青年・学生の未来かけ

週刊『前進』02頁(2856号02面03)(2017/06/29)


青年・学生の未来かけ

(写真 共謀罪成立が強行された6月15日、国会に駆けつけ北島さんとともに怒りのこぶしを突き上げる斎藤委員長【右端】)

労働者が社会動かす
 全学連委員長 斎藤郁真さん

 「都民ファースト」という言葉が都議選で話題になっています。「都民って一体誰のことですか?」というのは非常に大事な視点です。
 日本では今、上位40人の大金持ちと下位6千万人の人びとの金融資産が同じ額だそうです。「格差の拡大」と言いますが、この社会は階級社会です。こういう状況でカネを持っている連中が、加計学園のように自分たちのお友達に公共財産を分配し合う。こういう社会のあり方、絶対におかしいと思います。
 私が訴えたいのは、この社会を動かしているのは労働者だということです。たとえば、原発事故を「なかったこと」にするために、福島第一原発のすぐそばのJR常磐線を実際に通すのは鉄道労働者です。労働者がストライキで拒否したら国策なんてぶっつぶせるわけです。戦争の問題だってそうです。戦争中に「黙って働き、笑って納税」というスローガンがありました。これが国家総動員体制、戦争の実態だったわけです。逆に言えば労働者が団結して行動すれば、この社会はどのようにも変わるということです。
 賃金が低い人がサービス残業を強制されるとかダブルジョブをやらなくちゃいけないとか、毎日12時間とか働いている労働者が家に帰って「原発の話をしようぜ」と言われて話すことができますか? 学生も同じです。労働者の賃金が下がる中で学費は上がり続け、バイト漬けになったり夜間のバイトをしている。
 僕らの現場でおかしいことにおかしいと言えない。こんな状況をひっくり返さない限り、この国をどう変えるかなんて、結局上の人間が勝手に決めるだけです。このふざけた構造をひっくり返しましょう。
 僕ら自身の声を、議員を、政党を、都議選でともに生み出し、社会を変えていきましょう。自分たちの現場から理不尽に対して立ち向かっていく、そういうことをもう一度この国の常識にしましょう。

現場にこそ力がある
 京都大学 黒川結希さん

 都議選は東京都だけの問題ではない。これからの日本社会をどうつくっていくのかという問題です。
 その上で、選挙だけでは政治はまったく変わらない。ではどうしたら日本社会が変わるのか。現場の人たちが力を持つということだと思うんです。
 今の社会がどうなっているかを一番よく知っているのは現場です。電車を走らせるとか、保育の問題にしても、現場で働いている人が、実際に何が起こっていて、本当は何が必要で、どんな社会であるべきなのかを知っている。
 だけどその現場と日本社会の政治は、まったく乖離(かいり)してしまっていて、政治家は現場のことなんか何も知らない。なぜ北島さんへの投票をお願いするかというと、北島さんは現場で何が起きていて、何が問題になっているか、現場ととことん向き合ってくれる候補者だからです。
 私は大学生ですから、大学生の現実を一番よく知っています。今の日本社会で2人に1人が奨学金を借りている。卒業するまでに何百万もの借金を抱えて、それを返済しなければいけない。稼げる職場に行くために、周りの人を蹴落としてまで就職活動をしなければいけない。
 本当は大学生って、今の日本社会のおかしいところをラジカルに考えて、これからの社会のあり方について一生懸命提起するのが学生たち、学問のあり方だと思うんです。だけど現実は、単位とかバイトとかに追われて、ぜんぜんものを考える余裕がない。
 だからこそ、学生や教職員が力を発揮できる大学をつくりたい。日本の社会のためになる学問をしたい。一部の企業の人がもうけるような学問はしたくない。
 今の日本社会を現場でまわしている人たちが本当に力を持ったら、社会はよくなると思います。選挙だけでなく、一緒に社会を変えていきましょう。そのために私は北島さんに投票してほしいと思います。
(都立西高卒業)

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