北海道 国鉄集会 安全崩壊を許さず闘う 成田さん、小玉さん迎え決意

週刊『前進』06頁(2621号02面02)(2014/02/24)


 北海道 国鉄集会
 安全崩壊を許さず闘う
 成田さん、小玉さん迎え決意

(写真 JR北海道の安全崩壊を弾劾する成田さんの発言に参加者が聴き入る【2月16日 札幌市】)

 2月16日、札幌市で2・16北海道集会が開催され、国労原告団・旭川闘争団の成田昭雄さん、秋田闘争団の小玉忠憲さんを迎え、30人が参加しました。集会は「あの日を忘れるな!27年目の『2・16』」「国鉄労働者1047名の解雇撤回!」「新10万筆署名で最高裁決戦に勝利しよう!」を掲げ、韓国鉄道労組を始めとした熱烈な連帯アピールを受けて開催されました。
 集会の始めに、国鉄闘争全国運動・北海道の呼びかけ団体である自交総連北海道地連の堀川委員長と札幌圏連帯労組の堀井委員長があいさつ。堀川さんは「不当労働行為を認めさせ、解雇を撤回させるために呼びかけ団体になった」「労働条件の悪化は国鉄分割・民営化から始まり、さらに今、資本家は解雇の自由を広げようとしている。これを労働者は許すわけにはいかない」と発言。堀井さんは「多発しているJR北海道の事故は国鉄分割・民営化、労組つぶしに原因がある」「横暴が目に余る安倍政権は戦争に向かっている。打ち倒さなければならない」と訴えました。
 国労原告団の小玉さんは、昨春以降の国鉄闘争の前進を、①外注化・強制出向を阻止した国労郡山工場支部の闘い、②動労水戸と郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いを中心に紹介し、国鉄決戦を軸とした労働者階級の闘いが参院選での山本太郎氏の当選から鈴木達夫氏の都知事選への挑戦という情勢を切り開いていることを報告しました。また、9・25判決を頂点に国鉄改革法体制に風穴が開き、JR北海道問題で分割・民営化体制の矛盾が爆発している中で、体制内労働運動をのりこえ打倒する展望が切り開かれていることを強調し、「あらゆるところで動労千葉労働運動の路線で闘おう」と訴えました。
 成田さんは「JR南千歳駅構内の1、2番線のレールに考えられないような欠陥があるのがひと目で分かった」と、国鉄時代の技術水準も安全を保証するモラルも失われたことを弾劾し、「今すぐにでも現場に戻って安全回復のために働きたい」と語り、会場の誰もが感動を覚えました。
 基調報告は自交総連SK交通労組委員長の河野晃興さんが行いました。「JR北海道の安全崩壊の核心は、保線、検修など有機的に結合して初めて成り立つ鉄道の業務がバラバラになっていることにある。それをもたらしたのが国鉄分割・民営化、外注化だ」「JRの安全崩壊も福島原発事故も非正規職化もみんなつながっている」と提起。さらに「金銭和解するからといって『分割・民営化が正しかった』とまで言うべきでない、という危機感からこの運動が立ち上がった」「動労千葉が団結して分割・民営化に対決したのに対し、国労が闘えなかったのは、井手文書にあるように組合幹部が敵に取り込まれていたからだった」「動労千葉の闘いの教訓と交流があって韓国で鉄道民営化反対の闘いがゼネストへと爆発している。労働組合の団結した闘いがあって大衆的な支持が集中している。これをめざそう」と訴えました。
 最後に合同労組の道南ユニオン、タクシー労働者、自治体労働者からの決意表明を受けて、前日の札幌駅での街頭署名に続き、翌日のJR職場への朝ビラ、国交省北海道運輸局とJR北海道への申し入れ行動、今月下旬の韓国鉄道スト連帯行動の行動方針を確認し、集会宣言を採択しました。
 国鉄闘争全国運動・北海道はこの集会で、北海道の労働運動全体に責任をとる決意を示しました。JR北海道の安全崩壊は世界的な注目の的です。韓国鉄道労組は組合員への不当逮捕をものともせず「JR北海道のようにしてはいけない」と民営化反対のストライキに決起しています。
 この集会の成功を新たな出発点に、国鉄闘争全国運動・北海道は「闘いなくして安全なし」「1047名の解雇撤回」を闘い抜き、外注化・非正規化と闘うJR労働者を支援し安倍政権打倒へ闘います。
 (札幌J・S)
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