4・5動労神奈川結成集会へ 決起した青年労働者と団結しJR大再編の攻撃と対決する

週刊『前進』06頁(2673号02面03)(2015/03/16)


4・5動労神奈川結成集会へ
 決起した青年労働者と団結しJR大再編の攻撃と対決する


 2月22日、列車の清掃業務を請け負う東日本環境アクセスで働く青年労働者を中心に、国鉄神奈川動力車労働組合(動労神奈川)が結成された。同労組はただちに資本に対する雇い止めを許さない闘いに入り、3月末の解雇は阻止した。日帝・安倍―葛西とJR東日本資本は、「恐慌の中の恐慌」のもとで中東参戦に踏み切っている。これをプロレタリア革命に転化する闘いこそ国鉄決戦であり、その基軸は動労総連合を全国で建設することだ。動労千葉の国鉄分割・民営化体制打倒の営々たる闘いの上に、ついに神奈川で階級的労働運動の結集軸が打ち立てられた。4大産別決戦とも直結する決定的な闘いが開始された。4・5動労神奈川結成集会に結集しよう。

JR体制そのもの撃つ青年の根底的決起

 まず、この動労神奈川結成がどのようにかちとられるに至ったかを確認したい。
 一つは、何よりも外注化阻止・非正規職撤廃を闘う動労千葉の青年部組合員や、被曝労働拒否を闘う動労水戸の青年組合員と交流し学んできたことが大きな根源的力になったことだ。職場で闘う団結をつくり出す、この基礎の上に青年労働者が動労神奈川結成を決断した。
 二つには、JR東日本体制そのものである環境アクセスが連日、団結破壊と解雇の攻撃を強制していることに対して、青年労働者は、組合的団結で未来を切り開くという、栄光あるがすさまじい未踏(みとう)の闘いに決起したことだ。
 環境アクセスの職場は正社員、エルダー(嘱託)、契約社員、パートに分断されている。団結破壊の極致だ。管理職の不当で理不尽な労働の強制に声を上げることすら圧殺されている。
 水道水の出しっ放しを口実に解雇されたパートの仲間がいたが、その時は団結して闘えず悔しい思いをした。遅刻を2回したことで「契約からパートに落とすぞ」という脅しを受けた仲間もいる。生活ができない低賃金と無賃労働の横行。解雇の際には「自己責任」という「念書」を書かせられる。こうした資本による圧制に対し、ささやかなゲリラ的抵抗だけでなく労働組合の団結した力で根底的に覆す闘いを開始したのだ。それは新自由主義の労働者支配を打ち砕く闘いだ。
 三つには、動労神奈川の委員長を引き受けた国労共闘の中村幸夫さんの決起と国労脱退の重大性だ。中村さんの国労脱退通知は、決然と次のように述べている。「国労本部の2000年来の変質は、目を覆う程であり、もはやJR資本の手先に成り下がり闘いを圧殺するためのみの存在になりはてています」「私は、下請けの青年労働者が反乱したことで首を切られることを目のあたりにしています。これを容認することは絶対にできません」「私は国鉄入社以来、国労で闘ってきましたが、ことここにいたり、決起した青年と共に動労千葉を手本に、国鉄神奈川動力車労働組合を結成し、闘いの道を進むことを決意しました」
 これは実に重大な転換的な決断だ。
 国鉄分割・民営化体制は破綻している。何よりもJRの青年労働者の決起が新たに始まっている。3・14ダイヤ改定を突破口に、JRは大量退職時代を逆手にとった第2の分割・民営化攻撃に踏み出しているが、それは職場からの階級的決起を化学変化的に生み出している。
 JR資本の攻撃は人間労働を破壊し、協働性を破壊し、技術継承を破壊し、安全を崩壊させ、地域社会を崩壊させている。労働者を骨までしゃぶるような低賃金と強制労働の支配は、マルクス主義で武装された一人のリーダーが登場すればすべてが逆転する。動労千葉・動労水戸が指し示している労働組合の団結した闘いは、全労働者が階級的立場を根底的に選択する新たな時代を開いている。

駅を無人化し遠隔操作導入外注化も拡大

 JR横浜支社は3・14ダイヤ改定で、始発から6時30分までの遠隔操作による駅の無人化をさらに拡大する。遠隔操作は昨年、横浜線の11駅に導入されたが、今年4月からは南武線の矢向(やこう)、平間(ひらま)、向河原(むかいがわら)、宿河原、中野島、稲田堤の6駅、横須賀線の東逗子、田浦、衣笠(きぬがさ)、久里浜の4駅、伊東線の来宮(きのみや)、伊豆多賀、網代(あじろ)、宇佐美の4駅に導入される。これにより夜間は1人勤務となるなど要員は削減され、事故に対応できないばかりか休憩時間も破壊される。
 駅業務の東日本ステーションサービスへの外注化も拡大する。賃金はJRの3分の1だ。今年7月に新たに外注化されるのは東海道線の二宮、大磯と横須賀線の新川崎駅だ。これで横浜支社全体では107駅のうち過半数が委託駅となる。辻堂駅の1日の乗降客数は20万人だが、外注化されている。5月には茅ケ崎駅のビュープラザが閉鎖、4人の要員削減となる。
 また、上野東京ライン開通で高崎線・宇都宮線が東京駅を経由して小田原、熱海、伊東駅へ乗り入れることに伴い、小田原、熱海、伊東での清掃の業務量は倍増する。
 その上、JRは今年12月に東神奈川電車区と車掌区を解体して、横浜運輸区(磯子駅)と相模原運輸区(橋本駅)を新設する基地大再編をたくらんでいる。これも要員削減と賃下げと団結破壊の大攻撃だ。
 エキナカ事業展開と合理化を目的にした川崎駅の北側コンコースの新設は、14年2月23日の川崎駅構内大事故という衝撃的事態を引き起こした。
 横浜駅は500人の職員のうち6割が非正規職というすさまじい現状だ。JR横浜支社の全職場で動労神奈川を組織できる時代が始まった。
 2012年10月の検査・修繕部門の外注化強行以来の動労総連合の闘争は、神奈川では既成労組の制動を打ち破る出向の同意拒否として始まった。国鉄集会と日常的なJRの職場への宣伝と工作は「労働者と会話できる新聞」=『前進』を軸とした活動の大変革で、怒りを組織的に束ねる時代を切り開いている。

神奈川に国鉄決戦の大拠点をつくり出す

 JRという帝国主義の輸送動脈は、どの部門、どの職種でも、わずか数人の労働者のストライキで全体系がストップする。運転・施設・検修・営業・関連事業の全部門は、労働の協働と統一性によってのみ成立するが、日々、破綻と危機を生んでいる。
 川崎・鶴見から磯子・金沢区にかけては、没落の危機にあえぐ鉄鋼、石油化学、自動車、造船などの大独占産業がひしめいている。
 JR貨物は新鶴見機関区(新川崎)、川崎貨物車両所(塩浜)から臨海鉄道に直結している。根岸駅にある国内最大の日石製油所のタンク車両は郡山に直結している。神奈川にはまた、新潟・新津車両製作所とペアの総合車両製作所(J―TREC=ジェイトレック)や川崎火力発電所(JR東日本が使用する電力の4割を発電)が存在する。さらにJR東海は橋本にリニア新幹線の駅と車両基地を設置することをたくらんでいる。小田原・橋本・川崎はかつての国鉄の街だ。
 動労千葉に学び、動労神奈川とどこまでも団結して闘おう。解雇撤回・JR復帰の10万筆署名を達成し、「被曝労働拒否を闘う動労水戸支援共闘」を全力で組織しよう。
 組織し組織し組織することが、倒すか倒されるかという動労神奈川の壮絶な闘いに勝利する道だ。国鉄決戦を貫き、JRを始め6大産別に拠点を築き、ストライキで闘う労組拠点を建設しよう。4・5動労神奈川結成集会に総結集しよう。
(革共同神奈川県委員会)

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遠隔操作 A駅での操作で無人のB駅のシャッターを開け、明かりをつけ、改札と乗車券自動販売機などの電源を入れる作業を行うこと。

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生きるために団結しよう!
4・5動労神奈川結成集会
 4月5日(日)午後2時
 横浜市社会福祉センター(JR京浜東北・根岸線、横浜市営地下鉄「桜木町駅」下車・徒歩2分)
 ■記念講演 辻川慎一さん(動労水戸副委員長)
 主催/国鉄神奈川動力車労働組合、神奈川労組交流センター、国鉄闘争全国運動・神奈川

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