洞口区議、コロナ対策で要望 保育施設の感染拡大阻止を

週刊『前進』04頁(3257号02面04)(2022/08/22)


洞口区議、コロナ対策で要望
 保育施設の感染拡大阻止を

(写真 洞口朋子さん)


 8月2日、洞口朋子杉並区議会議員は、岸本聡子杉並区長と杉並区の子ども家庭部長に向けて「保育施設のコロナ対策に関する要望書」を提出しました。以下、その内容を抜粋して紹介します。(編集局)
 本年7月26日付で、子ども家庭部保育課長から保護者に「コロナ禍における保育施設利用に際してのお願い」が届きました。感染拡大防止政策に関する東京都の大幅な規制緩和に伴い、保育施設・幼稚園等で陽性者が出ても保健所による疫学調査(濃厚接触者の特定)を行わないという内容ですが、これでは感染拡大はますます広がり、子どもたちとその家族、保育労働者の安全は守れません。よって、以下、要望します。
【1】感染拡大を阻止するために、クラス単位での閉鎖、および職員と園児のPCR検査を要請します。
 〝経済を回すことも大事なのだから〟という建前で、実質的には感染防止対策を縮小化し、労働者・家族と区民の健康および生命を軽視する政策が一貫して続けられています。そのもとで、発症・発熱しても医療施設でまともな検査・治療も受けられずに自宅に「放置」されるという事態が、昨夏の東京五輪時をも上回りながら生み出されています。「感染拡大防止」とは真逆の岸田政権の政策が間違っているのです。
 職場=労働現場からの視点に立てば、〝安全なくして労働なし〟が原則であるはずです。安全な労働環境を整備する責任は区にあります。
 子どもの登園を継続するか自粛するかの判断は各保護者に任せる、としていますが、保護者は「自分の都合」で日々の仕事を簡単に休むことはできません。そして、周囲からの育児サポートが受けられなかったり、シングル(マザー・ファザー)の家庭であれば、なおさら生活のためには保育園に預ける以外に選択肢がありません。
 よって、園におけるクラス単位での閉鎖、および職員・児童の定期的かつ継続的なPCR検査を要請します。
【2】保育労働者が安心して働ける・休める職場をつくるよう求めます。
 杉並区当局は、まず現場の保育労働者の安全を守ることに全力を挙げるべきです。それが、子どもたちのいのちと健康を守ることにも直結するからです。
 保育労働者は子どもたちと保護者の生活・健康に寄り添い、子どもの食事介助や排泄物処理など感染リスクに日々さらされながら、夏季にはプールなどの水遊びも加わりながらも、必死で働いています。そもそもコロナ禍以前から、保育士がトイレすらまともに行けない、8時間ぶっ通して働き続けることが前提の「配置基準」も問題となってきました。
 保育労働者が安心して働き続けられるように、杉並区当局は今こそ十分な人員配置と労働条件の抜本的改善を行うべきです。具体的には、①常勤職員の大幅増員、②会計年度任用職員内の希望者を全員常勤職員として雇うこと(最低賃金かつ1年更新の不安定雇用ではなく正規で雇うべき)、③大幅賃上げ、④コロナ陽性となった職員の賃金全額補償を要望します。

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