民営化反対へ団結しよう 11・3国際連帯集会の発言から

週刊『前進』06頁(2657号02面03)(2014/11/17)


民営化反対へ団結しよう
 11・3国際連帯集会の発言から


 11月3日に千葉市で国際連帯集会が11・2労働者集会と一体で開催されました。海外からの4人の発言の要旨を紹介します。このほかに韓国民主労総から事務金融共同組合のミンギョンシン業種本部長と希望連帯ケーブル放送非正規支部のカンソンドクさんが発言しました。(編集局)

闘い続ければ必ず勝利する 
全国鉄道労組ソウル地方本部 オムギリョンさん

 同志の皆さん! 資本の危機を突破するための新自由主義の攻撃は相変わらず進行中です。パククネ政権は、鉄道を分割し民営化させようとする計画を持ち、それを暴力的に押し通しています。私たち韓国の鉄道労働者はこれに対抗して昨年冬、23日間のストライキを闘いました。
 しかし長期間のストライキをやったんですが、残念ながら分割・民営化攻勢を押しとどめることはできませんでした。
 ストライキの結果、指導部をはじめ181人が解雇され、400人あまりが重い懲戒処分を受けました。弾圧はここで終わらず、数百億ウォンの損害賠償訴訟と組合費差し押さえと続きました。
 弾圧が続いている中にもかかわらず、この春には現場からストライキを決意して鉄塔に登って高空篭城(ろうじょう)を闘いました。しかし結果を出すには私たちの力と連帯が不足したと考えます。私たちは今、新しい闘いを進めるために準備をしています。
 かえりみると、韓国で新自由主義攻勢が本格化された十数年間、鉄道労働者は民営化に反対し、休むことなく闘ってきました。パククネ政権のもとで一度のストライキで民営化攻撃をやめさせられませんでしたが、私たちは失敗したとは思っていません。最も大きな成果は国民から広範囲な民営化反対の支持を獲得したことであり、同志の皆さんと連帯することができたことです。
 闘いを放棄しなければ必ず勝利すると確信しています。特に国際交流、国際連帯の重要性をあらためて実感し、これを積極的に実践していこうと思います。国境のない資本に対抗して、私たち労働者民衆が連帯して団結しないならば、私たちは永遠に奴隷の身分になるでしょう。
 この連帯の闘いを忘れずに継承して、韓国と日本の労働者民衆がともに勝利する闘いをつくっていきましょう。
 トゥジェン(闘争)!

民間委託中止し直接雇用を 
公共運輸労組・連盟地方自治団体協議会副議長 ファンビョンチュンさん

 韓国における非正規職に関連して少しお話し申し上げます。普通、町の住民の方たちが捨てるごみの収集を、地方自治体が責任をもってやることなく、民間に委託して民間の労働者に背負わせています。
 私は京畿道(キョンギド)で清掃労働者をやってます。ここの清掃労働者はみんな民間委託された中で非正規職で仕事をしています。労働者の雇用条件は非常に悪いです。民間委託反対と直接雇用を叫び闘争する労働者によって、一部の地方自治体では直営に転換するところがありますが、まだ大部分の地方自治体では、予算削減を主要な根拠に、民間委託を脱せないというのが実情です。
 民間委託された業者のもとで働く労働者は、普通の公務員労働者や自治体労働者に比べて、労働条件はものすごく劣悪です。民間代行業者の賃金搾取と賃金操作の法体系は、結局労働者の処遇と労働条件を悪化させて労働者の作業能率低下と労災増加につながり、これが市民の不便に直結します。私たちはこのことを訴えて反対しています。
 公共運輸労組・連盟地方自治団体協議会の労働者は、既存の廃棄物の収集運搬外注サービス民間委託企業などを直営化または公営化しなければならないと主張して闘争しています。それがもっとも大きな闘争課題です。
 このような問題を解決していくために、万国の労働者が社会全般の問題を国際的問題としてともに調査し、考え、討議を通じて安全な社会、安全で平和な世の中をつくっていくために一緒に協力して、闘っていきましょう。トゥジェン!

組合員とつながり権力奪取 
ロサンゼルス統一教組(UTLA)副委員長 セシリー・マイアトクルスさん

 教育の民営化に反対し、力強く団結して闘う姉妹兄弟の皆さん、こんにちは!
 企業のための教育改革を進める人たちは、教職員が教室の中で使用する本物の評価モデルをおとしめ公立学校を破壊しています。テストの点数で教師をたたき、公立学校を乗っ取り、民衆から金をしぼり取る「金もうけ」の道具に変えます。
 テストは企業の教育改革モデルの柱です。テストは時間をつぶすだけで、子どもから物事を学習する時間を奪います。2009年以来、教育民営化の続行で、利益優先のチャータースクールの多くが公立学校を駆逐しつつあります。
 前のUTLAの委員長はこれに対して闘おうとしませんでした。私たちはUTLAの活動の沈滞について組合員に話し始めました。私たちは「ロサンゼルスの生徒にふさわしい学校づくり(SLSD)」という草の根組織を立ち上げました。ベティー、アーリーンおよびフアンを含む15人の活動家の小集団で、UTLAの将来を見据えた、綱領や実行計画をつくる作業にとりかかりました。組合員一人ひとりとの会話が一切のかぎでした。孤立し、無関心で、見放されている、と感じている組合員たちと関係をもつ必要がありました。
 今年5月に私たち「ユニオン・パワー」は大勝利をかちとりました。7人の執行部全員と27人の執行委員を当選させたのです。私たちは7月1日に就任し、組合員たちは今まで疎外されていた組合活動や交渉力においても、組合内外の活動、政治的行動においても力を持つため団結した行動に立ち上がるようになりました。
 道のりは長いですが、「ユニオン・パワー」のメンバーは、組合員と喜んでこの道を歩みます!

ダラ幹執行部と対決しピケ
ベルリン都市鉄道民営化反対行動委員会 ラーベン・ブロンシュタインさん

 ドイツ機関士労組は現在ストライキを闘っています。本質的には資本と労働者の闘いですが、ここで大事な問題はダラ幹という腐敗した労働組合執行部の問題です。
 現場の労働者の要求は5%の賃上げ、週37時間労働制と、1就業単位において運転台に乗る時間を最大限7時間にすることです。
 しかし、機関士労組の中央執行部にとって大事なポイントは、自分たちの立場を守ることであって、資本と政府に自分たちをパートナーとして認めてもらうことです。
 ドイツ機関士労組にあっては、ダラ幹の執行部が階級的闘争の立場に立って闘う労働者に対して、組合から締め出すことも始めました。
 しかし、ベルリンでは私たち行動委員会の仲間を先頭にしてベルリンの東駅においてピケを張り、デモ行動をやり、駆けつけてくれた方々と討論を深めています。
 ダラ幹ではなく、現場の労働者が自らの力と団結にもとづいて闘いを進めることが必要です。
 ベルリン都市鉄道の民営化、破壊、売り渡しに対し、現在そこで働く労働者の過半数が民営化反対の声をはっきりと上げています。現在、会社は駅で働く240人の労働者から仕事を奪って、この仕事を運転士の業務に加えようとしています。これが私たちの直面している問題で、これと闘わなければなりません。

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