大行進・関西が舞鶴デモ 自衛隊の中東派兵延長を弾劾

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週刊『前進』04頁(3173号01面02)(2020/12/07)


大行進・関西が舞鶴デモ
 自衛隊の中東派兵延長を弾劾

(写真 停泊する海自艦の真横を通り、自衛官に中東派兵拒否を呼びかけるデモ隊【11月29日 京都府舞鶴市】)


 11月29日、改憲・戦争阻止!大行進・関西の呼びかけで、「自衛隊の中東派兵反対!11・29舞鶴現地行動」が闘われた。
 昨年12月27日、安倍政権が国会審議や特別措置法の制定を無視し、自衛隊の中東派兵を閣議決定してから間もなく1年。米トランプ政権が侵略戦争の対象国の一つと位置付ける中東イランでは、1月の革命防衛隊司令官ソレイマニ暗殺に続き核科学者が殺害された。世界大恐慌とコロナ情勢下で一層緊迫する中東に、菅政権は自衛隊を乗り込ませようともくろんでいる。
 この日の闘争には、海上自衛隊の「軍都」である舞鶴現地に、改憲・戦争絶対反対を掲げて闘う関西一円の労働組合が結集した。
 集会に先立って舞鶴市内各地の軍事遺構・戦跡をめぐるフィールドワークが取り組まれ、学生を中心に多くの仲間が参加した。帝国主義戦争の惨禍を目の当たりにし、二度と戦争を許さない闘いを舞鶴現地で行う意義を学ぶ機会となった。
 また、東舞鶴駅前の商業施設前では街頭宣伝を行った。イラク派兵での公務災害隠しとパワハラに対して声を上げる池田頼将元3等空曹の国家賠償請求訴訟控訴審への支援を訴えるビラを配布し、買い物に来た自衛官らの注目を集めた。
 海軍の軍事施設だった赤レンガ倉庫を改装した舞鶴市政記念館で集会が始まった。大行進・関西を代表して港合同の木下浩平さんが基調提起。自衛隊内部でもコロナ感染が広がる中、11月19日に中東派兵期間を1年延長した菅政権を「兵士の命をモノのように扱い、中東人民への軍事侵略で改憲を狙う。絶対に許してはならない」と弾劾した。また、米大統領選でのトランプ敗北について「一握りの資本家のために膨大な数の労働者が差別され無権利状態に置かれている社会への怒りだ」「労働者が団結したときに戦争も貧困も排外主義も止めることができる」と訴えた。
 さらに、公務員労働者と地域の労組・住民運動の力で大阪都構想住民投票に勝利した地平から「自らの闘いに自信と確信を持って今こそ大胆に職場・地域に分け入り、団結を拡大させよう!」と呼びかけた。
 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、動労西日本、大阪市教組など闘う労働組合が発言し、大行進・京滋準備会の仲間は、労働者・学生の団結で京都・滋賀に大行進運動の拠点を結成する決意を述べた。地元自治体労働者の仲間は、ロシア革命が日本に波及した「米騒動」の高揚の中、舞鶴でも軍需施設で働く労働者が実力闘争に決起した歴史を紹介し、今日においても必ず労働組合の反戦闘争をつくりだせると訴えた。
 集会後のデモでは港に停泊する海自艦の真横を通過。自衛官に対し「中東派兵を拒否しよう!」「共に戦争を止め世の中を変えよう!」と熱烈に訴えた。
 また、海自舞鶴地方総監部に中東派兵中止を要請する申し入れ行動を行い、一日の行動を貫徹した。
(改憲・戦争阻止!大行進・関西 西納岳史)

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