香港 国安法施行に屈せず 予備選に61万超が決起

週刊『前進』04頁(3152号02面03)(2020/07/27)


香港
 国安法施行に屈せず
 予備選に61万超が決起

(写真 昨年7月21日に元朗で発生した無差別襲撃事件の1周年デモ。白色テロと警察に抗議する人々【7月19日 香港】)

 6月30日深夜の国家安全維持法(国安法)の施行以降、香港では、7月11〜12日に行われた民主派予備選への61万人を超える労働者市民の決起を頂点に不屈の闘いが続いている。

あらゆる手段を駆使し抗議行動

 昨年7月21日に元朗で起きた中国側の白色テロ集団によるデモ隊・通行人への無差別襲撃事件1周年として、7月19日、白色テロと警察の暴力に抗議するデモが闘われた。元朗駅への集合を警察は催涙スプレーを乱射して妨害。怒った参加者は駅前のショッピングモールに集まり、抗議を行った。参加していた若手の元朗区議会議員4人はデモの決行を宣言し、「忘れるな7・21テロ 街頭に出て警察の暴力を弾劾しよう」と書かれた横断幕を広げてデモに出た。警察が途中で阻止線を張って妨害し、デモ隊は警察を徹底的に弾劾した。4人は違法集会、公安条例違反で逮捕されたが、一歩も引かずに闘った。
 国安法施行直後の7月6日にも、昼、夜とショッピングモールで抗議行動が行われた。参加者は「五大要求は一つも欠けてはならない」や「自由がなければ死を選ぶ」と叫び、香港政府が国安法違反とする「光復香港 時代革命」に代えて「栄光香港 時代革新」などのシュプレヒコールを行って抗議の意思を表明。8人が逮捕されている。
 これらの抗議行動では、多くの参加者が何も書かれていない白い紙を掲げていた。国安法への最も鋭い抗議を示すものだ。中華人民共和国国歌「義勇軍行進曲」の冒頭の一節「立ち上がれ! 奴隷となることを望まぬ人々よ!」と書いてデモに参加する人もおり、国安法弾圧のもとで知恵を絞り、あらゆる手段を使っての抗議行動が不屈に行われている。この闘いを潰すことなどできない。
 香港政府は7月7日に国安法の細則を発表したが、それは緊急時の令状なしの家宅捜索、出国制限、財産の凍結・規制・没収、ネットの情報削除や制限・停止、また発信者の情報提供命令などを認めている。通信傍受・秘密監察も許される。外国・台湾の政治組織に対して、その国の外交窓口を通じて資料の提出を要求することもできる。国安法は香港住民のみならず全世界の政治団体、個人を対象としており、外国の「被疑者」が中国と犯罪人引き渡し条約を結んだ国に入れば、中国に送還される可能性さえある。極悪の治安法だ。

国際連帯の力で戦争を止めよう

 香港情勢は全世界を揺さぶっている。対中対峙(たいじ)・対決姿勢を強める米帝トランプ政権は、「人権問題」を口実にして中国への経済的政治的制裁をエスカレートさせている。同時に南中国海への軍事的介入も強化している。中国が南中国海で7月1〜5日に軍事演習を行ったことに対し、4日と17日に同じ南中国海で空母2隻体制で2度にわたる軍事演習を強行した。同じ地域での同時の軍事演習は、まさに一触即発の危機をはらんでいる。これは新たな朝鮮戦争危機にも直結するものだ。
 さらに日帝をはじめとする帝国主義諸国も「人権問題」を口実に中国スターリン主義との争闘戦を強め、帝国主義間の争闘戦も激化させている。ここで重要なことは、没落確実とみなされた、香港が占めている国際金融センターとしての地位を奪おうと、新たな争闘戦が始まっていることだ。日本政府や東京都は、欧米系の金融機関の幹部を集めて香港から東京への金融拠点の移動を促し、他国の政府も同様に動いている。帝国主義者の掲げる「人権」など偽りだ。中国も香港を「一帯一路」政策下で新たに再編しようとしている。
 今や米日帝をはじめとする帝国主義諸国は、香港情勢を利用して中国スタ―リン主義への重圧と争闘戦を強めるとともに、相互の争闘戦を激化させて世界戦争の危機を促進している。中国スターリン主義・習近平政権も軍事大国化を一層進め、争闘戦を強めて世界戦争危機を促している。
 香港情勢は、朝鮮半島情勢とともに世界戦争につながっている。これを阻止する力は、国安法にも屈しない香港労働者の団結であり国際連帯だ。香港の労働者市民と団結し闘おう!
このエントリーをはてなブックマークに追加