ZENSHIN 2012/10/08(No2555 p06)

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第2555号の目次

(写真 “10・1決戦に勝利した” DC会館でのストライキ総決起集会で宣言【10月1日 千葉市】)

1面の画像
(1面)
外注化阻止・非正規職撤廃・国際連帯 11・4集会に万余の大結集を
原発・戦争・改憲の野田を倒せ
記事を読む  
動労千葉 外注化に怒りの決起  60時間ストでJR資本を撃つ(10月1日) 記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
(2面)
動労千葉 労働局に徹底抗議  “偽装請負を見逃すのか!”(10月3日) 記事を読む  
動労連帯高崎 籠原派出で当局追及  職場の怒りの先頭に立ち(10月1日) 記事を読む  
JR水戸支社 外注化強行に青年の怒り  制服もそろわず業務は破綻(10月1日) 記事を読む  
民主労総がストに連帯
日本大使館前に陣取り “JR外注化阻止”訴え(9月27日)
記事を読む  
10・1外注化阻止闘争の地平固め11・4集会万余の結集へ総決起を
新自由主義うち砕く本格的決戦へ  革共同中央労働者組織委員会
記事を読む  
(3面)
1047名解雇撤回!  11・4労働者集会に結集しよう 国労闘争団のアピール 記事を読む  
動労千葉物販に全力を  外注化阻止闘争と署名運動を武器に職場に分け入ろう 記事を読む  
(4面)
青年労働者集会 青年の大反乱が始まった  外注化・非正規職化と対決 記事を読む  
労働者の力で原発なくそう 11・4集会へ大結集を A
がれき拡散で被曝を全国化  「復興」のためと「反原発」圧殺
被災地が望む現地処理は可能 被曝労働反対を運動原則に
記事を読む  
9・28官邸前 “11・11に100万人集まろう”  熱いコールとどろく(9月28日) 記事を読む  
集団疎開裁判「仙台アクション」
“子どもを避難させろ”  150人で集会・デモなど多彩に(10月1日)
記事を読む  
2012年日誌 9月25日〜10月1日
オスプレイ、普天間配備開始/大間原発の工事再開表明
記事を読む  
(5面)
オスプレイ配備強行許さず労組再生し基地全面撤去へ  革共同沖縄県委員会 記事を読む  
全国から10・19法大デモへ
処分策動-学祭規制粉砕しキャンパスを解放しよう  マル学同中核派・法政大学支部
記事を読む  
千葉県三里塚集会 “農地絶対守る”  10・7現地大結集誓う 記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
星野再審闘争 東京高裁は証拠開示を  異議申立補充書提出しデモ(9月28日) 記事を読む  
動労千葉・鉄建公団訴訟、解雇撤回・JR復帰の判決を求めるための東京高等裁判所あて署名のお願い 記事を読む  
迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判 記事を読む  

週刊『前進』(2555号1面1)(2012/10/08 )

 外注化阻止・非正規職撤廃・国際連帯 11・4集会に万余の大結集を

 原発・戦争・改憲の野田を倒せ

 10・1検修構内業務外注化と強制出向に対し、動労千葉は10月1日から5日にかけ、計60時間、2波のストに立った。絶望的に破綻的な外注化を強行するJRをガタガタに揺さぶり、“検修業務をJRに絶対に戻す”という強力な決意みなぎる闘いへの突入だ。今やJR職場に青年労働者を軸に怒りの総反乱が起こり、鉄道労働者としての誇りがみなぎり、労働運動の地殻変動が生まれている。この力が必ず外注化をつぶす。国鉄分割・民営化以来25年間の不屈の闘いが、外注化阻止決戦として発展し、JR体制と新自由主義を打倒する階級的労働運動の新段階を切り開いている。動労千葉や動労水戸に続き、すべての産別と職場で外注化阻止・非正規職撤廃に決起し、10・7三里塚闘争から11・4の巨万の決起へ突き進もう。

 外注化の破綻あらわに

 10月1日の朝、幕張車両センターでは山田護幕張支部長を先頭に千葉鉄道サービス(CTS)に出向となった組合員、JR本体に残った組合員が一つにまとまって、凛(りん)として職場に乗り込んだ。JRとCTS双方の管理職たちがあふれる職場で、当局を徹底追及し、正午からストライキに突入した。
 事前通知の受け取り拒否、出向説明拒否の時限ストなどの闘いが、労働者に何も説明できないままでの10・1外注化強行という事態をJR−CTSに強い、それを武器に当局をさらに追いつめている。
 外注化強行の初日からJR当局は完全に追いつめられた。動労千葉組合員が担当していた外注業務(構内入れ換え、仕業検査、検査派出)を、JRは助役などをかき集めて実施し、組合員によるスト破り弾劾の追及に「今日はCTSに委託していない」と弁解する始末だ。JR本体と委託会社が日ごとに作業を変更する事態こそ、完全な偽装請負だ。幕張車両センターでは入れ換え業務の組み立てができず出区が遅れ、本線でも15分の遅延が出た。就業規則や内規の説明もできず、作業指示さえ出せなかった職場もある。
 さらに、第2波スト中の千葉労働局追及行動では、出向の要件すら満たさず、「出向が崩れたら業務委託も崩れる」と労働局が口にせざるをえない事態に追い込んだ。
 このストに先立つ9月27日、韓国・民主労総ソウル本部などが動労千葉の外注化反対ストを支持し、日本大使館前での連帯行動に立った。「動労千葉のストライキ闘争を民主労総ソウル地域本部が支持し、連帯します」「JR外注化阻止! 非正規職撤廃! 強制出向反対」の横断幕を掲げ、警察権力と激突しつつ記者会見もかちとった。イジェウン本部長を先頭に、ソウル本部の歴代本部長やサイバー大学・キムスンホ代表ら、日韓連帯をともに闘ってきた同志たちの感動的決起だ。
 外注化阻止は、新自由主義と闘う世界の労働者を一つにする歴史的な闘いだ。11・4で労働者の国際連帯をさらに打ち固めよう。

 労働運動の大攻勢の時

 動労千葉は定期大会で、@今後2〜3年のうちに、外注化された検修・構内業務をJRに戻すための闘いに全力をあげる、A計画業務、機動班、機能保全などのさらなる外注化を阻止する、B外注化の最大の弱点が偽装請負であることから、CTSにおける徹底した摘発・追及などの抵抗闘争を闘いぬく、C反撃の最大の武器である組織拡大闘争に、全組合員の総決起をかちとる、DCTSの労働者を組織するという新たな課題に向けて取り組みの全体化を図る――という「獲得目標」を設定し、この外注化阻止決戦に突入した。
 外注化によって労働組合が団結を崩されるどころかますます強固にし、組織として外注会社に乗り込み、偽装請負の徹底追及と反合理化・運転保安を掲げて職場闘争を闘い、同時に組織拡大を目指す闘いは、労働運動の未曽有の挑戦であり、階級的労働運動の歴史を画する闘いだ。ここに外注化をつぶす道がある。
 10・1外注化阻止決戦は新たな本格的な段階に突入した。それは、大恐慌の激化と新自由主義の破綻の中で、階級的労働運動が体制内勢力の無力で無残な姿を暴き出し、青年労働者を先頭とする巨万の労働者階級との結合をかちとる大攻勢の時代への突入だ。
 国鉄分割・民営化絶対反対で闘いぬいてきた動労千葉を先頭とする闘いの地平は、受動性・無為性ゆえに合理化攻撃に敗北してきた戦後労働運動の限界をのりこえ、反合・運転保安闘争で職場支配権を果敢に奪い返し、労働者の共同性を奪還し、今や青年労働者との自己解放的な団結を生み出すに至った。今こそ労働運動での全面的攻勢に打って出よう。

 4大産別での大反乱を

 11・4労働者総決起集会は、このJRで開始された大反乱を全産別・全階級に押し広げる歴史的な大集会だ。11・4の巨万の総決起に向け全力で闘う時が来た。
 すでに全国の職場で青年労働者の必死の闘いが始まっている。非正規職の青年労働者の現実こそ、新自由主義下のプロレタリアートの現実そのものであり、彼らこそ革命の決定的主体だ。その闘いの中から、正規・非正規の分断をのりこえ、非正規職撤廃をかちとる実に豊かな教訓が生まれている。職場の現実を外注化阻止・非正規職撤廃と解雇撤回の視点からとらえ、反合・運転保安闘争路線を武器に労働組合として闘いを始めることだ。
 自治体や教労の現場での攻防も決戦を迎えている。東京都足立区は「日本公共サービス研究会」を始動させた。可能な民営化を強行し「これ以上のスリム化は限界に近い」という中で、全国152自治体と連携し、窓口業務などの外部委託を全面的に推進するためだ。JRでの全面外注化と「偽装請負」の強行をてこに自治体の全面外注化、総非正規職化に道を開こうとしているのだ。
 さらに国家公務員・地方公務員の400万円にものぼる退職手当の削減も実に重大な攻撃だ。すでに国家公務員レベルでは妥結し、地方公務員についても労働組合が率先して推進している。これ自体とんでもない労働組合絶滅攻撃だ。しかもこれは「早期退職者募集制度」の導入と一体であり、国家戦略会議・フロンティア分科会の「40歳定年制」提言の具体化、9割・10割非正規職化に道を開く攻撃だ。
 JR外注化は4大産別職場の外注化・非正規職化攻撃と完全に連動している。しかし国鉄決戦と同様に絶対反対と階級的団結で闘えば、連合労働運動の破綻を暴き、青年労働者の根底的流動と決起を生み出すことができる。11・4労働者集会への万余の大結集とそこで生み出される団結で職場と労働組合を根底から変革する力を構築しよう。

 職場から反原発闘おう

 大恐慌下で新自由主義にしがみつく脱落日帝の絶望的反動が噴出している。橋下・日本維新の会の結成、民主党最右翼・野田の再選と自民党の極右・安倍の再登場は、危機にあえぐ日帝がなりふり構わず原発推進・再稼働と新たな領土略奪、戦争・改憲の攻撃に突進する以外ない絶望的な姿を示している。
 野田政権の「革新的エネルギー・環境戦略」は核燃料サイクルの維持、大間原発など建設中の原発の工事再開、原発再稼働が核心だ。野田政権打倒とともに、絶対粉砕あるのみだ。「2030年代原発ゼロ」の閣議決定見送りは米帝、経団連、連合の反対によるものだ。このことが新たな怒りを呼び、反原発闘争をいよいよ本格的段階に押し上げている。福島の根底的怒りと結合し、職場・生産点から反原発闘争をつくり出そう。
 9・9オスプレイ配備反対10万人沖縄県民大会を引き継ぎ、オスプレイの飛行訓練と配備強行に怒りをたたきつけよう。
 国際連帯の旗を高く掲げて、「新自由主義と闘う労働組合の全国ネットワーク」「外注化阻止・非正規職撤廃」「国鉄1047名解雇撤回・JR復帰」「反原発・反失業の国際統一行動」のスローガンのもと、11・4集会の万余の大結集に向け、職場、地域、街頭、キャンパスで闘って、闘って、闘いぬこう。
 11・4の組織化へ「動労千葉鉄建公団訴訟/解雇撤回・JR復帰の判決を求める高裁あて署名」は絶好の武器だ。国鉄闘争全国運動と動労千葉を支援する会の会員を拡大しよう。『前進』を職場と青年労働者の中に大胆に持ち込み、11・4へ全力で闘おう。
 

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週刊『前進』(2555号1面2)(2012/10/08 )

 動労千葉 外注化に怒りの決起

 60時間ストでJR資本を撃つ

(写真 “10・1決戦に勝利した” DC会館でのストライキ総決起集会で宣言【10月1日 千葉市】)

 JR東日本は10月1日、現場から噴出する怒りの声を無視して、検修・構内業務の外注化を強行した。動労千葉はこの暴挙に怒りを爆発させ、10月1〜5日、一糸乱れぬ団結で強力なストライキを打ち抜いた。
 1日朝、幕張支部の組合員はJR幕張本郷駅に集まり、千葉鉄道サービス(CTS)に強制出向になった組合員、JR本体に残った組合員がひとつになり、早朝から駆けつけた他支部の組合員、支援の激励の中を職場に乗り込んだ。
 CTSに初出勤した組合員には午前中、説明会が行われた。就業規則や内規の説明もまともに行われない。組合員は、あらためて徹底的な当局追及闘争を闘い抜いた上で正午から堂々と第1波ストに入った。
 午後3時、ストに入った組合員がDC会館に集まり、スト突入集会が開催された。

 「借りは倍にして返す!」

 あいさつに立った田中康宏委員長は「出向に出された組合員、JRに残った組合員を分断し、労働組合をつぶし、労働者を非正規に突き落とす。こんなことは絶対に許さない。われわれは闘い続ける。絶対に粉砕し、外注業務をJRに戻す。今日のストは新しい闘いの第一歩だ」と訴えた。
 幕張支部の山田護支部長は「これで負けたわけじゃないんだけど本当に悔しいです。シニア制度で『外注化は認められない』と辞めていった先輩方、『君たちが入れば止められるんだよ』と話して動労千葉に入ってくれた青年部に、申し訳ないと言いたい。絶対にこの借りは倍にして返す」と感動的な発言。これを受け青年部の代表は「山田支部長が『青年部に申し訳ない』と発言しましたが、まったく後悔していない。外注化はなによりも青年部の問題、これからも青年部が先頭に立ってやっていく」と意気軒高と発言した。スト拠点支部からの発言が続いた。千葉運転区支部や乗務員分科会からも「乗務員は国鉄時代以来、検修の仲間と一体でやってきた。切っても切れない関係だ」「安全を切り捨てるような会社に未来はない。乗務員分科会もこの攻撃を粉砕するためにがんばります」と述べた。
 職種も世代も越えた熱い団結が示された感動的な決起集会となった。
(写真 民主労総が動労千葉に連帯 JR外注化に反対し9月27日、ソウルの日本大使館前で抗議=記事2面

 外注化=安全破壊許さない

 2日午後、第1波24時間のストをやり抜き、全組合員が職場復帰した。
 京葉車両センター前では、強制出向を発令された組合員を激励し、送り出す門前集会が開催された。正門前に居並ぶ十数人の管理者を前に、青年組合員が腹の底からの怒りを爆発させた。「先日、運輸部長が職場に来て話しました。『この世の中に沿った、流れに乗った選択をしなければいけない』。世の中の流れに乗るって何ですか。安全軽視、コスト削減でしょ。それが尼崎事故とか関越道のバス事故に発展するんだよ。誰が責任取るんだよ。おまえら責任取れるのかよ!」。出向を強制された青年の怒りに、管理者たちは下を向くことしかできない。
 職場復帰した組合員は2日午後から3日午前、さらにガンガンと当局追及行動を闘い抜いた。外注化が強行された習志野運輸区、木更津・鴨川・上総一ノ宮・銚子の各検査派出でも創意をこらした闘いが展開された。
 3日正午を期して第2波ストに突入。ストは5日の泊まり勤務者の勤務明けまで闘い抜かれた。3日午後には、労働局への抗議・申し入れ行動が闘われた(記事2面)。
 4日午後にはスト集約集会がDC会館で開かれた。田中委員長は「出向説明会粉砕の指名スト開始から約2週間、すばらしい闘いをやり抜いた組合員のみなさんに感謝したい。この闘いを通して『絶対に勝てる』という確信をつかんだ。ガタガタになったのはわれわれではなく当局だ」と中間的総括を返した。
 長田敏之書記長は、職場抵抗闘争、組織拡大、11・4労働者集会への総決起を軸に当面する方針を提起。激戦激闘を闘い抜いた組合員は、外注体制粉砕の確かな手応えを携え、5日からの新たな闘いに突入した。

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週刊『前進』(2555号1面3)(2012/10/08 )

前進速報版から 前進速報版から

▼郵政雇い止めを弾劾し近畿支社で就労・社前闘争やりぬく▼「偽装請負を摘発しろ」と動労千葉が労働局へ抗議の申し入れ(動画)

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週刊『前進』(2555号2面1)(2012/10/08 )

 動労千葉 労働局に徹底抗議

 “偽装請負を見逃すのか!”

 動労千葉は10月3日午後、ストの渦中で千葉労働局への抗議・申し入れ行動を行った。前回8月28日は、偽装請負の違法申告を行った申立人全員が庁舎に入ったが、労働局は今回、不当にも5人に制限してきた。組合員の怒りは高まった。
 代表を送り出した組合員は、「立ち入り調査をすぐに行え!」「毎日、偽装請負をやっているぞ!」とシュプレヒコールを繰り返した。
 田中康宏委員長は「労働局への要請を始めてからもう1年だ。労働者がこうやって突き落とされ安全が破壊される。それを指をくわえて見ているのは、ある意味で人殺しに手を貸しているようなものだ」と労働局を激しく弾劾。組合員も次々とマイクをとり10月1日以降の現場の生々しい実態を暴露し「労働局はいったい誰の味方なのか!」と怒りをあらわにした。
 抗議・申し入れを終えて出てきた川崎昌浩執行委員は、「千葉労働局の担当者から、今回の強制出向が『出向の4要件』(@人事交流のため、A会社の経営が傾いているため、B技術移転のため、C能力開発のため)にあたるのかどうか聞かれたが、何ひとつあてはまらないことを一つひとつ確認した。労働局側も最後には『今回の出向を今後重大な争点として問題にしていきたい』と言わざるをえなかった。職場で闘い、具体的な偽装請負の事実、出向要件の問題を徹底的に明らかにすることが外注化された仕事をJRに戻す道だ」と提起した。
(写真 「すぐに立ち入り調査を行え!」。千葉労働局への抗議・申し入れに決起した組合員は怒りのシュプレヒコールをたたきつけた【10月3日 千葉市中央区】)

 “尼崎事故”を繰り返すな!

 この日の発言では、10月1日以降の検修職場のデタラメかつ破綻的現実が次々と報告された。
 習志野運輸区ではCTS(千葉鉄道サービス)が用意したのは電話機とファックスだけ。工具も詰め所も何も変わらない。冷蔵庫や洗濯機、湯沸かしポットまでJRのもので“混在”もいいところだ。CTSの就業規則や内規の説明を求めても、当局は「これまでと変わらない」と言うだけだ。違う会社の指揮命令下に入って何も変わらないとはどういうことか。
 またJR千葉支社は、1〜5日の強力なストの配置に恐怖し、動労千葉組合員が担当していた外注業務(構内入れ換え、仕業検査、検査派出)をJRの助役などをかき集めて遂行した。当局の都合で、ある日はJRがやり、ある日はCTSがやる。これ自身が百パーセント偽装請負だ。
 外注化で現場は大混乱だ。幕張車両センターでは入れ換え業務が滞り、快速列車の出区が遅れ、本線で15分遅延した。一ノ宮検査派出ではCTSのパソコンが立ち上がらず朝まで仕事にならない。木更津派出や習志野運輸区でも、仕業検査など作業の組み立てができず大混乱になった。これが検修外注化の実態だ。
 田中委員長は「職場は本当にガタガタだ。こんなことが続いたら必ず第2の尼崎事故が起きる」と警鐘を鳴らし、「その時、労働局は責任をとれるのか」とあらためて労働局を弾劾した。
 動労千葉の10・1〜5ストは文字通り全組合員の怒りの総決起となり、当局を震え上がらせた。労働組合が一致団結して立ち上がれば外注化・非正規職化の攻撃は必ず打ち破れることを、あらためて鮮烈に示した。外注化された業務をJRに戻し、青年労働者の未来を守り抜く道は間違いなくこの闘いの中にある。
(写真 組合員と支援の労働者の声援を受け、職場に向かう動労千葉幕張支部【1日 幕張本郷駅前】)

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週刊『前進』(2555号2面2)(2012/10/08 )

 動労連帯高崎 籠原派出で当局追及

 職場の怒りの先頭に立ち

 動労連帯高崎は1日、高崎車両センター籠原派出で外注化阻止の宣伝行動に立ち上がった。「10月1日強行」しか頭にないJRの姿勢に現場の怒りは高まる一方だ。TTS(高崎鉄道サービス)の勤務表が公表されず、休暇申し込みや勤務変更ができなくなった。その連絡を迫られた助役は「TTSの統括にやらせろ!」と激高する始末だ。休日問題では数万円単位の減収になることが判明している。出入口でビラを渡すたびに怒りの声が返ってくる。
 午前8時半、食当の準備を整えて漆原芳郎副委員長が出勤してきた。職場の団結形態のひとつである食事作りを外注化後も継続することを東労組の敵対を打ち破ってもぎ取ったのだ。はじき飛ばされたのはカクマルとその同調者だけだ。
 漆原副委員長の制服はJRのまま。TTSの制服はこれから支給するという。点呼と同時に漆原副委員長を先頭に外注化粉砕まで続く職場丸ごとの追及闘争が始まった。
(写真 職場に入る漆原副委員長【左】を和田山委員長【中央】が激励【10月1日 籠原派出】)

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週刊『前進』(2555号2面3)(2012/10/08 )

 JR水戸支社 外注化強行に青年の怒り

 制服もそろわず業務は破綻

 JR水戸支社は1日、検修・構内業務外注化を強行し、動労水戸組合員10人を含む81人を水戸鉄道サービス(MTS)に強制出向させた。勝田車両センターを始めとする全職場は怒りに包まれている。
 勝田車両センターでは、出向対象者の制服がまったくそろっていない。各所からかき集めてきた制服のサイズは体に合わない。JRの制服を着てMTSのヘルメットをかぶっている状態だ。MTSの作業指示責任者はまったく経験がないので適切な指示を出せない。電車が入構してくると、無線で「運転士がいません」と絶叫している。1日中バタバタしている状態が続く。昨日まで「遅れるな。時間を守れ」と言っていた管理者が「いや、遅れてもいいんだ」と居直る。真面目に仕事をしてきた青年たちに怒りが拡大する。水戸運輸区でも、油漏れの指摘に「おれが見てもわからないからメモしといて」と現場に来ない管理者に怒りが爆発している。さらに、土浦運輸区では、4日になっても出向者への説明会が終わらず、業務に穴が開いた。
 そもそもMTSの事務所は電話もファックスもつながっていない。コピー機もない。なんの準備もしないで外注化したのだ。「いったいおれたちをなんだと思っているのだ」と激しい怒りが表明された。東労組はあわてて職場集会を入れて青年たちの怒りを鎮圧しようとしているが、逆に正体が大衆的に暴かれる事態となっている。
 動労水戸は、青年の未来のために闘い抜いてきた誇りと外注化を必ず粉砕できる確信をもち、勝利者として10月1日に突入した。動労水戸がストを闘い、連日職場で会社とやり合い弾劾する姿を見た東労組の青年たちが立ち上がっている。本格的な外注化阻止決戦が始まった。青年労働者を支配してきた全構造をひっくり返す闘いだ。分割・民営化以来25年のすべてをかけた絶対反対の闘いに応えた青年労働者の総反乱が始まっている。

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週刊『前進』(2555号2面4)(2012/10/08 )

 民主労総がストに連帯

 日本大使館前に陣取り “JR外注化阻止”訴え

 動労千葉を始めとした10・1JR検修・構内業務外注化阻止の闘いに対し、韓国・民主労総ソウル本部が9月27日、感動的な国際連帯行動に立った。その闘いが「動労千葉を支援する会」発行の「外注化阻止ニュース」33号に掲載されましたので、紹介します。(編集局)
(写真   イジェウン本部長)
■韓国・民主労総が日本大使館前で動労千葉ストライキに連帯行動
 9月27日、韓国の労働組合のナショナルセンターである民主労総(約70万人)のソウル地域本部が動労千葉の外注化反対のストライキを支持する連帯行動と記者会見を行いました。
 民主労総は、世界有数の戦闘的労働組合の全国組織として知られています。
 日本大使館前で「動労千葉のストライキ闘争を韓国・民主労総ソウル本部が支持し、連帯します」「JR外注化阻止!非正規職撤廃! 強制出向反対!」などと書いた横断幕を出してアピールを行ってくれました。
 記者会見では、ソウル地域本部イジェウン本部
長や鉄道労組のパクテマン主席本部委員長などが発言しました。

◆民主労総ソウル地域本部イジェウン本部長のメッセージ(抜粋)
 韓国でもKTX(韓国の高速鉄道)、水道、ガス、仁川空港などの民営化・外注化を推進しています。
 最近2、3年の間にKTXの度重なる事故が発生して乗客の不安が高まっています。光明(クァンミョン)駅事故、プサンの金井(クムジョン)トンネル事故などは、維持保守要員のとんでもない不足と円滑でない部品供給、そして外部委託などが構造的欠陥の原因として示されています。
 このような状況でも韓国政府と鉄道公社は安全対策を立てず、「KTXを民営化すればもっと安全で安い価格で利用ができる」などとすぐにウソと分かる宣伝をしています。
 鉄道民営化に失敗した英国の事例で見られるように民営化は国民のための政策ではありません。利潤追求と営利を優先視する財閥と資本のための政策です。安全無視、労働者への責任転嫁、雇用不安、低賃金、長時間労働を強要するJR東日本は10月1日外注化施行を中断しなければなりません。

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週刊『前進』(2555号2面5)(2012/10/08 )

 10・1外注化阻止闘争の地平固め11・4集会万余の結集へ総決起を

 新自由主義うち砕く本格的決戦へ

 革共同中央労働者組織委員会

 JRの10・1検修・構内業務外注化に対し、動労千葉は職場抵抗闘争を果敢に貫き、10月1日からの第1波24時間ストライキと3日からの第2波36時間ストライキを貫徹した。でたらめきわまる外注化の実施ならざる実施が強行されたが、これを阻止する決戦を闘って守り抜いた団結は微動だにせず、怒りはさらにすさまじく燃え上がっている。敗北感などかけらもない。強行したその日から外注化は底なしの破綻に追い込まれた。闘いは絶対に終わらず、どこまでも発展していく。それはまぎれもなくJR体制の終わりの始まりなのである。

 外注化を破綻に追い込んだ動労千葉のストライキ決起

 外注化阻止・非正規職撤廃の闘いは、新自由主義がこの社会にもたらすとてつもない破壊、蹂躙(じゅうりん)、腐敗への労働者階級の根源的怒りとして爆発した。それは闘いによって労働者の誇りを守り抜いた労働組合の団結の無限の力を示している。「外注化阻止決戦に勝利した!」。動労千葉はそう宣言して、勇躍、新たな闘いに打って出ている。
 外注化強行を直前に動労千葉は定期大会を開催し、1985年の国鉄分割・民営化反対ストライキの時に匹敵する、燃えさかる労働者魂と比類ない団結を発揮して、不退転・不屈の闘いに突入した。
 こうしてかちとられた動労千葉ストライキの意義と波及力は、韓国・民主労総ソウル本部の支援連帯行動によってきわめて豊かに示された。動労千葉の闘いは、戦争と大失業の攻撃に立ち向かいプロレタリア世界革命を切り開く、全世界の労働者階級の輝かしい国際的団結を生み出したのだ。
 10・1から10・4に至る4日間の決戦は、世界大恐慌と3・11情勢下でますます激化する日帝権力・資本の攻撃との非和解的激突となった。それは国鉄分割・民営化とJR体制25年に革命的決着をつける決戦として、階級情勢を根底から揺るがしている。
 外注化阻止決戦は、強制出向を巡り、JR東日本における総反乱情勢を引き起こした。動労千葉・動労水戸の階級的正義にあふれる闘いは、平成採の東労組からの離反と階級的労働組合への加入という情勢をつくり出し、それはJR全体に瞬く間に伝播(でんぱ)した。労働組合の枠は一挙に取り払われ、職場生産点にひとつの団結が形成されるまったく新たな情勢が到来した。4・9反革命はついに打ち破られ、闘う労働組合が職場の主導権をとってJR体制を転覆する、血わき肉踊る情勢が始まったのだ。これはまさに地殻変動と言うべき事態だ。
 この闘いは、新自由主義の嵐の中で怒り苦闘するすべての青年労働者に共感をもって受け止められている。
 外注化の強行により敵の破綻はむしろ拡大し、労働者の怒りはどこまでも激化している。「外注化を絶対につぶす!」「外注化された検修・構内業務を絶対にJRに戻す!」「次の外注化も止める!」。新たな決意はみなぎり、新たな闘いは始まっている。
 外注化の最大の弱点は偽装請負だ。偽装請負を徹底的に摘発し追及する闘いはこれからだ。さらに、外注会社の非正規労働者との新たな合流が実現しようとしている。
 外注化強行により、安全の崩壊はきわめて深刻なものになる。このことを全社会に訴えれば、全労働者階級の怒りと決起をつくることはできる。
 外注化阻止・非正規職撤廃の闘いは、国鉄分割・民営化以来の労働運動、さらに日本階級闘争の歴史を画する一大階級決戦となった。だからこそこの闘いは、本格的で全面的な数年がかりの攻防という新たな段階に突入しているのだ。これは全世界の労働者階級を抑圧・搾取し、戦争と貧困に追いやる帝国主義・新自由主義との一大決戦である。
 外注化阻止決戦のつくり出したこの地平を4大産別、6大産別、全産別で物質化し、11・4労働者集会の万余の結集へ大進撃をかちとろう。
 10・1から10・4に至る4日間、党と階級は総力を挙げて歴史的な決起を実現した。この大流動を11・4の大結集に結実させなければならない。そのためにも、この過程でつかみとった外注化阻止・非正規職撤廃闘争の階級的・革命的意義への確信をさらに打ち固め、労働者階級の組織化に打って出よう。

 プロレタリア革命の条件は急速につくり出されている

 1970年代中葉以来、全世界に吹き荒れた新自由主義攻撃は、世界金融大恐慌を自ら生み出すとともに、労働者階級が国際的に団結し、プロレタリア世界革命を切り開く歴史的条件を急速につくり出している。新自由主義攻撃は資本主義・帝国主義の最末期の姿にほかならない。その新自由主義攻撃にとって存立の根幹をなし、延命の生命線になっているのが外注化・民営化であり、非正規職化の攻撃なのである。
 新自由主義の中心軸をなす外注化は、90年代に米帝が採用し、全世界に拡大した。労働者階級は生きていけないような低賃金と無権利状態を強いられた。外注化は徹底したコストダウンを図る上で、ブルジョアジーどもが手にした「打ち出の小槌(こづち)」のようなものだった。ブルジョアジーどもは、国内の労働者階級に対して仕掛けた一個の戦争=階級戦争によって、いわば侵略戦争によってしか得られないような超過利潤を手にし、暴力的な収奪を遂行してきたのだ。
 資本にとって外注化の効果は、それを全面的に貫徹することで初めて得られる。だから外注化は、あくまでフル・アウトソーシング、つまり全面的な丸投げ外注化なのである。資本の本質から発したむき出しの価値増殖運動である限り、それは全資本に拡大する。したがって外注化がもたらす非正規職化も部分的ではありえず、資本は労働者の9〜10割を非正規職にしようとする。こうした極限的な搾取・収奪こそが、人間労働を徹底的に分断し、人間生命を蹂躙し、全社会を崩壊させていくのである。
 この攻撃は、労働者階級を個々バラバラに分断し、団結と抵抗をとことん奪うことによってのみ可能となる。それは、労働者階級内部からの裏切り者、つまり体制内労組幹部らの全面協力なくしてありえない。
 だが、ここにこそ外注化を軸とする新自由主義攻撃の決定的な破綻点がある。この攻撃が強行されればされるほど、その破綻はますます拡大する。あまりに理不尽な攻撃に対して労働者階級が怒りをもってひとたび決起すれば、それは直ちに崩壊する。階級的団結を固め、絶対反対を貫いて闘えば、資本の手先となった既成労組幹部の支配を打ち破り、攻撃を必ず粉砕することはできる。
 動労千葉と動労水戸、さらに国労共闘が国鉄分割・民営化絶対反対闘争と外注化阻止・非正規職撤廃の闘争からつかみ取った真理は、闘う労働組合がある限り、敵のどんな凶暴な攻撃も、その破綻点に転化していくということだ。
 JR資本を中枢とする日帝ブルジョアジーは、その絶望的危機の突破を外注化・非正規職化攻撃にかけ、階級決戦を仕掛けている。彼らは、外注化がどんなに破綻的であろうと、それを強行しなければ自らが崩壊するところまで追いつめられている。だから敵階級は、動労千葉、動労水戸を先頭とする階級的労働運動派と労働者階級大衆を分断し、階級的労働運動を解体することにすべてをかけているのである。
 だがここにも勝利の条件がある。外注化を推進するJR総連カクマルらの無力性と破産性があらわになる中で、外注化攻撃と不屈に対決し実際に勝ち抜くならば、巨大な革命的流動は生み出され、闘う労働組合は再生される。今や青年労働者が、自らの存在をかけて戦闘的労組に続々と結集してくる情勢にある。これは戦後労働運動と今日の日本階級闘争においてはひとつの“革命”だ。それは日帝の支配構造を根底から打ち破る闘いなのである。

 団結固め職場支配権を実力で奪いかえす攻勢的闘いに

 革共同は創成以来の反スターリン主義・革命的共産主義運動と階級的労働運動のすべてをかけて外注化阻止決戦に総決起している。それは、世界大恐慌と3・11情勢下のこの時代に通用する、革共同の労働運動をなんとしても創造する闘いだ。
 この決戦は、戦後階級闘争における革命的労働者党建設を巡る死闘と、分割・民営化攻撃に勝ち抜いた動労千葉を先頭とする国鉄決戦が到達した地平である。労働組合を巡る決戦としてあった国鉄分割・民営化絶対反対の闘いは、今や外注化絶対反対の闘いとして新たな生命力を得て発展しつつある。
 新自由主義との闘いは敵階級の凶暴な攻撃への“防衛”ではなく、破綻した新自由主義に対する“攻勢”的闘いだ。階級的団結を打ち固め、絶対反対を貫き、職場支配権を実力で奪還する攻勢的な闘いこそ、新自由主義を打ち負かすことができる。この闘いは、労働者がその誇りを奪還する自己解放性に満ちている。
 労働者階級にとって最も攻勢的で自己解放的な闘いは、闘う労働組合をつくり出し、再生し、団結を拡大する闘いにほかならない。
 外注化阻止決戦は、膨大な非正規職労働者を組織する闘いとして本格的に発展しようとしている。非正規職労働者の多くを占める青年労働者の怒りをかきたて、魂を揺さぶる闘いこそが、一切を決するのだ。青年労働者の闘う労働組合への結集が圧倒的に実現され、団結が拡大された時、新自由主義を根底的に撃破して、階級的力関係に地殻変動をもたらすことができるのだ。
 外注化阻止・非正規職撤廃の決戦はまた、全原発廃炉・再稼働阻止の闘争と一体となり、被曝労働反対の闘いを決定的に推し進めていく。原発廃絶は被曝労働絶対反対の闘いの前進によってこそ実現できる。「アジサイ革命は、官邸前だけでなく職場にある!」
 国鉄分割・民営化絶対反対から外注化阻止へと闘いが発展する中で、動労千葉鉄建公団訴訟の6・29判決が引き出された。外注化阻止・非正規職撤廃の闘いは、1047名解雇撤回・JR復帰の闘いの新たな発展をも切り開いている。この中でもたれる11・4労働者集会の意義は限りなく大きい。
 ロシア革命のスターリン主義的歪曲以来、プロレタリア革命を達成するために必要とされてきた課題を、外注化阻止・非正規職撤廃を階級決戦として闘うことを通してわれわれは目的意識的に実現する。その核心は、党と労働組合の一体的発展を闘い取ることにある。
 全産別の職場で決然と立ち、資本と体制内労組幹部打倒へ全力で闘うことを通して党細胞と階級的労働組合を建設し、さらにそれを全労働者階級に波及させよう。これはまさに労働者党建設をかちとる“階級決戦”だ。
 職場細胞建設を同時に“階級の指導部”建設として貫徹し、職場の労働組合的団結の形成を党の労働者指導部を打ち立てる闘いとして貫くのだ。中央委員会と細胞の絶えざる相互変革を通して、労働者階級の大地に深々と結びついた地区党を建設し、中央労働者組織委員会と産別委員会を階級の指導部として建設していくのである。
 これはまさに壮大な歴史的挑戦だ。その成否の一切をかけて、11・4労働者集会の大結集に向けて総決起しよう。

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週刊『前進』(2555号3面1)(2012/10/08 )

 1047名解雇撤回!

 11・4労働者集会に結集しよう 国労闘争団のアピール

 和解を拒否して解雇撤回闘争を闘う4人の国労闘争団員から、11・4全国労働者総決起集会への総結集を呼びかける以下のような訴えが寄せられました。不屈に闘う4人の決意に応え、11・4労働者集会への巨万の結集を実現するために奮闘しよう(編集局)。

 「不採用基準」追及しぬく 秋田闘争団 小玉忠憲さん

 JR東日本による外注化絶対阻止のために、現在私はつれあいとともに、国労秋田闘争団のゼッケンを着け、解雇撤回と外注化阻止のノボリを立て、毎月2〜3回はJR秋田総合車両センタ−門前に立ち、「日刊動労千葉」「動労水戸機関紙」「外注化阻止ニュ−ス」と「原発反対デモ」「共に闘う国労の会」のビラを重ねて配布し続けています。今では、徒歩で通勤する国労、JR東労組、JR東日本ユニオン、下請け労働者、管理職らのうち、ごく一部の職制と組合ダラ幹を除き、実に90%以上が毎回受け取る事態が生まれています。ある人は大事そうにカバンに入れ、ある人はじっと読みながら構内に入り、ある人は「おはよう! 頑張っているね」と声をかけてくれる。国鉄分割・民営化でJR不採用になり不当解雇されてから25年、ビラを配布していて労働者同士でこんなに明るく呼吸できる光景は久しぶりで、実に元気が出ます。

 原発反対の声は秋田にも満ちる

 私も参加する「原発反対・秋田デモ実行委員会」に結集する仲間たちは、9月2日に駅前一周デモの第7弾を40人の結集で打ち抜き、11月11日の「100万人行動」に連帯する行動の準備を開始しています。「原発反対! 野田を倒せ!」の声は原発のない秋田でも地に満ち満ちています。
 7月19日の鉄道運輸機構控訴審は、動労千葉の6・29判決を受け、JR東海会長・葛西らを証人として採用するか否かの大攻防でした。「ここで証人採用しなければ審理不尽の非難は免れない」という弁護団の徹底追及に耐えきれず、裁判長は「これから合議する」と裏に回ってみたものの、「合議の結果却下する。これで結審。判決は10月11日」と一方的に決定し、傍聴者のごうごうたる非難の中で逃亡しました。国家とJR資本は追いつめられています。
 この間の最大の攻防点は、「本州3社は1万人の定員割れ」「やむなく全員採用」の方針だったにもかかわらず、いつ、どこで、誰が、どうやって「不採用基準」を策定し、私を採用名簿から削除したのかでした。敵階級は25年にわたりこの点を必死に隠し続けてきました。7628名のJR不採用−1047名不当解雇の中でも、本州不採用−解雇問題こそ、JR総連カクマルと結託した最も悪辣(あくらつ)な国家的不当労働行為であり、国鉄分割・民営化の不正義性を白日のもとにさらすものだからです。この問題を追及し暴くことは、1047名解雇撤回闘争の圧倒的正義性を全面的に示し、国鉄労働運動を再びよみがえらせることに直結します。
 動労千葉の渾身(こんしん)の奮闘と国鉄闘争全国運動の力で、「名簿不記載基準が策定されなければ、原告らは採用候補者名簿に記載され、その結果、JR東日本に採用されたはず」(6・29判決)と認定させたことは、ついに切り開いた画期的・歴史的事態です。したがって私は10・11判決がどのようなものになろうとも、この切り開かれた地平に立ち、断固として不当労働行為責任を徹底追及し、不当解雇撤回闘争を勝利するまで闘い抜く決意です。
 すべての闘う労働者のみなさん! 国鉄分割・民営化−新自由主義との闘いはけっして過去の問題ではありません。青年労働者が置かれている非正規・派遣労働などの過酷な現実との闘いそのものです。動労千葉・動労水戸の血の出るような外注化絶対阻止闘争と国鉄1047名解雇撤回闘争は、青年の未来を切り開く闘いそのものです。そして「原発を今すぐなくせ!」という全人民の闘いの軸をなす闘いです。
 今こそ「新自由主義と闘う労働組合の全国ネットワ−ク」をつくり出そう! 11月4日の全国労働者集会に総結集されることを心から訴えます。

 政府・JRと徹底的に闘う 小倉闘争団 羽廣 憲さん

 1990年の2度目の解雇から闘争団を結成し、国鉄分割・民営化反対、解雇撤回の闘いが始まりました。
 政府による度重なる国労解体攻撃をしのいで何とか闘い続けてきましたが、2010年の4・9政治解決は国労本部の背骨を完全にへし折りました。闘争団幹部は解雇撤回の原則を裏切って中央本部に同調し、4・9政治解決を諸手を上げて歓迎し、謝罪の一言もないまま国家的不当労働行為を容認してしまったのです。彼らは、「雇用・年金・解決金が和解の条件」と言っていたのに、解決金のみで和解してしまいました。階級闘争の本丸であった国鉄闘争が、国家による違法行為を金で容認してしまったのです。
 政治解決を拒否した私たち4名の原告団組合員は、直ちに解雇撤回闘争を継続し、国家的不当労働行為を弾劾し続けました。
 今、国鉄を巡る情勢は第2の分割・民営化攻撃との攻防のただ中にあります。国労本部の完全屈服を確認したJR資本は次々と外注化攻撃をかけてきました。これに対し、動労千葉を始め動労総連合の組織をかけた反撃が開始されています。
 この外注化攻撃は、単に一職場を外注会社に任せるというものではなく、出向・転籍を強いて労働者を非正規職に固定させようとするものです。看板だけはJRで実際の業務は外注会社に丸投げし、偽装請負をさらに社会全体に蔓延(まんえん)させようとする攻撃です。この攻撃を許せば、全社会で偽装請負がまかり通ります。もはやそれは「偽装」ではなくなってしまうのです。巨大企業JRでこんなことをやっていいことになれば、他の民間企業は違法行為のやり放題になります。これでは労働者の未来はありません。
 これと全力で対決し抜き、勝利をもぎりとるには、強固な団結をつくり組織を拡大するしかありません。現場労働者の怒りをひとつにする闘いです。外注攻撃と絶対反対で闘える労働組合だけが生き残り、勝利することができるのです。

 解雇撤回闘争は終わっていない

 国鉄1047名解雇撤回闘争は終わっていません。和解拒否で闘う私たち国労原告団と動労総連合の闘いを結合させて、政府・JR資本と非和解で徹底的に闘い抜くことで、国鉄闘争に勝利したいと思います。
 敵階級の法律をも無視した攻撃は、私たち労働者にとってはとてつもない重圧であり、これとの闘いは「生きさせろ」の闘いそのものです。非正規職に落とし込められて明日が見えない青年の「生きさせろ」の叫びと私たちの闘いは、必ず結びくことができます。フクシマの闘いとも必ず結びつくことができます。
 絶対反対の闘いは労働者階級の団結の鍵です。敵は誰なのか。「敵はひとつだ」と確信した時、ありとあらゆる闘いは団結した力によってさらに発展させることができるのです。すべての労働者、学生、市民、農民は11月4日、東京・日比谷野外音楽堂に集まって、ひとつの敵に向かって反撃を開始する出発点を築きましょう。闘いはここから次のステージに押し上げられます。
 労働者の未来をつかむために、私たちの力で社会を変革しましょう。

 組合員権訴訟に勝利する 鳥栖闘争団 石ア義徳さん

 国労本部は、被解雇者の組合員資格を剥奪(はくだつ)するという前代未聞の暴挙に出ました。これは、JRで働く契約社員が国労に所属していて継続雇用を拒否された場合も同じ扱いです。このことは、国労としては不当な解雇に対してまったく闘わないということをJR資本に対して確約したということであり、社会に向かって解雇撤回を一切闘わないと公言したということです。労働組合は労働者の働く権利を守るために存在するのです。それを国労はまったく放棄してしまいました。
 私は、国鉄分割・民営化に反対してJR不採用になりましたが、それは国鉄分割・民営化は資本の金もうけにはなっても、ローカル線は廃止され国民の生活は苦しくなるばかりだと考えたからでした。当時の国労本部は現場組合員の踏ん張りにより、曲がりなりにも反対の立場を維持しました。しかしながら、その後、本部は政府及びJR資本の言うがままにJR不採用問題にケリをつけてしまいました。

 非正規職の現実から目そらすな

 私たち6千万労働者のうち2千万人は非正規の労働者です。スーパーなどで働く労働者の大半が非正規労働者です。彼らは時給700円程度でフルタイムは非常に少ない。これでは生活はできないし、結婚もできない、親との同居でどうにか生きているというのが現実です。しかもこの状態は日々進行しています。これは日本だけではなく世界中の資本がとっているやり方です。資本は労働者が生きることなどまったく考えず、ただもうけることだけしか考えていません。
 このような過酷な状況に置かれている労働者の現実にまったく対応しようとしない労働組合は組合じゃない。今の国労本部は政府や資本にとって痛くもかゆくもない完全な労資協調の組合です。JRの外注化にはまったく反対しないし、逆にそれを積極的に推進しているのです。私は45年ほど国労組合員としてやってきましたが、実に情けなくて歯がゆい思いです。
 私たちが人間らしく生きたいと思うのは当然のことです。私たち労働者も人間だ。年頃になれば好きあった者どうしが恋愛もし、結婚して子どもに恵まれ幸せな生活を送りたいというごく普通の願いがかなえられないのが、今の世の中の常識にさえなっています。なんという時代でしょうか。
 福島の原発事故を見れば、金もうけのためには平気で人殺しもやるのが資本の正体だということは明らかです。政府及び資本は、危険だと分かっていながら原発の再稼働をしたのです。労働者を金もうけの対象としか見ない資本を許すわけにはいきません。黙っていれば私たちは殺されてしまいます。
 国労本部はJR不採用問題も和解し、契約社員の雇い止めにもなんら反対をしていないし、悲惨な状態に置かれている労働者の実情にもまったく目を向けず、ただ資本に迎合して連合へ移行しようとしています。国鉄分割・民営化で政府及び資本がもくろんだ国労つぶしは、国労の連合加盟で完成します。この問題は国労だけの問題ではなく、すべての日本の労働者にかかわる問題であり、労働者に与える影響は計り知れません。そのことを考えると空恐ろしくさえなります。
 私たちは国労本部のこのようなもくろみを阻止し、国労を再生させるために全力で闘わなければなりません。私たちは組合員資格訴訟の勝利のために全力で闘います。
 労働者の未来をかけて、11・4労働者集会にともに集まりましょう。

 物販をもち全国駆け巡る 旭川闘争団 成田昭雄さん

 東労組の青年労働者が「今回の動労水戸のストは自分たちのためのストライキだ。スト破りを拒否する」と立ち上がっていると聞きました。本当にすごいことです。動労千葉を先頭にした国鉄分割・民営化絶対反対、1047名解雇撤回闘争は、必ず勝てることを示しています。外注化を阻止する闘いは全国のJR職場の労働者に、何よりも青年労働者に確実に響いていることは間違いありません。

 怒りに堪えない4・9政治和解

 一昨年の4・9政治和解文書は何を言っていたのか。@解決案を受け入れること。これに伴い、裁判上の和解を行い、すべての訴訟を取り下げること。A不当労働行為や雇用の存在を二度と争わないこと。したがって、今回の解決金は最終のものであり、今後一切の金銭その他の経済的支援措置は行われないこと。B政府はJRへの雇用について努力する。ただし、JRによる採用を強制することはできないことから、人数等が希望どおり採用されることは保証できないこと――の3項目を挙げました。
 一切文句を言うな、黙って言うことを聞けということです。おれたちを何だと思っているんだ!本当に怒りに堪えません。不当に解雇された者がなぜ頭を垂れ、謝らなければならないのか! 私はこのことが本当に悔しくてなりません。
 これに対し国労本部は「もう展望はない」と全面屈服し、受け入れました。本当にふざけるな!ということです。
 この状況を打ち破る展望を大きく切り開いたのが、動労千葉鉄建公団訴訟の6・29判決でした。これまで「国鉄とJRは別法人、JRには法的責任はない」という論理ですべての不当労働行為や退職強要が正当化されてきました。今回ここに風穴を開けたというのは本当に大きい。絶対反対で闘えば必ず展望が開かれるということです。
 こうした判決を引き出したのも国鉄闘争全国運動の力です。
 全国各地、全世界で多くの労働者や労働者家族が新自由主義との闘いに決起しています。子どもの未来、青年の未来、農民・漁民の未来、年金で生活している人たち、すべての労働者の未来をかけて「原発とめよう」の大きな怒りが爆発しています。この怒りの結集軸として労働組合が登場した時、怒りがひとつになり、社会を変える闘いになると確信しています。
 4人の国労組合員資格剥奪を巡る訴訟は大詰めを迎えています。この裁判は、労働組合とは何か、この社会はおれたち労働者が動かしているんだということを徹底的に明らかにする裁判です。闘う国労の歴史を偽造し、ウソとペテンを繰り返す国労本部を絶対に許しません。
 新自由主義攻撃のすべてをひっくり返す闘いが全国、世界で始まりました。韓国ソウルでは民主労総ソウル本部の仲間が、日本大使館前で外注化反対・動労千葉スト支援連帯行動に決起しました。世界の仲間も闘いに注目しています。闘争団の仲間もまた、裁判の行方や6・29判決を固唾(かたず)をのんで見守っているはずです。
 労働者の生活と生存のために国家や資本の攻撃と闘うのは、労働組合として当たり前のことです。この当たり前の労働組合運動をよみがえらせ労働者が団結すれば、社会を動かし変えることができると、多くの仲間に言いたい。これまで一緒に闘ってきたじゃないか、ともに闘おう、と。
 動労千葉物販とともに国労原告団物販が始まります。私は物販をもって、北は北海道から南は沖縄まで全国を駆け巡って闘う決意です。
 『前進』を読んでいる全国の闘う仲間の皆さん、ともに闘い勝利しましょう。11・4日比谷でお会いしましょう。団結! 連帯!
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【要項】 鉄道運輸機構訴訟控訴審判決
 10月11日(木)午後4時
 東京高裁101号法廷

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週刊『前進』(2555号3面2)(2012/10/08 )

 動労千葉物販に全力を

 外注化阻止闘争と署名運動を武器に職場に分け入ろう

 10月中旬から動労千葉の冬季物資販売が始まります。今回の物販は例年にも増して重要な位置を持っています。JR外注化阻止闘争の切り開いた画期的地平と、東京高裁での解雇撤回・JR復帰の判決を求める大署名運動(呼びかけ文6面)の“二つの武器”を携え、自らの職場で、そして地域のあらゆる労働組合に分け入ろう。

 JRの責任を認定した判決

 6月29日、東京地裁で動労千葉鉄建公団訴訟の判決が出されました。判決は解雇を容認する反動判決であり絶対に許せません。しかし他方で、国鉄当局の不当労働行為を認定し、実質的にJRに法的責任があることを認めさせる画期的地平を切り開きました。
 判決は第一に、「停職6カ月または停職2回以上」という不採用基準を策定して原告らを採用候補者名簿から削除したことについて「動労千葉等、分割・民営化に反対する労働組合に属する職員を不当に差別する目的、動機の下に、本件名簿不記載基準を策定したと推認するのが相当」と認定しました。
 JR発足直前の1987年冒頭、あまりに激しい組合つぶしと不当労働行為の横行の結果、本州では膨大な労働者が自ら職場を去り「定員割れ」という事態が生起しました。国鉄当局は「本州と四国では全員採用」の判断を余儀なくされます。
 これに対して改革労協(現JR総連)は「国鉄改革に反対した者をクビにしろ」という特別決議まで上げて圧力をかけ、この圧力のもと不採用基準が策定されたのです。
 動労千葉は、JR設立委員会への採用候補者名簿提出直前まで、本州で不採用にされた75人は名簿に記載されていたこと、87年2月2〜6日の間に不採用基準が策定されたこと、それを指示した人物が葛西敬之職員局次長(当時。現JR東海会長)であったことを具体的に暴きました。
 これらの事実から判決は第二に、本件不採用基準が策定されなければ、原告らは採用候補者名簿に記載され「JR東日本に採用されたはずである」と認定しました。
 不当労働行為を認定し「JRに採用されたはず」とまで言うのなら、結論は原職復帰以外あり得ません。しかし判決は、不法行為は国鉄による「JR東日本への採用妨害行為」であると言いなし、3年間に限り、JRに在職したら得られたであろう賃金と、清算事業団での賃金との差額分の賠償を命じました。とんでもない反動判決と言うほかありません。
 しかし、原告がJRに在職したら得られたはずの賃金相当額の賠償を命じたことは決定的です。部分的にであれ、JRに法的責任があることを裁判所が認めたのです。
 そもそも、国鉄とJRは別法人であるとする国鉄改革法そのものが、国家的不当労働行為なのです。JR設立委員には当時の国鉄総裁・杉浦喬也も名を連ねていました。法律で別法人と規定しようが、国鉄分割・民営化の全過程が政府と国鉄とJR設立委員会の共謀による、労働組合つぶしの攻撃だったことは明白です。
 動労千葉は25年の闘いで、ついにその事実の一端を暴きました。あと一歩です。JR東海会長・葛西に不採用基準策定を指示した本当の責任者は誰なのか。葛西を法廷に引きずり出し証人尋問すれば、すべてが明らかになります。25年にわたる国鉄分割・民営化の攻防に勝利的決着をつける好機が到来したのです。

 外注化阻止へ徹底抗戦貫く

 国鉄分割・民営化によって日本の労働組合の団結は決定的後退を強いられました。同時に労働者派遣法が制定され、1500万人に及ぶ労働者が非正規職に突き落とされてきました。そして今、大阪市長・橋下を先頭に公務員360万人解雇攻撃が進められ、清掃や給食などの現業職が次々に民営化・外注化・非正規職化されています。
 これらの攻撃の核心は外注化にあります。
 国鉄と同時期に民営化されたNTTは数百の子会社・孫会社に細分化され、多くの労働者が非正規職化されました。JRでも2000年以降、保守部門の外注化が次々と強行されました。その行きついた果てが根底からの安全破壊であり05年の尼崎事故です。
 動労千葉はこの外注化攻撃と闘い、千葉の検査・修繕部門の外注化を12年にわたって完全に阻止してきました。この結果、検修部門の外注化はJR東日本全体でも大きく遅れてきました。
 ついにしびれを切らしたJR東会社は10月1日付で、JR東日本全体の検修部門のうち約1千人を外注会社に強制出向させました。これに対しても動労千葉は、出向説明会強行には指名ストで闘い、10月1日外注化強行に対しては、延べ60時間に及ぶストライキを闘い抜きました。
 技術も経験も設備も道具も人員も何もない会社に、電車の検査・修繕を「丸投げ」外注化するのは完全な偽装請負です。出向協定も本人同意もなく、出向期間の取り決めもないまま強制出向させるのも違法です。動労千葉は、動労水戸や動労連帯高崎の仲間とともに60人で強制出向差し止め仮処分を東京地裁に申し立てて闘っています。
 また、この出向が「片道切符」であり、いずれ外注会社への転籍を強いるものであることが明らかとなり、現場では総反乱が起こっています。
 動労千葉の12年以上にわたる外注化阻止闘争は、労働組合が団結して徹底抗戦すれば外注化攻撃は絶対に粉砕できることを示したのです。

 反原発20万人の怒りと結び

 

今こそ国鉄分割・民営化から始まった外注化・非正規職化攻撃に、労働者の反撃をたたきつける時です。首相官邸前を埋めた20万人の労働者・青年の反原発のうねりは、「雇い止め」を繰り返され、使い捨てられ続ける非正規職青年労働者の怒りの叫びです。
 職場生産点には怒りが渦巻いています。物販で現場に分け入り、外注化阻止・非正規職撤廃の決起をつくろう。国鉄闘争全国運動をさらに前進させ、2千口の会員拡大を実現しよう。解雇撤回・JR復帰をかちとり、分割・民営化で奪われた労働者の団結を奪い返そう。職場での物販を通して11・4集会への巨万の結集を切り開こう。
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 ◇品目表◇  (円)
1 天津甘栗 450
2 焼カシューナッツ 650
3 種ぬきプルーン 900
4 のど飴 650
5 丹波の黒豆 650
6 にしん昆布巻 700
7 松前漬 750
8 カレンダー 1100
9 塩こうじ 500
10 グンゼソックス 980
11 丸大ハム 3000
12 落花生 1500
13 アソートチョコレート 1500
14 マロンケーキ 1500
15 北海道レアチーズケーキ 950
16 ししゃもの燻製 900
17 われせんべ 700
18 あさり・するめくるみ佃煮 1400
19 もつ煮 750
20 さんま丼 600
21 どんこ 1000
22 即席みそ汁 1300
23 野菜たまごスープ 1300
24 もずくスープ 550
25 ナッツ&フルーツ 500

26 三陸わかめ 550
27 黒ウーロン茶 1200
28 ブレンドコーヒー 900
29 讃岐うどん(半生) 1100
30 長浜ラーメン 1200
31 北信濃手折りそば 1800
32 長崎ちゃんぽん 1300
33 スティックチーズ 900
34 静岡茶 650
35 梅にんにく 1300
36 日高昆布 1000
37 ひじき 650
38 根昆布しょうゆ 600
39 天然だしパック 1300
40 ナガイ焼のり5帖 1700
41 紀州南高梅 1500
42 ビーフカレー20食 3000

申込先 動労千葉協販部
TEL 043(227)7833 FAX 043(227)8125

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週刊『前進』(2555号4面1)(2012/10/08 )

 青年労働者集会 青年の大反乱が始まった

 外注化・非正規職化と対決

 関西

 9月29日、大阪市内において関西青年労働者集会が開かれ、130人の労働者が結集。9・16橋下打倒集会―10・1JR外注化阻止闘争の過程で、職場・組合・キャンパスでどのように闘ってきたか、報告を行った。
 大阪市職の青年が基調報告で9・16橋下打倒集会の大成功と具体的闘いからつかんだことを確信をもって提起。「JRにおいていよいよ青年の大反乱が始まっている」「橋下には絶対勝てる」「一人の闘いでさえ橋下を大きく追いつめている」「一人でも労働組合を代表して闘うところから始まる」「勝負は労働組合の闘いにさせるかどうかだ!」という基調が全体の柱となった。
 満場の拍手の中、動労西日本の青年たちが登壇し、外注化と非正規職化攻撃への怒りを込めて発言。JR西日本での「労災を認めろ!」というストライキの報告がされ、JR東日本で始まった青年の決起、動労千葉6・29判決の地平が一つとなり、「10・1で青年労働者のすべてを奪い返す闘いが始まった」ことの大きさがはっきりした。
 郵政非正規職の9月雇い止め攻撃と闘う青年が発言。闘いを通し職場・分会に団結を生み出し、正規・非正規の壁を越える闘いが始まったという報告は非正規職撤廃闘争の大きな教訓となった。
 部落解放同盟全国連西郡支部青年部は、分断を打ち破って闘ってきた住宅闘争を報告、「働きたくても働けないワーキングプアの青年は村にたくさんいる、これが新自由主義の現実。労働組合と団結して新しい解放運動をつくりだしたい。関西合同労組とともに闘う」と決意を表明した。
 学生は「橋下と結託する松本総長を絶対に許さない。この秋、京大キャンパスにおいて全学ストライキを目指して闘いたい」と発言。
 奈良市従の青年労働者は「奈良市長は橋下と同じ手口で攻撃している。特殊勤務手当全廃に対する闘い、職員アンケート処分粉砕の闘いをふまえ、拠点労組指導部として方針を出し切っていくことが重要だ」と語った。
 4年前、森精機闘争を闘った関西合同労組の青年が「携帯電話の外注先で正職員として働いてきたが、組合結成に対する組合つぶしの会社解散―全員解雇攻撃と闘っている。あらためて団結の拡大が勝利だとわかった」と感動的に報告。
 全日建運輸連帯労組関西生コン支部青年部は、総意工夫をこらした組合拡大の実践や「自分たちさえよかったらいい、という労働運動を変えていかないといけない、ナショナルセンターをつくっていくことが必要」と提起。
 全国金属機械港合同の青年は「3・11以降仕事が激減し、資本は激しい攻勢をかけてきている。しかし港合同としては、企業体の動向に左右されない労働組合の主体性を貫いて闘っている。半年以上にわたる毎週水曜日の街宣を通して、労働組合がどう闘うべきかを行動で示し地域の団結を強化してきた」と報告した。
 私たち青年労働者は、職場闘争・労働運動にこだわって闘ってきた、その格闘がこの集会を通して感動的に共有された。9・16橋下打倒集会と10・1外注化阻止決戦をもって、日本の階級闘争はまったく新たな段階に入った。青年労働者はさらに時代認識と路線を鮮明にさせながら、職場でガンガン闘い、11・4労働者集会の大結集にむかって先頭で闘っていく! ともに闘おう!
 (関西・D)
(写真 130人が結集して関西青年労働者集会が大成功。11月集会の大結集を誓う【9月29日 大阪市内】)

 東北

 9月30日、仙台で東北青年労働者集会を40人の結集で開催しました。
 「原発再稼働をとめよう!」「首切りやめろ!非正規職なくそう!」「青年は団結して社会を変えよう!」をスローガンに掲げ、東北の怒れる青年労働者が集結。仙台市で働く非正規職労働者の司会あいさつに続く三つのアピールが集会をリードしました。
 基調報告を初めて担う仙台市職労の仲間は「思っているだけでは何も変わらない。行動が必要」「生きるとは? 豊かさとは? 今すごく考えている。労働者をとりまく状況、『復興』、原発、戦争……ぜーんぶ資本主義の問題。労働組合の再生が必要だと思います」と飾らない言葉でまっすぐに提起。
 福島合同労組の仲間からは「福島に生きて闘うこと自体が被曝労働だ」という生々しい現実と合同労組の仲間の闘いの前進に触れ、「結論ははっきりしている。原発絶対反対の路線を持つということ。外注化・非正規職化との闘いも国鉄決戦を軸に据えているから闘える。11月から福島の診療所がスタートします。多くのカンパをお願いします」と胸打つ訴え。
 そして、国労郡山工場支部の橋本光一さんからは「青年とともに外注化・非正規職化と闘う」と題し、外注化がもたらす安全崩壊の実情を工場の実態から報告。これと絶対反対で闘う取り組みが紹介されました。「外注先の労働者の安全意識が低いということではなく、5人の仕事を4人でやれというのが問題。JR本体と下請けが団結して闘っていきたい。国労に入れと呼びかけ、相手の人生に責任を取っていきたい」「新自由主義はどんな青年にも襲いかかる。怒りを表に出せない青年もいるが、それとつながるように」と力強いアピールがされました。
 JR職場の労働者、1年雇用の非正規職労働者、みやぎ連帯ユニオンで闘う労働者が発言。闘いの前進が高揚感をもって報告されたり、苦闘が悔しさをもって涙ながらに報告されたり、それぞれが自分の思いを自分の言葉で話します。東北大学学生自治会の学生は11月1万人結集を訴え、「青年労働者は100万人反原発行動の先頭に立とう。職場の仲間を誘って金曜デモに行こう」と鼓舞激励しました。
 会場からのフリートークでは、各地での職場の実態と闘いの決意、国鉄闘争を闘う国労秋田闘争団の小玉忠憲さんの発言を受けました。
 「首切りも非正規もない社会をつくろう。原発再稼働阻止へ。11・4全国労働者集会に駆けつけよう」と行動方針が提起され、団結ガンバローとインターナショナル斉唱で締めくくりました。
 (仙台・O)
(写真 非正規職撤廃! 再稼働阻止! を訴え9・30東北集会かちとる)

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週刊『前進』(2555号4面2)(2012/10/08 )

 労働者の力で原発なくそう 11・4集会へ大結集を A

 がれき拡散で被曝を全国化

 「復興」のためと「反原発」圧殺

 被災地が望む現地処理は可能 被曝労働反対を運動原則に

 北九州で焼却西日本では初

 野田政権は9月19日、経団連と米政府の猛反対を受けて、ペテン的な「30年代原発ゼロ」方針すら閣議決定をとりやめた。そして、核燃サイクルの続行、大間など新規建設中の3原発の工事再開、大飯に続く新たな再稼働に踏み込んでいる。福島と全国で、「財界が前面に出てきた。財界が元凶だとはっきりしたのだから、それに対抗するのは労働者でしょ」という声が上がっている。反原発闘争は今や、闘う労働組合をよみがえらせることができるかどうか、そこに一切の成否がかかる局面を迎えた。
 こうした情勢のもと、「がれき広域処理」をめぐる攻防も新段階に入っている。9月17日、北九州市で宮城県石巻市のがれき焼却が始まった。西日本での「がれき広域処理」は初めてだ。”放射能汚染が軽い西日本はそのまま残しておけ”という圧倒的な声を無視して強行された。また、大阪市は岩手県からがれき3万6千dを受け入れ、11月にも試験焼却する方針で、8月30日には住民説明会を行ったが、反対を押しつぶしてあくまで強行しようとする橋下徹市長に対する住民の激しい怒りがたたきつけられた。
 さらに首都圏では、東京都が岩手・宮城両県から受け入れているがれきの増加に伴って、JR貨物が9月19日から仙台〜東京品川間の両貨物ターミナルを往復するがれき専用列車の運行を始めた。また、埼玉県は9月初めから、県内三つのセメント工場で岩手県の災害廃棄物の受け入れを本格的に始めた。
 汚染がれき拡散の最大の狙いは、被曝労働や被曝強制をあえて全国化することで、放射能汚染に対する抵抗感を霧散させ、福島と全国の連帯と再稼働反対の思いを傷つけ、反原発闘争を分断し解体することにある。だから、がれき拡散をめぐって問われているのは、がれき処理作業にあたる労働者が自らと地域住民の二重の被曝に対して怒りを持って決起し、地域住民らがその労働者の決起を促し連帯してともに闘うことである。ここでも、闘う労働組合が登場することが待ったなしに求められているのだ。
(写真 JR貨物は9月19日から、仙台〜品川の間を往復するがれき専用列車の運行を開始した)

 現地焼却炉の稼働延長せず

 もともと、「がれき広域処理」は被災現地が望んだものではない。まったく逆だ。現地の声を聞けばすぐに分かる。例えば被災地でボランティアをやっている東京の仲間は、次のような話を聞いたという。「行方不明者がまだいっぱいいる。あのがれきの中には、遺族が眠っている。がれきで堤防とかを造るのが一番いい。それをほかに持っていかないでくれ」と。死んだ人のむくろが堤防とかの形をとって、生きている人を守る。こうしたあり方こそ、もっとも人間的で自然的なことではないのか。「がれき広域処理」は、そういう現地の遺品や遺骨を奪い取るものだ。これほど人道に反することはない。
 ”現地で処理できないから広域処理”というのも大うそである。4月に新潟県は、国からのがれき受け入れ要請を拒否し、逆に環境省に質問状を出した。「公表されているデータをつなぎ合わせるとすべて被災地で処理できてしまう。広域処理が必要な根拠を示してほしい」と。環境省がまともに答えられるはずもない。また、宮城県は仮設焼却炉を増設させており(年内に29基に)、この炉を14年1月までに解体し始めると予定しているが、その稼働期間を2カ月延長すれば「広域処理」をせずに県内処理ができるという(9・15付朝日)。たった2カ月稼働し続ければすむのに、その石巻市のがれきをわざわざ北九州市にまで持っていったのだ。

 低線量大丈夫と再稼働狙う

 このように被災地が現地処理を望み、現地処理が可能であるにもかかわらず、野田政権はなぜ「広域処理」方針にこだわるのか。少し時間をさかのぼって考えよう。
 「広域処理」方針が全面化したのは、再稼働攻撃が本格化した今年3月からだ。3月16日に政府は、がれき受け入れを表明していない35道府県の知事・市長に、野田首相名で受け入れ要請文書を一斉に送付した。原子力安全委員会が大飯3、4号機のストレステストを「妥当」と正式判断したのが3月23日。当時は、マスコミでも「4月からの大飯再稼働」と報道されていた時である。
 再稼働のために、あえて「がれき広域処理」方針をとって、全国的な放射能への警戒感と原発への反対意識をつぶすことを狙ったのだ。しかも、「被災地のために何かしたい」と思っている人たちを一番の対象にして、「復興のためのがれき受け入れ」という大ペテンを使った。例えば3月6日付朝日新聞には、2ページ見開きで石巻市のがれき写真を載せた環境省の広告が掲載された。他紙には載っていない。被災地を思っている読者に的を当ててだまそうとしたのは、明白だ。
 ここで重要なのは、「広域処理」策に伴って「低線量なら大丈夫」という大うそをさらに流し始めたことだ。野田の各自治体への要請文書は3月16日付であり、原発いらない3・11福島県民大集会の直後である。福島県郡山市で開かれた3・11集会は、「復興集会」にしようとする策動を打ち破って、全国の労働者人民1万6千人余が結集し福島の怒りを共有する歴史的闘いとなった。それは、労働組合の再生と資本主義体制の転覆によってしか抜本的解決がないことを突きつけた。
 だからこそ、野田政権は「低線量は大丈夫」と宣伝し、「がれき広域処理」であえて全国的に被曝を強制することで、福島と全国との連帯、被曝強制との闘いを圧殺しようと図ったのである。資本家階級は資本主義体制を維持するためなら、意図的な被曝の拡大という非人間的悪行を平然と強行するのだ。さらに「惨事便乗」的に、放射能拡散に乗じて資本の利益をむさぼろうとする連中なのだ。

 労働者と市民で命を守ろう

 「がれき広域処理」と闘うため何よりも、関連する労働者こそが命を守るために被曝労働絶対反対で決起しよう。環境省の言う「1`グラム当たり100ベクレル以下は燃やしても大丈夫」「1`グラム当たり8千ベクレル以下なら埋め立てても大丈夫」には、何の科学的根拠もない。
 そもそも放射線の内部被曝には、これ以下なら大丈夫という「しきい値」はない。労働者が被曝労働を拒否すれば、「広域処理」は成り立たず、住民被曝も防ぐことができる。
 ところが、連合など労働組合幹部はがれき拡散の先兵と化している。「広域処理」が本格化した2〜3月に連合は、各自治体にがれき受け入れの要請をして圧力をかけるという大犯罪に手を染めた。また国労本部中執の鈴木郁夫名の「JR職場における放射能被害の現状や課題」という文書(8月)では、当局に除染と線量計測・公表を求めるだけで、労働者が闘うという立場が皆無だ。
 ストライキで被曝労働を拒否した動労水戸のように、労働者が職場から自己解放的に立ち上がることこそが求められている。がれき拡散と闘う中から、階級的労働運動を目指し、11・4労働者集会(日比谷野音)に結集しよう。
 汚染がれきは、地域住民にとっても命にかかわる。ドイツなど海外の文献では、放射性廃棄物焼却炉の周辺で白血病やがんが増加している事実が指摘されている。闘いの展望は、被曝と対決する労働者と連帯しつつ、国家による被曝強制と妥協せずに闘う中でこそ開かれる。がれき拡散と闘うすべての人びとは、福島とつながり、闘う労働者と団結するために、11・4労働者集会にこぞって集まろう。
 (島崎光晴)

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週刊『前進』(2555号4面3)(2012/10/08 )

 9・28官邸前 “11・11に100万人集まろう”

 熱いコールとどろく

 「再稼働反対!」「原発止めろ!」「フクシマ忘れるな!」。秋の気配が漂い始めた霞が関一帯に熱く激しいコールがとどろいた。9月28日、大間原発建設再開などの原発推進政策に反対し、福島の子どもたちを救おうと訴える行動が、首相官邸・国会前、文科省前などで行われた。
 官邸前では、原発いらない福島の女たちの地脇美和さんが「何回ここに来ればこの国は変わるのでしょうか。これだけの事故を起こしながらなぜ誰も責任を取らないのか。原発を再稼働させるのか。原発輸出までしようとするのか。皆さんと一緒にこの国を変えたいと思います」と心から叫びを発した。
 ふくしま集団疎開裁判の弁護士は「福島では『放射能は危険』どころか『放射能』の言葉さえ出せません。そういう中で私たちは子どもたちを救うために裁判を始めました。10月1日、仙台で裁判があります。ご支援下さい」と訴えた。
 再びコールが始まった。「ふくしま守れ!」「子どもを守れ!」「大飯を止めろ!」「大間つくるな!」。全員の気持ちがひとつの固い意志となって首相官邸に向け何度も何度も発せられた。
 国会議事堂前でも多くの人が原発反対を訴えた。最後に首都圏反原発連合があいさつし、「3月から首相官邸前行動を始めて半年になります。金曜日の抗議行動は全国100カ所以上に広がっています。全国との連帯を続けましょう。ここに集まることが全国の人たちの力になるので、10月も毎週金曜日の抗議行動を続けます。11月11日、100万人のデモと抗議行動に全国から集まってほしい」と呼びかけた。
 文科省前と、さらに続いて財務省前では、ふくしま集団疎開裁判の会が抗議行動と裁判傍聴を多くの人に訴えた。
(写真 「声を上げ続ける!」と福島から駆けつけた地脇美和さんが訴えた【9月28日 官邸前】)

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週刊『前進』(2555号4面4)(2012/10/08 )

 集団疎開裁判「仙台アクション」

 “子どもを避難させろ”

 150人で集会・デモなど多彩に

 「ふくしま集団疎開裁判」の審尋(審理)が仙台高裁で行われた10月1日、裁判を支援する「仙台アクション」が仙台市で行われた。行動は、ふくしま集団疎開裁判の会代表の井上利男さんらが中心となり、集会・デモ、屋内での市民交流会と弁護団による審理報告、講演会など、多彩な内容で行われた。
 集会は午後0時半から勾当台公園で開催された。福島、仙台や東京などから約150人が参加し、東北大学の学生やNAZENの若者たちも駆けつけた。最初に発言した弁護団長の柳原敏夫さんは裁判の経緯を簡潔に報告した後、「甲状腺検査の深刻な結果と、多くの『子どもたちを避難させろ』という声が民事裁判では異例の審尋という決定を引き出した」と、これからも声を出していこうと呼びかけた。
 井上さんは「精いっぱい頑張って行こう」と語った。東北大学学生自治会副委員長の石田真弓さんは「大学から何百人の行動をつくり出していく」と決意を述べた。俳優の山本太郎さんは「ひとりでも多くの大人が立ち上がろう」と訴えた。
 せんだいメディアテークで行われた審理報告で弁護団は、裁判所は弁護団の主張を聞き入れるかのようなポーズをとっているが、却下の危険性もあると警鐘を鳴らした上で、「裁判所は毎週の金曜日行動など抗議のうねりを気にしている。琉球大学名誉教授の矢ケ崎克馬さんたちの事実を解明し科学的な知見を深める活動と、支援の力の二本柱で裁判所に迫っていこう」と訴えた。
(写真 「子どもたちの命を守れ!」と繁華街をデモ行進【10月1日 仙台市】)

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週刊『前進』(2555号4面5)(2012/10/08 )

日誌'12 9月25日〜10月1日

 オスプレイ、普天間配備開始/大間原発の工事再開表明

●陸自配備「準備進める」 森本敏防衛相は、沖縄県八重山郡与那国町議会で同町への陸上自衛隊配備での住民投票条例が否決されたことで、配備に向け準備を進めると表明した。(25日)
●中国空母を正式配備 中国国防省は、改修を進めていた旧ソ連軍の空母ワリャーク(約6万7千d)を正式配備したと発表。中国初の空母。(25日)
●2人の死刑執行 滝実法相は2人の死刑を執行したと発表した。同法相下では8月3日に続き2度目。(26日)
●シリアへの軍事介入訴える カタールのハマド首長は国連総会で、内戦状態にあるシリアについて「安保理は力を発揮することに失敗」と明言、「アラブ諸国は必要なことをした方がよい」と軍事介入を訴えた。(26日)
●自民総裁に安倍元首相 自民党総裁選で、安倍晋三元首相が第25代総裁に選出された。(26日)
●ストレステスト、2次評価求めず
原子力規制委員会は、電力会社に対し原発の安全性を評価するストレステスト(耐性評価)の2次評価の提出を求めない方針を明らかにした。今後、新たな基準をつくり審査する。(26日)
●日本車、中国で一斉減産へ トヨタや日産など日本の自動車メーカーが、中国で一斉に減産に踏み切ることが分かった。(26日)
●政権の「尖閣」対応を批判 経団連の米倉弘昌会長は、釣魚台(尖閣諸島)をめぐる野田政権の対応を「理解しがたい」と批判した。(27日)
●「尖閣」、米は仲介せず キャンベル米国務次官補は、釣魚台(尖閣諸島)をめぐる日中の対立について「2国間の外交上の問題。仲介するつもりはない」と述べた。(28日)
●再稼働、政権は関与せず 枝野幸男経産相は、原発再稼働の判断を原子力規制委に委ね、再稼働の判断にかかわらない方針を明らかにした。(28日)
●政党「日本維新」が発足 橋下徹大阪市長を代表とする地域政党「大阪維新の会」が、国政政党「日本維新の会」として発足した。(28日)
●日英、原子力で協力 玄葉浩一郎外相はヘイグ外相と会談し原子力分野での協力推進を確認。英国は日本の使用済み核燃料を再処理、高レベル放射性廃棄物は青森県内の施設で引き取っている。(28日)
●オスプレイ、普天間配備 米海兵隊は米軍岩国基地に一時駐機中の新型輸送機MV22オスプレイ6機を、配備先となる米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に移動。県は見直しを求めていたが日本政府が強行した。(1日)
●改造内閣が発足 野田佳彦首相は第3次改造内閣を発足させた。岡田克也副総理ら8閣僚は留任。(1日)
●大間の工事再開を表明 Jパワー(電源開発)の北村雅良社長は、東日本大震災後に中断している大間原発(青森県下北郡大間町)の建設工事を再開する方針を正式に発表。(1日)
●改正労働者派遣法が施行 日雇い派遣を原則禁止する改正労働者派遣法が施行された。派遣業者は「紹介」に切り替えたり、一人の労働者を複数の企業に派遣したりして対応。(1日)

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週刊『前進』(2555号5面1)(2012/10/08 )

 オスプレイ配備強行許さず労組再生し基地全面撤去へ

 革共同沖縄県委員会

(写真 10・4官邸前 オスプレイ配備弾劾  普天間飛行場のゲートを閉鎖してオスプレイ配備阻止を闘う沖縄現地と連帯し、400人が首都圏ネットワーク主催の首相官邸前での抗議行動に集まった【10月4日夕】)
 「この青い空は私たち沖縄県民のものです」。宜野湾海浜公園多目的広場に10万人超が結集した「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」で、女子学生の訴えにひときわ大きな拍手と指笛が鳴り響いた。このわずか10日後に日米両政府はオスプレイの「安全宣言」を発して、岩国基地での試験飛行から普天間基地への配備を10月1日に強行した。普天間基地は沖縄の労働者階級人民の怒りの声に包囲された。それは「復帰」前の68年のB52墜落事故に対して、ゼネストへと上り詰めていった歴史と重なる。「いのちを守る闘い」が、新自由主義の時代にすべての労働者階級人民の闘いとなった。

 労働組合の底力示した9・9県民大会の大高揚

 9・9オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会は宮古・八重山を含めて総計10万3千人の結集という歴史的な闘いとなった。労働組合が組合旗を林立させ、あるいは各市町村の実行委員会の実働部隊としてすべてを担い、組織的力を遺憾なく発揮した。普天間基地とフェンス1枚で隣接する普天間第二小学校はのぼり旗を持参し、教員・生徒・保護者がひとつになって参加した。
 青年労働者・学生を先頭に、沖縄戦と戦後沖縄の歴史を生きてきたすべての世代が総結集した。
 翌日は、あらゆる所で県民大会が話題となった。大会の成功は職場の雰囲気をも変えている。
 これが福島の労働者の闘いと一体であることを誰もが自覚している。沖縄と福島の怒り、職場の怒りは一体である。
 その底流には生活と賃労働における「生きられない」現実があり、「オスプレイまで持ってくるのか!」という怒りとしてあふれ出したのだ。
 このことを最も組織的に体現して県民大会に結集したのが基地労働者だ。全駐労沖縄地区本部は95年の10・21以来の組織参加を決定して組合旗を掲げて登場した。「準公務員並み」と言われながら、実際には5年前には格差給・語学手当がカットされ、さらに再雇用労働者のフルタイムからパートタイムへの切り替えという攻撃が矢継ぎ早にかかっている。
 かつての全軍労闘争は「人間回復の闘い」として全県民の心をとらえた。この誇り高い沖縄の歴史を継承する新たな闘いが始まったのだ。

 米日帝の中国侵略戦争策動と排外主義粉砕を

 オスプレイ配備強行と釣魚台(尖閣諸島)をめぐる事態は一体の問題である。日米両政府は対中国侵略戦争を狙った新軍事戦略=エアシーバトルと島しょ防衛=動的防衛力の要として、オスプレイ配備を位置づけた。極右勢力は「尖閣を守れ」「配備阻止は自殺行為!」との宣伝を全島で行い、闘いに分断を持ち込もうとした。
 だが「固有の領土」を叫ぶ排外主義イデオロギー攻撃で沖縄の労働者階級人民を絡め取ることは、絶対にできない。「MV22の沖縄への配備は、戦略的重要性を有し、日本の安全並びに地域の平和及び安全の維持に一層寄与する」(日米合同委員会の「安全宣言」)。
 何が沖縄の労働者階級人民の「安全」「平和」だ。オスプレイ配備で一層危険が増し、「戦争の島」となる。それが沖縄戦と戦後沖縄の歴史が教える真実だ!
 この間中国で爆発した反日デモは、「1%」に対する「99%」の怒りである。未来を奪われた青年労働者の怒りの反乱である。だから沖縄の労働者階級がともに手を携える仲間である。われわれの共通の敵は「いのちより金」の新自由主義であり、日米両政府(帝国主義)であり、中国政府(スターリン主義)だ。

 外注化・非正規化と闘い11・4に総結集しよう!

 9・9県民大会10万人決起の不退転の決意は、真剣な論議を全県民に広げている。「子や孫が運動会をしている時期に、空を見たらオスプレイがあるのは恐ろしいこと。実力で阻止しないと」「配備の時には、私の命は捨ててもいい。子や孫のため赤い旗を持って飛行場の中を歩きたい」――。140万県民の進むべき道をこの渦巻く思いの中から形にし、力ある闘いにしよう。
 「復帰」以前は沖縄はほぼ「完全雇用」で失業率がゼロだった。沖縄は「基地の島」としてきわめていびつな社会として形成され、多くの労働者が基地労働(軍作業)に従事せざるを得ない状況がつくられた。その中から沖縄の労働者は「いのちを守る」ために労働組合を結成し米軍政下での闘いを繰り広げた。基地労働者が「復帰」闘争の中軸に登場したことに対して、日米両政府はそれまでの沖縄の労働者支配の変更を余儀なくされた。基地労働者の闘いは「復帰」前後の大量解雇攻撃をはねのけて、基地内決起へと発展した。
 「復帰」以降、日本政府は沖縄の労働者階級をあくまでも基地に縛りつけるための沖縄政策として、新自由主義攻撃を全面的に開始した。基地労働者を大量に解雇し、沖縄社会を高失業にたたき込んだ。新自由主義は「本土並み一体化」のかけ声で沖縄の戦闘的な労働組合運動を体制内的に変質させようとしてきた。新自由主義は「振興策」の名の下で基地に依存する社会を沖縄の労働者に強いてきた。新自由主義は徹底的な民営化と外注化、非正規職化を沖縄のあらゆる職場で推し進め、職場の団結をバラバラに分断して労働組合を変質・解体してきた。
 非正規職化は全国一で、労働組合の組織率は全国最低、青年労働者が低賃金と強労働、無権利状態を強いられている。2万人以上が働くコールセンターはその典型だ。
 だが闘いの火種を絶やすことはできなかった。「いのちを守る闘い」は子どもから孫へと語り継がれ受け継がれてきた。その闘いの中軸には、労働組合の存在と闘いがあった。この連綿たる闘いが辺野古新基地建設を阻止しているのだ。

 闘う労働組合拠点づくりを

 新自由主義を打ち破る勝利の道は、この攻撃の核心である「民営化と外注化、非正規職化と偽装請負」と闘う労働組合を職場生産点から沖縄の階級闘争によみがえらせることだ。
 その最先端の闘いが国鉄闘争である。国鉄1047名解雇撤回闘争は民営化と外注化を阻止し、非正規職を撤廃する闘いとして発展している。国鉄闘争と沖縄の闘いは一つである。動労千葉物販と「動労千葉を支援する会」の組織化を全産別・全職場で取り組もう。
 全駐労沖縄地区本部は、AAFES(米陸・空軍エクスチェンジサービス)で働く労働者の再雇用パート化に反対して7・13に第1波のストライキを闘った。基地労働をすべて外注化し、基地内労働組合である全駐労を解体する攻撃に対して140万県民と一体となった反撃が開始されている。「非正規職撤廃!」を掲げて青年労働者が労働組合を結成して闘いを開始している。
 沖縄の基地を撤去し日米安保を粉砕する闘いとは、基地労働者を先頭とする沖縄の労働者階級が職場生産点を労働者の団結=労働組合の力で握ることである。ここに「復帰」闘争と「復帰」40年の闘いの歴史をのりこえて勝利する道がある。
 闘う労働組合の拠点をつくりだし、労働組合の力でオスプレイ配備に反撃しよう。普天間基地を即時閉鎖・撤去し、辺野古への新基地建設を阻止しよう。
 11・4労働者集会へ沖縄から全力で結集し、全世界の労働者との団結を固めよう。すべての労働者は革共同沖縄県委員会に結集して闘おう!

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週刊『前進』(2555号5面2)(2012/10/08 )

 全国から10・19法大デモへ

 処分策動-学祭規制粉砕しキャンパスを解放しよう

 マル学同中核派・法政大学支部

 首相官邸前−霞が関での反原発のうねり、動労千葉を先頭とする外注化阻止闘争、そして全世界での「戦争と大失業」に対する青年・学生の反乱と一体で、法政大学は9月18日の開講から3週間、法大当局・ガードマンとの連日の火花を散らす大激突となっている。10月5日はキャンパス中央集会、そして6日には「フクシマの怒り」と結合した御用学者セミナー弾劾闘争が多くの法大生の結集によって闘いとられた。キャンパスから「全原発廃炉!」の大運動を巻き起こそう! 決戦は10月19日だ。全国学友に市ケ谷キャンパスへの結集を訴える。
(写真 武田君を先頭に法大正門前で当局を徹底追及【9月28日】=3・14法大生の会ブログより)

 連日の闘いで当局追いつめ

 「大学がすべきことは教育であって、学生への処分ではない!」「法大生は団結固めて酒を飲んで、大学を学生の手で仕切ろう!」「盗撮・尾行をやめろ! キャンパスを学生の手に取り戻そう!」。文化連盟と全学連の門前での連日のアピールが当局を圧倒し、新たな法大生との結合が前半期もこえて続々と生み出されている。
 最大の焦点は、自主法政祭での全面飲酒規制と、武田雄飛丸君(国際文化学部3年)への処分策動だ。法大当局は今年度から学祭全面禁酒に乗り出し、学祭実行委はその先兵となった。法大生は怒りで沸き立っている。7月13日の学祭全学説明会では学祭実に対する2割の不信任票がたたきつけられ(前代未聞!)、学祭実は抑圧者、裏切り者としての正体が暴き出された。このことに震え上がった法大当局がついに引きずり出され、最先頭で規制粉砕を訴えた文化連盟・武田君に対して7月末に処分恫喝の「通知」を送りつけてきたのだ。
 「処分によって成り立つ学祭などあるか!」「規制貫徹のための処分を阻止しよう!」、武田君を先頭に一層激しい弾劾が門前で、キャンパス内でたたきつけられる中、法大当局はグラグラだ。9月21日には正門封鎖の暴挙に手を染めたが一日で粉砕された。弾圧職員だけでは対応できずに動員された教授が10人近く出てきたが、全法大生の前で徹底追及されるやうつむいて黙り込むのみ。「学内ルールを守って……」「学外者は入らないで……」と力なくつぶやくが、その根拠を問い詰められると逃亡してしまう。正門付近は連日解放区と化し、学生活動規則そのものをうち破りつつある。文化連盟が学内で拡大し火の玉となって闘っていることそのものが、この6年半の弾圧・処分の大破産を敵に突きつけている。
 10月19日、全国からの結集でキャンパスを実力で解放し、大集会とデモを実現しよう!

 新自由主義に勝つ法大闘争

 法大闘争こそ、新自由主義、教育の民営化、原発翼賛大学と闘う全国300万学生の団結の中心軸だ。10・19法大闘争は、「処分阻止−規制粉砕」の法大生の怒りと全国学生が結合する闘いであり、「団結して闘えば新自由主義に勝てる! 学生こそ大学の主人公だ!」という宣言を誇り高く発する場である。
 法大闘争は一つに、6年半で「119人の逮捕−33人の起訴−12人の退学・停学処分」という未曽有の弾圧をはね返した学生運動だ。それは、今年5月に戦前来の治安弾圧法である暴力行為等処罰法を粉砕し無罪判決をかちとるところまで前進してきた。その根底にあったのは、大学当局の暴力支配へのストレートな怒りである。ビラまきすら禁止され処分が乱発されるという「監獄状態」に対する学生の生き方をかけた反乱であり、いかなる困難ものりこえて日々継続された法大当局との激突だ。このラジカル性とそれを担う学生群像が、ものすごい求心力を生み出している。
 二つに、法大の現実こそ新自由主義大学の正体であり、国立大学法人化(04年〜)と「教育の民営化」の下での学生搾取−自治破壊−団結破壊への怒りとも一体となって発展してきた。その中で法大当局は、「営業権(金もうけ!)」を掲げて入試情宣を禁圧するにまで堕落した。資本主義の本性むき出しのこの新自由主義大学を根底的に粉砕し、学生の手に実力で取り戻すしかない。
 三つに、法大闘争の核心は「処分絶対阻止! 一人の仲間も見捨てない!」、すなわち仲間のために闘うことにある。理事会や教授会による有無を言わさぬ処分。処分による学生支配。ここに新自由主義大学の本質があり、処分によってしかキャンパスを支配することができない弱点がある。処分に屈せず闘うこと、処分を阻止するために団結すること、抑え込まれてきた学生のエネルギーはここから爆発する。人間的な共同性と誇りは処分阻止(撤回)闘争からよみがえる。
 総長・理事会が自らの私有財産であるかのように集会のたびに封鎖を繰り返すキャンパス中央広場を、学生が実力で占拠し、教育もキャンパス支配権も誇りも奪い返す。その中で学生が自らの持つ社会変革能力を自覚し大学と社会の主人公になっていく。そういう無限の展望を持った闘いが法大処分阻止闘争だ。
 四つに、「大学・教育はいかにあるべきか」を常に問い続けてきた法大闘争は、3・11情勢、とりわけ福島原発事故の中での全人民的怒りと結びついてきた。学生を搾取の対象としてきた大学は、同時に原発事故後も「安全神話」をまき散らして福島を切り捨て、日本帝国主義の原発推進・核武装政策の旗振り役になるという恥ずべき姿をさらした。キャンパスを変える闘いは、反原発と完全に一つながりだ。
 毎週首相官邸前に登場する法大文化連盟のオレンジ旗は、反原発を闘う首都圏学生の結集軸となっている。文化連盟の強固な団結こそ、原発翼賛大学をうち破り、学生自治会をよみがえらせる展望だ。
 五つに、法大闘争は全国学生のみならず、外注化−非正規職化と闘う労働者階級、そして全世界で反乱を開始した全人民の共有財産だ。動労千葉の闘いや11月労働者集会での労学連帯こそが、法大生の力の源となってきた。10・19法大闘争を、資本主義・帝国主義に対する300万学生−2千万青年労働者の怒りと結合し、未来を切り開く闘いとして爆発させよう。

 11・4労働者集会大結集を

 反原発100万人決起のカギは、キャンパスでの資本・当局との徹底した激突と団結形成の中にある。そうした闘いが、同学会再建から松本総長体制打倒へ攻め上る京都大学、御用学者追放を闘う広島大学を始め、東北大、福島大、富山大、沖縄、そして首都圏大学へと拡大している。
 JR外注化阻止決戦のように、法大闘争のように、職場・キャンパスを実力闘争で奪い返そう!
 「この社会は若者を非正規職に追いやり死に追いやることで”経済発展”してきた。原発の電気が”安い”のは、原発労働者の命が安い、命が浪費されていることだ。外注化−非正規職化を止め、原発をなくす闘いは学生の未来をかけた闘いだ。法大闘争は09年暴処法弾圧に対し、法大門前で動労千葉の労働者とともに団結して闘った。私たちは外注化阻止闘争を自らの闘いとして闘う!」(10・1動労千葉スト総決起集会での斎藤全学連委員長の発言)。
 これこそ法大闘争の魂だ。10・19大結集から全国大学で巨大な闘いを巻き起こし、11・4日比谷へ結集しよう。
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【要項】 10・19法大包囲デモ
10月19日(金)12時40分
法政大学市ケ谷キャンパス正門前集合

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週刊『前進』(2555号5面3)(2012/10/08 )

 千葉県三里塚集会 “農地絶対守る”

 10・7現地大結集誓う

 9月30日、スト態勢の緊迫と高揚感がみなぎる動労千葉の本部・DC会館において、第7回千葉県三里塚集会が開催された。県内の労働者を中心に80人が参加し、目前に迫った10・7三里塚全国総決起集会への大結集を誓う場になった。
 冒頭に今年の闘いをたどるビデオが上映されたあと、ちば合同労組の2人の組合員が司会のあいさつを行い、三里塚勝利への熱い決意を述べた。
 早速、三里塚芝山連合空港反対同盟の北原鉱治事務局長、伊藤信晴さん、宮本麻子さんが紹介され、10・7決起のアピールを行った。
 北原さんは、「10・7のデモは千葉が先頭を切って成功させてほしい。自分の闘いとして未来のために立ち上がろう」と檄(げき)を飛ばした。
 伊藤さんは「市東さんの農地を守る闘いと、全国農民のTPPに反対する闘いは必ず合流する」と確信を述べた。
 婦人行動隊の宮本さんは、「市東さんの農地裁判を全力で闘いながら、農地死守の原則を貫き、現地での実力闘争を闘う」と決意を表した。
 続いて三里塚現闘の北里一枝同志が発言に立った。「市東さんの農地決戦は”最終局面”に入っている。裁判は年末結審、来春判決に向け進んでいる。現闘本部隣りの耕作地だけでなく、自宅向かいの耕作地、作業場、離れなどが明け渡しの対象とされている。市東さんの生活を根こそぎ奪う判決が予測される。1億8千万円の金を蹴って闘う道を選んでいる市東さんの農地を絶対に守ろう。三里塚が46年間実力闘争を貫いてきたことに、権力は震え上がっている。農地強奪を許さない大衆決起をつくり出すことに、勝利の展望がある。動労千葉と車の両輪として、闘いの輪を広げよう」。この全身全霊の訴えで、参加者全員が決意を新たにした。
 司会のカンパアピールに続き、動労千葉の田中康宏委員長があいさつを行った。「明日からのストに向け今も団交が続いている。外注化攻撃は事実上破産し大混乱をきたしている。動労千葉の闘いの力は、三里塚との連帯の中で培われてきた。労働者・農民が団結し、社会を根本から変える力があることをここで証明しよう」とストへの激しい意気込みを表した。
 反対同盟と動労千葉との労農連帯の歴史を感じつつ、決意表明が次々と行われた。全学連の斎藤郁真委員長は、「現地行動隊を先頭に、全学連は実力で農地死守を闘う」と宣言した。動労千葉の佐藤正和さんは、「”労働者と農民は血を分けた兄弟”と教わってきた。北原さんの決意をわが決意として闘う」と言明した。さらに、動労千葉を支援する会・習志野を始め県内の各団体が、10・7闘争に立ち上がる決意を表明した。
 最後に司会の提起で、10・7三里塚、反対同盟が呼びかける10・15千葉市内デモ、10月動労千葉スト連帯行動、11・4全国労働者総決起集会などの具体的行動方針が確認され、団結ガンバロー三唱で締めくくられた。
(写真 反対同盟3氏の熱い訴えを受け、千葉の地から10・7大結集を誓った【9月30日 DC会館】)
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【要項】 千葉地裁・多見谷裁判長の訴訟指揮弾劾! 10・15千葉市内デモ
 千葉地裁・多見谷裁判長の訴訟指揮弾劾!
 テレビ会議方式での証人尋問許すな!
 10・15千葉市内デモ
 10月15日(月) 午前11時40分
 千葉中央公園集合
 呼びかけ/三里塚芝山連合空港反対同盟

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週刊『前進』(2555号6面1)(2012/10/08 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 松山で10・1外注化阻止訴えるビラ配布 愛媛労働組合交流センター H

 10月1日、動労千葉の断固たるストライキ決起と連帯し、愛媛ではJR四国松山運転所前で、朝7時半から1時間、「全職場で外注化阻止を闘おう」と訴えた国鉄闘争全国運動・愛媛の会のビラを、JRの職員や列車の清掃作業会社の労働者に配布し、解雇撤回の署名活動を行いました。「外注化=非正規化に反対」「安全の崩壊を許さず闘おう」と、出勤する労働者に全力で訴えました。
 出勤するJRや関連会社の社員にビラを配布し「今日はストライキです」と呼びかけました。自動車の窓を開けて受け取る労働者もいます。
 JR四国では、20代の女性が列車の清掃業務についています。外注化されています。全国で初めて車掌を「派遣社員」としたのもJR四国です。
 9月29日に、JR高徳線(高松―徳島線)の特急「うずしお18号」の先端に取り付けられた「速度計発電機」が走行中に外れ、先頭車両の窓ガラスを突き破って列車内に飛び込み、割れたガラス片などで3人が病院に運ばれる事故が起こりました。
 重さ12`の金属製の物体が直撃すれば、死亡事故になったかもしれません。JR四国会社は「何らかの事情でボルトの一部が割れて外れた」などと恥知らずなコメントを出しています。これが民営化以降の規制緩和と外注化がもたらした「ほんの一部」の事故です。
 「第2、第3……の尼崎事故をくりかえすな」と訴え、ビラまきをやりぬきました。

 9・29「うずしお」事故弾劾し徳島駅前行動 徳島 石田 広

 10月1日、徳島でも国鉄全国運動が外注化阻止の連帯行動をしました。ストに立つ動労千葉はじめ、JRの現場労働者の怒りは、私たちみんなの職場での怒りです。
 おりしも9月29日には高徳線「特急うずしお」で重大事故が発生。通勤の足であり、事故現場は徳島駅出発から3分後の住宅密集地です。時速80`、12`の鉄塊部品が高架に跳ね飛んで客車に衝突。1秒違えば住宅やラッシュの幹線道路、小学生の列に飛び込んでいたかもしれないと思うとゾッとさせられます。
 今回の事故は、JR四国の分割・民営化のシワ寄せを露骨に示している。会社側が「ワンマン王国」と言われるほど合理化を進め、それを現場の声を圧殺してJR四国労組幹部が妥結してきた結果です。
 徳島駅前には、青年労働者が仕事帰りに駆けつけ、次々に訴えました。「徳島でさえ通勤の足が労働者の命を奪う凶器になった。尼崎を繰り返している。こんなことが許せるのか!」「新自由主義のJR四国の経営陣による安全の切り捨てが諸悪の根源だ。外注化・非正規化をヤメロ」
 同時刻にオスプレイ反対ビラをまいていた社民党系の労組とも混ざり合って、駅前は労働者の怒りであふれました。
 とりわけ「国鉄闘争で政治和解を拒否した動労千葉派こそ、原発再稼働、オスプレイ配備を変える希望です」「日中韓労働者の団結で闘おう」という点が力強く訴えられました。

 高山弁護士とともに裁判員裁判を追及 山陰労組交流センター 田中重文

 9月25日、鳥取地裁前一帯は早朝から色とりどりののぼりや横断幕に埋め尽くされ、「裁判員制度はいらない」と訴えるアジテーションが響きわたった。
 鳥取県内で起きた連続不審死事件の裁判員裁判が、この日から始まるのだ。直接証拠が何もなく、被告は黙秘を通し、弁護人が無罪を主張している中、この裁判員裁判は異例に長期(75日間)の公判日程が組まれている。裁判員は75日間もの拘束を受けた上に、極刑判決に加担させられようとしている。
 東京から駆けつけた高山俊吉弁護士やインコさんを先頭に、広島・岡山の仲間も結集して、傍聴券を求めて集まった人びとに、破綻した裁判員制度を廃止に追い込もうと訴えるビラを配布した。
 傍聴希望者は1115人に達し、地裁構内は人波であふれ返った。最初はざわついていた人びとが抽選を待つ間、高山弁護士の演説に次第に引き寄せられ、聞き入った。構内から出てきて「おっしゃる通りです」と声をかける人もいた。大きな拍手がわいた。
 裁判員裁判の反動性・破綻性は、今回、早くから知れわたっていた。裁判所は当初、裁判員候補者600人を予定したが、急きょ100人を水増しして700人にしたが、最後的にしぼった79人からも欠席・拒否が相次ぐ中、「義務」だという脅しで辛うじて6人の裁判員を選任した。
 午後2時からは、市内の会場で「高山俊吉弁護士講演学習集会」が行われた。活発な質疑応答を含め、闘いに確信を深めた全参加者は勝利まで闘うことを誓い合った。

 千葉県三里塚集会で北原事務局長に万感 東京 高村宏信

 「10・7三里塚へ!市東さんの農地強奪許すな」の第7回千葉県三里塚集会が9月30日千葉市内で行われた。
 動労千葉の外注化阻止のストライキの前日だったにもかかわらず、動労千葉の組合員が大勢参加されていました。
 毎回参加されている北原事務局長の訴えは万感の思いでした。今年90歳になった北原さんは、三里塚と動労千葉の闘いに触れ、自らの人生の総括をかけた闘いだと決意を述べ、「生きる権利を破壊される労農学全人民の抵抗の闘いを継続させ、政治を変えよう!」「この千葉から世界を変えよう!」と訴えました。
 千葉の青年労働者が「日本を変えようを超えて、世界を変えよう!ですか。すごいプレッシャーですが、頑張ります」と反応。「時代を変えるために三里塚に来て、闘いを感じてほしい」という北原さんに、全体が市東さんの農地強奪を許さないぞ、という決意を打ち固めました。
 市東さんへの農地強奪攻撃に対し「われわれは何をし、何を要求したのか。ただ、人間の生活と権利を破壊する国家の不条理に対して抗議してきたのだ」と北原さん。
 来春に迫る市東さんへの農地強奪攻撃は、新自由主義攻撃下における「農地法を悪用しての農地強奪」攻撃です。労農連帯を打ち固めた三里塚闘争の地平は、北原さんのいう、闘いの継続(闘う原則を曲げないということだ)で必ず粉砕できるし、粉砕しなければならないと痛感しました。

 関東大震災の朝鮮人大虐殺から89周年に 東京 原田久志

 1923年9月1日に起きた関東大震災時の朝鮮人大虐殺から89周年にあたって、9月8日、東京朝鮮第五初中級学校(東京都墨田区八広)で「虐殺された朝鮮人を慰霊するつどい」が行われた。地元の在日朝鮮人をはじめ日本人参加者もあわせて60人ほどが参加した。
 私も亀戸に住んでかなりになるが、まだまだ知らなかった事実や想いを痛切に感じ、私たちの闘いの課題を提示されたように思った。
 「つどい」の冒頭、この学校の卒業生でもある呉充功(オチュンゴン)監督作品の朝鮮人虐殺の記録映画「隠された爪跡」が上映された。
 続いて山田昭次・立教大学名誉教授が「いま改めて朝鮮人大虐殺の国家責任と民衆責任を考える」と題して講演した。山田さんは、1919年の3・1独立運動爆発に恐怖した日本帝国主義支配者が1923年5月1日のメーデー(東京・芝公園)で「植民地の解放」のスローガンをかかげた日朝労働者階級・社会主義者たちの連帯をたたきつぶすために大弾圧を加えてきたこと(195人逮捕)などの流れの上で、官民挙げて4カ月後に6千人を超える大虐殺に走り、日朝労働者人民の分断と対立を策し、その2年後には治安維持法制定になだれ込んでいった史実を克明にあばいた。
 今日、「領土」をあおり、「正規―非正規」を分断してくる支配者どもの悪辣(あくらつ)な意図をあばき、国境・民族―職層を超えた団結をなんとしても強めていきたいと強く思った。
 山田さんの最新刊『関東大震災時の朝鮮人虐殺とその後』(創史社)は必読に値する。

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週刊『前進』(2555号6面2)(2012/10/08 )

星野再審闘争 東京高裁は証拠開示を

 異議申立補充書提出しデモ

 9月28日、星野文昭同志と再審弁護団は東京高裁第12刑事部に、星野同志の陳述書を含む新証拠9点とともに「異議申立補充書」を提出した。
 これは、今年3月30日の第2次再審請求棄却決定の理不尽性を暴き、徹底的に打ち砕くものだ。補充書提出をもって、異議審は本格的な闘いに入った。獄中38年、無実の星野同志を異議審でなんとしても奪還しよう。
 星野同志は、1971年11・14沖縄返還協定批准阻止闘争をデモ隊のリーダーとして闘った。そして、闘争圧殺に投入された機動隊員が死亡した件で「殺人罪」をデッチあげられ、無期懲役刑を受けている。しかし、「証拠」とされたものはデモ参加者6人の、デッチあげられた供述調書だけである。物的証拠は一切ない。逆に、検察官は星野同志無実の証拠を隠し持っている。
 東京高裁第11刑事部は証拠開示を認めないまま棄却決定を強行した。補充書は、この暴挙を徹底的に弾劾している。
 星野同志は無実を訴え、38年間も命がけで闘い続けているのだ。この中にこそ真実がある。
 再審制度が、無辜(むこ、無実の人)の救済を目的とするものであるならば、裁判所は検察に全証拠を開示させるべきである。証拠開示をせずに無期懲役を強い続ける国家権力の横暴を全人民の怒りで打ち砕こう。
 補充書提出行動の後、東京高裁包囲デモを100人の結集でかちとった。デモ出発前、日比谷公園霞門で星野・全国再審連絡会議の狩野満男共同代表が「たった今、補充書を提出してきました」と報告し、星野暁子さん、鈴木達夫弁護団長が提出行動について報告した。そして、JRの10・1検修・構内業務全面外注化攻撃との闘いの渦中、駆けつけた動労千葉の佐藤正和さん、全国労組交流センター、全学連、婦人民主クラブ全国協、裁判員制度はいらない!大運動の高山俊吉弁護士が、それぞれ、東京高裁への怒りと、全証拠開示・再審開始をかちとる決意を表明した。
 デモは、「すべての証拠を開示せよ!」「獄中38年、無実の星野さんを釈放せよ!」と、全学連の坂野陽平書記長のデモコールに合わせて、東京高裁、東京高検に対して怒りをたたきつけながら進んだ。経済産業省前では「原発再稼働弾劾!」「福島の子どもたちを守ろう!」とエールを交換。さらに「オスプレイ配備反対!」「JR10・1外注化阻止!」と、こぶしに力を込めた。
(写真 星野暁子さんを先頭に「すべての証拠を開示せよ!」「獄中38年、無実の星野さんを今すぐ釈放せよ!」などと要求し100人がデモ行進【9月28日 東京・虎ノ門】)

 デモ後、報告集会

 デモの後、新橋の「ばるーん」で、60人が参加して「補充書提出報告集会」が開かれた。
 岩井信主任弁護人は棄却決定は手続き上も内容上も誤りであると強調し、藤田城治弁護人は証拠開示しないままの棄却決定は違憲であると報告した。鈴木達夫弁護団長は「鋭い論理と力強い運動で証拠開示をかちとろう」と提起した。
 福島と神奈川の会、全学連、部落解放同盟全国連杉並支部からの発言を受け、共同代表の戸村裕実さんのまとめの後、団結ガンバローで異議審勝利へ団結を固めた。
 次は、10月18日に東京高裁包囲デモ(第3弾)が闘われる。外注化・非正規化への怒り、フクシマ・オキナワの怒りと一体のものとして、東京高裁へさらなる怒りをたたきつけよう。全力結集を訴えます。
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▼10月18日(木)正午
 日比谷公園霞門集合

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週刊『前進』(2555号6面3)(2012/10/08 )

 動労千葉・鉄建公団訴訟、解雇撤回・JR復帰の判決を求めるための東京高等裁判所あて署名のお願い

 動労千葉鉄建公団訴訟の一審判決を受け、東京高裁での解雇撤回・JR復帰の判決を求める署名を45氏と2労働組合が呼びかけました。署名の呼びかけ文を紹介します。(編集局)
 全国の闘う労働組合・労働者のみなさん。
 日々のご奮闘に心より敬意を表しますとともに、国鉄1047名解雇撤回の闘いへの長年にわたる多大なご支援にあらためて御礼を申し上げます。
 動労千葉の鉄建公団(現・鉄運機構)訴訟で6月29日、東京地裁民事第11部(白石哲裁判長)において、「国鉄分割・民営化に反対する組合員を不当に差別する目的で選定基準が策定され、採用候補者名簿に載せなかったのは不法行為」「名簿不記載基準が策定されなければ、原告らは採用候補者名簿に記載され、その結果、JR東日本に採用されたはず」とする判決が出ました。
 6・29判決は、1047名解雇について、不採用基準(名簿不記載基準)そのものが不法行為であり不当労働行為であることを認める画期的判決でした。「一旦全員解雇−選別新規採用」という枠組みによって「JRの法的責任なし」とした国鉄改革法を打ち破る展望を開きました。しかし、「解雇は正当」という断じて許せない反動判決でした。
 裁判所をして、このような矛盾した判決を出さざるをえないところまで追い込みました。あらためて、国鉄分割・民営化に決着をつけるために高裁12民事部で解雇撤回・JR復帰の判決をかちとるために奮闘する時だと思います。
 そもそも1047名の不採用が不当労働行為であり、不法行為であることは当初から明らかです。ついに25年の闘いでそれを裁判所に認めさせました。この四半世紀、国鉄分割・民営化方式の解雇や非正規雇用化の嵐が吹き荒れ、千数百万人の労働者が非正規雇用に突き落とされました。労働者の権利は奪われ、労働組合運動は後退してきました。いま公務員労働者360万人の首切りも、この国鉄方式のエスカレーションとして強行されています。
 他方で、判決は大きな地平をかちとっています。これまでの裁判では、北海道・九州の被解雇者については、採用されていたかもしれないという期待権は示されていましたが、不採用基準自体については合理的であるとの判断が維持されてきました。動労千葉の鉄建公団訴訟では、これを覆しました。採用差別の全体が不当労働行為であったことを認めさせたのです。
 6・29判決は、国鉄分割・民営化反対−解雇撤回・JR復帰の旗を降ろさず闘い抜いてきたことの大きな意義と可能性を示しています。すべてはこれからです。あらためて国鉄1047名解雇撤回闘争に心を寄せ、ともに闘ってきた全国の仲間に、高裁で解雇撤回を明確に求める新しい運動を呼びかけたいと思います。動労千葉は、JRによる鉄道業務の全面外注化阻止の闘いと結合して、1047名解雇撤回まで闘い抜く決意です。
 つきましては、「不当労働行為の認定」「解雇撤回」「復帰」へ向け、高裁12民事部への取り組みとして団体署名・個人署名を下記の通り取り組むこととしました。各団体・労働組合におかれまして、多数の署名を集めていただきますよう要請します。

1.第1次締め切り 12年12月末

2.署名の送付先および問い合わせ先
 国鉄分割・民営化に反対し、1047名の解雇撤回闘争を支援する全国運動
 国鉄千葉動力車労働組合
 〒260−0017 千葉市中央区要町2−8DC会館/電話043(222)7207/FAX043(224)7197

 (呼びかけ)

足立 実(東京東部労働組合元委員長)/伊藤 晃(日本近代史研究者)/入江史郎(スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合委員長)/李東碩(広島大学大学院総合科学研究科准教授)/宇都宮理(愛媛県職員労働組合委員長)/大野義文(元安芸労働基準監督署長)/大口昭彦(弁護士)/荻野富士夫(小樽商科大学教授)/鎌倉孝夫(経済学者・埼玉大学名誉教授)/北原鉱治(三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長)/鬼頭宏一(島根大学名誉教授)/金元重(韓国労働運動史研究家)/清井礼司(弁護士)/高英男(全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部副委員長)/斉藤貴男(ジャーナリスト)/崎浜秀俊(元沖縄県高教組副委員長)/佐藤幸子(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク世話人)/椎名千恵子(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク世話人)/下山房雄(九州大学名誉教授・JR東日本株主会前会長)/白井佳夫(映画評論家)/新藤宗幸(千葉大学名誉教授)/鈴木達夫(弁護士・法政大学弾圧裁判弁護団長)/清野和彦(元福島県教職員組合委員長)/芹澤壽良(高知短期大学名誉教授)/手嶋浩一(元国労九州本部書記長)/高山克己(元国労新潟地方本部副委員長・元新潟県労働組合評議会政治局長)/田中 学(東京大学名誉教授)/高山俊吉(弁護士・憲法と人権の日弁連をめざす会代表)/富崎正人(弁護士)/中江昌夫(元国鉄動力車労組副委員長)/中西五洲(元全日自労委員長)/中村吉政(全国金属機械労働組合港合同副委員長)/西田 節(元総評オルグ・東部一般統一労働組合委員長)/西村正治(弁護士)/根津公子(東京「君が代」不起立被処分者)/葉山岳夫(弁護士・動労千葉顧問弁護団長)/花輪不二男(世田谷地区労働組合協議会顧問)/藤田正人(弁護士)/前嶋 登(富士地区労働組合会議議長・元全日建中央副執行委員長)/三留理男(写真家)/宮城盛光(沖縄県北中城村議・元全軍労牧港支部)/安田浩一(ジャーナリスト)/山村ふさ(元日教組書記次長)/山本弘行(動労千葉を支援する会事務局長)/矢山有作(元衆議院議員)/全金本山労働組合/全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部

 (賛同)

有賀信男(弁護士)/川村 理(弁護士)/黒田節子/小関傳六(弁護士)/嶋田久夫(弁護士)/清水雅彦(日本体育大学准教授・憲法学)/高嶋伸欣(琉球大学名誉教授)/内藤 隆(弁護士)/永島靖久(弁護士)/山崎吉男(弁護士)/横田厚(元国労釧路闘争団員)
 (2012年10月2日現在)

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週刊『前進』(2555号6面4)(2012/10/08 )

 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判

 差し戻し控訴審第5回公判
 10月22日(月)午後1時30分(429号法廷)
 ◎午後1時 東京高裁傍聴券配布所集合

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