10・12三里塚全国集会へ 反対同盟各氏から大結集の訴え
10・12三里塚全国集会へ
反対同盟各氏から大結集の訴え
農地守り戦争に反対する
敷地内天神峰 市東孝雄さん

3月24日に19年続いた耕作権裁判の一審判決が出されましたが、空港側の言い分をすべて認める不当判決でした。判決は、向こうを勝たせるために「位置特定は関係ない。面積が合っていればそれでいい」と決めつけるとんでもないものでした。19年かけてこちらが立証したことを一切認めず真実を切り捨てたのです。
農地法裁判の時も千葉地裁は、NAA(成田空港会社)が言っていないことまで言って反動判決を出しました。千葉地裁は悪い裁判官が集まって、三里塚で悪い判決を出し、そこから出世の道を進んでいくとんでもないところのようです。
2年前に強制執行で破壊した天神峰農地は、今も鉄板で囲ったまま何に使うわけでもなく放置され、強制執行は私への嫌がらせと反対運動つぶしだけが目的だったことが明らかです。
裁判は悪い結果になりましたが、ここであきらめたり投げ出したりはできません。すぐに控訴しました。
今、コメの問題が大きく取り上げられています。政治家は第1次産業は大事だと言いますが、本当に農家がどうすれば続けていけるのか考えていません。経営規模を大きくすればいいとか言いますが、それは中小の農家はつぶれろということです。
一人ひとりが声を上げていかないと、政府やNAAのやりたい放題になる。ですから私も農地を守り、農民の権利を守り、空港機能強化を許さず、戦争に反対するために声を上げ、強い気持ちで自分を奮い立たせて闘っていきます。
10・12全国集会でお会いしましょう。
軍事空港を廃港にしよう
敷地内東峰 萩原富夫さん

「機能強化反対」を12年間くらい闘ってきました。NAAは5月に空港内で着工セレモニーを開いたり、機能強化とその関連事業を「第二の開港」と名付けて宣伝したものの、肝心の第3滑走路工事は用地取得が思うように進んでいません。騒音下住民の飛行差し止め訴訟も進み、反対同盟も空港拡張差し止め裁判を闘っています。
やはり、反対同盟が不屈非妥協に粘り強く闘ってきたことが多くの人への励ましとなり、住民が反対の声を上げられる状況をつくってきたと自負しています。
農業で食べていけずに多くの農家がやめていく現状が続いている。でも農業・食料なしに社会は成り立ちますか。農業の位置づけを変えさせないと、社会の存続自体が難しい。
ところが今年、耕作権裁判、団結街道裁判の一審千葉地裁判決は、農家・農業を踏みにじる不当極まりないものでした。空港の「公共性」のために、農民は犠牲になれと言い放ちました。本当に許せません。
市東さんは今、自宅四方を誘導路に包囲された中で闘っています。こんな状況は人権無視です。控訴審で必ず逆転する決意です。
戦争準備と排外主義の攻撃が襲いかかっています。核武装の主張までが選挙に現れました。巨大空港が有事に軍事基地として使われることは明らかです。われわれは戦争準備のために農業が犠牲になることなど絶対に認められない。
市東さんの農地を体を張って守り抜きましょう。空港を実力で粉砕し、廃港に追い込みましょう。
原則を貫いて闘い続ける
芝山町白桝 伊藤信晴さん

三里塚闘争が60年近く、「空港絶対反対、農地死守・実力闘争」の原則を曲げずに闘い続けることができた背景には、諸先輩方の「戦争を二度と繰り返すまい」との強い誓いがあったことが大きいと思います。
北原鉱治事務局長、本部役員の鈴木幸司さん、三浦五郎さん、副行動隊長の宮本嘉さん、そして市東東市さん(孝雄さんの父)ら、みな戦場に駆り出され過酷な体験を経て、戦争と圧政に深い怒りを持っていた。だから国家権力の暴力にもひるまず立ち向かった。「これを許したら戦争だ」という確信があったからです。今それを自分のものにしなければ、と思います。
資本主義は生命力を失い、危機を乗り切るために戦争に進むしかない。体制を変えなければ戦争は止められないし、「こんな体制を覆し、革命をやろう」と明確に訴えるべき時です。
原則を貫くことの厳しさが問われる中での闘いです。10・12三里塚全国集会をともに闘いましょう。