全原発廃炉!被曝労働強制許すな 生きるため闘う労組をつくろう

週刊『前進』08頁(2622号03面03)(2014/03/03)


全原発廃炉!被曝労働強制許すな 生きるため闘う労組をつくろう
3・11福島行動へ 電通労働者委員会

(写真 作業のため訪れた福島第一原発のオフサイトセンター【緊急事態応急対策拠点施設。大熊町】で、線量計をつけてタイベック【防護服】に身を包むNTT労働者)


 労働者階級の未来をかけて3・11反原発福島行動に立ちましょう。3・11は全国、全世界の反原発の日。鎮魂と闘いの日。福島に立って、未来に向かって社会を変えていこうと、その思いをひとつにする日です。14年の3・11を、あらためて東電と政府の責任をあいまいにせず、すべての福島の怒りを結集する闘いの日にしましょう。

 社会を変える思いを一つに

 1千万人の怒りで安倍を倒す闘いとして闘い抜かれた都知事選決戦の地平で、3・11郡山に総結集しましょう。労働者の怒りを結集し、闘う労働組合をよみがえらせて14春闘を闘いましょう。国鉄決戦と反原発闘争の勝利でプロレタリア革命を切り開きましょう。
 この3年間、福島の闘う労働者は3・11の原点に立ち、住民を分断する「安心・安全」「復興・除染」キャンペーンを許さず、国や東電に闘いを挑んできました。被曝労働拒否で職場の団結をつくり、反原発闘争の中心に労働組合が座って闘い抜いてきたのです。
 3・11から3年。福島の避難者は16万人を超えています。数十万人が家屋を、生活の糧を奪われ、数百万人もの人びとが原発事故により被曝を強いられ続けています。
 福島第一原発の冷却装置はすべて仮設のまま、廃炉作業はまったく進展していません。政府・東電は汚染水流出を居直り、大々的な汚染水の海洋投棄に踏み切ろうとしています。ペテン的な「除染」で放射能汚染地域への帰還を強制し、ゼネコンだけがボロもうけ。まやかしの除染でまた金もうけをたくらんでいるのです。すでに棄てられた福島の人びとは、何もなかったことにするために帰村をせかされています。原発を再稼働し、輸出するために。子どもの甲状腺がんが多発しているにもかかわらず、政府・福島県・御用学者は「放射線の影響とは言えない」としらを切る。メルトダウンした核燃料がどうなっているのかもわからないのに、原発を再稼働し、輸出しようとしているのです。
 JR東日本は「年間20㍉シーベルト以下安全宣言」「原発周辺地域の帰還運動の象徴」としてJR常磐線の竜田駅までの延伸を進め、子どもたちを動員して2月に「ポケモントレイン」を除染作業中の広野駅まで走らせました。子どもたちの命を何だと思っているのでしょうか。

 動労水戸・郡工支部とともに

 帰村の象徴としてある常磐線の延伸に向け、被曝車両の整備が労働者に
強制されました。これに対して動労水戸はストライキに立ち上がり、国労郡山工場支部は防護服を要求して闘いました。動労水戸と国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いは歴史的闘いであり、労働者の階級的魂を揺さぶっています。それは、労働組合の団結の力こそが新自由主義を打ち破り、被曝の現実を根底的に変えていく展望を開くことを明確にし、膨大な原発労働者が生きかつ闘う道を指し示しています。
 こうした闘いは、電話回線と電話交換所を保守しているNTT職場でも同じです。NTT東日本本社は「警戒区域解除の指示が出たから災害復旧作業をしてくれ」と、これまでタイベックス(防護服)を着て作業をしていた地域に、何も気にせず入れと言ってきました。まさに被曝の強制そのものです。除染はまったくされていません。
 「労働環境を本社が調査し安全の確保をしろ」「除染もなされず生活もできないところに電話回線の復旧を強制するNTT本社は許せない」。職場から抗議の声が上がり現場労働者の命を守る闘いが続けられています。
 原発と被曝労働の問題は命のかかった労働組合の課題です。しかしNTT労組中央は、現地で作業する労働者の労働環境についてなんら取り組もうとしません。被曝労働拒否で闘う動労水戸、国労郡山工場支部の闘いに続き職場から闘いを巻き起こして階級的労働運動をつくり出しましょう。

 手当・年金削減と広域異動

 国と県当局、資本が放射能汚染の現実を押し隠し被曝を強制することと労働者への賃金破壊の攻撃は一体です。新自由主義に協力する連合・NTT労組中央を打倒し、闘う労働組合をつくり出すことが絶対必要です。
 NTT資本は昨年、「特別手当制度の見直し」と「企業年金制度の見直し」を提案し、労資決着が強行されました。
 特別手当の見直し=削減は、これまでの50歳退職・再雇用制度を廃止し65歳まで「働き続けられる制度」の確立と一体で打ち出されました。新たに設定された資格賃金と加給の合計が現行を上回らないようにし、賃金カーブを下げて浮いた分を60歳超の賃金分に回す。NTTは、これまで労働者に払っていた60歳までの賃金(生涯賃金)分で65歳までこき使うというのです。一時金・退職金にも大きく響き、50歳代では年収100万円近い賃下げとなります。
 さらに「流動手当の創設」が盛り込まれました。「柔軟かつ効果的な人員配置を図っていく必要」から流動手当を創設するとして、採用された県の外にまで広域異動をどしどし進めるということです。労働者にとっては生活と未来にかかわる大攻撃です。
 加えて、NTT労働者9万人に対して確定給付型年金から確定拠出型年金への転換が労資の合意のもとで強制されようとしています。これまでの年金給付金額が保障されていた制度(確定給付)から、年金として賃金から天引きされる金額のみが決められ(確定拠出)、いくら給付されるかは資金運用の結果次第で何の保障もない(最悪の場合はゼロ)制度への大転換です。こんなものは年金でも何でもない。労働者からとことんむしりとって、最後は放り出す究極の新自由主義攻撃です。許せません。
 国鉄分割・民営化と同時に進められてきた電電公社民営化と分社化・子会社化の大攻撃で、NTT労働者は出向から転籍、広域異動の攻撃にさらされ「自主退職」へと追い込まれてきました。そして職場はどんどん非正規職に置き換えられました。JRとともに、NTTこそ非正規職が全労働者の38%に達し、貧困と過労死の社会をつくり出した新自由主義の最先端企業なのです。
 この新自由主義が大破綻と崩壊に行き着いています。JR北海道の安全崩壊問題こそその最たるものです。

 NTT労組を組合員の手に

 国鉄分割・民営化に反対して2波のストライキを闘い、解雇撤回を貫いてきた動労千葉の闘いの原点は反合・運転保安闘争路線です。事故の一切の責任は合理化を進める当局・資本にあるとして現場労働者を守り抜いてきた動労千葉は、第2の分割・民営化攻撃と言うべきJRの全面外注化阻止・非正規職撤廃の闘いを不屈に貫いています。
 動労千葉の外注化・非正規職化絶対反対の闘いと反合理化・運転保安闘争路線こそ、労働者が誇りを取り戻し、階級的団結を打ち固めて新自由主義と闘う勝利の路線です。こうした闘いが労働者の職場を守り、資本の攻撃を打ち破るのです。
 大恐慌と大失業、争闘戦の激化と戦争の情勢が深まり、新自由主義の破綻と崩壊で労働者は生きていくことすらままなりません。闘わなければ賃金破壊と雇用破壊、団結破壊で貧困と過労死を強制されてしまいます。
 14春闘に総決起し、闘う労働組合を現場労働者の手に奪い返そう。国鉄決戦と反原発決戦で安政権を打ち倒そう。

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