10・12三里塚集会へ総決起を 市東さんの農地を死守し成田「第2の開港」粉砕へ

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週刊『前進』04頁(3416号03面01)(2025/10/06)


10・12三里塚集会へ総決起を
 市東さんの農地を死守し成田「第2の開港」粉砕へ

(写真 千葉地裁による農地強奪判決と対決し、市東孝雄さん【前列右】の南台農地で行われた今年3月の三里塚現地闘争)

 三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する「成田拡張=軍事空港粉砕! 市東さんの農地を守ろう! 自公政権打倒! 10・12全国総決起集会」に集まろう。反対同盟は「中国・アジアでの戦争の切迫に対して、今こそ『空港絶対反対』『農地死守・実力闘争』のスローガンを高々と掲げ、反戦・反権力の砦(とりで)として闘う」(招請状)と訴えている。成田市街地を席巻する大デモに立とう。

石田反革命の介入許すな

 中国侵略戦争・世界戦争突入情勢下における希代の反革命が石田一派だ。
 石田は、特権的地位を利用して行った自らの女性差別・性加害について、一度は「死んで一からやり直す」と反省のポーズをとったものの、自己批判に専念するための「全役職解任」という政治局決定に恐れおののき、学生メンバーを引き込んで第35回革共同全国委員会総会(35全総)を襲撃する「蜂起」を起こした。戦時下弾圧の激化に恐怖し、国家権力に屈服・投降して革共同を破壊しようとする階級的犯罪であり、文字通り万死に値する。この石田反革命に、革共同から脱落した腐敗分子たちが小躍りしてすり寄り群がろうとしている。
 革命の前進は密集した反革命を生み出すが、それを打ち破ってこそ革命はさらに前進するのだ。
 石田の指導下で開かれた「全学連」大会の議案からは11・2労働者集会の方針は消え、三里塚全国集会の日付が間違っているなど、およそ彼らには労働者・農民の闘いと真剣に連帯する気などないことを自己暴露した。その不真面目さ、無責任さは、動労千葉・反対同盟との血盟関係を築いてきたわが革命的共産主義運動とは真逆のものだ。
 「プロレタリアートは、その勢力を独立の政党に組織し、……はじめて一階級として行動することができる」(国際労働者協会の1872年ハーグ大会決議、マルクス執筆)。この労働者階級と党との本質的関係は階級闘争の最深の真理である。これを実践的に貫徹したのがレーニンとボリシェビキであり、われわれはそれを受け継ぎ、プロレタリア独裁を実現する党として労働者階級の革命性に依拠し党建設を進めてきた。これに真正面から敵対したのが石田一派だ。女性同志を先頭に、35全総参加者全員がこの石田一派の反階級性を一瞬で見抜き、ただちに前進社から追放した。
 石田一派をあらゆる階級闘争の現場からたたき出そう。反革命が三里塚の地を踏むなど断じて許さない。日本共産党やカクマルの正体を見抜き、誇り高く闘い続けてきた反対同盟・三里塚闘争への反革命的介入を断じて許さない。

中国侵略戦争阻む最前線

 日米韓豪などの航空機400機以上、1万2千人が参加する米空軍史上最大規模の多国間共同演習「レゾリュート・フォース・パシフィック」が7月9日~8月4日、太平洋地域50カ所で行われた。航空自衛隊が初参加し、基地の滑走路が破壊された際に民間空港にも部隊を分散させ、移動しながら作戦を遂行するための訓練が、国内10基地で行われた。政府は全国40の民間施設を「特定利用空港・港湾」に指定し、軍事利用のための滑走路延長や護岸工事を進めている。こうした攻撃の最先端に日本帝国主義が推し進める「成田空港『第2の開港』プロジェクト」がある。
 国、千葉県、周辺9市町、成田空港会社(NAA)は6月12日に四者協議会を開催し、成田空港の大再編計画の総称を「第2の開港プロジェクト」と決定した。これは機能強化策(C滑走路新設、B滑走路3500㍍化、空港運用時間を朝5時から深夜1時まで延長)に加え、三つの旅客ターミナルを一つに統合し、交通アクセスの改善、貨物地区の再編・強化を進めるというものだ。これらにより年間発着枠は30万回から50万回に増加し、空港敷地面積は約2倍の2297㌶に拡張される。
 それはとてつもない地域破壊であり、かつ中国侵略戦争のための巨大空港建設に他ならない。
 さらに四者協は「第2の開港」と一体の周辺地域の開発事業として、首都圏・北関東圏を巻き込んだ広域経済圏の創出を目指す「エアポートシティ構想」を打ち出した。空港を中心として、東西南北のエリアに国際産業・物流拠点を造るもくろみだ。
 政府は6月10日、千葉県全域を「国家戦略特区」に指定しており、成田を核として茨城県の一部と千葉県全域を、有事の際に軍需物資を移動する兵站(へいたん)・出撃拠点にするものとして計画は進んでいる。「国家プロジェクトとしての空港拡張」(NAAリーフ)は「軍都・千葉の完全復活」という政府・財界の野望に他ならない。
 この攻撃に立ちはだかっているのが三里塚闘争・反対同盟59年の闘いだ。2022年末に浜田靖一防衛相(当時)は成田を名指しして「地元の反対で軍事利用が制限されている」と敵意をむき出しにした。成田拡張を阻むことは中国侵略戦争阻止の最前線の闘いだ。

南台農地強奪を絶対阻め

 市東孝雄さんの天神峰農地に対し23年2月、国家権力とNAAは機動隊の暴力を使って強制執行を行った。しかし、反対同盟と支援の労働者・学生・市民は一歩も引かず実力で立ち向かい、反対同盟つぶしという敵の狙いを打ち砕いた。市東さんは「闘魂ますます盛んなり」と闘争の継続を宣言し、奪われた営農手段を再建し、怒りを胸に日々農作業に打ち込み、不屈の闘志を示している。
 南台農地をめぐる決戦はすでに始まっている。3月24日、千葉地裁で19年も続いてきた耕作権裁判で齊藤顕裁判長は、祖父の代から受け継いできた市東さんの南台農地の耕作権を否定し、NAAへの明け渡しを命じる反動判決を出した。違法・脱法の限りを尽くしてきたNAAを救済し、賃借地の位置特定の誤りについて「契約書に面積の記載はあるが具体的な場所はない」とNAAが主張もしていない珍説をひねり出した極悪の農民殺しだ。実力阻止の陣形を強化・拡大し、控訴審闘争を闘おう。
 反対同盟は146回を数える空港周辺情宣一斉行動、「機能強化粉砕!フィールド・ワーク」などに取り組んできた。地道で粘り強い闘いが周辺住民の決起を根底で支え、共感と確信を生み出している。
 NAAが8月26日に発表した機能強化に伴う用地取得率は3月末の段階からわずか2・3%しか進んでおらず、民有地では今なお2割以上の土地を取得できていない。9月22日に成田空港を視察した中野洋昌国土交通相は「年度内に用地買収のめどを」とNAAの尻をたたいたが、そもそも「地権者から機能強化への理解が得られていない」と藤井直樹NAA社長が認める通り、言葉による説得はもはや不可能な状況だ。
 軍事空港としての成田の本質、健康を破壊し命を奪う騒音、空港の誘導路が溶けるほどの猛暑を促進する巨大空港建設、拡張工事による自然と農業の破壊という事態を直視し、周辺住民の中に人類の未来への危機感、農地を守る使命感が広がっているのだ。
 今こそ反対同盟が59年貫いてきた「軍事空港絶対反対」「農地死守・実力闘争」の思想と闘いを全人民のものにするときだ。反革命に純化する石田一派を踏みしだき、中国侵略戦争阻止の反戦闘争の大高揚を三里塚からつくり出そう。
 10月12日、成田市赤坂公園に大結集し、戦闘的な大隊列で成田市中心部を席巻するデモに立とう。
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