ZENSHIN 2009/11/09(No2415 p06)

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第2415号の目次

イミョンバク政権と対決し5万人が結集した民主労総の全国労働者大会(11月8日 ソウル・ヨイド公園)

1面の画像
(1面)
ゼネストでイミョンバク政権打倒へ  11・1東京と11・8ソウルが一つに
“団結して闘えば勝てる”  殺人解雇・労組破壊と対決(11月7、8日)
記事を読む  
“普天間県内移設阻止”  沖縄 県民大会2万1千の怒り(11月8日) 記事を読む  
日程 11・12労働者・学生総決起集会 記事を読む  
紹介 革共同第25回全国委員会総会報告・決定集
共産主義者162号
記事を読む  
おことわり 記事を読む  
(2面)
1047名闘争を柱に大失業攻撃と戦争・民営化を撃つ!
11・1大集会 労働者の団結 世界に拡大 “資本の搾取と暴力終わらせる”
記事を読む  
(3面)
1047名闘争を柱に大失業攻撃と戦争・民営化を撃つ!
“ゼネストが必要な情勢だ。
記事を読む  
(4面)
全世界労働者の課題は同じ  国際連帯こそ変革の力
日・韓・米・ブラジル討論集会(10月31日)
記事を読む  
民主労総、三里塚を訪問  反対同盟と熱い交歓
“不屈の精神学びに来た”(10月30、31日)
記事を読む  
多言語でインター合唱  11・1夜 労働者国際連帯のつどい(11月1日) 記事を読む  
日米教育労働者が交流  民営化と闘うUTLAに共感(11月3日) 記事を読む  
08年理念交流の記録 発刊 記事を読む  
日誌 2009年 10月28日〜11月3日
鳩山「集団的自衛権解釈変えず」「普天間移設期限切らず」
記事を読む  
(5面)
11・12オバマ訪日粉砕に立とう
争闘戦激化-アフガン戦争へ一線を越える日米首脳会談
普天間問題はペテン的先送り
記事を読む  
11・27判決公判・報告集会へ
国労5・27臨大闘争弾圧裁判 有罪判決うち砕け
記事を読む  
“社保庁1000人解雇絶対反対”  平口さん先頭に厚労省で情宣(11月2日) 記事を読む  
〈焦点〉 鳩山所信表明演説に反撃を  権力構造の転換と階級圧殺 記事を読む  
日程 三里塚公判 記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
8学生奪還へ法廷で激突(10月30日、11月4日) 記事を読む  
10・31狭山西郡集会 “狭山解体攻撃”許さぬ
3者協議路線と徹底対決(10月31日)
記事を読む  
星野文昭さん 11・1集会メッセージ  怒り解き放ち再審無罪へ 記事を読む  
実弾射撃に抗議
沖縄海兵隊北富士演習 これがオバマの正体(11月2日)
記事を読む  

週刊『前進』(2415号1面1)(2009/11/09 )

 ゼネストでイミョンバク政権打倒へ

 11・1東京と11・8ソウルが一つに

 “団結して闘えば勝てる”

イミョンバク政権と対決し5万人が結集した民主労総の全国労働者大会(11月8日 ソウル・ヨイド公園)

 殺人解雇・労組破壊と対決

 11月8日、民主労総の「チョンテイル烈士精神継承2009全国労働者大会」が国会近くのソウル市ヨイド公園で、5万人の大結集で開催された。これは、東京の11・1労働者集会の大高揚と一つの国際連帯闘争として、大恐慌下で解雇、民営化・労組破壊と闘う万国の労働者の進路を指し示した。(詳報次号)

 5万人の大会

 壇上に立ったチョンテイル烈士の母、イソソンさんはその小さな体を震わせて「私たちが団結して必死になって闘えば勝てる。力を尽くせ! ひとつになれ! イミョンバク政権をやっつけろ!」と叫んだ。1970年11月13日、ソウル市の平和市場で青年労働者チョンテイルが「勤労基準法を守れ!」と叫んで焼身決起してから39年。世界大恐慌下、世界中の労働者は闘わなければ生きることもできない。
 大会に先立ち「殺人解雇・殺人開発反対!」を掲げて、ヨンサン惨事(今年の1月20日、強制立ち退きに反対してろう城闘争に決起した住民を警察が襲撃して5人を虐殺した事件)糾弾・非正規職撤廃・公安弾圧粉砕集会がヨンドンポで開かれた。
 発言に立った動労千葉の田中康宏委員長は、ともに前に並んだ三里塚反対同盟の萩原進事務局次長、全学連の学生を紹介した後、「今、私たちに必要なのは、権力と資本によるあらゆる分断攻撃を打ち破って、ひとつに団結することです。団結した労働者は社会を変える力を持っている。今日、ヨンサンの現場にも行ってきました。資本家の金もうけのために人が殺されていいのか。人間が人間として生きていけない、こんな社会を労働者の団結の力で変えましょう」と訴えた。
(写真 〔上〕前段集会で田中動労千葉委員長が発言。三里塚反対同盟の萩原さん【中央】を紹介した【ヨンドンポ】〔下〕前日の全国解雇労働者大会。石田全学連書記次長が11・1日比谷集会の大成功を報告【ヨンサン駅前】)

 前夜祭で合流

 前日の7日夜、約100人の動労千葉訪韓団は、ヨイド公園で開かれた民主労総大会の前夜祭に参加し、11・1日比谷集会に続いて、民主労総ソウル地域本部の闘う同志たちとの感動的な合流をかちとった。今年は三里塚反対同盟の萩原さんが初めての訪韓を果たした。萩原さんの真新しいゼッケンには、「農民殺しのFTA阻止! 日韓農民は連帯しよう!」と書かれている。
 韓国では今、イミョンバク政権による民営化・労組破壊の攻撃が激化する中、労働者階級のゼネスト決起が準備されている。すでに公共運輸連盟の循環ストライキが始まっており、5、6日には全国鉄道労組が48時間ストに立った。鉄道労組は20日に第2波ストを構えている。イミョンバク政権が進める公共機関先進化方案=民営化攻撃との激突が始まったのだ。
 さらにイミョンバク政権が来年早々実施を宣言している「複数労組許容」と「労組専従賃金支給禁止」をめぐっては、御用労組といわれる韓国労総も総力闘争に入っている。7日午後、ヨイド公園は韓国労総傘下の15万人の労働者で埋め尽くされた。続々と結集する労働者の顔は怒りに満ちていた。

 解雇労働者と

 民主労総大会の前夜祭の前、7日午後には全国解雇労働者大会がヨンサン駅前広場で開催された。ヨンサン惨事から300日目を迎え、多くの労働者が「ヨンサンの闘いと、サンヨン自動車労働者の闘いはひとつだ」「サンヨン労働者の闘いに続き、あらゆる現場から闘いをつくりだそう」「解雇者はその先頭に立とう」と発言した。
 日本からは全学連書記次長の石田真弓君が連帯のあいさつに立った。石田君は11・1集会の大成功を報告し、「権力のどんな弾圧も私たちの団結を奪うことはできない。国鉄1047名解雇撤回闘争を貫き、獄中の仲間を奪い返すために、学生も労働者と一体となって闘う。団結して闘えば、必ず支配の鎖をうち破れる! 資本家の政府を倒しましょう」と訴え、大きな拍手を浴びた。

 総力闘争突入

 民主労総は11・8労働者大会でゼネストを含む総力闘争でイミョンバク政権と闘う方針を打ち出した。そして「われわれはイミョンバク政権の労組抹殺攻撃に対決し、複数労組の自立交渉と労組専従賃金の労使交渉を、ゼネストを含む総力闘争でかちとることを決意する」とゼネスト闘争方針を宣言した。さらに、公務員労組死守、国家基幹産業や教育の民営化反対、非正規職法改悪阻止、民主主義と民衆生存権などをめぐってイミョンバク政権と闘いぬくことを表明した。

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週刊『前進』(2415号1面2)(2009/11/09 )

 “普天間県内移設阻止”

 沖縄 県民大会2万1千の怒り

(写真 【上】宜野湾海浜公園野外劇場を一杯に埋めた県民大会。外にも参加者があふれ、米軍基地への沖縄の激しい怒りが爆発)

 「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する11・8県民大会」が、宜野湾海浜公園野外劇場内外に2万1千人を結集して開かれた。大会は、「普天間基地即時閉鎖・返還、県内移設絶対反対」の大会決議を採択した。米軍基地に対する県民の激しい怒りが示され、県内移設を早くも容認した民主党・連合政権への怒りの声があふれ出した。(詳報次号)
 この中で、政権与党となった国民新党の下地幹郎は「この集会は民主党政権を批判する場ではない」「日米安保は必要だ」と発言、会場のあちこちから「帰れ!」「ふざけるな!」と激しいやじがたたきつけられた。
 沖縄労組交流センターと全学連を中心とする部隊は、続々と結集してくる労働組合を始めとする県民に1万枚を超えるビラを手渡し、「民主党・連合政権にお願いしても基地はなくならない。労働者、学生の闘いの力で基地撤去を!」「13年間、辺野古の基地建設を止めてきたのは現場の実力闘争だ。沖縄県民と労働者こそが基地をなくす闘いの主体だ。ともに団結しよう」と訴えた。
 沖縄市職労の労働者は「民主党は県民の意識とまったくミスマッチだ」と語り、地元小学校の教育労働者は「公約を翻した民主党は県民を愚弄(ぐろう)している」「基地は即刻撤去。民主党政権は公約を守らないなら許さない」と怒りをぶつけてきた。
 「民主党・連合政権を打倒するぞ!」「鳩山・オバマ戦争会談を粉砕するぞ!」――労組交流センターと全学連のシュプレヒコールが力強く会場一帯に響きわたった。
(写真 【下】沖縄労組交流センターと全学連などの闘う労学。1万枚のビラをまき、「労働者の団結で基地撤去を」とアピール)

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週刊『前進』(2415号1面3)(2009/11/09 )

 日程 11・12労働者・学生総決起集会

 オバマ・鳩山戦争会談粉砕! 辺野古新基地建設阻止・沖縄米軍基地撤去! 民主党・連合政権打倒!
 11・12労働者・学生総決起集会
 11月12日(木)午後6時開場
 文京区民センター3A(文京区本郷4−15−14)
 ※集会後、都心に向けてデモ
 主催/反戦共同行動委員会

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週刊『前進』(2415号1面4)(2009/11/09 )

新刊紹介 革共同第25回全国委員会総会報告・決定集

 共産主義者162号

■第1報告 世界革命の急速な接近と革共同の任務体系■第2報告 綱領草案の意義と革共同建設の新段階突入/綱領草案 定価1050円

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週刊『前進』(2415号1面5)(2009/11/09 )

 おことわり

 11・8韓国・民主労総大会と沖縄県民大会闘争の報道のため、報道特別号として発行を遅らせました。

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週刊『前進』(2415号2面1)(2009/11/09 )

 1047名闘争を柱に大失業攻撃と戦争・民営化を撃つ!

 11・1大集会 労働者の団結 世界に拡大

 “資本の搾取と暴力終わらせる”

国境を越えた団結で銀座をデモ行進

 11月1日、日比谷野外音楽堂で開かれた全国労働者総決起集会は5850人が参加し、日米韓とブラジルの労組代表が一堂に会して「戦争・改憲と民営化・労組破壊にたち向かう労働者の国際的団結を」と誓い合い、大成功を収めた(前号速報)。全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合港合同、国鉄千葉動力車労働組合の3労組が呼びかけた11月集会は今年で12回め。司会は動労水戸とちば合同労組の組合員、カンパアピールは動労千葉の清水匠執行委員が行った。前号での動労千葉・長田敏之書記長のアピールに続き、主な発言の要旨を紹介します。(編集局)

韓国・民主労総から45人の労働者が壇上に勢ぞろい。発言は全解闘のキムベッキュ副委員長

 韓国・民主労総

 11月ゼネスト準備している 民主労総ソウル地域本部本部長 チェジョンジンさん 

 韓国のイミョンバク政権は、労働者民衆を死に追いやるファッショ的暴力をふるっています。1月20日、公権力によって殺害されたヨンサンの撤去民5人の同志は、9カ月が過ぎた今も葬儀すら挙げられていません。
 イミョンバク政権は非正規職の拡大を狙い、公務員労組と全教組に激しい弾圧をかけています。最近、3組合が統合した公務員労組の力を恐れた政府は、法律を無視した弾圧をしかけています。
 貨物連帯のパクチョンテを殺し、サンヨン自動車の労働者に対テロ用殺傷武器を使い殺人的な鎮圧を行ったイミョンバク政権の容赦ない暴力は、一層悪らつに展開されています。「解雇は殺人だ。整理解雇粉砕」と叫んだサンヨン自動車の労働者を七十数人も拘束しました。この闘いの過程で6人が死亡しました。
 2年を超えた期間制労働者を正規職に転換すべき責任を負う政府は、逆に公共部門の非正規職を解雇し、公共部門の労働者に賃金カットと構造調整を押しつけています。
 このような状況はほかの国も同じです。労働者の団結と闘いだけが資本の搾取と暴力を終わらせることができます。労働者が闘って、歴史をつくろうではありませんか!
 民主労総では、鉄道や発電、ガスなど公共部門の労働者が11月ゼネストを準備しています。
 闘う労働者に国境はない。闘う労働者はみんな一つ。国際連帯をさらに強め、労働者の世の中、代案世界を建設するため力強く邁進(まいしん)しよう。ソウル本部は、同志たちとの変わらぬ強固な連帯を約束します。トゥジェン(闘争)!

 解雇と闘って搾取の廃絶へ 民主労総解雇者復職闘争特別委員会副委員長 キムベッキュさん

 日本の1047名闘争を知り、この熾烈(しれつ)な闘いに込められた同志たちの血と汗と涙と叫びが伝わってきました。かくも強固に闘う同志たちを確認すると、私たちの難関を突破する闘争意志がこみ上げます。
 全解闘は1992年に組織され、全解雇労働者の原職復帰と、あらゆる解雇を阻むため、労働運動の強化と資本の搾取強化体制の廃絶に向けて先頭で闘っています。
 サンヨン自動車闘争の代表的なスローガンは「解雇は殺人だ」でした。解雇は労働者とその家族の生存権そのものを剥奪(はくだつ)する野蛮な暴力であり、残酷な殺人そのものです。
 解雇攻撃は、労働者の生存権への攻撃以外にも目的があります。第一に、「資本に抵抗したら解雇するぞ」という脅しで、解雇されなかった労働者から抵抗の意志を奪うことです。第二に、労働者が団結できないよう、核心人物を現場の大衆から引き離し、組織化を遮断することです。
 全労働者が一体となって解雇撤回に向けて闘うことで、資本が労働者を解雇すれば労働者の生存権的反撃を受けること、労働者の戦線がいっそう強固になることを見せつけなければなりません。
 労働者が解雇の恐怖から自由になった時、われわれは資本の搾取構造の完全な廃絶に向けて闘う足場をつくることになるでしょう。これこそが全解闘の闘争方向です。不断に闘う日本の同志たちの足跡を刻み、全解闘も労働が解放される明日に向かって前進します。
 (全解闘イチュンベ委員長のメッセージを代読)

アメリカで民営化・労組破壊と闘う労働者が登壇。こぶしを上げ「ともに闘おう」とアピール

 アメリカの2労組

 労働者の敵は自国の資本家 ILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10/アンソニー・レヴィージさん

 今私たちが直面しているのは、1929年以来初の資本主義経済の崩壊です。米政府は労働者に賃金カット、レイオフ、労働時間延長、住宅差し押さえを強行しています。働く人たちを「敵」としてはならない。全世界の労働者の主敵は自国の資本家どもです。
 米政府の戦争マシンは、利得を求めて世界中を暴れ回っています。港湾職場では運輸労働者身元証明制度が導入され、ある労働者がその生まれた国で逮捕されていたら、このシステムで仕事を追われます。
 バラク・オバマは、どの階級を代表しているのか。若いアフリカン・アメリカンが投獄され続けており、失業率は50%に達し、街頭で撃ち殺されています。最近わが組合の2人のブラック労働者が昼食から職場に帰ってきたら、警察に催涙ガスを浴びせられ殴られ、逮捕された。オークランドではオスカー・グラントが、交通警察によって背中から撃ち殺された。
 オバマは皮膚の色こそ違え、同じ資本家の規範で動いているのです。
 オバマはイラク戦争を継続し、アフガニスタンに軍を一気に投入しています。ILWUは08年のメーデーに、西海岸の全港湾を封鎖して闘いました。
 すべての人種・民族の国際的労働者階級は、資本主義的抑圧の鎖を断ち切ろう。労働者の利益のために闘う労働者の党を建設しよう。世界の労働者人民に等しく富を分配できるよう闘おう。労働者の国際連帯に勝利を!!

 「貧困皆兵制」民営化と闘う  UTLA(ロサンゼルス統一教組)西部地域議長/セシリー・マイアトクルスさん

 カリフォルニアでは失業率が過去最高の14%。経済危機は歴史的な失業とホームレス、悲惨極まりない貧困を生み出す一方、企業の資産は膨らみ続けています。
 米国はアフガニスタンとイラクで戦争を続け、米国の若者が5千人以上殺されています。募兵官が学校に立ち入り「兵士になれ」と売りこんでいます。標的にされるのは最も貧しい非白人の生徒たち。若者の軍隊への入隊は、ここ35年間で最高の数です。就職口がほとんどなく、契約金が出ることなどで入隊を決める「貧困皆兵制」です。
 CAMS(学校の軍国主義に反対する連合)とUTLAは、軍の募兵政策や学校の軍事教練に反対して活動しています。
 落ちこぼれゼロ法は教育をテスト漬けにし、標準テストや教科書を出版する民間企業を数十億j産業へ押し上げ、民間企業が学校事業に乗り出しています。「テスト向けに教えろ」と、詰め込みのカリキュラムを与えられています。
 私は「ノー、テストのためには教えません」と言い続けます。テストは教育ではありません。
 今年8月には教育委員会が250の「落第校」を民営化することを決めました。UTLAをターゲットにした攻撃ですが、私たちは組合破壊攻撃に屈しません。
 共通の闘いに立つから私たちは強い。正義のため、平和な世界をかちとるための闘いにともに団結している。私たちの結びつきはけっして壊れません。がんばって!

情熱と感動にあふれた3時間余の集会をかちとり、肩を組んでインターナショナルを歌った

 ブラジルの闘う労組

 団結して社会主義の達成へ コンルータス(全国闘争連盟) ファビオ・ボスコさん

 大企業と富者は、労働者に恐慌の責任を転嫁しようとしています。数百万人が仕事と住む家を失い、賃金は切り下げられています。公教育の権利、医療保険、社会保障が破壊されています。労働者が恐慌の代償を払うなど問題外です。
 韓国のサンヨンの労働者の闘いは全世界の労働者を鼓舞激励しました。カナダでは鉱山労働者がストに入っています。カリフォルニアでは、労働者・学生が公教育を守るため、予算削減と人種差別に反撃しています。
 ブラジルでは、自動車労働者と金融労働者がストで6%から10%の賃上げをかちとりました。メキシコでは、35万人の労働者がエネルギーの民営化に反対して街頭に進出しました。ホンジュラスでは、軍事クーデターに対し人民が街頭で闘っています。ヨーロッパ、アフリカ、オセアニアなど世界中で労働者の抵抗が広がっています。
 すべての搾取と抑圧を終わらせ、社会主義社会の達成へ前進するために、これらの闘いを全国的、国際的スケールに結合させていく必要があります。
 最後に、日本のブラジルおよびペルー移民労働者に連帯の言葉を贈ります。みなさんの闘いは私たちの闘いです。
 資本主義的搾取に終止符を打とう! 帝国主義によるイラク、アフガニスタン、パレスチナ、ハイチ軍事占領を許すな! 労働者階級の闘いの前進をかちとろう! 国際連帯、永遠なれ! 万国の労働者、団結せよ!

 国労闘争団・動労千葉争議団

 労働者の闘いで解雇撤回を 国労北海道闘争団 成田昭雄さん

 私は87年国鉄分割・民営化で不当解雇されました。この汚名をはらすために、23年間、闘ってきました。私が一番言いたいことは、解雇されたのだから解雇撤回しかないということです。
 国鉄労働者は24時間365日働いて、鉄路を守ってきたのです。中曽根は「お座敷をきれいにして改憲する。闘う労働組合は許せない」と分割・民営化をやった。このことは絶対に許せません。
 国鉄労働者が資本になびいてしまったら、向こうの思うつぼです。
 JRに向かって解雇を撤回しろと要求することによって解雇撤回はかちとれる。JRや政府を攻めてこそ解雇撤回できる。民主党にお願いするのは無理だ。誰かに頼むのではなく、労働者が主人公の社会を自らつくろう。ともに1047名解雇撤回まで団結して闘いましょう。
(写真 国労闘争団・動労千葉争議団が「解雇撤回まで闘う」と不屈の決意を表明。発言は北海道闘争団の成田さん)

 奴隷路線と決別し本部打倒 国労秋田闘争団 小玉忠憲さん

 政府・鉄道運輸機構は、1047名の解雇理由を「国策に反対したから解雇されて当然だ」「勤務成績不良で解雇されたのは自業自得だ」と言い放っています。では聞くが、尼崎事故を引き起こしたJR西の井手元相談役や山崎前社長ら、信濃川から水を盗み続け、羽越線事故の補償もしないJR東の経営陣が「新会社にふさわしい者」なのか!
 民主党の小沢や鳩山こそ、私たちの首を切った張本人だ。民主党に土下座して「政治解決」を夢想する4者4団体派の奴隷路線に労働者の未来などあろうはずがない。
 資本主義の命脈は尽き、革命的情勢が到来しつつあります。万国の労働者団結せよ! 資本主義を打倒せよ! このマルクスの教えを今こそ実行する時が来ました。1047名解雇撤回闘争を23年貫いてきた私たちが先頭に立ちます。
 国労5・27臨大闘争弾圧事件の無罪判決をかちとり、警視庁公安部と結託し腐った国労本部を打倒しよう! 国際連帯の旗のもと勝利しよう!

 国鉄闘争を再生して勝利へ 国労九州・鳥栖地区闘争団 石崎義徳さん

 国鉄分割・民営化とは新自由主義攻撃そのものであり、闘う労働組合つぶしでした。私たち被解雇者は、国鉄当局の理不尽な行為を許すことはできないと解雇撤回闘争に立ち上がりました。
 国労本部の屈服に遭遇した被解雇者283名は本部に反旗を翻して、解雇撤回訴訟を起こしましたが、またぞろ国労本部とよりを戻し、解雇撤回を主張しない闘争に成り下がっています。
 今日の世界大恐慌下、労働者は解雇され、あるいは解雇の不安におびえながら生活しています。このような怒り、不安、悩みに1047名解雇撤回闘争の火が飛び火し燃え広がることを、資本家階級は非常に恐れています。1047名闘争が階級的視点に立った闘争に再生されること抜きに、勝利はあり得ません。
 国鉄闘争の再生、労働運動前進のために闘います。ともに団結し闘いましょう。

 労働者の未来かけ原則貫く 動労千葉争議団 中村仁さん

 1047名闘争はすべての労働者の権利と未来をかけた闘いです。だから私たちは、何があろうと原則を曲げずに闘い続けようと決めたのです。
 4者4団体は解雇撤回要求を取り下げ、自民党に「人道的解決」を求め続け、それも破綻しました。われわれは魂を売り渡すために23年間頑張ってきたわけじゃない。
 動労千葉は胸を張って毎年のようにストライキを闘い続けています。ストライキまで放棄したら労働組合ではない。
 JR総連が1047名闘争をつぶすために介入しようとしています。彼らの裏切りによって20万人もの国鉄労働者が職場を追われ、200人が自殺に追い込まれた。その裏切りを「新しい運動思想の模索だった」と持ち上げる人が出てきています。絶対に許せない。
 動労千葉争議団は1047名解雇撤回の旗を高く掲げる決意です。

 動労水戸

 違法企業JRにストで反撃 動労水戸 石井真一委員長

 私たち動労水戸は、国鉄分割・民営化攻撃は許せないと思い、動労本部から分離・独立し組合を結成しました。裏切り者・動労カクマルと闘ってきた動労千葉と連帯し闘おうと結成しました。
 結成してから、ありとあらゆる不当労働行為の攻撃を受け続けてきました。しかし、動労水戸は団結を守り、闘い抜いてきました。そうであるがゆえに、運転士登用差別不当労働行為事件で最高裁まで争い、昨年12月に勝利しました。
 しかし、JR東日本は謝罪もしていません。会社は、運転士になりたいなら通勤もできない遠隔地に行けと言って、運転士の道をあきらめさせようとしてきました。
 この攻撃に全員が怒り、徹底的に団交でやり合い、7月から4度のストライキに決起しました。第1波ストで1名、第2波ストでさらに1名の労働者が動労水戸に加入しました。
 1047名解雇は最も象徴的な国家的不当労働行為です。1047名闘争に勝利するために、動労水戸は全力で闘います。今後も違法企業JRと闘います。

 社保庁労働者

 1千人解雇・道州制と対決 社保労組広島県支部福山分会 平口雅明さん

 私は、この5月に日本経団連前会長の奥田碩・日本年金機構設立委員会委員長によるたった1枚の紙切れの通知で不採用となった1千人のうちの一人です。
 この1千人解雇・社会保険庁解体・年金機構設立は、「国鉄方式」を上回る民営化・組合破壊攻撃です。民間から1千人採用することを前提に選別的に1千人の首を切ったのです。1千人の中には、奴隷的な「誓約書」の提出を拒否した者が28人、年金機構だけを希望し「1本書き」した者が40人余います。
 労働組合(自治労・全国社保労組、国公労連・全厚生)の幹部は、動労カクマルのように当局に屈服・協力して組合員を売り渡すことによって自分たちだけ生き残ろうとしています。社保労組は、この11月29日に1千人の不採用者を排除して新組合を設立しようとしています。新組合は、道州制=地方ブロック制の形をとる年金機構に合わせて地方本部をつくる方針なのです。
 社保庁解体・1千人解雇・道州制に反対し、動労千葉のように闘うことを決意します。

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週刊『前進』(2415号3面1)(2009/11/09 )

 1047名闘争を柱に大失業攻撃と戦争・民営化を撃つ!

 “ゼネストが必要な情勢だ。

 呼びかけ労組

 労組つぶしは許されない! 全国金属機械労働組合港合同副委員長 中村吉政さん

 今年は、労働者の国際連帯が強化され、大きく発展しています。
 振り返れば1998年、3組合が呼びかけて11・8全国労働者総決起集会を開催しました。この集会を呼びかける契機となったのは、組織犯罪対策法反対闘争と、国鉄1047名問題に関する東京地裁の98年5・28反動判決に対する闘いでした。「こんなものがまかり通ったら不当労働行為=組合つぶしも首切りもやりたい放題だ」という危機感と怒りを強烈に持ったことが、3組合の呼びかけの出発点になりました。
 自民・公明による保守政権は、総選挙惨敗によって、民主党を中心とする政権交代の歴史的現実を生み出しました。混迷と腐敗の政治を国民に拒否された保守政権の経過とは言え、民主党を中心とする新政権が労働者への期待につながるとの保証は一切存在しません。
 労働運動は組織の大きさを求め、質を失い、本来の人権を中心とした運動の方向性は大きく低迷しました。最たるものが国鉄分割・民営化であり、派遣法の制定と、なし崩しの適用拡大であり、かさにかかった日経連の「新時代の日本的経営」であり、就労人口の3割以上が非正規労働者と言われる現状です。
 中曽根総理は、「国鉄労働組合は総評の中心だから、これを崩壊させなきゃいかん。そこで国鉄の民営化を真剣にやった」と述べた。かくも鮮明な労働組合つぶしが許されるはずがない。
 以来22年余、国鉄関係労働者1047名と臨時雇用員の闘いは続けられています。国鉄1047名解雇撤回! 完全勝利までともに闘い抜くことを確認しよう。

 権利侵害には徹底的反撃を 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部副委員長 高英男さん

 この集会も今回で、12回目を迎えています。この間、3労組の間で多くの時間を割き真摯(しんし)な議論を重ねてきました。このような議論をとおして、今回の集会は、国鉄1047名の解雇撤回要求に絞って集会を呼びかけることにしました。
 呼びかけ3労組は、それぞれ闘い方に違いがあっても共通していることがあります。それは、労働者・労働組合に対する権利侵害には徹底した反撃による非妥協の闘いを闘ってきたことです。
 昨年9月の投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻以降、連合を始め多くの労働組合は「賃上げ、労働条件向上より雇用優先」として、春闘においても早々に闘いを放棄し、非正規労働者の大量解雇を容認し、多くの労働者の雇用だけでなく住居、食を奪う結果となっていました。
 私たち関西地区生コン支部は、この危機は資本側の危機であって、労働者側にとっては千載一遇のチャンスであるとしてとらえ、09春闘において大幅賃上げ獲得を要求の柱として掲げ、セメント輸送で1週間のストライキ、生コンでは無期限ストライキで闘い、賃上げをかちとりました。今回の成果は、企業間競争を抑止し、共同でゼネコンに対して、生コン価格の適正化を図ることで可能となったのです。
 今回の11月集会は、国鉄1047名の解雇撤回というまさに権利侵害闘争を基礎に据え闘いの陣形をつくり出すこと、つまり労働者の闘いの基本に戻り全国の闘う労働組合の陣形、ネットワークをつくることを重要テーマと位置づけています。
 労働者の団結は、痛みを共有することから始まります。本集会をそのような労働者の団結をつくり出す出発点としようではありませんか。

 連帯あいさつ

 裁判員制度の廃止に利あり 憲法と人権の日弁連をめざす会代表 高山俊吉さん

 「憲法と人権の日弁連をめざす会」は、改憲と侵略戦争を絶対に許さない立場に立って行動する弁護士のグループです。
 裁判員法は今年5月に施行され8月には実際に始まりました。マスコミは翼賛状態です。にもかかわらず圧倒的多数の民衆は裁判員制度に反対です。負けない民衆、ひるまない民衆が確実に生まれている。裁判員制度に反対する新しい労働者・市民が今日の集会に参加しています。一昨年は来なかった人が昨年見えた。昨年も見えなかった方が今回初めて参加している。それがこの制度に反対する運動の姿です。
 裁判員裁判はこの11月、ついに超々重大事件、否認事件の審理に突入します。裁判員裁判を厭(いと)う被告人も裁判員も一気に増えます。その時に照準を合わせて「大運動」は、月刊誌『裁判員制度はいらない!全国情報』を全国に発信します。皆さんの全面的なご活用を心からお願いいたします。
 小林多喜二の『蟹工船』の最後の場面で、労働者の前に立ち現れた国家権力は、銃口を突きつけ容赦なく労働者を撃ち殺しました。しかし労働者は立ち上がった。あの時代に、あの状況下でも。いまや多数が立ち上がるときです。情勢は我に利あり。勝利はそこにある。そのことを共通の理解・確信にし、力強く行動し、心おきなく闘い抜こうではありませんか。団結! 連帯! 

 

北原事務局長の発言の際、労農連帯の決意を込めて会場で直立する三里塚反対同盟員

労農同盟による団結が拡大 三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長 北原鉱治さん

  今日の闘いは、労働者と農民を軸にあらゆる階層の人びとがさらなる連帯を深める闘いです。
 三里塚闘争は政府・権力の悪政に対して、43年にわたり実力抵抗の闘いを貫き、いまだに成田空港の完成を許していません。われわれのこの闘志を打ち砕くために、政府・成田空港会社は新たな攻撃に出てきています。私たち反対同盟は負けません。警察権力、裁判所までも一体となった理不尽の数々と三里塚は闘ってきました。このような激戦を何度も闘って負けなかったからこそ43年の闘いがあるのです。
 まず自分が動き闘うという原則が今日の三里塚闘争を築いています。5人の労働者が首をかけて立ち上がった動労千葉のジェット燃料貨車輸送阻止闘争――この労農連帯の闘いに私たちは勇気付けられました。この闘いは労農同盟の団結として拡大しつつあります。
 自民党から民主党に政権が変わりましたがますます悪くなっています。労働者が戦争動員と戦争物資の輸送を拒否し、農民・漁民が反戦の意志のもとに食料の増産と労働に励み、すべての人が戦争協力を拒否すれば世界平和は実現できます。
 本日の集会を日韓米、そしてドイツ、ブラジルの仲間との熱い連帯の一里塚にしよう。

 憲法審査会の始動を許すな とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長 西川重則さん

 国際連帯の輪が広がり、「全国労働者総決起集会」を「国際労働者連帯集会」と名称変更してもおかしくないほどです。米市民団体ANSWERの合い言葉、「究極的に戦争を止めることができるのは民衆だけである」をあらためて確認しようではありませんか。
 私は今、「とめよう戦争への道!」という言葉を正確に理解し、具体的に運動を展開する必要を痛感しています。「戦争への道」は、戦後長期にわたる保守政権によって進められてきました。新政権になったからと言って日本国憲法に基づく政治、憲法政治がなされるとは思われません。
 すでに日本は有事体制下にあります。憲法・防衛・教育を柱とする戦争に道を開く推進運動が進められている。そういう中で現代の徴兵制と言われる裁判員制度を廃止する闘いは重要です。戦争への道を開く道州制についても問題がある。絶対反対です。
 来年の5月18日、いわゆる国民投票法の施行の日、それまでに憲法審査会を始動させて悪法である内容を整える危険性が十分にある。憲法審査会の始動を許さない。国民投票法の施行を許さない。お互いに連帯が、国内的にも国際的にも極めて重要である。「戦争をとめよう」という確信をもって、これからも全力投球したいと思います。

 決意表明

 産別

豊中市職・深町加代子さん 全国の自治体労働者は豊中市職女性部の呼びかけに応えて、3月6日に道州制絶対反対・橋下打倒の大阪府庁前行動を闘いました。「攻めの民営化対応」という提案を組合側から出し、病院民営化絶対反対の闘いを押しつぶそうとした自治労本部と激突して、闘う路線を確立しました。当局と市職執行部は、私の保育現場での事故に飛びつき解雇攻撃をしかけてきました。これまで事故は労働者の責任にされてきましたが、すべて当局の責任なのです。今回の事故も保育士の配置基準を改悪し人を減らしていった結果です。解雇攻撃を打ち破るのが動労千葉が実践した反合理化・運転保安闘争です。12月、1月と攻勢的に解雇撤回・保育安全闘争を闘い、豊中市職の中に階級的団結をつくります。
(写真 権力の不当弾圧をはねのけ戦闘的デモを闘う東京の労働者の隊列【銀座】)
三浦半島の教育労働者
 神奈川県の松沢知事は連続する賃下げ攻撃をかけてきましたが、県労連は「財源がないのだから」と言って、この4月から2年間月例給3%カットを受け入れ、さらなる賃下げに屈しようとしています。許せません。
 賃金カットを知らされた分会長たちは怒りの声を上げましたが、体制内執行部は「私たちに財政ひっぱくの責任はないが、県職員としての責任はある」と発言しました。その立場は県当局そのものです。体制に取り込まれ民主党幻想にすがり、ストライキを打つことができない組合執行部は、組合員の怒りで打倒しなきゃだめです。この集会に結集した仲間の団結を背景に、今年も組合権力をとる役員選挙に全力で立ち上がることを宣言します。
広島県教組組合員・倉澤憲司さん 労働者の団結で核と戦争をなくそうと闘った「8・6ヒロシマ大行動」に参加したことで処分を受けました。オバマにノーベル賞、絶対反戦・反核で闘う青年労働者に「戒告」処分――資本家や体制内勢力が言う「平和」が、どれだけうそばかりのものかが示されています。体制内組合幹部たちは、今回の処分については「個人の闘い」とし、まったく無関係を決め込んでいます。しかし現場の労働者はともに怒り、処分撤回へと闘っています。来春の不起立闘争は、民主党・連合政権との全面対決の闘いです。根津さん・河原井さんの解雇処分も絶対に粉砕します。
東京の全逓労働者 私たちは、この場で郵政民営化絶対反対で闘う決意をして4年間、職場で路線を曲げずに闘いぬいてきました。10月1日のJPエクスプレス統合計画は現場の怒りと反撃の中でついに破綻しました。全国の郵便労働者の怒りに震え上がった日本郵政社長・西川は、ついに辞任しました。民営化・規制緩和に対する反転攻勢のチャンスを迎えています。職場から立ち上がる組合員を組織破壊者とののしってきたJP労組中央本部と本部派執行部に言いたい。「労働組合を出世の道具にして組織を破壊してきたのはお前らだ」「西川の次は、お前らだ」。労働組合は現場組合員のものです。現場で団結を拡大し闘う全逓をすべての組合員の手に取り戻そう。
精研労組青年部 10月の定期大会で青年部結成を宣言しました。昨年の秋、年末一時金一般職平均14万円下げという回答を受けて、青年たちが目を覚まし組合に結集し始めました。私もその一人です。「おれたちが稼いだ金をおれたちの元に取り返せ!」「労働者の誇りを取り戻せ!」と、6波のストライキを打ちました。春闘では地区労働者集会に結集しデモ行進し団交前に指名スト、夏の一時金闘争で連日朝のビラ配布と昼の抗議集会をやり結束を強めました。経営は、青年組合員の暴力事件をデッチあげたが、退職強要を撤回させられ追い詰められると、今度は組合の副委員長に雇い止め=解雇を通告したのです。許せない! この暴挙は職場を揺るがし、1カ月間だけで青年労働者27名が組合に加入し、この場に結集しています。1047名闘争のように団結して闘います。

(写真 生存と誇りをかけて労組を結成し解雇撤回へストライキで闘う鈴木コンクリート分会)

 合同労組

さいたまユニオン 昨年12月に派遣切りされ、組合に入って2回ストライキをやりましが、ショーワは団体交渉を拒否したままで、労働委員会で争っています。ジェコーの仲間と解雇撤回の裁判や行政交渉、生活保護申請、金の借り入れなど、できることは何でもやってきました。ハローワーク門前でのビラまき、アパートまわりで、新顔も何人か増え、今日も参加しています。政府の制度を利用して6カ月間家賃無料できました。期限が切れ再度、退寮を求められ3カ月が過ぎましたが、居座っています。もちろん家賃は払っていません。今までのピンハネを考えると当たり前だと思います。派遣労働はなくすべきです。労働者がクビにならない社会が必要です。現実は厳しいですが最後まであきらめません。
なんぶユニオン・ワークフロンティア分会 今年6月、東京都品川区にある産業廃棄物運搬収集業の会社の社員・アルバイトで結成した若い組合です。業績不振の責任を従業員に負わせ理不尽な賃金カット、月に90〜100時間残業しても基本給しか出ない、その違法行為に意見を述べた者を解雇、それに否定的な者へも退職強要と、悪の限りを尽くす社長に闘争を決意したからです。5回にわたる全組合員による終日ストライキ、十数回に及ぶ社前争議、50日に及ぶ時間外労働拒否闘争、社長宅前抗議行動、管理職追及行動など、あらゆる闘いをやりぬきました。要求は2名の解雇撤回と団体交渉実現です。このような悪らつな資本家をたたきのめし打倒することは労働者全体にとって必要です。勝利するまで闘い抜きます。
東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会
 生コンミキサー車を運転する職場です。賃金カット、有給なし、残業代をごまかす、会社にたて突く労働者をクビにする、という労働者を奴隷以下に扱う会社です。このまま黙っていては働きながら殺される……。クビを覚悟し血判状を交わし、7月5日、労働組合を結成しました。職場の仲間が60歳定年問題でクビか25%賃下げかを通告され見殺しにできなかったからです。分会員は全員アルバイトです。2回の団交、残業拒否の強力順法闘争、半日の時限スト決行、団交拒否に対し連日の抗議を闘っています。事前協議無視の分会員への雇い止め=解雇通知の白紙撤回を求めて労働委員会に申請しましたが、会社は開き直っています。団結を軸にストライキで闘います。

 沖縄行動団

パート労働者 今春闘で組合結成以来初の2波の指名ストを闘い抜きましたが、5月、会社側は2日間の賃金カット、来年度から契約期間を1年から半年に切り下げる、その中で解雇もあると出してきました。労働者を使い捨てにする解雇は絶対認められません。一切の出発点は80年代の国鉄分割・民営化です。だから1047名解雇撤回闘争は私たち自身の闘いです。このことを組合員と必死に議論を積み重ね、組合賛同という形で今日の集会参加を決定しました。1047名闘争は正規と非正規、沖縄と本土、全世界の労働者の分断を打ち破って団結をつくり出す闘いだと確信しました。辺野古新基地建設を阻止し、沖縄からすべての基地を撤去する闘いです。11月8日の沖縄県民大会を今日の集会と一体で闘いましょう。

 学生

法政大学文化連盟・洞口朋子さん 法大では、この3年半で112人の学生が逮捕、33人が起訴され、今も10人が身柄を拘束されています。国家権力は暴処法という戦前から続く戦争のための治安弾圧法を適用してきましたが、誰一人として屈服していません。全員が「一人の仲間も見捨てない」と団結し勝利してきました。この力が大学と世界を変えていくと確信しています。大恐慌は大失業として学生にも襲いかかっています。奨学金は「教育ローン」となり卒業時には700万円もの借金を背負わされる。10人に1人の学生は卒業しても仕事に就けない。教育の民営化は、学生を競争に駆りたて金もうけの道具とし未来を奪います。私たち学生は全世界の労働者と団結し未来を切り開きます。獄中の10人を今すぐ取り戻そう!
(写真 暴処法弾圧と処分攻撃を打ち破り、法大文化連盟を先頭に法大解放・獄中10学生奪還へ闘う学生)

 行動提起

  スタンダード・バキューム石油自主労組副委員長 中村和憲さん

 

閉会あいさつ

 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部執行委員 武谷新吾さん

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週刊『前進』(2415号4面1)(2009/11/09 )

 全世界労働者の課題は同じ

 国際連帯こそ変革の力

 日・韓・米・ブラジル討論集会

 11・1労働者集会前日の10月31日、千葉市内で、動労千葉の主催のもと、来日したアメリカ、韓国、ブラジルの代表を招いて国際連帯討論集会が開かれた。動労千葉の長田敏之書記長による日本の階級情勢についての報告を始め、各国の闘いが報告される中、労働者階級が直面している課題はどこでもまったく同じであることがあらためて鮮明に突き出された。
 世界の労働者には、世界大恐慌下で大失業・戦争と対決するために、新しい戦闘的なリーダーシップが必要だ!――全参加者がこの点で一致し、翌日の集会の大成功を闘いとることを誓い合った。
 まず、主催者として長田書記長が歓迎の言葉を述べ、日本の労働運動の情勢を報告し、国鉄1047名解雇撤回闘争の意義と、動労千葉が貫いてきた階級的労働運動の路線と展望を明らかにした。
 アメリカからは、TWSC(運輸労働者連帯委員会)のスティーブ・ゼルツァーさんやILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10のアンソニー・レヴィージさんらが、アフガニスタンでのオバマの戦争政策に怒りを表明した。「労働者の犠牲による資本主義の再建など絶対に許さない」(レヴィージさん)
 ジョセフ・プリスコさんはAMFA(航空整備士労組)ローカル9の委員長として長期ストを闘い、11月集会には05年、06年に続き3度目の参加。今回はIBT(国際トラック運転手労組、チームスターズ)の組合員として参加した。組合が御用組合に乗っ取られたが、ランク&ファイルとして所属する組合を職場から闘う組合に変えていくと発言した。この間、労災事故で重傷を負うなど厳しい中で不屈に闘うプリスコさんの登場は感動的だった。
 ブラジルから初参加したファビオ・ボスコさんは、労働運動の指導者だった人物が権力の座についたとたんに(02年ルラ政権成立)大資本の手先に変質したと、ブラジルの現情勢と闘いを報告し、「労働組合破壊攻撃と闘おう!」と訴えた。「来年のコンルータスの大会には皆さん来てください」と招請した。
 韓国からは民主労総ソウル地域本部のチェジョンジン本部長が代表参加し、労働者の生存権そのものを奪うイミョンバク政権の攻撃に対し、団結を固めて立ち向かう決意を明らかにした。公務員労組への弾圧激化に対し公共部門のストライキを準備していると報告した。
 日米の学生の発言も感動を呼んだ。カリフォルニア大学バークレー校からやってきたSWAT(学生・労働者行動チーム)のクレア・キーティングさんは、学生と労働者の共同行動こそが闘いの爆発にとって決定的だったと語り、5千人が決起した9月のカリフォルニア大学のストライキを報告した。11月17日からは3日間にわたりカリフォルニア州のあらゆる教育機関をぶっとめる大ストライキに突入する決意を明らかにした。
 これに応えて全学連委員長代行の坂野陽平君が「『教育の民営化反対! 教育を学生の手に奪い返そう!』というスローガンは、日本もアメリカもまったく同じだ。世界の学生が団結して闘う中に未来がある」と呼びかけた。
 質疑応答の中で「コンルータスは来年組織統合するということだが、大丈夫なのか」との質問が出されたが、ファビオさんは「戦闘的労働組合の統合であり、右に行くことはない」ときっぱり宣言した。
 また長田書記長から、国鉄分割・民営化の張本人であるJR総連が、今日仲間づらをして韓国やフィリピンなどで労働組合への接近を画策していることに対し、その正体を暴いて闘うことが訴えられた。
 資本の支配を終わらせるために、闘う労働組合をよみがえらせるために、最先頭で闘っている同志たちがここにいる。この国際連帯と団結の拡大こそが全世界を変革する力であるという実感を、全発言者、全参加者が共有した。
(写真 世界の闘う労働者が一堂に会し活発な論議に【10月31日 千葉市】)

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週刊『前進』(2415号4面2)(2009/11/09 )

 民主労総、三里塚を訪問

 反対同盟と熱い交歓

 “不屈の精神学びに来た”

反対同盟から民主労総に檄布が手渡され、連帯と闘志が熱く通い合った(10月30日 三里塚現地)

 10月30日、民主労総ソウル地域本部を先頭とする韓国労働者の訪日団が三里塚現地を訪れ、反対同盟と交流した。
 闘う韓国労働者の三里塚闘争への思いは、すこぶる情熱的だ。40年を超える不屈の実力闘争の魂を自らの職場で貫こうとの意欲に燃えて、今年も大挙やってきたのだ。
 一行は日本の地を踏むやいなや、ただちに三里塚現地へと直行。動労千葉の田中康宏委員長と現闘員のナビゲートでこの日の現地調査を行った後に、宿泊地に移動した。闘争の歴史を描いたビデオ『三里塚・大地の乱』上映後、三里塚芝山連合空港反対同盟との交流会が和やかに始まった。
 田中委員長が冒頭、動労千葉と反対同盟とがジェット燃料貨車輸送阻止闘争をつうじて結んだ固いきずなを語った。続いて北原鉱治事務局長が「侵略戦争で日本が韓国のみなさんに対して行った誤りをおわびしたい。韓国・日本の労働者・農民の連帯でアジアから世界平和を築こう」とあいさつし、乾杯の音頭をとった。
 民主労総ソウル地域本部のチェジョンジン本部長が「不屈の精神を学ぶために三里塚に来た。労農連帯の発展を!」と力強く発言した。さらに全国解雇者復職闘争特別委員会(全解闘) のキムベッキュ副委員長が「韓国と日本の労働者・農民・庶民の夢は同じだ。その実現のために国際連帯で一つになって闘おう」とあいさつした。
 萩原進事務局次長が「私たちはなぜ闘いに決起したのか、そして43年間闘っているのか」と題して講演を行った。萩原さんは〈農地死守、一切の話し合い拒否、実力闘争>の原則を守ってきたことが勝利の土台であることを訴え、「動労千葉は切っても切れないきずなの同志。そして韓国農民との連帯を望みます」と述べて、11月8日の民主労総の大会に参加することを明らかにした。
 また市東孝雄さん、鈴木謙太郎さん、伊藤信晴さん、宮本麻子さんがあいさつ。市東さんは韓国語で自己紹介して盛んな拍手を浴びた。
 韓国労働者が次々とマイクを握り、反対同盟の闘いに深い敬意を表しながら、自らの職場での苦闘と決意、三里塚闘争との連帯を語った。さらにハチマキ、バッジ、檄布などの日韓の間での記念品の交換が行われ、国境を越えて闘う者同士の心が一つになった。訪日団歓迎のために心づくしの料理を用意し会場づくりを行った三里塚現闘メンバーが紹介されると、その労苦をねぎらう温かい感謝の拍手が続いた。
 最後に訪日団の中で最も若い労働者が決意を表明し、北原さんがそれに応えて「若者の未来のために日韓の労働者・農民の連帯を!」と叫び、交流会は最高潮に達した。2言語が重なり合うインター斉唱で交流会は締められたが、時間がたつのを忘れて日韓の熱い交流が続けられた。
(写真 成田治安法で封鎖中の現闘本部の前で韓国労働者から質問が相次いだ【10月31日 成田市天神峰】)

 2日かけ現地調査 激戦の地に感動、質問次々

 韓国労働者の三里塚現地調査は、30日、31日の2日間をかけて行われた。まずは市東さんの畑の監視台に交代で登り、への字に曲がった誘導路を確認。さらにB滑走路を南端で阻んでいる東峰神社を訪れて、手を伸ばせば届きそうな高さで頭上をジェット機が離着陸する圧迫感を体感した。
 草の生い茂る東峰の開拓組合道路を奥へ奥へと進むと、7月に供用が始まった東側誘導路をジェット機が目の前で走行する。まさにここは空港敷地の奥深くまで差し込まれた闘いの刃だ。
 市東さんの南台の畑と閉鎖された天神峰現闘本部では、農地裁判、農地法、成田治安法など攻防の焦点をめぐる質問が相次いだ。
 成田用水決戦が闘われた菱田を訪れると、思いがけず婦人行動隊の鈴木いとさんが現れ、韓国からの賓客を笑顔でもてなした。「100歳を超えて生きてほしい」との一労働者の発言に、「もともとそのつもりだ」と明るく答えるいとさん。
 世代を継いで農民の生活と闘いが刻み込まれた三里塚の豊穣な大地は、国境を越えて深い感銘を呼び起こした。

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週刊『前進』(2415号4面3)(2009/11/09 )

 多言語でインター合唱

 11・1夜 労働者国際連帯のつどい

 11・1集会・デモの大高揚を引き継ぎ、その日の夜「労働者国際連帯のつどい」が都内で開かれた。動労千葉の田中康宏委員長が、韓国、アメリカ、ブラジル、ドイツの訪問団に感謝の言葉を述べ、「これからも日本に戦闘的労働運動を復権させるために進みたい」とあいさつした。
 三里塚反対同盟の北原鉱治事務局長の音頭で乾杯、にぎやかで友好的な歓談と会食のつどいが行われた。各国代表からあいさつが述べられた。
 ILWUローカル10のトレメイン・ウォーターズさんは「日本の素晴らしい仲間と出会うことができて本当に幸せ。国際連帯をさらに進めたい」と訴えた。
 韓国民主労総ソウル地域本部のチェジョンジン本部長は、国際連帯の広がりを喜び、「韓国に戻り、もっと強い闘いを実践していく」と語った。
 UTLAのセシリー・マイアトクルスさんは「労働組合員、労働組合の活動家は民営化と闘わなければならない。ガンバッテ!」と激励した。
 国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんは「1047名の一人です」と自己紹介し「国労本部打倒を掲げて闘う」と決意表明。
 コンルータスのファビオ・ボスコさん「本日の集会は実に偉大な集会。さらに来年ブラジルでの第3回目の国際連帯集会で資本主義を打倒へ」
 韓国公務員労組ソウル本部副本部長のキムサンホさん「ここ東京は今日、5千人を超える労働者と一緒に新しい未来をつくる場所に変わった」
 ドイツ左翼新聞の国際ジャーナリスト、アウグスト・ヤンコビッチさん「私は動労千葉、全学連、三里塚を知りたいと思って来た。私は労働者であり、国際主義者だ」
 SWATのクレア・キーティングさん「バークレーの闘いは公教育の民営化に断固反対する全世界に共通の闘い」
 ジョセフ・プリスコさんは、チームスターズの856支部長から動労千葉の田中委員長あての手紙を手渡し、「労働者に国境はない」というメッセージを紹介した。
 全学連の坂野陽平委員長代行「5カ国の仲間が同じスローガンを掲げて闘っている。今度は同じ組織として闘おう」
 動労千葉の韓国語講座の参加者が民族歌謡を披露した。多言語によるインターナショナル合唱。田中委員長の音頭で「トゥジェン(闘うぞ)! トゥジェン! 団結ガンバロー」。国際連帯の固いきずなを結んだ。
(写真 最後はトゥジェン!のポーズ【11月1日 東京】)

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週刊『前進』(2415号4面4)(2009/11/09 )

 日米教育労働者が交流

 民営化と闘うUTLAに共感

 11月3日、UTLA(ロサンゼルス統一教組)のセシリー・マイアトクルスさんを招いて、「戦争&民営化・首切りと闘う日米教育労働者交流集会」が都内で開かれた。マイアトクルスさんはロサンゼルスのエマーソン中学校の教員。組合員数4万8千人のUTLAの8地域の一つ、6600人の組合員がいる西部地域の議長だ。
 まず今年7月に訪米した教育労働者が、07年夏にNEA大会に参加して以来の国際連帯闘争を報告した。さらに神奈川の教育労働者が基調を提起し、「資本主義の終わりが始まり、世界中で労働組合を復権する時代が来た。鳩山政権による道州制・民営化攻撃と対決し、日教組本部打倒へ闘おう。『君が代』不起立で団結を拡大し、国際連帯闘争を大きく広げよう」と訴えた。
 続いてマイアトクルスさんがUTLAの闘いを報告した。ロサンゼルス学区当局は今年3月、8千人に解雇予告通告を送りつけ、12年間働いてきたマイアトクルスさんにも「09年6月30日をもって解雇される」という通告が送られてきた。UTLAは何度も集会を行い、5月15日には学区当局前に座り込み、組合員39人が逮捕された。20日間のハンガーストライキや、職員会議ボイコットもやりぬいた。
 また1月にはUTLA西部地域の会議で「すべての定期評価テストをボイコットする」という動議を86対0で可決。初のボイコットを1月27日、自分が働くエマーソン中学で行い、記者会見を行った。記者に「校長の仕返しが怖くないか」と問われて、マイアトクルスさんは「いいえ、何なりとどうぞ。テストは教育ではありません」ときっぱり答えたという。
 この闘いがUTLA全体に広がり、ボイコットは6月まで続いた。「こうした闘いで、これまでよりずっと多くの若い労働者が組合運動に参加するようになった」と自信を持って報告した。
 さらに学区当局は8月に250校をチャータースクール化することを決議。「これこそ民営化。金もうけをたくらむ企業が学校を乗っ取ろうとしている」と強調し、「今こそ若者もベテラン教員も学生も、すべての生徒が無償の公教育を受けられるように団結して闘おう」と訴えた。
 後半は東京教組「君が代」被解雇者の米山良江さん、動労千葉の清水匠執行委員が参加して、活発な討論が行われた。清水さんは、国鉄分割・民営化に反対して2波のストを打ちぬき、JR体制下でも団結を維持して闘いぬいていること、とりわけ1047名闘争の意義を強調。「国鉄闘争は今、道州制攻撃に直面する教育労働者や自治体労働者の闘いにつながっている。けっして負けられない」と述べた。
 SWATのクレア・キーティングさんからの報告も行われた。
 広島の青年労働者は、8月6日に官制研修に参加せず反戦集会に参加したために処分され、反撃が広がっていると報告。「日米の教育労働者の闘いはまったく同じ。きょうの話を職場の仲間に伝えて一緒に闘っていく」など、各地の青年教育労働者の発言が続いた。
 最後に、マイアトクルスさんの「私たちのきずなは国境を越えてどんどん強くなっている。団結すれば必ず勝てる。一緒に頑張りましょう」という訴えで集会を終えた。
(写真 大量首切りと闘うUTLAの報告を受け、教育の民営化阻止を日米共通の課題と確認【11月3日 東京】)

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週刊『前進』(2415号4面5)(2009/11/09 )

 08年理念交流の記録 発刊

 動労千葉と民主労総ソウル地域本部の共同で『日韓労働者理念交流/講演および討論の記録』が出版された。これは昨年11月3日(千葉)、10日(ソウル)で開催された「日韓労働者理念交流会」の講演、報告、質疑討論の全記録である。
 「発刊にあたって」にあるように、理念交流会は2年間の準備討議を経て開かれた。その目的は、日韓双方の労働者が階級的労働運動をめざす実践の中でぶつかっている壁を共同で突破しようというものである。それぞれの闘いの教訓をもとに、労働組合の意義を明確にし、マルクス主義を労働者自身の手に取り戻そうという情熱にあふれている。日韓英の3言語。
 頒価1500円。問い合わせは動労千葉(千葉市中央区要町2−8DC会館、 E-mail: doro-chiba@doro-chiba.org )へ。

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週刊『前進』(2415号4面6)(2009/11/09 )

日誌'09 2009年 10月28日〜11月3日

 鳩山「集団的自衛権解釈変えず」「普天間移設期限切らず」

●嘉手納町議会が嘉手納統合案の撤回求め意見書 嘉手納町議会は、岡田克也外相が普天間飛行場の嘉手納基地への統合案に意欲を示したことを受け、臨時会で外相発言撤回と基地負担軽減を求める意見書を可決した。(28日)
●嘉手納統合案「要求基準を満たさない」と在日米軍司令官 ライス在日米軍司令官は朝日新聞との会見で、岡田外相の嘉手納統合案について「運用要求基準を満たさない」と述べ、米政府としては受け入れられないとの考えを示した。(28日)
●アフガン国連施設で銃撃戦 アフガニスタンの首都カブールにある国連宿泊施設で政府軍と武装勢力タリバーンとの銃撃戦があり、AP通信によると国連スタッフら10人が死亡。(28日)
●米国務長官がパキスタン電撃訪問 
クリントン米国務長官がパキスタンを電撃訪問した。アフガン武装勢力掃討のためにパキスタン政府の協力を取り付けることが目的。(28日)
●パキスタンの市場でテロ パキスタン北西辺境州のペシャワルの市場で車に仕掛けられた爆弾が爆発した。州政府によると市民ら89人が死亡、200人が負傷した。(28日)
●嘉手納統合案「私案ではない」と外相 鳩山由紀夫首相の所信表明演説に対する代表質問が参院本会議で始まり、自民党の林芳正参院政審会長が岡田外相に「『普天間基地の県外移設は難しい』『嘉手納基地への統合案が選択肢』という発言は個人的見解か」と質問。岡田外相は「私の外相としての発言だ」と答弁した。(29日)
●国連総会委で核軍縮決議170カ国賛成 国連総会の第1委員会(軍縮・安全保障)は、核廃絶に向け核軍縮を訴える日本主導の決議案を過去最多となる170カ国の賛成で採択した。米国も初めて共同提案国に。(29日)
●嘉手納統合案「機能しない」と米国防総省 米国防総省のモレル報道官は会見で、岡田外相提案の嘉手納統合案は「軍の運用上、機能しないことが判明した」と嘉手納統合案をあらためて拒否する考えを示した。(29日) 
●韓国がアフガン増派を発表 韓国外交通商省は、アフガニスタンに派遣している「地域復興チーム」(PRT)要員を拡大すると同時にPRT要員を警護するための警察及び軍警備部隊を派遣する方針を正式発表した。合計約450人規模になる見通し。(30日)
●鳩山首相、集団的自衛権解釈変えず 
 衆院予算員会で鳩山首相は、集団的自衛権の行使を禁じているこれまでの政府の憲法解釈を踏襲する考えを明らかにした。普天間移設問題については「オバマ大統領が来るまでに決めなければならないとは思っていない」と述べ、米大統領来日前に結論を出さない考えを強調した。自民党の大島理森幹事長の質問に答えた。(2日)
●アフガン・カルザイ大統領再選 アフガニスタンの選挙管理委員会は、7日に予定されていた大統領選の決選投票を中止し、第1回投票で1位となったカルザイ現大統領の再選が確定したと発表。2位のアブドラ前外相が決選投票不参加を表明したため。(2日)

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週刊『前進』(2415号5面1)(2009/11/09 )

 11・12オバマ訪日粉砕に立とう

 争闘戦激化-アフガン戦争へ一線を越える日米首脳会談

 普天間問題はペテン的先送り

 米大統領オバマが11月12〜13日に初来日し、13日に鳩山との間で日米首脳会談が行われる。これは世界大恐慌下で、日米争闘戦の激化と侵略戦争・世界戦争への動きを激しく促進する日米帝国主義の強盗会議である。11・8沖縄県民大会では民主党・連合政権と体制内指導部の反動を突き破って、「辺野古新基地建設絶対反対」という労働者人民の怒りと要求が噴出した。オバマと民主党政権への幻想をあおり、それに総屈服する一切の体制内勢力をぶっ飛ばし、11・1労働者集会と11・7〜9訪韓闘争の切り開いた画期的な勝利の地平を引き継いで、11・12オバマ訪日=日米首脳会談粉砕に決起しよう。

 大失業と闘う先端に1047名解雇撤回

 11・1全国労働者総決起集会には全国から5850人が大結集した。韓国、アメリカからの大訪日団に加え、ブラジルやドイツの闘う代表も参加し、さらに滞日・在日外国人労働者も大挙結集した。労働組合と職場生産点を拠点に、戦争・改憲と民営化・労組破壊に立ち向かう新たな革命的出発点が築かれた。その柱に国鉄1047名解雇撤回が国際階級闘争の実践スローガンとして打ち立てられた。これは国際的団結の画期的地平だ。
 大恐慌・大失業との闘いと、派遣法・非正規職撤廃、道州制・民営化粉砕が切迫した一大焦点となる中で、われわれは「国鉄1047名解雇撤回」の旗を真正面から掲げ、11・1にあらゆる怒りを総結集しようと訴え闘った。これは巨大な力を発揮し、“国鉄1047名闘争こそ希望であり、そこに勝利の展望がある”ということが4大産別を始め、多くの労働者に新鮮な感動で受け止められた。連合との最大の対抗基軸である国鉄闘争こそ、新自由主義との闘いの原点であり、プロレタリア革命勝利を開く戦略的な闘いだ。
 11・1組織化の闘いは連合、社民党、日本共産党から、4者4団体、JR総連カクマル、塩川一派にいたる一切の体制内派の屈服と腐敗を、容赦なく暴き出した。特に自民党への土下座嘆願路線が最後的に破産したにもかかわらず、4者4団体派は恥知らずにも民主党政権への幻想をあおり、二瓶国鉄闘争共闘会議議長などは性懲りもなく“11月末の集会に前原国交相と鳩山を呼ぶ。解決の最後の機会だ”と「年内解決」を叫んでいる。
 また、戸塚秀夫・東大名誉教授とともにJR総連カクマル松崎明の「復権運動」の先兵に成り果てた樋口篤三・元「労働情報」編集長は、「鳩山友愛革命に注目を 地域主権国家と東アジア共同体」なる論文で「鳩山・小沢コンビの理念とパワーに期待する」なる主張を展開、1047名闘争破壊を策動している。帝国主義に屈服し革命の展望を失った勢力はここまで転落しているのだ。
 しかし、こんな反動的策動はもう通用しない。労働運動・階級闘争は、今や国鉄分割・民営化の原点に回帰した。動労千葉派・11月集会派が新たに1047名闘争と4大産別決戦勝利の主導勢力として大登場したのだ。

 アフガン−中東侵略で全面支援狙う鳩山

 「今や最もやっかいな国は中国ではなく日本だ」――10月22日付の米紙ワシントン・ポストは、米国務省高官のこの発言を伝えた。今日の日米間の重大懸案である「普天間基地移設」「アフガニスタン支援」「東アジア共同体構想」問題をめぐって、今や日米帝間の危機と矛盾は極限的に高まっている。11月12〜13日のオバマ訪日―日米首脳会談は、日米双方にとって重大な激突点と化している。
 鳩山政権は「緊密で対等な日米同盟」と「東アジア共同体」構想を安保・外交政策の2本柱に据えて登場した。鳩山は10月29日の参院本会議でも「日米同盟の包括的な見直しを行う」と公然と述べ、普天間基地問題での結論先送り=時間稼ぎに加え、日米地位協定の見直しや在日米軍の駐留経費負担(思いやり予算)削減にも手をかけると表明した。
 鳩山と民主党・連合政権のこうした対米対抗的政策を規定しているのは、足元の世界大恐慌情勢だ。世界経済が収縮と分裂を深め、資源や市場をめぐる争奪戦が非和解化し、ドル暴落の危機も迫っている。イラク・アフガン情勢は帝国主義の侵略戦争の泥沼化と敗北を決定的にしている。この中でオバマ政権は、帝国主義大国としての延命をかけて米中主導のG4(米・中・日・EU)を提唱するなど、激しい帝国主義間争闘戦を展開している。
 鳩山の「東アジア共同体」構想は、この米帝の争闘戦に対抗し東アジアへの侵略と勢力圏化を狙う「新たな大東亜共栄圏」構想だ。オバマ政権はこれに激甚に反応し、10月20日に来日したゲーツ米国防長官は「(普天間基地移設は)県内移設の現行案が唯一の道」「オバマ来日が期限」「在日米軍再編計画の日米合意を破れば深刻な結果が生じる」と恫喝した。
 これに対し、「普天間県外移設」の公約を掲げて政権についた鳩山は、動揺と混迷を決定的に深めながら、普天間問題の「結論先送り」の一方で、アフガニスタン侵略戦争全面支援に踏み込むことをもってオバマを迎えようとしている。
 こうした日米矛盾と激突の焦点が11・13日米首脳会談だ。オバマも“絶対に失敗できない”と構えてきている。まさにこれは争闘戦と侵略戦争の帝国主義強盗会議そのものだ。

 沖縄米軍基地は即時全面撤去だ

 「政権交代は詐欺だ」「最低でも県外(移設)の公約はどうなったのか」「嘉手納基地統合などもってのほか。沖縄には新たな基地を受け入れる場などない」――8日に開かれた沖縄県民大会は、鳩山政権や連合指導部に対する怒りの総決起となった。
 琉球新報と毎日新聞が行った沖縄県内世論調査では「普天間基地の県外・国外移設」が69・7%、「辺野古への移設反対」が67%にのぼった。県民大会を主催した体制内勢力は、県民大会で民主党政権を尻押ししつつ、沸騰する怒りをなんとか体制内的にとどめようと狙った。しかし、95〜96年以来の激突期に入った沖縄労働者階級の決起は、民主党政権の正体を暴き出し、階級情勢全体を一変させる力をはらんで爆発し始めているのだ。
 日帝の最大の破綻点は、「戦後憲法体制下の労働者支配の危機性と、安保・沖縄問題、すなわち日米安保同盟関係の矛盾と危機にある」(革共同綱領草案)。それは、世界大恐慌のもとでいよいよ爆発点に達しようとしている。この情勢を日本革命勝利へ転化するために闘う時である。沖縄の労働者の決起と結合し、11・12労学総決起闘争に立とう。

 「5・27」の有罪判決策動を粉砕しよう!

 民主党・連合政権は、自民党政権以上に、大失業と賃下げ、戦争・改憲と民営化・労組破壊、大増税と社会保障制度解体を、連合ダラ幹を手先としてやり抜く政権である。
 年末から2月にかけて雇用調整助成金の大量期限切れを迎えるため「2月危機」が叫ばれている。“1千万人大失業時代”への突入が現実になっている。また09年度の税収は40兆円を割り込み、国債発行が税収を上回る史上初の事態に陥るのも確実だ。それは「究極の構造改革」=道州制・民営化攻撃を加速する。10春闘は、かつてない大失業と賃下げ、道州制・民営化の攻撃と激突する一大階級決戦となる。まさにゼネストが必要な情勢だ。そして、この情勢全体が国鉄1047名闘争を階級闘争の焦点に押し上げている。
 労働者の団結と闘いだけが、社会を根底から変える力だ。そして労働組合と職場生産点をめぐる革命と反革命の激突に、プロレタリア革命の成否がかかっている。われわれはこの立場に立ちきり、職場生産点にこだわり、青年労働者を先頭に、資本・権力、体制内勢力との一層の非和解的対決をとおして、職場の多数を獲得し、職場細胞を建設し、闘う労働運動の復権に全力をあげよう。この闘いと結合し地区党建設をさらに前進させよう。
 11・1労働者集会と訪韓闘争の圧倒的な爆発と勝利の地平を引き継ぎ、争闘戦激化と侵略戦争・世界戦争を促進する11・12オバマ訪日―日米首脳会談粉砕闘争に立とう。
 さらに、11月27日の判決公判を迎え撃ち、国労5・27臨大闘争弾圧被告団とともに有罪攻撃粉砕へと総決起しよう。
 獄中35年の星野文昭同志奪還へ、11・28星野全国集会に総結集しよう。
 法大弾圧8学生の年内奪還へ闘いを強め、法大闘争勝利とマル学同1千人建設を切り開こう。11・1集会と訪韓闘争を報じた『前進』を大々的に活用しよう。マル青労同1千人建設を軸に党建設の前進をかちとろう。

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週刊『前進』(2415号5面2)(2009/11/09 )

 11・27判決公判・報告集会へ

 国労5・27臨大闘争弾圧裁判 有罪判決うち砕け

 国労5・27臨大闘争弾圧裁判の判決公判が11月27日に行われる。11・1を打ち抜いた力で、有罪判決を粉砕しよう。
 11・1全国労働者集会は、5850人の結集のもと、1047名解雇撤回を基軸に、世界大恐慌を革命に転化する労働者階級の国際的隊列を登場させた。民主党・連合政権打倒へ、本格的な決戦が始まった。
 1047名闘争の勝利にとって、国労5・27臨大闘争弾圧を粉砕する闘いは決定的な意味を持つ。この弾圧と闘いぬいてきた7被告は、鉄建公団訴訟原告団への統制処分に行き着いた国労本部の裏切りを徹底弾劾するとともに、その後、解雇撤回を投げ捨て、4者4団体路線に走った鉄建公団訴訟原告団一部指導部の変節とも厳しく対決しぬいてきた。まさに被告団は、1047名闘争を階級的に再生する攻防の最先頭に立っている。
 だからこそ国家権力は、5・27被告団に階級的憎悪を集中し、有罪判決を振り下ろそうと狙っている。断じて許すな。
 5・27被告団は、旧弁護団解任という壮絶な決断をとおして、一切の体制内派との根底的な決別を宣言した。被告団の闘いは、1047名闘争を解体し、反革命的復権を狙うJR総連カクマル松崎明や、それを賛美する戸塚秀夫・樋口篤三らの策動と非妥協的に対決するものでもある。
 11・27判決公判と判決報告集会に大結集し、無罪を実力でかちとろう。
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 国労5・27弾圧粉砕! 1047名解雇撤回! 有罪判決を許さない!
 11・27判決公判
 11月27日(金)13時15分〜 東京地裁104号法廷

 判決報告集会
 11月27日(金)18時開場 文京区民センター3階大ホール
 地下鉄春日駅から徒歩1分 JR水道橋駅から徒歩7分
 主催/国労5・27臨大闘争弾圧被告団

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週刊『前進』(2415号5面3)(2009/11/09 )

 “社保庁1000人解雇絶対反対”

 平口さん先頭に厚労省で情宣

 全国労組交流センター自治体労働者部会は11月2日朝、10人で東京・杉並の社会保険業務センター前に、昼には20人(全社連労組を含む)で霞が関の厚生労働省・社会保険庁前に登場し、11・1労働者集会の熱気と大成功を伝え、「社保庁解体・1千人解雇は全労働者への攻撃だ。首切り絶対反対で闘おう」と訴えた。朝は600枚、昼は700枚のビラが職員労働者に手渡された。
 日本年金機構への不採用通知を受けた1千人のうちの一人、広島・福山社会保険事務所の平口雅明さんを先頭とする自治体労働者部会、全社連労組の鮮烈な登場とアジテーションは、社保庁・厚労省職員労働者の圧倒的な注目と共感を呼んだ。

 長妻厚労相が「不採用」明言

 社保庁解体・1千人分限免職の攻撃は、公務員360万人いったん全員解雇・選別再雇用の道州制攻撃の最先端を行く攻撃だ。長妻厚労相は10月8日、日本年金機構の来年1月1日発足を宣言した。民主党の「社保庁解体の2年間凍結」は選挙向け方便だった。長妻は10月23日、過去に懲戒処分を受けた者は年金機構の正規職員、有期雇用職員に採用しないという自公政権の閣議決定を「見直さない」と明言した。
 一片の不採用通知で分限免職処分に付されようとしている1千人は、懲戒処分歴のある人だけではない。奥田碩・年金機構設立委員会委員長への奴隷的な「誓約書」の提出を拒否した人、一時金返納を拒否した人、人事評価制度を拒否した人、年金機構の正規職員を希望し「1本書き」をした人たちも含まれる。彼らは労働者・組合員としての誇りをもち続けたい、仲間を裏切りたくないという、皆が思っていることをした人たちだ。
 処分歴を理由に不採用とする二重処分。新たに民間から1千人を採用し、分限免職で1千人の現職員を排除する。社保庁解体は国鉄からのみJRに採用した国鉄分割・民営化を上回る攻撃だ。
 不採用通知は非正規職員にも送り付けられた。現在約1万人の非正規職員は選別再雇用で7千人に減らされる。非正規職員は12月28日から失職。当局は12月分の年金保険料を納めない。年金当局が職員の年金受給権を奪う。不正はどっちだ。
(写真 11月2日朝、社会保険業務センター前で【上】、昼、厚労省・社保庁前で【下】、社保庁解体・1千人解雇阻止を訴える労組交流センター)

 千人切り捨ての新労組設立

 自治労・全国社保労組や国公労連・全厚生の指導部は、年金制度破綻、年金記録問題、「ヤミ専従」問題を使った社保庁攻撃、公務員攻撃、労組解体攻撃に屈服し、労使協定を全部破棄した。当局に全面協力を誓い、働こう運動を組合員に強制している。毎日午後11時前後まで働かされる。休日出勤も多い。労組幹部は当局への協力と引き替えに厚労省職員(地方年金局・保険局・厚生局など1200人の採用枠)に採用されるという。
 社保労組は11月29日に年金機構採用予定者だけで新労組「日本年金機構労組」結成大会を開く。闘争団を「重荷」として抱えた国労の「轍(てつ)」を踏むまいと反動的に総括し、1千人をほうり出そうとしているのだ。また新労組は、年金機構の9ブロック制(道州制だ)に合わせて地方本部制にする方針だ。労組幹部は国鉄分割・民営化時の動労カクマルにならい、当局とぐるになって組合員を犠牲にして自分たちだけ生き残ろうとしているのだ。
 奴隷的恭順を誓って日本年金機構や全国健康保険協会、厚労省職員に採用されたとしても、新職場が何の権利も保障されない労働地獄となることは必至だ。次に来るのは戦争協力・戦争動員だ。
 社保庁解体・1千人解雇攻撃には絶対反対で闘う以外にない。国家公務員の45年ぶりの、それも1千人の分限免職は、日帝の階級支配の破綻の現れだ。1千人の団結体をつくり出し、国鉄1047名解雇撤回闘争に次ぐもう一つの階級的労働運動の軸となる闘いを実現しよう。その闘いは始まった。

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週刊『前進』(2415号5面4)(2009/11/09 )

焦点 鳩山所信表明演説に反撃を

 権力構造の転換と階級圧殺

 鳩山は10月26日、臨時国会で首相就任後初めての所信表明演説を行った。そこで、世界大恐慌の中、日帝ブルジョアジーの新たな政治委員会として戦争への国家大改造を打ち出した。これは、日帝が基本的外交政策として日米争闘戦の激化を明確に前提化した歴史的な戦争政治の宣言だ。
 大恐慌突入の中で日帝の延命の道は、ブルジョアジーの利害を貫く世界戦略、軍事力をもち、資源・市場をめぐる日米争闘戦に勝って生き抜くこと以外にない。
 これに対し米帝は、オバマ訪日に先立ち、ゲーツ国防長官を訪日させ、焦点の普天間問題は「辺野古の現行案が唯一の道」「日米合意を早期に実現せよ」と迫った。
 米帝は、大恐慌の深まり、基軸通貨ドルの没落、イラク・アフガニスタン・パキスタンの侵略戦争の絶望的泥沼化、国内労働者階級人民の反乱で、体制的危機にのたうち回っている。この米帝の現実から言って、日帝の安保外交政策の要求など断じて認められるものではない。したがって、米帝も日帝も徹頭徹尾反動的に突破するしかなくなっているのだ。日帝は、辺野古基地建設とインド洋での給油継続に代わる新たなアフガニスタン侵略戦争に向け、沖縄・本土の労働運動を解体し、戦争国家へ突進しようとしているのだ。
●「戦後行政の大掃除」宣言
 鳩山は、所信表明で「無血の平成維新」を掲げ、「中央集権から地域・現場主権へ、島国から開かれた海洋国家への、国のかたちの変革の試み」を叫んでいる。これは改憲派、日本経団連、極右勢力の共通のスローガンだ。鳩山政権は、連合を内に組み込んで階級対立の激化を反動的に突破し、「普通の国」(小沢一郎)=戦争のできる国に変えようとしているのだ。この「国のかたちの変革」の攻撃こそ道州制導入である。
 経団連は10・20提言で、道州制導入・東アジア共同体推進・社会保障制度解体の3本を一体のものとして要求した。これに応え、所信表明は「新しい共同体」「新しい公共」「新しい価値観」「新たな国づくり」などを打ち出し、道州制の突破を図ろうとしている。
 道州制は国家権力構造の反動的転換と直結している。軍事と外交と治安を国の専権として中央権力機能を特化する。議会制民主主義的統治形態によるブルジョア独裁という戦後的あり方を破壊し、大恐慌と世界戦争の時代に対応した強権的独裁体制に転換する。
 鳩山は「戦後行政の大掃除」と称しているが、これは1980年代に当時の首相中曽根康弘が打ち出した「戦後政治の総決算」と同じだ。中曽根は「行政改革でお座敷をきれいにして、立派な憲法を床の間に安置する」と称して、その最大の柱として国鉄分割・民営化を強行した。同じことをはるかに大きなスケールでやろうとしている。鳩山は「無駄遣いを排除する」というかけ声で、結局は道州制・民営化で公務員360万人いったん解雇の大攻撃に訴えようとしているのだ。また、「無駄遣いの排除」の裏には「財政構造の転換」として、消費税大増税の攻撃が隠されている。
 鳩山は「緊密かつ対等な日米関係」「東アジア共同体構想」を打ち出し、対米対抗的な安保・外交政策を追求している。「東アジア共同体」構想は、ブロック化=円経済圏形成をはらんだ争闘戦的構想であり、米帝との鋭い緊張を生む。軍事衝突も含む、戦後秩序に対する公然たる挑戦を意味しているのだ。臨検法案の策動に見られるように、鳩山政権は、自民党より平和的な政権なのではなく、自民党以上に侵略と戦争の政権である。
●「友愛政治」の凶暴な本質
 所信表明演説は、「東アジア共同体構想」と「地域主権」型道州制を一体のものとして打ち出したところにその本質が鮮明である。現代版の大東亜共栄圏と産業報国会の攻撃を連合と結託して推進するものだ。
 鳩山の「友愛政治」は、そもそも階級平和=労資協調のスローガンであり、労働運動圧殺のイデオロギーである。戦前の日本労働総同盟(総同盟)の前身として1912年に生まれた「友愛会」は、階級闘争の戦闘的発展に対する反革命として発足した反共主義団体だった。それが総同盟になり、労資協調と侵略戦争翼賛の道を歩み、ついには産業報国会に吸収されていった。
 今日の新自由主義の崩壊、資本主義・帝国主義の崩壊のもとで、わき起こる労働者階級の決起を圧殺するために、体制内労働運動を取り込み、翼賛勢力化する、まさに反革命政治の極みとして「友愛政治」がある。それは階級圧殺ということに核心があるのだ。
●鳩山を大絶賛する体制内派
 この鳩山を、これまで「左翼」を自称していた人びとが次々と絶賛し、その前にひれ伏している。JR総連松崎の機関誌「われらのインター」最新号には、松崎の取り巻きに転落した樋口篤三が「鳩山友愛革命に注目を」なる鳩山大絶賛文を書いている。JR総連カクマル一派の本性が満開である。
 また、10・25団結まつりなどでは、二瓶国鉄闘争共闘会議議長が鳩山政権での「政治解決」を熱望し「鳩山と前原を11月末の集会に呼ぶ」などとすがりつきの姿勢を示した。とんでもない反動的幻想だ。鳩山「友愛政治」を絶賛し身も心も権力・資本に売り渡した体制内派をぶっ飛ばそう。
 11・1労働者集会を引き継ぎ、国鉄1047名解雇撤回闘争を軸に、道州制・民営化阻止の労働者階級の反撃を職場から強め、鳩山民主党・連合政権打倒へ闘おう。

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週刊『前進』(2415号5面5)(2009/11/09 )

 日程 三里塚公判

 三里塚裁判傍聴とデモへ
 ★市東さん耕作権裁判
 ●11月9日(月) 千葉地裁 午前10時30分開廷
 *傍聴券抽選のため1時間前に集合を

 ★現闘本部裁判
 ●11月12日(木)
 集会とデモ 午前9時 千葉市中央公園
 弁論法廷 午前10時30分開廷 千葉地裁

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週刊『前進』(2415号6面1)(2009/11/09 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 星野第2次再審へ学習会を行いました 東京東部・取り戻す会 群高培子 

 「第2次再審闘争に勝利し星野文昭さんをとり戻す」ことは、すべての闘いの原点です。東京東部で新たな「取り戻す会」が始動しました。「星野さんは無実!」「無実にもかかわらず獄に囚(とら)われ35年」の事実を強く訴えましょう。その第一歩が今回の学習会でした。
 錦糸町駅前で街宣を行いました。署名は30筆を超えました。地域の労働組合にも声をかけ、闘いの拡大に本格的に踏み出しています。
 集会では、事務局からの現状報告とビデオ「ある冤罪」の上映で、71年11・14渋谷闘争での星野さんの部隊の行動について、事実関係をはっきりさせました。星野さんが「殺人罪」で無期懲役刑とされた根拠である6証人のウソと矛盾が、地図や写真で説明され、納得できる内容でした。
 結婚23周年の暁子さんのビデオ・メッセージは心を打つ訴えでした。「再審への決意を! 星野問題は政治闘争だ。労組に運動を持ち込むことと市民運動との結合―運動に大きな幅を」の具体的な要請は、今後の闘いの視点とも言えるものです。
 全国総会ビデオで第2次再審闘争への弁護団の提起が紹介されました。事実関係で権力が全面的なデッチあげを行ってきた権力側の弱点を徹底的に引き出しています。政治的な判決で35年という長期にわたり獄にある星野さん。絶対に許さないという熱い決意がみなぎっていました。
 特筆すべきは星野供述の正しさと目撃ならざる「耳撃」のうそです。第2次再審で新たに出すと提起されました。
  最後に弁護団事務局より「我らに正義あり」を合言葉に運動のうねりをつくり出そうと呼びかけがありました。
 全国につくられている「無実の星野さんをとり戻す会」とつながり、第2次再審闘争勝利へ大運動をつくり出すことを、東京東部は誓います。
 奥深山幸男さんの免訴をかちとる闘いも、星野再審運動とともに闘います。

 在日朝鮮人の友人が11・1民主労総と交流 東京 本間平次郎

 友人の在日朝鮮人たちと11・1労働者集会に参加し、体が震えるほどの感動を覚えました。在日の皆さんはデモの後、大挙来日された韓国民主労総と談笑し、なごやかに交流しました。その感想を語ってくれました。
 「日比谷野音での集会参加は20年ぶり。私も労働者・農民の立場から参加した。日本では総評がつぶされたあとは労働組合が資本の手先になってきたが、動労千葉の呼びかけでこれだけ多くの人が集まり、しかも韓国の労組から50人近くが参加するなんて驚いた。集会ではマルクスの言葉が出ていてグッときた。きょうは本当に感動したよ」(在日朝鮮人二世・男性70代)
 「若い世代はノンポリが多いと言われるが、これだけの人が集まるとはすごい。日本と世界の労働運動・革命運動がどういう方向に進むかを、ひしひしと感じた。民主労総の皆さんと直接話せてとてもよかった。連帯の輪を一歩一歩広げていきたいね」(在日朝鮮人二世・男性60代)
 「労働者の集会に北海道から沖縄まで、しかも海外からも多くの参加者があるとは驚きです。私の気持ちを奮い立たせ、連帯感を強く感じた一日でした」(たまたま来日していた韓国在住の女性・50代)
 国境・国籍・民族による分断を粉砕し世界革命をめざす闘いは、在日朝鮮人民(および在日・滞日人民)と日本労働者階級人民との歴史的関係を革命的に変革してきたのです。動労千葉を先頭とする階級的労働運動路線こそ、労働者階級解放の中に民族差別・抑圧からの解放を内包し糾合させ、全人民を解放するプロレタリア革命の道だと確信した一日でした。

 “奴隷の誓約”拒否し門前で11・1集会訴え 千葉 坂上健介

 「労働運動をやめると誓約しない限り、本務の運転を絶対にさせない」――この“奴隷の誓約”を拒否し、団結の力で民営化攻撃をはね返そうと闘い始めて1カ月。10月22日の早朝、千葉労組交流センターとちば合同労組は、柏市ウィングホール柏斎場で、早朝の門前闘争に決起し、委託先の火葬作業メーカー「五輪関東」で解雇撤回を闘う仲間も合流しました。
 「当局(東葛中部事務組合)による昇級停止・運転はずしを許さず、今後も闘い続ける。一人の仲間の解雇も許さず、11・1日比谷に決起し、道州制・民営化を粉砕しよう」と訴えました。
 情宣に打撃を受けた当局は仕事時間中、私に「一日中机から動くな」と転向強要をくり返していますが、職場は大分岐し、民間の労働者からは多くの支持が寄せられています。残る数日、「11・1」は道州制・民営化絶対反対派を大登場させるために、現場の団結にかけきって組織戦を闘い抜いていきたい。

 対北朝鮮の臨検法案提出阻止で緊急街宣 マスカットユニオン執行委員 物理重久

 鳩山・民主党政権は、北朝鮮に出入りする船舶への臨検(貨物検査)法案を臨時国会に提出する方針を決めた。海上保安庁が主体ならと、社民党も承認した。北朝鮮への排外主義をあおり、労働者大衆を戦争に動員したいのは、民主党政権も自公政権と何ら変わりがない。極右翼で拉致議連会長代行の中井洽(ひろし)が国家公安委員長・拉致問題相を兼務していることにも、その意志が表れている。
 自衛隊だろうが海保だろうが、臨検は戦争につながる挑発行為だ。政府は、臨検を強行して武力衝突となれば、やはり自衛隊が必要だと言って戦争にエスカレートさせるつもりなのだ。
 とめよう戦争への道百万人署名運動・岡山県連絡会は、国会開会前日の10月25日、JR岡山駅前で臨検法に反対する緊急街宣を行った。連絡会の代表は「岡田外相が普天間基地県外移設の公約を破る発言をした。貨物検査法は北朝鮮に戦争を挑発する法律だ。北朝鮮への傲慢(ごうまん)な考えから戦争を挑発する日本政府を許してはならない」と訴えた。
 労働者の首が簡単に切られる社会になると同時に、北朝鮮への排外主義があおられてきた。支配層は「分かりやすい敵」をつくり、排外主義で労働者大衆の怒りや不満を外へそらそうとしているのだ。
 排外主義の扇動や侵略戦争に反撃することは労働組合の無条件の義務だと思う。アメリカのように、軍隊に入って戦争に行かなければ生きて行けないような貧しい若者、青年労働者を生み出しているのは政府と資本家ではないか。労働者の敵は「北朝鮮」ではなく、資本家とその代弁者である政府だ。

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週刊『前進』(2415号6面2)(2009/11/09 )

 8学生奪還へ法廷で激突

 4・24裁判 裁判長にカウンターパンチ

 検察側冒陳が惨めな破産

 10月30日、法大4・24解放闘争裁判が東京地裁刑事第17部で行われた。前回の初公判で恩田亮君と冨山小太郎君をいきなり退廷させた「貴様」裁判長・登石郁朗にカウンターパンチを炸裂(さくれつ)させ、これ以上ない大勝利をかちとった。
 冒頭、参加した8人の弁護人全員が登石弾劾の意見を述べた。「被告人の意見陳述の内容に踏み込み、警告もなく一発で退廷させた意味がわかっているのか」「法廷は裁判長の自尊心を守る場ではない。そんなことで被告人の防御権が否定されて良いわけがない」「恩田君の陳述が不穏当だと言うが、不穏当な訴訟指揮を行ったのは誰だ」
 被告団と団結して立ち上がった弁護団の怒りと迫力に法廷の空気は一変した。居丈高だった登石は「裁量権の逸脱とは言えない」とつぶやくのが精いっぱいだ。
 続いて、登石の抵抗を振り切って内海佑一君が発言した。「登石こそ土下座し、自己批判し、監獄へ行け。全員を釈放しろ」。容赦のないアジテーションを炸裂させ、11月集会の訴えまでやりきった。登石は退廷命令の暴力にすがることもできず、お手上げ状態となった。齋藤郁真君は「近代裁判と魔女裁判の違いを知っているか。被告人が主役として、防御権が認められていることだ」と説教を食らわせた。
 たまりかねた登石は「これはひとり言ですが。冷静な判断のため法廷警察権を行使した……」と惨めな自己弁護を始めた。

 闘わなければ命もなくなる

 恩田君は、前回やり残した意見陳述を断固貫徹した。冨山君も意見陳述に立ち、登石を徹底批判したうえで、「今や大学は地獄の底だ。学生が物として扱われ、闘わなければ命の保障もない。この現実への怒りこそ法大闘争の原点だ。大学を私物化する理事会と大学への建造物侵入をデッチあげる裁判を許さない。われわれの闘いにこそ希望がある。ともに革命をやろう」と熱く訴えた。
 続く弁護人意見陳述も、法大生との熱い合流を果たした法大4・24闘争が犯罪になどなるわけがないことを、鮮明に突き出すものだった。
 「私の法廷は私のやり方でやる」などと言って国家暴力そのものとして現れる登石と法大当局は同じだ。学生の主体性を認めず、暴力支配しかできない。法大4・24解放闘争裁判は、法大暴処法弾圧裁判とともに、大学を私物化し学生を踏みにじる法大当局、資本家、国家権力を串刺しにし、打倒するまでやまない闘いとして前進している。法廷の主人公は被告だ。力関係は逆転した。
 さらに、この日の勝利は検察官の冒頭陳述に破産を強制することで決定的となった。検察官は、「共謀」して「侵入」し「業務妨害」したなどデッチあげるが、各被告人の具体的行為を一切特定できない。弁護団と被告団が次々と抗議、「何の罪を立証するつもりか。こんなにあいまいでは、防御活動も裁判すらも成り立たない」と迫った。検察官はオロオロし黙り込むばかりで、裁判の続行も危うくなった。裁判所もついに「1週間以内に書面で具体的行為を特定せよ」と検察官に異例の命令=助け船を出さざるをえなくなった。
 こんなデタラメな裁判のために半年もの長期間、被告人を勾留することは許されない。直ちに公訴棄却し、全員を釈放せよ! 獄内外の団結を強め、獄中の仲間を今すぐ奪還しよう!

 暴処法裁判 顔・名前を特定できず

 無用な写真帳を徹底追及

 11月4日、法大暴処法弾圧裁判の第3回公判が、東京地裁刑事第1部で行われた。検察側証人として登場した3人の警視庁公安1課の刑事に対し弁護団と被告団が全力で挑み、これをぶちのめす裁判闘争となった。
 冒頭、午前中に闘いとられた10・16公安条例違反デッチあげ弾圧の勾留理由開示公判に連帯して、新井拓君が意見表明を行った。「10・16集会への弾圧は、法大当局が処分した学生を学外に排除、それを公安警察が逮捕した。こんな合作は許されない。民主党政権への幻想をあおり、学生の自由と未来を奪う法大当局は破産している。裁判所もその先兵として法大闘争に敵対している。こんな弾圧をうち破る正義と真実と力がわれわれにはあり、必ず勝利する。今すぐ全員を釈放せよ」
 続いて増井真琴君が発言した。「不当な接見禁止により、書籍の購入が自由にできない。書籍の差し入れも、罪証隠滅のおそれがあるなどとして禁じられている。本が差し入れられると罪証隠滅になるのか。勾留は6カ月にもなっている。いいかげんに釈放しろ」
 裁判所自らが、被告人を獄中に閉じこめるために裁判を利用している。秋吉淳一郎裁判長は被告団の怒りから逃げ回り、「じゃあ次」と言い捨てることしかできない。卑劣な弾圧者だ。

 公安のデッチ上げを暴いた

 最初の公安刑事は、警部補・長谷山忠夫だ。入構禁止看板の「器物損壊」状況を実況見分し調書にまとめたという。島章弁護人が反対尋問に立ち、そのデタラメさを次々と暴いていった。「許可なき者の入構禁止」と書くべきところを、「許可なき者以外の入構禁止」と書いた間違い3カ所など、実況見分調書には合計8カ所ものデタラメがあった。長谷山は「詳しく見ていなかった」と開き直ったが、語るに落ちる。「ふざけるな。こんなもので勾留されているのだぞ」と被告席と傍聴席から怒りの声があがった。
 そして被告団も容赦のない反対尋問を浴びせ、公安刑事の正体を暴いた。長谷山は、無罪判決をかちとった5・28弾圧でもデッチあげ実況見分を行った。本件では仲間を売り渡させるために法大生につきまとい検察庁に強制的に拉致した張本人だったことを認めた。断じて許しがたい。
 警部補・菅野武は、本件で逮捕した11人と「関係者」と称する6人、合計17人の写真を張った写真帳を作成したという。しかし写真について、誰が、いつ、どこで、何のために撮影したものか説明できない。17人の中には顔も名前も特定できない者が何人もいる。写真には法大文化連盟のブログから勝手に流用したものまで含まれている。写真を紙に張っただけの人物に証明できることなど一つもない。
 一方、菅野は恩田君に対し取調室で「お前はす巻きにされて、海にほうり込まれるぞ」と大声をあげ脅迫していた人物であることが暴かれた。恩田君がこの事実を突きつけ、卑劣な公安刑事を徹底追及した。
 3人目の巡査部長・武村悦夫は、法大生の自宅にガサ入れを行い、不当な無差別押収を行った人物だ。井堀哲弁護士の鋭い追及が開始され、次回へ続行となった。
 不法で汚い手を使いまくる公安刑事が「証人」面で法廷に現れること自体が、暴処法弾圧のデッチあげ性を示すものだ。デタラメな検察立証を今すぐ中止しろ。ただちに仲間を釈放せよ。

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週刊『前進』(2415号6面3)(2009/11/09 )

 10・31狭山西郡集会 “狭山解体攻撃”許さぬ

 3者協議路線と徹底対決

 10月31日、石川一雄さんへの寺尾裁判長による無期差別判決から35年のこの日、11・1労働者集会1万人の団結で狭山勝利を切り開こうと、主催3団体(部落解放同盟全国連西郡支部、八尾北医療センター労働組合、関西労組交流センター)など70余人が八尾北医療センターに結集した。

 1047闘争と結合し闘う

 冒頭「差別裁判打ち砕こう」を斉唱、石川一雄さんの「権力の差別犯罪として徹底糾弾の貫徹を通して無実の罪を晴らしていく」とのメッセージを全国連西郡支部青年部が朗読した。この決意に応える基調報告を、岡邨(おかむら)洋・全国連西郡支部長が行った。
 基調報告の第一は、狭山勝利を国鉄1047名闘争で切り開くことだ。「労働者の怒りで自民党支配を打ち倒した巨大な革命情勢だ。出発点は国鉄分割・民営化だ。23年間決着させられなかった1047名闘争には、新自由主義・民営化攻撃と対決する団結と力がある。国鉄分割・民営化と地対協路線は一体であり、1047名闘争と狭山闘争の結合こそ勝利の路線だ」と提起した。
 第二に、鳩山政権による3者協議を使った狭山闘争解体を許さず、狭山闘争に責任をとりきるということだ。
 解放同盟本部派や全国連本部は3者協議での「お願い」屈服路線をとったが、石川さんの権力との非妥協の信念をへし折ることはできない。森本さん追い出し強制執行と絶対反対で闘った2・26闘争は「全国連西郡支部と八尾北労組が実体的にも狭山責任勢力として躍り出た闘い」だと自信を持って提起した。
 最後に岡邨さんは、八尾市が10月13日付文書で、八尾北医療センターが鑑定に応じないなら「契約違反」だと決めつけ、「契約解除」もあると通告してきたことを弾劾した。
 「冗談ではない。八尾北医療センターは『診療所と介護保険事業』に使うという契約書どおり、一貫して地域の医療と介護を担ってきた。八尾北をつぶさないと道州制=民営化・首切り、労組破壊が進まないから問答無用の八尾北つぶしに出てきた。国鉄1047名闘争を先頭に、八尾北の体を張った闘いは必ず八尾市全体、全国、全世界の労働者の憤激と団結を呼び起こします。11・1に総決起を」と結んだ。
 藤木好枝八尾北医療センター労組委員長、高橋進八尾北命と健康を守る会会長、「国労5・27臨大闘争弾圧被告団長」富田益行関西労組交流センター代表と全学連が決意表明。最後に支部青年部の音頭で元気に団結ガンバローを行い、西郡を練り歩いた。辻々で、地区協(解同本部派)と吉岡(全国連本部)による闘争敵対=団結破壊を弾劾し、狭山勝利と11・1総決起を訴えた。
(写真 狭山闘争の勝利と11月労働者集会総決起を誓った【10月31日 八尾北医療センター】)

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週刊『前進』(2415号6面4)(2009/11/09 )

 星野文昭さん 11・1集会メッセージ

 怒り解き放ち再審無罪へ

 1971年渋谷暴動闘争で「殺人罪」をデッチあげられ、35年間も獄中で闘う星野文昭さんから11・1集会へのメッセージが届いた。(編集局)
     *
 本日の集会は、大恐慌下の失業・戦争と対決し、全世界の労働者人民の団結した闘いによって資本主義と階級社会を終わらせ、人類の解放をかちとることを呼びかける歴史的集会です。
◇資本主義の命脈尽きた
 大恐慌を公的資金投入と粉飾会計によってのりきる方法は、大恐慌の二番底、三番底をしか結果しません。それはもはや、労働者人民に、働くことも食べさせることもできず、民営化・労組破壊による大量首切り、賃下げ、労働強化−生活破壊と争闘戦の末の戦争を強制する以外にありません。
 資本が労働者を賃金奴隷として無制限に搾取し自己増殖することによって経済・社会を回す資本主義は、74―75年恐慌、新自由主義、大恐慌を経て、もはや、その歴史的生命が尽きています。
◇労働者階級の自己解放
 この現実への労働者人民の怒りが、日本帝国主義の支配=自民党支配を崩壊させました。しかし、それに代わった民主党政権は、連合を使って労働者の怒りを抑え、体制内に取り込んで資本主義を維持するためのものです。
 実際に生産を担い、社会を動かしている労働者の団結した力こそが、自らを賃金奴隷から解放し、社会を変える力です。この力で農民をはじめ、全人民の自己解放的決起をかちとり、資本主義を打倒して、すべてを労働者人民の手に奪い返し、誰もが人間らしく生きられる共産主義社会を実現する、それが可能な時代を私たちは手にしています。
 労働者階級の自己解放闘争によってしか、全人民の自己解放的決起をかちとって資本主義を終わらせ、階級社会の下でのあらゆる差別・抑圧からの解放、つまり普遍的人間解放を実現することはできません。
 労働者人民の力を全面的に信頼し、資本・権力、体制内指導部と非妥協的に闘って、1047名解雇撤回、法大闘争、労農連帯、国際連帯の闘いの勝利をかちとりましょう。
◇無期を打ち破ろう!
 このような闘いを圧殺するために、私の無実を百も承知で無期を強い、35年も投獄していることへの根底的怒りを解き放ちましょう。再審無罪・即時釈放を、全労働者・全社会的闘いとし、必ず、合流をかちとりましょう。ともに闘い、全未来を獲得しよう。

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週刊『前進』(2415号6面5)(2009/11/09 )

 実弾射撃に抗議

 沖縄海兵隊北富士演習 これがオバマの正体

 とめよう戦争への道!百万人署名運動・山梨連絡会、都留文科大学生活協同組合労働組合、山梨合同労働組合は11月2日、この日から10日間北富士演習場で行われる在沖縄米海兵隊の県道104号越え実弾射撃訓練の本土移転演習に抗議して、演習場正門前で申し入れ行動を行った。
 同訓練の本土移転演習が北富士で行われるのは3年ぶり。人員340人、榴弾砲6門、車両80両による過去最大の演習だ。演習拡大の事実は、オバマ米大統領の唱える「平和」や「核廃絶」がまやかしであり、米帝がイラクやアフガニスタンだけでなく、イランや北朝鮮へ侵略戦争を拡大しようとしている証拠だ。
 しかも北富士演習場とされた梨ケ原一帯は、忍草農民の先祖伝来の入会地だ。今回の演習でも米軍は前回同様、忍草農民の闘いでかちとった日曜日の立入権を踏みにじり、10日間連続で演習場を占拠して夜間演習を強行しようとしている。
 申し入れ行動は、北富士闘争に生涯をささげた北富士忍草母の会の故天野美恵事務局長の遺志を労働者階級が引き継ぐものとして行われた。
 午前10時、3団体は北富士演習場正門前に集まった。マスコミが取材する中、3団体は用意した抗議申入書を読み上げ、演習場管理責任者の代理として現れた役人に3団体の申入書を手渡した。
 (投稿・織田三郎)
(写真 母の会・天野美恵さんの遺志を引き継ぎ3年ぶりの本土移転演習を弾劾【北富士演習場】)

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