反対同盟一斉行動 沖縄連帯で〝人間の鎖〟 基地阻止の怒りで国会囲む

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週刊『前進』06頁(2683号05面04)(2015/06/01)


反対同盟一斉行動
 沖縄連帯で〝人間の鎖〟
 基地阻止の怒りで国会囲む

(写真 沖縄に連帯し国会を包囲。右から萩原さん、市東さん、伊藤さん、太郎良さん【5月24日】)

 5月24日、三里塚反対同盟と支援連は、通算第25回の空港周辺地域一斉行動に立ち上がった。
 午前8時30分に、天神峰の市東孝雄さん宅離れに集合。東峰の萩原富夫さんが5・15沖縄闘争の報告を行った。そして農地取り上げに反対する署名が2万7千を大きく超えたことを確認し、目標3万達成、東京高裁提出に向けての一層の奮起を促した。そして午後には沖縄に連帯して東京・国会前に進出する方針を確認した。
 この日用意された「反対同盟ニュース」第20号は、元反対同盟員の石毛博道(芝山町菱田)が、「成田第3滑走路実現を目指す有志の会」の設立へ向けて5月18日に記者会見を開いたことを報じた。芝山町への新滑走路の誘致活動を大々的に行うというのだ。何という恥知らずか! 「元反対派」の肩書きで反対運動つぶしと闘争史偽造を図ってきた石毛は、ついにあからさまな利権屋の正体をさらしたのだ。
 今回の「ニュース」には、この石毛に怒りを表す地元住民の声も掲載されている。
 市東さんが、「空港側のさまざまなキャンペーンが流されているが、今日の一斉行動で打ち返そう」と一同を激励し、それぞれが担当地域へと出発した。
 北原鉱治事務局長は宣伝カーに乗り込み、川上地区、多古町などでのスポット演説を精力的に展開した。「みなさんが住むこの地域に、第3滑走路など造らせてはなりません。反対同盟とともに闘いましょう」。半世紀の闘いの歴史を背負った北原さんの訴えが、地域のすみずみまで響き渡った。
 市東さん、萩原さん、伊藤信晴さん、太郎良陽一さんは車両に分乗し、午後1時前に首都中枢、永田町の国会前に到着した。この日は沖縄・辺野古新基地建設に反対する「5・24首都圏アクション国会包囲ヒューマンチェーン」が行われる。まだ人もまばらな中で、早速のぼりを立てて署名を開始した。「成田空港がまた農民の農地を奪おうとしています」との訴えに、次々と署名が寄せられ、会話が弾んだ。「三里塚には昔行ったよ」と思い出を熱く語る年配者も多い。市東さんが反対同盟の新カラーリーフレットを手渡し、「私です」と表紙の写真を指差すと、「本当だ!」と感激する人も。国策に屈せず、くわをふるって農業に精を出すたたずまいが、辺野古基地建設強行への怒りを燃やして駆けつけた多くの人びとの心をとらえたのだ。
 国会周囲は続々と集まってくる人びとでたちまち熱気が高まり、2時からリレートークが始まった。反対同盟は全参加者とともに2回にわたるヒューマンチェーンで力強く国会を包囲した。参加者は1万5千人と発表された。
 この日は500筆に迫る市東さん署名が寄せられた。三里塚から霞が関に攻め上り、沖縄圧殺をもくろむ安倍政権への巨大な怒りと合流し、心を一つにして闘いぬいた一日だった。
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