6・15耕作権裁判闘争へ 市東さん農地決戦に勝利しよう

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週刊『前進』06頁(2683号05面03)(2015/06/01)


6・15耕作権裁判闘争へ
 市東さん農地決戦に勝利しよう


 6月15日、千葉地裁民事第2部(岸日出夫裁判長)で市東孝雄さんの「耕作権裁判」が再開される。三里塚芝山連合空港反対同盟は全力での結集・傍聴を呼びかけている。市東さんの農地を守り抜く闘いは、安倍政権の戦争・改憲攻撃を打ち破る最先端の決戦だ。6〜8月安保国会決戦と一体で、市東さん農地決戦に勝利しよう。6・7国鉄集会への大結集に続き、全学連の国会闘争と一体で6・15千葉地裁包囲闘争を闘おう!

三里塚闘争の破壊狙う石毛断罪し打倒を

 第2次ゼネスト方針を打ち出した韓国・民主労総の闘いは、東アジアにおける革命の展望を指し示している。沖縄では「解雇撤回・基地撤去」を掲げる労働組合の復権に向けた闘いが、辺野古基地建設阻止の怒りと結びつきゼネスト実現の展望を切り開いている。三里塚は、韓国、沖縄、福島と連帯して農地決戦の正念場を迎えている。
 三里塚闘争は、70年安保・沖縄へと向かう闘いの高揚の中で、日本共産党と決別し、革命的左翼と合流し、動労千葉との不抜の労農連帯を形成してきた。「農地死守・実力闘争」の原則を貫き、反戦の砦(とりで)としての位置を守り続けてきた。国家権力の組織破壊攻撃との死闘に勝ち、土地収用法を破綻に追い込み、半世紀にわたって空港建設という国策を阻んできた。
 この闘いの地平に追いつめられた国家権力と成田空港会社(NAA)は、元反対同盟員の石毛博道(芝山町菱田)をも使い、三里塚闘争を圧殺しようと襲いかかっている。石毛は5月18日に記者会見を開き、第3滑走路を芝山町に誘致する「地元からの運動」の先頭に立つことを明らかにした。地元住民の怒りを組織し、石毛を断罪し打倒しよう!
 そして農地決戦に勝利する道は、市東さんの生活・営農を防衛することと一体で、成田をゼネストの震源地とする闘いを推し進めることだ。

労農連帯の力で成田をゼネスト震源地に

 新自由主義による民営化・外注化・非正規化は、成田空港をめぐる情勢を一変させている。
 国際競争に敗れ、羽田との競合においても敗勢に追い込まれる中で、成田は今や、空港内外で働く労働者のリストラと非正規化を進めている。その一方で延命の道をLCC(格安航空)誘致に求め、続発する事故を無視してLCC専用ターミナルを開業した。そして、深夜・早朝の離着陸制限を破って24時間化を目指し、「第3滑走路」計画を打ち出して住民の生活破壊を見境なく推し進めようとしている。
 これを内側から食い破る闘いとして、空港内で働く労働者の組織化を本格的に進めよう。動労総連合建設と一体の合同労組建設は待ったなしだ。
 新自由主義は、農民に対しては低米価を強制し、TPP(環太平洋経済連携協定)による農業破壊、農協の解体、大企業による農地取得の自由に向けた農民の耕作権剥奪(はくだつ)に踏み出している。こうした攻撃に対し、3・11後の福島の地で名乗りを上げた全国農民会議は、反対同盟との固いきずなのもとに「反原発・反TPP、三里塚連帯」を掲げ、闘う農民運動の組織化を進めている。また、市東さんの農地を守る会・茨城、全国農民会議・沖縄の結成は新たな三里塚闘争の展望を示している。
 70〜80年代のジェット燃料貨車輸送阻止闘争で打ち鍛えられた反対同盟と動労千葉の労農連帯は、今がその真価を発揮する時だ。新自由主義のもとで社会の基盤が破壊の限りを尽くされ、労働者・農民がまともに生きていくことさえできないこの時代に、「労農連帯」の旗を高く掲げて、ここに労農人民の生きる道、安倍政権打倒の展望があることを示そう。
 地区党の団結で階級的労働運動の拠点建設を推し進め、あらゆる現場をゼネストの震源地にする闘いに総決起しよう。

決起集会と千葉地裁包囲デモを闘おう

 耕作権裁判は、市東さんの耕作地の一部をNAAが「不法耕作」と決めつけ、明け渡しを求めている裁判であり、2012年10月から実に2年半の中断を経て弁論が再開される。祖父が開拓し3代100年にわたり守り耕してきた農地を「不法耕作」だと! 絶対に許すことはできない。市東さんが耕すすべての耕作地に、市東さんの揺るぎない耕作権がある。
 NAAが「不法」とする畑の位置特定はまるでデタラメだ。唯一の〝証拠〟である「同意書」「境界確認書」は偽造されたものだった。故市東東市さん(孝雄さんの父)の署名や印鑑の偽造などが法廷で暴かれた。
 これら偽造文書の作成過程での地主との交渉記録などについて、裁判所はNAAに対し文書の提出を命じた。NAAは「ない」とシラをきったが、この問題は東京高裁に持ち込まれ、高裁も「ないはずはない」と提出命令を出した。それでも自らの違法が発覚することを恐れてNAAは提出を拒んだ。耕作権裁判は、この文書提出問題で市東さん側が完全勝利して弁論再開を迎える。
 これは結審が強行された農地法裁判控訴審(東京高裁第19民事部、小林昭彦裁判長)にも連動する。NAAの明け渡し請求の根拠がことごとく崩壊の危機に直面する。
 農地法裁判と耕作権裁判を、表裏一体のものとして闘い勝利する展望が開かれているのだ。
 6月15日は、学生・青年を先頭に安保国会粉砕の国会包囲行動が行われる。これと固く結合し、午前に千葉へ駆けつけよう。反対同盟の呼びかけで開廷前に千葉市内で決起集会と地裁包囲デモが闘われ、弁論においては弁護団による更新意見、市東孝雄さんによる意見陳述が行われる。
 農地取り上げに反対する3万人署名は、現在数で2万7千筆を超えた。東京高裁を署名提出で追いつめ、結審を覆し弁論再開をかちとろう。
 星野同志を始めとする無数の共産主義者の全思想・全人格をかけた闘いを継承し、青年・学生とともに現地闘争本部は革命勝利へと突き進む決意である。
〔柴崎龍一〕

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6・15市東さん耕作権裁判闘争

決起集会
 午前9時 千葉市葭川(よしかわ)公園
  モノレール葭川公園駅そば
 9時20分 千葉地裁へ向けデモ出発
 10時 傍聴券交付 10時30分開廷

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