京大から安倍に反撃を 同学会選挙に勝利しよう 反戦ストへの追加処分許さない

週刊『前進』04頁(2847号03面01)(2017/05/29)


京大から安倍に反撃を
 同学会選挙に勝利しよう
 反戦ストへの追加処分許さない

(写真 4人に対する処分のための「呼び出し」を弾劾し、クスノキ前で行われた一日行動【5月2日 京都大学】)

 5・23衆院本会議での共謀罪の強行採決弾劾! 安倍政権の9条改憲への本格的踏みこみ、「駆けつけ警護」「米艦防護」などの安保関連法の発動、沖縄・辺野古米軍新基地建設進行。高まる朝鮮戦争のリアリティー。今こそ「戦争をいかにして止めるか」を自らの存在と闘いで示そう。
 1917年のロシア革命は、史上初の世界戦争=第1次大戦を終結へ導き、世界革命の扉を開いた。この未完の事業を引き継ぎ発展させる闘いが、韓国・パククネ打倒からついに始まった。「戦争か革命か」の歴史選択が問われる中、5月29日~6月9日に京都大学全学自治会同学会執行部予備選挙が行われる。マル学同京大支部は「さくべ候補者団」の圧倒的信任をかちとるために組織の総力をあげ、安倍政権打倒―日本革命勝利に向かう闘いとして選挙闘争を闘う。

京大生の信任で不当処分粉砕を

 第一に、さくべ候補者団の勝利で、京大反戦ストでの「無期停学」処分者4人に対して狙われている追加処分=放学処分をうち破ろう。これは全学生・全労働者の未来をかけた闘いだ。被処分者である委員長候補・作部羊平君と書記長候補・阿津良典君は、いついかなる攻撃を受けようとも選挙における京大生の圧倒的信任でうち破る決意を固め、副委員長候補・安田淳敏君は上記の二人と一体で闘う決意を固めている。
 京大当局の「放学処分」の意図は何か? 新自由主義大学の矛盾・腐敗が誰の目にも明らかになり、学生が層として行動を開始しようとする中で、それをなんとしても阻むための見せしめだ。これは、一昨年10月の京大反戦ストライキを「威力業務妨害」とする、昨年3月の同学会執行部をはじめとする6人の逮捕に見られるように、国家権力中枢の判断そのものだ。
 キャンパスの現実を見てほしい。学費の高騰によりどれだけ多くの学生がアルバイトで学業をないがしろにせざるをえないか。いつの間に学問は、軍学共同研究にみられるように、殺戮(さつりく)の道具、独占資本の利潤追求に従属するものになってしまったか。大学・学問とは、社会全体の幸福と真理探求に資するものではなかったのか。
 新自由主義大学、とりわけ京大の中から、多くの学生が自主的・主体的に行動を開始している。それは、大学当局・国家権力との妥協の上に成立した欺瞞(ぎまん)的な「大学自治」の延長線上ではなく、当局・権力のいかなる弾圧があろうとも闘いぬく非妥協的な質をもって発展している。
 今や京大の「自由の学風」なる幻想は急速に剝がれ落ちている。とりわけ本年2月に新聞紙上で明らかにされた京大への約2070万円に上る米軍マネー流入は、日本学術会議「安全保障と学術に関する検討委員会」委員まで務める山極寿一総長体制の本質を暴き出した。京大学生支配の危機は日帝そのものの危機であり、日本の学生・労働者総体の決起へと転化する。ここに、京大当局・国家権力中枢が一体となった追加処分の根拠がある。

戦争を止める力大学から示そう

 第二に、さくべ統一候補の勝利は、改憲・戦争へ向かう安倍政権にキャンパスから巨大な反撃をたたきつけるものとなる。一昨年の安保関連法成立に対し、日本全土で延べ1千万人を超える人びとが行動に立ち上がったといわれている。しかし法案は強行採決され、施行された。強行採決を前に、キャンパス・職場から無数のストライキが巻き起こっていたならば、事態は一変していたに違いない。
 同学会は2月の代議員会で、京大当局への「軍学共同研究反対申し入れ」を採択、4月には「米軍マネー問題に関する情報開示を求める申し入れ」を支持するクラス決議運動を展開、21クラスで賛同の決議をかちとった。同学会は安保国会をのりこえ、「戦争をいかにして止めるか」の回答を実践で示してきた。
 この間の改憲論議の契機となった「2020年に新憲法施行を」とする5・3読売新聞インタビューで安倍は、「子どもたちこそ国の未来であり、憲法で国の未来像を議論する上で、教育はきわめて重要なテーマだ」と語っている。「戦争は教育から始まる」という歴史の教訓をけっして忘れてはならない。

大学と社会問い変革する主体を

 第三に、「大学崩壊」が叫ばれる現状に対し、選挙をも通じて「大学はこれでいいのか」「大学はいかにあるべきか」の根底的問いを投げかけ、真に大学を変革しうる全学生の自覚と誇りを呼び覚ます。ブルジョア政治のように候補者と投票者、政治家と民衆の関係を永遠に固定化するあり方を許してはならない。投票行動を通じて社会と大学のあり方についての全学的な論議を巻き起こし、次の執行部―学生自治の主体的担い手を広範につくり出す。
 新たな政治、新たな大学を生み出す主体の広範な登場は、4学生への追加処分を無力化させる闘いと一体だ。沖縄大学学生自治会執行部選挙での赤嶺統一候補の大勝利を引き継ぎ、同学会選挙に勝ちぬき、京大学生運動は共謀罪粉砕の国会決戦と東京都議会議員選挙に総決起する。
〔マル学同中核派・京大支部〕
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