ZENSHIN 2014/02/03(No2618 p08)

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第2618号の目次

“オリンピックは返上するしかない”と労働者に訴える鈴木たつお候補=1月30日 東京都庁第一庁舎前で

1面の画像
(1面)
鈴木候補を都知事に
戦争・改憲と総転向を打ち破れ
民営化・非正規化・過労死許さない
記事を読む  
【要項】2・16国鉄集会 記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
(2面)
労働者と共に闘う唯一の候補  職場を変え、東京を変えよう(1月25日) 記事を読む  
鈴木たつおさんを支持する医師アピール
呼び掛け人 国分寺市 杉井吉彦(診療所院長) 新宿区 松江寛人(がん専門医)
記事を読む  
闘いは進む 青年の職場から  首都圏
青年を先頭に都知事選挙勝利へ闘おう! 村沢明夫
記事を読む  
都知事選闘い拠点建設へ
全国労働者の総決起の力で安倍と翼賛政治を粉砕しよう
記事を読む  
(3面)
ファシスト田母神と激突し演説会
1・26渋谷 ハチ公前広場解放  戦争・改憲の安倍に怒り(1月26日)
記事を読む  
“鈴木さんしかいない”  1・27北千住 青年が飛び入り発言(1月27日) 記事を読む  
安倍ダボス発言を世界が批判  本気で日中戦争考えている(1月22日) 記事を読む  
NHK新会長・籾井の放言弾劾  安倍のメディア支配許すな(1月25日) 記事を読む  
10・23通達破棄、闘う労組の建設へ都知事選決戦勝利を
革共同教育労働者委員会
記事を読む  
(4面)
今こそ郵政民営化撤回へ
崩壊過程に突入のJP労組中央打倒し闘う支部・分会を
革共同全逓委員会
記事を読む  
組織拡大へ決起を宣言
動労西日本 定期大会と団結旗開き(1月19日)
記事を読む  
医療・福祉労働者に訴えます
労働者の代表は鈴木候補都知事選に総決起しよう
記事を読む  
(5面)
2万票の怒りと団結して辺野古新基地建設阻止を
沖縄の労働者の怒り思い知れ(革共同沖縄県委員会)
記事を読む  
革共同沖縄集会 都知事選に総決起
『50年史』で武装し闘う(1月26日)
記事を読む  
富里常典同志を追悼する
障害者として労働組合を結成し闘った不屈の闘魂
革共同沖縄県委員会
記事を読む  
新捜査手法許すな
秘密法廃止訴え集会(12月14日)
記事を読む  
(6面)
萩原進事務局次長を追悼する
あくなき三里塚勝利の執念引き継ぎ農地決戦闘いぬく
三里塚現地闘争本部
記事を読む  
三里塚一斉行動 署名170筆集める
“3本目の滑走路”に怒り(1月26日)
記事を読む  
水平同盟活動者会議 都知事選決起誓う
住宅闘争で活発に議論(1月26日)
記事を読む  
年金機構 3月大量解雇阻止を  一人の雇い止めも絶対反対
「雇用確保へ前進」と美化 自治労幹部の屈服許すな(革共同B県委員会)
記事を読む  
2014年日誌 1月21日〜27日
市長選2日後に移設手続き/施政方針で「集団的自衛権」
記事を読む  
(7面)
3・11反原発福島行動へ
都知事選を闘い東京と福島結ぶ労働者の力で安倍倒せ
革共同福島県委員会
記事を読む  
福島大 工藤副学長が意気消沈
反原発への弾圧に抗議
記事を読む  
〈焦点〉 海自艦が釣り船の2人の命奪う
安倍の大軍拡が事故の元凶
記事を読む  
金曜行動 福島から怒りの訴え
“安倍総理はうそばかり”(1月24日)
記事を読む  
(8面)
福島の怒りはおさまっていない
2・23いわき-3・11郡山へ
反原発福島行動'14呼びかけ人の訴え@
記事を読む  

星野さん解放2・9渋谷デモへ

都知事選を星野奪還の力にB

記事を読む  
前進社国賠 立会人2同志が証言
公安警察官 偽証を追及され窮地に(1月24日)
記事を読む  

週刊『前進』(2618号1面1)(2014/02/03 )

 鈴木候補を都知事に

 戦争・改憲と総転向を打ち破れ

 民営化・非正規化・過労死許さない

(写真 “オリンピックは返上するしかない”と労働者に訴える鈴木たつお候補=1月30日 東京都庁第一庁舎前で)

 東京都知事選は中盤から後半の闘いに突入している。鈴木たつお候補の陣営は連日、3カ所から6カ所の駅頭や職場・労働組合を回って政策と主張を訴え、大車輪の選挙戦を展開している。鈴木候補は「1千万人の怒りでアベ倒そう!」「改憲・戦争・人権侵害を許さない!」のスローガンを掲げ、「@戦争させない、A被曝させない、B貧困・過労死ゆるさない、Cだからオリンピックはやらない、D弾圧と闘う」という5本の革命的な政策を訴えて、多くの有権者の支持を獲得しつつある。だがマスコミは「主要4候補(6候補)」と称して鈴木候補などの政策・主張を抹殺し、許し難い世論誘導に躍起となり、ひどい翼賛政治が横行している。さらには「勝てる候補」を理由に、反原発勢力などの中から細川=小泉連合支持に流れる部分が生まれ、とんでもない変質と総転向が進んでいる。これらすべてと対決し、労働者の唯一の代表として闘っているのが鈴木候補だ。公選はがきの集中をはじめ、全国の労働者の総決起で総転向と翼賛政治を打ち破り、鈴木候補の勝利へ全力で闘おう。鈴木候補は1月30日、東京都庁と自分がかつて在籍し闘ったNHK前で、労働者への熱烈な訴えを行った。以下にその演説の核心部分を紹介します。(2、3面などに関連記事)

 都の労働運動を再生しよう ―都庁の労働者に訴え―

 東京都政がどうなるか。あの猪瀬前知事はみんなの怒りでぶっ飛ばされました。当然です。
 都庁の職員の賃金は、この10年間でなんと平均100万円引き下げられています。私は公務員賃金を引き下げること、公務員バッシングには反対です。猪瀬をぶっ飛ばした皆さんと私たちの怒り、これを正しく都政に反映させていかなければならないと思います。
 まず、オリンピックの問題を皆さんに考えていただきたい。東京都は4千億円の予備費をオリンピックに注ぎ込むと言っています。しかし、この4千億円の予備費は、都庁の皆さん方の賃金を引き下げた分の積立金なんです。皆さんの賃金を引き下げておいてオリンピックなどに使う。こんなことは許されますか?
 オリンピックとは何ですか? 福島の放射能汚染水はブロックされている、コントロールされているという国際的な大うそで安倍首相が呼び込んできたオリンピックじゃないですか。
 皆さん、オリンピック組織委員会が発足しました。その会長はなんと「日本は神の国」と言ってぶっ飛ばされた森元首相です。名誉会長は元経団連会長の御手洗さん、副会長がトヨタです。オリンピックが何のために開かれるのか。一つはゼネコンの利権のためのオリンピックです。二つは、今の福島の現実にふたをするためのオリンピックです。
 福島の現実はどうなっていますか? この瞬間でも福島第一原発の1号機の格納容器からとてつもない高いレベルの放射能が漏れ出しています。何がブロックされているですか。うそをついて政治をやってはならない。
 さらに森元首相は、「原発を再稼働しなければオリンピックはできない」と言っている。つまり、オリンピックを騒ぎ立てることによって原発を再稼働しようとしているんです。
 このオリンピックを真っ正面から取り上げる候補は私以外に誰もいない。オリンピックをやろうとする者の魂胆をよく見抜いて、私はオリンピックは返上するしかないと決断しました。
 二番目に訴えたいのは雇用の問題です。
 今都庁でもどんどん正規職員が非正規職員に置き換えられようとしていますね。民営化が始まっていますね。特に都立の病院の民営化がどんどん進んでいます。大久保病院など。
 今、都政の中で重大な戸籍とか住民票とか印鑑、これは区が扱っています。足立区では、これが全部なんと富士ゼロックスに民間委託されたんです。なぜ民営化なのか。つまり区や都の労働者の賃金を徹底的に下げる。民営化して派遣とかパートとか契約とか、非正規化する狙いです。
 今、2043万人、日本の労働者の38%が非正規労働にたたき落とされている。どんどん賃金を下げる、だから長時間働かなければならず、過労死が待っています。労働者を虫けらのように踏みつける。こういう世の中は許されない。
 憲法を改悪し、戦争に向かう安倍戦争政治を断ち切らなければならない。安倍首相は戦争に向かって本気のようです。国際的な孤立なんて承知の上だ。大変だ、大変だ、全部が日本たたきに入っていると。日本人頑張れ、国家のために死ぬのは美しい、だから靖国に行った。同盟国のアメリカからまで「失望した」と言われる。そういうことまでやって日本人と中国人、韓国人とを対立させ、国家主義をあおる。その先に何が待っているんですか。日本人310万人が殺され、アジアの人たち2千万人が殺された。結局戦争などに希望はない。戦争にあるのは絶望と死だけだ。
 だから最後に訴えたいのは、労働運動の再建です。公務員賃金を7・8%切り下げるなんて時には、労働組合がストライキで闘うことが大事なんだ。賃下げすると言うなら労働者は団結して経営陣、当局に迫る。
 今、日本の労働運動は腐り果てている。今度の都知事選、自民党のあの舛添候補を連合が推す。ここまで腐り切った。
 だからといって労働組合を見捨てることは、やはり私は間違いだと思う。労働者は労働組合に団結して、本来の姿を取り戻してしか将来が開けない。労働者が生きる権利を取り戻すのは労働組合の再建だ。
 都庁で働く17万の正規の労働者、非正規の労働者の皆さん。手を組み、肩を組んで、腹を割って話し合い、都庁の労働運動を再建しよう。それが安倍の戦争政治、賃下げ攻撃、公務員たたき、オリンピックに込められたよからぬ魂胆、よこしまな思い、こんなものを断ち切る、粉砕する、打ち砕く力だと思います。
 皆さん、2月9日は大事な大事な日だと思います。皆さんの賢明な判断を切に望みます。
(写真 「安倍戦争政治を断ち切ろう」と気迫をこめて訴え【1月30日】)

 新会長の首を絶対飛ばそう ―NHK前でアピール―

 NHKで働く皆さん、お久しぶりです。私は1964年NHK長崎局に入り、67年に日放労長崎分会の分会長となり組合運動をやりました。その私の活動を嫌ったNHK当局は、私に東京への配転を命じ、それを拒否すると、放送局に機動隊を導入し、逮捕し起訴した。私は15年間、裁判を闘い、罰金1万円でしたが、NHKは私を懲戒解雇にしました。
 私は、その意味ではNHKの体質はよくわかっています。しかし今起こっている事態は、単にNHKの体質が権力に弱い、ということではない。NHK会長が今の安倍政権の戦争政治の手先、先兵に成り果てた、とんでもない事態です。
 日本を本気で戦争にもって行こうとしている安倍首相は、息のかかった運営委員を複数送り込み、その経営委員会で選ばれたのがあの籾井(もみい)会長です。
 彼は就任会見で早速、何を言いましたか? 「従軍慰安婦は日本に限られた話じゃない」。さらに、戦前の治安維持法を上回ると言われる特定秘密保護法を、NHK新会長はあろうことか「決まったんだからもう仕方がない」とまで言っているんですね。
 さらに許し難いのは、「国が右と言ったらば左と言うわけにはいかないだろう」という発言です。何ですか、これは! まさに政府の下僕、安倍戦争政治の先兵です。
 やつの首を飛ばす勝算、その見通しはNHKに働く1万1千人、日放労8500人、その肩にかかっています。
 NHKの労働者の闘い、特に日放労は戦後史の中で独特の役割を果たしています。私が逮捕されたその時には、NHKのスタジオに機動隊が入ってきた。NHKに機動隊が導入されたことに対し、全国の仲間がストライキに立ちました。さらに70年の安保・沖縄闘争、あの時に沖縄問題で唯一ストライキをやったのが皆さんの組合、日放労です。
 NHKの中には日放労以外に第二組合がない、8500人の組織率を誇る。このNHKの労働組合が皆さんの力で本来の姿をますます取り戻すことによって、籾井の首を取ることは可能です。
 さて、NHKの皆さんの日々の職場にも直接関係があるオリンピックの問題です。私はオリンピックは返上すべきだと思います。NHKは今、直ちにオリンピックの宣伝をやめてもらいたい。
 安倍政治は冷酷無惨。今2043万人の若い人が非正規労働に追い込まれている。しかし籾井新会長のもとではNHKでも、労働者や福島の立場を貫こうとしても政府の一声でつぶされる。これが言論機関ですか。
 日放労8500人、NHKに働く1万1千人、皆さんの声にかかっている。番組を作っている、取材をしている、技術の人たち、さらに受信料に携わっている、NHKで働く人たちがこういうあり方はおかしいぞ、問題だぞという声を一斉に上げて、新会長の首を絶対に飛ばしてもらいたい。
(写真 街頭演説後、笑顔で握手する鈴木候補【1月25日 上野駅前】)

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週刊『前進』(2618号1面2)(2014/02/03 )

【要項】2・16国鉄集会

2・16国鉄集会

【東 京】国鉄分割・民営化で不当解雇から27年
2・16国鉄集会
 2月16日(日)午後6時
 すみだ産業会館8階サンライズホール
 呼びかけ/国鉄闘争全国運動

【北海道】あの日を忘れるな! 27年目の「2・16」
国鉄労働者1047名の解雇撤回!
2・16北海道集会
 2月16日(日)午後1時半 札幌市・北海道建設会館
 主催/国鉄闘争全国運動・北海道

【九 州】国鉄分割・民営化を忘れない!
2・16国鉄集会
 2月16日(日)午後1時半 福岡市中央市民センター
 主催/国鉄闘争全国運動・九州

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週刊『前進』(2618号1面3)(2014/02/03 )

前進速報版から 前進速報版から

▼1・30自治労中央委員会へ労組交流センターがビラまき▼渋谷ハチ公前を埋め尽くして鈴木たつお候補が街宣▼季刊『共産主義者』

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週刊『前進』(2618号2面1)(2014/02/03 )

 労働者と共に闘う唯一の候補

 職場を変え、東京を変えよう

(写真 元NHK職員で日放労長崎分会委員長として活躍した鈴木たつお候補がNHK本社前に登場【1月30日】)

 鈴木たつお候補の応援に多くの労働者が駆けつけている。辻川慎一さんの1月25日池袋駅西口での発言、小玉忠憲さんの27日赤羽駅東口での発言、また前号に引き続きツイッター上での反響を紹介します。(編集局)

 労働者の怒りの票を鈴木候補に投じよう 全国労組交流センター代表 辻川慎一さん

 この東京都知事選は、マスコミでは主要4候補の争いだと言われています。ところが選挙の掲示板を見れば、鈴木たつおの名が東京都内1万4千カ所に貼られています。鈴木たつおはNHKで労働組合の分会長をやり、NHKと闘って解雇され、そして国家権力と闘う弁護士になった。そして今も、私たち労働者のために闘っている。鈴木候補はマスコミの敵、国家権力の敵、企業の敵です。だからマスコミは一切触れないんです。
 みなさんの大事な票を、あの4候補の誰に入れようが「死に票」になると思いませんか。彼らは今の日本社会の現実、労働者が生きられない現実、原発事故を引き起こして誰も責任をとらない現実をつくってきた人間じゃありませんか。みなさんの票が唯一生きるのは、今の社会に根底から怒り、労働者とともに闘う鈴木たつおに、怒りの一票を入れることです。「勝てる候補」などというまやかしにもう私たちが従う必要はない。
 一人ひとりかけがえのない人間が、現実には奴隷のように扱われ、いつでも首切り可能にされている。そんな社会のままでいいんですか。
 私は常磐線の労働者です。JRはこの3月、福島第一原発の10`圏内まで常磐線を再開しようとしています。そのためにこの2月1、2日に子どもたちを無料で招待して、線量の高いところにイベント列車を走らせようとしている。絶対に許せません。
 福島原発で収束作業をしているのは非正規労働者です。古里に帰れなくなった人たちは、この酷寒の中、仮設住宅に住まわされ、仕事も医療も人間関係も奪われている。そんなことを許していていいのか。おれたちは同じ人間じゃないか。鈴木たつおさんに一票入れるということは、この現実に対する根本的反乱だ。みなさん、私たちとともに鈴木たつおを東京都知事に押し上げよう。

 鈴木さんは国鉄闘争をともに闘う候補だ 国労秋田闘争団 小玉忠憲さん

 私は居ても立ってもいられなくて、雪の降り積もる秋田から上京して、鈴木たつおさんをなんとしても勝たせたいと応援に駆けつけました。これは東京だけの問題ではありません。絶対に鈴木さんでなければならない。
 私は1987年の国鉄分割・民営化に反対して不当解雇された国鉄労働者です。この不当解雇の撤回を求めて27年間闘い続けております。2010年の民主党政権による政治和解もきっぱり拒否しました。国鉄職員40万人あまりのうち20万人が削減され、200人も自殺に追い込まれた。こうして分割・民営化が強行された結果、あのJR北海道を見てください。もう事故が止められません。自民党の石破幹事長は、もうこうなっては誰が経営してもどうにもならないと言います。ふざけるな! 分割・民営化を強行したのは自民党じゃないですか。
 私たちは多年にわたる闘いを経て、ついに昨年、国鉄分割・民営化による選別・解雇は不当労働行為だったということを東京高裁で認めさせた。この裁判の弁護団として、鈴木たつおさんが立っているんです。鈴木さんは建前ではなくて、本当に言行一致の人なんです。こういう人を都知事にしなくて、何が都知事なんだ。宇都宮という人が立候補していますが、あの人ほど本音と建前の使い分けをする人はいませんよ。「原発反対」なんて口では誰でも言える。本当に労働者階級の立場に立って体を張って闘う人が、この鈴木たつおさんです。

 ツイッターで大反響(続)

 鈴木候補に対する大マスコミの恐怖と悪意に満ちた無視抹殺にもかかわらず、街では鈴木候補への注目と支持が加速度的に拡大している。前号に続き、ツイッター上での特徴的な反応の一部を紹介します。
 ●「鈴木たつお候補。ほとんど報道されないから知らなかったのですが、政策がすごすぎてびっくり!」
 ●「鈴木たつおの公式HPで演説を聞いてきたが、いいことを言ってる。スローガンが『アベ倒そう』ってすごい」
 ●「ポストに選挙公報が入っていました。『アベ倒そう』って文字が大きく目に入ってびっくりしたけど、なんかスゴイ! 鈴木たつお候補」
 ●「『1千万人の怒りでアベ倒そう!』鈴木たつお こんなに気持ちが高揚し、チカラがみなぎるキャッチコピーが今までにあっただろうか」
 ●「小6の息子が都知事選候補の良い人から順位を付けたら、1鈴木達夫 2宇都宮 3細川だそうだ。なぜ鈴木が1位なのか聞いたら『安倍総理に一番強く反対しているから』と言う。そうなのかと思って初めて政策をよく読んでみたら息子の言う通りだった」
 ●「自民党が一番当選してほしくない東京都知事候補は、細川でも宇都宮でもなく打倒自民と脱原発と五輪返上を掲げる鈴木たつおだと思う」
 ●「鈴木氏の演説を聞いてきました。安倍政権に立ち向かうことの出来る強さ、福島や弱者を置き去りにしない優しさ、都政を任せるにふさわしい人と感じました。涙を拭いながら話を聞いている高齢者もいました。マスコミが4候補の闘いにしてしまったことに怒りを感じます。これから推薦はがき書きます」
 ●「鈴木たつお都知事候補の演説、労働組合の歴史、派遣労働の弊害がわかりやすい」
 ●「渋谷ハチ公前で鈴木たつお候補に給食の放射能汚染対策について質問をした。『必ず対策します。放射能は少しでも影響がある。何ベクレルまでならいいという〈しきい値>を設けてはいけません』素晴らしい!」
 ●「街頭演説で握手して回っている鈴木たつおさんと、私も握手してみた。『頑張ってください』と声をかけたら『一緒に頑張りましょう』って返された。そうだった。頑張るのは私たちのほうだ」
 ●「鈴木たつおを支持してる学生の熱意がすごかった。 きっと若い人が信じたい言葉の持ち主なら、まともなことをやろうとしてくれてる人なんだろうな。 オリンピック反対ってところが個人的にポイント高い」
 ●「都政でも国政でも、最も根本的な批判をしているのは、鈴木たつおだと思う。その意味で、宇都宮支持者も細川支持者も彼の批判に耳を傾けるのはいいことだ」
 ●「鈴木達夫弁護士といえば、三一〔書房〕労組の弁護団長として、労働者の側に立って三一経営と対峙し勝利をかちとった活躍が記憶に残る! 決してぶれず、舌鋒鋭い演説はわれわれ労働者人民をどれだけ勇気づけてきたことだろう」
 ●「筋金入りの庶民の味方。首尾一貫しておられますね」
 ●「NHKと闘い抜いて解雇された妥協しない男。鈴木たつおさん。言葉の一つ一つに重みがある。NHK批判もまったく正論。頑張れ!!」

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週刊『前進』(2618号2面2)(2014/02/03 )

 鈴木たつおさんを支持する医師アピール

 呼び掛け人 国分寺市 杉井吉彦(診療所院長) 新宿区 松江寛人(がん専門医)

 私たちは「改憲阻止・原発今すぐなくせ・医療崩壊阻止」の東京都知事候補鈴木たつおさんを推薦し、支持を訴えます。
 東京都民は、金権腐敗にまみれた猪瀬前都知事を辞任に追い込みました。都民の医療を、大病院資本と結託し、食いものにすることに、怒りが爆発したのです。
 徳洲会病院問題とは何か――徳洲会は、現行の医療体制を根本から変革しなければ絶対に解決不能な「地域医療・24時間医療体制、医師に対する謝礼」を解決するとして立ち現れました。しかし、その実態は、徹底した合理化・労働強化、検査等の外注化、明らかな低賃金、労働組合の御用化を推進し、医療実態として、「親切・丁寧」としての組織的に明確な意図を持って「過剰診療・検査」で利潤を生み出し巨大化する(そうでなければ大病院資本になりえない、5000万が簡単に捻出できない)といった、まさに「新自由主義医療」「民営化医療資本」の典型例なのです。
 これに呼応するようにして、東京の医療は、公的病院の民営化と営利大病院がはびこり(徳洲会だけではない)、地域医療を支えてきた開業医の開業困難・高齢化で、東京都の医療・福祉は地に落ちつつあります。石原・猪瀬の体制は、都立病院の理不尽な「統合・縮小」、明らかに国より進んでいた、東京都独自の「難病医療費補助」の大後退、市区町村が進める「老人・児童の医療費一部負担金の免除・補助や予防接種の無料化」に都としてまったく応じないなど、医療・福祉政策は後退・崩壊しつつあります。猪瀬はこの共通項で徳洲会と協力・癒着し、都民の医療・福祉を売り渡そうとしたのです。まったく許せません。
 そして、怒りは何よりも福島原発の爆発事故です。福島県で59名の小児甲状腺がん患者が発生し、さらに増え続けます。首都圏に及ぶことは避けられません。福島県の地震・津波による死者を超え、「原発関連死」(仮設住宅の劣悪な環境で病気が悪化し亡くなった人びと、生活の基盤を奪われ「帰還」できないことに絶望し精神的・肉体的に追い詰められた人びとの死――「原発関連死=虐殺」だ)は1600余名に至っています。そして今、多くの労働者が被曝労働を強制されています。
 このような恐るべき事態の進行にもかかわらず、東電(東京都は大株主です)と政府は放射能被害を予防・防止する何らの手段もとらず、逆に隠蔽しているのです。こんな理不尽極まりないことが許せるのでしょうか。それらをもたらしているのは原発再稼働と、原発輸出による東電と原発企業の利潤維持拡大です。この安倍の原発政策を止めなければ、福島の、否首都の健康・生命、子どもの命は守れません。だからこそ、「完全にコントロール」「福島の健康問題は現在も将来もまったく問題ない」の前提で招致したオリンピックは根本から間違っており、福島県民の「復興」の障害にしかなりません。この意味からも、開催に反対し、返上すべきです。
 さらに安倍の成長戦略で、労働者の非正規雇用は激増し、過重労働で労働者の心身の健康は、ぼろぼろとなり、過労死は増え続けています。そして安倍は憲法改悪・戦争挑発・国家づくりと、人権抹殺政治にのめり込んでいます。このままでは社会が崩壊します。
 すべてが根本から変わらなければなりません。東京都知事選は東京を変革し、日本を変革する選挙となりました。この時、きわめて明確な主張をもって、反戦・人権・労働弁護士の鈴木たつおさんが立候補されたことを心から歓迎します。支持拡大にまい進しましょう。
 安倍を倒そう! 全原発をなくせ! 民営化・非正規化反対! 福島原発事故を隠し、都民生活を破壊するオリンピックやめろ! 東京都の医療崩壊を許さない、特定秘密保護法撤回・人権無視許すな! このスローガンは都民と全国民の声です。
 2014年1月19日

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週刊『前進』(2618号2面3)(2014/02/03 )

 闘いは進む 青年の職場から

 首都圏 青年を先頭に都知事選挙勝利へ闘おう! 村沢明夫

 「戦争させない。被曝させない。貧困・過労死許さない。だからオリンピックはやらない」。このスローガンで登場した鈴木たつお候補が選挙戦を激しく揺さぶっています。「待ちに待った候補が出た!」これが労働者大衆、とりわけ青年の声です。街頭でビラを受けとった30代の青年が「自分は職場で過労死しそうになったことがあり、また福島出身なので鈴木たつおさんに投票します」と表明しました。
 連日の、学生や青年をはじめとした街頭宣伝は今までとはまったく違う、実に解放的なものになっています。日々の闘いの実践の上に立った、まさに労働者の怒りを体現した発言が次々と続きます。具体的な、鬼気迫る応援の発言が、鈴木たつおさんの演説とともに圧倒的な獲得力を持っています。発言した青年からは「こんなに『闘う労働組合を』と言うことがかみ合うとは!」という感想が出ています。
 また決定的で、これからさらに情勢を切り開くであろう重大な勝利が告示日の選挙掲示板への「ポスター貼り作戦」です。文字通り職場、地域の総決起がかちとられました。初めて有休をとって決起した青年、山の中を100カ所以上貼りきって夕方の街宣に結集した青年、夜遅くまでかかって貼りきった青年……東京を先頭に首都圏、全国のこのような決起で初日9割以上、2日目には東京をほぼ制圧したのです。
 私たちが闘っている都知事選は、口だけでいいこと言うような今までのブルジョア選挙とは本質的に違います。それは、具体的に血を流しながら闘い抜いてきた、そして現に闘い抜いている苦闘と実践があるからです。冒頭のスローガンは、私たち青年が鈴木たつおさんとともに「苦しんで闘いとった」、あいまいさのないスローガンです。他の候補は非正規職の地獄のような現状や、原発事故と放射能の現実をどこまでもあいまいにし、「よりまし」な選択しかさせない。もうこんな選挙はうんざりだ!
 東京都民がこの都知事選に求めているのは「怒りを解放したい!」ということです。それを可能にする唯一の候補が鈴木たつおさんなのです。
 鈴木たつおさんの掲げるスローガンの一つ「10・23通達破棄」に教組組合員の目つきが変わったといいます。清掃や自治体の労組は宇都宮候補支持と言っていますが、どこも民営化・外注化の大攻撃を受けています。清掃職場では労働者の死亡事故も起きています。それぞれの産別に大胆に踏み込む最大のチャンスです。
 だからこそ「都営交通24時間化反対」のように4大産別・全産別で具体的な勝負どころを明確にして職場で徹底的に組織しよう。さらには地域の組合を回り、国鉄闘争100万支援陣形に大胆に踏み込もう。そしてなんとしても10万の選挙はがきを集めよう。そしてその確信をもってさらに街頭宣伝にも結集し、私たちの主張の正しさを徹底的に1千万の都民に伝え、怒りと結びつこう!

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週刊『前進』(2618号2面4)(2014/02/03 )

 都知事選闘い拠点建設へ

 全国労働者の総決起の力で安倍と翼賛政治を粉砕しよう

 大マスコミの世論誘導弾劾

 東京都知事選挙は労働者階級の未来をかけた決戦である。鈴木たつお候補は労働者階級の唯一の代表として、仁王立ちして闘っている。投票日まで残る1週間を鈴木候補の支持拡大へ全力で闘おう。
 それにしても新聞・テレビなどマスコミの、鈴木候補の主張・闘いについての抹殺ぶりは異常である。ポスターを全都の掲示板に貼り出し、連日街頭・職場で最も熱心に訴えているのは鈴木候補であるにもかかわらず、「主要4(6)候補」などと称してそこから鈴木候補を除外し、まったく報道しない。これは鈴木候補の鋭い安倍批判の演説、その闘いの真実、正義性が都民1千万有権者の魂に訴える獲得力を持っていることをブルジョア・マスコミが心底から恐れているからである。
 さらには選挙法でビラや街頭宣伝の自由を極端に制限し、有権者の選択の機会を奪い誘導している。これがブルジョア選挙とマスコミの正体だとは言え、その異常な不公平さはまったく許しがたい。鈴木陣営はこうした困難を跳ね返して全力で闘っている。
 また、反原発勢力の中から「細川・小泉支持」などという驚くべき転向、翼賛化が起きている。小選挙区制を強行した細川と、郵政民営化で非正規職化を推し進め郵政職場の労働地獄をつくり出した小泉の連合は、労働者階級の最悪の敵である。彼らの「脱原発」の主張など、支配階級による反原発闘争の解体攻撃にほかならない。
 こうした権力・マスコミの選挙妨害と一部勢力の大転向・翼賛化を打ち破って、鈴木候補の勝利のために全力で闘おう。
 今回の都知事選挙は大恐慌のもとで「戦争か革命か」の歴史選択をかけた重大な選挙戦である。階級支配の行き詰まりの中でファシスト反革命、スターリン主義反革命も加わって、資本家階級と労働者階級の激しい権力戦が選挙の形を取って闘われている。まさに1930年代型の激烈な選挙戦である。
 その背景には、帝国主義のどん詰まりの危機がある。日本帝国主義はこの危機の中で絶望的に凶暴化し、戦争と改憲、国内階級戦争に打って出ている。
 安倍は昨年末に特定秘密保護法案を強行採決しさらに戦争賛美の靖国神社を参拝したのに続き、1月22日のダボス会議で第1次世界大戦前の英独関係になぞらえて日中の武力衝突の可能性に言及し、全世界に衝撃を与えた。さらに24日の国会施政方針演説で「集団的自衛権」と憲法改悪の野望を表明した。敗戦から70年近くたって日本帝国主義は再び海外侵略戦争にのり出そうとしている。
 鈴木候補が連日、第一に「戦争の危機」を訴え、「改憲・戦争・人権侵害を許さない」と呼びかけているのは、労働者階級の激しい怒りと危機感を代表している。
 この時、元航空幕僚長の極右ファシスト田母神俊雄が立候補したことは超重大事態である。
 田母神は、08年11月、航空幕僚長の在任中に「わが国が侵略国家だったというのはぬれぎぬ」と主張して空幕長を更迭(こうてつ)された極右ファシストである。かつての侵略戦争を「自衛のための正義の戦争」と開き直り、再び侵略戦争を繰り返そうとしている軍人である。この極右ファシストが都知事の座を狙って出馬したことは、安倍の改憲と戦争の攻撃と完全に一体である。そもそも田母神を07年3月に自衛隊トップの航空幕僚長に任命したのは第一次安倍政権だった。
 田母神が都知事選で売り物にしていることは「危機管理のプロ」「テロ対策」であり、その刃(やいば)は労働者階級に向けられている。田母神が原発の再稼働を主張するのは核武装のためである。
 労働者階級に襲いかかる極右ファシスト田母神の首都制圧を許すな! ファシストの反革命暴力と対決できるのは、労働者階級とともに闘う鈴木候補だけである。

 国鉄闘争破壊の宇都宮陣営

 選挙戦の中で、労働者や労働組合の中で「鈴木候補か宇都宮候補か」ということが議論になり、分岐が生まれている。
 だが、大恐慌の中で新自由主義の攻撃と真っ向から対決し、労働者の団結と権利を守り、発展させることができるのは鈴木候補だけであることを強く訴えたい。
 宇都宮陣営の日本共産党スターリン主義、全労連などは、今日の非正規職化の突破口となった国鉄分割・民営化攻撃に屈服し、1047名解雇撤回闘争を投げ出した張本人である。職場で資本家階級の外注化、民営化、非正規職化攻撃と闘うことを一切放棄し、労働者の団結破壊に手を貸し、今日の労働運動の総屈服状況をつくりだしてきたのである。
 しかも宇都宮候補は、日弁連会長として「現代の赤紙」裁判員制度と弁護士大量増員(ワーキングプア化と弁護士会の変質・屈服)を推進した張本人である。

 オリンピックは断固返上だ

 宇都宮候補は「誰もが元気になれるオリンピックに」「被災地の人々や原発事故被害者も喜べる五輪に」などと公約に掲げている。冗談ではない! 福島の現実は、ますます過酷な状況だ。福島原発事故は全然収束していない。高濃度汚染水の大量流出、収束作業の労働者の被曝と過酷労働、20_シーベルト基準の押し付け、帰還強制、賠償打ち切り、手抜き除染など、問題は山積みだ。仕事も家も自然も奪われて、福島の人びとの苦難と怒りは極点に達している。
 そもそもオリンピック組織委員会会長・森喜朗の発言にも明らかなとおり、東京オリンピックは原発再稼働と一体の攻撃である。オリンピックに反対しないで「首都東京から原発ゼロを実現します」などというのは、まったく「口先だけ」ということである。
 さらに政府はオリンピック建設工事の労働者不足を補うために、アジアから多くの外国人労働者を低賃金で雇い入れることを狙っている。低賃金、強労働、安全無視、団結破壊の攻撃が東京オリンピックを契機に労働者階級を襲おうとしている。
 このように東京オリンピックは、「都営交通の24時間化」を始めとして、労働者の「生きる権利」を破壊する。こんな反労働者的なものに、宇都宮候補と日本共産党、全労連は賛成するのか!
 そして既成の体制内労働運動には、極右ファシスト田母神と対決する構えも力量もない。ファシストの登場に体を張って対決し勝利できるのは鈴木候補と、動労千葉を先頭とする階級的労働運動勢力だけである。
 また鈴木候補は、青年から「生きる権利」を奪う貧困・非正規職化との対決を訴えている。
 安倍政権は現在「最長3年」の上限を撤廃し、あらゆる業務で無期限の派遣労働を行えるよう、通常国会で労働者派遣法の改悪を行い、来年春から実施しようとしている。これは、10割非正規化の攻撃であり、労働者を低賃金でぼろぼろになるまで働かせ、資本家の都合で自由に首を切って使い捨てにしようとする攻撃だ。絶対に許せない。「労働者派遣法改悪反対・非正規職撤廃」を公約に掲げて闘っているのは、鈴木候補ただ一人である。

 全国から公選はがき集中を

 舛添要一は原発推進であり、厚労相時代に年金問題で社会保険庁労働者に攻撃を集中した張本人である。さらに小泉政権の時に自民党新憲法草案の作成にかかわった改憲攻撃の先兵である。絶対に打倒しよう。
 残る1週間、全国の力を総結集し、労働者の代表=鈴木候補の必勝へ全力で闘おう。全国から公選はがきを集中しよう。全国の職場で、都内在住の知人、友人、家族・親戚に鈴木支持を呼びかける闘いを組織しよう。
 連合東京が舛添支持を打ち出したことに労働者の強烈な怒りと反発が広がっている。東京の労働運動は大流動を開始した。党派闘争を攻勢的に闘い2〜3月闘争を爆発させ、労働組合の拠点建設へ進撃しよう。

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週刊『前進』(2618号3面1)(2014/02/03 )

 ファシスト田母神と激突し演説会

 1・26渋谷 ハチ公前広場解放

 戦争・改憲の安倍に怒り

(写真 渋谷駅前ハチ公広場に詰めかけた人びとが鈴木候補の演説に聴き入った【1月26日】)

 1月26日、若者をはじめ大勢の人びとでにぎわう日曜日の渋谷ハチ公前広場に鈴木たつお候補が登場し、大街宣を行った。この日は、同じ時間帯にハチ公前街宣をぶつけてきた極右ファシスト田母神との真っ向対決となったが、鈴木候補と支援の仲間の力で完全に圧倒し、一切の介入や妨害を許さず解放感あふれる街宣を成功させた。
 「先日、安倍首相はダボスで『今の日本と中国の関係は100年前のドイツとイギリスの関係に酷似している』と発言した。100年前の英独対立は第1次世界大戦に直結したんです。安倍首相は明らかに、日本と中国との戦争を念頭に置いている。とんでもないじゃないか! みなさん、戦争とは何ですか。世の中の1%の支配者が市場や資源を略奪するために、憎しみをあおってみんなを戦場に連れ出す、それが戦争じゃないか!」――怒りのこもった鈴木候補の訴えに「そうだ!」と声が上がる。
 「今、日本の労働人口の38%を超える2043万人が非正規労働を強いられている。だが、労働者は世の中の主人公だ。企業あっての労働者? ウソだ! 逆だよ! 労働者が社会の主人公なんだ。資本家がいなくたって、働く人間がいれば社会は動くんだ!」
 ますます熱が入る演説に、広場を行く人が一人また一人と足を止める。「労働者の権利を守るのは、紙に書いた一片の法律じゃない。労働組合の団結なんだ!」
 最後に鈴木候補は、「オリンピックは返上すべきだ。今この瞬間も、福島第一原発1号機の格納庫から放射能が漏れ出している。何が『コントロールされている』だ!」と怒りをこめて訴え、「1千万都民の怒りの声で安倍をぶっ飛ばそう!」と締めくくった。
 鈴木候補への応援演説が始まった。NAZENの織田陽介事務局長は、「3・11以降、『全部ウソだった』とわかり、真実が見えるようになった。今度は秘密保護法で真実を伝える人を弾圧しようとしている。だから今回の選挙は、隠されていることを暴きながら闘わなきゃいけない」と訴え、「鈴木たつおの選挙はみんなが声を上げるデモであり、団体交渉なんです!」と発言した。
(写真 福島と国鉄の労働者から檄布が贈られた)

 福島と国鉄の仲間から檄布

 東京の教育労働者は、「子どもたちを再び戦場に送らないため、鈴木さんと一緒に闘う労働組合をよみがえらせましょう!」と発言。合同・一般労組全国協議会代表の吉本伸幸さんは「この都知事選で東京から労働者の革命を起こそう!」と力いっぱいにアピール。全学連の斎藤郁真委員長は「鈴木さんは、原発御用学者の授業を批判して無期停学処分を受けた法大生・武田君の処分撤回裁判の弁護団長です。鈴木さんこそ僕たちの代表です」と発言した。
 福島から駆けつけた仲間と国鉄労働者の仲間が、それぞれ用意した檄布を鈴木候補に手渡した。福島の仲間は「オリンピック返上を掲げる候補が出てきて本当にうれしかった。福島は鈴木さんを応援します! 福島と東京がひとつになって鈴木さんを都知事に!」と熱い声援を送った。
 応援演説の最後に弁護士の森川文人さんが発言に立ち、「今になって急に『脱原発』なんて言い出した人は、都知事になったとしてもまた急に変わるんです。ずっと闘い続けている鈴木さんを都知事にして、東京を変えましょう!」と訴えた。
 最後に鈴木候補が再度マイクを握り、「いかなる絶望にも同調しない」という大江健三郎さんの言葉を引用し、「私も同じです。仲間を信じ、人間を信じてこの社会を変えていこうではないですか!」と訴え、熱気に満ちた街宣行動を感動的に締めくくった。

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週刊『前進』(2618号3面2)(2014/02/03 )

 “鈴木さんしかいない”

 1・27北千住 青年が飛び入り発言

 「1千万人の怒りでアベ倒そう!」という鈴木候補の訴えが熱烈な支持を生み出している。
 鈴木候補の演説を動画で見て感動した青年労働者が、1月27日の北千住駅での街宣に飛び入り参加し、応援の発言をした(写真)。日頃、動画共有サイト「ユーチューブ」に動画を投稿しているというこの青年は、鈴木候補の主張とともに、自分が支持するに至った経過と北千住駅での応援アピールを収めた2本の動画まで作ってくれた。(「鈴木たつおとともに歩む会」のホームページに掲載)
 北千住駅での彼の応援アピールを紹介します。    
     ◇
 いろいろ候補者の人たちを見ていったら、鈴木たつおさんしかいないじゃないですか。
 安倍政権は日本を戦争ができる国に変える政策をとり続けている。あからさまですよね。尖閣衝突だって、日本と中国の関係を悪くするためにやっていることであって、中国人だって僕たちと同じ人間ですよ。安倍が靖国神社に行くのだって、韓国と日本の関係を悪くしたいから。軍備を日本の税金から割けば割くほど、戦争をしたがっている人間が潤うんですよ。
 僕たちの生活の格差を広げていく。僕たち労働者をより貧困にしていく。それも戦争への第一歩じゃないですか。誰が戦争に行きたいですか。でも、お金がなくて、どんどん貧困になっていったら、戦争してもしょうがないって思う人も増えてくるんじゃないですか。僕たちを不景気にすること、これも戦争への一歩なんですよ。
 安倍政権がしてること、全部戦争に向かってる。全然、隠そうともしていない。特定秘密保護法案だってそうでしょう。「何を秘密にするかは秘密」ってことは、何をやってもいいってことじゃないですか。戦争をできる国にすること、その目的のために秘密保護法案を通した。
 「安倍政権が戦争に向かっているのを阻止する。安倍政権をぶっ飛ばす」。はっきりとそう言っている人は鈴木たつおさん、ただ一人ですよ。私は鈴木たつおさんを支持します。
 戦争をしない世の中に変えたいと思った先人の恩恵にあずかって、今、僕たち、生きているんじゃないですか。これから生まれてくる子どもたちのために、この国を戦争をする国に変えない。

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週刊『前進』(2618号3面3)(2014/02/03 )

 安倍ダボス発言を世界が批判

 本気で日中戦争考えている

 スイスのダボスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席した安倍は1月22日、外国メディア関係者との意見交換の場で、「日中関係が軍事衝突に発展する可能性はないか」と記者から聞かれ、「今年は第1次大戦から100年を迎える。当時、英独は大きな経済関係にあったにもかかわらず第1次大戦に至った歴史的経緯があった」と発言した。これは、安倍の対中国戦争宣言だ。
 100年前の1914年は第1次世界大戦が起こった年だ。第1次世界大戦は、帝国主義がイギリスを軸とする陣営とドイツを軸とする陣営に分裂し、世界を巻き込んで激突した戦争だ。当時、ドイツの主要な輸出相手国はイギリスであり、イギリスにとってもドイツは重要な貿易相手国だった。それでも両国は帝国主義戦争に突入した。
 現在、中国は日本にとって輸出面でも輸入面でも最大の貿易相手国になっている。そうした関係にあっても、日中間の戦争はあり得ると安倍は言い放ったのだ。しかも、第1次世界大戦を引き合いに出すことで、全世界を戦争の惨禍にたたきこんでも構わないという衝撃的な態度を示した。
 安倍のこの発言に中国や韓国などアジア諸国は一斉に反発し、米欧の帝国主義もさすがに驚愕(きょうがく)した。米帝も対中対抗的な新軍事戦略をとっているが、それはあくまで米帝自身の主導のもとに日帝を補完的に動員して進めるべきものであって、米帝のコントロールを外れた日帝の独自の動きは容認できない。そのため米帝は、安倍や閣僚らの靖国神社参拝に「失望した」と繰り返し表明し、中国や韓国への挑発的態度をとり続ける日帝に重ねて「自制」を求めている。
 だが、安倍は本質的に脆弱(ぜいじゃく)な政権基盤を維持するためにも、排外主義と戦争をあおる以外にない。「アメリカの言いなり」などではなく、日帝・安倍政権自身が、東アジアという世界の激動の中心点で戦争放火者として登場しているのだ。
 昨年12月に特定秘密保護法の制定を強行した安倍は、1月の名護市長選の結果にかかわらず辺野古新基地建設を強行する姿勢をむき出しにした。24日に招集された通常国会での施政方針演説では、集団的自衛権の行使を叫び、中国に対しては「引き続き毅然(きぜん)と対応する」と軍事対抗策をあらわにした。国会答弁では改憲の野望も隠さない。さらに、中学、高校の学習指導要領解説書に釣魚島(尖閣諸島)と独島(竹島)を「日本固有の領土」と明記させ、排外主義をあおっている。
 「安倍は本気で戦争をやろうとしている」という危機感と怒りは、世代を超えて広がっている。その中で闘われる東京都知事選は、誰が安倍と真に対決できるかを問う選挙だ。鈴木たつお候補だけが、労働者の命をかけた叫びに応えて安倍と真っ向から対決している。元航空幕僚長の田母神が戦争を絶叫して登場する中で、あいまいなものはもはや一切通用しない。
 大恐慌は戦争とともに革命を生み出す。都知事選決戦は「現代革命への挑戦」そのものだ。鈴木候補の勝利で改憲・戦争に突き進む安倍政権を打ち倒そう。

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週刊『前進』(2618号3面4)(2014/02/03 )

 NHK新会長・籾井の放言弾劾

 安倍のメディア支配許すな

 NHK新会長になった籾井勝人(もみい・かつと)が、1月25日の就任会見で語った内容は、侵略と戦争の歴史を居直り美化するものであり、また、特定秘密保護法のもとに全人民を黙らせる凶暴な発言である。
 籾井は、安倍(JR東海会長の葛西とともに)によって送り込まれた、百田尚樹や長谷川三千子ら経営委員によってNHK会長に選ばれた。安倍によるNHK支配のための人事だったことが一層鮮明になった。
 籾井はこの会見で「政府が右と言っているものをわれわれが左と言うわけにはいかない」「(国際放送は)あくまでも日本政府と懸け離れたものであってはならない」と述べた。これは「公正・中立」を初めから投げ捨て、NHKを政府の意に添う報道機関にするという約束である。
 さらに籾井は慰安婦問題についての質問に「どこの国にもあった」として、「韓国が、日本だけが強制連行したみたいなことを言っているから話がややこしい。(補償については)日韓基本条約で全部解決している」と述べ、全面的に日帝軍隊による慰安婦政策を擁護し開き直った。90年代に慰安婦とされた女性が次々と決起した歴史も抹殺しようとしている。
 また、安倍の靖国神社参拝、特定秘密保護法についても擁護している。
 籾井発言は、昨年来の安倍の「領土問題」での言動、靖国参拝など、侵略的な行動、総じて改憲と戦争の攻撃と符節を合わせたものである。
 安倍には「前科」がある。内閣官房副長官だった2001年1月、NHKの番組「ETV2001/問われる戦時性暴力」に介入し、軍隊慰安婦の歴史を描く番組を大きく改ざんさせた。帝国主義の戦争犯罪を暴く放送に対する最悪の政治権力介入だった。
 安倍の狙いは、NHKの国営放送局化である。国家安全保障会議(日本版NSC)設置法、特定秘密保護法と一体の攻撃だ。秘密保護法に対する批判も、反対運動の報道もしなかったNHKだが、安倍はどこまでも「偏向だ」と攻撃して徹底的に翼賛放送に転換させようとしているのだ。
 だが、これは凶暴な攻撃であると同時に、没落日帝の国際的孤立化を一層進めるものだ。安倍の靖国参拝強行、ダボス発言とともに、NHK会長発言に接し、米欧帝国主義も、日本に対する警戒感を募らせている。籾井発言は、韓国の労働者人民の怒りを買ったばかりでなく、戦争犯罪の開き直りとして、全世界から猛然たる怒りと抗議の声を引き出した。対中韓の関係だけでなく、対米関係も極度に緊張している。日帝の一連の言動は、帝国主義間・大国間の争闘戦の大爆発の中で引き起こされている。それ自体が戦争情勢をつくり出すものだ。
 籾井発言を徹底弾劾し、日帝・安倍の戦争と改憲の攻撃に対し、職場から闘いを広げよう。
 時あたかも、元日放労長崎分会委員長としてNHKと不屈に闘ってきた鈴木たつお候補が、安倍打倒を訴えて敢然と都知事選を闘っている。都知事選勝利で、安倍、葛西、籾井らの反革命に真っ向から労働者の怒りをたたきつけよう。

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週刊『前進』(2618号3面5)(2014/02/03 )

 10・23通達破棄、闘う労組の建設へ都知事選決戦勝利を

 革共同教育労働者委員会

 全国の教育労働者のみなさん! 2月9日投開票の東京都知事選挙をめぐって首都東京は大激動情勢に突入しています。都知事選挙は、1千万人の怒りで安倍政権を倒す闘いです。鈴木たつお弁護士こそ、安倍政権打倒を真っ向から掲げ、戦争、原発、過労死、オリンピックに絶対反対を貫き、労働者民衆とともに闘う候補です。鈴木候補必勝へ残り1週間を全力で闘い抜こう!

 1千万都民の怒りで安倍政権を倒そう

 都知事選挙は第一に、1千万人の怒りで安倍政権を倒す闘いです。
 非正規で生きていけない、過労死するまで働かされる、原発、戦争で命を奪われるのはもうたくさんだ――。「命よりカネ」の新自由主義に対する労働者民衆の怒りが鈴木候補に集まり、一つのうねりとなって安倍を追い詰めています。教育労働者も安倍政権打倒の先頭に立つ時がきました。
 安倍政権は、教育委員会制度の解体、さらに「尖閣・竹島は領土」と中高教科書に明記させ排外主義をあおり戦争に絶望的に突き進む一方、4月にも「国家戦略特区」での学校の公設民営化を実施に移し、教育の民営化=解雇・総非正規職化、労組破壊の攻撃にのりだしています。
 しかし、この新自由主義攻撃の出発点となった国鉄分割・民営化は、動労千葉の絶対反対の闘いによって根底的に破産しています。27年間闘われてきた国鉄1047名解雇撤回闘争は昨年9月25日に東京高裁でも国鉄による不当労働行為を認めさせました。
 韓国では鉄道労組の鉄道民営化反対の23日間のストライキが、10万人のパククネ打倒のゼネストに発展しています。日本と韓国の労働者が連帯して民営化攻撃と闘い抜いているのです。この労働者の国際連帯があれば、安倍が狙う戦争も絶対に止められます。
 鈴木候補は動労千葉とともに闘い抜いてきた弁護士です。「労働組合を復権させることに安倍を倒す道がある」と訴えています。国鉄闘争を先頭とする労働者の団結した力で安倍を倒そう!
(写真 「鈴木さんを都知事に!」。解雇と闘う教育労働者が訴え【1月26日 渋谷駅】)

 長時間・過重労働と闘い労働組合つくる

 都知事選は第二に、職場から闘う労働組合をよみがえらせる闘いです。
 鈴木候補は「ブラック企業化した都教委は許さない」として「学校から長時間・過重労働をなくす」「競争と分断の業績評価制度をやめる」「学校の『公設民営化』はやらない」「『日の丸・君が代』強制の『2003年10・23』通達は破棄」と訴えています。これこそ教育労働者の待ち望んでいた方針です。
 教育における新自由主義攻撃の中で、学校現場は殺人的な長時間・過重労働と管理職によるパワハラが横行しています。
 残業時間は1カ月あたり95時間32分。このうち学校内残業が72時間56分、持ち帰り仕事を含む学校外残業は22時間36分です(全教「勤務実態調査2012」)。「学校にいる時間」は約11時間半にもなります。休憩時間もほとんどとれないまま働き、勤務時間後も校務分掌、会議、行事の準備、教材作り、教育委員会への報告書作成などに追われる毎日です。
 「指導力アップ」と称した「人事評価=業績評価」は、能力主義をあおり教員を競争にかきたて、学校で起こるすべての責任を労働者個々人に押しつける団結破壊、分断支配そのものです。
 こうした中で全国で5274人がうつ病などの精神疾患により休職しています(11年度)。休職者全体の約6割、10年前の実に約2倍です。また122人が自殺に追い込まれました(12年度)。
 ここ数年、新規採用から1年以内(条件付採用期間)に退職する青年教員は毎年約300人。うち3人に1人はうつ病などの精神疾患です。
 教育労働者の命が奪われていて何が教育か! 今、教育現場では国鉄分割・民営化と同じ過程が始まっているのです。
 命を守るために8時間労働制解体を許さず、長時間・過重労働、過労死をさせない闘いを14春闘として開始しよう。
 そもそもなぜここまで教育労働者は働かされているのか。それは“教職調整額4%と引き替えに残業手当を支給しない”という給特法(公立の義務教育諸学校等の教職員の給与等に関する特別措置法、1971年制定)の攻撃に日教組本部が加担したことにあります。教員を労働基準法第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)の適用除外とし、教員の勤務は時間で計量化できないという「教師・専門職論」をもって労働組合が自ら労働者性を否定したのです。
 確かに給特法では超勤限定4項目が明記され、「原則、時間外勤務は命じない」とされました。しかし実際にはどんどん形骸化され、日教組本部が職場闘争を抑え込むことで、超勤は「自主的にやっているもの」と見なされ「無定量」の残業が強制されてきたのです。
 そしてもう一つの原因が非正規職化です。大阪府では府教委の13年度の中学校教員の新規採用者数475人に対して定数内講師数は1365人。府教委が非正規職化を進めた結果、教員が病気で倒れても代わりの講師が来ず、自習が続く状況が強いられています。
 鈴木候補は「労働者は150年にわたる闘いで、24時間のうち8時間は働き、8時間は食事や睡眠の時間、残りの8時間は友達や家族との時間として使う権利を手にした。……労働者が互いに手を結び肩を組み、自分の生活と仲間の生活を守りあうのが労働組合です。もう一度、本来の労働組合の姿を取り戻そうではないですか」と訴えています。教育労働者も労働者です。労働組合の原点に立ち返って闘えば長時間労働をなくすことができます。もうこれ以上の過重労働はやらない、職場から人員増やせと声を上げていこう。
 そして安倍が公設民営学校の設立を進める中、教育の民営化に絶対反対をたたきつけていく階級決戦にうってでよう。
 大阪では橋下市長による民営化に向けた解雇攻撃が始まりました。評価制度や処分をてこに「指導研修」送りにして、分限免職に追いやるやり方です。これが全国化しようとしています。しかし指導研修現場では「首切りのための指導研修絶対反対」と攻撃の本質を見抜き闘っています。

 都知事選決起の地平を労組拠点建設へ!

 都知事選は第三に、日教組本部にとって代わって労組権力をうちたてていく闘いです。
 労働運動は大流動過程に入りました。連合東京は舛添=自民党を支持するまで転落、全労連・全労協は宇都宮支持です。しかし1930年代型の選挙戦となっている時に極右ファシスト田母神と対決できるのは労働者の代表、鈴木候補だけです。鈴木候補の主張をもって労組を回る時です。
 「10・23通達破棄」の主張は、「日の丸・君が代」強制に対してのべ450人の処分者を出しながら誇り高く不起立で闘う教育労働者の魂を揺さぶっています。学校現場では日々、子どもが殺され、教員が殺されている。その元凶が「10・23通達」です。このことを鈴木候補は街頭で怒りを込めて暴いています。「10・23通達破棄」とは労働組合の団結を取り戻し、子どもたちの命と未来を守る闘いです。
 この都知事選における首都の権力をめぐる闘いは、全国の労組権力奪取をめぐる前哨戦でもあります。真実を語る鈴木候補に街頭では次々と青年労働者が引き寄せられています。職場で原則的に闘う指導部が執行部として登場した時、圧倒的に青年労働者が結集してくる情勢なのです。
 都知事選と一体で労組権力をとりにいこう。それは国鉄10万筆署名を職場で集め、職場闘争を推進し階級的団結をつくりだすことです。
 資本や体制内労組幹部との職場攻防にかちぬくために徹底的に議論し、闘う路線を発展させるのが地区党です。『前進』読者網と職場細胞―地区党建設こそが労組権力奪取の核心です。闘う教育労働者は革共同に結集して「現代革命への挑戦」をともにやりぬこう!

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週刊『前進』(2618号4面1)(2014/02/03 )

 今こそ郵政民営化撤回へ

 崩壊過程に突入のJP労組中央打倒し闘う支部・分会を

 革共同全逓委員会

 東京都知事選で鈴木たつお候補は「1千万人の怒りでアベ倒そう」の大旋風を巻き起こしています。韓国での鉄道民営化阻止・パククネ打倒のゼネストは全世界を揺るがしています。「国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還」の4大決戦と国際連帯で新自由主義を打ち倒す時代が来ました。都知事選決戦に勝ちぬき、2014年の勝利に向かって突き進もうではありませんか。
(写真 郵政職場で大反響を呼んでいる全国労組交流センター全逓労働者部会のビラ)

 都知事選挙で労働運動の大分岐と再編が始まった

 闘う弁護士・鈴木たつお候補の都知事選への立候補は首都と全国の労働者人民に巨大な衝撃となって伝わり、今、街頭でネット上で、鈴木候補を支持し応援する声が日に日に高まっています。選挙戦は残すところ1週間です。鈴木候補の勝利を実現するために、東京を始め全国の労働者人民、とくに郵政で働く労働者は総決起しましょう。そして鈴木候補勝利の力で、崩壊過程に入った連合JP労組中央の支配を突き崩し、郵政職場に闘う支部・分会をつくり出しましょう。都知事選は権力闘争であり、組合権力をめぐる階級決戦です。全逓委員会はその先頭に立ちましょう。
 日本共産党と社民党の推す宇都宮、自民党都連推薦の舛添、極右ファシストの田母神、郵政民営化を強行した小泉と二人三脚の細川らすべてが安倍と一体となり、その手先となって改憲と戦争、原発推進、貧困と失業、総非正規職化を進めようとする連中です。鈴木候補は労働者階級の代表として「絶対反対」を掲げて立ち向かい、「現代革命への挑戦」に立ち上がりました。日帝権力中枢を革命への恐怖にたたき込んでいます。
 「1千万人の怒りでアベを倒そう。改憲・戦争・人権侵害を許さない」の主張と「戦争させない 貧困・過労死許さない 被ばくさせない 
だからオリンピックはやらない 弾圧と闘う」という鮮明な五つの政策は、新自由主義にさらされる2千万非正規労働者・6千万労働者、3・11原発事故と闘い生き抜いているフクシマの人びとの怒りと一体のものです。2・16国鉄集会(東京・北海道・九州)、2・23いわき行動、3・11郡山集会の大結集にこの都知事選での闘いをつなげましょう。
 今回の選挙ではっきりしたことは、第一に30年代型階級闘争に完全に突入したということです。元航空幕僚長の田母神は日帝ブルジョアジーと安倍が送り込んだ極右ファシストです。また、「構造改革」で「命より金」の新自由主義を満展開させた小泉と一体となって「脱原発」を唱える細川の登場の目的は、労働運動・労働組合の解体と反原発闘争の圧殺です。都知事選は革命か反革命かをかけた政治決戦としてかつてない激しさで闘われています。
 第二に、都知事選で連合支配の崩壊があらわとなり、労働運動の大流動・大再編が始まったことです。民主党は独自候補も立てられず細川―小泉連合の勝手連的支持で動き、連合東京は自民党が推す舛添の支持を決めるという分裂と動揺。このもとで自治労東京や東交は自主投票になったのを始め、教組も含めて大分岐・大流動にたたき込まれています。JP労組中央本部は誰を支持するかも打ち出せない現状です。これは日帝の労働者支配の崩壊を示しています。ここに分け入り階級的労働運動を打ち立てる大チャンスです。
 今こそ全身全霊をかけて職場でわれわれの主張を訴え、地区党での党的団結を強化し粘り強く大胆に拠点建設、青年労働者の団結拡大に突き進みましょう。

 「生きさせろ!」の怒りに震え上がるJP労組中央

 帝国主義は過剰資本・過剰生産力という解決不可能な問題を抱え、アメリカ帝国主義を先頭とする超金融緩和政策によってもその矛盾を解決できず、世界大恐慌は一層激しく進行しています。こうした状況下で、市場のぶんどりあいは、巨大資本あるいは国家間の激しい奪い合い、さらには資本が生き残るための侵略戦争にまでいく激しさをもっています。資本は競争に勝つためにコストの極限的な削減をめざし、徹底した大合理化とリストラ攻撃に突っ走っています。民営化・外注化ですべての労働者を非正規職化する大攻撃です。すでに郵政の職場はその6割が非正規職という現実です。「人員不足で仕事が回らない!」「超勤をやらなくても生きていける賃金よこせ!」「全員を正社員にしろ!」――全国の職場からそうした叫びが連日聞こえてきます。
 2月13、14日、第12回JP労組中央委員会が行われます。全国の切実な職場課題を今中央委員会に押し上げ、2014年春闘を職場から闘う体制を構築しましょう!
 今回JP労組中央本部は議案の中で、これまで完全に無視抹殺してきた「原発事故」を初めて数行にわたって取り上げ、「特定秘密保護法」についてもわずかに触れています。だが中央本部は原発も特定秘密保護法も賛成です。本質は、郵政労働者を始めとする労働者階級の原発や特定秘密保護法に対する怒りの爆発によって中央本部の組合支配が崩壊する危機におびえているということです。細川や小泉が「脱原発」を掲げるのとまったく同じです。3・11情勢下での、郵政現場の労働者の「生きさせろ!」の怒りが、議案のこうした文言にも敏感に反映されているのです。
 郵政で働く労働者は全国津々浦々に存在しています。福島で被曝労働を強制されている集配外務の組合員、原発立地県で不安を抱える組合員、沖縄の米軍基地と隣り合わせの組合員――。政治は常に組合員の生活の中にあります。そうした問題を闘争化させないために抑え込んできたのが、JP労組中央です。2014年はJP労組中央打倒の歴史的決戦の年です。
 さらにJP労組中央は議案で「日本郵政グループ各社は……2015年度の株式上場をめざす」とうたいあげ、そのためにも「新たな収益向上策、新たな事業展開」が重要と、郵政資本と一体となって叫んでいます。その上で、あろうことか「JP労組の判断と対応が、事業の将来展望を大きく左右する」と宣言しています。JP労組中央は郵政ビジョン2021の全面的推進者、資本の手先となって郵政労働者に襲いかかるぞという宣言です。革共同全逓委員会は真っ向から受けて立ち、中央本部打倒・組合権力奪取へむけ不退転の決意で闘います。

 増員の要求を全国の闘いとして14春闘を闘おう!

 大恐慌は大失業と戦争、そして革命を生み出します。今、韓国では、民主労総を先頭に韓国労働者階級がパククネ政権の全教組・公務員労組への弾圧と韓国鉄道の民営化攻撃、そしてさらなる非正規職化攻撃による労働運動絶滅攻撃に不屈に立ち向かっています。こうした闘いが、韓国国民の7割が民営化反対という世論をつくりだしているのです。労働組合が本気で闘えば、日本でも韓国のような情勢をつくり出せます。それは、同じ労働者だからです。
 現在の郵政の職場における圧倒的な人員不足、非正規職化の現実は、国鉄分割・民営化以来の新自由主義の規制緩和・民営化攻撃がそもそもの原因です。この国鉄分割・民営化に反対して2波のストライキで闘い、多くの解雇者を出しながらも団結を維持し、組織拡大で闘っている動労千葉の闘いが、ついに国鉄1047名解雇撤回の闘いを大きく前進させています。2013年9・25東京高裁判決では、国家的不当労働行為を認定させました。職場で10万筆署名を集め、2014年最高裁決戦の勝利で解雇撤回をかちとりましょう。
 この闘いの中に郵政の職場の現実をひっくり返す力があります。「国が決めたから」「会社が決めたから」「組合本部が認めたから」。そういう現実に対して、「しょうがない」ではなく「ひっくり返す」が当たり前の情勢が来ています。
 今中央委員会を前後して、全国の局所別の必要労働力の当局提示が予定されています。この期に及んで人が足りていると言い放つ会社を認めることができるでしょうか! 
 欠員をなくし大幅増員しろ! 競争と分断の新人事給与制度の撤回!
8時間労働制を解体するワンネットは即時中止! 
 雇い止め阻止! スキル評価撤廃! 生活できる賃金よこせ! とりわけ増員要求を全国の闘いとして取り組みましょう。現場の声こそ2014年春闘要求です。

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週刊『前進』(2618号4面2)(2014/02/03 )

 組織拡大へ決起を宣言

 動労西日本 定期大会と団結旗開き

 1月19日、動労西日本は大阪市内で第7回定期大会を開催した。昨年末に加わった新組合員を迎えての大会となった。この大会は動労西日本の新しい歴史を開く大会である。
 第1部は、新組合員からの熱いアピールに続き、関西青年労働者集会実行委員会の仲間、関西労組交流センターの仲間から連帯あいさつを受けた後、大江照己委員長が経過報告を行った。
 「職場要求や賃金闘争、地域や友誼(ゆうぎ)団体との共同闘争が日常闘われているが、最大の闘いは、労働者の解雇に対して絶対反対で闘うことだ。13春闘での大きな闘いは、レールテック大阪における原職復帰の闘いだ。赤松賢一副委員長を出向先から戻し、未払い賃金の支払いを実現させる成果をかちとった。秋季年末闘争では、広島支社の可部線安芸長束駅構内での遮断機がない踏切における触車事故に対し、反合・運転保安闘争として闘い、遮断機の設置をかちとった。11月9日には、大阪市内で団結レクリエーションを開催し、組合員と支援の仲間が団結を固めた」
  続いて山田和広書記長が運動方針案を提起した。
 第1の課題は、すべての力を組織強化・拡大の一点に集中し、全組合員の総決起を実現すること。
 第2の課題は、反合・運転保安闘争と組織拡大闘争の一体的前進をかちとること。
 第3の課題は、「生きさせろ!」「過労死・いじめ・パワハラを許すな!」「8時間労働制を解体させるな!」の怒りの声を結集し、ストライキの復権をかけて、14春闘に立ち上がること。
 第4の課題は、国鉄1047名解雇撤回・JR復帰に向け、国鉄闘争全国運動を全国の職場・地域に広げること。
 第5の課題は、反原発・反失業、新自由主義と闘う労働組合の全国ネットワークの本格的な発展をかちとること。
  提案された議案を満場一致で採択した後、スト権1票投票を行い、100%でスト権を確立した。そして、大江委員長のもと、青年を中心とした執行部を選出した。
  第2部は、新組合員の歓迎会として、「団結旗開き」を行った。新組合員の加入はJR西日本を震撼(しんかん)させている。新自由主義の突破口であった国鉄分割・民営化から27年を経て、2千万の労働者が非正規に追いやられ、長時間労働・過労死・低賃金とともに、いじめ・パワハラが横行している。退職理由の2割がいじめ・パワハラと言われている。企業が首切りの基本手段としていじめ・パワハラを組織的に使っているのだ。いじめ・パワハラ・退職強要に抗し、新組合員とともに、動労西日本はJR西日本と非和解的に闘おうとしている。
 「安倍打倒! 鈴木たつお氏を東京都知事に!」の現代革命への挑戦に一切をかけて闘おう! 青年労働者の怒りと闘いこそが体制内労組幹部を打倒し、労働組合権力を奪取する力である。特にJRの青年労働者の総反乱は、国鉄分割・民営化に決着をつけ、プロレタリア革命に突き進む最大の力である。「一人の獲得」に全力を投入し、大胆に動労西日本の組織拡大をかちとろう! (U・T)
(写真 新組合員を迎え、新たな飛躍を誓って「団結ガンバロー!」【1月19日 大阪市】)

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週刊『前進』(2618号4面3)(2014/02/03 )

 医療・福祉労働者に訴えます

 労働者の代表は鈴木候補 都知事選に総決起しよう

 医療・介護・福祉職場で働く皆さん! 東京都知事選は、日本帝国主義の危機の深まりのもとで6千万労働者階級の未来をかけた決戦となりました。戦争・改憲に突き進む安倍政権と対決し、「労働者の闘いこそが社会を変える」と訴え労働者とともに闘う候補者は、鈴木たつお候補ただ一人です。投票日まで1週間、鈴木候補の勝利へ、支持拡大のために全力で闘いましょう。

 戦争と福祉破壊の安倍を倒そう

 鈴木候補は、@戦争させない、A被曝させない、B貧困・過労死許さない、Cだからオリンピックはやらない、D弾圧と闘う――の5本柱を掲げて闘っています。さらに「医療・介護を金もうけの手段にするな」「巨額の税金を使う東京オリンピックを中止し、その税金を医療・福祉、高齢者や貧困・被災者支援に回せ」と強く主張して闘っています。鈴木候補の主張が鋭く今の安倍の戦争・改憲、福祉切り捨ての政治と対決し、労働者人民の魂をつかむ真実と迫力をもっているがゆえに、テレビや新聞は鈴木候補の闘いを抹殺しようと躍起になっています。それでも、妨害を打ち破って鈴木候補への支持は首都の労働者階級の中に確実に広がっています。あと1週間、職場で街頭で全力で闘い、「鈴木旋風」を巻き起こそう!
 医療法人・徳洲会グループから5千万円を受け取った猪瀬前都知事は、その新自由主義と金権腐敗の正体を暴かれてわずか1年で辞任しました。大病院グループと結託し、都立病院を民営化し、都民の医療を「金もうけと利権の手段」にしようとした石原―猪瀬都政に対して、都の労働者の怒りが爆発し、猪瀬を打倒したのです。
 医療・介護は都知事選の重要なテーマです。私たち労働者階級の生活と生命に直結する問題であり、医療・介護労働者の生活と権利、労働条件にかかわる問題だからです。だからこそ、私たちとともに闘う都知事を実現しましょう。

 医療・介護・年金改悪と徹底対決

 安倍政権は「医療費・社会保障費の適正化」と称して、医療・介護・年金制度の改悪を進め、健康保険料や医療費窓口払いなどの自己負担を増やしています。賃下げに加えてのこうした負担増で労働者の生活は苦しくなっています。
 他方で、資本家階級には手厚い優遇政策を進めています。4月から消費税率を8%に上げる一方で、法人税を大幅に減らそうとしています。「労働者には福祉切り捨てと大増税と賃下げ、資本家には減税と補助金の大盤振る舞い」――こんな露骨な資本家優遇の政治をどうして許せるでしょうか! 今こそ労働者は怒りの声を上げて安倍政権を打倒しよう! 安倍政権の改憲・戦争、福祉切り捨てと真っ向から対決する候補を都知事に選ぼう!

 医療を金もうけの道具にするな

 安倍首相の「アベノミクス」は成長戦略の柱に医療・介護を据えています。これは医療・介護を金もうけの手段にすることです。このために、医療・製薬・保険業界が巨額の利益を上げられる「混合診療の大幅な拡大」や「株式会社による病院経営の解禁」などを「国家戦略特区」を突破口にして狙っています。これらはすでに部分的に実施されていますが、それをどんどん拡大しようとしているのです。
 医療・介護が金もうけの道具にされれば、そこで働く労働者の賃金や労働時間、労働条件はますます改悪されていきます。また、医療・介護の安全は崩壊します。何もかもが「金しだい」になってしまい、金持ちは十分な医療が受けられるが、金のない労働者階級は医療も介護も奪われるという、荒廃した社会になってしまいます。労働者階級の「生きる権利」を奪う攻撃です。

 過労死・長時間労働根絶へ闘う

 すでに「命よりもカネ」の新自由主義攻撃のもとで、公立病院の民営化やその業務の外注化、労働者の非正規職化が進められ、労働条件は年々切り下げられてきました。慢性的な人手不足、長時間労働、過密労働の連続で労働者は過労死や過労自殺に追い込まれています。労基法違反の職場が横行しています。労働者が分断されている状況を打ち破り、労働組合の団結した力で立ち向かいましょう。
 14年間の石原―猪瀬都政のもとで都立病院の統廃合と民間委託、営利優先の大病院がはびこり(徳洲会だけでない)、地域医療を支えてきた開業医の開業困難・高齢化が進み、東京都の医療は崩壊しつつあります。都独自の「難病医療費補助」も大後退しています。石原元都知事は、都立病院の民営化計画を打ち出し、「経営を徳洲会グループに任せる」と公言していました。
 都の福祉・保健・医療関連予算は1兆円に上ります。都民から集めた税金を都民の医療と健康のために、そして医療・介護労働者の労働条件の改善のために活用するには、民営化、営利事業化に反対する都知事を選ばなければなりません。

 福島圧殺の東京五輪は返上だ!

 福島第一原発事故は依然として継続し、その中で家や仕事、自然を奪われた福島県民は大変苦しんでいます。子どもの甲状腺がんが多発しています。さらに、社会保障・福祉切り捨て、貧困と過労死が深刻な社会問題となり、労働者階級の「生きる権利」そのものが根本から脅かされている時に、その問題を覆い隠し、巨額の税金を注ぎ込む東京オリンピック開催など、言語道断です。
 東京オリンピック組織委員会会長の森喜朗は「原発ゼロならオリンピック返上だ」と発言しました。オリンピックのためにはもっと電力が必要だから原発を動かせという意味です。オリンピックは、福島原発事故による被曝問題を抹殺し、原発の再稼働と輸出を推し進めるための攻撃なのです。
 安倍首相が「汚染水は完全にブロックされている」「健康被害は現在も未来も問題ない」などという大ウソで引っ張ってきた東京オリンピックは、必ず大問題を生み出します。オリンピックを返上しましょう。これを主張している候補者は鈴木候補ただ一人です。

 東京の労働運動の革命的転換を

 戦争と改憲に突き進む安倍政権と対決し、労働者の生活と生命、権利のためにともに闘う候補者は鈴木候補ただ一人です。ほかの候補者はどうなのでしょうか?
 宇都宮候補の陣営は、今日の民営化・非正規職化と労働運動破壊の突破口となった国鉄分割・民営化攻撃に屈服し、解雇撤回1047名闘争を途中で投げ捨ててしまった勢力です。それ以降、日本共産党やいわゆる国鉄闘争「4者4団体」派は、職場で民営化や外注化、非正規職化の大合理化攻撃とますます闘わなくなり、資本・権力への屈服を深めてきました。
 また宇都宮候補は、日弁連会長として「司法改革」という自民党政府の新自由主義政策を推進しました。裁判員制度(現代の徴兵制)や弁護士の大量増員(弁護士の仕事を奪い、人権擁護・反権力の弁護士を一掃する攻撃)です。鈴木たつお候補は日弁連の中で、これと真っ向から闘ってきた「労働者とともに闘う弁護士」です。
 鈴木候補は「大事なことは、事後の救済や取り繕いではなく、根本的な変革であり、そのためには労働者が職場で闘うことだ」と、労働組合の闘いの重要性を訴えています。
 舛添候補は自民党・安倍政権が支持する極反動であり、労働者階級の敵です。厚生労働大臣として社会保障の切り捨てを強行しました。また「消えた年金」問題で社会保険庁の労働者に責任を押しつけ、組合つぶしと職員解雇、社会保険庁の解体を推し進めました。舛添は「母親の介護の経験を生かしたい」などと言っていますが、彼こそ自民党の国会議員として、また厚労相として「福祉も介護もカネ次第」の社会をつくりだした張本人です!
 細川=小泉連合は、金権腐敗と小選挙区制による民主主義破壊、郵政民営化による郵政職場の労働地獄的状況をつくりだした張本人であり、自民党政治の補完物です。
 この情勢のもとで連合東京は、なんと自民党と一緒になって右翼・舛添の支持を決定しました。これには労働者の怒りと反乱が広がっています。これは逆に、連合による労働運動の抑圧を吹っ飛ばす契機であり、動労千葉を先頭とする階級的労働運動派の飛躍の大チャンスです。
 社会を変える力をもっているのは私たち労働者です。労働者の団結です。その団結を最も尊重し、ともに闘おうとしている候補者は、鈴木たつお候補ただ一人です。鈴木候補の勝利をかちとり、東京の労働運動の革命的転換をともにかちとろう。都知事選挙闘争を全力で闘い、飛躍したその地平から動労千葉鉄建公団訴訟の最高裁決戦の勝利をめざし、2・16国鉄闘争集会―3・11反原発福島行動14(郡山)へ闘い進もう。医療福祉労働運動の前進をかちとろう。

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週刊『前進』(2618号5面1)(2014/02/03 )

 2万票の怒りと団結して辺野古新基地建設阻止を

 沖縄の労働者の怒り思い知れ

 新自由主義つき崩した絶対反対

 1月19日に投開票が行われた名護市長選は、稲嶺進票1万9839、末松文信票1万5684という結果となり、普天間基地の名護市辺野古への移設に反対する強固な意志が示された。
 安倍政権は投票日前日の『琉球新報』『沖縄タイムス』の新聞広告に、「国・県との強い連携/安倍首相がビジョンの実現を約束」として、名護振興基金500億円、再編交付金261億円、県・国の公共事業予算は2倍増の300億円とぶち上げた。名護市長が交代すれば出す、稲嶺氏なら出さないと露骨な恫喝をかけたのだ。だが、安倍が名護市長選に前のめりになればなるほど怒りは広がり、歴史的な大差という結果になった。
 今回の名護市長選の結果は、「振興策」の神通力(振興策による沖縄の発展という幻想)がもはや労働者には効かなくなったことを示している。名護の労働者は振興策の本質が新自由主義政策であり、それが労働者の使い捨てと過労死の現実をつくり出していることを見抜き(名護市の失業率は12%を超える)、体制内指導部の制動を突き破って、怒りを投票という形で表したのだ。
 IT特区=民営化・非正規職化の新自由主義政策の最先端(モデル)でもある名護市での敗北は、福島での連敗に続いて自民・公明への大打撃となった。安倍政権の土台は崩壊している。安倍が成長戦略の柱の一つに据える「国家戦略特区」の候補地に沖縄が上げられているが、これにもあらかじめの破産が突きつけられているのである。
 一昨年の5・15闘争でわれわれは「基地の島」=沖縄に対する新自由主義攻撃との対決を訴えた。名護市長選挙ではっきりしたことは、ここに労働者の怒りの集中点があるということだ。われわれは名護の労働者と切り結ぶことができる内容を持っている。同時に名護市長選は、新自由主義政策によってしか延命できない資本主義社会の崩壊が始まったことを突き出したのだ。
(写真 仲井真の辺野古埋め立て承認に、赤ちゃんを胸に抱いて抗議【12月27日 沖縄県庁前】)

 崩壊を開始した自民・公明体制

 名護市長選挙の中で顕著だったのは自民党・公明党の分裂状況だ。自民党は自身の支持層も固められず、1〜3割は稲嶺氏へ流れたと言われる。
 深刻なのは公明党だ。本部と沖縄が分裂し、沖縄側は「あくまで県外移設だ」として本部方針に従わず”自主投票”とした。結果として公明票の実に7割が稲嶺氏に流れた。自民党自身もこの状況に「知事選挙さえも危ない」と言い始めた。自民党は公明票を何とかしようとあがいたが、沖縄の創価学会幹部が首を縦に振らなかったという。創価学会をも動揺させる労働者階級の怒りがあったのだ。
 そもそも「自公体制」は98年県知事選挙の中で生まれた。大田昌秀氏3選を阻止するため、それまで大田陣営にいた公明党を稲嶺恵一側に抱き込んだ。その後、全国で「自公体制」が猛威を振るった。その自公体制が沖縄・名護で崩壊を始めた。その意味はけっして小さくない。2010年代中期の階級決戦は激烈な形で幕を開けたのだ。

 労働者の怒りを都知事選勝利へ

 新自由主義政策に怒りをもって決起した名護を先頭とする沖縄の労働者階級の力が、稲嶺氏を市長に押し上げた。この労働者階級の怒りに打倒されたのは末松=自公体制だけではない。実は沖縄「革新」=社民・社大・共産もまた、沖縄の労働者階級の怒りによって打倒されようとしているのだ。だから体制内派は「保革を超えた」「オール沖縄」を旗印に「結束」し、沖縄の労働者階級の怒りが新自由主義を打倒して「基地の島」の根底的変革に進むことを押しとどめようとしている。核心問題は、沖縄で革命情勢が急速に成熟しているということだ。
 安倍政権は名護市長選のわずか2日後に辺野古移設に向けた入札を公告し、官房長官・菅は「名護市長の権限は限定されている」と繰り返し、自民党幹事長・石破は「辺野古阻止ならば普天間は固定化する」と言い放った。これらの発言は、名護市長選にいかに安倍政権が打撃を受けているのかを示して余りある。
 問題の核心は名護市長の権限にあるのではない。名護の2万の絶対反対派と140万の沖縄の労働者階級の怒りに打倒されたことを見据えることができない安倍政権の危機と脆弱(ぜいじゃく)性がそこにある。安倍政権は「市長権限」を超えて爆発する沖縄の労働者階級の怒りを、これから本当に思い知らされることになるのだ。
 2・9東京都知事選は、1・19で示された140万沖縄県民・労働者の怒りを束ねてその先頭で闘う労働者党としての挑戦そのものだ。「辺野古新基地建設絶対反対」を掲げて闘う鈴木たつお氏を押し立てて闘おう。都知事選に勝利し、5・15沖縄闘争を階級的労働運動と国際連帯闘争の力で闘い、辺野古新基地建設阻止へ全国で総決起しよう!
 (革共同沖縄県委員会)

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週刊『前進』(2618号5面2)(2014/02/03 )

 革共同沖縄集会 都知事選に総決起

 『50年史』で武装し闘う

 1月26日、革共同沖縄政治集会が、昨年11月に急逝した富里常典同志の遺影とともに開催された。集会は、鈴木たつお氏を押し立てての東京都知事選への総決起の場として闘い取られた。革共同こそ労働者階級に未来の展望を指し示すことのできる存在であり、都知事選という一大階級決戦に全力で突入することが圧倒的に確認された。
 さらに、革共同50年の闘いの到達地平の上に立ち、現代革命への挑戦として2014年の決戦を闘う方針が提起され、全同志・仲間の一致をかちとった。沖縄県委員会の新たな飛躍と前進を誓い合うまさに画期的な集会となった。
 県委員会を代表して労働者同志が発言し、革共同50年の地平を確認して、鈴木たつお氏の東京都知事選出馬の決断を断固支持し、その勝利のために全力で闘おうと訴えた。また革共同の91年5月テーゼ以降の階級的労働運動路線が9・25判決で国鉄改革法体制を打ち破る歴史的な地平を切り開いていることを明らかにした。そして、名護市長選の勝利から激動の2014年を国際連帯と階級的労働運動で闘い抜こうと締めくくった。
 連帯のあいさつでは、国鉄闘争全国運動・沖縄の呼びかけ人の崎浜秀俊さん、百万人署名運動・沖縄の会、沖縄万人(うまんちゅ)の力で星野さんを取り戻す会、国鉄闘争全国運動呼びかけ人の宮城盛光さんがそれぞれにアピールした。
 基調報告は、その冒頭で「『現代革命への挑戦』を東京都知事選への総決起として、その歴史的扉を押し開いている」「求められていることは断固として『権力を取る』闘いに挑戦することだ」と都知事選決戦の意義を鮮明にした。さらに昨年5・15闘争の地平に立って「階級的労働運動と国際連帯闘争で沖縄闘争=安保・沖縄闘争に勝利しよう」と訴えた。
 2014年決戦の沖縄県委員会の決戦方針として、@すべての産別と職場で権力闘争に打って出て拠点建設に勝利する、A新自由主義に怒りをもって決起した名護を先頭とする沖縄労働者階級の力で辺野古新基地建設阻止を闘う、B2010年代中期階級決戦は開始された――の3点を明らかにした。
 最後に『現代革命への挑戦』=革共同50年史で武装し、マル学同・マル青労同建設を全同志の正面課題として闘おうと訴えた。
 カンパアピールをはさんで天田三紀夫革共同書記長が特別報告を行った。天田書記長は「都知事選は選挙を通した権力闘争であり、その核心は労働組合をめぐる権力闘争である」と鮮明に提起し、革共同50年史について「階級的労働運動は国鉄決戦に絞りあげられてきた。労働組合権力にこだわるのは、労働者の手にマルクス主義を取り戻すためだ」と熱を込めて訴えた。さらに、「30年代をのりこえる闘いとして『基地の島』から世界革命の拠点に」と沖縄闘争の革命的展望を明らかにし、「その最先頭に青年労働者、学生が立っており、彼らこそが時代をつくり出している」と述べた。
 NTT労働者、基地労働者、全逓労働者、合同労組、民間の労働者同志から決意表明が行われた。「2014年決戦を拠点建設として闘う」「非正規の雇い止めを解雇ではないとする、体制内勢力を打倒する闘いをやる」「大胆に『前進』を職場で広げる」「職場の責任勢力として職場代表の選挙に打って出る」という、力強い発言が続いた。
 マル学同の同志は「学内には安倍、仲井真への怒りがある。自治会を求める学生を闘う方針で獲得し、自治会建設をかちとる」と決意を述べた。マル青労同の同志は、「中央と地区党の一体的建設が都知事選の決断を可能にした」と述べて、「党に結集し、職場闘争を基礎に闘えば必ず勝てる」と確信をもって発言した。
 団結を打ち固め、都知事選決戦に勝利し、2014年の階級決戦を闘い抜こう。
(写真 2014年決戦勝利へ決意を固め、参加者一同で「団結ガンバロー」を三唱【1月26日 沖縄】)

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週刊『前進』(2618号5面3)(2014/02/03 )

 富里常典同志を追悼する

 障害者として労働組合を結成し闘った不屈の闘魂

 革共同沖縄県委員会

 2013年11月14日朝、富里常典同志が脳梗塞(こうそく)により逝去しました。ここに私たちは革共同沖縄県委員会創成期以来のかけがえのない同志である富里同志に心から哀悼の意を表明します。

 高校生から決起

 富里同志は1969年の安保・沖縄闘争の真っただ中で、高校生として闘いを始めました。70年安保・沖縄闘争当時は、労働者や学生だけでなく、多くの高校生も闘いの主力として決起していました。その中心に富里同志がいました。学校から幾多の高校生を反戦高協に組織し、それを牽引(けんいん)して闘いに打って出ていきました。
 高校を卒業して直後の70年4月には、反戦青年委員会のメンバーとして、琉大闘争(土木ビル占拠闘争)に決起しました。カクマルとの激突や機動隊との激しい攻防にもひるむことなく闘いました。機動隊が導入される4月9日、土木ビルをめぐる熾烈(しれつ)な砦(とりで)攻防戦を全力で闘い、逮捕・起訴されます。富里同志は当時まだ18歳でした。
 そして71年の11・10沖縄ゼネスト暴動闘争には決戦行動隊として決起し、機動隊せん滅を掲げて果敢に闘いぬきました。そのために当時の琉球警察から指名手配攻撃を受けることになります。その直後に本土(神奈川)に渡り、権力の指名手配による弾圧攻撃の重圧と闘いながら、神奈川の地で非公然活動に入ることになりました。
 富里同志は、神奈川の労働者とともに70年代の対カクマル戦を闘いぬき、さらに、85年10・20三里塚決戦、11・29国鉄決戦を頂点とする80年代の三里塚・国鉄決戦においても重要な任務を担いぬきます。
 しかし94年、職場の同僚と東京湾で船釣りをしている最中に突然脳梗塞で倒れ、病院に搬送されることになりました。一時は危篤となりましたが、持ち前の気力と生命力でその危機を突破します。そしてそのことを契機として、表の舞台に公然と浮上することになります。その直後、権力は直ちに病院に押し掛け、弾圧をかけてきました。しかし当時の神奈川県党の同志や救対の同志の闘いによってはね返しました。

 懸命のリハビリ

 その後、沖縄に移ってからは、脳梗塞による左半身のマヒと全力で闘い、自身の懸命のリハビリにより見違えるように快復していきます。ついにはつえをついて歩けるようになりました。それはまさに奇跡といえるほどでした。
 それ以来、富里同志は南部地区の同志として、5月テーゼの実践的担い手としてありとあらゆる闘いに参加していきます。毎年11月の労働者集会にも必ず参加していました。彼にとって最後の集会になった昨年の11・3労働者集会にも元気よく参加していました。
 また富里同志は沖縄労組交流センター主催の労働学校にも積極的に参加し、マルクス主義の学習にも懸命に取り組んでいました。左半身マヒというハンディにもめげずに自らワープロを入手し、文書活動にも精を出していました。
 そして富里同志の本領が発揮されたのが、障害者としての労働組合の結成とその闘いでした。
 自身が入所していた障害者施設である「太陽の町」での自治会活動に精を出していた最中、新自由主義の最たる攻撃である「障害者自立支援法」による障害者切り捨ての攻撃(グループホーム化という施設からの排除)がかけられてきました。この過程で施設名も「太希おきなわ」に変わりました。
 これに対して、富里同志は仲間を組織し、2011年10月6日に「太希おきなわ自立労組」を結成し、全力で反撃していきます。当局の組合つぶし攻撃にも負けず、「障害者は労働者である。したがって労働組合を結成する権利がある」ということを真っ正面から掲げて闘いました。ここについに階級的労働運動路線と障害者解放闘争に新たな境地を開く闘いが始まったのです。

 新たな境地開く

 富里同志は、これから新たな闘いに入るというときに脳梗塞に襲われ倒れたのです。富里同志のこの闘いが労働委員会をも巻き込み、労働運動においても障害者解放闘争においても新たな境地を開く闘いとして開始されたばかりだったのです。富里同志の無念さ、悔しさははかりしれないものがあったと思います。彼の無念を思うとき、私たちは本当に胸が張り裂ける思いがします。
 富里同志の闘いは『現代革命への挑戦−革命的共産主義運動の50年』−革共同50年と沖縄県委員会40年の闘いの歴史そのものです。
 富里同志の闘いと波瀾(はらん)万丈の生き様をわれわれはしっかりと継承し、われわれ自身も新たな闘いに入っていきたいと思います。
 富里常典同志! 私たちはあなたの革命家としての不屈の精神と闘い、その生き様を引き継ぎ、必ずや革命の勝利を成し遂げていくことを誓います。私たちの闘いを見守っていてください。

●富里常典同志略歴
 1951年6月17日、沖縄県渡嘉敷村(渡嘉敷島)に生まれる。中学3年生の時、那覇へ移住、67年首里高校入学。69年秋から70年安保・沖縄闘争に決起。反戦高協の結成に尽力。70年4月、琉大闘争。71年11・10沖縄全島ゼネスト闘争に最先頭で決起。指名手配。
 神奈川に渡航、非公然活動に従事。94年、脳梗塞で倒れ、快復するも左半身マヒの障害。同年、沖縄に移住。その後、福祉施設「太陽の町」に入居、活動を再開。11年10月「太希おきなわ自立労組」を仲間と結成。13年11月12日、県庁での労働委員会闘争に参加。同月14日朝、作業所へ通う準備をし、部屋から出ようとしたところで脳梗塞で倒れる。病院に搬送されるも逝去。享年62。
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 人柄偲びお別れ会

 1月12日、富里同志の遺志を引き継ぎ、新たな闘いに進んでいくものとして、那覇市内で「故富里常典さん お別れ会」が開かれた。多くの同志や闘う仲間が参集した。
 はじめに参加者全員が一人ずつ富里同志の遺影の前に献花し、黙祷(もくとう)。富里同志の闘いの経歴が紹介された。
 特に障害者として労働者として階級的労働運動において新たな境地を開く闘いを始めていたこと、富里同志の闘いとその生涯はまさに「革共同の50年史」そのものであったことが紹介された。
 革共同沖縄県委員会の代表、富里同志と同じ施設で15年間寝食をともにしてきた仲間、また青年労働者の仲間、さらに多くの同志・仲間から心のこもった追悼の言葉が述べられた。

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週刊『前進』(2618号5面4)(2014/02/03 )

 新捜査手法許すな

 秘密法廃止訴え集会

 昨年12月14日、「『日本版CIAの設立を許すな!』盗聴法拡大・室内盗聴反対」の集会が新捜査手法反対連絡会議の主催で行われた。会場の東京芸術劇場(池袋)には12月6日の秘密保護法強行に反対して国会前闘争を闘い抜いた仲間ら60人が結集した。(写真)
 集会は、まず秘密保護法反対の国会前闘争を闘った仲間の連帯あいさつから始まった。秘密保護法強行採決を弾劾し、直ちに廃止に向かって闘いが進んでいることを報告し、新捜査手法や共謀罪新設を許さずともに闘おうと訴えた。
 次に、布川事件で再審無罪をかちとった桜井昌司さんが講演した。桜井さんの、デッチあげを行った国家権力への怒りはすさまじい。「こんなやつらに秘密保護法を与えたら、国家権力がとことん社会を統制することになる。もっと大きな声で社会に訴えよう」とともに闘う決意を述べた。
 主催者が、「秘密保護法は戦争のできる国家につくりかえることであり、新捜査手法導入や共謀罪新設と一体の攻撃だ。秘密保護法反対の声を上げ続け、新捜査手法絶対反対で闘おう」と訴えた。
 さらに、秘密保護法反対運動が法制審議会の部会審議に影響を与え、当初は今年2月の特別部会で終了するといわれていた日程が4月以降にずれ込んでいること、盗聴法の拡大だけが先行して成立する可能性があることを指摘し、秘密保護法廃止の闘いや共謀罪新設反対運動と一体となって闘おうと提起した。
 新捜査手法は、室内盗聴など無制限の盗聴拡大のみならず、仲間を売り渡せば刑を軽くする司法取引の導入や、黙秘権の否定まで強行しようとするものだ。戦争国家づくりの一環として、治安弾圧や裁判のあり方全体を変えてしまう攻撃であり、改憲攻撃そのものだ。
 階級的労働運動の発展をかちとって改憲阻止の闘いとして新捜査手法導入に反対しよう。

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週刊『前進』(2618号6面1)(2014/02/03 )

 萩原進事務局次長を追悼する

 あくなき三里塚勝利の執念引き継ぎ農地決戦闘いぬく

 三里塚現地闘争本部

 三里塚芝山連合空港反対同盟の事務局次長として、47年にわたる三里塚闘争を文字通り支柱として担ってきた萩原進さんが急逝された。1968年三里塚現闘創設以来、45年間苦楽をともにしてきたわが現闘にとって、その死を受け入れることは断腸の思いである。

 来年はやるぞの決意の直後

 あの日萩原さんは、市東孝雄さんやわれわれ現闘と産直野菜の忘年会を開いていた。運動の前進を切り開いた充実感と、今年に向けた決意あふれる明るい笑顔で、歌声も弾んでいた。「来年はやるぞ、がんばろう」と別れた彼が、まさか、それから1時間足らずで帰らぬ人になろうとは。
 「霞が関に攻め上って国策と闘う人びととともに安倍を打倒しよう」「三里塚はその旗振り役を担うんだ」と常々語っていた萩原さん。忘年会で、「来年の方針は旗開きの時に言うから」とほほ笑み、2014年の三里塚闘争の大飛躍に向けたプランや展望を胸に温めていた。新しい年を迎えることを、本当に心待ちにしていた。どんなにか無念だっただろう。
 昨年10月の全学連との交流会で、「どうして40年以上も闘いぬいてこれたのですか」と問われて、「なんとしても勝利したい。絶対勝利したい。これがやっぱり強いですよ」と答えたという。萩原さんの69年の生涯は、まさしく三里塚闘争勝利へのあくなき執念で一途に生き抜いた人生だった。
 権力・公団の反対同盟破壊や様々な裏切りと非妥協で闘い、原則を貫いて反対同盟の団結と闘いの骨格を守り抜いた。自ら退路を断ち、4度の逮捕弾圧にも不屈・非妥協を貫いた彼の生きざまは、農民闘争の指導者として稀有(けう)な存在だと思う。
 彼の出す方針は、時に破天荒で荒唐無稽(こうとうむけい)のように思えることもあった。しかし、振り返ってみたとき、必ず道を切り開いて闘いを一歩も二歩も前に進めていた。
 萩原さんは、1967年10・8羽田闘争の衝撃のなかで、実力闘争こそが勝利の道であると確信し、日共スターリン主義を粉砕して、戸村委員長、北原事務局長とともに革命的左翼との共闘に尽力した。勝利のためには、三里塚闘争の反戦政治闘争としての全国的発展こそが必要だと考えた。戸村思想の最良の実践者であり、その思想性は萩原精神とも言うべきものだ。
 83年には事務局次長に就任し、3・8分裂攻撃=総条件派化攻撃を打ち破って、今日にいたる絶対反対同盟の礎(いしずえ)を築いた。その上に、権力・反革命カクマルの敵対を打ち破り、動労千葉とともに80年代中曽根新自由主義攻撃と最前線で闘って不抜の労農連帯の絆(きずな)を深め、労農同盟の萌芽を生み出した。

 全国農民会議の前進に尽力

 昨年1年間の闘いをとおして、三里塚闘争は飛躍的発展をとげた。萩原さんは、市東さん農地決戦に勝利するために何が必要かを考え、3万署名を水路に、騒音下周辺地域の本格的組織化を考え一斉行動を方針化した。それは労働者農民がこの圧政のなかで必ず決起するという信念であった。全国農民会議の飛躍にも大きな力を注いでいた。
 こんにち安倍政権は、特定秘密保護法制定や沖縄辺野古新基地建設強行、改憲と戦争の攻撃に走り、新自由主義のもとでTPPと減反政策の廃止で日本農業を壊滅する攻撃を激化させている。オリンピックを口実にした福島圧殺で原発を推進し、武器供与、靖国参拝で戦争への道を突き進もうとしている。
 とどめようもない怒りが地にあふれている。この情勢こそ、萩原さんが待ち望んでいた情勢だ。三里塚闘争が霞が関に集まるあらゆる闘いと合流し、勝利の大道を歩む情勢だ。
 この時、この時代にこそ必要だった指導者をわれわれは失った。もはや彼の檄(げき)を聞くことはできない。

 萩原進に成り代わって闘う

 だが、孝雄さんも富夫さんも「遺された者が覚悟を決めて進さんの遺志を引き継ごう」「ひとりひとりが萩原進に成り代わり闘う」と決意を表している。われわれはこの反対同盟とあらためて固く団結し、ともに闘う。萩原さんに成り代わって霞が関に闘いの渦を巻き起こそう。
 萩原さん、見ていてください。わが三里塚現闘は、必ずやあなたの遺志を引き継ぎ、市東さん農地闘争の巨大な爆発を切り開きます。2014年国鉄決戦の爆発と一体で、三里塚闘争の勝利をかちとることを誓います。どうか天上からわれわれの闘いを見守っていてください。

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週刊『前進』(2618号6面2)(2014/02/03 )

 三里塚一斉行動 署名170筆集める

 “3本目の滑走路”に怒り

(写真 〈上〉農家で署名をとる伊藤信晴さん 〈下〉一日行動の集約をする反対同盟)

 1月26日、三里塚芝山連合空港反対同盟による新年第1回目の周辺地域一斉行動が行われた。午前9時に約30人が市東孝雄さん宅に集まって意思一致を行った。
 集まった面々に反対同盟ニュース第4号が配られた。周辺住民を対象にしたこの号では、「新3万人署名を」の訴えとともに、千葉県経済利権団体による「3本目の滑走路要求」に対する批判が強調された。
 伊藤信晴さんの司会で、打ち合わせ開始。北原鉱治事務局長が「新年第1回の一斉行動だ。署名集めを全力でがんばろう。宣伝カーは支援の人たちが回っている地域を中心にアピールし、署名の訴えを支えよう」と呼びかけた。
 市東孝雄さんは「去年、千葉地裁に仮執行宣言をつけさせなかったのは、何と言っても1万2千人の署名の力。3万人の署名を集めて、東京高裁に突きつけよう」と訴えた。そして「3本目の滑走路の要望書のことが報道されていた。この点について住民の感想はどのようなものか、聞いてきてほしい」と要望した。
 地域の担当を再確認して、新たに作成されたパンフレット、リーフレット、そして反対同盟ニュース、署名用紙を抱えて飛び出していった。
 伊藤信晴さんは今回も芝山町川津場地区を回った。ある家で年配の男性と議論になった。「私は空港がここまでできた以上、賛成せざるをえない。だけど、市東さんの農地問題は別だから反対する」として署名してくれた。宮本麻子さんは、騒音下全域を北から南へ宣伝カーで網羅して、「市東さんの農地取り上げに反対する署名を」とアピールした。
 午後には気温が下がるなど、厳しい気候の中、署名活動を貫徹して、午後5時に再び集まって一日の活動の集約を行った。署名の合計数は「170筆です!」という伊藤さんの発表に歓声が上がった。
 全員から一日の闘いの報告と感想が述べられた。口々に出されていたのは、継続した取り組みの成果についてだった。一斉行動は去年の5月からすでに9回目だ。「住民との距離が縮まった」「いつもビラ入ってますねと言われた」など、前進が実感される報告が相次いだ。
 さらに「3本目の滑走路」について怒りの声が湧き上がっている事実が報告された。そして成田空港の今後について「沈下する一方だ」などの指摘も住民からあったと報告された。「30人からの人間が月に1度とはいえ、地域全域を一日駆け回り制圧することは、権力側にとって脅威だ」との感想も語られた。
 継続した取り組みの成果も報告された。旧大栄地区のある男性から年末に反対同盟に電話があった。「ぜひ署名したいから家に来てくれ」とのこと。その男性は署名した上で、反対同盟ニュースの「地域住民の声」欄の取材にも応じてくれた。
 「去年の第1回と比べても上々の成果」と萩原富夫さんが感想を述べた。「市東さんの農地を守れ」の声が確実に地域を制圧しつつある。
 最後に市東さんが「2月、3月と続けていこう」と一日を締めくくった。
 萩原進事務局次長が亡くなった後の最初の一斉行動だったが、好調な滑り出しに「3万人署名は達成できる」「萩原さんに報告できる」と全員が自信を深めた。
 反対同盟の呼びかけに応え、3・23三里塚全国集会(東京・芝公園)、3・26東京高裁控訴審第1回弁論闘争へ向けて全力で闘おう。労農連帯のきずなを固め、市東さんの農地を守りぬこう。

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週刊『前進』(2618号6面3)(2014/02/03 )

 水平同盟活動者会議 都知事選決起誓う

 住宅闘争で活発に議論

 1月26日、全国水平同盟の拡大執行委員会(全国活動者会議)が大阪市内で開かれた(写真)。昨年7月の結成から半年、執行委員だけではなく、西郡や全国から活動家が集まった。討論を通して、住宅闘争の全労働者の課題化、全水同盟の飛躍をかけて東京都知事選に総決起する戦闘宣言を発し、大成功した。
 会議は、岡邨洋・全国水平同盟委員長の基調報告、「国鉄決戦と一体で新自由主義と対決する部落解放運動を闘い、全国に水平同盟を建設しよう」の提起で始まった。唯一の労働者代表として鈴木たつおさんが立候補し、白熱化している都知事選の状況を、杉並支部が報告した。
 討論に入り、1月30日の住宅裁判の判決を目前にする当該から、判決への思いが率直に訴えられた。これを受けて、活発な意見が交わされた。
 「非正規職化と住宅追い出しは一体だ。リーマンショックの時、派遣労働者が解雇され住宅から追い出されることがあった。これに対して、住み続ける闘いと解雇撤回を一緒にやった。絶対反対を貫いてこそ闘いが爆発する」
 「更地化は全国・全世界で起きている。オリンピックで、明治公園が壊され、横にある都営住宅の住民が追い出され更地化され、国立競技場が建てられようとしている。鈴木さんのオリンピック反対の闘いはこれと対決する闘いだ」
 「住宅追い出しとは生活と命を奪う資本による攻撃。だから労働者の問題。八尾北労組も一体で闘う」
 「西郡で1千人の若者が追い出されたように、全国で青年が追い出され東京に集まっている。非正規で3カ月で首になり、住むところがない、食べられない青年がいっぱい集まっている。全国の力で国と渡り合い、住宅闘争を国を裁く闘いにしよう」
 「前のオリンピックの時は、施設建設で追い出した住民は改良住宅に入れていた。今はたたき出すだけだ。都知事選で鈴木さんを応援に行き、住宅闘争を訴えに行こう」
 議論を通して、第一に住宅闘争は非正規職撤廃の闘いと一体の労働者階級の課題であり、全労働者・労働組合の闘いとして押し広げていくこと、第二に、全国水平同盟が非正規職撤廃を掲げ、部落の青年を合同労組に組織し、労働組合運動の先頭で闘うことをはっきりと確認した。第三に、狭山闘争についても全国水平同盟が全責任を取って闘うこと、第四に、解放共闘についての考え方についても議論で深められた。第五に、今こそ組織拡大のチャンスとして各支部、各地で組織拡大に挑戦することを確認した。
 最後に鈴木さん推薦決議を上げ、岡邨委員長が、「住宅闘争を全国に知らせ、1月30日の住宅裁判・反動判決を迎え撃ち、全国水平同盟を知らずに苦しんでいる部落の青年たちに八尾北・西郡闘争を知らせるため、全力で都知事選に決起しよう」とまとめた。
 (全国水平同盟西郡支部・植村清)

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週刊『前進』(2618号6面4)(2014/02/03 )

 年金機構 3月大量解雇阻止を

 一人の雇い止めも絶対反対

 「雇用確保へ前進」と美化 自治労幹部の屈服許すな

 日本年金機構はこの3月に、非正規職員の大量雇い止めを強行しようとしている。「雇い止めの最大限回避」を唱える年金機構労組は、これを「雇用確保への前進」であるかのように打ち出している。闘う労働者のスローガンは「一人の雇い止めも許すな」以外にない。都知事選決戦の争点と同じだ。分断を許さず職場から立ち上がろう!

 削減1千人が要求の成果!?

 昨年、自治労・年金機構労組は、13年度が年金記録問題対応の最終年度で、6千人の非正規職労働者が雇い止めになる問題の「解決」を当局に訴えた。10月、当局は別名目で予算を確保し、人員削減は1千人減とする計画を提示。さらに11月、年金相談窓口業務の非正規職員に限定して、700人程度を無期雇用化すると発表。同時に、47都道府県年金事務センターを3分の1程度に集約する方針も示した。
 労組は、「当局提案は不満ではあるが、非正規職雇用確保の大きな前進であり、労組が粘り強く要求してきた成果である」と宣伝した。
 ふざけるな! 何が「成果」だ。

 職場合理化で業務破綻進む

 労組が「雇い止めの最大限回避」と称して行っていることは、1千人の非正規職員の雇い止めを容認し、さらに今後の大量雇い止めに道をひらくものだ。
 人員予算が確保されたと言っても、現在職場にいる非正規職員の雇い止めを「回避」する保証になどまったくならない。非正規職員には、「契約更新回数4回、最大5年まで」という契約期限がある。無期化対象外で3月末契約期限が来る仲間について、労使とも団交ではまったく触れていない。実際、ある課では3人の仲間に契約期限が来る。この課では別に3人が中途採用され、窓口業務を覚えさせられた。「自分が首にされ、自分の替わりとなる人に仕事を教えなければならない」、こんな屈辱があるか。働く者同士のこんな分断があるか!
 この間はっきりしたことは、「4回更新・5年限度」による雇い止めも、真逆の700人無期化も、すべては社会保険庁時代からの社会保険業務の合理化攻撃に原因があるということだ。
 社保庁時代、小泉政権は、初めて社会保険庁長官を民間から登用し、業務の全国統一化、人事異動の広域化と人事評価の導入・全国統一化を行った。徹底的な団結破壊攻撃だ。そして、社会保険オンラインシステム刷新と一体となった大幅な合理化・人員削減が進められた。08年7月29日、「日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画」が閣議決定され、合理化完了時、正規職員1万770人程度、有期雇用職員3700人程度という最終目標が掲げられた。現在の人員よりも1万人も少ない。この基本計画を理由に、「いつでも切れる雇用形態」として、「4回更新・最大5年」の契約期限が必要だとされている。
 しかし、一方でこのままでは今年3月末と来年にかけてベテランがまったくいなくなり年金相談窓口が回らなくなる危機に直面し「緊急措置」でこの2年で契約期限が来る年金相談分野の非正規職員700人に限定して無期化するという。
 起こっていることは「合理化を進めるための非正規雇用維持」というあり方の破綻だ。
 これまでの合理化により、新規採用の正規職が基礎的業務を覚えられなくなっている。一方でベテラン非正規職が雇い止めでいなくなり、正規職は広域異動。課長は民間採用で仕事を知らない。業務に精通した者が一人もいない職場が生まれている。正規職は不足し、一人の業務量が増大し、不満は渦巻いている。年金業務破綻がジリジリと進行しているのだ。
 だから、正規と同じ仕事をしている非正規職労働者の大量雇い止めは、社会保障解体攻撃と一体だ。雇い止め問題と職場の合理化で生じた破綻を一つの問題として明らかにし、全労働者の生活と権利を守る誇りで、正規・非正規の団結をつくれる。その手応えをわれわれは昨年1年間の苦闘でつかみとった。
 ところが、この当局の破綻をとり繕い、当局と一体で職場から「闘いを起こさせない」ために労働者を分断しているのが、年金機構労組だ。何よりも、予算確保を宣伝する一方で、その予算で雇用継続されるべき仲間が3月末雇い止めになることを隠している。そして、「700人の無期化枠に入るチャンスを公平に与えるべきだと」と当局に要求し、無期化対象労働者と3月末に雇い止めされる労働者の対立をあおり分断している。職場では年度末が近づき、誰が残り誰が去るのか疑心暗鬼の状況になっている。「雇い止めの最大限回避」は闘わないための裏切りのスローガンだ。現場に渦巻く怒りを結集し、当局の合理化攻撃の矛盾を突いて、「一人の雇い止めも絶対反対!」のスローガンで闘おう。

 国鉄と同じ労組破壊攻撃

 社保庁解体・年金機構移行とは何だったのか。04年、小泉政権の閣僚らの保険料未納をきっかけに、「消えた年金記録」問題が社会問題化した。第1次安倍政権の舛添要一厚労相は、マスコミを使って「社保労働者の怠慢」や労働組合の問題にすり替え、社保庁解体を強行した。
 これは1987年国鉄分割・民営化とまったく同じ構図だ。採算無視の鉄道建設でつくった赤字を「働かない労働者」「ストばかりやる労働組合」の問題にすり替え、激しい合理化と人員削減で団結を破壊して分割・民営化を強行した。
 社保庁解体は、国鉄分割・民営化に続く公務員全員解雇と労組解体の歴史的攻撃であり、全労働者に対する解雇自由=雇用破壊と総非正規職化の突破口となるものだ。
 同時に政府が資本救済のために使った年金財政の破綻を隠し、大増税と年金・社会保障解体、私的年金制度への転換を狙う大攻撃だった。
 しかし、昨年、福山社保事務所の平口雅明さんを先頭とする社保庁分限免職の人事院闘争は、違法不当な分限免職の手口の全容を白日のもとにし、24人の処分撤回をかちとった。動労千葉9・25高裁判決は、国鉄改革法体制の虚構を暴いた。まさにこの年金機構の大量雇い止め攻撃との闘いは、国鉄改革法(いったん全員解雇―選別再雇用方式)との対決と一つだ。国鉄最高裁決戦の勝利が全情勢を開く。
 13年の闘いで、われわれは勝利の路線を手にした。国鉄1047名解雇撤回・社保525人分限免職撤回、JR・日本年金機構職場の合理化絶対反対、外注化阻止・非正規職撤廃、雇い止め阻止の立場で正規・非正規が団結して闘えば、韓国のように新自由主義への怒りの世論を組織して絶対に勝てるのだ。
 1〜3月、職場は誰が残るか残らないかの探り合い状況になり、1年間で一番苦しい時期だ。しかし、われわれは今年こそ、1年間で一番熱い連帯の時期にするために闘いたい。ここ数年で雇い止めされた仲間の顔が思い浮かぶ。昨年、声をかけた仲間全員が国鉄署名に応じてくれた。みんなが闘う団結を求めていることをつかんだ。そして、われわれ自身がそうであるように、職場情勢の核心、すなわち時代認識と路線をつかんだ時、職場の仲間も同じように必ず決起する。

 『前進』武器に職場拠点化を

 われわれは地区党として、職場の拠点化を推し進める。そこから日本年金機構労組を闘う労組へと変革することを目指す。昨年以上に『前進』を武器に闘う。『前進』への投稿は、自分の闘いと職場を時代と階級情勢に位置づけてとらえる最良の活動だ。その力で、自分と仲間の団結の前進を総括し、また進むことができる。『前進』を毎週毎週一歩一歩総括し、教訓を深め、方針をつくる熱気ある場としてつくり出そう。
 労働者は一つだ! 韓国労働者に続こう! 安倍政権による年金記録問題の3月幕引きを許すな。日本年金機構の3月末大量雇い止めを阻止しよう!
 (革共同B県委員会)

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週刊『前進』(2618号6面5)(2014/02/03 )

 2014年日誌 1月21日〜27日

 市長選2日後に移設手続き/施政方針で「集団的自衛権」

●普天間移設手続き着手 沖縄防衛施設局が、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への代替施設建設に向け、設計や生物調査など3件について受注業者を公募する入札を公告した。19日の名護市長選で移設反対派が圧勝したわずか2日後の移設作業着手に、「地元の意見をないがしろにしている」と怒りの声が上がっている。(21日)
●JR北海道、75人処分 JR北海道が、レール点検数値改ざん問題で線路を管理する保線担当の全44部署のうち、7割超の33部署で改ざんがあったと発表した。同社は5人を解雇するなど関連会社を含めて計75人を処分した。(21日)
●タイ非常事態宣言 反政府デモが長期化するタイのインラック首相が、首都バンコクと周辺2地区などに非常事態宣言を発令した。(21日)
●オスプレイ違反336件 沖縄県基地対策課が、米軍普天間飛行場に配備されたオスプレイの飛行をめぐり、昨年10〜11月に県内市町村から寄せられた目視調査結果をまとめた。報告件数は14市町村から457件、そのうち運用ルールを定めた日米合同委員会合意の趣旨に違反すると思われるものは336件(73・5%)だった。(22日)
●「大戦前の英独」に例える 安倍首相がスイスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の外国メディア関係者との意見交換で、悪化している現在の日中関係を、第1次世界大戦で対決する前の英独関係に例えて説明した。(22日)
●都知事選告示 東京都知事選が告示され、16人が立候補した。(23日)
●施政方針演説で集団的自衛権に言及
 通常国会の施政方針演説で安倍首相が集団的自衛権の行使容認について「対応を検討する」と明言。(24日)
●東京五輪へ組織委発足 2020年東京五輪・パラリンピックを運営する組織委員会が発足した。18日に「今から(原発)ゼロなら、五輪を返上するしかなくなる」と発言した森喜朗元首相が会長に。(24日)
●海自、米印演習に参加 安倍首相がインドのシン首相とニューデリーで会談し、米とインドによる海上合同演習に海上自衛隊が参加することで合意した。第2次安倍政権発足以来、日印首脳会談は4回目。(25日)
●軍隊慰安婦「どこの国にも」とNHK新会長 籾井勝人(もみい・かつと)NHK新会長が就任会見で、軍隊慰安婦について「戦争をしているどこの国にもあった」と述べ、日本に補償を求める韓国を疑問視した。(25日)
●米、プルトニウム返還要求 核物質や原子力施設を防護・保全する「核セキュリティー」を重視するオバマ米政権が日本政府に対し、冷戦時代に米国などが研究用として日本に提供した核物質プルトニウムの返還を求めていることが分かった。茨城県東海村の高速炉臨界実験装置で使う核燃料用の約300`のプルトニウム。(26日)
●貿易赤字、最大の11・4兆円 財務省が発表した13年度の貿易統計(速報)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は11兆4745億円の赤字で、過去最大の赤字幅となった。(27日)

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週刊『前進』(2618号7面1)(2014/02/03 )

 3・11反原発福島行動へ

 都知事選を闘い東京と福島結ぶ労働者の力で安倍倒せ

 革共同福島県委員会

 今回の東京都知事選挙は、福島圧殺・切り捨てを許すのか否かをかけた一大政治決戦だ。大恐慌と革命の時代への突入の中で、大党派闘争に勝ち抜きフクシマの怒りを全面的に解き放って、日帝の根幹を揺さぶろう。鈴木たつお候補を先頭に全党総決起で開始した「現代革命への挑戦」を、福島−東京決戦、東京−福島決戦としてかちとることで、3・11反原発福島行動 (郡山)の大爆発は実現されるのだ。全力で闘おう。

 福島の圧殺と切り捨て絶対許さない

 安倍のオリンピック招致演説での「汚染水は完全にコントロールされている」「健康被害は今までもこれからもないことをお約束する」発言に象徴されるように、日帝・安倍政権は、フクシマの現実を見据えることなど絶対にできない。一切をなかったことにして、「復興」需要をつくり出して利権をむさぼることしか考えていない。
 安倍政権は、資本の論理むき出しの新自由主義攻撃で福島の労働者人民に襲いかかっているのだ。年間被曝線量が「20_シーベルトまでは安全」というIAEA(国際原子力機関)主導による住民帰還運動や、59人もが甲状腺がんを発症しても「原発事故の影響とは考えられない」と言い放つ厚顔無恥な安全キャンペーンを絶対に許してはならない。すべては原発再稼働と原発のパッケージ輸出のための国家を挙げての大陰謀だ。
 だが、この一見凶暴な攻撃も、デマとペテンの上に成り立つ砂上の楼閣だ。日帝は今やグラグラである。「オリンピックなどやっている場合じゃない」という仮設住宅の住民の声をはじめ、福島棄民化政策にフツフツと沸き上がる怒り――これこそが真実であり労働者階級人民の力の根源だ。
 このフクシマの怒りを解き放ち、今都知事選に勝ち抜いてこそ、3・11反原発福島行動はかちとられる。

 体制内勢力の反動破る革命への決起

 「勝てる候補への一本化を」という長年にわたって労働者階級の階級性を曇らせ解体させる反革命イデオロギーを、今こそ粉砕・一掃しよう。
 細川が勝って何か変わるのか。宇都宮が勝って何か変わるのか。「経費をかけないオリンピック」をやれば仮設住宅の住民が納得するのか。問題が根本的にすり替えられている。
 福島を切り捨て、福島を押し殺して繁栄する国家とは何なのか――この根本的な問いは、「3・11」ですべての労働者人民が突きつけられたものだ。国家権力がどんなに忘れさせようとしても、どんなにあきらめさせようとしても、福島の現実がそれを絶対に許さない。この福島の現実と向き合おうとしない者が、この社会の根本的変革を望まず、革命を恐れ、体制の延命に手を貸し、体制内勢力として生き永らえようとしている。
 今、小泉=細川連合への幻想をあおり、「戦争に向かおうとしているのに、共同行動に立たずに批判を繰り返す人たちは敵を間違えている」などと鈴木たつお候補を批判している者たちがいる。彼らこそ、三里塚闘争を話し合い路線に引きずり込もうとし、国鉄闘争を政治和解に持ち込んだ連中だ。彼らは、労働者階級の決起を信じることができずに国家権力には勝てっこないと敗北主義をあおり、今や小泉の懐に飛び込もうとしている。敵を見失ったのは彼らの方だ。
 また、当初から「脱原発陣形に分裂を持ち込むのか」と脅して他の立候補を妨害するなど、労働者階級の団結の最大の阻害物となっている日本共産党スターリン主義・宇都宮も、労働者階級に絶望し、その決起を抑圧する最悪の反革命だ。
 東京都知事選をめぐって起こっていることは、一昨年来、福島現地で起こっている構図とまったく同じだ。
 福島大学の清水修二ら御用学者と日共スターリニストの弁護士らは先頭に立って「オール福島」を掲げ、国家権力やブルジョアジーに恭順を誓い、福島現地で「絶対反対」で真に闘う者を運動から分断しようと襲いかかってきた。
 診療所建設への激しい妨害もまた、それらに連なる連中が、政府や福島県立医大と闘わず、「絶対反対派」をつぶそうとする攻撃であった。今や彼らは「県内10基の廃炉」「原発のない福島を」と言っている。これらは日帝ブルジョアジーの福島切り捨て攻撃の裏返しの表現でしかない没階級的スローガンだ。彼らはこのもとに野合を重ね、求心力をどんどん失っている。福島の日共内部は分裂状態だ。
 今都知事選で「一本化」を掲げて「敵を間違えるな」と言っている連中は、福島現地で「オール福島」派と野合し、絶対反対派に悪罵(あくば)を投げつけてきた連中だ。3・11以降、本質的に革命に向かって闘い始めた百万人民の決起に冷水を浴びせることしか考えていないこれら体制内既成勢力に、いよいよ歴史的断を下す時だ。
 鈴木たつお候補が当選しないことを前提にしている時点で彼らはすでに終わっている。国家権力とマスコミが徹底して鈴木候補に対して無視抹殺を決め込んでいるのは、鈴木候補に革命の恐怖を感じているからだ。
 われわれは勝ちにいく。安倍を1千万人の怒りで打倒する――この根本的な体制変革と革命の呼びかけに応えようと自己解放的に決起する労働者人民の票こそが「生きた票」だ。いま圧倒的にその可能性が切り開かれているのだ。

 鈴木候補の主張をもって労組の中へ

 今必要なのは勝ち抜く力だ。権力を取ることを決断したわれわれは、階級に責任を取りきる力をつけなくてはならない。それは労働組合を拠点に労働運動の力で階級決戦を闘い抜ける力だ。今都知事選の最大の闘いは、東京のすべての労働組合に分け入り党派選択を問うことだ。そうして労働者階級の底の底からの決起をつくりだすのだ。
 連合東京の惨状に明らかなように、「舛添か、細川か」などという選択肢しかなかったら労働組合が腐るのは当たり前だ。だが動労千葉弁護団であり、国労組合員資格裁判弁護団である鈴木たつお候補が、新自由主義と真っ向から闘うスローガンである労働者派遣法の撤廃を掲げ、非正規職化と低賃金・長時間労働・過労死を許すなと、労働組合の再生を呼びかけてこの選挙戦を闘っていることは、文字通り東京に革命をもたらしている。労働争議まっただ中の鈴木コンクリート工業の社前で、都知事候補が街頭演説することなど、まさに革命そのものだ。
 その闘いは、全国で一体のものとして闘い抜かれなくてはならない。福島でも、国労郡山工場支部の組合員をはじめ、JR郡山総合車両センターの労働者たちの中で、鈴木たつお候補の存在が注目を集めている。”4・9政治和解の下手人の日共スターリン主義・宇都宮や小泉=細川連合への一本化運動の首謀者どもに、国鉄決戦と反原発決戦の巨大な結合、国鉄決戦と改憲阻止決戦の巨大な結合を邪魔させてなるものか”という強烈な敵愾心(てきがいしん)と階級への責任感が今、われわれ一人ひとりにみなぎっている。
 全国で、東京と一体となって鈴木たつお候補の主張を組合と職場に持ち込み、支持・推薦・投票を組織する闘いを繰り広げることはものすごい可能性を秘めた闘いだ。とりわけ、福島の地においてこそ、福島切り捨て・圧殺を許さず闘う鈴木たつお候補の必勝をかけて、労組・分会に分け入っていくことが急務だ。これこそが3・11闘争の組織化そのものだ。
 何よりも被曝労働絶対反対の闘いが決定的だ。3・11大震災まで「核の平和利用」を掲げて原発推進だったことへの反省のかけらもない「にわか原発ゼロ」の日共スターリン主義が、「脱原発陣形の分裂を許すな」などと言うこと自体がふざけている。今年の3・11反原発福島行動は、日共スターリン主義との大党派闘争だ。脱原発を言いながら、内部被曝をはじめ被曝問題をすり抜けて、除染と賠償に運動を切り縮め、復興キャンペーンを日帝ブルジョアジーと一体で推し進めている日共の存在こそ、ふくしま共同診療所の対極の姿であり、福島で苦闘する労働者と農民、すべての人民の抑圧物だ。

 労働組合の力で竜田延伸阻止を

 福島県は、佐藤雄平知事を本部長に、東京オリンピック関連事業推進本部を立ち上げた。「東京オリンピックの関連事業を復興の追い風とし、復興のさらなる加速をはかる」と安倍の福島棄民化政策の先兵となっている。常磐線竜田駅延伸の帰還運動を、動労水戸の被曝労働反対のストライキを先頭に、国労郡工支部をはじめ労働組合の力で粉砕しよう。2・23いわき−3・11郡山へ都知事選決戦に勝利して全国から総結集しよう!

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【要項】3・11反原発福島行動'14
 3・11反原発福島行動'14
 3月11日(火) 午後1時開場 午後2時開会
 午後4時15分 デモ出発
 郡山市総合体育館(郡山市豊田町3−10)
 主催 3・11反原発福島行動実行委員会

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週刊『前進』(2618号7面2)(2014/02/03 )

 福島大 工藤副学長が意気消沈

 反原発への弾圧に抗議

 福島大学当局はこの間、原発反対の活動をする学生に度重なる弾圧をかけてきました。当該学生を呼び出し、それでも活動をやめなければ、「いついつの集会に参加していた」「活動をやめるよう説得してくれないか」と親に密告していました。福大当局こそ、福島の中から原発絶対反対の運動を分断する最悪の役割を担っています。
 私たちは1月20日、福島大学で抗議の申し入れ行動を行いました。
 最初に、弾圧を受けている福大生がキャンパスの真ん中に登場してアピール。続いて応援に駆けつけてくれた東北大学学生自治会、京都大生がアピールしました。少し離れた所から学生が鈴なりになって注目しています。抗議行動のすぐ目の前で鍋をつつく学生、ギターを弾いて歌う学生、ビラを受け取りにくる学生、「君たちのやり方には賛同できないけど、趣旨には賛同している」と声をかけてくる教授。キャンパスは一気に解放空間となりました。
 工藤考幾(こうき)副学長を先頭に学生課職員たちが妨害しに来ましたが、まったく迫力がありません。「恫喝なんてしていない。学生の活動を否定していない。中核派と一緒でなければ活動していい」「親に通告することは教育の一環。今日のことも報告する」と言う工藤を弾劾すると、「とにかくもうやめなさい……」とどんどん力がなくなっていきます。
 福大生が@当該福大生への謝罪、A「反原発を語った団体に注意」なる看板の撤去、B清水修二教授の県民健康管理調査検討委員会からの辞退――を求める申入書を読み上げ、工藤副学長と今井学生課長に受け取らせました。しかし工藤は「回答はしない」「中核派から離れたらいくらでも話を聞いてあげよう」というふざけた対応です。東北大学学生自治会の申入書は受け取りすら拒否しました。
 学生を管理の対象としてしか見ず、革命への決起におびえる福大当局の姿があらわになりましたが、これを打ち破る行動としても、3・11反原発福島行動への前哨戦としても大成功しました。私たちは都知事選を福島の闘いそのものとして闘い、3・11の成功に向けてがんばる決意です。
 (福島大学 A)
(写真 福島大生がキャンパスの真ん中でアピール、弾圧に対する抗議の申し入れを行った【1月20日 福島大学】)

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週刊『前進』(2618号7面3)(2014/02/03 )

焦点 海自艦が釣り船の2人の命奪う

 安倍の大軍拡が事故の元凶

 1月15日朝、海上自衛隊呉基地を出た輸送艦「おおすみ」(8900d、全長178b)と広島港を出た釣り船「とびうお」(全長7・6b)が広島県大竹市の沖合で衝突、「とびうお」は転覆し船長を含め2人が死亡した。
 釣り船に乗っていて救助された人の証言によると、「おおすみ」と「とびうお」は宮島沖から並走する形で南下していたが、「とびうお」が「おおすみ」を追い越した後、「おおすみ」が「とびうお」の右後方から4、5bのところに迫り、突如、警笛を鳴らしたが、「おおすみ」の左舷に「とびうお」の右舷が衝突、「とびうお」は転覆したという。
●事故の全責任は海自にある
 「事故の原因はまだ分からない」「衝突回避義務はどちらにあったのか」などの議論が商業新聞でされている。とんでもないことだ。事故の全責任は海自にある。
 海自は、「事故の究明は海上保安庁にある。当事者である海自は、この件についてコメントできない」と、真実の隠蔽(いんぺい)に走っている。事故の原因が海自にあることは彼らには分かっているのだ。遺族と人民の怒りを恐れ、卑劣な態度をとっている。
 呉基地には海自の大型艦船が40隻もいる。奥深い港から瀬戸内海に出る航路は熟知している。釣り船が多数往来し、その間を8900dもある巨大艦船が安全に通行する手段についても熟知していた。艦船と釣り船が衝突したら釣り船が転覆して乗員が死に至る可能性があることもよく知っている。海自の側に無条件に航行の安全を確保する義務があるのは明らかだ。法律上の義務の問題ではない。自衛隊が「国民の安全を守る存在だ」というなら航行の安全は何よりも優先させるべきことだ。
 ところが、「おおすみ」は宮島の沖に出ると、それまでの時速20`から時速32`にスピードを上げて突っ走った。そして衝突寸前にあわてて警笛を鳴らした。これが意味することは、並走していた「とびうお」を見失っていたことだ。見張りが不十分であったことは明白だ。
 「おおすみ」の構造にも問題がある。ヘリコプターを離発着させるために艦橋を甲板の右側にする空母のような全通甲板にしてある。だから艦橋上の左側に見張りがいても、左舷側の下は死角になり、小さな「とびうお」は見えない。事故を防ぐためには甲板左舷側に見張りが絶対に必要だった。
 「おおすみ」は当日、定期点検のため岡山県の三井造船玉野事業所に向かっていた。戦闘態勢になく乗員も少なかったはずである。「おおすみ」は、3・11東日本大震災に出動し、昨年は10月の伊豆大島災害派遣、11月のフィリピン災害派遣に動員され帰ってきたばかりで、隊員は極度に疲労していた。
 さらに重大なことは、「海兵隊機能」の強化として、「おおすみ」の大規模改修がある。防衛省は、14年度に陸上自衛隊に「水陸両用準備隊」を新設、水陸両用車2両を購入し、水陸両用車と準備隊、さらにオスプレイを「おおすみ」に載せて侵略戦争の最前線に投入しようとしている。「輸送艦」ではなく、敵前上陸のための強襲揚陸艦に変えようとしているのだ。隊員が本格的な侵略戦争軍隊化に危機感を感じていて当然だ。
●戦争政治と自衛隊内の動揺
 日帝・安倍は、改憲・戦争にかじを切り、大軍拡に走っている。日本版NSC設置、特定秘密保護法、国家安全保障戦略の策定、集団的自衛権行使容認、武器輸出三原則撤廃への踏み切りがそれだ。これに対して反原発の怒り、沖縄の怒りを土台に特定秘密保護法反対の大闘争が爆発した。自衛隊の中には「これでいいのか」という大動揺が生み出され、兵士の反乱が始まっている。
 日帝の危機は絶望的だ。今後自衛隊が引き起こす事故は多発する。主な海自の衝突事故は7件あるが、うち6件はイラク・アフガン侵略戦争参戦後十数年のうちに起こったのだ。隊内では自殺、病気、いじめが増え、それに対する裁判闘争が闘われている。日帝・安倍の戦争政治がこれらの根本原因だ。階級的労働運動路線で都知事選挙に勝利し、安倍を倒し、改憲・戦争政治を粉砕しよう。

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週刊『前進』(2618号7面4)(2014/02/03 )

 金曜行動 福島から怒りの訴え

 “安倍総理はうそばかり”

 通常国会開会日の1月24日昼、秘密保護法廃止を求める国会包囲行動がウイークデーの昼間にもかかわらず、約3千人もの参加で闘われた。
 その後、午後6時半から恒例の首相官邸前・国会前の反原発金曜日行動が闘われ、同時刻に国会裏の議員会館前でも秘密保護法廃止を求める集会が開かれた。
 官邸前では福島県の二本松市から来た男性が、「私の住む二本松市には過酷な仮設住宅での暮らしを強いられている浪江町の人が大勢いらっしゃいます。原発事故が残したものはあまりにも悲惨です。原発を再稼働したり、輸出したりするのはとんでもないことです。一刻も早く原発ゼロを宣言して、子どもたちの時代を守ってください」と切々と訴えた。
 さらに参加者が口々に「いつまでしがみついているんだ。早く原発なんかやめちまえ」「1%とか2%の経済人のために動かす、そのために国民を犠牲にするのはおかしいだろう」「TPP・原発・秘密保護法、この三つはこの国を滅ぼす三悪だと思っています」と怒りを爆発させた。
 双葉町から避難している女性は、「私が今一番頭にきていることは、安倍総理は何を言ったでしょうか。安倍総理、言いましたよね。福島第一原発は国が責任をもって収束しますと言ってましたよね。何ひとつやってくれないじゃないですか。大臣や総理大臣はうそばっかりついているのですよ、皆さん。私たちは双葉町に帰れません。こんなひどい目に遭っているのになんで輸出するのですか。原発は絶対に許してはいけませんからね」と福島県民の怒りを体現して発言した。
 毎回参加している女性は、「安倍総理は福島原発がまだ収束していないのに海外に原発を売りに行く、まるで原発メーカーの営業部長のようなことをやっている。ベトナムの原発建設調査に25億円、トルコに15億円、そのお金を福島の被災者のために使ってください。こんなでたらめな総理はいらない。即刻やめていただきたい」と、安倍打倒を宣言した。
 東京都知事選告示日から最初の金曜日、労働者人民の原発と秘密保護法への怒りが爆発したすばらしい闘いの日となった。1千万人の怒りで安倍打倒へ! 鈴木たつお候補の都知事当選をかちとろう。
 (K)
(写真 恒例の反原発金曜行動は特定秘密保護法廃止の闘いと合流して大高揚した【1月24日 首相官邸前】)

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週刊『前進』(2618号8面1)(2014/02/03 )

 福島の怒りはおさまっていない

 2・23いわき-3・11郡山へ

 反原発福島行動'14 呼びかけ人の訴え@

 「あきらめられるか 忘れられるか 福島の怒りはおさまらない/3・11反原発福島行動14」の呼びかけ人の訴えを連載します。第1回は動労水戸平支部の門馬高弘支部長と、いわき合同ユニオンの川俣辰彦委員長の対談。呼びかけに応え、都知事選を闘い、2・23いわき―3・11郡山の集会とデモに全国から駆けつけよう!(編集局)
(写真 門馬支部長【左】と川俣委員長【動労水戸平支部事務所前】)

 避難者との分断許さない

 ――最近のいわきの状況はどのようになっていますか?
 川俣 震災直後と変わったのは、双葉郡8町村から避難していわき市内に仮住まいしていた人で「もう元の家に戻ることはできない」と判断した人が、借り上げ住宅や仮設住宅から、市内に一戸建を建てて引っ越して住み始めたことですね。

 住民は戻れず作業員は増加

  門馬 もう帰れないと判断した人が一軒家に移っているんです。
 一方、震災直後と変わっていないのは交通量の多さ。逆に渋滞はますますひどくなっている。直後からいわきは原発作業員が出撃していく出撃拠点だったし、今は除染労働者が全国から集まってきて、いわきから通勤している。だから朝夕、いわきと双葉郡の間の交通渋滞は2年前と比べてもますますひどくなっています。沿道のコンビニの弁当も早く行かないと売り切れてなくなるってよく言われてます。
 川俣 JR常磐線の竜田駅までの延伸に先行して、2月22日には常磐道が富岡インターチェンジまで延伸されます。福島第一原発から10`もない高線量のところで、午前中に開通セレモニーを行い、午後から供用開始です。
 門馬 無料だった時は高速道路を使っていた人でも、金がない人は今は下を通る。だから国道の合流地点の渋滞がものすごいんです。
 川俣 いわきでは市が線量を測って、毎時0・23マイクロシーベルトを超えるところは「除染」対象としている。だけど、除染しているのは家の周りの庭ぐらいで、山林なんかは何もしていない。
 門馬 おれは津波で家が流されて、今は仮住まい。その家を市が測ったら、水たまりや雨どいでは0・3マイクロシーベルトの数字が出た。そうすると市が「希望すれば除染作業を行いますよ」と言うんだけど、表土を削ったとしても、結局は自分の庭の隅にブルーシートをかぶせて置いておくだけなんだ。
 川俣 深刻なのは、もともといわき市に住んでいる住民と避難してきた住民との間のわだかまりです。いわき市民の中には避難者に対して「あいつらは月10万円も賠償金を受け取って、食っちゃ寝して生活している」と言う人がいる。一方、避難してきている住民たちには「おれたちは原発事故によって家を追い出された」という被害意識もある。
 門馬 地域の仲間うちで酒を飲むとそういう話が出てきたりする。
 川俣 避難者同士でも、地震・津波で避難してきた人と原発事故で避難してきた人との間で、いさかいごとが起きたりしています。さらに同じ原発の避難者でも、月10万円の賠償金を受け取っている人と、広野町のように避難指示が解除されて1年経過して賠償が打ち切られた人がいます。仮設住宅を回って話を聞けば、「働いていた時は月収15万。今は10万円受け取っているけど、生活の苦しさは何も変わらない」という切実な声はいくらでもあります。
 門馬 気候も風土も双葉といわきは同じ。だから双葉に住んでいた人が避難するのは、やっぱりいわきなんです。おれなんかは「一緒にやろう」という立場だけどな。
 川俣 広野町の「帰町宣言」から1年10カ月たちましたが、町に戻った町民は3割もいない。帰町させるために、一時金90万円という懸賞金みたいなものもありますし。
 門馬 にんじんをえさにしてぶら下げてるみたいなもんだ。何重もの分断だよ。
 川俣 そんな分断にのったら同じ過ちを繰り返してしまう。「誰がそうさせたのか」「怒りをどこにぶつけるのか」をはっきりさせなければならないと思います。

(写真 動労水戸は昨年7月、被曝車両K544の交番検査をストで粉砕した。写真は勝田車両センター内でのストに連帯する7月16日の門前闘争)

 常磐線の竜田延伸に反対

 ――常磐線をめぐっては、広野駅から竜田駅の営業運転の再開が問題になっていますね。
 川俣 会社側は3月の「ダイヤ改正」時の延伸は打ち出していません。楢葉町の町長が「帰町」を宣言するのとセットで延伸を打ち出そうとしているからです。
 でも帰町をめぐる動きと同時に、双葉郡8市町村に放射性物質の中間貯蔵施設がつくられようとしています。楢葉町では建設をめぐって、住民投票をやる条例制定を求めて、有権者の3分の1、2千筆以上の署名が出された。町民は「中間貯蔵施設がつくられたら、年寄りは戻ったとしても娘や息子、孫は戻らない、そうしたら町が終わっちゃう」と深刻に考えているからです。だけど町議会は条例制定を否決しました。
 門馬 楢葉町長は「中間貯蔵施設じゃなくて『保管庫』。1`グラムあたり10万ベクレルを超えるものは受け入れない」と言っているけれど、それ以下ならいいっていうのか。
 川俣 すべて金で動いていて、ぬれ手であわでもうかるところに大手ゼネコンが群がっている。
 広野駅から竜田駅の間はたった8・5`。会社側は、広野駅で20分程度の折り返しのダイヤをつくれば、その後に延伸が決まってもそのままのダイヤで大丈夫という計算をしている。私も何回か竜田駅を見に行きましたが、ぼうぼうだった線路の草を刈り、砂利を入れ替え、さびついた架線も全部取り替えた。一体いくら金をかけたのか。
 福島と新潟を結ぶJR只見線は、11年7月の新潟・福島豪雨で3本の鉄橋が流されて、今も会津川口駅から只見駅の間27・6`が不通になっています。只見線を使って通学していた学生や、新潟県の病院に通っていたお年寄りも多いから、地元の自治体や住民は基金を集めて運行再開を求めている。にもかかわらずJR東日本は全線復旧には85億円程度かかると算出し、バス代行にとどめるつもりらしい。
 門馬 竜田延伸にはいくらでもかけるのに、只見線には金をかけられないのかって思うよな。

 福島切り捨ての五輪に反対

 川俣 広野中学校の生徒数はいまだに20人。そのうち8割がたは広野町内からではなく、いわき市の避難先からスクールバスで通っている。結局帰らない人が多い。住民のニーズや要望とは全然合致してないんです。
 いわきでも国道以外の県道・市道はいまだにマンホールが飛び出ているところがいっぱいある。都知事選で鈴木達夫さんが「オリンピック反対」を掲げているけど、こんな状況でオリンピックをやられたら福島は本当にどうなるのか。どれだけ金と人手と資材がそっちに注ぎ込まれることか。
 門馬 おれも今、自宅を建てている最中なんですが、完成予定が延びているんです。この半年、大雨や竜巻があって、資材も人も関東地方に回されてしまったからです。その上さらにオリンピックなんてやられたら、またも福島は後回しにされます。
 川俣 「オリンピックで福島を切り捨てるな」とは、まさにわれわれの思いです。東京電力はさらに18年までにJヴィレッジを整備して、オリンピックの練習場をつくると言っている。一体誰がJヴィレッジに来て練習するかって。
 門馬 どこの国のサッカーチームも来るわけがない。
 川俣 動労水戸はこの竜田延伸の前哨戦として1月24日にポケモントレイン弾劾第1波スト、31日には第2波のストを行って、いわき駅前で宣伝活動をします。2・23いわき行動は、まさに竜田延伸反対の闘いです。

 原発労働者とともに闘う

 ――いわき合同ユニオンはどのような活動をしておられますか?
 川俣 昨年2月23日の結成から間もなく1年。原発や除染の最前線で被曝しながら汗水たらして働いている、一番過酷な労働条件の労働者と一緒に闘っていくためにという思いで結成しました。
 結成半年で除染労働者から未払い賃金の労働相談が持ち込まれ、団体交渉で勝利和解し解決金をかちとりました。原発や除染の労働者が組合に入って、組合員数は順調に増えてます。
 原発労働者の賃金はこの3年間でどんどん下げられているから、日給月給の労働者たちは収入を増やすために出勤日数を増やしています。そうすると累計線量が上がって、「あなたはもうだめ」と通告され、働けなくなる。だから放射線測定器・サーベイメータで測ったデータをそのまま記入するのではなく、自分であえて実態より低い数値を書き込んで働き続けているのが実情です。
 やっぱり数は力ですから、今年もしっかり仲間を集めていきたいですね。これから花が咲き、実を結んでいくと思っています。
 ――2・23いわき、3・11郡山の行動を呼びかけた思いは?
 川俣 動労水戸は一昨年から被曝車両K544をめぐって、勝田車両センターを中心に被曝労働阻止の闘いをしてきました。その闘いの結果、勝田ではまともな検修もできないままK544は郡山総合車両センターに運ばれ、国労郡山工場支部の仲間が東労組の平成採の青年労働者たちとともに闘いぬいた。動労水戸の闘いが郡山にそうやって結びついたことはとても大きなことだと考えています。
 国鉄1047名解雇撤回闘争も、JRの外注化や被曝労働に反対する闘いも、原発いらないって闘いも、根っこは一つ。福島県では震災や津波で直接亡くなった人よりも「震災関連死」のほうが上回りました。由々しき事態です。消費税増税で負担は大きくなるし、政治家がやっていることは被災者や被曝労働を強いられている労働者の思いを逆なですることばかり。だから職場でも地域でも街頭でも訴えていきたい。
 門馬 いわきと福島の現状は3・11以降、何も変わってない。

 あきらめない忘れられるか

 門馬 原発事故による被害はまだまだ終わってないし、これからなんです。なのにだんだん風化させられようとしている。3・11行動が掲げている「あきらめられるか、忘れられるか、福島の怒りはおさまらない」というのは、まさにおれ自身の思いです。福島の怒りは全然おさまっていない。
 だからあらためて原点に立ち返って「原発はいらない。そのためにみんな一緒になってやっていこう」というメッセージをいわきから発信していきたい。
 川俣 毎週金曜の官邸前行動や特定秘密保護法に反対する行動のように、労働者民衆の声が結集するのを安倍政権は恐れている。だからこそわれわれはそういう正論を訴えていく。
 動労水戸といわき合同ユニオンが国労郡山工場支部、さらに全国の仲間とつながるのが2・23いわきと3・11郡山市総合体育館です。全国の仲間のみなさん、ぜひ集まってください。

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【要項】2・23怒りのいわき行動
 政府・東電の責任逃れ、常磐線竜田延伸、被ばく強制――もう許さない!
 2・23怒りのいわき行動
 2月23日(日)午後2時開会
 集会後デモ出発
 ラトブ6階(いわき駅南口徒歩1分)
 主催 NAZENいわき

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週刊『前進』(2618号8面2)(2014/02/03 )

 星野さん解放2・9渋谷デモへ

 都知事選を星野奪還の力にB

 ファシストや日共との激突

 都知事選決戦は終盤に入り、いよいよ白熱の度を加えている。鈴木たつお候補の主張は怒れる全都民の心を激しくとらえている。都知事選決戦に一切を投入し、新自由主義攻撃の破綻の中で改憲と戦争に突進する極右・超反動の安倍政権を打倒し、現代革命の勝利を切り開こう。都知事選決戦は『現代革命への挑戦――革命的共産主義運動の50年』と「革共同政治局の2014年1・1アピール」に基づく革命への挑戦そのものだ。鈴木たつお氏を押し立てて、渾身(こんしん)の決起で闘い、2010年代中期大決戦の突破口を切り開こう。
 世界大恐慌と3・11情勢のもと、帝国主義の階級支配が破綻するなかで闘われる今回の都知事選は「1930年代型」の階級闘争の様相をもつ一大権力闘争に押し上げられた。フクシマの怒り、オキナワの怒り、青年労働者の怒りが燃え上がり、新自由主義・安倍政権への怒りが沸点に達している。労働者人民の怒りの決起に恐怖するスターリン主義や体制内勢力は、帝国主義の救済者としての姿をあらわにし、労働者階級の闘いの圧殺者として登場している。帝国主義国家権力はファシストの暴力を労働者階級に差し向けてきた。
 日帝・安倍政権と真っ向から対決し、ファシスト、スターリン主義との激突に勝ちぬき、2月9日の投票日に向かって火の玉となって闘おう。
 1千万都民を対象に100万人を獲得する都知事選決戦は、星野闘争勝利の全展望をかけた闘いである。昨年12・1星野全国集会で確立した「階級的労働運動を基軸に100万人規模の決起をかちとる」方針の実践そのものである。この都知事選決戦に勝利し、星野文昭同志奪還へ巨大な展望を切り開こう。その最大の鍵は証拠開示大運動である。
 昨年末の三者協議において、33枚の写真ネガの開示勧告をかちとった。これは、弁護団の闘いと一体となって繰り返したたきつけた東京高裁包囲デモや、全証拠開示大運動が東京高裁・東京高検をぎりぎりと追いつめてかちとった勝利である。この上に、検察がいまだに隠し持つすべての証拠を開示させよう。
(写真 鈴木たつおさんを都知事にと訴える星野暁子さん)

 多くの弁護士が鈴木氏推薦

 全証拠開示大運動に賛同している弁護士の多くが都知事候補の鈴木たつお弁護士の推薦人になった。これは、全証拠開示大運動が国家権力と闘ってデッチあげを暴いていく力ある運動として巨大なものに発展することへの期待であり、同時に全証拠開示運動が広範な労働者人民と結びついてダイナミックに発展する可能性をもっていることを示している。
 全証拠開示を求める署名を全国で圧倒的に集めよう。この署名活動は、正義や人権を無視する新自由主義との闘いであり、闘う労働組合を再生させ、地区党を建設する闘いそのものである。
さらに、日帝・国家権力、徳島刑務所は、39年にわたる星野同志の不屈・非転向の闘いが労働者階級の怒りと結合することを恐れ、友人面会不許可、手紙の墨塗り、年賀状の定型文強制など外部交通権を侵害する攻撃を激化させている。また、暖房のない極寒の獄中で湯たんぽ、ポケットカイロを使わせないなど、「受刑者」の生命・健康・生活を顧みない攻撃を続けている。このなかで星野同志は日々、労働者階級との団結を築き、不屈に闘っている。
 1月18日、全国26番目となる「いわて星野さんを救う会」が結成された。昨年、北東北で最初の絵画展を盛岡で成功させた上で、「世論を盛り上げ、国家が星野さんを解放せざるを得なくなるまで運動を続けたい」と、救援会を立ち上げたのであり、すばらしい勝利である。
 18日には広島、26日にはみやぎで総会と集会が大成功した。動労水戸は19日、第32回定期大会で「国鉄決戦の勝利で、無実の星野文昭さんを取り戻す決議」を上げた。2014年冒頭からの大きな前進の上に、都知事選決戦を全力で闘い、巨大な飛躍をかちとろう。
さらに、2・9渋谷大デモを大爆発させよう。星野同志が1971年闘った渋谷の地に星野奪還の声をとどろかすのだ。都知事選投票日、その勝利と一つの闘いとして代々木公園ケヤキ並木に総結集し、デモにうって出よう。(連載おわり)
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【要項】2・9星野さん解放・渋谷大デモ
 2・9星野さん解放・渋谷大デモ
 2月9日(日)午後2時 集会
 午後3時20分 デモ出発
 代々木公園ケヤキ並木集合
 共催 全国労組交流センター/星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議

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週刊『前進』(2618号8面3)(2014/02/03 )

 前進社国賠 立会人2同志が証言

 公安警察官 偽証を追及され窮地に

 1月24日、前進社国賠訴訟の第19回口頭弁論が東京地裁民事第1部(後藤健裁判長)で行われた。捜索に立ち会った2人の同志と違法・不当な捜索・押収を行った公安警察・長谷山忠男への証人尋問が行われた。
 前進社国賠訴訟は、2009年10月16日の法大闘争に対して警視庁が東京都公安条例違反をデッチあげて2学生を逮捕し、それを口実に同月23日に前進社を捜索し、電磁的記録媒体1223点を含む1418点もの違法な押収を強行した警視庁と裁判所を弾劾する裁判闘争である。
 警視庁公安部は、前進社捜索にあたって大量の記録媒体を手当たり次第に押収することを決め、立会人の抗議を暴力的に圧殺するために従来の3倍以上の機動隊員を動員して違法・不当な捜索・押収を強行した。押収物はすべて公安条例違反容疑と関連性のない物である。この違法捜索を隠蔽(いんぺい)するため、警視庁は立会人の「証拠隠滅の可能性」をデッチあげた。「証拠隠滅の可能性」を口実に、容疑と関連しない物を押収した。断じて許されない。
 長谷山は、捜索責任者の警部・川島勇二から「証拠隠滅の可能性があるので記録媒体の内容を確認せずに押収してもよい」と指示があったとうそを言い、長谷山自身も「立会人による証拠隠滅の可能性が高いと判断した」とうそをついた。だが、立会人が警察の捜索中に証拠隠滅したことはこれまで一度もないし、捜索中に川島が上記の指示をした事実もない。
 立会人が不当な押収に猛然と抗議したが、長谷山はこれを「体当たりして捜索の妨害をしたから排除した」と偽証した。また、押収するかどうかの判断は「川島が最終的に行った」とも偽証した。千数百点の押収物について川島ひとりが1点1点判断することは物理的に不可能だ。
 原告と原告代理人、傍聴人は長谷山の偽証を徹底的に弾劾した。後藤裁判長の尋問にも長谷山はしどろもどろとなり、偽証が暴露された。
 長谷山の尋問に先立って、捜索に立ち会った2同志が違法な捜索・押収を弾劾する証言を行った。パソコンに詳しいM同志は、捜索対象となったパソコンや記録媒体の中身についてパソコンを起動して示し、容疑と関連性のない不当な押収を防いできたことを具体的事例を示して証言した。
 ところが09年10月23日の捜索では、従来の捜索以上に容疑と関連性のない物をことさら中身を確認しようともせずに押収したのだ。また単なるアダプターを「ミニSDカード」であるとか、マウスの受信用アンテナを「USBメモリ」として押収するなど、でたらめな押収の実態を暴いた。そしてM同志は、09年10月23日の捜索・押収は秘密保護法や日本版NSC(国家安全保障会議)設置法を成立させ、テロ対策を口実に大量のデータを収集・蓄積して戦争国家へ向かう日帝・安倍政権の改憲攻撃の先取りであると弾劾した。
 続いて、前進社の出版する機関紙誌やビラなどの編集作業をしている部屋の捜索に立ち会ったO同志が証言した。O同志は、長谷山が机の上にあったUSBメモリなどの記録媒体を手当たり次第に違法押収したと証言した。O同志はまた、長谷山に「パソコン担当がいる。中身を確認させろ。関係のない物を押収するな」と抗議したが、長谷山は立会人のO同志の当然の抗議も無視して押収を強行したと証言した。最期にO同志は、押収品目録の記載に関しても、押収物を特定できない包括的な記載だった、目録と押収物との確認すらしない違法・不当な押収だったと暴露・弾劾した。
 最後にO同志は、警視庁公安部による政治弾圧を弾劾した上で、それが裁判所の令状をかざして行われていると、裁判所の責任をも追及した。
 次回口頭弁論は2月28日午後1時20分。捜索に立ち会った同志と公安警察官の尋問が行われる。傍聴に駆けつけよう。

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