星野国賠 元徳島刑務所長の尋問要求 医療放棄の責任問う

週刊『前進』04頁(3317号04面03)(2023/10/30)


星野国賠
 元徳島刑務所長の尋問要求
 医療放棄の責任問う


 10月19日、東京地裁民事14部(村主隆行裁判長)において星野文昭さん獄死の責任を追及する国家賠償請求訴訟の第17回口頭弁論が開かれた。大坂正明さんに対する無期懲役求刑弾劾と一体で、120人が全一日を闘い抜いた。
 原告・被告が請求した証人計10人の採否をめぐる攻防が展開され、被告は意見書を書いた柳沢裕子医師、平良敦志元徳島刑務所長、医療センターの小川俊治医務部長について「必要性なし」と主張してきた。
 裁判所は、被告請求の3人の医師(徳島刑務所医務課長・武田寛、手術の助手を務めた東日本成人矯正医療センターの永井鑑、手術当日の当直であった麻酔科医の松本克平)と原告の星野暁子さんの採用を決定した。4人の証言は来年2月以降に行われる。
 最大の焦点であった平良元徳島刑務所長は留保となった。武田が「CT必須」とカルテに記載したのに、なぜ直ちに実施しなかったのか、また2019年3月1日の検査で腹部に巨大な腫瘤(しゅりゅう)を発見しながら、なぜ星野さんにも家族にも伝えなかったのかが大きな争点となる。
 被告側が3人の医師の陳述書を提出しないと表明したことを岩井信弁護士が追及し、被告代理人は「次回までに出す方向で考える」と答えざるを得なかった。
 被告代理人は、1971年11・14渋谷闘争は機動隊員を殺害した事件であるとことさらに強調して、証人尋問の際に法廷と傍聴席との間に遮蔽装置を設置するよう求めた。これは大坂さんに対する無期懲役求刑と一体の許しがたい攻撃である。だが結局、この策動は粉砕された。
 裁判終了後、日比谷公園霞門に集まり、大坂さんの無罪奪還へ闘うことを決意して、検察庁、法務省、裁判所を包囲するデモを行った。全国で反戦闘争を闘い、11・19全国労働者集会を共に成功させよう。
 次回は12月14日(木)午前10時30分、第411号法廷で開かれる。
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