公立こども園・学校統廃合とめよう 大阪府豊中市 11・17庄内パレードへ

週刊『前進』02頁(3081号02面02)(2019/10/31)


公立こども園・学校統廃合とめよう
 大阪府豊中市 11・17庄内パレードへ

(写真 昨年11月に豊中市で開催した「こども園・小中学校の統廃合に反対する交流集会」)


 大阪府豊中市の計画する公立こども園の廃止と小中学校の統廃合計画は、国と行政の狙いが一層浮き彫りとなってきた。核心はやはり、伊丹空港から大阪へ抜ける道路の建設だった。10㍍道路を27㍍へ拡張するのだ。大型のトレーラーを通せる軍事道路。まさしく戦争のための道路拡張だ。
 住民の会、保護者の会、保育士の会は地域丸ごとの決起に向けて闘いをつくり出している。申し入れと説明会開催、地域ごとの学習会、スーパー前での宣伝活動と署名活動など。
 そして市当局の発表から1年の11月17日、私たちは「みんなの力でとめよう!パレード」を開催することを決め、さらに大きな闘いに打って出る。全国の皆さんの結集を呼びかけます。

進む立ち退き攻撃

 立ち退きは加速し、建物の取り壊しがどんどん進んでいる。
 道路とは地域の分断だ。立ち退きは金での買収であり、「○○はもう手を打ったらしい」などと地域の中で様々なうわさが飛び交う。また、そこに利益を見いだす業者などがうごめき回る。今まで更地だった土地に急に住宅を建てたり、変な区画で仕切りをつけて所有地であることを示したり、誰も住んでいなかった古い家に地域の業者の表札がかかったりしている。おぞましい話だ。確かに多額の金が動いている。
 誰もが疑心暗鬼になり、地域の中に不団結が持ち込まれている。説明会ではある住民が「急に言われてもずっとここに住んできたのに......」と途方に暮れてつぶやいた。金の問題ではない。人は地域のつながりの中で生きているのだ。

地域破壊許さない

 初めに市が出した計画は「魅力ある小中一貫校」で、豊中でのモデルケースを作る計画と言われた。しかし、この庄内地域は生活保護世帯が多く、子育ても含めて様々な支援が必要な地域だ。子どもたちは夜にうろうろしたり、不登校になっているケースが多い。学力問題もある。丁寧な関わりが必要なのだ。そんな地域でなぜ、目の前の学校でなく遠い学校に行く計画なのか。子どもたちはますます学校に行けなくなり、統合で大規模な学校になると支援が一層大変になる。
 そもそも「子ども・子育て新システム」の中で公立こども園つぶしが進んでいる。豊中でも交渉の中で、市当局の「乳児は民間で」「幼児はマンモスで」という考え方がはっきりした。
 しかし、公立保育所で大切にしてきたのは乳児からの集団保育、仲間づくりの保育だ。小さい時から仲間と生きる保育を大切にしてきた。差別を許さない戦争反対の保育だ。国は、あらゆる機会を使ってこれを一掃しようとしている。それに対して労働組合は態度を表向きにははっきり出さず、裏では完全に屈服している。ストライキで闘う組合に生まれ変わらせたい。
 また庄内地域は歴史が古く、学校区ごとにコミュニティーがあり、お祭りを始め地域の行事がある。それらもすべて解体される。住民の怒りは爆発している。

軍用道路に反対を

 改めて、国の道路建設があって、すべてが進んでいるとはっきりした。学校の立ち退きと小学校跡地へのこども園の移設は道路のためであり、すべては国優先の計画だ。住民には何もメリットがなく、地域に分断が持ち込まれるだけだ。
 もっともっと地域の中で議論と運動を広げていきたい。軍事道路絶対反対で地域丸ごとの戦争反対の闘いをつくりだそう。
(革共同豊能地区委員会)
     ◇
地域破壊、こども園・小中学校統廃合許すな!
みんなの力でとめよう!パレード
庄内はわたしたちのまちだ
 11月17日(日)午後2時
 豊中市・庄内市民センター(大阪府豊中市庄内幸町5―8―1)
 午後3時 パレード出発
 主催 保育士の会、保護者の会、庄内地域をつぶすな!住民の会

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