闘いは進む 青年の職場から 医療福祉 職場闘争が実を結び、同僚と11月集会に参加 関東 大空 茜

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週刊『前進』06頁(2657号02面04)(2014/11/17)


闘いは進む 青年の職場から
 医療福祉 職場闘争が実を結び、同僚と11月集会に参加
 関東 大空 茜


 私は特別養護老人ホームで看護師をしています。2000年の介護保険制度開始以降、介護は金もうけの対象とされ、社会福祉法人でさえもブラック企業並みの労働条件です。労働組合をつくればすぐに仲間ができるかと思いきや大間違い。「茜さん、頑張って!」と仕事上の不満や相談をもちかける職員はたくさんいるものの、なかなか組合に入って一緒に闘うところまで届かず、反合理化・安全闘争を地道に重ねてきました。
 足かけ8年。ようやくこれまでの活動が実を結び、今年の11月集会には多くの同僚と一緒に参加できました。本当にうれしかったです‼
 中でも夜勤の申し送りに対するサービス残業代を過去2年間にさかのぼって支払わせたことは「団結して闘えば会社を動かすことができる」と具体的に証明・実感できた画期的な勝利でした。
 昨年夏に「夜勤に関するアンケート」を行い、介護士から「夜勤者が終業時間の後に申し送りをしているが残業代が支払われていない」という声があがり、11月の団交で「過去2年間にさかのぼって残業代を支払え」と要求しました。支給に至る過程で会社はさまざまなうそをついて支給を拒みました。しかし組合はそのひとつひとつを現場の闘いで見破り粉砕し、支給にこぎつけました。
 例えば「夜勤者全員に面接をしたが、残業代を申請したい人はいないと聞いている」という回答に、夜勤者全員に面接されたかを確認しうそであることを暴き会社を追及しました。また「誰が面接したのか?」の問いに「リーダー」と回答したことについて、リーダー全員に面接をするよう依頼されたのかを確認しその事実がなかったことを追及しました。
 最も重要なことは夜勤者全員が連名して「残業代の集団申告署名」を提出したことです。会社に名前を出すことに躊躇(ちゅうちょ)した職員もいたと思います。しかし一人ひとりに話をして全員が署名・捺印(なついん)してくれました。この署名で「『残業代を申請したい人はいない』という言い逃れを絶対に許さない!」という力関係をつくり、ここから大きく動き出しました。支給額は入職年数や夜勤回数にもよりますが、数千円〜4万円台に至る方もいたそうです。給料明細を見て「うれしいっすね〜」と満面の笑みを見せてくれた介護士の顔は一生忘れません。(涙)
 そしてこの間職場で闘ってきたさまざまな反合理化闘争を武器に11月集会を呼びかけたところ、10人を超える職員がチケットを購入して下さり、そのうちの多くが集会に参加してくれました。「あれだけ頑張ってくれたからチケットくらい買いますよ〜」と言ってくれた時は、8年間つらいこともいっぱいありましたけどあきらめずにやってきてよかったと思いました。来年は組合旗を持って参加できるように、これからの1年間もますます頑張ります!
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