようとする人びとは、階級闘争の革命的発展に背を向ける人びとであって、もちろん戸村思想にも敵対する人びとである。
 世界大恐慌情勢の中で、今こそ革命を掲げ、世界の労働者人民とともに立ち上がる時だ。大恐慌と戦争、民営化と労組破壊の攻撃と対決し、国鉄決戦を基軸に4大産別決戦に立ち上がろう。この闘いとともに、三里塚新誘導路供用開始阻止、市東さんの農地強奪阻止の闘いを労農学人民の総決起でかちとろう。労農連帯を発展させよう。三里塚闘争の勝利は階級闘争全体の勝利と一体である。

 全学連に心から共鳴し鋭敏な感性で迎え入れ

 最後に強調したいことは、戸村さんが若い学生の戦闘性に未来を託していたということである。学生の突出した闘いを、戸村さんの持ち前の鋭敏な感性で受けとめ、全学連を三里塚に迎え入れて闘ったのである。
 先にも触れた67年10・8羽田闘争の後、11月3日に行われた千葉県反戦青年委員会など主催の初の三里塚現地闘争で、戸村委員長は何と言ったか。
 「なぜ自分は山崎君と行動をともにしなかったか、という私自身の連帯の責任を痛感する。われわれが今日ここで闘っていられるのは、山崎君が犠牲になったからこそであり、その死をのりこえて戦い抜かねばならない。全学連を暴徒呼ばわりすることは、国家権力との闘いに対する重大な分裂活動であり、許すべからざるものである。労働者農民は全学連を守り育てなければならない」
 戸村委員長は、羽田弁天橋で闘い殺された全学連の山崎博昭同志と自らを一体化させた。学生の闘いを自分自身の闘いとする豊かな感受性がそこに示されている。60年代末の日大、東大を始めとする全国大学闘争に対する共鳴も、そこから当然のことだった。

 同盟と全学連は一つ

 戸村さんは、本紙68年3月25日付号への寄稿「反対同盟と全学連はあくまで一つ」で次のように語っている。
「全学連は暴力英雄主義者ではない。一般社会的利害関係の少ない学生が、誰のために血潮を流さんとするか! 自我の利欲に没頭する支配権力の奴僕には、全学連の行動は永遠に不可解の謎で終わるであろう」
全学連に対するこの共鳴、共感をまっすぐ表明し、それが閣議決定以来2年間に権力から受けた数々の暴虐に怒る反対同盟農民の一致した気持ちでもあったのである。
今日、法政大学で起こっている国家権力と大学当局の暴挙は、学生だけでなく、すべての労働者農民にとって絶対許せないことである。立て看板禁止に抗議デモをしただけで一網打尽に逮捕・起訴される。学内に入って活動しようとすると退学・停学処分にされ、警察に突き出される。揚げ句に「暴力行為等処罰法」などで12人もの学生が一斉逮捕される。逮捕者のべ107人、起訴24人! これが学生を商品として扱う新自由主義大学の実態だ。「営業権」を盾に学生の決起を弾圧する大学、こんなものが教育であるはずがない。しかも、文化連盟の正副委員長、全学連の正副委員長と書記長を一斉に逮捕するとは破防法そのものの組織弾圧だ。こんなとんでもない攻撃は絶対粉砕しなければならない。
この攻撃は学生に対する攻撃であるのみならず、全労働者農民に対する攻撃だ。こんなものを許しておいて、あらゆる闘いは成り立たない。戸村委員長が健在なら、先頭に立って抗議と奪還の闘いに決起しただろう。権力に対する激しい怒り、食らいついて倒さずにはおかないという烈々たる憎しみこそ、戸村思想の原点だ。
また、これほど凶暴な攻撃は敵の危機の現れであり、大恐慌下、支配階級が革命の現実性を感じとっているからこその弾圧である。決定的反撃のチャンスだ。法政大学の闘いに対する権力の暴虐を許さず、全労働者人民の力で跳ね返そう。戸村さんのように、全学連とともに闘おう。
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戸村一作委員長略歴

1909年5月29日 千葉県印旛郡遠山村駒井野(現成田市三里塚)に生まれる。旧制成田中学(現成田高校)に進学。油絵を始める
1956年   二科会に鉄を使った彫刻を出品
1966年1月 富里空港案に対し「キリスト者新空港設置反対連盟」を有志で結成、反対運動を始める
7月 三里塚案閣議決定。三里塚芝山連合空港反対同盟の委員長に
1967年4月 反対同盟推薦で成田市議選に出馬、当選
1968年2月 成田市街で機動隊に襲われ、重傷
1969年11月 滑走路着工に対し座り込み、逮捕
1971年2月、9月 強制代執行阻止闘争
1974年7月 参院選全国区に立候補。23万票を獲得
1979年11月2日 悪性リンパ腫で永眠。享年70
著書 『野に起つ』『小説三里塚』『闘いに生きる』『わが三里塚』など。「東山薫の死」など彫刻も多数

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週刊『前進』(2392号4面2)(2009/05/25 )

日誌'09 2009年 5月13日〜19日

 防衛相、初の哨戒機派兵命令/オバマ、グアンタナモ特別軍事法廷を再開

●オバマ、虐待写真非公開に オバマ米大統領は、公開予定だったイラクやアフガニスタンでの虐待事件の写真を一転して非公開とすることを明らかにした。主な理由として「反米感情をかき立て、米軍の安全が脅かされる」としている。(13日)
●グアム移転協定が成立 在沖米海兵隊のグアム移転に伴う日本の経費負担や、普天間飛行場代替基地の沖縄県内移設計画の順守などを明記したグアム移転協定が成立した。参院本会議では野党の反対多数で否決。憲法61条(条約の承認に関する衆議院の優越)に基づき、4月の衆院本会議での議決どおり締結承認となった。(13日)
●カナダ軍機の自衛隊基地利用の迅速化に合意 中曽根外相は、カナダのキャノン外相と会談。アジア地域での災害救援などに機敏に対応するためとして、カナダ軍機が自衛隊基地に立ち寄るための手続きを迅速化することに合意した。こうした2国間の取り決めはカナダが初めて。(14日)
●米兵刑法犯83%不起訴 01〜08年に在日米軍人らが公務外で起こした事件総計3829件のうち3184件(83・1%)が不起訴であることが法務省資料で明らかになった。罪種別起訴率は殺人75%、強盗・同致死傷71・8%と比較的高かったものの、強制わいせつ・同致死傷は10・5%、強姦・同致死傷は25・8%にとどまり、大半が不起訴処分。公務執行妨害、詐欺、横領はすべて不起訴。(14日)
●米軍爆撃の死者、子ども95人含む140人 アフガニスタン西部のファラ州で5月5日、米軍による爆撃を受けて住民多数が死傷した事件に関して、死者は140人に上り、うち子どもが95人を占める、とアフガニスタン政府調査チームに属する地元国会議員が明らかにした。(14日)
●本土復帰37年 沖縄は1972年の本土復帰から37年を迎えた。復帰当時、2万7892fあった米軍専用施設は08年末現在、2万2924fで返還は約18%。日本全体の米軍専用施設の74・23%が集中している。(15日)
●グアンタナモ法廷再開 オバマ米大統領は、キューバ・グアンタナモ米軍基地の対テロ戦収容所に併設されている特別軍事法廷での審理を再開するとの声明を発表した。同法廷での審理は今年1月からオバマの指示で中断されていた。(15日)
●哨戒機、初の派遣命令 浜田防衛相は、ソマリア沖・アデン湾の「海賊対策」で、自衛隊法の海上警備行動に基づき、海上自衛隊の哨戒機P3C2機を拠点となるジブチに派遣する命令を発令した。(15日)
●民主党代表に鳩山 民主党は、小沢の代表辞任に伴う党代表選で鳩山由紀夫幹事長を新代表に選んだ。(16日)
●MOX燃料が日本到着 フランスで製造したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)を載せた輸送船が静岡県の中部電力浜岡原発近くの御前崎港に到着。軽水炉でMOX燃料を燃やすプルサーマル用。不祥事などでプルサーマルは実現していない。欧州からの輸送は01年以来3回目。(18日)

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週刊『前進』(2392号5面1)(2009/05/25 )

 “裁判員制度つぶすまで闘う”

 5・20東京 650人が意気高く銀座デモ

 熱い注目 沿道から続々合流

 「現代の赤紙(徴兵制)」である裁判員制度の5・21実施強行に対して、全国で怒りの反撃がたたきつけられた。「裁判員制度はいらない!大運動」が呼びかけた制度実施前夜の5・20銀座デモには、沿道から続々と労働者人民が加わり、参加者は650人に膨れあがった。廃止の闘いはこれからが本番だ。勝利をかけて6・14渋谷デモに総決起しよう。
 「私たちの闘いは5月21日の到来で終わらない! 裁判員制度の廃止まで、最後までつぶす闘いをする!」
 解散集会で、高山俊吉弁護士の力強い宣言が響きわたる。都心デモを闘いぬいた参加者全員が「そうだ!」と大きな歓声と拍手でこたえた。
 労働者人民の85%が裁判員制度に反対している。この声を土台に闘争を続行する、裁判員制度を絶対に廃止するまで闘う――これが全体の決意であり行動方針だ。
 5月20日夜、「裁判員制度はいらない!大運動」主催の銀座デモが650人の参加で行われた。実施予定を翌日に控え、集合時刻の午後6時半には、動労千葉を始めとする労働者や暴処法弾圧と闘う法大文化連盟・全学連の学生らが、デモ出発地点の日比谷公園霞門に続々と結集した。
 テレビ局の取材クルーも7〜8社が駆けつける中、武内更一弁護士が行動提起とデモコースを説明。高山弁護士が「労働者が困窮を極める情勢の真っただ中で、法政大学では107人も逮捕されている。こういう時代だからこそ、裁判員制度が出てきた。だが、今やガタガタだ」と檄(げき)を発した。
 デモ出発。すぐ先が、裁判員制度を推進する日弁連、法務省、東京高裁・地裁が集中する一角だ。怒りが一気に高まる。「東京地裁は裁判員制度を実施するな!」「法務省は裁判員制度を廃止しろ!」「日弁連は権力と手を結ぶな!」のシュプレヒコールをたたきつける。
 男子学生が「デモがあると知って来た」「法政大の闘いも知っている」と参加。デモの途中から参加する人たちも続出した。解散時には、デモ隊列は出発時を倍する人数に膨れあがった。
 デモの先頭で「裁判員いらなインコ」が沿道に手を振ると、それにこたえる人が何人もいた。隊列の前面に「裁判員制度はいらない!」の横断幕を広げ、太鼓・鈴を打ちならし、50本あまりののぼり旗や労働組合旗がひるがえる。参加者はメッセージボードを掲げて行進。デモは実に解放的で力強い。
 「裁判員を強制されるのはいや」「3〜5日で判決は早すぎる」と、デモのコールを聞いて部屋から飛び出して来たという女性。沿道の人が次々とビラを求めて来た。1〜2年前と比べて格段に受け取りがいい。反対運動の積み重ねが、ここまで情勢を動かしている。沿道のビルの窓からも声援がかけられた。
 解散地の水谷橋公園では、高山弁護士、呼びかけ人の池内ひろ美さん、今井亮一さんが発言、参加者は一層の闘いを誓った。裁判員制度の廃止まで闘いぬこう。
◆武内弁護士のコメント
 裁判員制度に対する怒りはさらに強まっています。私たち人民が闘えば必ず裁判員制度はつぶせます。みんなで力を合わせて廃止させましょう。
(写真 「裁判員制度を廃止するまで闘うぞ!」と気勢を上げるデモ隊に、沿道の人びとから大きな注目。ビルの窓からも声援があがった【5月20日 銀座・数寄屋橋】)

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週刊『前進』(2392号5面2)(2009/05/25 )

 「大運動」

 記者会見と駅頭街宣で実施当日に反撃

 裁判員制度実施当日の5月21日、「裁判員制度はいらない!大運動」は弁護士会館で記者会見を開き、制度廃止へ闘争宣言を発した。夕方には全国一斉行動の一環として新宿駅頭で街頭宣伝に立った。
 主要なマスコミが集まった記者会見に、「大運動」の呼びかけ人の高山俊吉弁護士、交通ジャーナリストの今井亮一さん、裁判員候補者になることを拒否している60代男性の元教育労働者らが席を並べた。「国民は、裁判員制度が『市民の司法参加』ではなく、国家作用への強制動員であることを見抜いている。手を携えて非協力を表明すれば、この制度は直ちに崩壊する。暴挙に突入した政府・最高裁に対して、『裁判員制度を廃止しよう』の闘争宣言を発し、全国で『裁判員制度はいらない!大運動』をさらに強く展開する」と冒頭、抗議声明が力強く読み上げられた。
 高山弁護士は「『国民の不安つのる』とあるが、最高裁、法務省、日弁連執行部こそ危機に陥り、不安におののいている」と、制度の破綻を宣告。推進派に対しては「自衛隊のソマリア派兵などで外交政策が根本から変わり、『生きさせろ!』と国民が言っている時に、なぜ裁判員なのか、まったく説明できない」と批判した。今後の運動について「私の拒否から、みんなの拒否へ。みんなの拒否は制度の廃止。団結した運動の力で廃止に追い込む」との展望を力を込めて語った。「大運動」は今秋に、廃止を求める大規模な行動を予定している。
 裁判員候補を拒否した人も、「裁判所から呼び出しがこようが、出頭するつもりはない」と、断固たる意志を表明した。
 夕方の新宿駅頭では街行く労働者が次々と署名に応じていった。さあ廃止へ、さらなる反撃を!
(写真 「裁判員制度はいらない!大運動」が、制度実施当日に「廃止を」と訴え記者会見【5月21日 霞が関】)

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週刊『前進』(2392号5面3)(2009/05/25 )

 廃止めざし集会・デモ

 仙台、新潟、名古屋、広島で

●仙台

 5月9日、「裁判員制度に反対する仙台集会 第3弾」が、80人の参加者でかちとられた。百万人署名・宮城県連絡会、裁判員制度に反対する在仙弁護士の会、死刑廃止を求める市民団体の共催だ。
集会では、「裁判員制度はいらない!大運動」の呼びかけ人である仙台弁護士会の織田信夫弁護士が講演。「『国民の司法参加』と制度推進派は言うが、参加ではなく徴用だ」と徹底批判した。
その後、公判前整理手続きで裁判を破壊する危険性を弁護士が発言。また「裁判員制度は、戦争・改憲攻撃だ」と百万人署名がアピールした。集会後、デモ行進した。

●新潟

 16日、裁判員制度反対の街宣とデモが新潟市内の繁華街・古町で行われた。昨年11月に続く2回目の行動を呼びかけたのは、「裁判員制度はいらない!大運動 新潟」。新潟地域一般ユニオンや全港湾、労組交流センターなども参加し約50人が集まった。
新潟弁護士会の高島章弁護士は、「実施直前にデモをやっても無駄ではないかと言う質問を受けたが、そんなことはない。実施後も闘いは広がり、矛盾は顕在化する」と述べた。百万人署名運動は「制度の狙いは国家による戦争動員だ」と訴え、キリスト者は人を裁くことへの恐れを語り、青年労働者は法大弾圧との共通性を訴えた。集会後、唯一の絶対反対派としてデモを敢行した。

●名古屋

 17日、名古屋で裁判員制度に反対する講演集会とデモ行進が行われた。講演に75人、デモ行進に40人近くが参加した。
講演で高山俊吉弁護士は「制度を実施したら最高裁、法務省、国会と日弁連はこれまで以上の怒りに包まれる」「闘いが存在しており絶対反対派が座っているから必ず勝利できる」と語った。
地元弁護士会の若手が発言した。仲間の弁護士の「ほうっておいても数年で破綻する」という論理を批判し、闘わなければ廃止できないと訴えた。百万人署名運動愛知連絡会と東海合同労組の仲間もアピールした。
高山さんや愛知・三重の弁護士を先頭に、何本もののぼり旗を林立させ中心街をデモ行進した。

●広島

 20日夕方、広島市内のバスターミナルで、百万人署名運動広島県連絡会と広島県労組交流センターは、14人で街頭宣伝活動を行った。
「裁判員制度は、国民を治安維持に動員するもの、現代の召集令状だ。スタート時点ですでに破産している。修正ではなく、あくまで廃止を!」とマイクで訴え、1千枚のビラは1時間であっという間に配布された。退勤中の労働者、高校生が次々と廃止要求の署名に応じた。
マスコミ各社が取材に来た。この日のTVニュースではわれわれの「廃止!」街宣が、地裁、地検、県弁護士会の自信のない記者会見を圧倒した。

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週刊『前進』(2392号5面4)(2009/05/25 )

 「君が代」解雇撤回せよ

 東京/不起立貫き非常勤教員合格取り消し

 米山良江さんの裁判がスタート

 5月11日、「日の丸・君が代」不起立による解雇(非常勤教員の合格取消)と闘う東京教組の米山良江さんの、解雇取り消しを求める裁判の第1回口頭弁論が行われた(東京地裁民事第36部、渡辺弘裁判長)。第1回口頭弁論には根津公子さん、河原井純子さんら被処分者、東京教組の仲間など30人以上が集まった。次回は9月3日(木)午後1時10分から、東京地裁705法廷。以下、第1回口頭弁論で米山良江さんが行った意見陳述を紹介します。(編集局)

 意見陳述 米山良江

 私は1947年生まれで、昨年春が定年退職の年でした。37年間、東京の下町で、小学校の教員として働いてきました。学級担任として、一人ひとりの子どもたちが心を開いて過ごせるように心がけて、仕事をしてきました。
 最後の卒業式で「君が代」斉唱時に不起立したことで、不当な戒告処分を受けました。同時に、定年退職後の非常勤教員の仕事の合格が取り消されました。不当な解雇です。この処分の撤回を求めます。
 都教委の2003年「10・23通達」は、処分の圧力で「正面に『日の丸』、ピアノ伴奏による『君が代』斉唱」の形を全都の学校に押しつける攻撃です。03年は自衛隊のイラク派兵が開始された年です。私は、こうやって教育を戦争体制に組み込んでいくんだと思いました。
 職員会議での論議を一切否定し、歴史的事実を無視して、暴力的に形だけ従わせることがいかに愚かなことか、教育の名に値しないことなのか。だから当然にも、不起立の抵抗が巻き起こりました。今春の被処分者を合わせると、処分された者はのべ422人に上ります。実際には、その何倍もの人たちが抗議の声をあげ続けています。現場の教育労働者はそのことを口に出そうが出すまいが、このような教育を破壊することは許せないと深い怒りを持っています。だから、不起立の抵抗が続いているのです。共感と支援は、ますます広がっています。
 「命がけで憲法を破る」と言って、東京の教育を上意下達の命令で破壊してきた石原都知事と、「子どもたちを再び戦場に送るな」と戦争につながる教育に反対し続ける私たちの、どちらに道理があるのかということです。都教委が唯一の根拠にしている学習指導要領は、国家権力の不当な介入で変えられてきたものに過ぎません。例えば1977年の改訂で初めて「国歌」の文言が入ったのですが、その時も教育課程審議会を無視して、当時の防衛庁・自衛隊が横やりを入れて、政治的に介入したのです。 
 都教委は、不起立を「服務事故、信用失墜行為」と言います。私には都教委の苦し紛れの言い分にしか聞こえません。また都教委は不起立に対して「重大な非違行為」「学校の秩序を乱した」などと口を極めて非難の言葉を浴びせていますが、この言葉は都教委の教育行政にこそ当てはまる言葉です。私は、教育公務員として最後まで職責を果たしたと今も思っています。
 次に、なぜ不起立宣言をしたのか、都教委に抗議の要請書を出したのかということです。私は、見せしめ処分、分断攻撃、不当な差別的な都教委のやり方を許してはいけないと思いました。不起立を続ける根津公子さんを孤立させてはならないと思いました。
 処分はもとより不当です。しかし、あきらめや屈服を強要するために、脅しとして都教委は処分を振りかざしてきています。だから、不当な処分があっても行動したのです。
 都教委は「処分は予見できただろう。何が処分は不当だなんだ」という趣旨のことを答弁書で書いています。都教委は、労働者を、人間を、権力を持って脅せば黙る存在だとなめてかかっているのです。都教委には、私たち労働者が人間としての誇りを奪おうとする者に対して、命をかけて闘う存在なのだ、団結して闘う存在なんだと言うことをまったく理解できないのです。
 私たちは、正義と道理を、団結の拡大で貫いているのです。
 裁かれるべきは、都教委の側です。あらためて、不当な解雇の撤回を求めます。
 2009年5月11日
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 米山良江さんの「君が代」不起立解雇との闘い

 昨08年3月、不起立による累積加重処分により東京の教育労働者・根津公子さんの解雇が策動される中で、米山さんは 「私もこれまでずっと不起立しているのに、一度も処分を受けていない。根津さんの解雇は絶対に許せない」と都教委に鋭く迫った。この米山さんの闘い、そして全都・全国の教育労働者の不起立闘争の拡大、さらに国境も越えた労働者の団結の力が、根津さんの「君が代」解雇を阻んだ。
 米山さんは不当解雇の撤回を求めて裁判闘争を闘いぬいている。

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週刊『前進』(2392号5面5)(2009/05/25 )

焦点 アフガンで民間人大虐殺

 侵略戦争激化するオバマ

 米帝オバマのアフガニスタン―パキスタン侵略戦争が激化の一途をたどっている。オバマは大統領選の当初から、軍事戦略の重心をイラクからアフガンにシフトし、「より危険な」武装勢力、アルカイダやタリバンを壊滅すべきだと主張してきた。実際に今、オバマのイラク―アフガン新戦略(2月末発表)のもと、アフガン駐留米軍の大増派と越境空爆を含む軍事作戦がエスカレートしている。
 アフガニスタンは今、米軍とNATO軍が撤退するなら、たちまちタリバンが首都と全土を制圧してしまうと言われる状況だ。この事態の中でオバマは、アフガン新戦略に基づき2万1千人の米軍を増派する方針を打ち出した。4月初めのNATO首脳会議で欧州諸国もこの新戦略を支持し、5千人増派で合意した。現在、米欧を中心に7万人以上のアフガン国際治安部隊(ISAF)がタリバン掃討と全土の軍事制圧のために展開している。彼らの当面する最大の課題は8月のアフガン大統領選での「カルザイ再選」だ。
 そこに向かって5月6日に、ワシントンでオバマは、パキスタン大統領のザルダリ、アフガニスタン大統領のカルザイと初の3者会談を行い、3カ国がアフガン―パキスタン国境地帯でアルカイダとタリバンなどの武装勢力を「粉砕、解体、壊滅する」ことを共通目標として確認した。
 そして、アルカイダとタリバンを掃討すると称して、米軍は3月末からパキスタン側への越境空爆を激化させ、多くの住民を虐殺している。パキスタンも米帝の要請に応え、一部タリバン勢力との和平協定を破棄し、4月末からタリバン掃討作戦を開始した。
 特に5月5日に米軍がアフガン西部のファラ州で強行した空爆では、140人の民間人が死亡した。これに対しアフガン各地で大規模な反米デモが起こった。カルザイも「空爆はテロとの戦いの効果的な方法ではない。中止すべきだ」と言わざるをえなくなった。だがオバマ政権は5月10日、「空爆の継続」を強調し、カルザイの要望をも真っ向から否定した。
 こうした事態に直面してアフガン下院議員らは外国軍を管理する法制度を要求した。昨年8月、西部ヘラート州の空爆で市民90人以上が殺された後にも法整備の要求が起きたが、米軍は「攻撃対象は武装勢力メンバーだった」と主張し、空爆を正当化、法整備はうやむやとなっていた。
 オバマが就任直後に命令を出したキューバ・グアンタナモ米軍基地の対テロ戦収容所の閉鎖も、米議会の強い反対などもあって、空証文になろうとしている。
 米帝の新たな侵略戦争のエスカレーションは、世界大恐慌下でのオバマの憎むべき犯罪行為だ。4月5日のプラハ演説でのオバマの「核独占」宣言や、中東「2国共存」論によるイスラエルのガザ空爆とパレスチナ大虐殺の擁護にも示されるように、米帝オバマこそは戦争と抑圧の元凶である。
 ところが日本共産党や連合を始め、今やすべての体制内勢力がオバマを全面賛美し、米帝の前に武装解除している。この体制内勢力と徹底的に対決して、オバマ・麻生打倒へ、6・14―6・15連続大闘争の爆発をかちとろう。

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週刊『前進』(2392号5面6)(2009/05/25 )

焦点 連合の産業報国会化狙う

 鷲尾元会長に旭日大綬章

 世界大恐慌が日々深化していく中で、この人類史的な危機を全労働者階級の団結で世界革命に転化する絶好のチャンスが到来している。体制内労働運動指導部を打倒し、4大産別を先頭に階級的労働運動をよみがえらせることに革命勝利の核心点がある。
 体制内労働運動の中軸である連合中央の一層の屈服を取り付けようと、日帝は5月8日、連合第3代会長である鷲尾悦也(元鉄鋼労連委員長)に対して旭日大綬章を贈った。鷲尾は破廉恥にも、「地道に組合運動をやってきた人たちの代表としてちょうだいしたと思う」などと述べた。
 これまでも日帝は、総評を解体に追い込んだ総評最後の議長である黒川武(元私鉄総連委員長)、民間先行の労戦統一の先兵であり全民労連初代会長の竪山利文(元電機労連委員長)、連合初代会長の山岸章(元全電通委員長)に「勲一等瑞宝章」(2003年に瑞宝大授章に名称変更)を、連合2代会長の芦田甚之助(元ゼンセン同盟会長・元友愛会議議長)には鷲尾と同様、旭日大授章を贈ってきた。彼らこそ、闘う労働運動への敵意をむき出しにした日帝国家権力の国鉄分割・民営化に、JR総連=カクマル松崎とも相呼応して率先協力し、総評を解体させて連合をつくった張本人どもだ。
 天皇から勲章をもらい喜々としている労働運動指導者など、労働者階級の敵だ。連合への叙勲攻撃こそ、世界大恐慌の深まりと革命の現実性の前に震え上がった日帝中枢が連合をより体制内に取り込み、現代の産業報国会に仕立て上げようとしているということだ。天皇制に屈服した帝国主義的労働運動の先兵=連合中央を許すな。
 連合中央の変質ぶりはすさまじい。4月29日の連合中央メーデーはその反労働者性を鋭く暴露した。連合になってからも、中央メーデーには10万人の労働者が決起してきた。それが今年はわずか3万6千人だ。大恐慌が激化する中、本来ならばメーデーは労働者階級の怒りのメーデーとして大爆発するのが当然ではないか。にもかかわらず闘う方針を出さず、闘いを抑圧する連合中央への労働者階級の怒りと絶望の表明だ。
 あいさつで高木は、定昇凍結=賃下げ容認までした春闘の大敗北には一言もふれず、「トブ太カンパ」などと称する「雇用と就労・自立支援カンパ」への協力を訴えただけだった。だがこれは「苦境に立たされている労働者のため」と称して「派遣切り」など大恐慌の影響を真っ先に受けている非正規労働者を「救済」の対象としてしか見ず、資本との闘いを放棄する徹底的に反動的な代物である。
 連合中央は、日本共産党同様、オバマのプラハ演説を最大限に持ち上げて、今月から対北朝鮮排外主義に貫かれた「核兵器廃絶1000万署名」運動なるものを展開しようとしている。さらにはオバマを8月広島に呼ぶ動きすらある。だがオバマ演説こそ、アメリカの核独占を前提に、「核拡散は認めない」として北朝鮮とイランを名指しで非難し、イラク・アフガニスタン侵略戦争を再編・激化させる反革命宣言だ。オバマへの幻想をあおり、反戦・反核闘争の解体を策す連合中央を打倒し、闘う労働組合を復権させよう。
 日程 三里塚・市東さん裁判傍聴を
 ●天神峰現闘本部裁判
  6月25日(木)午前10時30分 千葉地裁
 ●市東さん農地強奪阻止行政訴訟
  7月21日(火)午前10時30分 千葉地裁
 ●市東さん農地法裁判
  ※傍聴券抽選のため1時間前に集合

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週刊『前進』(2392号6面1)(2009/05/25 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 東北大学で法大弾圧粉砕緊急集会を開催 東北大学 A

 東北大学生運動は、法大文化連盟・全学連の団結に対してかけられた大弾圧を絶対に粉砕する! こんなめちゃくちゃな弾圧を断じて許すことができない! 5月20日、東北大学ではこの空前の弾圧に対して、満身の怒りをこめて「文化連盟への大弾圧粉砕! 12学友不当逮捕弾劾! 法大生恩田君・倉岡さんの起訴許すな! 緊急昼集会」を闘いぬいた。大弾圧への腹の底からの怒りに全員が燃え立ち、獄中・法大・全国の仲間との団結をいっそう強化して、「獄中12学生の全員奪還へ! 1000筆大署名運動」と、6・14−15集会の大爆発へと戦闘宣言を発しました。
 午前中からのビラとクラス討論への注目がものすごい! そして昼休み、キャンパス中央に横断幕を持って登場。「みなさん! 警視庁公安・国家権力の『暴処法』を使った大量弾圧など、絶対に許してはならない! 入構禁止看板への抗議行動が罪だと? ふざけるな! この弾圧で法大闘争の逮捕者は107人になった! 全員が立ち上がろう!」
 司会のアピールに続き、学生自治会委員長の石田真弓君から火を噴くようなアジテーションが発せられた。「この弾圧を絶対に打ち破らなくてはなりません。法大闘争は世界の労働者・学生とつながっています! アメリカ・CAMSの労働者と学生が直ちにメッセージを送って、ともに闘っています。4・24法大集会は、学生が本当に団結して未来を切り開く行動になりました。これに恐怖しているのが、現在の資本家階級・麻生政権です。戦争と改憲、民営化と団結破壊に突き進むために、麻生は法大の闘いをつぶそうとしている。しかし、この弾圧を学生と労働者の団結で打ち破った時に、私たちは勝利できる。動労千葉の呼びかける6・14渋谷―6・15法大に5千の労働者・学生を集め、『法大弾圧粉砕! 麻生・オバマ打倒!』の闘いを大爆発させましょう!」
 続いて文化部サークル協議会がアピール、法大闘争を闘う東北大生が続々と発言。キャンパスからは集会に合流してくる学生、こぶしを振り上げてアピールに応える学生、ビラを受けとって真剣に話を聞く学生、たくさんの東北大生が真剣に耳を傾けている! 
 われわれは、闘う法大生と団結し、東北大学を席巻する大闘争の爆発で必ず文化連盟・全学連の仲間を奪還する!

 パンフ「障害者解放」を闘いの武器に活用 東京 町野立子

 「障害者」の共同作業所で働く福祉労働者です。「障害者解放」の創刊号を読みました。
 ここには「障害者は労働者階級の一員であり、自己解放の主体であり、革命的存在なのだ」ということが貫かれていて、私もそのとおりだと思います。「障害者」という概念は資本主義によってつくり出されたものであるし、資本家階級が労働者階級を分断するために優生思想を持ち込み、社会的共同性を奪ってきたのです!
 「生産能力」があるとかないとか、そんなことで人の価値が決まるなんてことがあっていいはずがない。それは資本家が労働力を商品化し、支配するためにつくった勝手な尺度です。障害者は救済の対象なんかじゃない、誰もが社会的生産を担う労働者であり、自己解放の主体です。
 今、私たちの職場である福祉作業所に自立支援法の攻撃がかけられてきています。この法は国の財源問題に起因していて、小泉構造改革による市場原理主義での「弱肉強食」の考え方を福祉分野に適応したものです。福祉にかける予算を削るだけではなく、社会保障制度を解体して、医療・福祉でもうけようとする丸ごと民営化=道州制攻撃でもあります。
 作業所に対して、国はあと2年の内に自立支援法の法内施設に移行せよ、期限までに移行していない作業所には補助金を打ち切る、と言ってきています。
 私たちは仲間の労働者との団結をつくるために、昼休みに『前進』の読み合わせを作業所の中で始めました。自由参加で始めましたが、全員が一緒に読んでいます。たまたま買い物に来ていた地域の労働者も仲間に入って参加することもあります。障害者自立支援法絶対反対と道州制粉砕で闘うための力強い武器として『前進』とこの「障害者解放」を使っていきたいと思います。

 麻生に回答。「やりたいことは革命だ!」 西浜新一

 ハローワークで働いています。ロビーは早朝から人であふれかえっています。貸付と職業訓練の窓口には長蛇の列ができています。低賃金化も求人票からはっきり読み取れるほど急激に進んでいます。状況は日に日に悪化しています。
 ほんの数例ですが毎日見ている光景です。ある労働者(50代)は餓死寸前で大家に発見され九死に一生を得ましたが、市役所と大家に借りた金を返さなければならず、きょう何がなんでも仕事が欲しいと駆け込んできました。元印刷工(30代)は「いくら探しても給料が安すぎて住宅ローンが払えない。家を売るつもりだけど売っても借金は残る。どうしたらいいのか」。IT技術者(40代)は失業してからもう1年。「百社くらい応募したがだめだった。それできょうは清掃に応募したが、経験がないからと断られた。あとは何があるんだ」
 解雇されたばかりの会社が求人していることを知り、「この求人を取り消せ」と怒りで職員に罵声(ばせい)をあびせる人、大声で泣き始める人などあとを絶ちません。失業中とはいえ彼らは断じて保護や救済を求めているのではありません。誇りを持って仕事とあたり前の生活ができる賃金を求めているのです。
 先日、麻生総理がさるハローワークで青年労働者をつかまえて、「やりたいことを決めなければ」と説教したと聞きました。私の知る元自動車期間工(30代)は、「大学出てからずーっと就職難だったので派遣やアルバイトでつないできました。製造業に就いてやっと少しは面白いと思い始めたとたん、雇い止めですよ。いったい何をやれというんですか?」と疑問を発します。
 別の自称フリーター(20代)は言いました。「やりたいことなんてないっすよ。強いて言えば革命ですかね」。それこそ麻生に対する回答です。そして私も彼らと同じ労働者の一人です。

 生き闘うことが勝利 最終意見陳述へ決意 国労5・27臨大闘争弾圧被告 東元

 私は国鉄分割・民営化後、JRの国労つぶしの攻撃と国労の屈服の中で、1996年にうつ病を罹患(りかん)しました。その後、2002年国労5・27臨大闘争弾圧被告として6年間裁判を闘い抜き、勝利的に病気と闘っています。
 私の病気の根本的治癒は、革命の勝利の中にあります。現在まで闘ってきた私の最大の獲得物は、私たちの闘いが切り開いている地平にまず自分の身を置き、そこから自分の不十分な点や克服しなければならない問題を見つけ出し、それを一つひとつのりこえていく実践的立場に立てたことです。
 私には本が読めないしんどい時期がありましたが、あの法政大学の学生たちの闘いに『前進』でふれ、その「意見陳述」を読んで元気になりました。
 私の裁判もしかりです。昨年の2・22旧弁護団解任と松崎被告との弁論分離は、私の体をほんとうに「らく(楽)」にさせてくれました。階級闘争の鉄則である完黙裁判を闘い続ける中で、少しずつ本も読めるようになり、元気を取り戻しました。
 革命とは労働者自己解放の事業です。必ずや6000万プロレタリアートはそのことに目覚め、闘いに立ち上がってきます。ですから、私の存在はJR資本と国家権力を日々追いつめています。生きて闘っていること自身が勝利なのです。ともに闘いましょう。

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週刊『前進』(2392号6面2)(2009/05/25 )

 「在留カード」導入許すな! 6・3渋谷デモへ

 在日・滞日労働者と団結し入管法改悪を阻止しよう

 吹き荒れる戦争・改憲と民営化・労組破壊の攻撃の一環として、在日・滞日外国人と日本労働者階級との合流・結合を阻むため新たな入管法改悪が今国会で狙われている。4月24日、衆院法務委員会で入管法改悪案の審議が開始され、今や採決寸前の情勢だ。世界大恐慌の中、世界的規模での労働者の団結を阻むものこそ、入管体制であり、入管法なのだ。入管体制絶対反対の動労千葉労働運動、11月集会派が在日・滞日労働者とスクラムを組んで公然と登場する共同闘争を実現する意義は巨大だ! 通常国会最終日の6月3日、入管法改悪阻止―「在留カード」導入粉砕・渋谷デモに決起しよう! 6・14―15連続闘争と一体で6・3渋谷デモを闘い抜こう!
入管法改悪攻撃は、「国の形を変える」とした道州制攻撃そのものだ。在日・滞日外国人約220万人をさらに差別・分断し、法外滞在者を「内乱勢力」「革命勢力」と見なして治安管理を徹底強化しようとしている。そのために「新たな在留管理制度」=「在留カード」を導入するとともに、外国人登録法を廃止し、住民基本台帳に「外国人住民票」として組み込もうしている。国家権力による外国人管理の一元化であり、道州制攻撃そのものだ。
今回の入管法改悪は第一に、在日朝鮮人・中国人などの特別永住者には「外登証」の代わりに「特別永住者証明書」を新設し、常時携帯・提示義務・刑事罰をそのまま継続するものとなっている。これは在日人民が指紋押捺(おうなつ)拒否闘争でかちとった指紋廃止を始めとする地平をなきものにしようとする許し難い攻撃だ。しかも特殊的・歴史的存在としての在日朝鮮人・中国人を一般外国人と同様に入管法のもとに一元的に管理することなど許してはならない。
第二に、特別永住者を除く「中長期在留者」に対しては、「在留カード」制度導入を画策している。中長期在留者とは誰か。現在143万人に上っており、徹底して治安管理できるかどうかが入管体制維持の要となっている存在だ。研修生であったり、実習生であったり、技術者や留学生であったり、日本政府の労働力政策の環として在留している。この対象者は、つねに「在留カード」を携帯し、官憲に提示を求められたら提示しなければならない。日本経団連を始めブルジョアジーは「多文化共生社会」をうたい、日帝の国益にかなった外国人を育成し、資本と国家のために忠誠を尽くすことを強制しようというのだ。
またマスコミなどが今次改悪案の目玉として宣伝している点だが、研修生や技能実習生について、「技能実習」という在留資格を新設し、1年目から最低賃金法や労働基準法が適用できるようにするという。まさに現行の低賃金労働者としての現実の追認であり、国策としての労働力確保政策そのものだ。
第三に、「短期滞在者」や法務省が「不法在留」と見なす外国人に対しては「在留カード」は交付されない。非正規滞在者や難民申請者とその家族が、一切の人間的権利から除外され、労働者として生きる権利を奪われてしまう。昨年1599人に上った難民申請者。しかし、日本の難民認定は毎年数十人にとどまっている。その人たちを、日帝は、「在留カード」なしとして追放の対象にしようというのだ。こんな差別と排外主義を断固として阻止しよう。
4〜5月入管闘争は、動労千葉労働運動の実践を真っ正面から掲げて、大きな勝利的地平を切り開いた。民主労総ソウル本部チェジョンジン本部長は「新自由主義を打破し、代案社会を建設していく課題こそ、世界の労働者の共通の課題だ」と提起、これを受けて、動労千葉の田中康宏委員長は「この時代、この現実に対するわれわれの回答は社会主義の実現だ」と言い切った。これこそ世界大恐慌下における労働者階級の闘う方針だ!
戦争と改憲、民営化と労組破壊の中で推し進められる入管法改悪攻撃を全力で粉砕しよう。入管体制は、全世界の労働者が団結することを恐れた国家権力とブルジョアジーによってつくられた体制だ。労働者階級が団結を求めて決起したとき、入管体制は無力になってしまう。6・3の爆発は法政大弾圧を粉砕し、6・14−15闘争の勝利を実現する闘いだ! 在日・滞日外国人と団結し、衆院採決を阻止し、改悪入管法を廃案にしよう!  6・3渋谷デモを全力で闘いとろう。
(写真 5月10日、横浜市で620人を集めて開かれた外登法・入管法と民族差別を撃つ全国研究交流集会)

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 6・3渋谷デモ

入管法改悪阻止! 「在留カード」導入を許すな!
6・3渋谷デモ
6月3日(水)午後1時半結集、2時集会、2時半デモ出発
渋谷・宮下公園(渋谷駅下車)
主催 外登法・入管法と民族差別を撃つ全国研究交流集会実行委員会

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週刊『前進』(2392号6面3)(2009/05/25 )

 “陸自ソマリア沖派兵阻止”

 小牧基地闘争に立つ

 ソマリア沖への自衛隊3軍の派兵が発令された翌5月16日。18日午後には小牧基地からC130で陸自が出発するという緊迫した情勢下で東海合同労組、3県(愛知・三重・岐阜)百万署名運動と日本アラブ未来協会が中心となって小牧基地への阻止行動と自衛隊官舎への呼びかけを行いました。
 「オバマ打倒!麻生打倒!」「敵は漁民ではなく麻生だ!」「自衛隊員の皆さん!派兵に応じるな、拒否しましょう!」との訴えは自衛隊員とその家族にしっかりと伝わったと思います。
 今回の派兵の理由は「海賊」から石油(輸送船)を守るということですが、そもそもソマリア沖で働く漁民は「海賊」なのか。もし、「海賊」などと呼ばれる行為であるとしたら、そこに駆り立てたのは誰なのか。帝国主義の侵略行為ではないか。それをあたかも漁民に責任があるかのごとく言いなして、軍隊を派兵して本格的な侵略戦争に乗り出していこうとしている。これこそが正真正銘の侵略戦争への突入なのだ。
 訴えの中で強調したのは、“敵は誰なのか! 漁民ではなくてオバマと麻生だ!”ということでした。今世界の労働者が戦争と民営化に対して立ち上がっていますが、ソマリア沖の漁民も同じ労働者なのです。そして、兵士の皆さんも労働者階級の一員であり、帝国主義打倒! 世界革命へ! を掲げてともに闘う主体であることを訴えたのです。しかも、このソマリア沖への派兵は、法政大弾圧と一体のものです。もう怒り心頭に発しています。最後は、一切は6・14中央政治闘争への結集であり、6・14渋谷―15法政の連続闘争への決起であることを声を大にして訴えました。
 この日は雨模様でしたが、のぼりを林立させてマイクで代わる代わるアジりました。心は法政弾圧に対する怒りでいっぱいです。「オバマ・麻生を6・14―15大闘争でぶっ倒そう!」で、全員が意気軒高として闘い抜きました。ともに闘いましょう!(東海・OG)
(写真 東海の労働者がC130での陸自ソマリア沖派兵を徹底弾劾【5月16日 愛知県小牧基地前】)

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週刊『前進』(2392号6面4)(2009/05/25 )

 迎賓館・横田爆取裁判

 弁護側立証へ前進

 早期結審策動を粉砕

 5月11日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判差し戻し審の第16回公判が東京地裁刑事第20部(林正彦裁判長)で開かれた。前回に引き続き手続きのみの公判となったが、今回も「被告が裁く裁判」が力強く闘い抜かれた。いつもどおり、開廷後すかさず須賀武敏・十亀弘史・板垣宏の3同志が意見陳述に立ち、法廷の方向を決した。
 まず板垣同志が、差し戻し審における検察官「立証」の最大の柱となっている「金沢借家関連証拠」がなんの証拠にもならず、同借家関連証人である現役公安刑事藤井俊裕の「証言」が虚構そのものであることを明らかにし、検察官立証が立証として成立しないことを具体的に論じきった。続いて須賀同志が、弁護人が求めている証拠開示のすべてを実現させるよう強く迫った上で、「金沢借家関連証拠」の無意味性を明らかにし、「唯一正しい、かつあたり前の判決」としての無罪判決を、と気迫を込めて訴えた。さらに十亀同志が、「あらためて根本的なことを述べる」として、本件のデッチあげの構造と経緯を明らかにし、無罪判決を破棄した控訴審判決の卑劣な政治性を厳しく弾劾した。
 この後、弁護人が「証拠開示請求」と弁護側「証拠調請求」を行った。「証拠開示」は検察官が独占している「証拠」のうち3同志の無実を証明するものの「開示」を求める当然の請求だ。「証拠調請求」は、検察官立証を打ち崩す「弾劾証拠」と、新たに被告の無罪を立証する「新証拠」の2種の証拠調べを求めるものである。それらに対して検察官は、一部で「同意」、一部で「不同意」との意見を述べて抵抗し、裁判所も判断を留保した。検察官も裁判所も真実が明らかになることを極度に恐れているのだ。
 しかし、無罪証拠の開示がないまま、弁護側立証に入るわけには行かない。被告・弁護人は法廷における闘いと閉廷後の折衝によって、「6月4日」と予定されていた次回公判の中止をかちとった(次回以降の公判日程は現時点では未定)。完璧(かんぺき)な弁護側立証とその十分な準備を目指して早期結審策動を吹っ飛ばした。それは同時に、「簡易・迅速」な裁判をもくろむ裁判員制度と真っ向から対決する闘争の勝利でもある。
 法政大の闘う学生に対して暴力行使そのものの弾圧が吹き荒れている。革命の前進は常にデッチあげを含む治安弾圧を激化させる。しかし、団結の力は無限だ。弾圧は闘いを倍加させるだけである。迎賓館・横田裁判闘争もすでに22年間デッチあげ弾圧を打ち砕き続け、そしていま差し戻し審の弁護側立証に向けて新たな勝利の地平を切り開いている。

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週刊『前進』(2392号6面5)(2009/05/25 )

法大弾圧裁判 法大弾圧裁判

 山本進君らに論告求刑

 5・15「暴処法」弾圧を弾劾

 5月14日と20日に、08年5・29「建造物侵入」デッチあげ弾圧裁判の論告求刑公判がそれぞれ刑事16部(第2グループ)と15部(第1グループ)で行われた。
 14日の公判には坂野陽平君が獄中から出廷した。坂野君は、「開廷時刻をすぎたころになってから急に『そういえばこれから裁判だった』と留置係に連れ出された。今回の逮捕・勾留が、公判に出廷することさえも妨害する、まさに拘束のための拘束であることがはっきりした。4・24闘争を引き継ぎ、徹底的に闘う」と宣言した。後藤裁判長は「次回までに調査する」と回答せざるを得なかった。
 20日の公判には、今回の5・15弾圧で勾留されている内海佑一君が獄中から出廷し、「われわれにかけられている弾圧を絶対に許さない。6・14−15闘争の爆発で弾圧を粉砕する」と戦闘宣言を発した。
 続いて中島敦史君、山本進君が「暴力行為等処罰法」弾圧を徹底弾劾する意見陳述を行った。「別件はこの裁判とは関係ない」と卑劣に居直る稗田裁判長に、被告人と傍聴席が一体になって怒りをたたきつけた。
 内山佳久君が立ち上がった。「5・15弾圧を絶対に許さない。不当な『入構禁止看板』など、撤去されて当然だ。看板に象徴される法大当局の弾圧が、どれだけ多くの学生を踏みにじってきたか。最終意見陳述を妨害するために2月の『事件』をデッチあげたことは明白ではないか」「法大当局はこれまですべてを『全学連を名乗る学外団体』の仕業と描きあげてきた。しかし現実はどうか。5・15弾圧の12人のうち、10人が法大生だ。この法廷で証言した斎藤君、恩田君も逮捕された。全学連への弾圧であると同時に、法大生からすべてを奪い取ろうという攻撃ではないか。本件の本質は法大当局と国家権力の権力犯罪だ。論告など中止し、ただちに控訴棄却せよ」と法廷を圧するアジテーション。
 検察は山本進君(公務執行妨害で追起訴)に「懲役1年2カ月」、ほかの13人に「懲役8カ月」を求刑。4・24を頂点とする学生の闘いに対する恐怖の吐露だ。
 5月13日には、08年5・28「暴行」デッチあげ弾圧裁判の公判が開かれ、中島宏明君の被告人質問が行われた。
 日経連労問研報告と軌を一にした学生自治破壊攻撃と全存在をかけて闘ってきた中島君は、自らの闘いの軌跡にふれつつ、06年3・14法大弾圧以来の法大当局の攻撃を徹底的に弾劾した。
 これまでの公判でも明らかにされたように5・28「暴行」デッチあげは、08年5・29法大包囲デモの前日に、闘争圧殺を狙って強行された弾圧だ。中島君は、文化連盟の決起、5・29蜂起の爆発をもって弾圧の意図は完全に粉砕されていると宣言。2時間に及ぶ意見陳述をやりぬいた。
 中島君は最後に、「この裁判で友部博文君に有罪判決を下した尾藤裁判官が、今度は4・22弾圧の勾留理由開示公判に登場し、弁護人の求釈明に一切答えることなく退廷命令を乱発している。福崎裁判長ら東京地裁のあらゆる反動を絶対に許さない。拘束をただちにやめ、全員を釈放せよ!」と語気を強めた。
 次回公判(論告)は5月28日だ。論告攻撃を粉砕しよう。暴処法弾圧を粉砕し、全学生を奪還しよう。
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 法大裁判に集まろう!
★5月27日(水)7・24建造物侵入デッチあげ裁判
  第11回公判(判決) 午後1時30分開廷
★5月28日(木)5・28「暴行」デッチあげ裁判
  第12回公判 午後1時30分開廷
★6月3日(水)5・29デモ弾圧裁判Aグループ
  第13回公判(最終弁論) 午後1時30分開廷
★6月10日(水)5・29デモ弾圧裁判@グループ
  第15回公判(最終弁論) 午後1時30分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷
 開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を
★富山大ビラまき弾圧裁判(富山地裁)
  第9回公判(判決)
  5月27日(水)午後1時30分開廷

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