核戦争の放火者=米日帝倒す中国侵略戦争阻止の決戦へ! 革共同九州地方委員会
週刊『前進』04頁(3405号03面01)(2025/07/21)
核戦争の放火者=米日帝倒す中国侵略戦争阻止の決戦へ!
革共同九州地方委員会

(写真 昨年の平和祈念式典での岸田首相【当時】の発言を直撃した8・9ナガサキ反戦反核行動)
被爆80年を迎える今、アメリカ帝国主義・トランプ政権によるイラン核施設爆撃を決定的転換点とした中国侵略戦争・核戦争の危機が切迫している。それは戦争によってしか延命できない帝国主義と、軍事的に対抗するほかないスターリン主義をもろともに打ち倒す決定的革命情勢の到来でもある。今夏8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争を歴史を画する階級決戦として闘いぬき、中国侵略戦争阻止、米日帝国主義打倒・プロレタリア革命勝利の号砲を鳴らそう!
イラン爆撃正当化許すな
米帝によるイラン核施設爆撃は、まさにヒロシマ・ナガサキに続く核攻撃そのものだ。主要7カ国(G7)はこれを「核武装を阻止するため」と正当化している。断じて許すことはできない。そもそも広島・長崎に原爆を投下し、圧倒的な核戦力を独占して全世界を威圧・恫喝してきたのはほかならぬ米帝だ。米帝はオバマ政権下の2016年、「30年で1兆㌦を投じる核戦力近代化」を宣言した。第1次トランプ政権下の18年にはイランとの核合意から離脱し、翌年にはロシアとの中距離核戦力(INF)全廃条約も一方的に破棄。その直後、それまで30年以上行われてこなかった中距離巡航ミサイルの発射実験を行った。米帝は政権を握ったのが民主党か共和党かを問わず、自らが新しい核戦力を備えるために足かせとなる国家間の合意を次々とほごにして、核戦力の更新や立て続けの核実験を強行してきたのだ。さらに中国への核攻撃を狙い、「拡大抑止」と称して日本や韓国へのINFの大量配備を狙うなど、核戦争体制の強化を猛然と推し進めてきた。米帝こそ世界核戦争の放火者だ。
その米帝が恥知らずにも「イランは明日にも核武装する」かのように喧伝(けんでん)しているが、それはイラク侵略戦争と全く同じ「大量破壊兵器の脅威」の捏造(ねつぞう)そのものだ。仮にイランが兵器級ウラン濃縮に踏み込んでいたとしても、イランを追いつめてそのような情勢をつくりあげた米帝にこそ一切の責任がある。
この現実を前にして「どっちも悪い」「国際法の順守を」と客観的に論評することは、物量とその悪辣(あくらつ)さにおいて他を圧倒する米帝とその追随者を免罪することしか意味しない。求められているのは、帝国主義の核武装と新たな核戦争への踏み込みに対する猛然たる弾劾だ。今夏広島・長崎闘争を、帝国主義の核を徹底断罪する労働者人民の怒りの爆発として闘いとろう!
軍拡進め核武装狙う日帝
米帝による核戦争への踏み込みは、日帝の内側からも核武装の衝動を噴き出させている。「日本のムッソリーニ」を自称した極右反共主義者・笹川良一が創設した笹川平和財団は6月2日、自衛隊・米軍元幹部などの連名で「非核三原則の見直し」を提言し、米核戦力の日本配備と自衛隊による使用をも視野に入れた核戦争の具体的準備を扇動している。米帝自身の危機に伴って激しく進行するトランプ関税戦争に戦々恐々としながらも、日帝・石破政権は核武装をも含めた大軍拡に踏み込むことで必死に食らいつき、東アジア全体を「一つの戦域」とする中国侵略戦争の最前線に自らが立とうとしているのだ。ヒロシマ・ナガサキを絶対に繰り返させないと誓い闘ってきた労働者人民が日本の核武装と再びのアジア侵略を許すのか、いま決定的に問われている。
この核武装への踏み込みと一体で、沖縄を含む琉球弧の軍事要塞(ようさい)化と九州全域の前線基地化が大軍拡の要として進められている。九州では7月9日に陸上自衛隊佐賀駐屯地が開設し、V22オスプレイの正式配備強行をもって侵略殴り込み部隊=陸自水陸機動団が完成。さらに中国を射程に入れたミサイル網が年度内にも配備されようとしている。米軍板付基地であった福岡空港は、現在も6時間前までの通告で米軍が優先使用できる状態にあり、昨年11月の日米演習の際には何の説明もなく米軍のオスプレイが降り立つなど、公共インフラの軍事拠点化も一挙に推し進められている。
この激しい軍拡が中国をギリギリと締め付けているが、国際共産主義運動の反動的疎外態である中国スターリン主義は、労働者の反戦決起と国際連帯を信頼せず、軍事的対抗を強め帝国主義の戦争を加速させている。他方で日本共産党スターリン主義は、今や自民党や参政党などの極右政党と競い合って中国への差別・排外主義を鼓吹するまでに屈服と転向を深めている。
世界戦争情勢下で反動性・無力性を露呈させるスターリン主義の破産を乗り越え、アジア人民への「血の債務」を真に弁済するものとして日帝打倒の内乱に立ち上がることが問われている。この闘いの中でスターリン主義による国際階級闘争の疎外・歪曲(わいきょく)を乗り越え、労働者の国際連帯を回復・創造し、反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命の展望を切り開こう!
差別・排外主義うち破れ
今夏参院選において洪水のごとく噴き出した差別・排外主義扇動の頂点に立っているのが天皇だ。現天皇ナルヒトの「慰霊の旅」は、昭和天皇ヒロヒトの戦争犯罪の一切を居直り、硫黄島や沖縄、ヒロシマ・ナガサキを圧殺しようとするものだ。ナルヒトはその締めくくりとして、9月14日開会予定の「国民文化祭」に合わせて長崎を訪問しようとしている。徹底粉砕あるのみだ。労働者階級は帝国主義を粉砕する闘いの中でこそ、自らの内にも浸食してきた「旧社会の汚物」としての差別・排外主義を決然と払いのけ、人類の普遍的解放としての共産主義社会を樹立する力を獲得する。革命的共産主義者は労働者の革命性をとことん信頼し、その先頭で自らを変革する闘いとして差別・排外主義との対決を自覚的・目的意識的に貫く。そして社会変革を自らの事業として確信する膨大な青年・学生・女性を獲得し、革命的反戦闘争・帝国主義打倒の内乱の爆発をもって勝利の展望を全世界に開示する。8・6―8・9闘争をその決定的環として、文字通りの内乱的激突として闘いぬこう!