この勢いを11・2へ 国鉄解雇撤回裁判総括集会の発言

週刊『前進』04頁(3415号02面02)(2025/09/29)


この勢いを11・2へ
 国鉄解雇撤回裁判総括集会の発言

(写真 この日の勝利に沸き立つ参加者は11・2集会への総決起を誓って拳を突き上げた【9月19日 東京都千代田区】)


 9月19日の国鉄解雇撤回裁判後に行われた総括集会は、当日の闘いの大勝利を確認し、10・5首都反戦大デモと11・2労働者集会への総決起を誓う場になった。動労総連合の各単組をはじめ動労千葉を支援する会、全国から結集した労働者が闘いへの自信を深めて決意を述べた。国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんは、国鉄闘争の厚みと重みが示されたとこの日の闘いを総括し、久留里線と地域を守る会の三浦久吉代表は戦時体制構築の一環としてある久留里線廃線を阻止する決意を示した。三里塚芝山連合空港反対同盟の伊藤信晴さんは10・12三里塚集会への結集を訴えた。集会での主な発言の要旨を紹介します。(編集局)

民営化は誤りだと認めろ
 動労千葉副委員長 動労千葉争議団 中村仁さん

 多くの皆さんにお集まりいただき、ありがとうございます。
 裁判では私が意見陳述をし、弁護士の先生から一審判決を批判する意見を述べていただきました。裁判長は最初から「裁判は1回では終わらない」と言って次の期日が決まりました。
 9月9日に皆さんからいただいた署名の提出行動をし、警備法廷も弾劾したら、裁判所が大法廷に変えてきました。運動の力です。労働者が集まった時には大きな力になる。労働者が一つになれば世の中を動かせるということを皆さんと共有したいと思います。
 国鉄分割・民営化は間違っていたと私は意見陳述で言いました。その間違いを正すことが必要です。裁判は当然やりますが、運動の力で分割・民営化の誤りを絶対に認めさせたい。今の情勢で、それが求められていると思います。
 10月5日の反戦集会、10月12日の三里塚集会、11月2日の労働者集会に一人でも多く集まっていただき、声を上げましょう。その声をさらに大きくしていきたいと思います。

生涯かけて闘い勝ち抜く
 動労千葉争議団 高石正博さん

 自分としては結審ということが頭にありましたが、そうなりませんでした。大法廷に入れないくらいの人が集まったことを、裁判所も見ていると思います。皆の力が本当にすごかった。
 長い闘いになると思いますが、生きている限り闘い、裁判に勝ち抜きたいと思います。
国家権力の壁との激突に 動労総連合委員長 田中康宏さん
 今日は全国から駆け付けていただきありがとうございました。この力で裁判所を追い込み、今日は大勝利しました。裁判長は裁判が始まるや否や「今日は結審するつもりはありません」と言った。本当は結審するつもりだったんです。その攻撃をぶっ飛ばしたことは本当に大きいと思います。
 裁判所は司法権力、国家権力ですから幻想は持ちませんが、国家とJRのやったことの余りの不当さゆえに、真実は全部明らかになっているがゆえに、裁判でも絶対に勝たなければならないと思っています。
 不採用基準が作られ、中村さんや高石さんらが直前になってJR採用候補者名簿から外された。不採用基準を作ったこと自体が不当労働行為だと、最高裁で確定している。この基準を作るように命じたのがJR設立委員会だったことも真実です。「勝利まであと一歩」ですが、最後に打ち破らなければならない壁は、国家権力の壁なんです。労働運動をつぶして戦争に突き進む国家権力の壁を打ち破る闘いがこの裁判です。
 今日の勝利を切り開いた力はすごいものを秘めている。労働者の団結した力は歴史を動かすことができる。戦争が現実化する時代に、国鉄闘争を守り抜いている意味の大きさを再確認したいと思います。戦後労働運動の歴史を見ると、三池闘争がすごかったとか国鉄新潟闘争がすごかったとかの総括がされています。動労千葉だけではなく皆さんとともに国鉄分割・民営化と闘い、団結を守り抜いて、国家権力を追い詰めているこの闘いは、これまでの労働運動を塗り替える大きな地平です。この中に戦争を止める力だってある。
 11・2労働者集会と10・5全国反戦闘争は、僕らが時代を変えられるかどうかの試金石です。11・2集会の第1回実行委員会で関委員長は、去年集まった3千人を本気になってオルグし、その3千人が組織者になれば大結集は実現できると提起しました。この1カ月のうちに去年集まった3千人の仲間に会い、戦争を絶対止める闘いを一緒にやろうとオルグしてほしい。去年を超える闘いを何としても実現したいと思います。
 今日は本当にありがとうございました。

3千人に本気のオルグを
 動労千葉委員長 関道利さん

 全国からの結集ありがとうございます。
 9月9日に4766筆の署名を提出しました。署名はさらに続けますので、よろしくお願いします。
 動労千葉を支援する会の総会で、今日の闘いを11・2集会の前哨戦と位置づけました。全国から240人が結集し、大法廷を確保しました。次の裁判にも結集をお願いします。
 今年は動労千葉の国鉄分割・民営化反対のストライキから40周年です。私たちは渾身(こんしん)のストライキを闘い、皆さんも渾身の支援の決起をしていただいた。その闘いがあって、今もこういう闘いができています。
 動労千葉は今月末に定期大会を開き、さらなる決意を固めて10・5反戦闘争、11・2労働者集会に向かいます。去年、11月集会に集まった3千人は、排外主義が蔓延(まんえん)する今の状況を、絶対によしとはしていないはずです。一人が一人を連れてくれば参加者は倍になります。ともに頑張りましょう。

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