京大弾圧裁判 当局と警察の結託暴く 学生課長を追及

週刊『前進』04頁(3084号04面03)(2019/11/11)


京大弾圧裁判
 当局と警察の結託暴く
 学生課長を追及


 京都大学での昨年7月のビラまきを「犯罪」とでっち上げられた斎藤郁真さん(前全学連委員長)の第2回公判が10月29日、京都地裁で行われました。
 今回の公判では、検察側証人として京大学生課長の瀧本健が出廷。瀧本は、多数の職員を引き連れて学生弾圧の最先頭に立ってきた人物です。学生の名前を大声で怒鳴り散らすパワーハラスメントや脅迫行為なども繰り返してきました。しかし、その日頃の「弾圧ぶり」とは裏腹に、法廷においてはずいぶんとしおらしい態度で、検察と裁判長に弾圧を乞う浅ましさです。そんな瀧本に対して、学生から繰り返し怒りの弾劾がたたきつけられました。
 瀧本は、その他の職員と同様に驚くべき立場を証言しました。いわく、「ビラまき自体が問題なのではなく、同学会がビラをまくのが問題。なぜなら、学生が同学会のビラを読むと同学会に賛同して、またバリストを起こされるかもしれないから」と。同学会の活動が京大当局に大打撃を与え、京大当局を恐怖させていることを白状せざるをえなかったのです。
 しかし、瀧本の証言で最も驚くべきは、斎藤さんに対する弾圧が政治弾圧であることを赤裸々に自白したことです。瀧本によれば、昨年7月か8月ごろ、斎藤さんへの対応を京大が警察に相談。しばらく警察から連絡がなかったが、今年3月になって警察から「刑事告発しても良い」という連絡があったので、山極壽一総長名義で刑事告発した、というのです。
 昨年夏の京大当局と警察との「相談」から、今年3月の「刑事告発して良い」というまでの9カ月間は何だったのか。まさに今年7月の参院選への出馬を予定していた斎藤さんに対して、参院選出馬の妨害を目的にタイミングを見計らって、今年5月に逮捕したのです! 斎藤さんを裁くはずの裁判は、警察の政治弾圧を暴露する場へと、弾圧の下手人=瀧本によって見事に転化されました。
 次回公判期日は11月26日(火)です。引き続き、裁判への注目をよろしくお願いします。
(全学連委員長・髙原恭平)
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