首都圏学生企画 杉井医師招き講演会 3・11福島行動'14へ決意

週刊『前進』08頁(2622号05面03)(2014/03/03)


首都圏学生企画
杉井医師招き講演会
3・11福島行動'14へ決意

(写真 福島の健康被害の現実を語る杉井医師の話に多くの学生が聴き入る)


 2月20日、ふくしま共同診療所の杉井吉彦先生の講演会が首都圏学生の企画として行われ、飛び入りを含む多くの学生の参加で大成功しました。
 講演会ではまず、福島第一原発事故とは何だったのかということ、そして原発とは「地上に置かれた原爆」であることを明らかにした上で、福島の子どもの甲状腺がんの問題が話されました。
 「いま問題になっている甲状腺がんの問題は、ほんの氷山の一角にすぎない。甲状腺がんがわかりやすかったのは、チェルノブイリで唯一、増えたというのをWHO(世界保健機関)が認めたから。なぜ認めたかというと、事故後に生まれた子どもとそれ以前に生まれた子どもでものすごい差ができてしまったから。甲状腺がん以外でも白血病とか白内障とか、チェルノブイリで全部わかっている。肝心なのは、どの放射性物質がどれぐらい出たのか。日本ではまったく発表されていない。ヨウ素131やセシウム、ストロンチウムがどれだけ出たのか。わかるはずなのに総量を出さない。出さないのに『チェルノブイリより少ない』と言い続ける。それで安倍首相は『健康被害はこれまでもこれからも出ない』なんて言っている。こんなことは医者だったら絶対に言えない」
 さらには鈴木真一(福島県立医大教授)や清水修二(福島大学元副学長)、神谷研二(福島県立医大副学長、広島大原爆放射線医科学研究所長)ら御用学者による内部被曝の無視抹殺に対する怒りを語り、ふくしま共同診療所がこうしたものと対決するためにつくられたこと、今後も闘い抜くためにあらためてふくしま共同診療所の存在が決定的に重要であることが訴えられました。
 杉井先生は、今も仮設住宅で暮らすことを余儀なくされている人たちにもふくしま共同診療所が呼びかけを行っていることを話し、また福島の新聞に載った「子どもを地獄に連れて行く気か」という投書を紹介し、安倍政権のやろうとしている原発再稼働と東京オリンピックを怒りを込めて弾劾しました。
 講演後に活発な質疑応答が行われ、参加者全員が3・11反原発福島行動への参加、ふくしま共同診療所を守り発展させる闘いを決意しました。
 最後に法大文化連盟委員長の武田雄飛丸君が御用学者弾劾と不当処分撤回のアピールを行い、3月7日の処分撤回裁判と3・14法大弾圧8周年デモへの結集を呼びかけ、企画を締めくくりました。
(学生・N)

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