東電デモ 柏崎刈羽原発再稼働阻め
東電デモ
柏崎刈羽原発再稼働阻め


戦争と核武装の高市倒そう
すべての原発いますぐなくそう!全国会議事務局長 織田陽介さん
12月12日に行われた東電デモでの、「すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)」・織田陽介事務局長の発言(要旨)、3・11反原発福島行動実行委員会・椎名千恵子さんが行った東京電力への申し入れ(要旨)を紹介します。(編集局)
私たちはあらためて、14年前の福島原発事故を思い出そうじゃないですか。その張本人が東京電力です。いまだに原子力緊急事態宣言は解除されず、福島県民は「20倍の被曝線量を許容せよ」という体制の中で帰還を強制され、避難区域が続々と解除される。こういう状況の中にあります。
デブリ(溶け落ちた核燃料)は水をかけ続けなければいつ再臨界になって爆発するかわからない。ようやく初めて取り出したデブリは0・7㌘。デブリは880㌧もあるのです。今も汚染水をずっと海に流し続けている。持っていく場もない。処理もできない。「自分の会社で出たごみに対処できないから、海に捨てさせてください」。こんな会社ありますか。
賠償がかさんで、東京電力はもうデフォルト(債務不履行)の危機にあると言われている。国と賠償機構からすでに24兆円もの金が入っているのに足りない。それでも賠償していない。何より、健康被害を訴えている若者たちに原発事故との因果関係を認めようともしない。その医療費を払おうともしない。こんな東京電力が、どうして原発再稼働など言えるのか。絶対に許されない。
高市政権になってから、新潟県の柏崎刈羽原発に続いて、つい先日も北海道知事が泊原発の再稼働容認を表明しました。原発政策の加速度が増しています。その背景にあるのは、高市政権が戦争をやろうとしていること。この一点に尽きると思います。
「存立危機事態」発言、さらにはそれが「レーダー照射」問題という形で日中の軍事的な衝突にまで発展しようとしている。最近のニュースでは、そもそも中国は軍事訓練をやることを自衛隊に知らせ、自衛隊もそれを受け取ったと表明していたことが暴露された。日本こそが軍事訓練にわざわざ近づいて、挑発をしたことが完全に明らかになったわけです。
こういうことを繰り返しているのが高市政権です。それだけじゃない。これから1兆1千億円もの補正予算が通って軍事費が2022年度の倍の規模になる。そしてついに、所得税1%、軍事費のための増税が持ち上がり始めました。月に170時間働いたらそのうちの2時間、私たちはミサイルのために働くことになる。こういう時代だからこそ、原発を再稼働させ、「被災地を支援する金はない」と、高市が福島に入って原発事故の「解決」に向かって一気に進んでいる。福島、被災地、私たちの生活を切り捨てて戦争に突き進もうとしている。
高市は原子力潜水艦の保有を言い始めた。原潜はとてつもない軍事力で、核を搭載することもできます。原潜を動かす技術は日本にはなく、当然ながら米軍との共同運用になります。米軍の核を搭載すれば、それが「核共有」になると指摘されている。だからこそ非核三原則の「見直し」が言われ始めています。
今、アメリカと日本は、ロシアのウラン燃料への依存を減らすために、青森にあるウラン濃縮工場をとことん使っていくと言い出し始めています。六ケ所再処理工場も、パイプを一つつなげればプルトニウムを抽出できる装置になる。そう設計されて造られているのです。だから原発を動かして出たウラン、そしてプルトニウムは最終的には核兵器になっていく。そして破綻寸前の核燃サイクルを東電こそが中心で支えている。この構造の中で、東電が破綻すれば全てが崩壊するような危機にある。
だからこそ、再稼働を絶対にやるという高市の動きがあるわけです。戦争を進めていく、核兵器をつくっていく、東京電力はこういう政権に乗っかって自らの破綻を逃れるために核政策を進めていこうとしている。この腐りきった姿を絶対に許してはならない。
私たちは高市政権打倒で闘い抜き、世界の労働者と共に、戦争も核もない社会をつくることを目指して闘います。
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福島原発事故抹殺するな
3・11反原発福島行動実行委員会椎名千恵子さん
2011年3月11日の福島第一原発事故から14年9カ月、福島の不安と苦しみは続いています。私は福島の代弁者として、ここに立っています。
事故直後、小さな子どもたちが次から次へと鼻血を出し始め、親たちは県庁に押しかけました。子ども等約400人が甲状腺がんを発症。うち7人が裁判闘争に立ち上がり、罹患(りかん)の苦しみ、不安と思いを訴えています。県内の関連死者数は2348人。内部被ばく問題、汚染土、汚染水問題などに誰が責任をとるのですか。原発事故は核爆発です。原発再稼働などあってはならないのです。
柏崎刈羽原発再稼働は、東京電力が新潟県に総額1千億円規模の資金を拠出するとの交換条件で進められました。「カネと引き換えの再稼働だ」と市民から怒号が上がっています。
また、今日、青森県東方沖でマグニチュード6・7の地震が起きました。柏崎刈羽原発の再稼働によって出る使用済み核燃料は六ケ所村に運ばれ、大地震のたび放射性物質が拡散される危険性があるということです。
そもそも原発はエネルギーのためではなく、核戦争のために造られています。福島原発事故を抹殺する高市政権の下で柏崎刈羽原発の再稼働を進めることは、核戦争に加担することです。今すぐ再稼働を中止してください。