闘いは進む 青年の職場から 車掌の削減と安全破壊にストを構えて闘う JR 動労水戸 照沼靖功

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週刊『前進』04頁(2979号02面06)(2018/10/08)


闘いは進む 青年の職場から
 車掌の削減と安全破壊にストを構えて闘う
 JR 動労水戸 照沼靖功


 JR東日本は10月20日、昨年10月に実現できなかった「常磐線特急列車の車掌1人乗務」と「水郡線のワンマン運転拡大」(本紙第2972号参照)を強行しようとしています。いずれも車掌を削減し、鉄道の安全を根幹から覆す暴挙です。
●規定無視の合理化
 この間のJRとの団体交渉で明らかになったことは、「車掌の1人乗務」も「ワンマン運転」もどちらも会社の規定に反するということです。最後部に乗務する車掌には後方の安全を確認する「後方監視」という重要な業務があります。その車掌が車内に入れば、後方監視はできなくなります。ワンマン運転はそもそも運転士1人しか乗務していないので、後方監視をすることは不可能です。
 後方の安全確認は規定で定められているため、欠かすことのできない業務です。しかし、会社は「後ろに人が居ないのだから後方監視をする必要はない」と解釈の違いを主張し、「1人で対応できる」「1人でやってもらいます」と言い張っています。
 乗務員職場からは怒りの声が噴出しています。会社の言うことも、車掌の削減も、JR東労組が反対の声一つあげないことも許せません。乗務員勤務制度の改悪と一体で画策されているこの施策によって、水戸支社では31人の車掌の削減が狙われています。
 今年6月、東海道新幹線の車内で殺傷事件が発生し1人の乗客の尊い命が奪われました。ここ数年、列車内での事件・事故の件数は大幅に増加しています。その状況下でJRは要員削減をしようとしています。鉄道会社としての責務を放棄し、利益を追求するやり方の先に待つのは事故の多発です。鉄道の安全を守るためにも絶対に止めなければなりません。
●労働組合の解体攻撃
 今回の施策の提案で明らかになったことは、労働組合を解体する攻撃だということです。最大の要員削減となる勝田運輸区では多くの労働者が東労組に残っています。昨年は東労組の組合員の怒りの声で施策が止まりました。だからこそ、JRは労働者に競争と分断を持ち込み、労働組合を解体しようとしています。これに対して動労水戸はストライキを構えて闘います。
 労働者同士の分断、労組破壊攻撃の先にあるものは「常磐線の全線開通」です。常磐線の全線開通は、2020年東京五輪までに原発事故のすべてを闇に葬り、核武装と改憲・戦争に突き進む安倍政権の国策と一体の攻撃です。
 31年前の国鉄分割・民営化で実現できなかった国策を、安倍政権とJRが一体で実現しようとしています。動労総連合は31年間、分割・民営化絶対反対で闘い続けています。今こそ、職場から怒りの旗を掲げ闘いましょう。

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