中国侵略戦争―世界戦争阻め!反戦闘争の大爆発を イラン軍事介入狙う米帝 中国排除へ体制転覆を画策

週刊『前進』04頁(3430号03面01)(2026/01/19)


中国侵略戦争―世界戦争阻め!
反戦闘争の大爆発を
 イラン軍事介入狙う米帝
 中国排除へ体制転覆を画策


 アメリカ帝国主義・トランプ政権は、国家安全保障戦略(NSS)の発動として年頭からベネズエラへの軍事侵攻―マドゥロ政権転覆に踏み切った。さらには同じく米帝が「裏庭」としてきた中南米のコロンビアやキューバ、メキシコ、そして北大西洋条約機構(NATO)加盟国デンマークの自治領であるグリーンランド、加えてイランをも名指しし軍事行動を示唆している。戦後世界体制の基軸国から没落し未曽有の危機にあえぐ米帝自身が戦後体制を暴力的に破壊し、帝国主義として中国侵略戦争=世界戦争に全面突入している。一方で、これに対して全米―全世界で労働者階級人民が怒りを爆発させ、命がけの実力闘争に立ち上がっている。今こそ反帝国主義・反スターリン主義の旗を高く掲げて「連帯し、侵略を内乱へ」を貫き、中国侵略戦争の「最前線国家」=日本帝国主義・高市政権を打倒する巨大な反戦闘争を巻き起こそう!
 イランでは、昨年12月末に通貨急落を受けて首都テヘランでバザール(市場)商店主の抗議デモが始まって以来、抗議行動やストライキが急速に全土へ拡大している。1月13日時点でデモに伴う死者は3千人に達し、逮捕者は1万人に上ると報じられている。

「デモ参加者救出」うたい攻撃を示唆

 昨年6月にもイラン核施設を爆撃した米帝・トランプは、今回も繰り返し軍事介入を示唆している。ベネズエラ侵攻前日の1月2日にはSNSに、「イランが平和的なデモ参加者を殺害すれば救出に向かう」などと投稿。米大統領府も「必要とあらば米軍の致死的力を行使する」「空爆は非常に多くの選択肢の一つだ」と明らかにした。14日にはカタールの基地から一部要員を撤収させた。
 さらに許しがたいことにトランプは13日、「イランの愛国者たちへ、抗議を続けよ----。(公的)機関を奪い取れ」「助けはもう来る」などとSNSに投稿。同日の演説でも、イランでの死傷者数をめぐり「1人の死でもあまりに重い。殺人者や虐殺者の名を記録しておいてほしい。彼らは大きな代償を払うだろう」と語った。他でもないトランプこそが殺人者・虐殺者ではないか! 自らの中東支配のためにイスラエルを支え、ガザ大虐殺に手を染めてきた張本人である米帝の頭目が、どの口でこんなことを言えるのか! 絶対に許してはならない。
 イランに対する攻撃は、NSSに基づく中国侵略戦争そのものだ。中国・ロシアと軍事的・経済的に密接な関係にあるイランの現政権を転覆し、中国を背後から攻めるための軍事基地とすることが米帝の目的だ。
 昨年5月には、中国西部ウルムチとテヘランを結ぶ鉄道が開通した。米帝が圧倒的な海軍力で制圧するインド洋を経由せずに、中東の石油を陸路で輸入するルートが開かれたのだ。NSSは「中東」の項目に、「湾岸のエネルギー供給が敵対勢力に掌握されないこと」こそ米国の中核的利益だと明記している。イラン産原油の9割近くが中国に渡っている現状を覆すためにも、イランの体制転覆は死活的だということだ。
 米帝は、2003年からのイラク占領統治の行き詰まりの中で隣国イランに協力を求め、イラク内の親イラン派をイラクの統治機構に組み入れていった。だがイランは05年に上海協力機構(SCO)にオブザーバー参加し、中国・ロシアとの関係を深めた。23年にはSCOに正式加盟し、22年からはウクライナ戦争で使うドローンなどの兵器をロシアに提供している。24年1月には中ロ主導のBRICSにも正式加盟した。

米帝とイスラエルが反革命を後押し

 米帝・イスラエルはイラン国内の反革命勢力に大規模な援助を与え、自らも特殊部隊などを送り込んで内戦化を策動している。1979年の革命で打倒されたパーレビ王朝の旗とイスラエル国旗を公然と掲げてデモをさせ、政府施設に加えて民間インフラまで攻撃している。この労働者人民とは無縁のものを、帝国主義国のメディアは「イスラム独裁政権に対する大衆の闘い」や「宗教勢力からの女性解放」と描き、米軍侵攻への道を掃き清めている。
 78~79年のイラン革命は、イスラエルと並んで米帝の中東支配・中東石油支配の重要な一環をなしていたパーレビ体制を「下からの革命」により打倒する巨大な勝利をかちとり、米帝に巨大な打撃を与えた。
 こうして中東支配の決定的なくさびの一つを吹き飛ばされた米帝は一貫して、革命の衝撃が中東全域へと波及することを食い止めようとしてきた。そして今回、イランへの介入によって現体制を転覆し、中東から中国の影響力を一掃し、イスラエルを先兵として中東支配を貫徹しようというのだ。まさにNSSの全面的な発動として、米帝はイランへの軍事行動―体制転覆を開始している。

79年革命引き継ぎ闘う労働者人民

 ハメネイ政権打倒を掲げた労働者人民のデモ、ストの大波は、パーレビ王朝復活を叫ぶデモの対極にある。1950年代のモサデク(ブルジョア民族主義)政権による民主化と石油国有化、それに対する米英帝国主義主導のクーデター、パーレビ王朝の成立とその圧政、イラン革命とその簒奪(さんだつ)という歴史を見据え、乗り越えるための長きにわたる闘いの先頭に立ってきたのが、石油、製糖、交通、教育などの労働者たちだ。
 この1月、テヘラン首都圏のバス労働組合は、次のような声明を出している。
 「重武装の警察・機動隊の激しい暴力と弾圧にもかかわらず、運動は広範に、力強く、多様に広がっている」「2017年12月、19年11月、22年9月と、イランの抑圧された人民は繰り返しデモに出て、現在の政治的・経済的秩序、搾取の構造、不平等と闘ってきた。過去への郷愁ではなく、資本の支配から自由な未来のため、人間の尊厳のための闘いだ。解放への道は、職場レベル、地域レベル、全国レベルの独立した(労働者階級の)組織の建設にこそある。わが組合は、米・イスラエルなど外国政府の軍事介入を正当化し、支持するいかなる策動も強く非難する」
 イラン労働者人民の闘いと連帯し、侵略を内乱へ転化する闘いに決起しよう。

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