香港 新労働組合 続々と結成 ゼネストへ不屈の進撃

週刊『前進』04頁(3100号04面02)(2020/01/20)


香港
 新労働組合 続々と結成
 ゼネストへ不屈の進撃

(写真 「白色テロを恐れず、教師の仕事を堅持する」と座り込む香港の教育労働者。2万人以上が結集した【1月3日】)

 普通選挙実現や不当逮捕者の釈放などの「五大要求」を掲げた香港での元日の103万人大デモは、420人の不当逮捕者を出しながらも勝利的に勝ち取られた。それ以降も連日のように闘いが続いている。

年頭から警官隊と激突し実力で闘う

 1月3日には、教育労働者が「白色テロを恐れず、教師の仕事を堅持する」集会をエディンバラ広場で開催し、2万人を超える教育労働者が結集した。すでに半年のデモの中で約80人の教育労働者が逮捕されたが、集会ではこの逮捕と処分を弾劾し、また教育局が学校で教師の調査を行おうとし学校が応じない場合は校長を処分しようとしていることに抗議した。会場で、結成された新組合が組合員を募集した。
 さらに5日には上水で中国人バイヤーに抗議するデモが行われた。中国資本のバイヤーが香港に来て輸入品などを買いあさり、物価や地価が高騰して付近住民の仕事や生活が破壊されていることへの抗議デモである。デモ終了後、警察はデモ参加者に襲い掛かり、デモ隊は多数の逮捕者を出しながらも闘った。
 また9日には警察によってビルから転落死させられた周梓楽さんの追悼集会が開催され、集会後に警察と激突して逮捕者を出しながら闘った。12日には「天下を制裁し、意気を高める」集会が3万6千人の結集で、弾圧と闘いながら勝ち取られている。
 年頭から力強く開始されたこうした香港での闘いは、香港政府と警察の弾圧の強まりの中で、まさに労働組合の結成運動として推進されている。
 昨年の秋から「全民ストライキの実現」を掲げて新たな労働組合の結成が呼びかけられ、43の新労働組合が結成された。この過程でつくられた労働組合は、貿易販売・買付業総労働組合、医院管理局労働組合、音楽人労働組合、舞台芸術労働組合、居酒屋労働組合、動物業労働組合など多岐にわたる。

「香港鉄道新動力」を青年主力に結成

 「香港鉄道新動力」という新たな鉄道労働組合も結成されている。香港鉄道職員の300人が加盟し、6割は勤続5年以下で35歳以下という青年の組合だ。彼らは「デモ隊が鉄道の施設を破壊するのは、危険ではあるが理解できる。香港の積年の社会問題、そして列車故障や信号系統事故などへの民衆の怒りだ。この状況を変え、仕事の尊厳を取り戻したい」と語っている。また、「(デモを妨害するために)駅を封鎖したりある駅には停まらないで列車を走らせることで、香港鉄道は『中国共産党の鉄道』『政権奉仕の鉄道』と言われている。これを撤回したい」と語っている。
 このように今、闘いの中で青年を中心にして新たな労働組合が次々と結成されている。今まで政治に無関心だった若者がデモに参加し、この闘いに勝つためにも労働組合をつくり活動に参加しようとしている。そして全民ストライキ(ゼネスト)へ向かおうとしている。
 こうした青年の力、労働組合の力が、今回の元日デモを勝利させ、その後の戦闘的な闘いを実現している。団結こそ力だ! 労働組合をつくり、全民ストライキへ! 香港の労働者・学生と連帯し、ともに勝利しよう!
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