「アメリカの属国化反対」叫んで反米愛国を満展開 日帝・安倍の先兵カクマル

週刊『前進』08頁(2689号05面02)(2015/07/13)


「アメリカの属国化反対」叫んで反米愛国を満展開
 日帝・安倍の先兵カクマル


 国会前で戦争法阻止の行動が連日高揚する中、アリバイ写真を撮るためだけにノコノコと国会前に現れ、労働者人民から総スカンを食っているのが反革命ファシスト集団のカクマルである。この間、カクマルは彼らの内部通信『解放』紙上で毎号にわたり右翼も顔負けの反米愛国主義を繰り返している。
 いわく――「アメリカ帝国主義によって安保の首輪をはめられた安倍」「〝自衛隊の米軍化〟のための『安保法制整備』を......オバマ政権に誓った〝属国〟日本の首相・安倍」「(安保法制は)日本を、アメリカ帝国主義によって安保条約の首輪をきつくはめられた51番目の州=〝属国〟たらしめることを意味する」
 カクマルは、日本共産党などが強く主張する対米従属論=「アメリカの言いなりをやめろ」という主張を、カクマル特有の珍奇な表現に置き換えて度外れに強調し、わめきちらしているのだ。
 だが、安倍の戦争・改憲攻撃は、憲法9条をはじめとする日帝の敗戦帝国主義としての戦後的制約を突破し、再び「戦争する国」として世界に登場しようとするものだ。これは「対米従属」の産物ではなく、むしろ日帝自身の危機に駆られた戦後世界秩序への挑戦であり、激しい対米対抗性をはらんでいる。「戦後70年談話」をはじめ安倍の言動の一つひとつに米帝が神経をとがらせるのはそのためだ。TPP(環太平洋経済連携協定)をめぐる対立を見ても、大恐慌下での日米争闘戦の激化は明らかである。
 カクマルは一見、安倍を口汚くののしっている(階級的批判とは程遠い低水準な悪口雑言)が、反米右翼的な心情は完全に安倍と共通している。ただ安倍が現実の日米の力の差に規定され、当面は日米安保体制と新ガイドラインを徹底的に活用して日帝の戦争国家化を進めているのに対し、カクマルは「対米従属反対」「アメリカの属国化反対」などと、黒田寛一以来の反米愛国主義・国粋主義を満展開させているのだ。
 何よりカクマルは中曽根の国鉄分割・民営化に賛成し、その手先となって労働運動破壊を推進した労働者階級の敵、そして今日では安倍の戦争・改憲攻撃の先兵である。
 そもそもカクマルには『資本論』への理解も、レーニン『帝国主義論』の立場も存在しない。大恐慌論も新自由主義論もまったくない。あるのはカクマルの得手勝手なファシスト的妄想に基づく「米―中・露対決と宗教=民族戦争の暗雲に覆われた暗黒の21世紀世界」などという認識だけである。この「暗黒の世界」では、もはや黒田思想に「帰依」するほかに救いはないというわけだ。これがカクマルの〝時代認識と路線〟なのである。
 だが、カクマルの「暗黒の21世紀世界」なる妄言とは逆に、世界は労働者民衆の闘いによって生き生きと躍動し、革命の現実性はいよいよ鮮明となっている。反革命カクマルを粉砕し、日本革命―世界革命の勝利へ前進しよう。

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