軍事同盟強化を確認 日豪2+2 対中国で共同声明

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週刊『前進』04頁(3413号02面04)(2025/09/15)


軍事同盟強化を確認
 日豪2+2
 対中国で共同声明


 日本とオーストラリアの外務・防衛閣僚協議(2+2)が9月5日に東京で開かれ、共同声明が発せられた。
 声明は中国、ロシア、北朝鮮を名指しで非難し、「同志国連携の中核である日豪間の安全保障協力は、かつてなく広範かつ強固なものとなっている」と述べ、「自由で開かれたインド太平洋」実現のために米国や主要なパートナーと連携して「抑止力」を強化し、軍事演習を拡大するなどと語っている。中国侵略戦争への軍事同盟強化を断じて許すことはできない。
 さらに日米豪共同訓練「コープ・ノース」(1月)、自衛隊も参加した米豪実動訓練「サザン・ジャッカルー」(5月)、豪州が初参加する予定の日米共同演習「オリエント・シールド」(9月)などの成果を強調。特に7月に行われた米豪主催の多国間共同訓練「タリスマン・セイバー」には自衛隊が過去最大規模で参加(自衛隊員1500人以上)し、「自衛隊による03式中距離地対空誘導弾及び12式地対艦誘導弾の発射」を成功させたことを称賛している。12式地対艦誘導弾の射程距離は約200㌔メートルで石垣島、宮古島、勝連、奄美大島、瀬戸内、湯布院などに配備されている。そしてその「能力向上型」は射程距離約1千㌔メートルで中国本土をも射程に入れることができ、熊本の健軍駐屯地に2025年度中に配備されようとしている。
 7月の米日豪インド4カ国(クアッド)外相会合の共同声明では、朝鮮半島から東・南中国海を一つの戦域(シアター)として中国との「有事」を構えるという、日本帝国主義がぶち上げた「オーシャン(ワンシアター)構想」に沿った共同声明が出された。日帝が狙っているのは、豪州などを「指揮」してアジア全域を地獄の戦場にたたき込む中国侵略戦争を行うということだ。まさに日帝の再びのアジア侵略そのものだ。

日英が防衛相会談

 これに先立つ8月28日、日英防衛相会談が行われ、欧州とアジアにおける「最も緊密な安全保障上のパートナー」とする共同声明を発表。中国を念頭に南中国海の状況に対する「深刻な懸念」を表明した。さらにはイギリス空母打撃群と原子力空母「プリンス・オブ・ウェールズ」を東京湾に寄港させてヒーリー英国防相と中谷元・防衛相が乗り込み、中谷は「欧州・大西洋とインド太平洋地域の安全保障は不可分だ」と強調した。
 まさに日帝が要となって中国侵略戦争に突入している。10・5渋谷反戦デモを大爆発させ、世界戦争を阻止しよう。
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