ZENSHIN 2009/10/19(No2412 p06)

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第2412号の目次

(写真 解雇撤回しろ!不当労働行為やめろ! 動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎が呼びかけた怒りの抗議行動が新宿のJR東日本本社を揺るがした。動労水戸は全組合員がストで結集した【10月16日】=詳報次号)

1面の画像
(1面)
青年・学生を先頭に11・1野音へ
前原国交相「羽田ハブ空港」の狙いは東アジア共同体構想=侵略政策だ
大失業・戦争の民主党政権打倒を
記事を読む  
10・11 “三里塚を今こそ廃港へ”  滑走路直近で怒りの大集会(10月11日) 記事を読む  
日程 11・1全国労働者総決起集会 記事を読む  
(2面)
世界革命へ闘いが大前進  ブラジル200万労組代表が参加
国際連帯を広げる11・1
記事を読む  
11・1集会第3回実行委 1047名解雇撤回の旗高く
1万人実現へ全力疾走誓う(10月12日)
記事を読む  
民主党・連合結託体制を倒し派遣法と非正規職の撤廃へ  革共同合同・一般労組委員会 記事を読む  
都労連・特区連09年賃金闘争
賃下げ(17.6万円減の都人勧)絶対反対!  怒りのストライキを
記事を読む  
(3面)
青年労働者は最先頭で闘う  1047名解雇撤回軸に11・1へ 記事を読む  
“1047名闘争に全命運”  11月1万へ各産別から決意
10・9神奈川労働者集会(10月9日)
記事を読む  
(4面)
暫定路北延伸供用に大反撃  “現闘本部を実力で守る”
10・11三里塚 空港を切り裂く長蛇のデモ(10月11日)
記事を読む  
反対同盟 闘いの決意(10月11日) 記事を読む  
労働者の総決起で勝つ  田中康宏動労千葉委員長の発言(10月11日) 記事を読む  
星野文昭さんの集会メッセージ
三里塚の大飛躍と勝利のときともに闘い必ず合流かちとる
記事を読む  
日誌 2009年 10月7日〜13日
オバマが11月12日に訪日/岡田外相、アフガンを初訪問
記事を読む  
日程 市東さん農地裁判傍聴を 記事を読む  
(5面)
全国学生は11・1日比谷野音へ
10・16法大解放闘争引き継ぎ教育の民営化を粉砕しよう
獄中で闘う8学生に続け 革共同中央学生組織委員会
記事を読む  
〈焦点〉 米帝オバマは戦争の元凶  「ノーベル平和賞」の茶番 記事を読む  
〈焦点〉 連合こそ新政権の最弱点  危機と超反動の連合大会 記事を読む  
法大弾圧 公判日程 記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
寺尾判決35年糾弾 10・31狭山闘争へ
民主党・連合政権と対決し第3次再審闘争の勝利を
記事を読む  
星野さんとともに 記事を読む  
日程 狭山集会、行動 記事を読む  

週刊『前進』(2412号1面1)(2009/10/19 )

 青年・学生を先頭に11・1野音へ

 前原国交相「羽田ハブ空港」の狙いは東アジア共同体構想=侵略政策だ

 大失業・戦争の民主党政権打倒を

(写真 解雇撤回しろ!不当労働行為やめろ! 動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎が呼びかけた怒りの抗議行動が新宿のJR東日本本社を揺るがした。動労水戸は全組合員がストで結集した【10月16日】=詳報次号)

 11・1労働者集会へ残り2週間、職場生産点で、キャンパスで、地域で、街頭で、すべての労働者と学生を1万人結集の大運動に組織するために闘おう。全国の青年労働者と学生はその最先頭に立とう。11・1は「国鉄1047名解雇撤回! 派遣法=非正規雇用撤廃! 道州制=公務員労働者360万人首切り許すな!」を中心スローガンに、職場生産点で闘う1万人の労働者の大結集で、民主党・連合政権を打倒し、プロレタリア世界革命の突破口を切り開く国際連帯の総決起闘争だ。国鉄を始め4大産別を先頭に、すべての職場で体制内勢力との闘いに勝利し、全国から日比谷野音へ大結集しよう。

 動労千葉・動労水戸に全職場で続こう

 青年労働者こそが怒りの先頭に立ち、国鉄1047名解雇撤回、派遣法=非正規雇用撤廃をかちとるために闘おう。
 民主党・連合政権と資本に対し、4者4団体派や、JR総連カクマル、日本共産党、塩川一派など、あらゆる勢力が屈服し、労働者を裏切り、資本の先兵になっている。この中で動労千葉・動労水戸と国鉄1047名闘争だけが、資本と真っ向から対決し、攻撃を打ち破り勝利している。動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎が呼びかけた10・16JR東日本本社前抗議行動は、この日、第4波ストに立ち上がった動労水戸の組合員を先頭に、JR資本の卑劣な組合破壊を弾劾し、国鉄1047名解雇撤回・JR体制打倒、11月1万決起への決定的闘争として打ちぬかれた。
 また10・16法大解放闘争が、獄中8学生奪還、学祭規制粉砕、11月1万人結集の実現を掲げた法大生の総決起で、2学生の不当逮捕をはねのけて闘いとられた。
 国鉄1047名解雇撤回を掲げる動労千葉派=11月集会派こそが、職場生産点で、絶対反対・階級的団結・組織拡大の路線で2千万青年労働者―6千万労働者階級の怒りと結びつき、時代を動かす労働運動の主流派へと登場していく圧倒的なチャンスが来ている。
 8・30総選挙で自民党を打ち倒した労働者階級の怒りは、より深く激しい怒りとなって職場と街頭に渦巻いている。大恐慌下で首切り・賃下げ攻撃は、ますます激しくストレートに青年労働者に襲いかかっている。
 今や3分の1以上の労働者が非正規雇用に突き落とされ、その半数以上が年収200万円以下のワーキングプアにされ、解雇や雇い止めを経験している。実質的な完全失業率は13%に達し、仕事を奪われ、住むところも奪われた青年労働者が公園などでの「炊き出し」に年末年始を倍する規模で並んでいる。資本家は徹底的に労働者を搾取し、大恐慌になったらまず労働者を犠牲にして生き延びようとしている。
 資本と賃労働の非和解的激突が完全にむき出しになっているこの時代、資本主義は終わったことを鮮明にさせ、動労千葉や動労水戸のように、職場生産点で絶対反対で闘い、現場労働者の団結の拡大に一切をかけきろう。その先頭に立って闘うのは青年労働者だ。
 大失業と戦争の攻撃を自民党政権以上に強める民主党・連合政権の打倒を鮮明にして闘おう。
 自民党に代わって登場した民主党・鳩山政権は、連合を最大の基盤とし、連合の帝国主義的労働運動のダラ幹を深々と政権の中枢に取り込み、階級的労働運動をたたきつぶし、資本主義を救済することを使命とした超反動政権だ。「行政の無駄遣いの根絶」という民主党の最大の政権公約こそは、360万人の公務員労働者の首切りと道州制導入の攻撃である。

 民主党・連合政権は倒すしかない!

 社会保険庁の労働者1000人の首切り=分限解雇の攻撃は、国鉄分割・民営化を全社会化し、国家を丸ごと民営化する大攻撃の突破口だ。
 さらに民主党は「対等な日米同盟関係」「東アジア共同体構想」を打ち出している。国交相・前原の「羽田ハブ空港」方針は三里塚への新たな攻撃であり、アジア侵略=勢力圏化の根幹をなす攻撃だ。大失業と戦争に突き進む民主党・連合政権を、青年労働者が先頭に立って打倒しよう。
 連合指導部は、労働者と資本は非和解であり、労働組合は労働者が団結して資本と闘う武器だという階級的原則をねじ曲げ、資本と一体化し、資本の手先となって労働者に襲いかかっている。
 しかし、ここに敵の最大の弱点もある。国鉄1047名闘争を先頭とした4大産別決戦を軸に、動労千葉労働運動=階級的労働運動として、連合との革命的対決が組織され始めている。自治労での道州制をめぐる激突、郵政民営化絶対反対を貫きJPEX統合を実力で破綻させた全逓の闘い、教労での「日の丸・君が代」不起立などの決起。連合の体制内勢力と激突し、労働者の階級的団結が確実に拡大している。
 国鉄1047名闘争を先端とした4大産別での労働組合をめぐる革命と反革命の激突、体制内派との党派闘争が一切を決する情勢に入った。攻防の勝敗は何よりも青年労働者の闘いにかかっている。民主党・連合政権は、国交相に極右改憲派の前原を起用し、社民党の辻元を副大臣にすえ、国鉄1047名闘争の圧殺に踏み出してきた。首切り・賃下げと組合破壊に対する現場労働者の怒りと、国鉄分割・民営化絶対反対で闘い勝利してきた動労千葉と1047名解雇撤回の闘いが一つになることを心底から恐怖しているのだ。
 JR総連カクマル・松崎明と戸塚秀夫や樋口篤三が結託し、松崎の復権と階級的労働運動の破壊を日韓で策動しているのも、大恐慌下での資本主義救済のファシスト運動であり許しがたい。
 国鉄1047名解雇撤回を軸に、民主党・連合政権、「制度政策要求」運動に転落する全体制内勢力と徹底対決し、職場・組合・分会の仲間全員に11・1大結集を訴えよう。あと2週間、青年労働者を先頭に11・1大結集のうねりを!
(写真 2学生逮捕弾劾!法大生怒りの決起 「学祭規制粉砕!」処分うち破りキャンパスに戻った洞口朋子さん先頭に10・16法大集会うちぬく。追い詰められた権力は2名の学生を不当逮捕【外濠公園】=詳報次号)

 日米韓の国際連帯今年はさらに発展

 11月労働者集会はまた「大恐慌を世界革命へ」の闘いの実現をかけた国際連帯の大闘争だ。
 今年は韓国からは、民主労総ソウル地域本部の代表団とともに解雇者復職闘争特別委員会の仲間が結集する。アメリカからはILWU(国際港湾倉庫労働組合)ローカル10、ローカル34を始め、UTLA(ロサンゼルス統一教組)、IBT(国際トラック運転手労働組合、チームスターズ)、TWSC(運輸労働者連帯委員会)の代表団が大挙やってくる。さらに今年7月のサンフランシスコ国際会議で動労千葉と出会ったブラジルの闘う労働組合のナショナルセンター、CONLUTAS(コンルータス、全国闘争連盟)の仲間が新たに参加する。
 新自由主義攻撃と真正面から闘い、勝利してきた唯一の存在である動労千葉と国鉄1047名闘争は、今や全世界の労働運動の結集軸だ。動労千葉を先頭に11月集会が切り開いてきたこの労働者国際連帯の発展も、JR総連カクマル・松崎のファシスト運動との一大党派闘争になっている。サンフランシスコ会議に参加したフィリピンやブラジルの労組活動家は、体制内派の分裂組織にカネを出し民営化を輸出しているJR総連を激しく弾劾している。韓国でもJR総連の正体は完全に見ぬかれている。
 11月労働者集会の国際連帯の巨大な爆発で、国鉄分割・民営化での大裏切り者=松崎とJR総連カクマルの反革命策動を粉砕しつくそう。
 一切は1万人の大結集だ。11・1をめぐる党派闘争にかちぬこう。「チケット1万、賛同署名1万、訪米パンフ1万」の闘いをやりきろう。全国で青年労働者と学生が、あと2週間、職場、キャンパス、地域、街頭で1万人結集を牽引しよう。2週間あれば何でもできる。猛然と頑張ろう!

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週刊『前進』(2412号1面2)(2009/10/19 )

 10・11 “三里塚を今こそ廃港へ”

 滑走路直近で怒りの大集会

 10月11日、成田市東峰で三里塚芝山連合空港反対同盟主催の全国総決起集会が開催された。会場の萩原進事務局次長の畑には、全国から1780人の労働者、農民、学生、市民が結集した。(4面に記事と発言)
 成田空港会社(NAA)は22日にも暫定滑走路北延伸の供用を開始しようとしている。また市東孝雄さんの家屋と農地を空港内に囲い込む「第3の誘導路建設計画」を打ち出し、反対運動つぶし、農民・住民の暴力的たたき出しをもくろんでいる。そして、現在の平行誘導路をへの字に曲げている天神峰現闘本部建物と市東さんの耕作地をめぐる裁判の状況が、極めて切迫している。
 この日の集会とデモは、これらの相次ぐ攻撃に対する全国の労働者人民の怒りの一大反撃となった。反対同盟と市東さんの農地死守の決意を参加者全員が感動とともに共有し、実力闘争への決起を誓う場となった。
 前原誠司国交相は「東アジア共同体」構想のかなめとして「羽田のハブ空港化」「羽田―成田の一体運用」を打ち出し、侵略と三里塚闘争圧殺の正体をむき出しにした。労働者・農民の回答は「民主党政権を打倒し革命へ」だ。職場・学園から闘いを組織し、白熱する現地攻防、裁判闘争にかけつけ、反対同盟とともに全力で闘おう!
(写真 “市東さんの農地を守ろう”と1780人が結集 市東孝雄さんが裁判支援の人たちと登壇、農地死守への決意を表明した【10月11日 成田市】)

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週刊『前進』(2412号1面3)(2009/10/19 )

 日程 11・1全国労働者総決起集会

 

国鉄1047名解雇撤回! 派遣法撤廃!非正規雇用をやめろ! 道州制=360万人首切りを許すな!
 11・1全国労働者総決起集会
 11月1日(日)正午開会 集会後デモ
 東京・日比谷野外大音楽堂

国労闘争団・動労千葉争議団から

韓国から
民主労総ソウル地域本部
アメリカから
ILWU(国際港湾倉庫労組)
IBT(チームスターズ)
UTLA(ロサンゼルス統一教組)
TWSC(運輸労働者連帯委員会)
ブラジルから
CONLUTAS(全国闘争連盟)

高山俊吉(憲法と人権の日弁連をめざす会)
西川重則(とめよう戦争への道!百万人署名運動)
三里塚芝山連合空港反対同盟
職場で闘う青年労働者から

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週刊『前進』(2412号2面1)(2009/10/19 )

 世界革命へ闘いが大前進

 ブラジル200万労組代表が参加

 国際連帯を広げる11・1

 世界革命への大前進が始まった。03年以来の日米韓の国際連帯がさらに広がり、11・1集会に、ブラジルの階級的ナショナルセンター・コンルータス(全国闘争連盟)を代表してファビオ・ボスコさんが参加する。コンルータスは、ルラ労働党政権の新自由主義政策を支持する既成のナショナルセンターと決別し、民営化=労組破壊、戦争と闘っている組織だ。
(写真 今年2月、サンジョゼドスカンポスのGM工場で臨時職解雇反対ストに立ったコンルータス。「1人も解雇するな! 労働者は恐慌の代償を払わない」)

 7月会議の成功

 この7月、サンフランシスコでILWUローカル10、34(国際港湾倉庫労組第10、第34支部)、動労千葉、民主労総ソウル地域本部などが呼びかけた労働者国際会議が行われ、ブラジル、トルコ、フィリピンからも階級的労働組合の代表が参加した。会議では動労千葉の民営化=労組破壊、戦争と闘う実践と路線が報告され、圧倒的な共感を呼び、動労千葉が提案した決議案(国鉄1047名闘争勝利、法大弾圧反対、11・1労働者集会への参加呼びかけ)が満場一致で可決された。
 この決議のもとで、ブラジルのコンルータスは、「南米の労働者の勝利は、世界の労働者の闘いと不可分一体だ」として、11・1集会への参加を決定したのだ。
 中南米では、すでに革命そのものの過程が始まっている。

 中南米革命の道

 ボリビアでは03年と05年、ロサダ政権とメサ政権に対し労働者が蜂起。05年には労働者がガス、石油生産を管理した。支配階級は蜂起を制圧できない状態だ。06年に就任したモラレス大統領は、労働組合と先住民族の出身であることで幻想をあおり、闘いを必死で抑え込もうとしている。
 アルゼンチンでは01年に労働者が決起してコミューン型組織「人民会議」を次々つくり二重権力状態になり、デ・ラ・ルア政権が崩壊した。
 エクアドルでは00年、労働者と先住民族の蜂起でマヌアド政権が打倒され、「人民議会」が各地に形成され、二重権力状態となった。ペルーでは00年、腐敗と抑圧を極めたフジモリ大統領が、労働者の怒りの決起で打倒された。メキシコでは、06年のオアハカ州コミューンを始め、ゼネスト、巨大デモ、工場占拠が闘われている。
 この革命的激動の軸に座っているのが、中南米の最大国家ブラジルの階級闘争だ。

 労働党と決別し

 現在のコンルータスを担っている諸勢力は、1970年代末からの大工業地帯での大ストライキの波から生まれた。現大統領ルラもこの闘いの指導者だった。彼らは、80年の労働党結成も、83年のCUT(統一労働センター=唯一のナショナルセンター)結成も、一緒に担ってきた。
 しかし労働党は、当初から労働者の闘いを体制内に抑え込んだ。そして地方議会や諸都市の市長の座に進出するにつれて利権まみれになって資本家階級と一体化し、IMF(国際通貨基金)の対外債務取り立て強行と政府の民営化、大衆増税、福祉破壊政策に屈服を深め、協力していく。
 02年に大統領に就任したルラは、大資本家を副大統領とし、新政権の中央銀行総裁に米巨大銀行の頭取を据えて、出発した。

 全世界の団結を

 この「労働党」とは名ばかりのブルジョア政権を支えているのが、第4インターの入閣だ。彼らはルラの年金破壊に賛成し、巨大デモで闘う労働者を裏切った。第4インターのロセト農業改革相は、農地改革を求めて土地を実力占拠した農民を、大土地所有者の暴力団と警察を使って虐殺した(入閣直後の1年間で60人)。CUTもルラ体制に全面協力している。
 コンルータスは04年、労働党やCUTと決別して、「労働者階級の独立した社会主義組織」「全世界の労働者の団結」を掲げて結成された。
 当初は、公務員労組から始まったが、現在ではGMの最大の自動車工場などでCUTを打倒し、労組執行部を握っている。06年5月のコンルータス第1回全国労働者階級大会は、180万人を代表する2700人の代議員が結集した。
 コンルータスと連帯し、11・1集会1万人結集の力で民主党・連合政権を打倒しよう。現実に始まった世界革命の闘いを、ともに完遂しよう。

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週刊『前進』(2412号2面2)(2009/10/19 )

 11・1集会第3回実行委 1047名解雇撤回の旗高く

 1万人実現へ全力疾走誓う

 10月12日、11・1全国労働者総決起集会の第3回実行委員会が都内で開催された。11・1集会まで3週間を切り、集会プログラムや関連企画、スローガンなどが具体的に検討され、1万人結集へ向けて全力疾走しようと確認された。
 冒頭、呼びかけ3労組が発言。全日建運輸連帯労組・関西地区生コン支部の武谷新吾執行委員はこの間の動労千葉への弾圧に触れ、「敵はわれわれの運動を脅威に思っているからこそ、11・1集会を必死につぶそうとしている。ここで踏ん張って、集会を成功させよう」と呼びかけた。
 全国金属機械労組・港合同の木下浩平さんは「解雇と背中合わせで生きている今の労働者にとって、国鉄1047名解雇撤回を掲げる11・1集会はものすごい展望」と集会の意義を強調した。
 動労千葉の田中康宏委員長は「全労働者の怒りを国鉄1047名解雇撤回の旗のもとに結集させ、全国総決起『闘争』として11・1集会を闘おう」と訴えた。田中委員長が強調したことは「1047名闘争をめぐる攻防が政治の一大焦点になっている」ことだ。1047名闘争をめぐる情勢について、@敵の側は、道州制攻撃の貫徹と派遣問題を押しつぶしていくために、今の情勢の出発点となった国鉄分割・民営化に決着をつける以外になくなっている、AJR民営化体制の崩壊を組合つぶしで隠蔽(いんぺい)しようとしている、B民主党政権下、4者4団体路線は破産を深め、C資本の先兵となって分割・民営化を推進してきたJR総連が1047名闘争破壊のために介入しようとしていることを指摘。「全勢力が国鉄分割・民営化攻撃の原点に引き戻され、火花を散らす関係に入った。1047名闘争を掲げ11・1集会を1万人でやりぬくことの大きさを確認しよう」と提起した。
(写真 11・1集会1万人結集のために全力で奮闘することを誓い合って「団結ガンバロー!」)

 労組破壊うち破って結集を

 討論では、職場・キャンパス・街頭での組織化の実践が次々と報告された。動労水戸の木村郁夫書記長は「11・1集会は、今の時代に労働者の決起と団結をどう登場させていくのかをかけた闘いだ」と発言。動労水戸や動労千葉、医療、合同労組などの拠点職場では、解雇・配転・処分などの団結破壊・労組壊滅攻撃との激しい攻防に勝ちぬいて11・1集会へ結集しようとしている。
 自治体労働者は、社会保険庁で解雇宣告された労働者の闘いを紹介。社保庁解体攻撃に反対している1000人の労働者が首を切られようとしているが、自治労本部が屈服する中、「一人の解雇も許さない団結をつくろう」の訴えが共感を呼んでいる。「それを11・1集会に丸ごと組織していく」と展望を語った。
 街頭でも、賛同署名がかつてなく集まっている。「労働者の怒りは渦巻いている。旗を振り続けたら勝てる情勢」だ。
 最後に動労千葉の田中委員長は「今の労働者が置かれたひどい現実について、誰も言わない。労働組合の幹部が屈服しているからだ。11・1集会の役割は、この怒れる労働者の現実を全社会に明らかにし、団結すれば展望は開けることを示すことにある」とまとめた。

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週刊『前進』(2412号2面3)(2009/10/19 )

 民主党・連合結託体制を倒し派遣法と非正規職の撤廃へ

 革共同合同・一般労組委員会

 11・1全国労働者総決起集会まで2週間。「派遣法撤廃! 道州制=公務員労働者360万人首切り許すな! 国鉄1047名解雇撤回! 戦争・改憲と民営化・労組破壊にたち向かう労働者の国際的団結を!」を掲げた11・1集会に、合同・一般労組こそが最先頭で決起しよう。核心は「国鉄1047名の解雇撤回闘争」が「派遣法・非正規職撤廃」の闘いそのものだということだ。この二つのスローガンが闘う労働組合をよみがえらせる道である。革共同合同・一般労組委員会は正規・非正規雇用労働者、派遣労働者、失業者を総力で組織して、11・1集会1万人結集の中軸を担おう。
(写真 8・6ヒロシマで麻生の祈念式典出席弾劾デモ。全国の合同労組組合員が組合旗を林立させ闘った)

 「派遣法撤廃に反対」の連合幹部が政権中枢に

 鳩山内閣の官房長官・平野博文は電機連合・パナソニック出身であり、派遣法撤廃に反対している代表人格である。経済産業大臣の直嶋正行は元自動車総連副会長・トヨタ労組出身であり、派遣法推進のトップである。
 文科大臣の川端達夫はゼンセン同盟の東レ労組出身の旧民社党議員であり、2008年2月19日に設立された民主党「派遣制度の改善を推進する議員連盟」の会長だ。川端は、08年3月11日の同連盟の会合の締めくくりで「派遣については、今、ワーキングプアの問題と関連づけ、格差問題の『悪』の一つとしてやり玉に挙げられているが、もっと実態を正しく理解する必要がある。……企業の不祥事があったからといって、ただやみくもに規制を強化するのではなく、もっと良い方策を検討していこう」と述べている。
 また、UIゼンセン同盟(連合の高木剛前会長が08年まで会長、現顧問)傘下の人材サービスゼネラルユニオン(JSGU)は登録型派遣・日雇い派遣禁止について反対を明言している。JSGUは日雇い派遣労働者の日本最大組合と言われているが、会社と一体になって組織されてきた完全な御用組合である。
 連立政権合意とされた「派遣法改正」も、現に先送りになろうとしている。また、もし鳩山政権が派遣法を「改正」したとしたら、それはより悪質な首切り・非正規化攻撃になることは必至だ。
 鳩山政権は、連合出身労働貴族と旧自民党勢力の結託体制であり、首切りと労組破壊を推進する政権だ。こんな政権を打倒しなければ、派遣法と非正規職の撤廃はない。11・1集会1万人結集の力で派遣法・非正規職撤廃をかちとろう。

 国鉄1047名闘争を基軸に据え大きく前進

 合同・一般労組委員会は、1年間の闘いをとおして基本路線を確立し、実践においても大きな前進をかちとってきた。
 一つは、国鉄1047名解雇撤回闘争を基軸にした4大産別決戦を合同・一般労組委員会が自ら担うという基本路線を確立したことである。1千万人を超える非正規職労働者を生み出した原点は、1987年の国鉄分割・民営化だ。それは新自由主義攻撃の日本における出発点であり、規制緩和・民営化をテコに労働組合を根絶しようという大攻撃だった。
 しかし動労千葉が「分割・民営化絶対反対」で2波のストライキを打ち抜き、40人の大量解雇も突き破って団結をますます固めて今も闘いぬいていること、そして1047名の国鉄労働者が23年間も解雇撤回闘争を貫いていることは、分割・民営化攻撃の完全破産をもたらしている。
 国鉄闘争を自らの課題として闘いぬき、正規・非正規の分断をうち破って怒りをひとつに組織し、闘う労働組合をよみがえらせる――このことこそ、労働者派遣法撤廃・非正規職撤廃と完全に一体の闘いである。
 二つに、道州制攻撃と全面対決して、非正規職撤廃へ闘いぬくことだ。道州制は、公務員労働者360万人の大首切りであり、そのことをとおして全労働者を大量首切りと非正規職化、大幅賃下げにたたき込む攻撃だ。
 世界大恐慌下において非正規職撤廃とは、革命そのもののスローガンだ。資本家階級も、大量首切りを強行しながら、他方では大量の失業者が団結して立ち上がった時には革命が現実のものになることを恐れている。すべての非正規職労働者・失業者を組織し、闘う団結をつくり出した時に、革命は実現できる。その先頭に立とう。
 三つに、合同・一般労組の闘いの原点は職場だ。「社会の主人公は労働者だ。あなたにこそ社会を変える力がある。労働者の誇りを取り戻し、全国・全世界の労働者と一つになって闘おう」と訴え、職場で仲間を組織し、分会をつくり、職場支配権を労働者の手に取り戻そう。さらに街頭に打って出て、解雇者・失業者を組織しよう。
 この1年間の闘いをとおして、各地の合同労組が、職場の労働者を丸ごと組織して、資本家と激突しながら団結してストライキで闘う分会を次々とつくり出してきた。また「派遣切り」にあった解雇者が地域闘争委員会をつくって解雇撤回闘争、職安闘争、住居確保の闘いを始めている。従来の多くの合同労組にあった、一人争議→争議解決で終結というあり方を完全にのりこえる、動労千葉派の合同労組運動をつくり出してきたのだ。
 これらの闘いをさらに大きく前進させ、11・1に職場と街頭から大結集をかちとろう。

 団結を総括軸に闘った韓国サンヨンの闘い

 韓国民主労総・全国金属労組サンヨン自動車支部の77日間の工場占拠・ストライキ・籠城(ろうじょう)闘争の最大の教訓は、階級的団結論と絶対反対論である。死を覚悟してストライキを闘いぬいた500人が生き残り、団結を維持して闘争継続を誓っている、偉大な闘いである。
 「整理解雇絶対反対」を貫いたサンヨン自動車支部の闘いは、全世界の資本家階級を震撼(しんかん)させた。現執行部のもとで非正規職の支会を結成し、ストに先行してサンヨン自動車支部の指導部とともに工場内の煙突に登り86日間の高所籠城闘争を闘いぬいたのが、非正規職支会のソメンソプ副支会長だった。
 ソ副支会長を含む19人の非正規職がストを闘いぬく中で、正規職と非正規職の間の厚い壁が崩れた。ソメンソプ副支会長は「私は、合意書がどうのという以前に、これだけで勝利だと思う」と語っている。
 サンヨン労働者はいったん籠城ストを解除したが、この上ない悔しさとともに、勝利感と誇りを持って次の闘いに入った。8月26日には「整理解雇者懇談会」にスト参加者全員を先頭に500人が集まり、解雇撤回・職場復帰を目指す新たな闘いに突入することを決めた。これこそ団結を総括軸にした闘いだ。

 民主党応援団の塩川一派

 塩川一派の9月6日の反革命政治集会の二つの基本報告については本紙2408号の仲山良介論文で批判しつくされているが、なお若干言及しておきたい。この基本報告は彼らの「思想性」をよく示している。彼らは以下のように書いている。
 「民主党を中心とする連立政権に対して、『所詮はブルジョア政権にすぎない』などというような冷笑的あるいは悲観的な態度……を決め込むことは大きな誤りである」「今日の労働者人民の生活苦や経済全体の危機的状況についても、『資本主義を打倒しないかぎり、改善の余地はない』などとする立場も同様に誤りである。……『製造業への労働者派遣の解禁』などは、”資本主義であるかぎり不可避な政策”であったのか? 断じてそうではない。これらの撤廃を民主党政権に実行するように強力に要求する大衆運動を推進しなければならない。このようにして労働者階級人民がその闘争をとおして政府に政策の転換を強制するというプロセスをぬきにして、先進資本主義国における社会革命を実現することはできない」
 つまりは、鳩山政権の応援団になるということだ。職場闘争を投げ捨てた連合尻押し論だ。「ルールある資本主義」を資本に求める「建設的野党」=日本共産党と変わりのない体制内改良主義だ。
 そもそも新自由主義とは、「労働者階級への無制限の搾取の上に経済のバブル化・投機化を大々的に推進し、民営化による公教育や医療などの解体によって社会全体を荒廃と崩壊のふちにたたき込んだ。そして、一握りの帝国主義ブルジョアジーが他の一切の人民を犠牲にして莫大(ばくだい)な富を手中にする状態をつくりだしてきた」(「綱領草案」)ものだ。
 新自由主義に節度などない。半世紀に及ぶ内乱の上に、国家による法的強制で労働日を制限しなければ、資本の略奪欲は「国民の生命力の根源を侵す」ほどに無制限なものであることを示したのが工場法である。新自由主義の本質とは、この工場法をなくせ、規制を撤廃し、工場法以前に戻せ、資本が労働者から搾取をすることを無制限・無制約に自由にやらせろ、ということだ。
 過労死、年間の自殺者が10年連続で3万人を超え、精神的・肉体的に病気になり職場に行けなくなっている労働者もたくさんいる。大量の派遣切り、ワーキングプア状態は、マルクスが『資本論』で描いた工場法以前の状態よりもすさまじいと言える。

 11・1で革命を手繰り寄せる

 11・1はプロレタリア革命を手繰り寄せる水路であり、革命に向かっての出発点である。
 資本家階級が労働者を食わせることもできなくなった今、労働者が対置すべきは革命以外にない。合同・一般労組のすべての仲間は、革共同・マル青労同に結集し、革命勝利へともに闘おう。合同・一般労組委員会は、地区党の団結を強化・拡大し、職場に圧倒的な細胞を組織しよう。
 合同・一般労組の領域は今、4大産別を始め、正規・非正規を問わず、全産別にまたがる。地区ソビエト建設を指向した地域の拠点労組を合同・一般労組委員会が先頭になって打ち立てよう。
 さらに、11・1街宣の先頭に合同・一般労組委員会が立ち、街頭の労働者を合同・一般労組に組織しよう。青年労働者を大胆に組織しよう。
 合同・一般労組の運動こそ日本における体制内労働運動との最大の党派闘争の場である。党派闘争に勝ち抜き、闘う労働組合をよみがえらせ、11・1集会への1万人結集を実現しよう。

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週刊『前進』(2412号2面4)(2009/10/19 )

 都労連・特区連09年賃金闘争

 賃下げ(17.6万円減の都人勧)絶対反対!

 怒りのストライキを

 東京都人事委員会が10月9日に、特別区人事委員会が8日に、それぞれの職員賃金について勧告を出した。月給を0・35%(都)、0・38%(区)引き下げ、一時金を0・35月分(都・区とも現行4・5月を4・15月に)減らすというものだ。平均年収で都職員は17万6千円(2・5%)、区職員は18万3千円(2・6%)も減る。8月の国の人勧(平均年収15万4千円減)を上回る過去最大の賃下げだ。断じて認められない。
 また都人事委は、成績反映の度合いを強めるため、一時金のうち期末手当を減らすことを勧告した。能力・実績主義、査定給の強化による競争と分断、労働強化、労組破壊が狙いだ。許せない。
 石原慎太郎都知事も多田正見区長会長も、大恐慌による景気後退を理由にした民間賃金の引き下げに合わせて職員賃金を引き下げる人勧は妥当だと主張している。
 特に石原は、この10年間の人件費削減で1兆円の積立金を作り、150億円をオリンピック招致運動に使って無駄にした。それを「痛くもかゆくもない」とうそぶいている。積立金は職員労働者を搾取し、福祉を削って作った。労働者に痛みを与え犠牲にして、なんという言いぐさか。
 ここ数年で都・区の現業賃金は8〜10%下げられた。都職員は石原都政10年で平均年収を約100万円以上減らされた。区職員もそれに近い。さらに20万円近く削られては生活が成り立たない。
 民主党・連合政権のもと、労働強化もすさまじい。人員削減・合理化で過密労働、超長時間労働が強いられている。「半分の人数で2倍働く」道州制はもう現実になっている。長期病気休職者、現職死亡者が続出し、営利優先の民営化、業務委託の中で安全が守られず、死亡事故が多発している。このままでは生きていけない。
 都労連と特区連は、マイナス人勧は不当だと言いつつ、労使協議による賃金の自主的な決定=妥結をひたすら強調している。武藤都労連委員長は15日の総決起集会で「スト配置」さえ提起せず屈服を決め込んでいる。
 今回の法外な賃下げ攻撃は、都労連・特区連が労使協議と称して毎年賃下げを丸のみしてきたから出されたのだ。労働組合は当局になめられている。現場労働者の怒りを組織して真に闘う労働組合をよみがえらせ、反撃すべき時が来ている。
 賃下げ絶対反対、大幅賃上げ獲得へ実力闘争、ストライキで闘い、団結を強化する――この路線と方針で当局と非妥協に対決する賃金闘争を闘おう。公民の区別なく6000万全労働者の共同の闘いとして闘おう。
 11・1労働者集会は国鉄1047名解雇撤回を最大のスローガンに掲げ、闘う労働組合をよみがえらせる集会だ。「戦争・改憲と民営化、労組破壊」粉砕、道州制・民営化粉砕の闘いであり、戦争・改憲・首切り・賃下げ・労組破壊・消費大増税の民主党・連合政権打倒の闘いだ。1万人結集で当局を震え上がらせ賃金闘争に勝利しよう。

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週刊『前進』(2412号3面1)(2009/10/19 )

 青年労働者は最先頭で闘う

 1047名解雇撤回軸に11・1へ

 現場では国鉄分割・民営化の決着はまだついていない 国鉄労働者 荒谷翔平

 私はJR東日本の外注職場で電車をつくる仕事をしています。JRとその関連職場で働くみなさん。11・1は職場や組合みんなで日比谷に集まろう。国鉄1047名解雇撤回――これで私たちの職場も社会も変えられます!
 国鉄1047名の解雇とは何か。労働組合をつぶすために37兆円もの赤字の責任を押し付けられ、「怠け者」とののしられた。労働者にとってこれほどの侮辱やおとしめがあるだろうか? 労働者としてのすべてを否定され、200人が自殺に追いやられ、20万人が職場から追い出された。その中での1047名の解雇に労働者が黙っているはずがない! 俺(おれ)はこの解雇に猛烈に怒っている!!
 これが今の現実を生んだんじゃないんですか? 人が減っても補充されず、矛盾は現場にしわ寄せ。本体と下請けの激しい賃金格差。事故が起きたら反省文。小集団活動は現場の団結を奪い、業務扱いなのに賃金なし。外注職場では「グループ社員もJRの一員という自覚を持て」と言われる一方で「JRはお客様だ」と言われる。俺たちはJRの都合の良い道具じゃない。
 信濃川不正取水問題で「みなさんもコンプライアンス(法令遵守)をしっかりと」という管理職の朝礼の言葉は何だ! トップが悪いことをやったのに、そのことへの謝罪もなく現場に「しっかりしろ」と押し付ける。これは、尼崎事故でトップの責任はもみ消し、一切を亡くなった運転士に押し付けようとするJR西日本と同じだ。「資本家の延命のためにお前ら労働者は犠牲になれ」――要するにこういうことだ。これが資本主義の本質です。
 この現実に対して私は職場で立ち上がりました。その回答が資本からの懲戒処分と組合執行部からの脅しでした。それでも闘いをやめないと、今度は資本と組合執行部が協約を結び、組合を全員強制加入制(ユニオンショップ)にし、「組合を除名された者は解雇」と明記したのです。その一方で、非正規職は組合に入れないとしたのです。ふざけんな!
 絶対反対で闘いぬいてはっきりしたことがあります。労働協約で労働者を分断し、団結を破壊する、組合と資本当局が一体となって首を切る――これは22年前の分割・民営化の時と変わっていないということです。JR現場では分割・民営化の時と同じ攻防が起きている。だから現場ではあの時の決着はまだついていない。このことを職場で闘うことではっきりとつかみました。だからこそ1047名の解雇撤回です。これで分割・民営化をぶっ飛ばし、私たちの職場の現実をひっくり返したい。今、私の闘いへの注目と共感が出てきて、展望を感じています。
 派遣などの不安定・低賃金・首切り自由というあり方や、貧困、大失業……青年労働者が生きられない現実を生んだのは新自由主義―国鉄分割・民営化です。それが世界大恐慌でついに終わりが見えた! 今の社会は当たり前じゃない。この社会のあり方に疑問と怒りを持つことが当たり前なんだ。1047名闘争で青年労働者の「生きさせろ!」の怒りを爆発させよう!
 労働組合の腐った現実を変えよう。労働組合は誰のためにあるのか。現場労働者のためだ! 1047名解雇撤回ですべての労働者がつながれば組合を変えられます。変えるのは現場にいる私であり、あなたです。11・1で自分の職場と世の中を変えよう。
(写真 昨年の11・2全国労働者集会【08年11月2日 東京日比谷野外音楽堂】)

 民営郵政をつぶす好機到来11・1集会は決定的武器だ 全逓労働者 坂部祐輔 

 郵政労働者は決定的な武器を手にしている。それが11・1労働者集会だ。
 小泉構造改革の突破口として位置づけられていた郵政民営化に対して、絶対反対を掲げて職場に登場し、七転八倒の闘いを貫いてきた。ついに8・30情勢下で、郵政民営化絶対反対の路線を職場のすべての組合員のものにする絶好のチャンスを迎えた。
 民主党政権は、連合ダラ幹を取り込んで労働者の味方のようなポーズをとっている。しかし、現場の郵政労働者は、その本質を見ぬいている。第2の郵政民営化攻撃であるJPEX子会社化=10・1統合と強制出向攻撃を職場の組合員の反撃で破綻に追い込んだ。現場の怒りはさらに高まっている。
 当局と組合が結託して子会社化を推進する中で、現場の組合員はどれだけ苦闘してきたか。「子会社に行ってくれ」という狙い撃ち攻撃、今度は「延期になったから戻ってくれ」――。どの面下げて言っているのか。俺たちは将棋の駒ではない。さらには、ゆうメイトに対する雇い止め、労働時間の短縮=実質賃下げという問題だ。
 JPEXの展望はまったくない。総務省すら統合計画の見直しを言っている。鳩山政権は西川社長の退陣を要求している。しかし、この期に及んで、まだ推進すると言っているのが、西川郵政当局とJP労組中央本部だ。
 6月JP労組全国大会で山口委員長は、西川社長の続投を「大歓迎」「経営方針は一致する」と語った。その山口委員長は日本郵政顧問・郵便局会社の監査役に就任。そして難波書記長を来年の参院選候補として擁立した。
 労資協調から労資一体、ついには、政財界と組合本部が結託して展望のないかじ取りを始めたのだ。こんな泥舟に21万9000人の組合員の未来を託すわけには断じていかない。「西川社長とJP労組中央本部を直ちにクビにしろ」。これが現場の声だ。
 やつらに取って代わる体制はできあがっている。郵政事業を運営してきたのは、前島密でもなく、時の郵政大臣でもなく、局長や管理者でもない。現場の俺たちだ。組合もそうだ。現場の組合員が動かしてきたのだ。
 全国で郵政民営化絶対反対を掲げて登場したわれわれと、現場の組合員が一つになる時がついに来た。本部派執行部は、職場から立ち上がる組合員に対して、組織破壊者のレッテルをはってきた。しかし、当局や組合本部と本部派執行部のデタラメさを現場の組合員の誰もが目の当たりにしてきた。そして、日々の職場の闘いで勝てることをつかんできた。そして、ついに8・30「一票革命」に立ち上がった。
 しかし、それだけでは解決しない。次の方針は何か。もう一度立ち上がることだ。新自由主義の万能神話は世界大恐慌で吹っ飛んだ。反撃の大チャンスが到来している。勝利の道は、20年以上にわたって国鉄・分割民営化に絶対反対を掲げて闘い続ける1047名解雇撤回闘争とともに闘うことだ。
 民営郵政こそぶっつぶれろと言えるのは、鳩山でも亀井でもない。郵政労働者自身だ。民営郵政という会社がつぶれたところで郵政事業がつぶれるわけではない。郵政事業は人民の共有の財産だからだ。そして、ただちに郵政事業を運営できる能力を労働者は持っている。支配階級は矛盾の中で民営化以外になんら手だてがない。しかし、職場の誰もが郵政民営化は許せないと思っているし、現状を変えたいと思っている。これこそが革命情勢だ。
 われわれは、11・1労働者集会という決定的な武器を手にしている。現場の怒りを満天下に知らしめる決定的な場所だ。民営化絶対反対で産別を超えた労働者がひとつになって闘おう。今こそ郵政労働者が歴史の表舞台に登場する時だ。郵政労働者の怒りは、6000万労働者の怒りそのものだ。日比谷1万人結集で決着をつけよう。

 道州制絶対反対貫く登場が職場の怒りと結び決起生む 自治体労働者 平山達也 

 体制内勢力の転向は8・30で新たな段階に入った。自治労熊本大会での「政労使パートナーシップ」「道州制の議論に参加する」という歴史的転向は、民主党政権の登場と一体だった。民主党政権は「国家公務員人件費2割削減」を掲げて登場し、道州制突撃部隊として行政刷新会議を設置し、副議長に自治労協力国会議員団長の仙谷由人行政刷新相、メンバーに元連合事務局長の草野忠義を入れた。連合と自治労が首切りの推進者になったのだ。
 自治体労働者はもはや道州制攻撃に対して黙っていない。労働者の怒りに恐怖する民主党政権は、階級的労働運動派−11・1集会派の壊滅を目的として登場した。体制内勢力全体が政権与党に純化しようとしている。8・30情勢とは、職場・組合で革命と反革命の大激突が始まるということだ。
 「絶対反対」「階級的団結」の路線を貫いて登場した時、職場の怒りと結びつき、現場労働者の決起を生み出せる。われわれは3・6集会以降、道州制粉砕の闘いを本格的に開始した。道州制攻撃とは、破綻した新自由主義にさらに突っ込まざるを得ない支配階級の悲鳴だ。道州制絶対反対で革命をやる決意を固めて職場に入った。
 闘いを新たな段階に押し上げたのが自治労熊本大会だ。「道州制絶対反対」「自治労本部打倒」を真っ向から掲げて登場した。直後の大阪市職ユース部選挙ではさらに「11・1労働者集会への決起」を真っ向から訴えて、青年の中に351票を組織した。
 絶対反対の闘いとは、体制内労働運動が組織してきた「団結」に依拠するのではなく、闘いの中で新たな階級的団結を生み出すことだ。孤立したように見えることもある。しかしそれでも絶対反対を貫ききった時に、2000万青年労働者−6000万労働者階級と結びつくことを実践的に示した。
 この確信をつかんだのは職場闘争だった。要員不足が深刻化し、職場の労働者の中から「生きんがための決起」が始まった。しかし、職場集会では「要員確保」「非正規職化絶対反対」の方針ははね返され、「職場の民主化」「行政機関としての機能回復」という傾向との路線的対決になった。現場で本当に怒りが渦巻いているからこそ、具体的な職場的課題をめぐって体制内勢力との激突になり、時代認識と路線での一致が問われるのだ。
 要員不足、殺人的強労働、非正規職化……すべて道州制攻撃の中で起きている。だからこそ6000万労働者への首切り攻撃と最先頭で闘う立場で「道州制絶対反対」を貫くのだ。
 何より重要なのは、すべての階級攻防の中に職場の闘いがあることを真っ向から提起することだ。現在の党派闘争の最大の攻防は国鉄1047名解雇撤回闘争である。その責任勢力として11月集会派が大部隊で登場した時、道州制絶対反対の闘いは勝利する。
 「いかにして路線的に職場闘争を闘うのか」「時代認識と路線で現場の怒りとどう結びつくのか」という地区党での議論があるからこそ職場で路線的に闘うことができた。地区党全体に「路線での団結」が生み出され、連日の街宣や職場ビラ入れなどを地区党の総決起で闘った。地区党の総決起は、現場の労働者を心から鼓舞した。
 職場で格闘する青年労働者こそ、革命党の指導部になろう。青年労働者こそ、路線と時代認識をもって職場に踏みだし、体制内との激突に勝ち抜き、11月1万人を絶対に実現しよう!

 拠点職場で非和解で闘って地区に“第2の動労千葉”を 医療労働者 佐々木雄太

 民主党・連合結託政権の道州制・民営化攻撃は、医療・福祉産別で激しく始まっています。医療・福祉労働者の一切の展望は11・1労働者集会にあり、そして国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利にあります。
 「公立病院の民営化・社会保障解体」は、道州制攻撃の最先端だ。資本は、医療・福祉をむき出しの競争原理にたたき込み、総人件費削減などを名目に徹底的に労働者の団結を破壊し、安全を捨てて利益を追求しています。
 それが生み出したのが、私の地区の病院で2年前に起こった、深夜勤務帯中に労働者が患者に刺殺される事件です。資本が徹底的に人件費を削減した結果である2人夜勤体制によってこの事件は起こされた。これこそ道州制・民営化攻撃の最先端で起きた事件です。資本のあくなき剰余労働搾取と利潤への渇望、労働者の団結破壊によって、労働者が殺されたのです。
 これこそマルクスの『資本論』の世界であり、資本の本質です。医療・福祉労働者はこんなことを絶対に許せるはずがない! 「仲間が殺されて黙っていられるか! 絶対反対で正規・非正規を越えた階級的団結をつくろう」と、3人夜勤体制要求を闘う路線として確立しました。労働組合は、これを否定し経営以上に経営の立場に純化した体制内派と徹底的に党派闘争を闘い抜いて労働安全闘争に立ち上がり、事件2周年をその決意大会としてかちとって組織拡大を生み出しています。
 地区をあげて、医療・福祉の民営化攻撃に対し絶対反対で闘う第2、第3の動労千葉をつくろうと拠点建設を進めてきました。その拠点職場では昨年の秋年末闘争以降、資本と徹底的に非和解に闘い抜き、青年部を建設しました。これに恐怖した資本が組合役員を雇い止めにする攻撃に出ました。
 職場は人が少なく安全もギリギリで保っているのに、職場を隅々まで知っているベテラン労働者を雇い止めにするというのです。その一方で求人を出している。デタラメだ! 1ミリの正当性もない。これは組合破壊攻撃です。闘う労働組合が青年を獲得することへの弾圧であり、資本は労組破壊のためなら安全も捨てるのです。
 国鉄1047名と同じ解雇攻撃であり、動労千葉幕張支部破壊攻撃と同じです。闘いの勝利の展望はどこにあるのか? 国鉄1047名解雇撤回闘争にあります。これが全国、全世界の労働者の未来を決めるのです。11・1に1047名解雇撤回を掲げた1万人が登場するか否かに労働者の未来がかかっています。職場で徹底的に「勝利の展望は1047名解雇撤回闘争にある」と訴え、地域をも獲得する闘いに、地区を挙げてうって出よう。
 私の地区では、4大産別に拠点を建設しようと、青年労働者を先頭に自治体職場にビラまきを始めました。カギは、職場細胞が徹底的に一致して闘い、地区党すべての同志が徹底的に一致して闘うことです。地区党の団結をさらに強化・拡大し、第2、第3の動労千葉をつくり出す闘いに、職場、街頭の闘いに大胆にうって出よう!

 国鉄闘争と労働者派遣法=非正規職撤廃は一体の闘い 合同労組 渡辺裕子

 資本主義は完全に崩壊した。しかし資本家階級は今もまだ生きている。労働者を食わせていくことができないにもかかわらず。資本主義崩壊の責任を労働者に転嫁して生き延びている。一方で労働者階級は首を切られ、職を奪われ、明日生きていけるのか分からない不安に駆られながら生きている。
 こんなおかしな話があっていいわけがない! 私たちはこれ以上、資本主義崩壊の尻ぬぐいなどしない! 労働者が渾身(こんしん)の叫びを上げる情勢を追い風にして職場から闘いに立ち上がるため、そして11・1労働者集会に1万人の労働者を組織していくために総決起しよう。
 どうやって労働者を組織していくのか。労働者階級の積年の怒りの決起で自民党が倒された。この労働者階級の決起をどうとらえて行動し、訴えていくのかが問題だ。09年前半の闘いですべての同志が自己変革をかちとり組織者として決起してきた。だからこそ今問われているのは、現場労働者を獲得して終わりではなく、その労働者を、次の労働者を組織する組織者として獲得していけるかどうかなのだ。
 資本や体制内派は労働者の団結を破壊するためならなんでもする。多くの労働者は絶望に追いやられ、闘いに立ち上がった労働者に対して「これ以上騒ぐな。闘うから攻撃が激しくなる」と言う。資本家は労働者を団結させないために労働者を使って分断させる。
 私たちはそんな労働者と真剣に向き合い、時に激しくぶつかり合いながら「敵は資本家だ。労働者同士が競争し、蹴落とし合うのをやめて資本家階級に怒りをぶつけよう」と執念深く訴え、すべての攻撃を労働者が団結するためのチャンスととらえて徹底的に闘い抜いてきた。資本と非和解で原則的に闘うことの重要性をつかんできた。
 だけどもさらにはっきりさせないといけない。本当の意味で労働者の怒りと結びつき、「闘いに組織する」闘いは始まったばかりだ。問題は自分たちが「資本家の危機は労働者が団結するチャンス。団結すれば勝てる。その闘いを20年以上も続けているのが動労千葉と国鉄1047名解雇撤回闘争だ。自分たちのこの手で闘う労働組合をよみがえらせよう。あなたにこそ社会を変える力がある」と言い切って、分断の壁を壊して手を握れるかどうかだ。
 派遣労働者を始め、多くの労働者が大量首切りされる大失業の情勢に、国鉄1047名解雇撤回闘争が響かないわけがない。1047名闘争と派遣法撤廃を職場や街頭でストレートに訴えよう。現場労働者には必ず響く。
 労働者階級は、何よりも闘う労働組合と労働者の党を求めている。すべての労働者が「自分たちが依拠すべきはこんな社会でも、資本家に必要な労働者になることでもない。人間らしく生き、社会のすべてを労働者が動かす。お互いがかけがえのない存在・仲間になることだ」と確信を持てる、労働者に伝わる言葉で組織していくことだ。
 その闘いを地区党の団結でやろう。マル青労同1000人建設もそれなしにはもはやいかない。大胆に職場・街頭に出よう。闘いはこれからだ。

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週刊『前進』(2412号3面2)(2009/10/19 )

 “1047名闘争に全命運”

 11月1万へ各産別から決意

 10・9神奈川労働者集会

 かながわ県民センターで10月9日、「国鉄1047名解雇撤回! 闘う労働組合をつくろう! 神奈川労働者集会」が行われ、104人が結集した。国鉄1047名解雇撤回闘争こそ日本階級闘争の勝利の路線であり、11・1集会で階級情勢を塗り替える決意がみなぎる集会となった。
 自治労横浜の庄山正さんが基調報告。「1047名闘争は全労働者の命運をかけた闘いだ。4大産別の現場の団結が維持されているのは国鉄闘争があるからだ」と階級情勢の核心を提起。自治労横浜での攻防を報告し、「1万人結集の中に勝利の道がある。ここに結集した全員が執行部になるという気持ちで職場で闘おう」と呼びかけた。
 続くは国鉄労働者からの訴え。4者4団体派の裏切りに対して「国鉄分割・民営化攻撃の中で200人の仲間が自ら命を断った。解雇撤回させなかったら汚名を晴らせない。死んでいった仲間のことをどう考えているのか」と強く批判した。
 続いて国労共闘全国協議会代表の吉野元久さんが「国労5・27臨大闘争弾圧の11・27判決を1万人結集で粉砕しよう。国鉄1047名闘争は23年間団結を維持しながら闘ってきた。労働者は団結を固めていれば、どんな理不尽な資本の首切りにも、悪政にも絶対に負けない」と熱烈に訴えた。
 各産別の決意表明が続いた。三浦半島教組の仲間は「神奈川では体制内労組幹部は早くから政策提言路線を行ってきたが、今度は与党の立場でグレードアップしていくと言っている。労働組合の死だ」と断罪した。
 「JP労組を打倒しなくては民主党・連合政権を打倒できない」(全逓労働者)、「11・1へ階級的労働運動を貫いて自信を持って闘っていく」(川崎市職労)、「中田横浜前市長による7千人を超える人員削減に労働者が行動を始めている。労働学校で動労水戸の石井真一委員長の話を聞いた仲間が強い組合にするためにはどうすればいいか真剣に考えている」(自治労横浜)、「就職で上京した時、国鉄労働者が分割・民営化と闘っている姿をみて自分も労働組合でがんばろうと思った。今度、書記長に立候補し当選した」(金属労働者)などの報告と決意が語られた。
 最後は青年労働者の決意表明。「動労千葉のホームページをずっと見ていた。6・14集会に初めて参加した。人生かけて闘っていきたい」の決意にひときわ大きな拍手が送られた。
 神奈川労組交流センターの西田貴広代表のまとめと行動提起後、神奈川県警の重包囲をうち破って横浜駅に向かってデモを行った。金曜夜の横浜で圧倒的な注目を集めて国鉄1047名解雇撤回、11・1集会1万人結集を力強く訴えた。
(写真 11・1労働者集会への結集を訴え横浜駅までデモ行進【10月9日】)

 10・3三浦半島で労働者集会

 「道州制・民営化絶対反対10・3三浦半島労働者集会」が10月3日、教育労働者の呼びかけで、50人を超える結集で行われた。動労千葉の長田敏之書記長の講演は、分割・民営化と闘い抜いた国鉄労働者の誇り高き闘いの歴史が具体的に語られ、1047名闘争の勝利の展望を示した。
 「国鉄のようなことがこれから起きる。しかし動労千葉の闘いに勇気がわいた」と青年労働者が次々と発言。動労千葉の闘いが青年労働者の心をつかんだ。
 神奈川の階級的労働運動の潮流は11・1集会1万人結集の先頭に立つことを宣言する。

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週刊『前進』(2412号4面1)(2009/10/19 )

 暫定路北延伸供用に大反撃

 “現闘本部を実力で守る”

 10・11三里塚 空港を切り裂く長蛇のデモ

(写真 「農地強奪許すな!」と動労千葉を先頭に反戦共同行動委の隊列がデモを力強く牽引した【10月11日 成田市東峰】)

 空港ど真ん中に食い込む畑

 この日は快晴に恵まれ、全国からの仲間たちが色とりどりの旗やのぼりを掲げ、会場の東峰の畑を埋めていった。初参加の若者が多い。
 前方では暫定滑走路への着陸機が轟音(ごうおん)を発して横切り、後方では東峰の森を破壊して造られた東側新誘導路を飛行機がひっきりなしに走行している。異様な近さだ。この畑そのものが、欠陥空港のど真ん中に深々と食い込んだ闘争拠点なのである。
 司会を萩原富夫さんと太郎良陽一さんが務め集会が始まった。森田恒一さんの「敵の心胆を寒からしめる闘いを!」との開会宣言に続き、北原鉱治事務局長が主催者あいさつに立った。「30年前に完成していなければならない空港が、半分しかできていない。国家への怒りがこの空港を包囲しているからだ。勝てます。追い込んでます」と廃港の展望を力強くアピールした。(北原事務局長ら4氏の発言要旨は別掲)
 萩原進事務局次長が基調報告を行い、三里塚にかけられている攻撃の数々を根本的に批判し、実力闘争への決起を満身の怒りで訴えた。「今闘わずしていつ闘うのか!」との呼びかけに、会場から「そうだ!」の声が飛んだ。

 市東さんの決意に拍手と歓声

 反対同盟の気迫にこたえて、動労千葉の田中康宏委員長が特別報告に立った。三里塚43年の不屈の闘いが、国内はもとより全世界でも類例のない素晴らしい闘いであり、三里塚闘争への連帯において労働運動の質が問われることを強調した。そして正念場を迎えた国鉄1047名解雇撤回闘争の意義を訴え、11・1全国労働者集会への大結集を呼びかけた。
 続いて関西実行委の永井満さん、山本善偉さんが発言した。
 さらに闘う農民が壇上に並び、民主党農政を鋭く批判しながら、市東さんの農地をともに守りぬく決意を表した。この中で事務局の鈴木謙太郎さんが、裁判が重大局面を迎えたことを訴えた。
 市東孝雄さんは裁判支援の人びととともに登壇し、「廃港までともに闘いましょう」と農地死守の不動の決意を表し、ひときわ大きな拍手と歓声が送られた。続いて市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの農地を守る会などの代表が、ともに闘うと発言した。
 婦人行動隊の鈴木加代子さんは、北富士忍草母の会事務局長の天野美恵さんの逝去をいたみ、新たな闘いの決意を述べた。
 続いて反対同盟顧問弁護団が壇上に並んだ。葉山岳夫弁護士は、現闘本部裁判と市東さん農地裁判で敵を追いつめていることを報告し、裁判支援・傍聴へのこぞっての参加を呼びかけた。
 カンパ・アピールに立った婦人行動隊の宮本麻子さんは、東側誘導路建設による東峰の森破壊に怒りをぶつけた。
 住民団体・共闘団体の発言では、婦人民主クラブ全国協議会が天野美恵さんの闘争写真の横断幕とともに登壇し、遺志を引き継ぎ、北富士・三里塚の勝利を労働者階級の闘いと一体でかちとる決意を表した。さらに、部落解放同盟全国連、闘う障害者の代表などが発言した。
 全学連の坂野陽平委員長代行は、民主党政権への幻想を振りまく体制内勢力を断罪し、法大闘争の勝利と11・1への大結集で主流派へ躍り出ることを宣言した。
 集会宣言を野平聰一さんが読み上げ、最後に北総大地を揺るがすガンバロー三唱を行った。
(写真 大集会をかちとった反対同盟を先頭に、暫定滑走路への着陸機の爆音を打ち返し意気高くデモ隊が出発)

 デッチあげで1人不当逮捕

 ジェット機の爆音が頭上数十bから覆いかぶさってくる中、反対同盟を先頭に空港を切り裂く長蛇のデモが出発した。東側誘導路に囲まれた東峰部落を通り、市東さん宅前から団結街道へ。その勢いに圧倒された警察・機動隊は突如デモ隊に襲いかかり、労働者1人を暴行を加えて逮捕した。許せない! 封鎖された現闘本部前では成田治安法での封鎖を告知する看板が「国土交通大臣・前原誠司」の名で更新され、民主党政権への怒りをかきたてた。
 デモ到着地は現闘本部横の市東さんの畑だ。きれいに手入れされた黒い土を目の当たりにした参加者は「農地死守」の戦闘宣言にこたえて決起することを誓った。

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週刊『前進』(2412号4面2)(2009/10/19 )

 反対同盟 闘いの決意

 人民の怒りが包囲空港は完成しない 主催者あいさつ 事務局長 北原鉱治さん

 本日の集会は晴天になり、多くの人が集まりました。みなさん。この山野を見てください。滑走路、誘導路を無理やり造ってめちゃめちゃに自然が破壊されてしまいました。だが、43年間みなさんとともに代償を求めることなく闘ってきた反対同盟は健在です。
 自民から民主に政権が交代しましたが、何か変わったんでしょうか。政治の中身はまったく変わっちゃいない。
 今日ここに集まった労働者、農民、学生のみなさんは、他に頼るのではなく、自らが動かない限り世の中は変わらない、そういう気概で、三里塚闘争をわが闘いとして結集されたと思います。
 三里塚43年の歴史を振り返ると、国家権力によるだまし討ちの連続でした。権力には、正義というものが一片のかけらもありません。成田空港建設は、最初から法律を守っていない。きちんと地域住民に公聴会なり説明会なりを開くという手続きも一切なく、1966年の6月23日に内定、2週間足らずの7月4日に閣議決定に持ち込んだわけです。法的手続きを一切省略して力ずくで進めてきた。その結果、当初の計画では30年前に3本の滑走路ができなくてはならなかったものが、現在になっても1本半しかできていない。
 なぜできないのか。人民大衆の国家への怒りがこの空港を包囲しているからです。
 このような欠陥成田空港に、有事の際には米軍50万人が飛来し、この成田空港を拠点にすると言っている。二度と戦争を許さないためにこのような軍事空港を認めることはできない。
 勝てます。追い込んでます。もう一歩この闘いが進めば、絶対に軍事空港を粉砕できる。
 これからの、若い労働者・学生の未来のために責任を持って闘いましょう。三里塚闘争は全国の人びとの共有の財産です。未来のある日本をつくる責任が私たちにはあります。みなさんとともに反対同盟は闘います。

 「農地死守」原則を守り廃港まで闘う 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 本日は遠方よりお忙しい中お越しいただき、ありがとうございます。
 親父が死んで、私が成田に帰ってきて10年がたちました。みなさまの助けを借りて、やって参りました。なによりも反対同盟43年の闘いは、まわりのいろんな人たちの支えでやってきました。そして同盟はあくまでも「農地死守」の原則を守り闘ってきました。
 現闘本部裁判が緊迫した状況を迎えました。現場検証をしない、証人調べもしないという、仲戸川裁判長の許せない攻撃が続いています。こんな不当なことを許すわけにはいきません。
 そして7月から暫定滑走路東側の新誘導路が供用された。だが、造ったものの、下りてくる飛行機と待機している飛行機がぶつかっちゃう危険が大きいという新誘導路です。ああいうものは造るべきではなかった。
 そして、うちの家と畑を囲い込んで造られようとしている「第3誘導路」ももってのほかです。これだけ航空需要が下がり続けている中で、大型機を飛ばす必要はまったくない。
 年間30万回、24時間空港化を掲げていますが、その先にあるのは軍事空港です。
 親父は土地収用法と闘いましたが、私は農地法と闘います。本来の農地法は、「耕す者に権利あり」とうたったものですが、改悪してその第1条を削除しました。結局農家から農地を取り上げ、企業に引き渡すことを目的にしています。すべての人たちにかけられた攻撃です。
 反対同盟は動労千葉と車の両輪となって闘ってきました。北富士、沖縄、戦争と差別に反対する人びとと共闘して闘ってきました。これからも皆さんとともに廃港まで闘います。

 11月結審を許さず労農同盟の飛躍を 基調報告 事務局次長 萩原進さん

 民主党が政権をとり、自民党が大敗北しました。労働者・民衆の怒りの結果です。問題はこれからだ。この怒りをどうやって社会を変える三里塚派、動労千葉派に変え獲得していくのか。
 3月の集会以降、東側誘導路の供用開始、裁判での反動的訴訟指揮、そして第3誘導路建設計画の発表、10月22日から暫定滑走路北延伸の前倒し供用を開始――。常識では考えられない攻撃が三里塚に次々とかけられている。1本の滑走路に3本もの誘導路を造ろうなんて、こんな空港はありません。
 差し迫る闘いは、ひとつは裁判闘争です。判決を下ろされたら終わりではなく、現地に帰ってきて、そこで肉弾戦になり武装して血を流して闘いぬく。形を変えた代執行との闘いです。今日この場で皆さんにもこのことを肝に銘じていただきたい。反対同盟は決意を固めました。やります!
 現闘本部裁判は11月結審を狙っている。あらゆる手段を使って、その策動を法廷で粉砕します。判決文は、彼の頭の中ではすでにできている。彼らは本部を取ろうと構えている。だから本気で現地攻防を構えよう。
 次に市東さんの農地を農地法を逆手に取って取り上げようとしている。これが解散前の通常国会でやられた農地法改悪の中身です。農地をどんどん公共性の名のもとに収奪し、企業が農地を買いあさる。そして自由に農民を労働者として使っていこうとしている。
 階級闘争の主人公は、労働者です。そこに三里塚が全国の農民階層に呼びかけて農民の決起をはかり、労働者の同盟軍として加わりともに闘う。そういう労農同盟論の中で闘う三里塚をもっと飛躍させていきたい。
 市東さんの家の脇に第3誘導路を造ろうとしている。そして飛行回数20万回を30万回に引き上げようとしている。30万回化の真の狙いは市東さんをたたき出すこと、そして東峰部落をなくすことですよ。22日からの暫定滑走路北延伸供用開始もそうです。大型機を飛ばし、その騒音化の中で「お前ら、まだここで生活していくのか」と迫ってくる。これを絶対に打ち返していかなくてはならない。
 今闘わずしていつ闘うのか! 三里塚の闘いをもう一度全国化し、暫定滑走路を粉砕して4千b滑走路に攻め上る。そういう闘いを展開すれば絶対に勝利できる。この階級情勢の中で、ここに三里塚あり、ここに動労千葉ありという闘いをたたきつけよう。

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週刊『前進』(2412号4面3)(2009/10/19 )

 労働者の総決起で勝つ

 田中康宏動労千葉委員長の発言

 三里塚闘争は再び三度大決戦を迎えました。43年間、悪逆非道の限りをつくした国家権力と対峙し、空港建設反対、戦争反対を掲げて拠点を守りぬいている。こんな闘いは、国内はもとより国際的にも三里塚以外にありません。三里塚を巡る攻防が日本の階級闘争や労働運動にどれほど決定的な影響を与えるのか。この素晴らしい闘いを守りぬくことができるのかどうかが問われています。
 今の三里塚は、開港決戦時と似た構図にあります。1976年に成立した福田政権は二つの方針を掲げました。「空港開港」と「労使正常化」、つまり三里塚闘争をつぶし労働運動をつぶすということです。私たちはここで、ジェット燃料貨車輸送阻止闘争に全力で立ちました。この闘いは国家権力と激しく対決しながら百日間続きました。
 三里塚と連帯して闘うことは、労働組合をよみがえらせ、労働者が社会の主人公として登場できるかどうかをかけた、われわれ自身の闘争でもありました。この闘いがあったから戦後最大の労働運動解体攻撃であった国鉄分割・民営化に立ち向えた。ここが勝負だという時にいかなる立場をとるのかで未来が決まる。今がその時です! 
 私たちは、幕張支部にかけられた不当な組合つぶしの攻撃に対して10月1日、ストライキに立ちました。動労水戸も、この間3波のストに立ち上がっています。
 1047名闘争も正念場です。自民党にひたすら頭を下げて人道的解決を求めた4者4団体路線は、最後的に破産しました。しかし、道州制導入や派遣法の問題を巡って、結局あらゆる勢力がもう一回、分割・民営化の原点に引き戻されています。資本、4者4団体、そしてJR総連カクマル――こういう連中と断固闘いぬいてわれわれは1047名闘争勝利の旗を掲げます。
 動労千葉は11月1日、日比谷野音に1万人の仲間を結集し、1047名解雇撤回の旗のもとにあらゆる怒りを集め、民営化と労組破壊、改憲と戦争に立ち向かう全国の労働者の団結をつくろうと全力で取り組みを進めています。三里塚のこの決戦局面に本当に多くの労働者を現地に結集しよう。そして11・1集会に大結集をお願いします。

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週刊『前進』(2412号4面4)(2009/10/19 )

 星野文昭さんの集会メッセージ

 三里塚の大飛躍と勝利のときともに闘い必ず合流かちとる

 10・11三里塚全国集会に寄せられた星野文昭さん(徳島刑務所在監)のメッセージを紹介します。星野さんとともに10・11集会の大勝利から11・1労働者集会へ進もう。(編集局)
 10・11三里塚現地闘争に集まったすべての皆さん。
 大恐慌の深まりと自民党政権崩壊は、労働者・農民・人民の力、闘いによって情勢をつくり、開く、というまったく新たな動乱期を引き寄せています。三里塚闘争の大飛躍と勝利をかちとる情勢です。
 資本・権力が労働者に犠牲を集中し、農民を切り捨て、全人民に矛盾と犠牲を強い、利益をむさぼる資本主義・帝国主義そのものが破綻しました。生きることも困難になっていることへの労働者・農民・人民の怒りが、戦後支配していた自民党政権そのものを打倒したのです。
 しかし、民主党政権は、労働者人民の怒りによって政権を手にしながら、その怒りを恐れ、動揺しつつ、破綻した資本主義を救済するために、労働者人民にこれまで以上の犠牲を強いる存在です。
 労働者人民に生きられないほどの犠牲を強いている資本主義そのものを打倒して世の中を変えること、その力をもつ労働者人民の力でそれをやり遂げること、資本・権力、民主党・体制内派と闘いその力をかちとること、それだけが情勢を開き、未来を開きます。
 今こそ、資本・権力のために、国鉄分割・民営化によって労組を破壊し、大失業・賃下げを強い、三里塚闘争を破壊し、農業・農民切り捨てを進め、全人民に犠牲を強い、戦争・改憲の道を進めてきた自民党政治、それを自民党に代わって新たな装いで進める民主党政治を労働者人民の力で粉砕し、彼らを打倒し、新たな世の中を労働者人民と共にかちとろう。
  私たちはその力を、国鉄・4大産別決戦として、三里塚決戦として、法大決戦として、11月・国際連帯闘争として生み出しています。これを発展させることに未来があります。
 労働者人民の力を全面的に信じ、絶対反対と団結の力で、職場・地域・学園、そして三里塚の地で闘い、全労働者人民の決起によって主導権を奪い、それによって資本・権力を打倒して、新たな世の中を必ず開くことができます。
 そのように国鉄・4大産別・全産別で闘おう。暫定路北延伸の10月供用開始粉砕、市東さんの農地強奪粉砕、現闘本部強奪粉砕を、空港絶対反対・農地死守、労農連帯の闘いで絶対に勝利しよう。
 私も共に闘った71年代執行阻止の闘いが、今日の反対同盟の皆さん、現闘の同志の闘いとして、より強固に生きていること、市東さんの畑で「星の木」が大切に育てられていること、そして、星野総会へのメッセージで北原さんが「出て、三里塚に来い!」と呼びかけてくれることに、心から励まされています。
 三里塚の歴史は、権力との不屈の闘いをとおして、また条件派との非妥協の闘いをとおして、未来を開く力をかちとってきたし、そのことが、今の時代に、大失業・戦争の攻撃をうち破り、未来を開く、動労千葉・国鉄を軸とした階級的労働運動と一体の労農連帯の闘いとして、日本と全世界の労働者・農民・人民の心をつかみ、総決起をかちとる展望を開いています。
 その力で、権力自身無実を承知で強いている星野無期−35年投獄を許さず、再審無罪・即時釈放の労働者人民の大衆的な闘いに勝利し、必ず合流をかちとろう。
2009年10月 徳島刑務所にて 星野文昭

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週刊『前進』(2412号4面5)(2009/10/19 )

日誌'09 2009年 10月7日〜13日

 オバマが11月12日に訪日/岡田外相、アフガンを初訪問

●オバマが11月12日に訪日 米大統領報道官はオバマ大統領の就任後初のアジア歴訪日程を発表した。最初の訪問は日本で11月12日に東京入り。鳩山首相との2度目の首脳会談に臨み翌13日に離日。この後、シンガポールでAPEC首脳会議に出席する。(7日)
●アフガン派兵1年延長 国連安全保障理事会は、アフガニスタンの国際治安支援部隊(ISAF)の任期を1年延長する決議を全会一致で採択した。決議案は日本が提出。決議には、日本が海上阻止行動で参加する米主導の対テロ活動「不朽の自由作戦」に対する各国の「貢献」への謝意も3年連続で盛り込まれた。(8日)
●日韓首脳会談 鳩山首相が就任後初めて韓国を訪問し、イミョンバク大統領と会談した。北朝鮮の核問題について、国連安保理の決議を履行していく方針などを確認した。(9日)
●オバマにノーベル平和賞 ノルウェーのノーベル賞委員会は09年ノーベル平和賞をオバマ大統領に授与すると発表。委員会は受賞理由を「国際的な外交と諸国民の協力を強めることに対し並外れた努力をした。特に『核なき世界』を目指すとする理念と取り組みを重視する」とした。(9日)
●貨物検査法案の提出見送り 鳩山内閣は北朝鮮関連船舶を対象とした貨物検査法案について、臨時国会への提出を見送る方針を決めた。防衛大綱の改定と、それに関連する中期防衛力整備計画の策定について、来年末まで1年間先送りする方針も固めた。(9日)
●11月8日に新基地反対で沖縄県民大会 沖縄県議会の野党代表者会議は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する「新基地建設を断念させる県民大会」を11月8日に宜野湾海浜公園屋外劇場で開くことを決めた。オバマの訪日を前に、米軍再編見直しを求める県民意思を示す。(9日)
●日中韓首脳会談 北京で日中韓首脳会談が行われた。中国の温首相は北朝鮮について「6者協議に反対していない。対日関係改善も望んでいる」と説明。日中韓協力10周年を記念する共同声明を採択し、6者協議の早期再開に向けて取り組む方針などを盛り込んだ。(10日)
●岡田外相、アフガン訪問 岡田外相がアフガニスタンを初訪問し、カルザイ大統領らと会談した。岡田はタリバーンの元兵士に生活費を支給して職業訓練を行う案を打診した。自衛隊のインド洋での補給支援活動については取り上げられなかった。(11日)
●インド洋、一時撤収へ 北沢防衛相は、来年1月15日に派遣期限を迎える自衛隊のインド洋での補給支援活動について、「法に基づいて粛々と撤退する」と語り、派遣部隊を一時撤収する考えを表明した。(13日)
●沖縄知事、県内移設を容認 米軍普天間飛行場問題で、沖縄県の仲井真知事は、同県名護市の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に移設する現行計画の環境影響評価(アセスメント)準備書に対する意見書を沖縄防衛局に提出。現行計画について滑走路の沖合移動を条件に容認する姿勢を示した。(13日)

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週刊『前進』(2412号4面6)(2009/10/19 )

 日程 市東さん農地裁判傍聴を

 10月20日(火)千葉地裁
 午前10時30分〜
★農地強奪阻止行政訴訟
★農地法裁判
(同じ法廷で連続して開かれます。傍聴券抽選のため1時間前に集合を)

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週刊『前進』(2412号5面1)(2009/10/19 )

 全国学生は11・1日比谷野音へ

 10・16法大解放闘争引き継ぎ教育の民営化を粉砕しよう

 獄中で闘う8学生に続け

 革共同中央学生組織委員会

 10・16法大解放闘争とJR東日本本社抗議行動が切り開いた地平の上に、いよいよ11・1労働者集会への1万人結集に向かって突進しよう。資本・権力・当局の攻撃に絶対反対を貫く闘いの中にこそ、1万人決起の可能性はある。全国学生は、キャンパスで非和解的な激突をさらに闘い、11・1日比谷へ攻め上ろう。11月集会派が1万人の物質力をもって登場し、職場・キャンパスに内在化した日本階級闘争の主流派に躍り出ることに国家権力は恐怖している。不当逮捕、家宅捜索などあらゆる弾圧・反動を団結してぶち破ろう。民主党・連合政権の振りまく「幻想」と体制内勢力の制動を粉砕したとき、労働者・学生の怒りは一気に革命へと突き進む。国鉄1047名解雇撤回闘争、三里塚闘争、そして法大闘争をテコにした1万人結集でブルジョアジーとの力関係をひっくり返そう。
(写真 6月15日、1200人の労働者・学生による法大包囲デモの先頭に立つ全学連)

 大恐慌は資本主義打倒するチャンス

 第一に、日々深化していく世界大恐慌と大失業の拡大が、あらゆるブルジョア的な「幻想」をうち砕き、資本主義というひとつの社会体制が破産し終末期に入っていることを告げ知らせている。それはまた、怒りそして団結する労働者階級の大群という革命の主体を膨大な規模でつくり出している。今こそ、社会を維持し労働者民衆を食わせていくことすらできなくなったブルジョアジーを革命によって打倒し、労働者自身が社会的生産を管理・運営するときがきた。
 「病院行けぬ生徒」(朝日新聞)、「炊き出し、伸びる列」(東京新聞)。これは第2次大戦直後の話ではない。21世紀現代の日本の現実だ。全校生徒の4割が生活保護を受ける北海道の高校、新入生の3分の1が初年度で退学する埼玉県の高校……。「就学援助」対象の小中学生や授業料減免措置の高校生はこの10年間で倍増している。約115万世帯が08年度に生活保護を受け、8年連続で過去最多を更新している。子どもたちが学校で未来を奪われ、社会にはあり余るほどの生産力と物資がありながら、失業者の大群が餓死におびえ食糧配給を求めてさまよっている。この転倒しきった現実は何なのだ!
 「過剰在庫の調整が急ピッチで進んでおり、(景気は)底を打ったと明るく見る向きが増えている」(日銀前総裁・福井)。ふざけるな! 「過剰在庫」のレッテルを張って労働者の首を切り、賃金を下げ、資本家だけが生き延びるための利潤を確保しているということではないか。こんな腐りきった体制は根本からぶち壊してしまうべきだ。労働者・学生の怒りは噴火山のように爆発寸前であり、誰もが社会変革を望んでいる。8・30総選挙において自民党支配が粉砕されたのは当然だ。
 しかしこの怒りを抑えつけ、プロレタリア革命を阻止して資本主義の体制の中に労働者・学生をつなぎとめるためだけに登場してきたのが民主党・鳩山政権だ。鳩山政権の本質は、675万人を組織するナショナルセンター・連合を権力の中枢に深々と取り込み、この帝国主義的労働運動指導部を先兵にして、「労働組合の名でもって」労働者階級の闘いをたたきつぶすということだ。
 ここにこそ、民主党・連合政権の決定的な弱点がある。日本帝国主義の階級支配の脆弱(ぜいじゃく)性がある。日本階級闘争史にほとんど例を見ないこの統治形態の核心は、もはや日本帝国主義は連合という体制内労働運動の力を借りることによってしか労働者階級の怒りを抑え込めないほどにボロボロになっているということだ。
 日帝は、かつてのロシア革命時のケレンスキー内閣、ドイツのエーベルト内閣(ワイマール体制)、そして第2次大戦直後の社会党・片山首班内閣のように、ブルジョアジー単独では支配は維持できず、体制内勢力にすがって革命に向かう闘いを鎮圧しようとしている。
 われわれマルクス主義者がなすべきことは、徹底的に「真実」を明らかにすることだ。資本と体制内勢力との党派闘争をとおして、労働者階級にとって誰が本物であり誰が偽物であるのかを暴ききることだ。労働組合をめぐる激しい路線闘争と権力闘争に勝ち抜き、11月集会派を組織しよう。
 民主党・連合政権の基軸的政策は徹底した首切りと賃下げであり、道州制攻撃による労働組合破壊(団結破壊)にある。それゆえ、国鉄闘争と4大産別決戦を先頭にした連合内部からの決起、とりわけ11月1万人結集の力が連合支配を足元から掘り崩し、鳩山政権を打倒していく力となる。
 そして大恐慌と帝国主義間争闘戦で追い詰められる「最弱の環=日帝」に、もはやこれ以上「幻想」を振りかざしていく余力などない。労働者派遣法問題、沖縄の普天間基地移設問題などあらゆる面において、民主党(と社民党)が8・30に爆発した怒りを体現するどころかそれを押しとどめる敵対物・阻害物であることは日々明らかになってきている。民主党・連合政権を打倒する11月派の闘いはストレートに日帝打倒の労働者階級の根底的決起となる。

 1047名闘争こそ勝利の基軸だ

 第二に、この革命的情勢を労働者・学生の総反乱へと転化していく最大の環こそ、不屈に闘い抜かれてきた国鉄1047名闘争と動労千葉労働運動だ。
 一つに、人間が人間らしく生きていけないこの社会をつくり出した責任は、いったい誰にあるのかということだ。新自由主義攻撃や大失業攻撃、非正規職化や「ロストジェネレーション」は真空の中から生み出されてきたものではない。80年代当時の中曽根、米帝レーガン、英帝サッチャーを先頭にしたブルジョア政治家どもが、資本主義がもはや戦後的あり方では成り立たず労働者階級の怒りによって打倒されてしまうことに恐怖し、あらゆる矛盾を労働組合と青年・学生に集中し、徹底的に団結を破壊したことからすべては始まったのだ。そして体制内勢力がさまざまな口実をつけながらそれに屈服・加担してきたのだ。その攻撃に対して一歩も引かぬ1047名の存在にこそ未来がある。この闘いを勝利させることに、青年・学生の展望がある。
 二つに、国鉄分割・民営化とその後の新自由主義攻撃に、日本帝国主義は自らの延命の一切をかけているということだ。新自由主義攻撃の先駆けとなった国鉄分割・民営化の根源には、74−75年世界同時恐慌によって国家独占資本主義政策が最後的に破綻したということがある。支配階級はいかなる「幻想」もちらつかせることができずに、むき出しの「資本の論理」のもとに労働者人民を組み敷いていくことでしか生きていけなくなった。
 その攻撃の核心は、労働組合破壊(団結破壊)だ。そして、労働者と労働組合を改憲と戦争にかりたてていくことにある。民営化攻撃をとおした労働者の階級意識の解体という攻撃と対決し、勝利し抜いてきたことに1047名闘争と動労千葉労働運動の偉大性がある。新自由主義と民営化に対しては団結の復権こそが最大の反撃であり、それは11月集会と国鉄闘争を起点として始まるのだ。
 三つに、11月集会勢力が国鉄1047名闘争の責任勢力になるということは、日本プロレタリアートの階級的反乱と革命に向かっての一本道だということである。
 1047名解雇撤回闘争の中に新自由主義攻撃に対する勝利の展望も、体制内勢力との党派闘争も、世界の労働者階級を獲得していける内容もすべて詰まっている。「1047名闘争は、日本の労働運動史上に例のない大量首切りをめぐる長期争議であり、国労闘争団を始めとする1047名の解雇者は、労働者の誇りをかけて不屈に闘ってきた『日本労働運動の宝』とも言うべき存在である」(中野洋著『甦る労働組合』)。
 だからこそ、4者4団体勢力の激しい屈服・転向と、国鉄分割・民営化の先兵=JR総連カクマルの全面的開き直りがそれと一体で進行する中で、11月集会が真っ向から「1047名解雇撤回!」を掲げて1万人の結集で闘いとられることは階級的勢力図を塗り変える力をもっている。

 大学・教育の民営化粉砕を訴え闘おう

 第三に、全国学生が「教育の民営化」攻撃に対して絶対反対で闘う路線の中に、キャンパスにおいて団結を復権し11月労働者集会に学生が大挙結集していく巨大な展望が詰まっている。
 大恐慌のもとでキャンパスでも「階級対立」がガンガン激化し、学生の怒りは全世界の労働者人民の怒りと結合しようとしている。大失業攻撃は学生も直撃している。10年度の新卒採用は「内定取り消し」が大問題となった今年よりもはるかに悪化し、全産業で前年比マイナス23%になると言われている(日銀短観)。大学を卒業しても就職も大学院進学もできない「完全失業の卒業生」は8人に1人の割合だ。卒業時には「奨学金」という名の数百万円の借金を背負わされて将来の賃金をむしり取られたり、途中で大学に通うことをあきらめざるをえない学生も膨大に生まれている。授業どころか、学生の存在と未来までもが一個の「商品」とされ、大学は利潤追求の資本であることを恥ずかしげもなく放言し、われわれはどんな小さな団結も破壊されようとしている。サークルつぶしや、自治寮廃寮・民営化が激しく進行している。
 しかし、「一人の仲間も見捨てない!」から始まった全学連と法大文化連盟の闘いは、この300万学生の怒りと団結を一身に体現して闘われている。この闘いは、暴処法攻撃と闘う不屈の獄中8学生を生み出し、絶対反対を貫く現場の攻防の中から「大学・教育・未来を取り戻せ!」のスローガンを生み出した。そして、いよいよ「教育の民営化」と全面的に激突し、大学・教育・未来を、さらに自治と自由を団結した力によって奪い返し、学生がキャンパスの主人公となっていく決定的なときがきた。「教育の民営化粉砕!」を掲げ、共通の敵である資本主義を11月集会で結合した労学共闘の力で打倒すべきときがきた。
 大恐慌が資本主義の終わりを告げ知らせる中、これまではちっぽけな「商品」としてしか扱われず、おとしめられてきたわれわれ青年・学生こそが、全世界をラジカルに変革していく決定的・革命的な存在だ。11月集会への全国学生の大結集でもって、全学連運動を300万学生の中心軸として復権させよう。

 全世界で11月派の決起が始まる

 第四に、全世界でいっせいに「11月集会派の蜂起」が開始されている。資本主義・帝国主義に対する非和解的な反乱が闘われている。その最先頭に学生の隊列があることが決定的であり、11月にこの革命的な潮流が大合流しようとしている。
 とりわけ、米カリフォルニアの学生・労働者は、「財政破綻」を口実にした大学・教育の解体、そして民営化・首切り・学費値上げ攻撃に対して全州ストライキで闘った。この闘いは、1930年代をも超えるような革命的な息吹が帝国主義の総本山・米帝の中心部から、そして大学キャンパスから噴き上がってきていることを示した。これが大恐慌・大失業への怒りだ。
 そして、その最先頭で闘った仲間が法大闘争に心の底から共感し、11月集会に結集しようとしている。全世界にわれわれの同志がいる。次代を担うわれわれ学生こそが、米韓を始めとする革命的な労働者・学生の訪日団を日比谷野音で1000の規模でもって出迎え、団結しよう。

 革共同の綱領草案を武器に党建設を

 第五に、11月1万人結集をかちとり世界革命に向かっての大道を切り開いていく最深の力は、反帝国主義・反スターリン主義世界革命戦略で武装された革命的共産主義党(革命的労働者党)の建設にある。とりわけ、11月集会潮流が反スターリン主義の思想を体現してマルクス主義をみずみずしく復権し、「ここに世界革命派あり!」と全世界の労働者・学生の前に登場していくのだ。
 革共同と全労働者・学生の力でかちとった「綱領草案」は、11月1万人結集を実現していく最大最高の武器だ。とりわけスターリン主義が国際共産主義運動を歪曲し、反革命として革命的・階級的潮流に襲いかかってきている中で、革共同の闘いはマルクス主義と反スターリン主義の魂を綱領というかたちで押し出していく段階にまで前進している。
 「綱領草案」と11月労働者集会は内容的に一体だ。そしてわれわれは、11月集会の組織化をとおしてあらゆる怒りを反スターリン主義の革命的労働者党へ結集(党のもとへの団結)させることによって、絶対に日本プロレタリア革命は実現できると確信する。
 11月労働者集会を主体的に担い、職場・キャンパスで訴える活動家を万の規模でつくり出すことが革共同建設の新段階を切り開く。11月1日まで残された日はわずかだ。全力で闘おう。われわれは階級攻防に勝ち抜いてきた勝利者として、昨年までとは比べものにならないほどの展望と可能性を前にしている。
 織田陽介・全学連委員長は8月革共同集会に寄せたメッセージで次のように訴えている。
 「資本家階級と労働者・農民・学生の内乱は宣言されました。資本家階級は、70年を超える世界体制の崩壊と、85年以来ますます突きつけられる新自由主義の破産をもって。私たち労働者階級は、より強固な思想と、組織と、国際主義をもってです。反スターリン主義・革命的共産主義運動のすべてを総括する法大闘争にあらわされ、再び国鉄−三里塚に向かう内乱的闘いの開始こそ、私たちの獄中闘争の意味と考えます。11月労働者集会の1万人結集へ突き進もう! そしていざ反帝・反スタ世界革命に向かって、強大な労働者党の建設へ! 闘争!」
 全世界を獲得するのはわれわれだ。全力で闘おう!

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週刊『前進』(2412号5面2)(2009/10/19 )

焦点 米帝オバマは戦争の元凶

 「ノーベル平和賞」の茶番

 米大統領オバマによる「核廃絶プラハ演説」や同大統領のノーベル平和賞受賞の茶番劇にもかかわらず、アメリカ帝国主義の現実の世界政策は、核戦争を含む世界的な戦争の危機を恐るべき速さで拡大している。
 広島市の秋葉市長や一部の被爆者団体などがオバマの受賞を歓迎するコメントを出し、「労働運動内部の資本家の手先」である連合中央が、まるでオバマを平和の使者のように扱って被爆地訪問を要請する(8月)など、労働者人民の階級的反撃の矛先を鈍らせる役割を担っていることは、実に許し難い問題である。
 オバマの「核軍縮」なるものは完全なウソだ。現在、世界に核弾頭は2万5千発以上存在すると言われるが、その95%はアメリカとロシアが保有している。オバマはロシアとの「核兵器削減交渉」で「2千発以下」の核弾頭を削減するというが、耐用年数の過ぎた弾頭の一部を廃棄して「核軍縮」とは、あからさまな欺まんだ。そもそもオバマ「プラハ演説」の核心が「効果的な核戦力の維持(と使用)」にあることは、世界のブルジョアジーにとっても常識だ。
 現にオバマ政権の正体は、アフガニスタンへの侵略戦争の拡大で露呈している。オバマは今年6月、イラク都市部からの撤退を余儀なくされた直後から、アフガン侵略拡大方針を鮮明にし、「テロリストの拠点」と勝手に決め付けたパキスタン北西部への度重なる爆撃を含め、無数の殺戮(さつりく)作戦を強行している。オバマは最近も「米国への脅威は世界の隅々から来ている。すべてのテロ拠点を打ち壊していく」と演説(6日=ワシントン)、泥沼化した戦況への支配階級内の動揺をも押し切り、アフガンへの3万人を超える大規模増派を決定した。米軍現地司令官はさらに4万人増派を要求している。兵力の漸次投入という、絵に描いたような“ベトナム化”だ。石油資源の支配という一点で、米帝は何がどうあろうと中東地域から撤退できないのだ。
 オバマの「核軍縮」なるものは、この米帝の世界支配の崩壊的な危機を、最終的には核戦力に依拠して突破しようとする絶望的な戦略なのだ。米帝は、アジアや中東、南米などで、第2次世界大戦後の侵略戦争だけで1千万人を超える虐殺に手を染めてきた歴史がある。怒りは完全に臨界点を超え、01年9・11ニューヨークの反米ゲリラ戦を生みだし、イランや北朝鮮などでの対抗的「核開発」に発展し、さらにはイスラム復興運動が核保有国パキスタンの軍部に迫るという現実まで生み出した。これに対する“封じ込め”と先制攻撃を正当化するロジックこそがオバマの「核軍縮」なのだ。
 ロシアが「地域戦争でも核先制使用を認める」新軍事ドクトリンを発表(10・15)したことは、このオバマ戦略への対応だ。帝国主義の世界支配の破綻は、米帝オバマ体制の下で、核戦争へのハードルを限りなく低めているのだ。
 11月中旬のオバマ来日が決定した。闘う労働者人民は断固としてこれを弾劾しなければならない。オバマを先頭とする世界大恐慌下の戦争と大失業攻撃を根底から粉砕する道は、プロレタリア世界革命勝利への闘いだけである。

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週刊『前進』(2412号5面3)(2009/10/19 )

焦点 連合こそ新政権の最弱点

 危機と超反動の連合大会

 今年で結成20周年を迎えた「連合」は、10月8〜9日に東京で第11回定期大会を開き、松下電器(現パナソニック)労組出身、電機連合前会長の古賀伸明・事務局長を新会長に選出した。古賀は同じく松下電器労組出身の平野博文官房長官と旧知の仲である。
 日帝・自民党政権の長期支配と新自由主義攻撃への労働者階級の怒りは、8・30総選挙として爆発した。それを受けて成立した民主党政権は、閣僚および民主党の役員人事を見ても明らかなように本質的にも実体的にも「民主党・連合政権」である。
 今回の連合大会は、民主党・連合政権の反動性と危機性を鮮明に指し示した。連合のダラ幹どもは、ブルジョア政党である民主党の政策と労働者階級の怒りに挟撃され、大恐慌下で労働者支配の危機を深めている。日帝ブルジョアジーにとって民主党・連合政権がその最大の弱点、破綻点に転化しようとしているのだ。
 だからこそ連合のダラ幹どもは民主党と手を組み、社民党を始めとした体制内勢力を巻き込んで、国鉄1047名闘争を圧殺しようとしている。日本階級闘争は連合結成20年にして分岐と大流動に突入した。まさに労働組合をめぐる闘いこそ情勢を決定するのだ。
 大会は、「連合20年の悲願成就」などと民主党政権誕生をうたいあげながらも、その反動性が暴露され労働者階級の怒りでいつ転覆されるかもしれないという恐怖から、来年の参議院選挙への決起をけたたましく叫ぶという意気上がらないものだった。
 各産別の発言をとおして民主党マニフェストとの矛盾が全面的に明らかになった。一つは国家公務員人件費2割削減や、非正規職増大、社会保険庁解体・不採用問題に対する、自治労や国公連合からの懸念の表明である。彼らは労働組合の原点を捨て資本主義救済、道州制・民営化推進に転落したとはいえ、労働者の怒りを恐れ、その利害を一定反映せざるをえない。今一つは独占ブルジョアジーと完全に一体化したJR連合や電力総連などの民間労組ダラ幹どもによる高速道路無料化反対や、民主党の温室効果ガスの削減目標反対だ。
 これらの反対論の噴出に対して古賀は答弁で、「民主党マニフェストと一致しない政策はたくさんある」とその矛盾を認め、「雇用・労働条件については第一プライオリティ(優先課題)として取り組む」と言わざるを得なかった。ただ具体策については「民主党と協議して一つひとつ解決していく」とだけ述べ、なんら展望がないことを自己暴露した。
 戦後の戦闘的労働運動解体の張本人である旧同盟とIMF・JC(金属労協)のダラ幹どもが資本との闘いに敵対し、職場闘争解体の論理として唱えたのが政策・制度要求だ。だが国鉄分割・民営化の強行と総評解体の上に成立した連合は、ブルジョア政党・民主党の政権与党になったがゆえに、その政策・制度要求路線の矛盾と危機に陥っている。
 今こそ、国鉄1047名闘争を基軸に連合中央とそれに屈服する体制内派を打倒して、11月集会派の総決起を実現しよう。11・1集会1万人決起をかちとろう。

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週刊『前進』(2412号5面4)(2009/10/19 )

 法大弾圧 公判日程

☆暴処法弾圧裁判
 恩田君、増井君、織田君、内海君、新井君
 第2回公判 10月21日(水)午後1時30分
 第3回公判 11月4日(水)午後1時30分
☆4・24集会弾圧裁判
 斎藤君、恩田君、増井君、倉岡さん、富山君、内海君
第2回公判 10月30日(金)午後1時30分
第3回公判 11月13日(金)午後1時30分
 *東京地裁429号法廷 12時半に傍聴券配布所へ

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週刊『前進』(2412号6面1)(2009/10/19 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 11月へ各地で総決起集会那覇で労働者集会とデモ 沖縄 M

 10月4日、集会実行委員会主催の「国鉄1047名解雇撤回! 道州制・民営化絶対反対! 闘う労働組合を甦らせよう! 11・1すべての労働者は日比谷へ! 10・4労働者総決起集会」が那覇市で開かれました。
 基調報告では、「民主党・連合政権は労働者の敵だということをはっきりさせ、自分の職場で真正面から国鉄1047名闘争、動労千葉の闘いを訴えよう」と11月への総力決起が呼びかけられました。
 民間パート労働者は春闘2波のストライキと団結拡大を総括軸に闘ってきたことを報告。「サンフランシスコ国際会議のパンフを5冊販売した。自分の職場で11月集会のチケットを持ち込んでいく」と報告した労働者。一時金カットに闘おうとしない組合に対し「自分一人でもストをやる。指名ストに入れろと要求した。職場では何もやらないくせに地労委でやるという。ふざけるな!」と弾劾した労働者。
 「自分の職場から1人、あと1人を組織していく」とNTTの労働者。うるまユニオン、南部合同労組からも発言。
 集会後、雨の中、国際通りを「民主党・連合政権は労働者の敵だ」のシュプレヒコールでデモ行進を行いました。

 民営郵政打倒10・4関西集会 大阪 春真早樹

 10月4日、大阪で民営化絶対反対・民営郵政打倒!関西集会が40人の結集で開催されました。8・30情勢と10月1日、現場の怒りで粉砕されたJPEX統合「無期延期」情勢での集会です。
 「この間、君は営業ノルマをしていない。いつでも代わりはいるんだ」とクビ切り宣告を受けた大阪のある局に勤める非正規職の青年は「8・30情勢では黙っていてもクビは切られる。闘うしかない」と宣言しました。
 国鉄1047名闘争の位置を鮮明にさせて、この青年が受けている攻撃が国鉄分割・民営化型の道州制攻撃であると路線的にとらえることが大事である、と集会の論議の中で出されました。
 特にJPEXの破綻は決定的です。郵政民営化の重要な一環であるJPEX分社化=統合を緒戦の段階とはいえ粉砕したことは、「絶対反対派」の主張と闘いが正しかった、「絶対反対」を貫けば勝てるんだ、という展望を労働者に示しています。
 国鉄労働者のメッセージや道州制・民営化攻撃と最先頭で闘う八尾北労組の発言をはじめ、4大産別決戦の爆発が地区党建設に結実して11月集会の1万人結集を可能とする、情勢と実践を路線的に結びつけることを明確にした集会でした。

 倉敷労働会館に30人が集う 岡山 本原太郎

 9月30日、倉敷労働会館に「国鉄1047名解雇撤回! 道州制・民営化絶対反対!」を掲げ、岡山労働者総決起集会が開かれ、30人が集った。
 マスカットユニオンの仲間の司会で最初に医学部職員組合の仲間が基調報告。「8・30の労働者の怒りを民主党打倒へ。国鉄分割・民営化攻撃に勝利してきた動労千葉と1047名解雇撤回闘争が中軸となり、労働者の国際的団結がつくり出された。11月労働者集会1万人結集へ、残る1カ月、組織して組織して組織しぬこう」
 動労西日本の大江照己委員長が「組織拡大し9月19日に動労西日本の再建をかちとった」と報告。自治労倉敷の百本敏昭委員長が「道州制は始まっている。短期雇用職員や派遣職員ばかりが増えている。大会で自治労本部の政労使パートナー運動への転換に現場から怒りの声が上がった。11月1万へ」と訴えた。
 会場から元衆議院議員の矢山有作さんが「国鉄分割・民営化は国家権力による不当労働行為だ。権力と闘って解雇撤回をかちとろう」と発言。
 最後に、動労西日本の山田和広副委員長が決意を表明し、全体で「動労千葉のストライキに連帯し11月集会に大結集する決議」を採択した。
 集会は、自治労本部の集会破壊策動を粉砕して大成功した。

 国鉄労働者と共に郡山集会 福島県労組交流センタ− 小原

 10月2日、郡山市ビッグ・アイで「国鉄1047名解雇撤回! 道州制・民営化粉砕! 10・2郡山労働者集会」が60人の参加でかちとられました。
 国労郡山工場支部の橋本光一さんから基調が提起されました。橋本さんは「8・30情勢は1047名解雇撤回闘争に新たな生命力を注ぎ、その巨大な意義を浮き彫りにした。1047名闘争を先端とする首切り反対・解雇撤回の闘いは、今や6千万労働者の課題となっている。『国鉄1047名解雇撤回』を掲げる11月の集会は、大恐慌・大失業と対決する最前線の闘いだ」と1万人結集を熱烈に訴えました。
 特別アピールは国労5・27臨大闘争弾圧被告団長の富田益行さん、解雇撤回を闘う国労秋田闘争団の小玉忠憲さん。
 地元福島からは国鉄、自治体、郵政、医療福祉の労働者が職場での取り組みと決意を語りました。また、仙台からかけつけた全金本山の長谷副委員長、東北せっけん労組の洞口委員長、東北大学学生自治会の石田委員長も力強いアピール。
 最後に橋本さんが「本集会の参加者全員が団結の固まりとなって闘おう!」と行動方針を提起し「団結ガンバロー!」を三唱しました。

 4重搾取・請負たらい回しを法廷で追及! 関西合同労組関西トランジットサービス分会 斉道秀常

 5月1日付の不当解雇に対して関西合同労組に加盟して5カ月半、解雇撤回を闘ったら、会社は「雇用契約不存在確認」訴訟に訴えてきました。
 9月11日に大阪地裁で第1回目の審問がありました。同日10時に西郡支部の住宅裁判があり、11時からの私の裁判にも多数駆けつけてくれて傍聴席は満杯でした。しかし、審問はわずか5分余りで終わろうとしていました。私は「会社が提出してきた証拠は組合のビラだけ。労働者が組合に入り団結して闘うことをやめさせるための裁判。法の番人なら労働基準法違反、派遣法違反、貨物自動車運送事業法違反の資本を裁け」と30分近く会社側弁護士と裁判官を追及しました。裁判官は「労働審判制度で争いなさい」と言ってそそくさと退出しました。
 私は裁判所に自分の生活と権利をゆだねるつもりはありません。法廷を会社に対する実力追及の場に転化して、今後も闘いぬきます。
 私は運送労働者として大手薬局チェーンのセガミの店舗に化粧品や日用品などの商品を運んでいました。朝の3時から午後3時まで12時間働いて日給は8000円。残業代は一切出ず、労働4保険にも入れてもらえません。しかも、40`の制限速度の道路を70〜80`で飛ばしても納品に間に合うかどうかというムチャクチャな仕事でした。この原因は、運送業界で横行している請負のたらい回しと名義貸しによる多重搾取の構造です。
 私の場合は4重搾取でした。その問題点を私が突くやいなや5月1日付で解雇されました。
 同じ仕事をしていた労働者も、ハローワークの求人で来ていたとしても「雇用」ではなく、契約書すら交わすことなく「請負」にされ、労働基準法以下の労働条件で働かされています。
 私は、運送業界で横行するこうした請負のたらい回しと名義貸し、何重ものピンハネの構造を打ち砕くために闘いを始めました。11・1労働者集会、運輸労働者の総決起のためにがんばります。

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週刊『前進』(2412号6面2)(2009/10/19 )

 寺尾判決35年糾弾 10・31狭山闘争へ

 民主党・連合政権と対決し第3次再審闘争の勝利を

 狭山事件の犯人にデッチあげられた無実の部落民・石川一雄さんに、東京高裁寺尾裁判長が無期懲役判決を下した1974年10月31日から、35カ年を迎えようとしている。労働者の積もりに積もった怒りによって打倒された自民党にとって代わった民主党・連合政権のもとで、新たな狭山闘争解体攻撃が始まっている。これを打ち破り狭山第3次再審闘争の勝利を切り開こう。部落解放共闘会議による東京と広島での決起集会(いずれも24日)、大阪・西郡での決起行動(31日)を打ち抜き、11・1日比谷野音を1万人の結集で埋め尽くそう。

 3者協議を使った狭山解体を許すな

 8・30総選挙で、1955年以来の自民党の支配がついに打倒された。労働者人民の怒りは、資本家階級の党・自民党がこれ以上政権にとどまることを許さないほど深く激しかったのだ。新自由主義の最初の攻撃、国鉄分割・民営化と絶対反対で闘い団結を守ってきた動労千葉と、国鉄1047名解雇撤回闘争の存在が、この情勢を引き寄せた決起の根幹にあった。
 「資本主義による分断で奪われていた人間性・共同性を、職場生産点で資本と非和解で闘い、資本を擁護する体制内派との激しい闘いの中で労働者の誇りをよみがえらせ、労働者階級の団結の力で革命をやり、奪還する」(全国連西郡支部長)――この戦闘宣言が現実のものとなる情勢が到来しているのだ。
 新たに発足した鳩山民主党政権は、危機を深める資本家階級を救済するためのブルジョア政権であり、国鉄分割・民営化で総評を解体して結成された連合を抱き込んだ民主党・連合政権だ。労働運動を始め、反戦反基地闘争や差別・抑圧からの解放闘争など、あらゆる闘いを体制の枠内に取り込み、資本と資本家階級の国家を延命させるための運動に変質させ、資本・国家と非和解で闘う勢力をたたきつぶすことを支配政策の基本とする政権だ。
 この政権交代と支配政策の転換の過程で、狭山裁判をめぐって重大な事態が起きている。9月10日に行われた3者協議だ。1977年の第1次再審請求以来、32年ぶりというこの協議は、「第3次再審の審理などをどのように進めていくかを、裁判所を真ん中に弁護側、検察側の双方の意見を聞きながら協議していく」(中山武敏主任弁護人)ものという。
 3者協議にすべてを託して狭山闘争の路線にすることには断固反対する。それは民主党への“お願い路線”であり政策要求路線だからだ。それは必ず資本主義を擁護し救済する運動へとならざるをえない。
 資本家階級は、狭山闘争が8・30情勢と結びつき、部落民と労働者が分断を打ち破って労働者階級として(あるいは労働者階級を軸に)団結し、国家権力を打倒するプロレタリア革命への導水路となることを心底恐れている。そこから3者協議を使った狭山闘争破壊策動に打って出てきたのだ。3者協議の狙いを見据え、この策動と対決し、打ち破っていかなくてはならない。

 権力と非妥協貫く石川一雄さんの闘い

 狭山闘争の核心は、第一に、石川一雄さんは百パーセント無実であり、有罪(死刑・無期)とは絶対に相いれないことだ。狭山差別裁判糾弾闘争は、部落民を殺人犯に仕立て、死刑判決を下し殺そうとした全過程を明らかにして、石川さんの完全無罪をかちとる闘いだ。第二に、石川一雄さんの怒りをわがものとして、労働者が差別分断支配を打ち破って闘いぬいてきたことだ。寺尾判決から35年間、狭山闘争解体攻撃を労働者が階級的団結を固めて闘い粉砕してきた。狭山闘争の主体は石川さん自身と300万部落大衆であると同時に、労働者の団結体である労働組合だ。
 「石川一雄さんは無実だ」「狭山差別裁判糾弾」の国家権力との絶対非妥協の路線と、「ひとりはみんなのため、みんなはひとりのため」「石川の命はわが命」の団結スローガンが、1974年に東京高裁を包囲した狭山11万人決起を生み出した。闘いの主役は部落青年と学生・青年労働者であり、都心を揺るがす実力デモを繰り返し展開した。「絶対反対」と「階級的団結」が狭山闘争の核心なのだ。
 帝国主義の戦後発展が行き詰まり74〜75年恐慌が爆発した、まさにその時に下された寺尾による無期判決は、こうした狭山闘争の階級的発展に対する反動だった。
 その後も獄中の石川さんに対して、再審請求を取り下げるよう執拗(しつよう)に迫る攻撃があった。90年代に入り国鉄分割・民営化と一体で部落解放闘争にかけられた地対協(地域改善対策協議会)路線は、差別糾弾闘争そのものを撲滅する攻撃だった。石川さんには「罪を認めることと引き替えの仮釈放」が迫られたが、石川さんは断固拒否し、故郷の狭山に戻り「完全無罪」をかちとるため闘い続けている。
 石川さんを先頭にわれわれは、日本帝国主義が寺尾判決に込めた階級分断の攻撃を根底において打ち破ってきた。石川さんの闘いこそ、国鉄・三里塚闘争とともに、国家権力と非妥協・不屈に闘う中に勝利の道があることを指し示してきた。

 階級的団結を固め西郡支部に続こう

 こうした石川さんの闘いを踏みにじり、狭山闘争を国家権力に屈服するものに変質させようとしてきたのが、既成解同(部落解放同盟)本部派と全国連中央だ。
 そもそも解同は、鳩山政権と結託した連合と従来から共闘関係を結んできた。資本家階級の国家の治安を守るため裁判員制度を推進し、これを補完するための「取り調べ可視化」法と「人権侵害救済」法の制定運動に活動の一切を絞り込んでいる。狭山闘争を対権力の差別糾弾闘争ではなく冤罪をなくす市民運動にねじ曲げ、その手段として3者協議を推し進めようとしている。
 革共同から脱落逃亡した旧与田派残党が牛耳る全国連中央は、階級闘争の大地で狭山闘争を語らず、労働者と狭山闘争とを切断し、「3者協議に真摯(しんし)に臨め」と手放しで支持している。裁判員制度にも全面的に賛成している。8・30情勢のもとで進行するプロレタリア革命の現実性におびえ、資本主義のもとで生き延びようとしている点で、解同とまったく同じだ。「広島差別事件」のデッチあげは資本と権力に自らを売り込むためのものだ。
 狭山闘争の勝利は、国家権力打倒へと行き着く差別裁判徹底糾弾闘争として闘う石川一雄さんの存在と労働者階級・労働組合の戦闘的闘いにかかっている。道州制に絶対反対で階級的団結を固めて闘う全国連西郡支部の闘いこそが、狭山闘争の勝利を切り開く。
 国鉄分割・民営化は、資本と国家が総力をあげて、労働組合の解体をとおして階級闘争圧殺を狙った攻撃だった。だから部落民の未来も分割・民営化との闘いにかかっていた。今日的には、動労千葉を先頭とする国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利の中に、部落解放の未来があるのだ。狭山闘争と1047名闘争を固く結合させて闘おう。西郡支部に続く闘う主体は必ずつくれるし、つくることをとおして狭山闘争に勝利することができる。
 10・24集会と10・31行動―11・1集会1万人決起が展望を切り開く。狭山第3次再審闘争の勝利をかけて決起しよう。

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週刊『前進』(2412号6面3)(2009/10/19 )

 星野さんとともに

 星野さんと心一つに東京1万人集会へ 広島 増上昭典

 昨年に続き今年も8月、徳島刑務所で星野文昭さんに面会する。蒸し風呂状態の面会室の空気。熱い!
 しかし、この環境の中でも星野さんはさらに一皮むけていた。目が輝き、顔が引き締まり、獄中非転向の闘いへの一層の揺るぎない確信が、全身に表れている。声に張りがあり、自信に満ちたその言葉は私を圧倒した。第2次再審闘争を固く決意し、無実の自分を35年間も刑務所に閉じ込め、政治犯として見せしめにする国家権力と非転向で対決するその姿! まさに、自己解放の信念が全身にみなぎり、強く揺るぎない生への闘争エネルギーがあふれ出ている。
 今日、日本社会の下部構造・上部構造の破局状態の中で、くびり殺されていく無数の労働者人民、農民・漁民……その腹の底からの怒り、人間解放への雄叫びが、いたるところから噴出してくる。この時代に星野文昭さんは、自己解放と全労働者階級人民――働き生きるすべての人間の解放を強烈に結びつけて、獄中よりその壁を突き破って叫ぶ。
 万国の労働者人民、農民・漁民……働くすべての人間よ!
 今こそ資本の搾取から自由になろう! 自己を解放しよう!
 団結し、腕を組み、革命の旗を高く掲げ、革命へと突き進もう!と。
 それは、革命−労働者階級全人民の完全な解放−への大いなる一歩となる11・1全国労働者総決起集会へ向けた闘いの叫びである。革命に向けて、私も熱く熱く行動する。一人の百姓として、働くすべての人びとの食糧を作り出す土地に這(は)う百姓として、11・1日比谷集会へ参加する。革命の旗と星野再審闘争勝利への旗をともに高く強く掲げて!
 全労働者人民よ! 農民よ! 今こそ人間解放へ向け腕(かいな)を固め東京1万人集会へ! 総力あげて職場生産点、地域で行動する時だ!

 地元の明神会館で今年も星野絵画展 広島 藤本安馬(83歳)

 私は8月18日、獄中35年、非転向で再審・無罪を闘っている星野文昭さんに初めて面会し、大いに交流を深めることができた。
 民主党・鳩山政権といえども、従来と一向に変わらない。法制的には「三権分立」が実際は「三権合立」で、日米同盟は支持である。私は、政権が交代したことによって新たな権力闘争の局面に立たせられていると現状認識をする。
 その立場から、星野さんを一日も早く取り戻すために、私の地元における取り組みを紹介し、私の決意を述べたい。
 私の地元(広島県三原市)では、例年どおり11月3日、明神会館にて第31回文化祭が地元住民はもちろん、市内一円から4千人を超える参加者で盛大に挙行される。昨年、この第30回文化祭で、第1回目の星野文昭さん獄中34年の絵画展を成功させることができた。今年も星野文昭さん獄中絵画展を実行する。
 そもそも、明神会館が建設されたのには部落解放運動の歴史的根拠がある。1973年、三原市宗郷明神土地区画整理事業が開始された。
 この区域内には7世帯が居住する「同和地区」(被差別部落)があった。区画整理事業が完成すれば部落民と一般市民が居住を構えることは必定で、そこでは、部落大衆と一般新居住民が交流(学習)するための200〜300人規模の集会可能な地区市民館が必要である。そこでわれわれは、部落の居住環境整備を、地区市民館である明神会館建設も含む要求闘争として組織し、6年間の運動の結果、公園をも併設した地区市民館として明神会館の建設に勝利した。それは部落民と一般市民による共同闘争として展開しない限り実現しなかった。
 昨年、星野絵画展を明神会館文化祭で実行できたのは、実に、こうした明神地区における部落解放要求闘争の運動的歴史的成果によるものであると私は確信している。
 「一人は万人のために。万人は一人のために」――いわゆる団結の論理に基づく要求闘争は、目的達成までどこまでも継続する。この精神で、私は11月1日の日比谷労働者集会に参加した上で、11月3日、第31回明神会館文化祭で2回目の星野文昭さんの絵画展をやり抜く決意である。

 「星野奪還決議」が労組で続々上がる 東京・杉並 狩野満男

 11月全国労働者総決起集会に向かって労働運動の力強い前進がかちとられています。その中で「労働者の力で星野文昭さんを取り戻そう」という決議が次々に上がっています。
 9月20日には、東京西部ユニオンと北部ユニオンで決議が上がりました。私は西部ユニオンの大会に参加して「星野のぼり」を委員長に手渡しました。いよいよ労働組合が「星野のぼり」を掲げて闘う時代が来たのです。
 資本主義の終焉(しゅうえん)を前に、労働者の蓄積した怒りは海を超え全世界を一つに結びつつあります。労働者の持つ階級的な力と団結で腐りきった資本主義を打倒できるのです。そして、それによってかちとられる情勢こそが星野第2次再審闘争勝利の大きな水路となります。
 この革命情勢に屹立(きつりつ)する星野さんの獄中闘争は、多くの闘う労働者の魂を激しく揺さぶっています。星野さんの獄中35年の闘いは、自らの解放と労働者階級の解放を一体のものとして「絶対反対」を貫いてきたのです。さらに星野闘争は、三里塚、沖縄闘争であり、究極の反弾圧の闘いです。まさに階級闘争そのものなのです。
 今年2月には、全国労組交流センター総会で星野奪還の特別決議が上がりました。
 星野・再審連絡会議は6月全国総会で新たな方針を確立し、闘う労働組合や労組交流センターなどへの働きかけを強化してきました。岡山県労組交流センター、群馬県合同労組、三多摩の合同労組、自立合同労組京都などで続々と特別決議や取り組みの方針が採択されています。
 今年、五つの「取り戻す会」「連帯する会」ができました。星野奪還のスローガンが労組・労働者の合言葉として語られるようになりました。
 いよいよです。星野文昭さんを本当に取り戻す闘いの始まりです。私たちは、第2次再審闘争に打って出ます。階級的労働運動の力を基軸、核心として、これまで以上の広範な市民陣形をつくり出したいと思います。

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週刊『前進』(2412号6面4)(2009/10/19 )

 日程 狭山集会、行動

10・31寺尾差別判決35カ年糾弾! 第3次再審闘争勝利! 11・1全国労働者総決起集会へ!狭山総決起集会
〈東京〉10月24日(土)午後6時半開会
カメリアプラザ9階(JR総武線亀戸駅北口改札徒歩2分)
主催 部落解放東日本共闘会議
〈広島〉10月24日(土)午後2時開会(1時半開場)
いきいきプラザ(旧西隣保会館)1F会議室(JR西広島駅徒歩15分・福島町電停徒歩2分)
主催 部落解放広島共闘会議
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労働者の団結で狭山第3次再審をかちとろう!
国鉄1047名解雇撤回! 道州制粉砕!
八尾北医療センター民営化粉砕! 西郡住宅闘争勝利!
一切を11月労働者集会1万人結集へ!
10・31狭山行動
10月31日(土)午後2時開会 集会後、西郡で街宣
八尾北医療センター(八尾市桂町6-18-1)
主催 部落解放同盟全国連合会西郡支部/八尾北医療センター労組/関西労組交流センター

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