闘いは進む 青年の職場から 合同労組 鈴コン本に涙。首を恐れず団結すれば社会を変えられる! 東北 結城栞奈

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週刊『前進』06頁(2709号03面04)(2015/12/07)


闘いは進む 青年の職場から
 合同労組 鈴コン本に涙。首を恐れず団結すれば社会を変えられる!
 東北 結城栞奈


■闘う勇気をもらう
 東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の闘いの本『非正規が闘って、勝った!』(以下「鈴コン本」)を読んで感じたのは、どんなに困難なことがあっても闘って勝利したことです。
 仲間の死にも直面し、組合員の中からの裏切り行為......。「どんな困難にも仲間を信じ、自分が負けないことだ。......最初は、ただほんの少しの勇気と決断と仲間を信じきることから始まる」(吉本伸幸分会長、鈴コン本16㌻)。私はこの言葉を読んで、こんなに仲間を信じることができるのかと思いました。
 鈴コン分会の皆さんがいつも言っているこんな言葉もありました。「一人はみんなのため、みんなは一人のためにやるんだというのが組合の道筋」(故田口守組合員、同116㌻)。この言葉のようにすれば、こんな世の中にはならないのではないかと思いました。
 今の社会のあり方は「安全よりカネ」「イヤなら辞めれば」「正社員にはしない」など、すべてはカネで回っています。だけど現実を見れば、労働者が働いているから会社は成り立っています。鈴コン本は、その労働者に団結して闘う勇気を与えてくれます。鈴コン分会の激闘は小さな企業の小さな闘いかも知れません。しかし、クビを恐れず団結して闘うことの中に、資本や労働委員会、裁判所をも揺るがす力があります。非正規の労働者が解雇を恐れず団結した時、すべてを変えることができると私も共感し、涙が出ました。
■職場の仲間と組合の話
 私が働いている会社では、入社の際、労働組合(UAゼンセン)のことを何も教えられず、「印鑑を押して」とだけ言われています。私は、組合というものは会社と闘うためではなく、運動会や1泊2日の旅行のためにあることしか知りませんでした。
 そんな中、私は上司からの嫌がらせを受け、組合の従業員相談室に電話をするかどうか悩み、結局それもできずにいたところ、本当に闘う組合があることを教えてもらいました。そのことに支えられ、私も力になれればと思っていました。
 それで最近、職場の仲間と組合について話す機会がありました。ある女性は、組合費がどのように使われているのか疑問に思っていたそうです。私は良い機会だと思い、今の政治は戦争に向かっていること、私が闘う合同労組に加入していることを伝えました。その女性は「戦争はイヤです」と言っていました。私はその戦争をさせないように闘っていることを伝えました。彼女は「そういう組合もあるんですね。頑張ってください」と言ってくれました。
 もう一人の女性は一人で子育てをしている方で、会社の契約に対して不満を持っていました。働く時間と給料が契約と違い、雇い主と話をしてもどうにもならないので雇い主との会話を常に録音して証拠を残していることを知りました。その女性に組合のことを話しました。その女性は戦争のことなどに関心があり、自分の子どもは戦争に連れて行かれたくないと言っていました。私たちはそうさせたくないから組合で闘うんだと伝えました。その女性はずっとうなずいていました。その後、会社で会ったら「勉強になりました」と言ってくれました。
 どちらの女性も、この会社、社会に疑問を持っています。今後も組合のことを話し、団結を深めていきたいと思います。

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