韓国・民主労総各産別でスト 取り込み狙うイジェミョン政権と対決
韓国・民主労総各産別でスト
取り込み狙うイジェミョン政権と対決


韓国の全国民主労働組合総連盟(民主労総)が各産別で、李在明(イジェミョン)政権と対決するストライキ闘争に打って出ている。米日帝国主義が中国への侵略戦争に突入した今、日米韓労働者階級の国際連帯闘争が決定的だ。
公共運輸労組(組合員25万人)は9月17日、ゼネスト・総力闘争に立ち上がった。「政権が変わっても変わらない公共機関、私たちが直接変える」をスローガンに、打倒された尹錫悦(ユンソンニョル)前政権が進めた公共機関の統廃合と人員削減、外注化による安全破壊を終わらせるための闘いだ。イジェミョンは就任に際して労災の根絶や非正規職の正規職化を掲げたにもかかわらず、規制緩和と構造調整を内実とする「経済成長戦略」を推進しており、この露骨な裏切りへの怒りが高まっている。
ソウルで午後に行われた大会には、鉄道、地下鉄、公共機関のコールセンターなどで働く労働者約1万人が全国から結集した。医療連帯本部のもとで闘う国立大学病院の労働者は、ソウル大病院などで21年ぶりに共同ストライキに突入して駆けつけた。
19日には、計2千人の空港労働者が全国15空港で初のストを決行した。国際的なハブ空港である仁川(インチョン)国際空港で開かれた大会には千人が集まり、人員不足による過労死の多発や連続夜勤の常態化に怒りの声を上げた。
戦時下で激化する政府・資本の攻撃
ユン政権を打倒した労働者民衆の怒りにおびえるイジェミョン政権は、この闘いを主導した民主労総を取り込もうと必死だ。イジェミョンは7月、鉄道労組委員長と民主労総委員長を歴任したキムヨンフン氏を雇用労働部長官に指名。8月には多くの労働者の犠牲を背景に民主労総が強く求めてきた労組法改正案が国会を通過した。
重大なのは、イジェミョンが大統領直属の諮問機関「経済社会労働委員会」を通じた「社会的対話」の推進を狙っていることだ。経社労委とは、ユン政権下で「社会経済政策において利害を共にする政府、使用者、労働者代表」が「社会的安定と調和を図り、経済活性化に寄与」するためにつくられた機関だ。民主労総は中央委員会での激論の末にこの「対話」への参加を決めたが、政府の悪らつな意図は明らかだ。
また、米移民当局が韓国系資本の工場建設現場を襲撃して300人以上の韓国人労働者を拘束・強制送還したことをめぐり、「屈従的な対米投資」や「経済主権の侵奪」を問題にする主張もある。しかし、高関税も対米投資強要も労働者への襲撃も、一切の根源は米帝・トランプ政権による中国侵略戦争にこそある。
韓国労働者階級と連帯し日帝打倒を
結成30周年を迎え、今や組合員120万人の韓国最大労組へと成長した民主労総は、政府・資本のあらゆる攻撃を受けながら闘っている。11・2労働者集会には、傘下の金属労組旭硝子(ガラス)支会からチャホノ支会長とオスイル首席副支会長が参加する。
自国帝国主義=日帝が再びの中国侵略戦争に突入する中でわれわれが実現すべき国際連帯とは、一般的な「連帯」「団結」の確認にとどまらない。日本労働者階級がかつて侵略の手先となり植民地支配と人民虐殺に手を染めた朝鮮半島で、南北分断体制下での抑圧に抗して闘う韓国労働者階級に応えるとは、日帝を打倒し、日米韓軍事同盟を粉砕するということだ。真っ向から「労働者の国際連帯で戦争を止めよう」と訴える11・2集会に、一人でも多くの仲間を組織しよう。