団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3094号04面03)(2019/12/16)


団結ひろば 投稿コーナー

超過勤務は実力阻止できる
 教育労働者 原島寿郎

 本紙3088号に教員の変形労働時間制に絶対反対の記事が載っていました。「異議なし!」です。しかし、「給特法廃止」という主張には疑問があります。
 給特法が適用されていない私学の労働実態はさらに過酷です。「私学にも給特法のような法律があればよいのに」という声も聞きます。多くの労働者が日教組のいう「給特法が諸悪の根源」という主張にだまされていますが、労働者の側から給特法廃止を主張すべきではないと説く研究者もいます。給特法は限定4項目以外での超過勤務を禁止しており、これを厳格に適用させれば今日からでも超勤ゼロは可能です。
 給特法は教育労働は時間管理になじまないことを前提としています。生身の生徒を相手にしているのですから当然です。やる時にはやる。余裕のある時には時・場所を選ばずに研修権を行使する。これが教育労働者のあり方です。
 給特法を廃止すれば教育労働が時間管理の対象になります。その結果タイムカードなど時間管理ツールの導入が進むでしょう。日教組はタイムカード導入にも積極的です。しかしすでに導入されている民間企業でも過労死は起きています。退勤したことにして勤務しているからです。学校でも同様のことが起きています。タイムカードが使用者側に有利な「証人」にさえなりかねません。タイムカードの導入は労働者の利益にならないことは実態からも明らかです。
 本務外の仕事(部活動、官製研修など)は拒否しよう! 学年通信、学級通信はいらない! 授業のみに集中しよう! 各種の調査などくだらない仕事は管理職に突っ返して定時で退勤しよう! 今の教員数では学校現場が回らない事実を管理職、教育行政に突きつけよう!
 問われているのは教育労働者の階級性、戦闘性であり、団結です。

「不沈空母」は至る所で水没
 東京 長沢典久

 元首相の中曽根康弘が死んだ。中曽根は首相就任直後の1983年1月、「日本列島を不沈空母にする」と言って大軍拡・軍事大国化を進めた。これが、今、安倍の進める改憲の出発点になった。
 その中曽根が開始した新自由主義の攻撃で、労働組合は力を失い、国鉄をはじめ公共部門は民営化された。自治体では職員の人員削減と非正規職化が強行された。
 それがもたらしたものは、昨年夏の豪雨による西日本一帯の水害と、今年秋の台風による東日本一帯の水害だ。昨年の水害では275人の命が奪われ、今年は台風19号だけで90人を超える死者が出た。
 台風19号では全国約300の河川で堤防決壊などが起き、深刻な浸水被害が人々を襲った。治山治水が放棄され、地方が徹底的に破壊されてきたからだ。今も多くの人々が、避難所や仮設住宅で苦難の生活を強いられている。
 中曽根が言った「不沈空母」は、至る所で水没している。何が「国民の生命と財産を守る」だ! 安倍がやろうとしている改憲や戦争も、ただ一握りの資本家と支配者の利益を守ることだけが目的だ。
 労働者人民の生命と生活は、日々、資本と安倍政権によって脅かされている。もう我慢ができない。
 香港で、韓国で、全世界で始まった新自由主義に対する人民の総反乱に続き、2020年こそ安倍打倒の大闘争を巻き起こそう。

郵便の土曜休配は絶対反対
 東京・郵政労働者 森内一郎

 今、日本郵便は土曜日の配達業務を休みにしようと画策している。土曜が休みになると、どうなるのか。それをいや応なく示す事態が起きた。
 11月23日の土曜日は祝日で配達が休み。そのことが大混乱をもたらした。土曜日祝日体制で出勤者が少なく、この日に配達できなかった書留が相当数でた。そしてその分が24日の日曜日に持ちこされた。しかも24日にも新たに数多くの書留が到着し相当の数になった。そのため、人手不足で配達できなかった書留が700通以上あった。
 私は24日の日曜の泊まり勤務。それをほぼ一人で数え、間違いがないかもう一度数え直す。さらに、最初から月曜の配達に持ちこしたのが約450通。それをほぼ一人で区分。結局、その日は午後4時30分から翌朝9時25分までの間に休めたのはたったの30分。本当に体がおかしくなる。
 そして書留だけではなく通常郵便もあり、25日の月曜には午後7時になっても配達が終わらない区が多くでて、管理者が携帯で局に帰るように指示した。配達できない郵便が相当数でた。3時間残業でも終わらないのである。
 このことに関して、管理者も組合役員もあまり問題にしていない。郵政労働者や利用者の反対で土曜休配の来年実施はいったん中止になったが、土曜休配には絶対に反対である。

八尾駅ぐるっとデモに反響
 改憲・戦争阻止!大行進関西事務局八尾北医療センター労働組合 澤田祐一

 11月24日午後2時、大阪府八尾市の近鉄八尾駅近くの光町公園に40人が集まり、改憲・戦争阻止!大行進八尾の主催で2回目の「八尾駅ぐるっとデモ」をやりました。SNSを見て参加した青年もいます。
 代表の八尾北労組の藤木好枝委員長が基調報告。厚生労働省の公立・公的424病院の再編・統合計画を「地域医療の中核を担ってきた病院をつぶそうとしている」と弾劾、「天皇儀式には166億円もの税金を使いながら、台風などの災害対策には7億円しか使わない。人の命を守らず改憲・戦争へと進む安倍政権を打倒しよう。関西地区生コン支部への弾圧を許さず闘おう!」と訴えました。
 八尾北労組の西脇智絵副委員長の訪韓報告に続いて、全国水平同盟西郡支部の佃文弘さんが前日の植木団地闘争を報告し、「高槻支部が新たな事務所を構え第2ステージの闘いに突入する」と宣言しました。
 さらに、八尾北命と健康を守る会、婦人民主クラブ全国協八尾支部、星野絵画展八尾実行委員会、八尾北医療センターの末光道正院長が発言。最後に関西合同労組東部支部の田中雅志支部長がコンビニ関連ユニオンの闘いなどを紹介し、「青年をはじめすべての労働者は労働組合に結集して闘おう」と訴えました。
 集会後直ちにデモに出発し、「子どもも大人も戦争反対」「今こそ出番、労働組合」のコールを軸に市街を力強く行進しました。
 事前に行った近鉄八尾駅での街宣や小中学校などへのビラ入れで多くの人がデモのことを知っており、沿道ではビラが次々と受け取られ、手を振り声援してくれる人もいました。

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