革命軍の2015年アピール 非合法・非公然体制の強化・飛躍で中期階級決戦を労働者と共に闘う 鷲島輝充

週刊『前進』06頁(2668号04面01)(2015/02/09)


革命軍の2015年アピール
 非合法・非公然体制の強化・飛躍で中期階級決戦を労働者と共に闘う
 鷲島輝充


 世界大恐慌は「恐慌の中の恐慌」に突入した。帝国主義と大国による侵略戦争―世界戦争が始まった。日帝・安倍政権は昨年7月1日、クーデター的に集団的自衛権行使の閣議決定を行った。日本を世界中どこでも戦争ができる国にしようとしている。戦争と改憲への絶望的突進だ。資本の利益を第一にする安倍の戦争政治に労働者階級は怒っている。その怒りは全国に充満している。ブルジョア的議会制度の枠内で抑えつけられていた労働者階級の怒りは、今や臨界点を超えた。2015年は確実に、1917年ロシア革命を引き継ぐ2010年代中期階級決戦のドラスティックな過程になる。反帝国主義・反スターリン主義の旗のもと、大恐慌・戦争をプロレタリア世界革命に転化しよう。何よりも労働者階級を組織化し、それと並ぶ非合法・非公然体制の圧倒的飛躍をかちとろう。年頭にあたって、革命軍の戦闘性みなぎる決意を全世界の労働者人民のみなさんと同志に送ります。

3大決戦の全領域での歴史画する激闘と勝利

 2014年は〈国鉄決戦、改憲阻止・反原発闘争、革命的選挙闘争〉の3大決戦の全領域において果敢に闘いぬいた。
 第一に、国鉄決戦で1047名不当解雇撤回、原職復帰を闘い、年内最高裁判決を阻止した。動労千葉は、組織絶滅攻撃をかけてくる資本・当局と完全に対峙し、10・1JR外注化阻止のストライキを断固闘いぬいた。JR本体の労働者と千葉鉄道サービス(CTS)の非正規の労働者とが合流した。
 動労水戸は国労郡山工場支部とがっちりスクラムを組んで、被曝労働反対と外注化阻止を一体的に闘いぬいた。その中で、ついに郡山工場で動労千葉、動労水戸とともに闘う階級的主流派が登場し始めたのだ。今それは「動労総連合を全国に」の大奔流になろうとしている。そしてその勢いが11・2労働者集会の大成功へと結実し、さらに労働者国際連帯の豊かで力ある発展を切り開いた。
 第二に、「7・1閣議決定」に対し、8・17日比谷集会を戦闘的に闘いぬき、即座に反撃を開始した。「戦争か革命か」を問う「8・17日比谷宣言」を発した。
 第三に、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会が非妥協・不屈に闘いぬき、解雇撤回・原職復帰の大勝利をもぎりとった。非正規労働者に「団結して闘えば勝てる」という大きな希望と展望を与えた。
 第四に、公安警察を摘発・粉砕した京大全学自治会同学会と全学連の闘いは、帝国主義侵略戦争を阻止する学生の団結の力を示した。さらに、無実の星野文昭同志の奪還のための闘いが、全国で闘いとられただけでなく、世界の労働者階級の願いを集約して前進した。
 第五に、こうした「胸のすくような進撃」の数々は、安倍政権を解散・総選挙に追い込み、ついに打倒した。安倍・自民党は、小選挙区マジックと公明党との腐りきった結託で291議席を獲得した。しかし、このことは階級対立の非和解性を鮮明にし、ブルジョア議会が「おしゃべり小屋」でしかないことをはっきりさせた。安倍政権は崩壊の過程に突入した。
 革共同は労働者階級の代表として鈴木達夫弁護士を押し立て、この衆院選決戦に断固決起した。全国の党と階級の総力を結集して選挙戦を一個の蜂起戦としてやりぬき、勝利した。ここでの教訓はくめども尽きない。これをもって2015年の激闘の幕を切って落としたのだ。

大恐慌の深化と争闘戦が世界戦争危機を激成

 大恐慌が「恐慌の中の恐慌」に突入する中で、ウクライナ・東欧、イラク・シリア・中東、そして東アジアという世界の3正面において世界戦争の危機が激化している。とりわけその最大の火点が東アジアの朝鮮半島だ。
 こうした中ですでにウクライナをめぐる米欧・ロシア間の争奪戦争が火を噴き、ロシアを国家存立の危機に、そしてEUを解体的状況にたたき込む、後戻りのない戦争へと激化しつつある。また、米帝は中東支配の危機ゆえに「イスラム国」壊滅を叫んでイラク・シリア侵略戦争にのめり込んでいる。それがムスリム人民の怒りを反動的にゆがめられた形で爆発させ、ヨーロッパ、日本を戦場に引き込んで中東大動乱と世界戦争危機へと進んでいる。
 日帝のアベノミクスの大破産は大失業・貧困を生み出し、日本労働者階級の怒りは沸騰点に達している。戦争・改憲と原発再稼働、「岩盤規制撤廃」を掲げて階級戦争に突き進む安倍を労働者の団結した力と決起で絶対に打倒しよう。
 総じて帝国主義の新自由主義攻撃が総破産し、世界大恐慌・大失業の世界戦争への転化が始まっている。この過程は、全世界で巨万のプロレタリアートが反乱し、革命の炎を燃え上がらせる過程だ。中国プロレタリアートは中国スターリン主義の圧政と新自由主義的政策のもとで確実に階級意識を獲得し、団結して反撃に立ち上がり、体制を揺さぶり続けている。新自由主義的帝国主義は、ソ連・東欧スターリン主義の歴史的破産・崩壊を「資本主義の勝利」とうそぶき、労働者人民の犠牲の上に延命し続けてきた。しかし、その虚偽も通用せず、プロレタリア世界革命によって打倒される日が目前に迫っている。

国家権力の治安弾圧を学生運動を先頭に粉砕

 日帝国家権力中枢は2014年、階級的労働運動を根絶しようとして卑劣な弾圧を何回にもわたって仕掛けてきた。しかし、これらはすべて闘う労働者・学生の原則的な闘いによって粉砕された。とりわけ、京大に潜入しスパイ活動を展開していた公安警察が、闘う京大生に摘発・捕捉され、徹底追及を受け、ほうほうの体(てい)で逃げ帰ったことは、痛快極まりない事態だ。
 労働運動や学生運動の監視・弾圧のために労働者人民から取り立てた血税を湯水のように使っている公安警察に対して、まったく正当な反撃がたたきつけられたのだ! 大学をめぐる公安警察との闘いは戦争阻止の闘いそのものだ。
 この学生の闘いの中に、労働者人民と革共同が敵権力や反革命に対する徹底非妥協の闘いを50年を超えてやりぬいてきた伝統が脈々と息づいている。このことを革命軍はがっちりと確認し、これと一体となって防衛戦争と非合法・非公然体制を強化する闘いに日々勝利して闘い続けた。
 2010年代中期階級決戦に突入し、世界的な革命情勢が到来している。この情勢に対応した革命党の3大義務の闘いとして、革命の宣伝・扇動、革命的大衆闘争の爆発と並んで非合法・非公然体制の強固な確立が求められている。それは、階級的労働運動の爆発・組織化と完全にひとつのものとして相互促進的に建設されていく。そして今、この闘いは、現代革命の成否がかかった必須不可欠の闘いとなっている。
 革命情勢の到来に追いつめられた敵権力による労働組合への弾圧、労働運動の根絶、革命党を一網打尽にする攻撃と闘い、これを打ち破って絶対に勝利しよう。職場での闘いを軸に、労働者が国家の暴力装置を打ち破って一斉武装蜂起へと上りつめていく闘いとして、非合法・非公然体制を6千万労働者の総力と英知を結集し構築していこう。
 昨年、日本共産党が全面賛成し成立した「国際テロリスト財産凍結法」は「新自由主義下の新たな破壊活動防止法」である。特定秘密保護法の施行、新捜査手法導入や無制限の盗聴、4度目の「共謀罪」法案の国会提出―成立もたくらまれている。
 革命軍は、これらによる戦時弾圧を粉砕するために結成された「現代の治安維持法と闘う会」の大衆的闘いと一体となって、非合法・非公然体制の強化をもって全党の最先頭で日々勝利し続ける。党と労働組合の一体的建設の土台となって断固闘いぬく。
 労働組合と革命党のこうした闘いがある限り、日帝・安倍は戦争を遂行することなど絶対にできない。日帝国家権力中枢はこの点で激しいいらだちと危機感を募らせている。
 デッチあげ弾圧や指名手配攻撃を何十年にもわたって打ち破ってきた闘う労働者と革共同の闘いの蓄積は、労働者階級が必ず勝利するという揺るぎのない確信を生み出している。この確信は、いかに猛烈な弾圧が吹き荒れようと、それを打ち破ってプロレタリ世界革命へと驀進(ばくしん)する原動力だ。階級的労働運動の発展の中で非合法・非公然体制を生き生きと強化していこう。

大恐慌・戦争を革命へ全同志と心をひとつに

 2015年は2010年代中期階級決戦への本格的突入の年であり、階級闘争の大激動と大躍進は不可避である。
 第一に、「動労総連合を全国に」の国鉄決戦を基軸とする闘い、これに連なる公務員決戦を全力で闘い、階級的労働運動派の拠点を無数につくりだそう。国家機構の内部に反戦勢力を抱え込んだままでは戦争はできない。安倍が公務員労働運動を心の底から憎み、つぶしにかかっているのはそのためだ。ここで絶対に主流派となって勝利しよう。2月国鉄集会―15春闘︱3月ダイヤ改定・全面外注化阻止決戦に勝利しよう!
 第二に、安保・戦争・改憲国会粉砕へ闘おう。安倍の「戦後70年首相談話」攻撃を粉砕し、5〜6月安保国会決戦の勝利へ、青年労働者・学生を先頭に躍り込もう。日帝は、原発再稼働を、フクシマの被曝と帰還強制への怒りを圧殺して強行しようとしている。これを許さない3・11反原発福島行動に総決起し、全原発廃炉をかちとろう。
 第三に、革命的選挙闘争の最重要の闘いとして4月杉並区議選勝利へ総決起しよう。新たな労働者の党を求める杉並の労働者とともに闘おう!
 第四に、星野再審闘争に全力をあげ、奪還の決定的勝利の年としよう。
 第五に、安倍の戦争・改憲攻撃と真っ向から激突して闘っている市東孝雄さんの農地を守りぬき、三里塚闘争に勝利しよう。沖縄に労組拠点を建設し、辺野古新基地建設を断固阻止しよう。
 第六に、国鉄分割・民営化の最大・最悪の先兵であるJR総連カクマルを解体する闘いをさらに推し進めよう! カクマルはJR総連内の青年労働者の怒りと「動労総連合を全国に」の闘いに完全に追いつめられ、ガタガタとなり、ますます資本の先兵となっている。革命軍は、日帝の手先となったJR総連のファシスト労働運動を絶対に許さない。また、黒田崇拝運動に逃げ込むカクマル中央派の国鉄決戦と学生運動への敵対を粉々に打ち砕く。カクマルによる本多延嘉革共同書記長(当時)の虐殺「3・14反革命」から40年にあたって、階級的に闘う労働者と団結し、カクマル反革命を最後の一人まで怒りの炎で焼き尽くす決意だ。
 最後に、ロシア革命から100年を目前にした2015年、革命軍は、プロレタリア世界革命の重要な一環としての日本プロレタリア革命がいよいよ射程内に入ってきていることを実感している。
 安倍は、「富裕層からの〝滴(したた)り〟で庶民も潤う」という「トリクルダウン」なる大うそを吹聴している。新自由主義的帝国主義は、労働者階級人民を大失業・貧困と戦争の地獄にたたき込むことをとおして資本主義・最末期帝国主義の延命を図ったが、それすら破産した。そして大恐慌を生み出し、その深化の中で第3次世界大戦に向かうむき出しの帝国主義間・大国間対立と争闘戦、戦争を現実化させている。労働者階級人民はこの腐りきった社会と体制のもとで生きていくことなど絶対にできない。
 求められているのは、この資本主義・帝国主義体制の全面的な転覆であり、プロレタリアート独裁の実現なのである。革共同の50年を超える道程は、権力・反革命との闘いをとおして「現代革命への挑戦」にふさわしい「労働者自己解放」の思想・路線を紡(つむ)いできた歴史である。時代認識と路線で満身武装し、人類史的大事業の完遂に向かう渦中に勇躍飛び込んでいこう。
 革命軍は、労働者階級の闘いが求める非合法・非公然体制の圧倒的強化・飛躍の中軸として、獅子奮迅(ししふんじん)の勢いで2015年決戦の先頭に立つ。青年労働者・学生、全党の同志、獄中の同志、デッチあげ指名手配攻撃を受けている同志と心をひとつにして闘いぬく。
 いざ歴史的決戦の舞台へ! 胸躍らせて登場しよう!

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