ZENSHIN 2013/12/09(No2612 p06)

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第2612号の目次
 

秘密保護法案強行に怒りが爆発 参院特別委での強行可決に対し国会前の抗議の声が激しく高まった(12月5日午後6時)

1面の画像
(1面)
労働組合の力で安倍倒せ
秘密保護法・戦争国家化粉砕を
「改憲反対3労組声明」と国鉄新10万署名運動を推進しよう
記事を読む  
星野全国集会に680人
“全証拠を開示せよ”都心デモ(12月1日)
記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
【要項】12・22革共同政治集会 記事を読む  
(2面)
教育の民営化と対決を
14年国鉄・公務員決戦で安倍打倒へ! 立ち上がるのは今だ
革共同教育労働者委員会
記事を読む  
国労組合員資格訴訟 “国鉄解雇は不当ではない”
濱中証言に法廷の怒り(12月4日)
記事を読む  
鈴コン解雇2カ年集会 解雇撤回もぎりとるぞ
団結しブラック企業粉砕へ(東京 夏畑裕)(11月30日)
記事を読む  
闘いは進む 青年の職場から
郵政 ゆうパック配達は破綻寸前 すべては会社の責任だ
宮城 中村淳司
記事を読む  
(3面)
星野文昭さんを取り戻そう! 全証拠を開示させ再審勝利へ
12・1星野全国集会 事務局報告
記事を読む  
14年決戦を闘い革命勝利切り開く圧倒的カンパを 記事を読む  
(4面)
拠点建設進め再稼働と秘密保護法を阻もう
NO NUKESえひめ 伊方を再稼働させない
全国から8千人が怒りの決起(な全えひめ事務局員・H)(12月1日)
記事を読む  
国家の蛮行に屈しない
金曜行動 福島・女子高生魂の叫び(11月29日)
記事を読む  
原発情報の秘匿許さぬ
経産省前テント裁判 本訴訟は却下すべきだ(11月29日)
記事を読む  
玄海、川内再稼働させない
NASEN福岡結成2周年集会
福島希望の牧場吉沢さん、動労水戸石井委員長迎え(NAZEN福岡・香澄清子)(12月1日)
記事を読む  
2013年日誌 11月26日〜12月2日
国家安全保障会議法が成立/自民沖縄、辺野古移設を容認
記事を読む  
(5面)
辺野古新基地絶対阻止へ  安倍・石破の策動に階級的反撃を 記事を読む  
「革命の火薬庫」沖縄の地で学生自治会を必ず再建する
沖縄大学からのアピール
記事を読む  
焦点 石破の「絶叫デモはテロ」発言  秘密保護法の超治安的正体 記事を読む  
新刊紹介 国際労働運動 1月号  大恐慌深化で危機深める中国 記事を読む  
(6面)
星野全国集会  12・1を飛躍点に2014年へ 証拠開示攻防は山場(12月1日) 記事を読む  
西郡住宅裁判 結審迎え最終弁論  明け渡し攻撃に戦闘宣言(11月21日) 記事を読む  
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  

週刊『前進』(2612号1面1)(2013/12/09 )

 労働組合の力で安倍倒せ

 秘密保護法・戦争国家化粉砕を

 「改憲反対3労組声明」と国鉄新10万署名運動を推進しよう

 秘密保護法絶対反対!――巨万の労働者人民が連日、日帝・安倍の秘密保護法案強行の暴挙に怒りを爆発させ、国会を包囲している。極右・安倍自公政権による改憲と戦争国家化、原発推進と福島県民圧殺の大反動攻撃に人民の怒りは高まるばかりだ。「秘密保護法案を廃案に」「原発再稼働反対」の声に恐怖した自民党幹事長・石破茂は「絶叫デモはテロだ」と絶叫した。よくぞ言った。秘密保護法の目的は政治弾圧なのだ。法案強行を安倍の命取りにしてやる。政治中枢と正面対決する反原発の大衆行動は2年半も続き、今や改憲阻止闘争、国鉄闘争、星野闘争と結びついて100万人決起へと発展しつつある。闘う労働組合の本格的な登場が求められている。階級的労働運動を発展させ、プロレタリア革命をたぐり寄せる2014年決戦の勝利へ突き進もう。12月闘争で、13年国鉄決戦が切り開いてきた国際連帯をさらに発展させよう。青年労働者と全学連を先頭に12・22革共同政治集会(午後6時30分開会、東京・北区赤羽会館)の大成功をかちとろう。
(写真 秘密保護法案強行に怒りが爆発 参院特別委での強行可決に対し国会前の抗議の声が激しく高まった【12月5日午後6時】)

 巨万人民が国会を包囲

 労働者人民の怒りの包囲の中で12月4日、国家安全保障会議(日本版NSC)の初会合が首相官邸で開かれた。今月中旬に決定する国家安全保障戦略と防衛計画大綱、中国の防空識別圏設定への対応や北朝鮮情勢などを議論したが、具体的な内容は隠している。安倍は、NSCで日中の軍事力比較・分析を主要テーマにすると述べるとともに、米軍普天間飛行場移設・辺野古新基地建設を「日本の安全保障の根幹に影響するきわめて重要、重大な問題」として取り上げるなどの意向を示している。「東アジアの安保のあり方が論議の中心になる」日本のNSCを「結節点」にして「主要国の官邸と日本の首相官邸が直結する」(礒崎陽輔首相補佐官)。国家安全保障会議はまさに中国・北朝鮮情勢や集団的自衛権の行使をめぐる日帝中枢の戦争会議である。
 大恐慌は大失業と戦争を生み出し、革命を生み出す。日帝・安倍の改憲攻撃が核心的に突き出していることは、帝国主義が延命し争闘戦に勝つためには軍事的な支えがなくてはならないということだ。安倍政権が死活をかけて推進する輸出戦略による勢力圏化は、戦争に直結する。「成長戦略」の根幹を支えるのは軍事力だ。鉄道、原発、水道、医療などのインフラパッケージ輸出は、海外権益と勢力圏をめぐる国家間の衝突と戦争の問題になる。相手国の産業や安保政策を左右し労働者階級の反乱を抑えつけるための軍事力、相手国との軍事的結託が必要になる。だから、集団的自衛権が及ぶ範囲は地域的に限定されない(「地球の裏側まで」)などと平然と論議され、秘密保護法とNSCという「国家の標準装備の整備」(葛西敬之JR東海会長)に必死になるのだ。

 国鉄決戦勝利で革命へ

 大恐慌は必ず「戦争か革命か」の問題に行き着く。革共同は微塵(みじん)の揺るぎもなく階級的労働運動にかける。階級的労働運動で革命を準備する。国鉄決戦の勝利の地平で勝負する。動労千葉労働運動、動労千葉のような労働組合を全国につくり出すことにプロレタリア革命の成否がかかっている。
 日本の戦後労働運動の基軸的位置を占めてきた国鉄労働運動を解体するために仕掛けられた国鉄分割・民営化攻撃が日本における新自由主義の始まりである。現在闘いぬかれている「解雇撤回・JR復帰」の闘いはこの国鉄分割・民営化に決着をつけ、破綻し崩壊を始めている新自由主義に引導を渡す闘いだ。そして、国鉄決戦がうち立てた「外注化阻止・非正規職撤廃」が、新自由主義と闘う全世界の労働者階級の共通のスローガンになっている。だから国鉄決戦で革命をやる。30年に及ぶ国鉄決戦が革命を引き寄せている。
 国鉄分割・民営化は、団結権(憲法28条)を侵害しても不当労働行為にならないことを労働者階級と社会全体に強制することを意図していた。労働者階級が闘い取ってきた戦後的な地平を根底から破壊する攻撃だった。戦後民主主義者や社共はここで敗北し、日本労働者階級は重大な後退を強いられた。
 しかし唯一、動労千葉が敗北主義に陥らずにストライキで反撃し団結を守りぬいたことが、敵の攻撃の核心を打ち破ってきた。動労千葉の闘いは、国鉄攻撃以来日本労働運動を覆ってきたこの敗北主義を粉砕する地平を切り開いている。日帝・中曽根が宣言した「行革でお座敷をきれいにして新憲法を床の間に安置する」攻撃を破綻させてきた。国鉄分割・民営化が団結権破壊の不当労働行為であることを認めた以上は解雇撤回・JR復帰以外にない。この階級的真実を復権させ、日本の労働運動を再生する闘いであり、労働運動の存否をかけた攻防なのだ。闘う労働運動をつくることは資本との激しい攻防になる。国鉄・郵政・自治体・教労の4大産別の攻防は本当に厳しい。
 だからこそ国鉄・JRの戦場で公然と階級的労働運動を名乗り、資本と闘い続けている動労千葉が大事なのだ。そして今こそ全産別・全職場における実践で動労千葉に肉薄することが必要だ。
 12月1日、アメリカのニューヨークで「尼崎事故」そのものの鉄道脱線転覆事故が発生した。創業期以来国有鉄道が存在したことがないアメリカでは、競争と合理化、労組破壊と事故が続いてきた。全世界で民営化・外注化・非正規職化とそれがもたらす安全崩壊が社会問題になっている。資本に屈した体制内労組幹部をのりこえる闘いが急速に広がっている。財政破綻を理由にした公務員労働運動破壊と社会保障解体による階級分断攻撃に怒りが噴出している。闘う労働組合を世界の労働者階級が求めている。
 韓国では12月2日、ガス産業民営化に反対し公共運輸労組韓国ガス公社支部がストライキを闘い、9日には、民主労総傘下の全国鉄道労組(組合員2万5千人)が分割・民営化阻止の無期限ストライキに突入する。その最中、11月に動労千葉訪韓団が熱く交流したゴールデンブリッジ証券労組が12月1日付で組合員の現場復帰をかちとった。ストライキ586日目の大勝利だ。

 革共同集会に大結集を

 「国鉄・反原発・改憲阻止・星野同志奪還」の2014年決戦において1〜3月決戦は巨大な意味を持つに至った。
 国鉄決戦がJR体制打倒=プロレタリア革命へ上り詰めていく決定的な段階に突入している中で、JR職場で青年活動家つぶしの攻撃が激化している。動労千葉労働運動が青年労働者を獲得することに恐怖した日帝権力とJR資本による卑劣な攻撃であり、動労千葉への組織破壊攻撃とまったく同じ攻撃だ。絶対に許さず、勝利するために総決起する。
 9・25東京高裁判決の地平を受けて開始された「解雇撤回・JR復帰」新10万筆署名で最高裁決戦へ突き進もう。職場における署名運動の実践は、労働組合権力を獲得する闘いだ。
 日帝・安倍は、オリンピックを国家主義的階級結集策として押し出しながら、放射能汚染と被曝の問題を徹底的に否定し押し隠そうとしている。しかし、福島での「小児甲状腺がん26人、『疑い』をあわせて59人」の事実を否定することはできない。被曝の重大性と深刻さは明らかだ。現下の福島における攻防の焦点はここにある。問題を「避難者支援」や「復興」にそらし国家権力との非和解的対決を避けてはいけない。
 この歴史的課題が、ふくしま共同診療所建設、動労水戸−国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いによって実践されている。被曝労働絶対反対の労働運動を全国の労働組合に広げよう。国鉄決戦で反原発闘争を切り開いていく闘いとして、2014年の3・11を郡山で闘いぬこう。
 冬期カンパ闘争に勝利し、非合法・非公然の革命党建設を力強く推し進めよう。
 12・22革共同政治集会に青年・学生の総結集をかちとろう。

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週刊『前進』(2612号1面2)(2013/12/09 )

 星野全国集会に680人

 “全証拠を開示せよ”都心デモ

 星野さんを取り戻そう!全証拠を開示させ再審勝利へ12・1星野全国集会が東京・永田町の星陵会館で開かれた。主催は星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議。
 全国から680人が集まり、星野闘争大飛躍の2013年を締めくくる闘いとして、集会後、都心デモにうって出た。
 全証拠開示大運動を推し進める中でスパイ荒川を摘発・打倒、6・30全国集会から9・8徳島刑務所デモと『愛と革命』発刊、その力が全国25番目の救援会「九州の会」発足となり、盛岡での絵画展実現につながった。(4、6面に関連記事)
 開会のあいさつに立った共同代表の戸村裕実さんは「安倍政権に対するみなぎる抗議の声と一体で都心のデモにうって出よう」と呼びかけた。
 星野暁子さんが獄中の星野文昭さんのメッセージを読み上げると会場は万雷の拍手で応えた。
 暁子さんは「今年は今まで以上に獄内外が一体となって闘うことができた1年だった」と振り返り、『愛と革命』の出版によって「(獄中結婚の)27年間の愛と団結の歩みが、強い絆(きずな)で結ばれている濃い夫婦のあり方としてみんなの中で受け入れられ理解されるようになったことがうれしい」と語り、「私たちの愛と闘いが無期刑そのものを打ち砕く時が来ました」と言い切った。この思いは全参加者の思いとひとつだ。
 「星野文昭さんを取り戻す会・九州」結成を秋山勝行さんが報告。「お待たせしました。出発は遅れましたが最先頭で闘っていく決意です」。夏から3カ月、「共犯者」とされた5人の学生の供述調書を読み込んだという秋山さんは「一敗地にまみれた彼らが踏みにじられた青春を奪還するんだと『あれはうそだ』と法廷で絶叫する。供述調書が完全なデッチあげであることを完全に確信した」と星野闘争勝利への執念を語った。岩手絵画展のビデオ上映も行われ、闘いの広がりが明らかにされた。
 再審弁護団の5人の弁護士から報告があり、「証拠を出さない理由がないところまで検察を追い詰めた。きょうの都心デモでさらに追い詰めよう。第2次再審の大きな山場を迎えている中での真っ向からの闘いだ」(鈴木達夫弁護団長)と檄(げき)が飛んだ。
 これを受けて金山克巳さんが自信あふれる事務局報告を行い、13年の歩みと14年の新たな飛躍へ全証拠開示運動を軸とする方針を提起した。
 カンパアピールをはさんで後半は、星野文昭さんとともに闘う決意が、全国労組交流センター・辻川慎一代表、全学連・坂野陽平書記長、NAZEN・織田陽介事務局長、沖縄万人(うまんちゅ)の力で星野さんを取り戻す会、徳島星野文昭さんを救う会、奥深山さんの免訴を実現する会から次々と語られた。最後に革共同の鎌田雅志同志が「星野さんという階級の正義そのもの、労働者階級の魂が獄中にとらわれている。100万人の闘う人民の決起と結びついて星野同志を奪還する力をつけること、全員が星野同志となって闘いの先頭に立つことを誓う」と宣言した。
 特別アピールとして「3・11フクシマ闘争への訴え」が椎名千恵子さんから呼びかけられた。
 暁子さん、弟の星野修三さん、いとこの星野誉夫さんから家族のあいさつがあり、共同代表の平良修牧師が閉会あいさつを行った。「すばらしい集会、人間でありたいと励まし合っている者たちの集まりだ。パワフルでつややかに反動政治に抵抗する力を持っている。来年は文昭さんを迎えて集会を持ちましょう!」
 「石破は『絶叫デモはテロだ』と言った。やつらの枕元、永田町から力あるデモに打って出よう!」との行動方針を受け、団結ガンバロー!
 赤坂見附から溜池、虎ノ門、新橋までのデモは沿道から注目と声援、拍手を受けながら進んだ。
 「獄中39年、星野さんは勝ちぬいてきた!」「星野さんを返せ!」
 国鉄・反原発・改憲阻止と星野闘争を結合し、100万人決起の2014年決戦で星野奪還を!
(写真 星陵会館での集会の熱気をそのままに全参加者はデモ行進を行い「星野文昭さんを取り戻すぞ!」の叫びを都心に響かせた【12月1日 港区赤坂】)

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週刊『前進』(2612号1面3)(2013/12/09 )

前進速報版から 前進速報版から

▼国労組合員資格訴訟で濱中証言に怒り▼西郡住宅裁判最終弁論で戦闘宣言▼中国・普寧市で能力給に対し教育労働者が共産党に抗議

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週刊『前進』(2612号1面4)(2013/12/09 )

【要項】12・22革共同政治集会

 12・22革共同政治集会
 国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還決戦へ青年労働者・学生の決起で新自由主義を打倒する!
 基調報告 深田 力(革共同中央学生組織委員会議長)
 12月22日(日)午後6時30分開会 北区赤羽会館(北区赤羽南1-13-1)

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週刊『前進』(2612号2面1)(2013/12/09 )

 教育の民営化と対決を

 14年国鉄・公務員決戦で安倍打倒へ! 立ち上がるのは今だ

 革共同教育労働者委員会

 安倍政権が多くの人びとの反対を踏みにじって強行採決した特定秘密保護法案は、国家による情報統制と戦争国家体制の構築を目的とし、そのために特に公務員労働者を徹底的に監視・分断し弾圧することを通じて、すべての労働者人民を国家権力支配下に組みしくことを狙っている。核心は、支配機構内の公務員労組を完全に解体することであり、まさに改憲・戦争攻撃そのものだ。しかしこれはけっして安倍政権の強さの現れではない。今日の帝国主義の危機、新自由主義の絶望的な破綻の中で、むき出しの治安弾圧以外にその腐り切った階級支配を維持することができなくなったことの現れだ。2014年はすべての労働者にとって国鉄・公務員決戦が最大の焦点になる。全国の教育労働者はこの先頭で闘おう!

 教育の国家統制と首切り・教組つぶしがさらに激化

 安倍政権の改憲・戦争攻撃は、新自由主義教育改革と一体だ。中教審で教育委員会制度の解体を進め、「教科書検定基準改定」で新教育基本法に合致しない教科書は検定不合格とし、「道徳の教科化・検定教科書の導入」などによって教育の国家統制を徹底強化しようとしている。他方、地域を限定して規制緩和する「国家戦略特区」による公設民営学校の解禁を突破口に、教育の民営化、公教育の解体への踏み込みを企図している。
 「チャレンジ特区」を申請した橋下市政下の大阪市教委は、11月6日に民営学校を運営実施する意向を持つ民間企業に対して行った市場調査を発表し、「小中一貫校、理数系もしくは英語に特化するなど特色ある中高一貫校、国際バカロレアに特化した中高一貫校、小中校」の希望校種を合わせて14団体(株式会社8社)が参入可能とした。学校と教育のすべてを資本の金もうけの場に変えようとする新自由主義攻撃そのものだ。
 これはまた公務員労働者360万人を全員解雇し選別再雇用のふるいにかけ、非正規職にたたき落とす攻撃だ。4・26自治労スト情勢で突き出された連合支配の崩壊を徹底的に促進し、今こそストライキで闘う日教組を職場からつくる時だ。

 国鉄闘争こそ非正規職化をうち破る最大の闘い

 労働者の団結した闘いこそ社会を変革する力だ。11・3労働者集会と訪韓闘争は、民営化・外注化反対、非正規職撤廃の闘いが新自由主義攻撃を打ち破る闘いの中心であることをはっきりさせた。国鉄分割・民営化以来の全歴史をひっくり返す国鉄闘争は、新自由主義が生み出した4割もの非正規職労働者や無権利化、ブラック企業が蔓延(まんえん)する社会を根底からひっくり返す、すべての労働者人民の普遍的課題である。動労千葉の反合理化・運転保安闘争、動労水戸と国労郡工支部の被曝労働拒否の闘いは、絶対反対で闘うことが最も大衆的であり、団結を拡大する道であることを示した。
 動労千葉は9・25東京高裁判決でJR採用者の名簿作成が不当労働行為であることを認定させ、「国鉄とJRは別法人」という国鉄改革法23条の壁を打ち破り、国鉄闘争を国家権力中枢・資本との決戦にあらためて押し上げた。最高裁が棄却すればこの高裁判決が確定判決になるので簡単には棄却できないところに追い詰めている。最高裁を徹底的に追撃しよう。その最大のテコが「解雇撤回・JR復帰」の新10万筆署名運動だ。
 動労千葉と革共同が必死につくり出してきた国鉄闘争が、体制内労組幹部によって押し込められてきた労働者の階級的な怒りを解き放ち、新自由主義と対決する階級的労働運動を復権させる原動力になっている。この道を進もう。14年国鉄闘争・公務員決戦の大爆発をつくり出そう。

 社会変革の主体は労働組合だ

 欧米でもアジアでも民営化・外注化、非正規職化と安全崩壊が社会問題となり、資本に屈した労組幹部をのりこえる闘いが急速に発展している。動労千葉と連帯する韓国・民主労総(80万人)は5万人を結集した11・10全国労働者大会で、公務員労組や全教組を「法外労組」とする大攻撃と全面対決し、民営化・非正規職化を強行するパククネ政権打倒の宣言を発した。「この線を越えよう!」という組合員への呼びかけは、資本主義を打倒し新しい社会をつくり出す社会変革の主人公が労働者・労働組合であることの宣言である。世界の労働者は一つだ。

 労組拠点をつくり出す職場闘争が全国で始まる

 革共同教育労働者委員会と全国の教育労働者は今秋、国鉄闘争と労組権力獲得への挑戦を一つの闘いとして各地で開始した。動労千葉に続く階級的労働組合を分会・支部、単組から自らの力でつくり出す挑戦であり、その教訓的な闘いが各地で始まっている。
 一つに、全国教労委員会で「労組拠点建設とは地区党建設であり、地区党建設は労組拠点建設だ」と徹底討論し一致をかちとり転換的に今秋決戦に踏み出したことだ。
 二つに、三浦半島地区教組では全職場に分け入り、国鉄解雇撤回・JR復帰高裁署名を700筆集めた。解雇撤回は職場のすべての労働者が団結できる闘いだ。この中で国鉄闘争をめぐる青年との討論も始まった。
 三つに、「人事評価シート」をめぐる職場攻防で「人事評価は組合の団結破壊であり、不当労働行為である」と管理職の攻撃をはね返す勝利をかちとった。階級的労働運動派こそ敵のあらゆる分断を打ち破り、労働運動の防衛と発展を担うことができるのだ。
 四つに、職場から命と誇りをかけた職場実力闘争を始めたことだ。学校現場では非正規職化攻撃の中で、殺人的多忙化が進行し、授業すら成り立たない現実が頻発している。労組幹部が一切の闘いを放棄する中、関西のある分会ではついに幹部をのりこえて直接、教育委員会に抗議闘争を闘う職場の団結を生み出した。”職場に組合を。闘いは職場から”の原点を貫く職場闘争が始まっている。これこそ動労千葉の反合理化・運転保安闘争の実践だ。

 国鉄・反原発闘い3・11郡山集会へ

 国鉄決戦に全労働者の未来がかかっている。国鉄決戦と公務員決戦は一体の闘いだ。とりわけ教育と自治体職場における民営化・外注化反対、非正規職撤廃の闘いの前進が、国鉄決戦勝利の鍵を握っている。では公務員決戦の爆発をどうやってつくり出すのか。
 方針の第一は、国鉄決戦を基軸に4大産別、とりわけ公務員決戦をゴリゴリ原則的に切り開くことだ。その一切の土台が国鉄最高裁闘争だ。10万筆署名を全国の教組と学校現場に持ち込み、強力に展開しよう。2・16国鉄集会に結集しよう。
 第二に、「福島との連帯と団結」を軸に据えた反原発闘争をつくり出そう。ふくしま共同診療所や保養をめぐる激突は、革命党の本気さが福島の労働者人民の心をとらえていることを示している。子どもたちを守ろうと闘う福島県教組と連帯し、3・11郡山集会に大結集しよう。
 第三に、改憲阻止闘争を本格的に発展させよう。改憲とは何よりも自治労と日教組破壊攻撃である。安倍が最も恐れているのは、職場労働者の怒りで既成労組幹部が打倒され、動労千葉を先頭とする3労組とともに闘い始めることだ。ストライキやゼネストをやる労働組合を絶滅することなしに改憲などできない。11・3集会で決議された「憲法改悪反対労組声明」をテコに全国声明運動を展開し、労働組合の団結を大きく束ねよう。
 第四に、職場闘争を復権し、職場に階級的団結を奪い返そう。現状を変える力は、職場の団結した闘いだ。増大する非正規職を撤廃する闘いは、正規職労働者の正面課題である。一人の怒りはみんなの怒りだ。これらすべての闘いをとおして、国鉄決戦を軸に公務員決戦を大爆発させよう。

 地区党の団結の力で闘う教組を現場に奪い返そう

 今ほど全国の職場に闘う労働組合が求められている時はない。全国で階級的労働運動の拠点を建設するチャンスが到来している。ストライキで闘う日教組を職場からつくろう! 階級的労働運動派が組合権力を労働者の手に奪い返すために、全国で分会・支部権力をとる闘いに突入しよう。
 この闘いは既成の労組幹部との激突になる。幹部との非和解的な激突にかちぬくことをとおしてわれわれが”闘う組織と拠点”をつくり出した時、大衆の怒りが大きな力となって発展する。産別委員会と地区党の団結を強化し、総力を挙げて労組拠点建設と青年労働者の獲得へ闘おう。
 7・8%賃下げに何ひとつ闘わず屈服した日教組本部や各教組幹部に対して、「闘うのが労働組合じゃないんですか」「ストライキなんて当たり前」という青年たちが職場に登場している。革共同教育労働者委員会はこの青年たちとともに闘うことを決意した。三浦半島地区教組の仲間の闘いを最先頭に、全国で組合権力の獲得へ打って出よう。職場労働者の生活と権利、労働と人生に責任をとる「階級の指導部」として打ち鍛えられてこそ革命党である。「労働運動のできる党」に飛躍しよう。
 拠点建設の闘いの全責任を産別委員会と地区党の団結でとり切ることが核心だ。時代認識と路線で武装し、団結の前進で総括しよう。『前進』読者網を拡大し、党と労働組合の一体的建設に踏み出し、国鉄決戦を軸に14年決戦に突き進もう。

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週刊『前進』(2612号2面2)(2013/12/09 )

 国労組合員資格訴訟 “国鉄解雇は不当ではない”

 濱中証言に法廷の怒り

 国労組合員資格確認訴訟の第10回口頭弁論が12月4日、東京地裁民事第11部(団藤丈士裁判長)で開かれ、前国労本部書記長の濱中保彦証人への尋問が行われた。
 訴訟が決戦段階に入る中で、「共に闘う国労の会」の国労組合員や支援の労働者は、国労本部打倒の決意に燃えて裁判に臨んだ。傍聴席はほぼ埋まり、濱中証人を防衛するため開廷間際に姿を現した国労本部執行部は、残り少ない空席に身を縮ませて体を入れた。
 濱中証人は2010年4・9政治和解当時、国労本部書記長として解雇撤回闘争圧殺の先頭に立った。同年7月の大会で闘争団員を選挙権も被選挙権もない「特別組合員」にし、翌11年7月の大会で特別組合員の資格さえ剥奪(はくだつ)して、闘争団員を国労外に追放した張本人だ。被告・国労本部側の尋問に続く原告側尋問で、代理人弁護士は証人に鋭く切り込んだ。
 本部側はこの訴訟で、「企業に在籍することが組合員資格の前提」としつつ、建前としては「解雇が不当と国労が判断し、雇用関係の存否を争っている場合は、例外的に組合員資格を認める」と主張してきた。闘争団員からの組合員資格剥奪は、この被告の主張とも矛盾する。原告代理人は「国鉄分割・民営化による解雇は不当と認めるのか」と問いただした。証人は「政治和解が成立する前まではそう」と答えた。「和解後は解雇は不当と認識しないのか」と詰め寄る原告側に、濱中証人は「そうです」と答えた。4・9政治和解で、本部は「解雇は正当」という立場に転じたというのだ。法廷には驚きと怒りが走った。
 4人の原告は和解を拒否し、解雇撤回闘争を続けている。これは被告が言う「雇用関係の存否を争っている場合」に該当する。「その原告から組合員資格を奪うことができるのか」という質問に、濱中証人は「国労が機関として争うと決めた場合にのみ、組合員資格は継続される」と返答した。原告からの組合員資格剥奪は、本部方針に従わず和解を拒否したことに対する実質的な除名処分だったことを自認する重大な証言だ。
 原告自身が尋問に立った。小玉忠憲さんは、組合員資格を奪っておきながら、本部は何の通知も寄越さなかったと暴露した。これに対して証人は「一般の退職者の場合と同じ。退職者も組合員資格を失うが、いちいち通知はしない」と言ってのけた。解雇者も退職者も同じというのは、解雇撤回闘争の圧殺者でなければできない証言だ。
 小玉原告が国労本部と警察との協力関係について問いただそうとすると、国労弁護団の宮里邦雄弁護士が「関連性がない」といきり立った。裁判長も尋問を妨げようとしたが、これを打ち破って小玉さんが尋問した。
 闘争団員から特別組合員としての資格さえ奪った11年7月の大会は静岡県伊東市のホテルで開かれたが、この大会以降、静岡県警と国労の警備が一体となり、組合員をホテル敷地に一歩も入れない体制をとるようになった。「警察に出動を要請したのか」と聞かれ、証人は否定したが、それはまったく信用できない。
 4党合意の承認を強行した01年1月27日の国労大会に際して、大会警備の責任者だった当時の酒田充東京地本委員長が警察に大量の機動隊の出動を求めたことや、02年5月27日の臨時大会に際し、本部方針に抗議する組合員を酒田委員長が警察に売り渡したことは、5・27臨大闘争弾圧裁判の中で明らかにされ確定している事実だ。その当時、東京地本副委員長だった濱中証人が、警察との関係を持っていないことなどありえない。
 裁判後の総括集会で4原告はそれぞれに、「国労本部を追い詰めた」「真正面から闘い必ず勝つ」と決意を語った。
 この日の朝と昼には、原告を先頭に「共に闘う国労の会」が裁判所前での宣伝行動を展開し、動労千葉鉄建公団訴訟の最高裁に対する署名も数多く寄せられた。
(写真 4人の原告を先頭に「共に闘う国労の会」が裁判傍聴を訴える宣伝行動【12月4日 東京地裁前】)

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週刊『前進』(2612号2面3)(2013/12/09 )

 鈴コン解雇2カ年集会 解雇撤回もぎりとるぞ

 団結しブラック企業粉砕へ

 11月30日、鈴木コンクリート工業分会支援・連帯共闘会議の主催した「鈴コン解雇2カ年総決起集会」が、赤羽会館を満杯にする125人の参加でかちとられました。
 冒頭、共闘会議の呼びかけ人で、強力に連帯してともに闘い抜いてきた関西地区生コン支部の高英男副委員長が11月23日に逝去されたことが報告され、全参加者が高さんの遺志を引き継ぎ、この悲しみを闘う決意にかえて進むことを誓い合いました。
 本集会をもって東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の三役解雇との闘いは丸2年、共闘会議結成から1年半となりました。この2年間の鈴コンの「火花」としての闘い、すなわち支援・共闘を求める活動は、首広連(首都圏広域労働組合連絡会)を生み出しました。さらに9月には首広連と青年が合流して「首都圏闘う労働組合生きさせろ会議」(ストライキ会議)が結成され、いわば職場を教室とした労働学校の具体的な実技としての活動が始まっています。
 世代を越え、産別の違いをのりこえ、団結がどんどん拡大しています。これは新たな労働組合づくりの闘いとして決定的です。そのすべてが一堂に会する集会となりました。
 集会は、共闘会議呼びかけ人の花輪不二男代表の主催者あいさつから始まり、三角忠さんの呼びかけ人あいさつ、動労千葉・動労水戸・動労千葉OB会会長の連帯あいさつ、弁護団の藤田正人さんのあいさつ、基調提起、事務局提起、カンパアピール、ともに闘う現場からの発言、鈴コン分会全員の決意表明、伊藤晃さんの閉会あいさつまでノンストップです。青年労働者の司会のもと、怒りとともに深い団結から生まれる明るさに満ちた発言の数々でした。
 集会のメインスローガンとして前面に押し出された「ブラック企業粉砕」の闘いは、特に非正規労働者の内在的な怒りが爆発し、その姿を現したことを示しています。現場で闘う労働者の生の発言は、それを次々と鮮明にしました。これは時代を塗り替える闘いそのものです。
 「労働者は必ず団結して立ち上がり闘いに決起する」ことが、さまざまな産別・職場で「同時進行」のように現れました。不当労働行為を許さない職場闘争、あるいはユニオン分会のストライキによって、青年労働者が燎原(りょうげん)の火のごとく立ち上がりつつあります。
 参加者の誰もが、鈴コン分会とともに自分たちの闘いで2013年の国鉄闘争の歴史的地平を切り開いてきたこと、年末年始から14春闘を爆発させよう、過労死にまで至る外注化・非正規職化・低賃金・長時間労働を絶対許さないという決意を固めました。資本や資本の手先にあるやつは倒して当たり前なのです。
(写真 鈴木コンクリート工業分会の組合員が登壇。「絶対に勝ちにいく」と解雇撤回・原職復帰、組織拡大への決意をそれぞれが熱く語った【11月30日 東京都北区】)

 社長追及する12・11裁判へ

 また”本家”鈴コン分会の解雇撤回闘争も核心的な局面を迎えています。労働委員会、裁判をめぐる闘いが会社側を徹底的に追い詰めていることが報告されました。
 次回12月11日の裁判ではついに鈴木富美子社長と御用団体「SJK」の代表を証人として法廷に引きずり出します。社長は裁判の陳述書で「解雇した分会員らが職場に戻ってきたらおしまいだ」と悲鳴を上げています。ここで敵をズタズタにして職場支配権を奪い返し、そして国鉄決戦と一体で解雇撤回の勝利を必ずもぎりとり、職場に凱旋(がいせん)する展望が明らかにされました。
 しかし最も重要なことは、鈴コンの職場での攻防であり、あくまでも闘いの基軸・主戦場は現場です。すでに09年の組合分裂破壊攻撃の中心人物は消耗の末、逃亡しました。非正規職労働者の60歳「定年」解雇や賃下げと徹底的に闘い、職場で組織を拡大することが解雇撤回の勝利も決します。鈴コン分会とともに闘おう。
 (東京 夏畑裕)

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週刊『前進』(2612号2面4)(2013/12/09 )

 闘いは進む 青年の職場から

 郵政 ゆうパック配達は破綻寸前 すべては会社の責任だ

 宮城 中村淳司

 ゆうパックの配達に委託業者を導入するようになって数年がたち、さまざまな問題が出てきた。誤配、配達時間を守れないなどいろいろあるが、私が一番怒っているのは業者がまったく定着しない、この一点に尽きる。
 うちの班は10月から別の業者に代わった。これで何社目だろう。配達エリアに慣れてきたところで辞めてしまうので、いつまでたってもきちんと仕事が回らない。
 辞める彼らが悪いのではない。何せ労働条件が悪すぎる。週に休みが1日しかなく、そのエリアのゆうパックを1日全部面倒を見るという契約なので、朝7時半から夜10時近くまで働く。自分なら1週間で辞めるだろう。
 しかも、彼らが休みの時は私たちJP本体の労働者が代わりにゆうパックの配達に行く。その時は、書留や速達を配達する担務の労働者がゆうパック配達に回されるので、通常郵便を配達する労働者が書留や速達もやらなければならない。通常郵便の配達区は通常郵便だけを配達する前提で区割りがされているので、当然よりハードになり、残業も増える。私の10月の残業時間は32時間。昔は10月にここまで残業はしなかった。カネにはなるけれど体はくたくただ。
 そもそもなぜ委託で穴が開くのか。なぜその埋め合わせを私たちがやらなければいけないのか。どう考えてもおかしい。それだったら委託の意味がないではないか。最初からJP本体の労働者として人を増やすべきではないか。委託契約ってどうなってるんだ?
 そんなことを日々思いながら働いていた先月の中ごろ、ついに恐れていた事態が起きた。またしてもうちの班担当の委託の人が辞めたのだ。最悪だ。もうすぐお歳暮の配達で殺人的に忙しくなるこの段階で辞められたらアウトである。代わりを入れても半月で一人前になれるわけがない。ということで年末は私たちがゆうパックの配達をすることが確定した。ああ、また残業が増える……。
 あらためて思う。JP本社はこの現場の現実を知っているのか? JP労組本部は知っているのか? ゆうパックの配達が破綻していないのは、私たち現場労働者がボロボロになって働いてかろうじて回しているからだ。しかし、それも限界に近づいている。
 これはすべて郵政民営化がもたらしたものだ。単年度黒字や経営効率化にひた走るあまり、事業にとって最も大事な部分、仕事をちゃんと回すということが完全に置き去りにされた。その結果がこのゆうパック配達の現状だ。交通事故や誤配をしたらその現場労働者をたたきまくるくせに、業務運行体制が崩壊寸前になっても何ひとつ責任をとろうとしないJP当局、そしてそれを後ろ支えするJP労組本部を絶対に許せない。
 やつらにこの落とし前をつけさせるために、私は現場の横のつながり、団結をもう一度つくり上げる闘いをとことんまで続けるつもりだ。
 私は負けないぞ!

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週刊『前進』(2612号3面1)(2013/12/09 )

 星野文昭さんを取り戻そう! 全証拠を開示させ再審勝利へ

 12・1星野全国集会 事務局報告

 12・1星野全国集会(記事1面)で「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の金山克巳さんが行った事務局報告を掲載します。13年の闘いが切り開いた巨大な地平に立ち、14年の闘いで獄中39年の星野文昭さんをなんとしても取り戻そう。(編集局)
(写真 集会後、都心を貫くデモに出発【12月1日 千代田区】)

 星野さん奪還の展望切り開いた2013年の闘い

@新たな全人民的救援運動が始まった
 11月23日、全国25番目となる「星野文昭さんを取り戻す会・九州」が結成されました。星野暁子さんが参加して、36人がなんとしても星野さんを取り戻そうと決意を固め、新たな闘いを開始しました。星野文昭さんは「本日の結成集会には特別の喜び」があるとメッセージを送りました。ついに九州に「星野奪還」の旗が立ちました。
 11月29日から本日まで、岩手県で初めての「星野文昭絵画展」が開催されています。一昨日、暁子さんが参加して集会が開かれました。中心になったのはキリスト者で、北海道救う会やみやぎ救う会、暁子さんと関係を深め、『愛と革命』、とりわけ平良修さんの言葉に背中を押されて、星野さんの運動を拡大しなければならないと決意を固めて開始したものです。実行委員会を形成して北東北3県にある多くの教会にビラを配布して絵画展と集会に至りました。
 『星野再審ニュース』で「星野さんの世界中の人びとへの愛、世界中の人びとから星野さんへの愛がある。国家が自らの誤りを正すことは革命だ」と書かれています。この素晴らしい前進を、来年はさらに全国、全世界に広げよう。
 12月6日から8日には「さがみはら絵画展」が開かれ、7日には集会が行われます。12月14日には、大阪・取り戻す会の総会と集会が開かれます。
 英字新聞『ジャパンタイムズ』11月19日号に、星野闘争を紹介する記事が紙面の4分の3を使って大きく掲載されました。続いて27日には、この記事に関する投稿も掲載されました。記事は国際的に発信されて大きな反響を呼んでいます。
 徳島刑務所デモがリン・スチュアート救援のウェブサイトにアップされ、国際連帯が飛躍的に前進しました。
 徳島刑務所デモを行った9月8日、星野闘争のすべてを込めた『愛と革命』をついに発刊しました。10月11日に行われた出版記念会には「この本を読んで涙が止まらなかった。若い組合員を連れてきた」という労組委員長など多数の人が参加しました。この言葉が示しているように『愛と革命』は労働者民衆の心をつかみます。
 星野文昭さんの獄中39年の闘い、獄壁をこえた暁子さんの『愛と革命』に対して感動の便りが次々に届いています。『愛と革命』は星野闘争を勝利させるものです。全国の主要な書店に「平積み」され、図書館にも置かれるようになりました。
 全証拠開示大運動はこの1年で大前進し、法曹界に旋風を巻き起こしています。現在、284人の弁護士を先頭に、880人の賛同を集めています。署名は4万6475筆に達しました(11月28日現在)。
 再審闘争を闘うさまざまな団体や人びととの連帯も進んでいます。これが確実に裁判所、検察庁との力関係を変えています。
 この前進の上に5回の連続学習会を実現してきました。各界の第一人者を講師に、闘いの理論的基盤を確立する素晴らしい内容が提起されています。(中略)
A9・8徳島刑務所デモで獄壁をこえた団結
 9月8日、全国労組交流センターとともに430人の隊列で徳島刑務所デモを行いました。刑務所の門前で「この中に星野さんがいる。絶対に取り戻そう」と心の底から決意を固めました。その決意を込めて歌った「釜山港に帰れ」は星野さんに届き、獄壁をこえた団結をかちとりました。星野さんが言う「集団面会」を実現したのです。刑務所の門前で星野さんとの団結を実現したという感動は、星野闘争を前進させるものすごいエネルギーを生み出しています。
 9・8デモに恐怖した徳島刑務所は、翌日、和久田修弁護士の星野さんとの接見に看守の立ち会いを付けると通告しました。再審請求人と弁護人の接見に看守の立ち会いを付けるのは秘密交通権を踏みにじる絶対に許せない攻撃です。和久田弁護士は、星野さんとの接見を断念せざるを得ませんでした。
 この暴挙に対して再審弁護団は断固たる抗議声明を発し、全国の弁護士に賛同を呼びかけました。これに対して、瞬く間に141人の弁護士から賛同が寄せられました。
 11月28日、再審弁護団と賛同弁護士連名による「抗議声明」を徳島刑務所にたたきつけました。和久田修弁護士は、12月17日、再び徳島刑務所に行き、星野さんとの接見を要求します。星野さんの人間としての権利を守り、弁護人の立ち会いなしの接見を実現するために、全国の怒りを集中しよう。
 これと一体の闘いとして面会・手紙国賠訴訟が闘われています。友人と自由に会って会話し、手紙をやりとりするのは、人間として当然の権利です。それを禁止する徳島刑務所、国家権力を弾劾しよう。星野暁子さんの手紙墨塗りの責任を取らせよう。
B東京高裁・高検を追い詰めた再審闘争
 星野さんは「すべての証拠は自分の無実を証明するものだ」と言っています。これを拒否する検察官を絶対に許しません。三者協議で裁判所、検察庁を徹底的に追い詰め、すべての証拠を開示させよう。
 9月30日、再審弁護団は証拠開示を求める意見書を東京高裁第12刑事部に提出しました。求めているのは11人の民間目撃者の供述調書と写真ネガの複写(スキャニング)です。11人の供述調書は闘争直後に作成されました。その中に星野さん無実の証拠が絶対にあります。
 「一郎丸写真」は東急本店前を走る星野さんを写したものです。星野さんが右手に持つ鉄パイプには何の痕跡もありません。殴打などしていないという決定的な物証です。ところが、昨年3・30棄却決定は「不鮮明ながら損傷らしい痕跡がある」と再審請求を退けました。ふざけるな! 写真が不鮮明だから、再審弁護団はより精密な鑑定を行うためにネガの複写を要求したのです。その鑑定を行わないまま出された棄却決定は、まさに真実を踏みにじるものです。
 10月30日、検察官は証拠開示を一切拒否する意見書を提出しました。再審闘争と大衆運動に追い詰められた検察官は、あろうことか最も不確かな証拠である「声」にすがりつきました。11人の供述調書を出せ。ネガを開示しろ。すべての証拠を開示しろ。検察官はぐらぐらです。あと一歩です。
 ビデオ国賠訴訟はこれと一体の闘いです。星野さんの無実を証明するビデオ・テープ2巻を警視庁公安部が「紛失」と称して証拠隠滅したことに対して、国(裁判所)と東京都(警視庁)の責任を追及しています。

 時代は大きく動き始めた

@大恐慌の深まりと新自由主義の破綻
 世界大恐慌はますます深まり、資本主義の最後の延命策としてあった新自由主義は完全に破綻しました。(中略)
A改憲と戦争の安倍政権を打倒しよう
 安倍政権は「日本版NSC=国家安全保障会議設置法」成立を強行し、「特定秘密保護法案」をしゃにむに押し通そうとしています。参議院で絶対に阻止しよう。これらは、改憲−戦争に向けた全面的な攻撃です。(中略)
B腐敗の極致・猪瀬直樹を打倒しよう(略)
C原発再稼働・輸出、フクシマ圧殺を許すな(略)
D新自由主義を倒す労働者階級の闘い
 「闘う労働組合を全国の職場に」をメインスローガンに掲げた11・3労働者集会は、資本・権力、体制内指導部との激しい攻防に勝利して、5600人が結集しました。世界恐慌の深まり、新自由主義の崩壊の中で、これと対決する階級的労働運動の前進を闘いとりました。何よりも、国鉄闘争が労働運動の基軸に座った威力は絶大です。(中略)
 さらに、安倍政権の危機感にかられた「特定秘密保護法案」に反対する労働者人民の怒りが爆発しています。秘密保護法とNSC設置法はワンセットの「戦争国家法」です。改憲と戦争への道を許さない大激突の時代が始まったのです。

 星野闘争勝利に向かって

@星野さんの闘った70年安保・沖縄闘争
 1971年11月14日、星野文昭さんは、目前に迫った沖縄返還協定の批准を阻止するため、渋谷闘争に立ち上がりました。
 星野さんは約200人の労働者・学生とともに機動隊の阻止線を突破して渋谷に突入し、待ち受けた数千の大衆とともに深夜まで闘いました。機動隊は各所でデモ隊を襲撃し、池袋駅では関西の教育労働者・永田典子さんが虐殺されました。渋谷の闘いで1人の機動隊員が死亡し星野さんはその「実行犯」であるとして指名手配されました。
 戦後日本は、敗戦国から資本主義国家として復活していく上で日米安保体制を不可欠の柱とし、また、アメリカも戦後の東西冷戦下、アジア支配にとって日米安保同盟を不可欠としていました。沖縄の米軍基地はその最大の実体をなしていました。
 沖縄県民は、戦後米軍政下での過酷な支配に対して、不屈に島ぐるみの反対闘争を闘い抜いてきました。沖縄県民の闘いに米軍基地の存続を脅かされた日米両政府は、平和な島としての本土復帰を望む沖縄県民の願いをかなえるかのようなポーズをとりながら実はそれを踏みにじり、日米安保の一層の強化を狙う「沖縄返還」を強行したのです。今日では、核兵器持ち込みの密約があったことまで暴露されています。
 70年安保・沖縄闘争は数百万人の規模で労働者・学生が立ちあがり、個別の闘いから政府・国家権力打倒へと上りつめる壮大な闘いとして展開されました。沖縄米軍基地の存続は、沖縄と本土労働者人民の分断支配を前提としています。70年安保・沖縄闘争は、沖縄人民と連帯し、この分断支配を打ち破る闘いでした。またベトナム侵略戦争の出撃基地をなしていた沖縄米軍基地撤去の闘いとしてベトナム反戦闘争そのものであり国際連帯闘争でもありました。
 支配体制を揺るがす歴史的大闘争の中軸を担ったのは労働者でした。動労千葉は職場を戦場に断固たるストライキを貫徹しました。職場を基礎に団結した労働者が武器を取り街頭に進出して政治闘争に決起しました。1000人に近い反戦派被告団ができ、そのまわりには多数の「守る会」や「支える会」がつくられました。この分厚い陣形が、戦後労働運動を根底から変革する闘いを開始したのです。
 この中に「革命の現実性」を見た政府・国家権力は、二度にわたって破防法を発動し、それにも屈せず闘い続ける隊列にカクマルを使った白色武装襲撃を加えてきました。さらに、星野さんに対して死刑求刑・無期懲役判決の攻撃を加え、70年闘争の破壊と、青年労働者を中心として開始された階級的・原則的労働運動の破壊に全体重をかけて乗り出してきたのです。
 しかし動労千葉を先頭とする労働者階級は国家権力・カクマルと不屈に闘い続け、今日、勝利の地平を切り開いています。
A星野さんは無実だ
 星野さんは無実です。星野さんは渋谷闘争のリーダーとして闘いました。機動隊員死亡には一切関与していません。星野さんはデモ隊のリーダーだから、デモ隊列を整えるために殴打現場から離れた十字路に立ち、NHK方面に現れた別の機動隊の動きを注視していました。その時、坂を下ってくる車のフロントガラスが光るのを見たのです。殴打現場に居たら絶対に見えない事実です。
 星野さんを有罪とする物的証拠はありません。あるのは、警察・検察が密室でねつ造した学生6人の「供述調書」だけです。そのうち5人が「警察官・検察官に強制されてウソの供述をした」と法廷で真実を語りました。残り1人は異様な供述拒否でした。
 確定判決の核心証拠である鉉供述は、殴打者の服の色を「きつね色」としていました。星野さんは「きつね色」の服を着ていたから、顔は見なかったが殴打者は星野さんだとしていたのです。ところが星野さんの服の色は「薄青色」でした。このことを、2008年7月14日、最高裁が認めざるを得ないところまで再審闘争は前進しました。核心証拠を決定的に揺るがしたのです。
 鉉供述の服の色の誤りを認めざるを得なかった最高裁は、「鉉は服の色は間違ったが、殴打者が星野だと後ろ姿で分かった、声で分かった」と強弁しました。最高裁は目撃証言よりもはるかに信用できない「耳撃」にすがりつき、証拠開示請求を拒否する検察官も「声」に逃げ込んでいます。声による人物特定は絶対に不可能です。
 6人の供述が真実の記憶に基づくものではないことを科学的に証明する鑑定書も提出しました。
 本年11月17日、東京北部の会を中心に現地調査を行い、星野さんが見た光を体感しました。
B39年不屈・非転向の闘い
 星野さんの39年に及ぶ国家権力との絶対反対・絶対非和解の闘いは、新自由主義の攻撃を最先端で日々打ち砕き、新自由主義司法の攻撃に風穴を開けようとしています。また、新自由主義の核心的攻撃である労働者階級の団結破壊の攻撃を最深部で打ち砕き、階級的団結を取り戻す闘いです。
 星野さんは「すべての人間が人間らしく生きられる社会の実現」を獄中から呼びかけています。暁子さんは、文字通り一心同体で闘っています。二人の闘いは『獄壁こえた愛と革命』の出版を通して魂が震えるような感動を生み出しています。
 星野さんは労働者階級の闘いへの絶対的信頼とその勝利を確信し、自らの解放をそれと一体のものとして闘っています。この闘いは階級的・原則的闘いを貫く労働者・労働組合と完全に一体のものです。国鉄分割・民営化と30年間不屈に闘い続ける動労千葉・動労水戸は、心の底から星野さんと連帯し、団結して闘っています。
 いまや全労働者の4割にもなろうとしている非正規職労働者は、新自由主義によって明日を語ることもできない生活を強制されています。正規職労働者もブラック企業と化した資本のもとで病気、過労死、自死に追い込まれています。星野さんの怒りは、こうした労働者の怒りと一体であり、星野さんの闘いに触れたとき両者の闘いは必ずや結合するものと確信しています。その時、労働者階級の解放と星野闘争勝利の巨大な展望が開かれます。

 星野文昭さんを2014年の闘いで必ず取り戻そう

@新自由主義を打倒する総決起を
 2014年、とりわけ前半の闘いで、労働者の怒りと徹底的に結びつき、新自由主義を打倒する壮大な闘争を爆発させよう。国鉄決戦、反原発闘争、秘密保護法−改憲阻止、そして星野闘争を安倍政権を倒す闘いとして一体で爆発させよう。
 11月21日、特定秘密保護法案の成立を阻止するために1万人を超える労働者人民が日比谷野音の集会に結集して闘いました。26日の衆議院強行採決に対しては国会と首相官邸前を埋める闘いが夜遅くまで展開されました。参議院段階でも、さらなる闘いが爆発します。
 星野さんが言う通り、労働者民衆の怒りは地に満ち、安倍政権は危機にのたうち回っています。今年7月参議院選挙と山本太郎さんの勝利は百万人規模の決起でかちとられたものであり、労働者民衆の怒りがいかに巨大であるかを示しました。安倍政権が推し進める改憲−戦争の攻撃は、労働者人民の怒りで必ず打ち破れます。
 松川闘争を超えるような闘いを組織して新自由主義を打ち破り、労働者階級の根底からの決起と一体で、星野さんを労働者階級の手に取り戻そう。
 全国に救援会を結成し、救援会を地域の拠点として打ち固め、労働運動、救援運動、市民運動等がひとつになって、星野さんを取り戻すために闘おう。
A全証拠開示大運動
 再審を実現し、星野さん釈放をかちとる闘いの基軸は全証拠開示大運動です。
 「全証拠を開示しろ」という闘いは国家権力を揺るがす闘いであり、全人民を獲得する闘いです。それは秘密保護法を真っ向から粉砕する闘いです。
 証拠は検察官の独占物ではありません。税金と公権力を使って集めた証拠は真実を求める者のためにこそあるのです。「足利事件」「布川事件」「東電女性社員事件」などの再審・無罪が示したことは、「無実の証拠は検察庁の倉庫にある」(客野美喜子さん)ということです。星野さんに39年もの獄中生活を強制しながら証拠開示に応じない検察官、開示命令はおろか勧告すらしない裁判所に対して、労働者民衆は必ず怒りの決起を開始します。全証拠開示大運動を徹底的に拡大し、星野さん解放の展望を切り開こう。
 2014年、全国で圧倒的な署名運動に決起しよう。百万人規模の結集をかちとり、政治情勢・階級情勢を変えよう。
 来年を待つことなく12月から全国で街頭に打って出よう。街頭には怒りがあふれています。6千万労働者、全人民との新たな結びつきをつくり出そう。
B『愛と革命』を拡大しよう
 『愛と革命』を全人民に広げることが星野さん解放の確かな展望を開きます。大胆に貪欲(どんよく)に、あらゆる場に『愛と革命』を持ち込み、あらゆる人に『愛と革命』を薦めましょう。読んだ人は必ず感動し、星野闘争は大きくなっていきます。
C国際連帯
 国際連帯の拡大は、星野さん解放の展望を確実に大きくします。(中略)
 韓国の民主労総、不当逮捕された労働者との連帯も進んでいます。
D奥深山幸男さんの生きる権利を守ろう
 星野さんとともに渋谷闘争を闘った奥深山幸男さんは、免訴を求める訴えを起こして闘っています。奥深山さんの免訴を実現し生きる権利を守ろう。
E2014年の一大飛躍をかちとろう
 2014年、星野さんを取り戻すために総決起しましょう。2009年の全国総会で確立した「労働者階級の力で星野さんを取り戻そう」という基本方針が今こそ威力を発揮します。労働運動を中軸に、救援運動、市民運動、宗教者、芸術家等々、あらゆる人びとが結集する百万人規模の大運動をつくり出そう。その力で星野さんを取り戻そう。
 2月8〜9日、東京で全国労働組合交流センター総会が開かれます。その後、星野さん解放を求めるデモが闘われます。
 動労千葉と国鉄闘争全国運動が呼びかける「解雇撤回・JR復帰の判決を求める」新10万筆署名を全国で取り組もう。2・16国鉄集会を全力で闘おう。
 フクシマ・オキナワ・ヒロシマの怒りと一体になり、星野さん解放のために来年前半に勝負をかけよう。
 そのための「武器」として、誰でも歌える『星野さん解放の歌』をつくりましょう。6月には、その発表会として全国集会を行いたいと考えています。
 以上すべての決意を込めて、本日のデモを闘おう。

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週刊『前進』(2612号3面2)(2013/12/09 )

 14年決戦を闘い革命勝利切り開く圧倒的カンパを

 すべての同志の皆さん。『前進』読者の皆さん。革共同は2013年決戦勝利の地平に立ち、2014年決戦に猛然と決起し、21世紀の早い段階でのプロレタリア革命を実現するために、圧倒的な冬期カンパを熱烈に訴えます。
●この社会をひっくり返すことは可能だ
 私たちは国鉄分割・民営化攻撃から始まった新自由主義の約30年間、本当に悔しい思いをしてきました。破綻した新自由主義は、ますます労働者に極限的状態を強いています。まともに生活できず、未来を描くことさえできない現実が強制されているのです。
 私たちは”この現実をひっくり返そう。それは可能なんだ”ということを今年の闘いでつかみ取りました。
 自治労の4・26ストライキ方針は全国の自治体職場を揺るがしストライキを復権させました。夏の参議院選挙においては百万人規模の労働者の決起が山本太郎氏当選を実現させました。夏の自治労大会、JP労組大会、日教組大会、さらにJR職場などで新たな決起が始まっています。
 こうした情勢にしっかりと切り結び、情勢を切り開いてきたものこそ解雇撤回・JR復帰判決を求める10万筆署名運動の大高揚です。
 2011年の「3・11」で新自由主義の30年のすべてがうそだったことが全面暴露され労働者の価値観をひっくり返しました。労働者の怒りがひとつの力となり、奔流(ほんりゅう)となって流れ出し始めたのです。
 そして11・3全国労働者集会は「今こそ闘う労働組合を全国の職場に」を合言葉に5600人が結集し勝利感あふれる集会となりました。国際連帯の新な地平を切り開いた訪韓闘争も含め、今年の闘いは2014年の闘いの突破口を切り開いたのです。
●国鉄決戦を軸に勝利開く
 国鉄分割・民営化は、国鉄労働者20万人の首切りと労働運動壊滅を狙う攻撃でした。その手口は、いったん全員解雇−選別再雇用の「国鉄方式」と呼ばれるものでした。郵政民営化や社会保険庁解体、さらに今の公務員職場の全面民営化もこの国鉄方式で強行されています。
 この国鉄型の大攻撃の前に既成の労働運動は後退に次ぐ後退を強いられました。その結果、労働者の団結はずたずたに切り裂かれ、2千万人もの非正規職労働者が生み出されました。まさに現在の非正規職化攻撃の原点が国鉄分割・民営化だったのです。
 しかし9月25日、動労千葉鉄建公団訴訟で、東京地裁に引き続いて東京高裁でも「不当労働行為」を認定させました。新自由主義の原点である国鉄分割・民営化が、国家をあげた不当労働行為であったことを裁判所に認めさせたのです。9・25判決は、「国鉄型の首切り自由社会」を許さないという現在の闘いそのものに国鉄闘争を再度押し上げました。ここに勝利の環があります。新10万筆署名をなんとしても貫徹しようではありませんか。
●安倍・猪瀬を打倒しよう
 福島第一原発の汚染水問題は、「コントロール」どころか日々新たな漏洩(ろうえい)が発生し海を汚染し続けています。子どもたちの甲状腺がんも増え続けています。
 アベノミクスは完全に破産し、安倍政権は消費大増税からTPP(環太平洋経済連携協定)推進、社会福祉のさらなる切り捨てに突き進むしかありません。大恐慌に締め上げられ、なんの解決策も打ち出せない中で、安倍は労働者の怒りの爆発に心底から恐怖しています。秘密保護法の異様なまでの強行は、この恐怖感にかられた姿です。
 また、都知事・猪瀬の腐りきった姿こそ新自由主義者の正体そのものです。労働者階級の怒りで、安倍と猪瀬を串刺しにして打倒しよう。
●国家権力中枢と闘い抜き勝利した革共同の50年
 「労働者は自らの力で、労働者に徹底して依拠した労働者党をつくりださなければならない」〔中野洋著『甦(よみがえ)る労働組合』〕
 革共同は労働者階級の手でつくり出された労働者党です。結党以来50年、現代革命の実現へ向けて国家権力中枢と激しく闘い抜いて勝利してきました。この勝利を支えたものこそ、あらゆる圧殺攻撃を打ち破り、勝利に必要な一切を意識的・計画的に準備してきた闘いにほかなりません。
 国家権力は心底から非合法・非公然の革共同に恐怖しています。非合法・非公然体制をさらに強化しよう。
 革共同は革命の扉を開く闘いとして2014年決戦を打ち抜きます。革共同のすべての運動は労働者階級の献身的なカンパによって実現されています。2014年決戦を思う存分闘える軍資金が必要です。圧倒的な冬期カンパを寄せてください。ともにプロレタリア革命勝利へ突き進もうではありませんか。

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週刊『前進』(2612号4面1)(2013/12/09 )

 拠点建設進め再稼働と秘密保護法を阻もう

 NO NUKESえひめ 伊方を再稼働させない

 全国から8千人が怒りの決起

(写真 NAZENもともに闘う【12月1日 松山市】)

 12月1日、伊方原発の再稼働を絶対に止めようという熱い思いが松山市堀之内の城山公園に集まった。「NO NUKES えひめ/福島を忘れない! 伊方を再稼働させない!」が「伊方原発をとめる会」の主催で行われ、地元をはじめ全国各地から8千人を超える人たちが大結集した。「四国最大規模集会・デモ行進」(愛媛新聞12・2付)と大々的に報じられた。同時にこの集会は、自民党幹事長・石破の「絶叫デモはテロ」発言を徹底的に弾劾し、特定秘密保護法案廃案への怒りの行動ともなった。
集会は午前10時、第1部の歌やトークなどから始まり、福島の女性、農民、元東電技師、愛媛の「障害者の立場から」などの発言が続いた。そして、「伊方原発再稼働反対」のシュプレヒコールが会場に響き渡った。
12時ごろからは四国4県の労組や団体が旗を持って続々と結集してくる。多くの組合旗が会場内に林立し、メッセージボードが掲げられた。
12時30分から第2部のメイン集会が始まった。主催者の伊方原発を止める会・草薙順一事務局長から決意のアピール。そして国会議員のメッセージ紹介に続いて、鎌田慧さんが「原発と特定秘密法をつぶしましょう」、広瀬隆さんが「南海トラフが動いたら、中央構造線も動く。伊方は普通に考えている以上に危ない」とリレーアピールが続く。
参議院議員の山本太郎さんは「特定秘密法案ができる前に、2011年3月11日の原発事故のとき、この国は放射能が漏れ出したことのSPEEDI情報を国民には隠し、アメリカには11日に伝えていた。このことによって福島に住む人びとは被曝させられた」と厳しく弾劾した。石破発言に対して「原発いらない、TPP反対、労働環境変えろ、被曝させるな、とあたり前のことを言ったら『特定有害活動』にされる。もっともっと大きな声を出して、ぼくたちの命を売り飛ばそうとするやつらを引きずり出しましょう。伊方原発は絶対に再稼働させない」と力説した。
地元愛媛からの発言の最後に、伊方原発から10`の場所に住む、「八幡浜原発から子どもを守る女の会」の斉間淳子さんがアピールした。
(写真 被曝労働拒否・再稼働阻止へ闘う愛媛県職労の隊列)

 活動40年、こんな結集は初めて

 「40年間反対運動を続けてきて、こんなに集まってくれたことはなかった。ありがとう。一緒に闘ってきた伊方の人たち、亡くなった夫に見せたかった。伊方の人たちは『核と人間は共存できない』と闘ってきた。10月26日に原子力規制委員会の更田(ふけた)委員が(伊方原発の)中に入り、『とても優秀な原発です。トップバッターです』と。原発に安全はありません。皆さんと一緒に伊方原発を止めたい」。生きざまをかけた発言に、満場の拍手と歓声が沸いた。
 最後に集会宣言を採択して、雨の中、南北2コースでデモが出発した。「な全(すべての原発いますぐなくそう全国会議)」の仲間は愛媛を先頭に、徳島、香川、広島、岡山、山陰から集会とデモに参加し、愛媛県職労など自治労隊列の次にデモに出発、青年のたたく太鼓のリズムに合わせて「再稼働反対」「伊方原発廃炉にしよう」など力強いコールでデモ隊全体を牽引(けんいん)した。
 デモ終了後には中国・四国な全の総括集会で各地からの報告がなされ、えひめからの決意と、な全山陰の島根原発2号機再稼働阻止、3号機新設―稼働阻止のアピールがあった。
 この日、な全は朝から福島診療所建設を訴えるビラまきと国鉄解雇撤回新10万筆署名運動を行い、会場のあちこちで討論の輪ができた。国鉄を知らない世代とも結びつきが始まっている。40年反対を貫いてきた地元の仲間と団結し、労働組合と反原発闘争が結びつき広がることが重要だ。この力で伊方原発の再稼働を阻止するぞ!
 (な全えひめ事務局員・H)
(写真 山本太郎参院議員もかけつけ訴えた)

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週刊『前進』(2612号4面2)(2013/12/09 )

 国家の蛮行に屈しない

 金曜行動 福島・女子高生魂の叫び

 特定秘密保護法案が衆議院を通過し参議院をめぐる攻防となり緊迫した情勢下の11月29日、首相官邸前・国会前はこれまでの行動を超える激しい怒りのるつぼ、闘いの場となった。北海道、青森、福島などから多くの人が詰めかけ、渾身(こんしん)の発言が続いた。
 官邸前で発言のトップに立ったのは毎回参加している青年だ。「全国の人の声を聞け、安倍! ここに、こんなにたくさん『原発をやめろ!』という声があるんだ! それを無視して首相といえるのか! 安倍、今すぐ過ちを認め、すべての原発を廃炉にしろ!」と激しい調子で叫んだ。別の青年は「安倍首相! あなたが首相に就任してからだけでも1年、こうやってずっとみんなここに集まっている。一度くらい顔を見せろ! 安倍、出て来い! 原発やめろ!」と怒りの声をとどろかせた。
 毎回参加している年輩の女性も「戦争を知らない安倍首相! いくら戦争を知らないからといって、あなたがやっていることは戦争以上に恐ろしい。核廃棄物で未来を永劫(えいごう)に汚染する、人類全体に対する大犯罪だということがなぜ分からないのか! 秘密保護法というとんでもないものが出て来たが、こんな法律は絶対に許しません! 私たちは命をかけても、原発をやめさせるために声を上げ続ける!」と固い決意をほとばしらせた。
 福島県いわき市から参加した女子高校生がマイクを握った。
 「私は“みどり色”に嫌悪感を抱きます。みどりの葉、みどりの木――『この色には放射性物質が付着している。危険だ!』。そういう意識が福島県から離れたところにあるどんなに美しい自然を見ても潜在的に働いてしまうのです。私の妹は保養で北海道に行った際、雨の中、傘もささずにこう叫びました。『やった! 雨に当たれる。奇麗な雨だ!』と」
 「夜中に地震が起きた際、福島第一原発に何か起きていないかと案じ、眠れなくなります。私はこんな思いはもう二度と誰にもしてほしくない。そんな気持や世論をよそに、今の政権は信じ難いことをたくさんやろうとしています。秘密保護法案の早期成立、原発の再稼働。秘密保護法が成立してしまったら、ここにいる命を削って活動していらっしゃる方々がまず弾圧されるでしょう。でも、私は何があっても国家のこのような蛮行に屈したくありません」
 「私は韓国で、ある方にこう言われました。『原発事故によって、あなたは大変な経験をしている。でもあなたには“核廃絶”を訴えて実現させる可能性がある。だから自分のする活動に自信を持って』と。日本人には“核廃絶”を実現する可能性があると、私は信じています。国がいかに国民を監視し、規制をしても、私たちの思想そのものを変えることはできません。私も皆さんのように強い意志を持って巨大な権力に立ち向かい続けたいと思います!」
 この魂の叫びに対し「頑張れ!」の温かい声援と拍手がいつまでも続いた。   (H)
(写真 福島を切り捨てる安倍に怒り噴出【11月29日 官邸前】)

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週刊『前進』(2612号4面3)(2013/12/09 )

 原発情報の秘匿許さぬ

 経産省前テント裁判 本訴訟は却下すべきだ

 経産省前テントの撤去を狙って政府と経産省が起こした訴訟の第4回口頭弁論が、11月29日午後2時から東京地裁民事37部(村上正敏裁判長)で行われた。近接する国会前では特定秘密保護法案に反対する抗議行動が激しく展開される中、今回も大勢の労働者民衆が地裁前に駆けつけた。
 裁判に先立ち、午後1時から抗議集会が始まった。初めに「被告人」の渕上太郎さんが鮮明に決意を語った。「特定秘密保護法案というひどい法律が衆議院を通過してしまった。原発情報について、これから先もっとひどい形で情報が秘匿される恐れがきわめて高い法案です。参院の通過を阻止したい。東京電力は12月中に事業計画を立て、柏崎刈羽原発の来年7月の再稼働を明記しようとしています。そのために、1千人のリストラを行うとしているがナンセンスです。役員の給料を下げるかゼロにすればいいんです。『頑張っています』などというのは納得できません。ともに闘っていきたい」
 続いて福島県双葉町から東京に避難している亀屋幸子さんがマイクを握り訴えた。「テントの撤去は絶対に許せません。東京に来た時、右も左も分からず友達もいませんでした。その時、テントひろばの人に救ってもらったんです。テントには世界各国から、北海道や沖縄からも人が来ています。いろいろな情報が入ります。テントがなくなったら情報は何も入りません。福島の子どもたちのことも真剣に考えてもらいたいです。子どもたちを守ってもらえないのが一番悔しいです。あの子どもたちがなんでこんなつらい思いをしているか。学校に行くにも何をするにも本当にかわいそうです」。身を振り絞って訴え、呼びかけた。「私の家はネズミでいっぱいです。30aものネズミです。フンが1aも床にたまっています。動物も入って家はガタガタです。泥棒も入ってみんな持って行きました。こんなつらい思いをしているんです。だから私は絶対に国と東電を許すことができません。皆さん、力を貸してください。一緒に頑張ってください」
(写真 抗議集会で渕上太郎さんが特定秘密保護法案と東電の再稼働策動を批判【11月29日 東京地裁前】)

 正清さんと渕上さんが意見陳述

 弁論では弁護士が、「今回の福島第一原発事故は地震大国である日本に50基以上もの原発を建設してきた国の責任である。その責任も取らずに福島県民を高線量の地域に帰還させようと狙い、再稼働に突き進んでいる」と弾劾した。次に、自民党が50年以上にわたり400坪もの国の土地を使用料も支払わず駐車場として使っていると批判した上で、経産省前のテントはたった1坪ほどであり何の障害も与えていないと指摘。この裁判は、国や大企業が民衆の闘いをつぶす目的で行う“スラップ訴訟”であり、「本訴訟は訴権の乱用であり、却下すべきだ」ときっぱりと述べた。
 続いて、「被告人」の正清太一さんと渕上太郎さんが意見陳述を行った。正清さんは大量の汚染水流出を弾劾、渕上さんは伊方原発や柏崎刈羽原発の再稼働策動を徹底的に批判した。
 裁判終了後、午後4時から参議院議員会館講堂で報告集会が行われ、裁判が政府・経産省側を追い詰めていることを確認し、勝利まで闘うことを誓った。

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週刊『前進』(2612号4面4)(2013/12/09 )

 玄海、川内再稼働させない

 NAZEN福岡結成2周年集会

 福島希望の牧場吉沢さん、動労水戸石井委員長迎え

 12月1日、福島から「希望の牧場〜ふくしま〜」の吉沢正巳さんと、動労水戸の石井真一委員長を迎え、福岡市でNAZEN福岡結成2周年集会を開きました。52人の仲間が結集してくれました。この日は、昨年、福島で「共同診療所」が開設された日です。また参議院で「秘密保護法案」の審議が行われている緊迫した中での集会です。
 集会は、NAZEN福岡呼びかけ人の開会あいさつの後、被爆者である「NAZENナガサキ」の城臺(じょうだい)美彌子さんが連帯のあいさつを行いました。「私は福島に行き、安全だと言われている子どもの遊び場ですら長崎の10倍も放射能がありました」と放射能による内部被曝の危険性を指摘し、「NAZEN福岡とともに核と原発と闘っていく」と発言しました。
 佐賀大名誉教授で「さよなら原発佐賀連絡会」の豊島耕一さんは、「安全基準を20_シーベルトに上げたのは許せない。学者という者を簡単に信用してはダメ」と警鐘を鳴らし、ともに力を合わせて闘うことを訴えました。
 集会には元原発労働者も参加し、「原発労働の危険」を語り「命ある限り、私は内部被曝を告発し続ける」と訴えました。
 メイン講演の「希望の牧場〜ふくしま〜」の吉沢さん訴えは、本当に感動的でした。
 「希望の牧場」は、大事故を起こした福島第一原発から14`のところにあります。そこからは、その原発も見えるそうです。吉沢さんは、いまだ放射能が高い牧場で「国と東電への抗議として、抵抗のシンボルとして、牛を生かし続ける」と決意を語り、その牛が最近、皮膚に異常が出ていることを報告しました。そして、「原発は毒まんじゅう。なくす以外ない。私は残りの人生、原発をなくすためにすべてをかけて闘う。実力で闘わなければ変わらない」と力強く語ってくれました。
 迫力ある話に私も引き込まれ、「よし! 一緒にやっていくぞ!」という決意がわき起こるの覚えました。
 動労水戸の石井委員長は、「組合員の団結で被曝車両K544の交番検査を拒否し、3度のストライキを闘った」こと、その過程で「平成採の若者が2人も組合に加入し頑張っている。その闘いは、国労郡山工場支部の闘いへと広がっている」と報告しました。ひときわ力を込めて、「来年、JR東日本会社はK544を、広野から福島第一原発により近い竜田まで走らせようとしている。これは絶対に許さない」とフクシマと連帯し被曝労働拒否で闘う決意を明らかにしました。労働組合の決起は参加者全体に勇気と感動を与えるものでした。
 いくつかの質疑応答の後、参加者全員で「全原発廃炉!」の決意を込めて事務局の音頭で「団結ガンバロー」の声を上げました。この声は、来年の「3・11」3周年闘争を成功させ、玄海、川内原発の再稼働を阻止する力になっていくに違いないと確信できました。
 (NAZEN福岡・香澄清子)
(写真 吉沢さんの講演に聞き入る参加者【12月1日 福岡市】)

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週刊『前進』(2612号4面5)(2013/12/09 )

 2013年日誌 11月26日〜12月2日

 国家安全保障会議法が成立/自民沖縄、辺野古移設を容認

●米軍、中国防空圏を飛行 中国が釣魚島(尖閣諸島)の上空を含む空域を「防空識別圏」に設定した問題で、米軍機が、中国が求める飛行計画の事前提出なしでこの空域を飛行。(26日)
●秘密保護法案、衆院通過 特定秘密保護法案の修正案が衆院本会議で、自民党、公明党、みんなの党の賛成多数で可決され参院に送られた。(26日)
●空母「遼寧」、初の遠洋訓練 中国軍初の空母「遼寧」(約6万7千d)が出港。ベトナムやフィリピンとの領有権問題を抱える南中国海上で初の長時間の軍事訓練などを行う。(26日)
●汚染水漏れ対策、100億円超国費追加へ 経済産業省は東京電力の福島第一原発の汚染水対策費を、今の470億円から100億円以上積み増す方向で調整に入った。(26日)
●政府、減反廃止を決定 安倍政権はコメの価格を維持するため政府が生産量を絞る生産調整(減反)を18年度をめどに廃止することを決定。(26日)
●国家安全保障会議設置法が成立 国家安全保障会議(日本版NSC)設置法が参院本会議で可決、成立した。12月4日に設置される。(27日)
●自民沖縄、辺野古を容認 沖縄の自民党県連は米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を容認すると決めた。公約の「県外移設」を転換。(27日)
●六ケ所村施設、審査申請へ 原子力規制委員会は原発以外の核施設の新規制基準を決定。青森県六ケ所村の再処理工場の操業を目指す日本原燃は早ければ年内にも申請する。(27日)
●日米防衛協力、大災害時も 日米両政府は東日本大震災などの大規模災害の際、自衛隊と関係省庁に米軍と在日米国大使館を加えた会議を自動的に立ち上げる方向で調整を開始。(27日)
●北朝鮮の原子炉「再稼働へ動き」
国際原子力機関の天野之弥事務局長は、北朝鮮の寧辺の5千`ワット級の黒鉛減速型原子炉に再稼働につながる動きが観測されたと述べた。(28日)
●韓国、防空識別圏変更を要求 韓国国防省は、中国が設定した防空識別圏が自国の識別圏と一部重なっているのは遺憾だとして範囲の変更を求めたが、中国は拒否した。(28日)
●自衛隊携行武器、日本人輸送で拡大
 政府は、自衛隊が海外で日本人輸送する際の携行武器を従来の「拳銃、小銃、機関銃」から拡大させることを閣議決定。個人携帯対戦車弾や無反動砲の想定も示された。(29日)
●韓国、TPP交渉参加表明 韓国政府は環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加を事実上表明。(29日)
●防空圏、日米で対応割れる 米政府が米民間航空会社に、中国が設定した防空識別圏を飛行する際に中国側に事前通知することを要請すると決めたことが判明(軍用機は通知しない)。日本政府は飛行計画の提出をやめるよう航空会社に要請している。(30日)
●福島事故直後に原発推進案 福島第一原発事故直後、経産省が原発推進政策の維持を図ろうと機密文書をつくっていたことが分かった。(2日)
●原発協定の承認先送り 自民、公明両党は、トルコへの原発輸出の前提となる日トルコ原子力協定を今国会で承認することを断念した。(2日)

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週刊『前進』(2612号5面1)(2013/12/09 )

 辺野古新基地絶対阻止へ

 安倍・石破の策動に階級的反撃を

 特定秘密保護法の強行成立を狙う安倍政権への怒りが全国で噴き出している。沖縄でもマスコミ関係の労組の緊急抗議集会や県民集会が相次いで開催されている。
 「基地の島」は今も「秘密だらけの島」だ。米軍政下の核や毒ガスの持ち込み、基地内での有害物質の使用や諜報部隊(CIA)の暗躍なども、その全貌(ぜんぼう)はいまだに明らかにはされていない。そして、現在も基地労働者には「保安解雇」が存在している。特定秘密保護法は、労働者階級の団結した闘い、労働組合への攻撃としてまずあるのだ。
 このような中、安倍政権は普天間基地の辺野古移設へ、沖縄選出の自民党国会議員を「辺野古を含むあらゆる可能性を排除しない」として「転向」させた。11月25日に「かけはしの会」(沖縄県選出・出身の自民党国会議員団)の5人を並べて自民党幹事長・石破が記者会見をするさまは、「非国民をさらし者にする」ような扱いだった。そしてこれを受けて自民党沖縄県連も「辺野古容認」へとかじを切った。
 「民主党政権で辺野古問題は終わるから、保革を超えたオール沖縄を」という沖縄「革新」(社民・社大・共産)の路線は最後的に破産した。それは沖縄問題を「構造的沖縄差別」として描き出してきた路線の行き着いた先とも言える。
 今や日帝・安倍政権と沖縄の労働者階級とが一切の遮蔽(しゃへい)物なしで直接対峙する情勢が到来した。2014年は、戦後沖縄闘争の新段階への突入となる。「転向」したのは自民党国会議員と自民党県連だけであり、沖縄の労働者階級は膝を屈したわけではない。そのことを安倍は思い知るだろうし、そうさせなければならない。

 労働者の団結こそ基地撤去の力

 来年の1月19日に名護市長選挙が行われる。現職・前職・新人のいわゆる「三つどもえ」という構図自体が、辺野古への新基地建設を推し進めていく政治として動いている。前職は「移設という公約を掲げている自分こそが候補者にふさわしい」と主張し、自民党が推している新人は、もともとは「知事の判断に従う」としてきたが、石破の指示のもと、10月31日の記者会見で「辺野古も選択肢のひとつ」と辺野古容認を明確にした。
 現職の稲嶺は、確かに「辺野古移設反対」を掲げている。しかし、稲嶺は名護市役所の民営化・外注化=名護市職労破壊を推し進めている張本人だ。オスプレイ配備反対県民大会実行委員会の共同代表の一人である翁長那覇市長も那覇市職労を敵視し、那覇市の新庁舎から組合事務所を撤去した人物だ。辺野古の闘いは、沖縄と全国の労働者階級の闘いとして勝利してきた。労働者階級の闘いに依拠していない稲嶺は、いずれは「容認」に転じざるを得ないのだ。

 青年・学生先頭に14年沖縄闘争へ

 沖縄全島に渦巻く怒りと結びつき、一切を階級の団結した闘いとして組織しよう。96年SACO最終報告以来の辺野古新基地建設攻撃との闘いは04〜05年の海上実力闘争を頂点として、全国の青年労働者と学生を先頭に絶対反対の闘いで勝利してきた。危機にのたうつ日帝・安倍政権打倒の闘いの先頭に、新自由主義と闘う国際連帯を掲げた沖縄の労働運動と学生運動を登場させよう。
 新自由主義に勝利する道は、国鉄決戦の切り開いてきた地平に凝縮されている。動労千葉を先頭に国鉄闘争の勝利をかちとり、全国の職場に闘う労働組合をつくりだそう。この闘いが辺野古新基地建設を阻止し、沖縄闘争に勝利する路線だ。闘う労働組合と学生自治会の建設で新自由主義の崩壊を迎え撃ち、プロレタリア革命の勝利を切り開こう。不退転の決意で14年沖縄闘争の勝利へ!

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週刊『前進』(2612号5面2)(2013/12/09 )

 「革命の火薬庫」沖縄の地で学生自治会を必ず再建する

 沖縄大学からのアピール

 11・3労働者集会は、動労千葉を先頭に闘われてきた国鉄闘争の地平への勝利感と14年最高裁決戦を闘う決意に満ちあふれ、「国鉄決戦の勝利でプロレタリア革命へ」の力強い展望を示した。沖縄大学からも多くの学生が初参加し、闘う労働組合や国際連帯への感動を口々に語っている。そして、この中にこそ基地や原発、非正規職をなくし、腐りきった新自由主義・帝国主義を打倒する力があることをつかみとった。闘う沖大生は、自らの生き方をかけて学生自治会再建に決起し、「革命の火薬庫」=沖縄から新自由主義と闘う学生運動をつくり出す決意だ。
(写真 11・3労働者集会は全国の学生とともに沖大生がのぼりを手に登壇し、会場から拍手を浴びた【東京・日比谷】)

 政府・自民党の辺野古移設策動に怒りが噴出

 改憲・戦争、原発推進の安倍政権に対する怒りが爆発している。秘密保護法絶対反対の激しいデモが連日国会を包囲し、福島・沖縄の怒りと一体化する中で、震え上がった自民党幹事長・石破は「デモはテロ行為と変わらない」と発言し、人民の怒りの火に油を注いだ。
 沖縄の辺野古新基地建設をめぐる動きも同じだ。辺野古埋め立て申請への仲井真知事の回答(「年末以降」とされている)と、来年1月19日の名護市長選が迫る中、政府・自民党は5人の沖縄選出国会議員を呼び出し、「普天間固定化」の恫喝で県外移設の公約を撤回させる挙に出た。自民党沖縄県連もこれに続き、辺野古容認に回帰した。政府・自民党のあまりの腐敗に全土で怒りが噴出し、県連トップが引責辞任する事態となっている。
 起きていることは新自由主義の支配の崩壊だ。安全や命、社会を破壊しながら、労働者人民の生きるための決起を「テロ」と言いなし、弾圧する以外にない支配階級の末期的な姿が今の安倍政権だ。そして「オール沖縄」の幻想の崩壊だ。闘う者と裏切り者、1%と99%の分岐が沖縄においても鮮明に進んでいるのだ。

 授業で米国総領事が講演会

 こうした中で11月、沖縄大でなんと在沖米国総領事マグルビーが授業を使った講演会を強行した。マグルビーは米帝そのものであり、昨年9月のオスプレイ配備阻止10万人決起の直前、「普天間基地が特に危険であるという認識はしていない」「(辺野古に代替施設があれば)密集地上空を飛ばなくてもいい」「歴史の流れの中でどうして(普天間基地の)周りに(住宅が)密集されたか不思議だ」などと暴言を吐き、怒りの的となった人物だ。
 マグルビーは授業でも、フィリピン災害に乗じた「支え合い作戦」(トモダチ作戦と同じ軍事作戦!)を挙げて「オスプレイは役に立つ」と宣伝。そして、「われわれとあなたたちは敵ではない。話し合うことが大事」と釈明。学生をまったく獲得できず、沖縄の怒りと闘いをつぶせないことへの消耗感といら立ちをあらわにした。
 許せないのは、マグルビーを招いた沖大当局と授業担当教授だ。教授は米帝マグルビーを「偉い人が来てくれた」と手放しで持ち上げ、一緒に来た広報官の女性(琉球大卒)を「これこそグローバル人材の見本」と言い放った。
 安倍政権は今、教育再生実行会議で「グローバル・リーダーを育てる大学の使命、……将来の大規模取引や外交交渉や安全保障の力を持つタフな人間たちを育てる」(山内昌之・東大名誉教授)などと議論している。「グローバル人材の育成」とは、資本や支配階級の利害に立ち、新自由主義政策や基地政策、改憲・戦争に加担する人間を沖縄の中から生み出していくことだ。安倍政権の辺野古新基地建設や大学改革にくみする沖大当局の腐敗が、ここにはっきりと暴露された。
 受講した沖大生は「許せない授業だった」「何が『偉い人』か!」と憤りを語っている。支配階級や御用学者に学生を獲得する力はない。

 新自由主義大学=沖大の現実と闘い団結つくる

 2013年、沖大生は沖縄学生運動の歴史的創成をかけて全国学生とともに決起を開始した。その原点は、「新自由主義大学=沖大の現実」への怒りだった。
 「沖大を卒業しても正社員になれるのは4割。せいぜい頑張れ」(キャリアデザイン入門講義)「あなたは企業を選べる立場じゃない」(就職支援課)。大学は非正規の現実を「仕方がないもの」として学生を競争させ、人格を否定している。労働法専門の教授は「最低賃金以下の職場で声を上げてクビになるのと黙っているのとどちらが良いか」などと学生を恫喝している。若者がモノのように扱われる現実と闘うべき大学が、ブラック企業と一緒になって学生をつぶしている。これのどこが「教育」か!
 教育が民営化され営利事業化する中、大学は学生のことを「金を落とす存在」「黙って従うべき存在」としか見ていない。非正規率44・5%、うち9割が年収200万円以下の沖縄で、年間約83万円(初年度は約96万円)の学費は高い。多くの学友がバイト漬け・借金漬けにされ、4人に1人が卒業できずにやめていく(全国平均の2倍!)。ところが沖大当局は、元凶である学費の高騰については口をつぐみ、「大学運営の財源」確保の観点から「中途退学者の減少に努めていく必要」をつぶやくのみだ(沖縄大学第三次中長期経営計画)。
 キャンパス規制もガチガチだ。飲酒・喫煙は禁止、ビラ配布も禁止、サークル活動も規定や細則でこと細かく学生部長に禁止され、違反すれば部室から排除。学生の不満や怒りの高まりに対し、さらに規制を強めてきている。
 学生自治会をつぶされた沖大では、これが「あたり前」とされてきた。それを覆したのが、沖大生と全学連との出会いだった。「大学の主人公は学生だ」「一人の仲間も見捨てない」と規制や処分に絶対反対で闘う法大闘争、福島の怒りとともに反原発・御用学者弾劾に決起して自治会を再建した京都大・広島大の闘い。全学連との出会いは、奥底で渦巻いていた沖大生の怒りを引き出し、新自由主義大学を粉砕する自治会再建の欲求を生み出した。
 決起を開始した沖大生は、法大不当処分撤回署名を持ち込んで仲間を組織し、5年間も壊れたまま放置されてきた部室のクーラーを直させ、当局によるサークル予算の恣意的運用の一角を突き崩す勝利をかちとった。9月全学連大会、11・3集会にも、沖大生の歴史的結集がかちとられた。

 階級的労働運動と連帯し自治会の再建へ闘う

 いよいよ2014年、4〜5月沖縄闘争の爆発と沖大自治会再建をかちとる絶好のチャンスが到来している。
 11・26東北大集会の歴史的高揚と自治会執行部選挙の勝利は、学生自治会こそが、新自由主義の崩壊と大学のブラック企業化に対する学生の怒りと闘いの結集軸になることを示した。法大10・18闘争も、京大の「告示第4号」粉砕の闘いも、広大の経営協議会委員・佃和夫弾劾の闘いも、沖大での闘いも、共通するのは腐敗した新自由主義大学の凶暴だが脆弱(ぜいじゃく)な支配の崩壊であり、これと真っ向から闘うことの求心力だ。
 辺野古新基地建設阻止の闘いは、新自由主義を労働者・学生の力で打ち破り、帝国主義を打倒する闘いであり、改憲・戦争阻止、反原発闘争と一体で安保を粉砕し、基地を実力解体する闘いだ。
 オスプレイの強行配備が生み出した「基地の全面撤去しかない」という怒りや基地労働者の決起は、辺野古新基地建設攻撃との実力攻防の中で、ますます根底的に爆発していく。国際連帯を掲げた階級的労働運動と学生運動が渦巻く怒りと結合し、「革命の火薬庫」=沖縄から巨大な階級闘争を巻き起こす時代が来た。これは星野文昭さん奪還の闘いとひとつだ。
 2014年決戦に向かって、闘う沖大生は第一に、来年3・11郡山現地闘争に総決起し、4〜5月沖縄闘争の歴史的高揚をつくり出す。そこから沖大学生自治会の再建へ一直線に突き進む。第二に、澎湃(ほうはい)と決起を開始している沖縄の学生の先頭に立ち、全学連の旗のもとに2万沖縄学生の総反乱をつくり出す。第三に、自治会再建と一体で、マルクス主義で武装した革命家集団をつくり出す。大恐慌と新自由主義の崩壊をプロレタリア世界革命の勝利へ。すべての沖大生はマルクス主義学生同盟・中核派に結集しよう!

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週刊『前進』(2612号5面3)(2013/12/09 )

焦点 石破の「絶叫デモはテロ」発言

 秘密保護法の超治安的正体

 希代の悪法、特定秘密保護法案の参院特別委採決の強行は、言語道断のクーデター的な暴挙だ。絶対粉砕あるのみだ。
 この過程で自民党幹事長・石破茂が、国会周辺で行われている反対運動に憎悪をむき出しにして、11月29日付のブログで「単なる絶叫戦術はテロ行為と変わらない」と発言した。石破はさらに記者の質問に答えて、「絶叫戦術は大音量という有形の圧力で一般の市民に畏怖(いふ)の念を抱かせるという意味で、本質的にテロ行為と同じだ」と強調した。
 石破発言はきわめて重大である。労働者人民のまったく正当な抗議行動、デモを「テロと同じ」と叫び、弾圧の対象としている。これこそ日帝支配階級が秘密保護法にかけた核心的狙いである。
 特定秘密保護法案は第12条で「テロリズム」について「政治上その他の主義主張に基づき、国家もしくは他人にこれを強要し、または社会に不安もしくは恐怖を与える目的で……殺傷し、……破壊するための活動」と規定している。石破発言とこの「テロリズム」規定を重ねれば、政府、国家権力が秘密保護法で労働運動や大衆運動を弾圧しようとしている狙いがはっきりと見える。
●米帝の「対テロ戦争」と同じ
 大恐慌の深まり、新自由主義の破綻の中で、大失業と賃下げ、非正規職化、生活破壊、団結破壊、政治反動の攻撃は日々激化している。これに対して労働者階級が生存と解放をかけて立ち上がることはまったく当然であり階級的正義である。それを石破は、言論・表現活動、デモまで含めてすべて「テロ行為と同じ」と叫び、弾圧しようとしている。それは米帝が01年9・11反米ゲリラ戦の直後に米国内で「対テロ」を叫んで多くの労働者人民を逮捕・拘束し、集会やデモを弾圧し、アフガニスタンやイラクへ「対テロ戦争」と称して侵略戦争を強行していったのと同じ論理だ。まさに特定秘密保護法案は、戦争と治安弾圧の悪法なのである。
 法案の超反動性は次のところにも現れている。「特定秘密」について、@暴こうと話し合う「共謀」、Aそそのかす「教唆」、B呼びかける「扇動」――これも5年以下の懲役で処罰される。たとえば原発事故や核開発の策動に抗議して労働者人民が首相官邸や防衛省前に集まり、「国は隠すな! 事実を明らかにしろ! 真相究明のために闘おう」と呼びかけただけで、「特定秘密を得ようと共謀、教唆、扇動した」とされ参加者がみな逮捕される。起訴されて裁判になっても、何が「特定秘密」かは最後まで明らかにされず、一方的な決めつけで有罪とされてしまう。こんなことがどうして許されるか!
 さらにこの悪法は、「行為の遂行を共謀した者が自首したときは、その刑を減軽し、または免除する」として、仲間を売り渡し、スパイ行為を行うことを積極的にあおっている。
●階級的労働運動で大反撃を
 石破発言は支配階級がどれほど人民の闘いに恐怖しているかを示している。11月に神奈川の全逓労働者が、労組交流センターの事務所の家賃支払いのための預金口座開設を「詐欺」罪にデッチあげられて逮捕された。これは労働組合を「反社会的勢力」だとして、憲法でも保障する団結権(28条)を否定する、とんでもない弾圧である。石破の「絶叫デモはテロ」発言はこれと同じであり、階級的に闘う者への弾圧が狙いである。
 しかし、この不当逮捕は仲間の労働者の怒りの決起をつくり出し、弾圧は完全に打ち破られた。労働者の団結は、逆に一層打ち固められた。どんな弾圧も巨大な反撃に転化できるし、絶対にそうしなければならない。
 安倍政権の凶暴さと余裕のなさは、大恐慌と国際争闘戦の激化、福島原発事故、TPP、対米・対中・対韓関係などで日帝が決定的な危機を深め、国内階級支配の総破綻の危機にあえいでいるからだ。アベノミクスは崩壊必至だ。行き着くところは大失業と戦争、革命である。
 秘密保護法を絶対に粉砕し、戦争と改憲に突き進む安倍政権を打倒しよう。資本家の手先=連合中央を打倒しよう。国鉄決戦を軸に労組拠点と革命党の一体的建設のために全力で闘おう。それこそが勝利の大道だ。

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週刊『前進』(2612号5面4)(2013/12/09 )

 新刊紹介 国際労働運動 1月号

 大恐慌深化で危機深める中国

【特集】
 新自由主義の破産としての世界大恐慌の深化、大失業と戦争と革命の時代の始まり、帝国主義間・大国間の争闘戦の激化、米帝の対中国対峙・対決のもとで、中国スターリン主義は政治的にも経済的も破局を深め、崩壊過程に突入している。バブル経済の崩壊の開始は世界を大恐慌のどん底に突き落とすものになる。全矛盾を集中された労働者階級の闘いが激発し、中国は大動乱情勢に突入している。読みごたえのある26nの大特集だ。
 第1章は、11月に開催された中国共産党第18期中央委員会(第18期三中全会)をもとに、中国スターリン主義の金融危機と政治危機の深刻さを検討している。
 第2章は、スターリン主義体制下での毛沢東的一国社会主義路線の大破産、その後に始まったトウ小平(トウは登におおざと)の「改革・開放」政策(78年)が最末期帝国主義の新自由主義政策を採り入れたものだったこと。その歴史的経緯と中身を検討し、外注化と非正規職化の現状に迫る。
 第3章は、国有企業民営化攻撃の要である中国国有鉄道の分割・民営化攻撃に焦点を当てる。
【ニューズ&レビュー】
▽韓国ではパククネ政権による民主労総解体攻撃に対する大反撃が闘われている。12・7闘争への訴え。
▽ドイツにおける非正規職化攻撃の現状と、90年代以降の新自由主義攻撃と、それとの闘いの全体像を明らかにしている。
【世界経済の焦点】
 欧州恐慌ののりきりをかけた緊縮財政が青年労働者に大失業をもたらしている。ドイツの現状を暴く。

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週刊『前進』(2612号6面1)(2013/12/09 )

 星野全国集会 12・1を飛躍点に2014年へ

 証拠開示攻防は山場

(写真 杉並救う会の音頭で「絶叫デモに決起しましょう! 石破は『絶叫デモはテロだ』と言った。敵はぐらぐらです。星野奪還に向けガンバロー!」【12月1日 東京】)

 12・1星野全国集会から「第2次再審の大きな山場」を迎え奮闘する再審弁護団の報告(要旨)と、「星野無期を全証拠開示・再審釈放の闘いで覆し、必ず近いうちの勝利をかちとりましょう」と呼びかける獄中の星野文昭同志のアピール(抜粋)を掲載します。(編集局)

 再審弁護団の報告

 再審請求では事実が大事 岩井信弁護士

 12月に相模原でも絵画展が実施されます。2日前、記者会見が催され、私も参加しました。
 その時に読売新聞の記者が、この事件は党派の事件ではないか、再審請求について無実だと断定できるのかと質問しました。私は「断定しているから再審請求をしている」と言いましたが、再審請求では事実を明らかにすることが大事であることをあらためて感じました。事実を暴くためには、証拠を開示させることが重要です。
 証拠開示された写真の中で、殴打事件の後に警察官が星野さんを撮影した写真が出てきたが、その写真には真っ白な紙が巻いてある鉄パイプを持っている星野さんが写っていた。検察官が撮影した写真に無実の証拠が残っている。もうこれだけで私は星野さんは無実だと思っています。
 3月28日に検察官が意見書を出して、私たちが5月17日に反論の意見書を出しました。7月にさらに再度意見書を出し、その上で3者協議を経て、9月30日に再度の意見書を出し、それに対して検察官の10月30日付の意見書が出ました。そして11月17日に弁護人が再度、上申書という形で検察官の意見書に対する反論を提出しました。今、証拠開示をめぐり、意見の応酬をしている最中です。
 皆さん、証拠開示に向けて運動の展開をお願いします。

 弁護人接見に立ち会い強要 和久田修弁護士

 私は1回目の昨年2・5に続いて9・8徳島刑務所デモに参加しました。本当に感動的なデモでした。あの刑務所の前で歌った「釜山港に帰れ」が星野さんの耳に届いたと確信しています。
 翌日、私は、星野さんの接見に行きました。 40分くらい待たされた上、徳島刑務所は「今回は看守の立ち会いを付ける」と突然に言ってきました。「なぜだ」と私はかなり食い下がったんですが、唯一具体的な理由が、昨年2月のデモの翌日に接見して以来、約1年半、私が接見をしていないということです。1年半接見をしていないとなぜ立ち会いを付けるのか、まったく分かりません。
 これは、まさに徳島刑務所包囲デモに震え上がった徳島刑務所当局が、再審請求で生命線をなす弁護人との接見に手を出してきた、まったく許しがたい暴挙だと言わざるを得ません。
 こんなことが許されれば、全国の再審請求闘争にも非常に悪い影響があると判断し、私は接見を拒否し、星野さんに会ってきませんでした。
 来週中に東京弁護士会に人権救済申し立てを行います。さらに12月17日、私は徳島刑務所に行き、今度こそ看守の立ち会いのない接見を実現する決意です。刑務所、国家権力の圧力に絶対に屈せず、ともに闘っていきたい。頑張っていきましょう。

 抗議声明への賛同136人 酒井健雄弁護士

 「再審弁護人の接見に看守の立ち会いを要求した徳島刑務所に対する抗議声明」についてご説明します。
 再審請求人と弁護人の接見は、憲法上の権利です。その権利を「1年半会っていない」というだけで制限することは許されない。特段の事由がない限りは立ち会いのない面会をさせなければいけません。
 絶対に許されないことだと、早くも136人の弁護士が賛同してくれて、これを徳島刑務所に送りつけました。
 8月下旬に星野さんに接見に行ってきました。昔、私が生まれる前の事件ですので、正直言って長年ご苦労をされた方だと思っていましたが、実際に会ってみると若々しくてびっくり。67歳とは信じられない。非常にパワフルでタフでしなやかな方でした。
 今、アベノミクスとかNSCとか秘密保護法案との闘いの先頭に立って闘えるパワーを持っている方なんだなと。だから権力側としては星野さんを外に出せないのかもしれませんが、そこは頑張って闘って、星野さんを取り戻しましょう!

 ビデオ国賠が11月に再開し 藤田城治弁護士

 私はビデオ国賠について報告します。この裁判は、星野さんの確定裁判で有罪の証拠とされた11月14日の渋谷闘争のニュース映像を裁判所が警視庁に預け、それを警視庁がなくしたことの責任を問う裁判です。裁判所=国と、警視庁=東京都を被告にしています。
 われわれ弁護団はそのビデオ映像を一度も見てないんですが、今年2月、TBSニュースでその映像の一部が流れたんです。非常に鮮明なカラー映像でした。再審の重要な証拠だとあらためて確信しました。
 この裁判の争点は三つありました。@星野さんが証拠に対する権利があるのかということ。A裁判所が証拠として押収したビデオテープをなぜ警視庁に保管委託したのか。B警視庁がどんな態様で保管していたのか。
 この3点についての証人を裁判所は不当にもすべて却下し、10月に判決を出すと結審しました。
 ところが9月末に裁判所が、警視庁がビデオをなくしたことがなぜ国の責任になるのか、その点を追加で主張してほしいと言ってきて、裁判は11月に再開されました。
 裁判所が保管について追加主張しろと言ってきたのは、星野さんの権利性をある程度認め、もう一歩進んで保管についての国の違法性に向き合おうとしているのかなと、前向きに考えています。
 とは言え、楽観視はできません。気を引き締めて頑張っていきます。

 検察を追いつめるデモの力 鈴木達夫弁護士

 この間、三者協議があり、検察官と頻繁に書面の応酬をしています。その中で一言で言うと、証拠を出さない理由がなくなってしまった。そこまで検察官を追い詰めています。
 二度にわたる徳島刑務所包囲デモ、それとともに証拠開示を求めて繰り返し闘われた東京高裁デモが、完全に一つの新しい情勢をつくっている。
 だから裁判官も、証拠開示は時の流れだと言わざるを得ない。
 第1次再審請求で最高裁は、星野さんを有罪とした証拠の核心中の核心である鉉供述、その服の色が誤っていたと認めました。その経過を私たちが「異例の経過をたどった再審闘争だ」と言ったことに対して検察官は、10月30日の「意見書」で「異例の経過とまで言うのは、誇張、曲解の極み」だと。何が誇張、曲解の極みか! 事実なんですよね。
 その後、声の問題に逃げ込んだ。しかし、最近また「オレオレ詐欺・振り込め詐欺」の被害が急増していますが、警視庁や厚労省は声はあてにならないと盛んに宣伝しています。声を唯一の証拠にした有罪判決なんて見たことがありません。
 さらに許し難いことに、私たちが11人の民間人の目撃証言の調書の開示を要求していることに対し、出さない理由として「精神的なあわただしさ」などで「どれだけ注意力を集中して観察ができたか」などと言っている。だったら星野さんを有罪にした他の供述者の調書は違っていたのか。
 こういうことしか言えなくなっている。一つの新しい段階、決定的に追い詰めている段階としてとらえたい。
 この第2次再審請求の大きな山場を迎えている中での今日のデモは決定的です。最後まで、勝利まで闘いぬきます。

 星野文昭さんのアピール

 

今秋に発刊した『愛と革命』によって、労働者人民の団結した力で1%のために99%が搾取・貧困・戦争等で犠牲になる社会を変えることと一体に星野解放をかちとる展望への確信が深まっていることで、本日の12・1を飛躍点に勝利へ大きな前進をかちとることが可能になっていると思います。
昨年2月に続いて9月に皆さんが来てくれたこと、暑い日も寒い日も、街頭や職場での宣伝と署名集め、総会・絵画展や『愛と革命』販売、活動の拡大に皆さんが力を注いでくれていること、この11月には心で願っていた九州に取り戻す会ができ、新たに岩手で絵画展が開かれ、獄壁をうち破って心一つに生き闘う絆(きずな)・団結が、どんな困難ものりこえて未来を開くものになっていることを実感しています。
70年安保・沖縄闘争に対する弾圧としてあった私への無期は、死刑求刑・無期の重圧と獄内外の分断によって、私の生きていくことを含めたすべてを奪おうとする激しいもので、何より私自身がその重圧・分断をはね返して、自らとすべての労働者人民の団結した力を信じ、その力ですべてを奪い返していくのに必要なすべてを必死に獲得していくことが求められました。その闘いにすべてをもって応え、ともに生きてくれたのが暁子でした。
国労郡山、動労水戸の先駆的闘いを牽引(けんいん)車に、3・11を焦点に、全福島・全国・全世界での決起をかちとっていきましょう。私たちの闘いと未来を圧殺しようとする星野無期を、私たちのすべての労働者人民の深い愛・絆・団結の力で勝利していくものとして、すべての闘いと一つに闘い、全証拠開示・再審釈放の闘いで覆し、必ず近いうちの勝利をかちとりましょう。どんな困難・試練も、ともに団結し人間本来の未来を実現する糧としてのりこえ、勝利しましょう。
(写真 集会壇上に飾られた星野文昭さんの顔。10月24日に面会した弟の修三さんの作)

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週刊『前進』(2612号6面2)(2013/12/09 )

 西郡住宅裁判 結審迎え最終弁論

 明け渡し攻撃に戦闘宣言

 11月21日午前11時から大阪地裁1007号法廷で、西郡住宅裁判結審闘争(第24民事部・古財英明裁判長)を闘い抜いた。9月裁判での3人の証言を引き継ぎ、供託者の佃照夫さんが渾身(こんしん)の最終弁論に立った。陳述書は供託者会議でみんなが意見を出しあって作ったものだ。まさに西郡住民の八尾市と部落解放同盟(解同)本部派への弾劾書であり、住宅明け渡し攻撃に対する不屈の戦闘宣言だ。
 法廷に立った佃さんは八尾市職員をにらみすえ、古財裁判長と向き合った。傍聴席から一斉に拍手が起こる。
 「私たちはなぜ、応能応益家賃制度導入に、16年間家賃を供託して絶対反対で闘ってきたのか?」。佃さんは一語一語に気迫を込め、怒りを込めて語り出す。「人間として人間らしく生きんがためだ。住環境の非常に悪い西郡地区で、住民が幾度も東京へ足を運び、国や市に要求し交渉を重ね、私たちの土地や建物を差し出して建てさせた改良住宅だ。その経緯を無視し、八尾市は住民への説明も理解も得ないまま、一方的に応能応益家賃を推し進めてきた」。その先兵が解同本部派と吉村議員だ。「八尾市議会で(本部派の)吉村議員は『見返りと引き換えに応能応益家賃制度に賛成した』と発言、住民を欺いていたのです。断じて許さない」
 佃さんは、ムラの共同体が破壊されたことを厳しく断罪した。応能応益家賃制度導入により、家族と一緒に住む若者が働いて家族収入が増えると家賃が高くなるから、「若者たちが高齢の親元から世帯分離して、同和住宅から出て行かざるを得なくなった。応能応益家賃制度導入から10年間で1千人を超える若者らがムラを離れ人口も激減し、老人が取り残され、子どもが市内で最も少ない地域になった」。また、「独居老人が増え、孤独死や自殺者が出ている」と述べ、応能応益家賃制度導入の目的は「住民をムラから追い出し、住宅を更地化し」ムラを解体することにあり、「市の財政危機の穴埋めと大資本のための安値での『立地』確保」にあると、国と八尾市の政策を怒りを込めて暴き出した。
 さらに「八尾市は老齢の方や患者さんにとって絶対必要な八尾北医療センター」を廃院・職員全員解雇しようとしていると弾劾し、「私たちはムラと地域住民の全力、全国の労働者の総力で八尾北医療センターを絶対に守りぬく」と宣言した。 7月の全国水平同盟結成に触れ、「新自由主義のもとに推し進められている民営化、規制緩和による外注化・10割非正規職化、更地化、そして何よりも労働組合に対する団結破壊攻撃に立ち向かう」と決意を述べた。傍聴席の拍手はしばし鳴りやまなかった。
 住民代理人が準備書面を提出。八尾市代理人は住民の訴えの正義性に追いつめられ、最終準備書面提出を放棄した。
 次回は判決闘争だ。来年1月30日午前11時、大阪地裁1007号法廷に全国から結集し、怒りの炎で判決を迎え撃とう。
 (全国水平同盟西郡支部・植村清司)
(写真 西郡住宅裁判結審闘争に決起し住宅明け渡しー更地化攻撃に反撃を誓い合う【11月21日 大阪地裁前】)

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週刊『前進』(2612号6面3)(2013/12/09 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 秘密法反対!広島でデモ

 12月4日夜、とめよう戦争への道!百万人署名運動広島県連絡会の呼びかけで、秘密保護法廃案を訴える緊急の街頭宣伝とデモが広島市内で行われました。強行採決を図る安倍と石破発言に怒り、労働者、学生、市民ら35人が参加。6時からの本通り街宣では仕事帰りの労働者らが次々とビラを受け取り、署名に応じました。平和大通りをデモし多くの注目を集めました。(広島 KT)

 星野絵画展が岩手で初めて開かれ胸熱く みやぎ星野文昭さんを救う会 青柳葉子

 11月29日から12月1日まで、岩手で初めて星野絵画展が開かれました。私は初日に出かけました。
 盛岡市の商店街にあるリリオの1階ギャラリーに星野さんの絵画20点がきれいに展示され、実行委員会の皆さんが、訪れる人に丁寧に声かけされていました。皆さん、胸に茨城の会の日下部さんから贈られた缶バッチをつけていました。夕方、雪がチラつく中、星野暁子さんの講演会に35人の方が集まりました。秋田、山形、宮城からも! 秋田の国労闘争団の小玉さん夫妻も3人で参加し、「本物の絵は初めて!」とじっくり観ていました。
 18時からの集会は最初に、星野闘争のビデオ(一昨年の訪米闘争の際、作られたもの)を見て、暁子さんの講演会となりました。暁子さんは、『愛と革命』の中の手記で書いている文昭さんとの歩みを、詩の朗読を交えながら、丁寧に話されました。初めて暁子さんの話を聞いた岩手の皆さんは集中して熱心に聴き入っていました。質疑のとき、発言された牧師さんの一人は東京にいたとき爆取裁判の支援をしたことがあり、それもひどい冤罪だったと話していました。大船渡でボランティアをしていてたまたま絵画展を知って参加した青年、タウン紙のイベント欄で見つけて参加した女性などが、講演の後、暁子さんに声をかけていました。
 集会後の交流会では「星野さんは世界一幸せな男かもしれない」「冤罪、差別は天皇制があるかぎりなくならない」と声が上がり、秘密保護法への危機感など盛り上がりました。岩手のキリスト者の大学の先生が、「退職したら星野さんの支援をしたい」とずっと心にとどめていて、今年、札幌、仙台の絵画展に出向くところから猛然と準備された盛岡の絵画展。北東北3県に星野さんの救援会がないので、青森、秋田の教会にもチラシを配ったそうです。
 岩手に、すでに星野闘争が根付いていることを実感しました!

 許せない“自爆営業” 闘う労働組合つくる 東京F郵便局 森内一郎

 最近、朝日新聞など一部マスコミで郵便局の”自爆営業”が報道された。やっと報道されたかと思うが、今の郵便局のひどい状況が明るみになったのである。給与の少ない非正規の人に何千枚もの年賀ハガキの販売ノルマを課したり、いろいろな”ゆうパック商品”を買わせているのである。
 それなのに役員は、そのような事実はないと言ったのである。ナンセンス! 許せない。私もその記事を読んだ時に「うそつけ!」と公衆の前で大声を出してしまったのである。とんでもないのである。
 そしてその原因は郵政民営化と御用組合である。われわれ労働者はこの二つのとんでもないものを打倒して、労働者が主役の郵政、そして労働者がメインの労働組合をつくり、新自由主義と闘うことが大切だと考えるのである。

 韓国を再訪し解放へ共に闘う思い固まる 沖縄民権の会 座覇光子

 6月に韓国を訪れた時、必ず再び行くと決めていた。11月、動労千葉訪韓団の一員としての訪韓が実現した。
 11月9日ソウル。土曜日の夜、日本の真冬のように寒い中、雨さえも冷たく降る中を多勢の労働者が座り込み、烈士追悼の集会。悲しみの中にも温かい人を思う心あふれ、すばらしい集会だった。熱い思いは、祈りは歌となり、舞となった。言葉は解せずともグングンと私の胸に入ってくる。すごい! 私が求めていた生きた芸術文化というものを目の当たりにした。このごろ、沖縄の芸能に違和感を感じて悶々(もんもん)としていた気持ちが晴れるような心地だった。
 いつもこんなに近い隣国の人びとを日本で差別抑圧してきた歴史を振り返ると、恥と申しわけなさが私を惨めにさせていたが……。
 今回の訪韓と韓国・弘益(ホンイク)大の清掃・警備労働者の闘いの記録『私たちが見えますか』を読んで思ったことは、今彼らを苦しめている会社、資本家階級に対して「否!」「ノー!」と言って労働者階級の一人として闘うことが、彼らに真に謝罪することになるのではないか!
 韓国の労働者は、日本の闘う労働者として訪韓したことを歓迎している。また国境を越えた闘いなくしては沖縄の基地はけっしてなくすことができないと確信する。韓国で「沖縄大学」の旗を持つ学生に大いなる希望を託して話し合った。
 旅のわずか半日の自由時間にソウル市役所を訪ねた。朝鮮戦争の後、ガレキの中の掘っ立て小屋に住む人びとの様子を日本人の写真家が撮影した展示があった。戦争はどこでも、勝っても負けても残酷の底にたたき込むものだと、またもや確認させられた。
 私にとって「沖縄」はキッカケに過ぎないのかもしれない。「私のふるさとは世界の労働者階級の中にある」とやっと分った時から、世界の労働者階級が身近にいとしく感じられ、ともに解放されようと思った旅であった。

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