中国侵略戦争へ大軍拡 26年度予算案を弾劾する 過去最大の軍事費9兆円台に

週刊『前進』04頁(3429号02面02)(2026/01/12)


中国侵略戦争へ大軍拡
 26年度予算案を弾劾する
 過去最大の軍事費9兆円台に


 アメリカ帝国主義・トランプによるベネズエラ侵略で幕を開けた2026年は、中国侵略戦争―世界戦争を阻止する歴史的決戦の年だ。帝国主義としての姿をむき出しにしたトランプの暴挙は、中国との全面的な戦争に突入することを決断しているからこそ引き起こされた。日本帝国主義は、中国侵略戦争の前面に立つことを米帝から迫られるとともに、自ら戦争の直接の放火者として登場することに延命の道を求めている。高市政権が昨年12月26日に閣議決定した26年度政府予算案は、まさに中国侵略戦争の発動のために策定された。1月23日から始まる通常国会は、まずこの戦争予算を粉砕する大決戦だ。

国家と社会全体を全面的に戦時再編

 26年度政府予算案の一般会計総額は122兆3092億円、うち防衛費は9兆353億円で、いずれも過去最大となった。防衛費を軸にかつてなく膨らんだ赤字予算を、高市は「責任ある積極財政」と呼ぶ。国家と社会を全面的に戦時再編する攻撃は、これにより本格的に実行に移される。
 予算案の閣議決定後の12月28日、高市は安保3文書改定案の骨子を今年夏までにまとめ、その内容を「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太方針)に反映させると表明した。骨太方針は、次年度の予算編成に向けて各省庁が概算要求をまとめる際の基本指針となるものだ。安保3文書の改定を経た27年度予算は、これまでの比ではない大軍拡予算になろうとしている。今回決定された26年度予算案は、それを先取りするものでもある。
 高市が所信表明演説で打ち出した防衛費の国内総生産(GDP)比2%化は、25年度補正予算で強行された。だが、大軍拡はそれにとどまらない。中国侵略戦争に突進する米帝は、国家安全保障戦略(NSS)で「同盟国には、自国防衛のために国内総生産のはるかに大きな割合を支出することを求める」と日帝に迫っている。米「戦争長官」ヘグセスは、日本の防衛費をGDPの3・5~5%に拡大せよと再三述べている。24年度の日本の名目GDPは642兆4千億円、その5%は約32兆円だ。それは高市が「脅威」とわめく中国の防衛費に匹敵する。そこまで軍備を増強させた日帝が、約145兆円の軍事費を支出する米帝とともに中国に襲い掛かるのだ。
 26年度予算案の防衛費の中身も、長射程ミサイルの取得やドローンなどの無人攻撃機の配備など、中国との実際の戦争を想定したものだ(表参照)。
 戦時予算は狭義の防衛費にとどまらない。海上保安庁の予算は過去最大の2971億円になった。外務省予算には同盟国軍等に機材を無償提供する「政府安全保障能力強化支援」のために181億円、「情報戦」と称する外国の世論操作のための費用207億円が盛り込まれた。「危機管理投資」の一環として人工知能(AI)・半導体開発に特別会計から1兆2390億円を投じる。経済産業省予算には次世代原発の技術開発費として1220億円が充てられ、環境省予算にはレアアースの再資源化のために379億円が計上された。さらに内閣府には144億円のサイバー関連予算がつけられ、法務省には出入国在留管理強化へ489億円の予算がついた。

大増税への人民の反乱は必ず起きる

 こうした戦時予算は、財政危機をさらに激しく促進する。日本の政府債務残高の対GDP比は23年時点で240%に達し、世界最悪だ。26年度の国債発行額は29兆5840億円に膨らみ、過去に発行した国債の利払いと償還に充てる国債費は31兆2758億円で過去最大になった。それでもなお高市は、「財政の健全性ではなく、財政の持続可能性を追求する」と放言する。それが意味するのは、戦争をやって勝ちさえすれば、赤字を埋める財源などいくらでも中国から強奪できるということだ。
 26年度予算案には、いわゆる「年収の壁」を引き上げるための所得税減税などが盛り込まれた。日本維新の会や国民民主党の主張を取り入れたこの方策は、インフレによる生活苦への労働者人民の怒りをなだめ、国家主義・国益主義に取り込むことが狙いだ。だが、大軍拡を強行しつつ減税もするなどということが続けられるはずはない。大増税は避けられない。事実、高市は、防衛費に充てるための所得税増税を27年1月から実施すると決定した。予算案には、高額療養費制度や医薬品について、自己負担額の引き上げなどが盛り込まれた。さらに高市は、「税と社会保障の一体改革」のための「国民会議」を今月中に立ち上げると言う。これは社会保障の全面解体に道を開くものだ。
 だから高市は、実際に戦争に突入することで排外主義と祖国防衛主義をあおり立て、戦時支出の拡大を力ずくで押し付ける他にないのだ。だが、戦争への突入でさらに困窮する労働者人民が、ひれ伏したままでいることなどありえない。革命党の意識的な闘いがあれば、人民は必ず帝国主義打倒の内乱に立ち上がる。
 その突破口を開くのが、戦争予算を粉砕する国会決戦だ。総翼賛化した国会で、高市はスパイ防止法や「国旗損壊罪」新設のための刑法改悪案などをも押し通そうと狙っている。労働者人民の実力闘争だけがそのたくらみを粉砕できる。中国侵略戦争阻止・高市打倒へ総決起しよう。
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