都庁レストラン解雇許すな 動労東京が弾劾声明

週刊『前進』04頁(2849号02面02)(2017/06/05)


都庁レストラン解雇許すな
 動労東京が弾劾声明

(写真 都庁議事堂レストラン前で弾劾行動。通行人が何人も署名に応じた【5月8日 新宿区】)


 都庁議事堂レストランで働く女性労働者への小池都知事による解雇に抗議し、動労東京が5月24日の執行委員会で出した弾劾声明を紹介します。(編集局)

小池都知事による「議事堂レストラン」従業員への不当解雇攻撃を徹底弾劾する!
東京都知事 小池百合子殿
 2017年5月24日
国鉄東京動力車労働組合
 執行委員長 吉野元久

弾劾声明
 (一)
 今年4月3日、東京都庁都議会議事堂一階に設置された「議事堂レストラン・はなまる」で働く女性労働者に対して「職場内でビラまき署名活動を行ったことは、従業員として懲戒に値する。解雇予告手当分の賃金を支払うから自主退職しろ」との解雇通告が突然行われた。この解雇通告は、「3・11原発事故は収束した」「放射能汚染はアンダー・コントロールされている」なる安倍政権と小池都知事らによる、嘘(うそ)とデマの下で強制された「帰還」と「被曝」に反対して立ち上がった都庁で働く非正規女性労働者に対する弾圧であり、首切り攻撃だ。私たちは満腔(まんこう)の怒りを込めてこの不当解雇を徹底弾劾する。
 (二)
 そもそも解雇された女性労働者は、私たち国鉄東京動力車労働組合と東京労働組合交流センター、そしてNAZEN東京(すべての原発いますぐなくそう!全国会議・東京)の3者が呼びかけた「帰還と被曝の強制に反対する3・31都庁包囲デモ」に心底から賛同し参加した。さらに翌4月1日には、常磐線浪江延伸と被曝労働の強制に反対する動労水戸、動労福島・同宮城県支部など私たち動労総連合の呼びかけに応え、浪江駅現地で共に闘ったかけがえのない仲間であり同志だ。そして子どもたちの命と健康を守り、核戦争を止めようと立ち上がった誇るべき労働者だ。
 彼女と家族に対するこの不当解雇攻撃は、とりもなおさず都庁で働くすべての労働者に対する挑戦である。「帰還と被曝」の強制を絶対に許してはならない。同時に、都労連傘下のすべての労働者と共に正規―非正規職の分断をのりこえ、小池都知事らによる団結破壊と徹底的に闘いぬく。
 (三)
 私たち国鉄東京動力車労働組合(以下動労東京)と交通機械サービス八潮支部は、今抜本的な労働条件の改善などを求めてストライキを含む闘争態勢に突入している。
 動労東京八潮支部は、東京臨海高速鉄道八潮車両基地内で働く労働組合であり、東京臨海高速鉄道の車両検修部門を請け負ったJR東日本テクノロジーから車両清掃部門を孫請け(二重下請け)した交通機械サービス八潮事業所に所属する組合員だ。そして親会社である東京臨海高速鉄道の筆頭株主は東京都(91・32%保有)であり、東京都都市整備局が所管する監理団体だ。
 その東京都小池知事が、私たちと共に「帰還と被曝」の強制に反対して闘った女性労働者を不当解雇し、「ビラまきも署名もやめろ」「帰還と被曝に反対するな」と内外に表明したということは、私たち動労東京に対するあからさまな不当労働行為意思(不利益扱い・支配介入)を公にしたに等しい行為だ。
 私たちは、不当労働行為を絶対に許さない。いついかなるときでも直ちにストライキで反撃する。小池都知事は不当解雇を直ちに撤回せよ。
 (四)
 7月2日投票に向かって東京都議会議員選挙告示日が目前に迫っている。小池都知事は「連合」との政策合意を「奇貨」・「武器」として、都労連破壊=東京都の労働運動の根絶を目指している。
 安倍政権と小池都知事は「同じ穴のむじな」だ。戦争と改憲の安倍政治にとどめを刺す最大の政治選択こそ、今次都議会議員選挙闘争の核心だ。だが自民、民進、公明、共産等のどの党も小池与党の翼賛勢力だ。
 新しい「労働者の党」が今1千万都民労働者から求められている! 東京都で働く全ての労働者・労働組合の皆さん! 私たち動労東京は、水道・保育・教育・東交をはじめとする全ての民営化・非正規職化に絶対反対し、労働組合と労働者の力=ゼネストで核戦争を止める。小池都知事による議事堂レストラン従業員への不当解雇撤回で共に団結し、いまこそ首都東京のど真ん中に闘う労働組合を甦(よみがえ)らせよう。
 ここに声明する。

国鉄東京動力車労働組合
第16回執行委員会

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