石川一雄さん逝去から1年 今こそ部落解放・日帝打倒へ 再審法改悪=戦時司法許さず反戦-狭山再審闘争の勝利を 〈投稿〉部落解放東日本共闘会議 林田 治
週刊『前進』04頁(3439号04面03)(2026/03/23)
石川一雄さん逝去から1年
今こそ部落解放・日帝打倒へ
再審法改悪=戦時司法許さず反戦-狭山再審闘争の勝利を
〈投稿〉部落解放東日本共闘会議 林田 治
アメリカ帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争がイラン侵略戦争の開始によって全面化している。米帝・全帝国主義打倒の革命こそが労働者階級の回答だ。全国で反戦闘争に決起しよう。
狭山闘争は2・13中央闘争を闘い、東京高裁・家令和典裁判長の退官前棄却策動と全力で闘ってきた。この闘いは昨年3月11日に無念にも逝去された無実の石川一雄さんの遺志を継ぐものであり、中国侵略戦争阻止、部落解放・日帝打倒の闘いそのものである。
狭山闘争の解体狙う法制審答申
法制審議会(法相の諮問機関)は2月12日、再審制度改悪案を法務省に答申した。これは狭山闘争の解体に最大の狙いがあり、再審のみならず裁判闘争・階級闘争を圧殺する戦時司法への大転換攻撃の一環であり、高市独裁政権の「国の根幹を大転換させる」戦時国家体制づくりである。改悪案の攻撃性は第一に「証拠開示の義務化規定の創設」である。開示する証拠を「再審請求理由に関連する証拠」に限定し、裁判長が「関連しないから未開示」とすることに法的根拠を与え、開示を求める声を圧殺するものである。そもそも「関連のある証拠」の存在が隠されている中では、証拠開示の道を閉ざすものであり、これまで開示してきたような証拠も徹底的に隠されるのだ。福井女子中学生殺人事件(1986年)の裁判(懲役7年の服役後に昨年、再審で前川彰司さんの無罪確定)でも、無罪を証明する証拠が長い間、隠されていた。
狭山事件では、証拠とされた万年筆のインクの色が被害者のものと違っており、それを知って科学警察研究所でインク成分の鑑定まで行いながら二審途中までそのことを隠し続けた。そして脅迫状の封筒の訂正部分はペンによると指摘されていたが、インクの色、脅迫状と封筒の訂正部分、ペン先の鑑定、この三つを隠し続けることによって、一審死刑判決が下された。このことの犯罪性が下山鑑定で浮き彫りになったが、これを可能にしたのも50年後の2013年に開示された被害者のインク瓶の写真であり、53年後の16年に開示された被害者の兄が書いた数字の紙である。
開示の義務の法制化よりも人民の怒りの包囲が必要なのだ。権力犯罪・差別犯罪のすべてを白日の下に暴き出し、断罪しなければならない。2月に再審開始が決定した日野町事件(1984年。阪原弘さんに無期懲役判決。獄中で死亡)では、開示写真のネガから証拠でっち上げが暴かれた。再審法改悪案の狙いは、こうしたことを狭山では絶対させないということだ。
第二に、開示された証拠の「目的外使用」を罰則付きで禁止することである。「再審請求人が再審請求の手続きに使う以外の目的で証拠のコピーを他人に渡したり支援者などに提示することを禁止」し、違反すると1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、弁護士も対価目的なら同様の罰則が科せられる。2004年の法改正で通常の刑事裁判に同様の規定がすでに導入されている。
これは開示証拠を支援者や報道機関と共有することを萎縮させ、支援者などによる検証・検討を封じるものである。袴田事件では、犯行着衣とされる「5点の衣類」のカラー写真が報道され、血痕の色などに疑問を抱いた支援者らの「みそ漬け実験」が大きな力となって再審開始、無罪を勝ち取った。こうした闘いをたたきつぶそうというのだ。
石川さんの遺志引き継ぎ勝利へ
第三に、検察官の不服申し立てを今のまま認めることである。再審法「改正」の幻想を自ら否定し、「迅速化」と称してスクリーニング制度を創設、請求内容が一定の要件を満たさなければ早期に選別・棄却する仕組みをつくって門前払いにするものだ。この改悪案は法案化され4月にも国会に提出されようとしている。そもそも麻生を最高顧問とする超党派議連ができたのは24年5月の袴田再審結審を控えた3月であり、権力犯罪に対する労働者人民の怒りが「次は狭山だ」の声になり、狭山闘争の爆発に向かおうとした時だった。そして9月の判決前には狭山闘争内に「改正」運動への取り組みが呼びかけられた。「次は狭山だ」の声と「こんな国家は倒すべし」の声が結びつくことを恐れたのだ。
だが、「再審法改正」運動は石川さんを呼びもしなかったし、日弁連の再審の取り組みに狭山裁判は入っていない。日本共産党は一貫して狭山闘争に敵対している。日帝も日本共産党も、狭山闘争が帝国主義の部落差別と徹底的に闘い、アジア侵略を許さず「血債の思想」を貫徹し、帝国主義打倒の革命まで発展することを恐怖しているのだ。
衆院解散によって廃案になった議員立法も再提出の動きがあるが、国家権力の狙いは狭山闘争が反戦闘争と結合して内乱的に発展することを阻止することにある。このことをはっきりさせなければならない。
米帝によるイラン侵略戦争、中国侵略戦争―世界戦争開始は、必ず帝国主義打倒の内乱を爆発させる。今こそ警察・検察・裁判所一体の権力犯罪=狭山差別裁判を徹底糾弾し、「部落解放・日帝打倒」の路線を鮮明にし、中国侵略戦争阻止の巨大な反戦闘争の爆発と一体で狭山第4次再審闘争の絶対勝利へ進撃しよう。