革共同第10回全国大会政治局報告〈【Ⅲ】情勢・革命路線〉 帝国主義とスターリン主義の戦後世界体制崩壊とアメリカ帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争について
革共同第10回全国大会政治局報告〈【Ⅲ】情勢・革命路線〉
帝国主義とスターリン主義の戦後世界体制崩壊とアメリカ帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争について
前号の冒頭部分に続きⅢ章を掲載します。(編集局)
(一)米帝の中国侵略戦争―世界戦争の開始と階級的任務
(1)中国侵略戦争阻止の反戦闘争の巨大な発展をかちとっていくためには、中国侵略戦争とはいかなる戦争なのか、この戦争に対して労働者階級としていかなる立場をとるべきか、階級的=党派的な認識をさらに鮮明にして、労働者階級人民大衆、とくに青年・学生の中での宣伝・扇動(支配階級・政党、スターリン主義との党派闘争)を圧倒的に強化していかなければならない。
(2)アメリカ帝国主義による中国侵略戦争は、戦後世界体制が崩壊した中で、帝国主義の基本矛盾とスターリン主義の一国社会主義の根本矛盾の爆発と崩壊過程が一層激しく進行し、相互に絡み合い、相互に激化させていく中で開始された。それは米帝と中国スターリン主義が全面的に激突し、その最前線としての「第1列島線」に位置する日本帝国主義が帝国主義としての存亡をかけて参戦し、中国・アジアの「もともとの宗主国」である欧州帝国主義が「獲物の分け前」を求めて乗り込み、ロシアや北朝鮮を巻き込んでの第3次世界大戦として爆発していくことが不可避の戦争である。この戦争が、ウクライナ戦争の泥沼化(ヨーロッパ全体の戦時体制への突入)、ガザ―パレスチナに対する米帝・イスラエルの残虐無比の侵略戦争、米本土防衛=国境警備・「不法移民」追放の米国内戦争、ベネズエラ軍事侵攻とキューバへの石油遮断(経済封鎖・体制転覆攻撃)―中南米―西半球を米帝勢力圏とする「ドンロー主義」の発動、「核・弾道ミサイル開発阻止」を掲げてのイランへの大規模軍事攻撃・体制転覆の侵略戦争、そして「第1列島線」における米日帝国主義の中国スターリン主義に対する「強力な拒否防衛体制の構築」という名での軍事力の展開=発動として、全一体のものとして激しく進行しているのだ。
(3)第2次トランプ政権の国家安全保障戦略(NSS)----その「対外公表版」に書かれていることは何か。それはソ連スターリン主義を崩壊させ、「アメリカ一強」体制を確立したと思っていた米帝が、イラク・アフガニスタンでつまずき、2008年リーマンショック・大恐慌に見舞われ、グラグラになった間に、中国がスターリン主義体制のまま経済大国として台頭し、それに米帝自ら手を貸し、ついにはアメリカの地位を脅かすほどに巨大化させてしまったこと、この数十年にわたる米帝の世界戦略の「決定的な誤り」への激しい後悔と、この現実を絶対に覆し来世紀もアメリカの世紀にするためには中国を必ず打倒するという米帝支配階級の決意の表明である。そして中国侵略戦争―世界戦争を現実に開始し、推し進めながら、あえて「中国」を直接的に名指しはせず、「中国とは戦争するつもりはない」「習主席とはうまくやっている」(トランプ)などと平然とうそぶきつつ、実際には中国スターリン主義が「核心的利益の核心」とする「台湾統一」(中国革命以来の目標であり、習近平体制の絶対的目標である「祖国の統一」)を絶対に阻止する、「第1列島線に強力な拒否防衛体制を構築」して力ずくで台湾を米帝―帝国主義の勢力圏として奪い取るということをゴリゴリ確認している。何と言おうと中国侵略戦争―世界戦争を遂行すること、これが米帝の国家安保戦略とそれと一体の国家防衛戦略(NDS)の核心である。
米帝は、「力による抑止」だとか「拒否防衛」だとか言っているが、そのような「抑止」「拒否」による「現状維持」の永続などありえないし、断じてそのようなことを目的にしてはいない。米帝は中国が「絶対に統一を果たす」と言っている台湾を永久に奪い取り、そのことによって中国を打倒する戦争を実際に始めたのであり、この始めた戦争は勝つか負けるか以外の決着はない。中国スターリン主義を「強力な拒否防衛体制」で軍事的に封じ込め、徹底的に追い詰めていけば必ず戦争になる。「弱者」をとことん追い詰めて先に手を出させ(あるいは相手が先に手を出してきたとでっち上げて)、「やむをえない反撃」として徹底的に攻撃するというのが「強者」の戦争の仕方であり、米帝の侵略戦争・帝国主義間戦争の常とう手段だ。
米帝は、第2次大戦以来、朝鮮・ベトナム・中東・中南米・アフリカでひたすら侵略戦争をやり続け、あらゆる戦争を経験し、ソ連を崩壊に追い込み、いかなる帝国主義も追随できない軍事力・戦争遂行能力を持ち、それを更新し続けている。ベネズエラでやり、イランでもやろうとしているような戦争をできる国と軍隊は、米帝、米軍しか存在しない。軍事的には中国の「何十歩も」先に行っているのが米帝だ。さらに米帝・トランプは、中国侵略戦争を完遂するためにとてつもない戦争予算(来年度要求額は今年度の1・5倍、約235兆円!)を組み、ウクライナ戦争を「教訓」にして米帝自身と日帝や韓国など同盟国もフル動員して大量の武器・弾薬を生産し、「継戦能力」の増強に総力をあげている。台湾に対する軍事支援の質も量も桁違いになり、AI無人戦闘機などの大量配備などで「無人の地獄をつくり出す」ことを本気で進めている。米帝は世界で「唯一無二」の圧倒的な軍事力を中国・アジアに集中させ、台湾自身と日帝、韓国、オーストラリアなども総力で動員すれば、中国侵略戦争に勝てる、そうしてさらに数十年、来世紀までも「アメリカの世紀」にできるなどと考えているのだ。
〔●軍事経済・戦争経済
この戦争下での未曽有の大軍拡・軍需経済(世界軍事費は史上空前の407兆円)、それと一体の半導体・AI開発・投資の過熱、08年大恐慌―コロナ危機以来の全世界での財政拡張・国債の際限なき発行と金融緩和の継続―投機マネーの氾濫(はんらん)、これらがブルジョアジーには株価の「暴騰」と空前の利益をもたらし、「黄金の雨」を降らせている(しかしこれは必ず大崩壊する)。その一方で圧倒的多数の労働者階級人民大衆にはインフレと生活困窮の一層の激化をもたらしている。帝国主義は、ひとたびこの軍需経済・戦争経済にはまり込んだならば、そこから絶対に抜け出すことはできない。それは、価値増殖を自己目的とする資本主義の本性が、帝国主義の基本矛盾の爆発過程において、果てしない軍需経済・戦争経済----支配階級が言うところの「殺傷能力(!)の高い装備品」の生産----へののめりこみ、人類破滅への突進として貫かれているということでもある。〕
(4)中国侵略戦争とは、この米帝と中国スターリン主義が真正面から激突する戦争であり、世界戦争・核戦争が避けられないような大変な戦争が、世界史を画する超重大事態が、現実に激しく進行しているのだ。この戦争が「人類の破滅」にまで行き着いてしまうのかどうかは、まさに26(~27)年の闘いにかかっている。「革命そのもの」をやること、共産主義の実現が「遠い先の未来」ではなく、「いま」問題になっているということ。このことを本当に突き詰めて考え、「何をなすべきか」を明確にしなければならない。
いま始まっている米帝―帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争を阻止する反戦闘争に、この日本の地において決起すること、この反戦闘争を「闘う中国人民・アジア人民と連帯し、日帝の侵略を内乱へ転化せよ」の総路線の下に、巨大な規模で発展させるために総力を尽くすことである。
(二)世界革命に敵対する中国スターリン主義を打倒しなければならない
(1)米帝の中国侵略戦争は、帝国主義の基本矛盾の爆発であり、帝国主義の侵略戦争―世界戦争である。しかし、この戦争の本質は、それだけではとらえられない。われわれが生きている世界は、帝国主義と植民地・半植民地だけだったロシア革命以前の帝国主義時代の世界ではない。帝国主義から共産主義への世界史的過渡期の時代、その過渡期が帝国主義とスターリン主義の戦後世界体制に反動的に固定化され歪曲(わいきょく)されてきた時代である。そしてその戦後体制も崩壊し、帝国主義とスターリン主義の双方が徹底的に行き詰まり、その矛盾の爆発が絡み合い相互に促進し合って最後的に核戦争にまでいたる第3次世界大戦へと行き着いてしまうのか、それとも帝国主義を打倒しスターリン主義を打倒する世界革命をやり抜いて共産主義への過渡期をついにおし渡ることができるのか否か、という時代に、人類史上最大の分岐点にいる。そういう時代における帝国主義の基本矛盾の爆発として、米帝の中国スターリン主義に対する侵略戦争―世界戦争が始まっているのだ。
だからわれわれがこの中国侵略戦争阻止の反戦闘争で訴えるべきことは、この帝国主義とスターリン主義の行き詰まりと危機と矛盾の絡み合いから必然化し、すでに実際に爆発を開始している米帝―国際帝国主義の中国スターリン主義に対する侵略戦争―世界戦争を、反帝・反スターリン主義世界革命に転化する闘いをやろう、いま直ちにやろうということである。
(2)「帝国主義が延命したから帝国主義の矛盾の爆発〝だけ〟を分析するのではまったく不十分である。なぜなら......対スターリン主義対決というものを、帝国主義があらゆる意味でイデオロギー的にも国内支配の軸にして貫き、それをとおして軍事大国化とか、戦争肯定―侵略戦争肯定とかの世論形成を進めるからである」(『清水丈夫選集』7巻序文)。現代の帝国主義は、必ずスターリン主義の反人民性とその「脅威」との対決の必要性をもって自分たちの戦争を正当化する。この帝国主義の中国侵略戦争の攻撃を根本的に粉砕し、「連帯し、侵略を内乱へ」の中国侵略戦争阻止の反戦闘争への階級の総決起をかちとるためには、帝国主義の打倒を徹底的に訴えるとともに、一国社会主義で世界革命を裏切り帝国主義を延命させ、帝国主義の戦争を促進しているスターリン主義の反人民性・反革命性を暴き、世界革命を推進する主体的立場からその打倒を真っ向から訴えなければならないのだ。
(3)本10回大会において、あらためて強く確認したいことは、反帝・反スターリン主義世界革命戦略として位置づけている中国侵略戦争阻止の反戦闘争において、中国スターリン主義の打倒をすえつけることが絶対に必要であるということである。
反帝・反スターリン主義世界革命の打倒対象は、帝国主義とスターリン主義である。米帝と日帝の中国侵略戦争の攻撃を徹底的に粉砕し、帝国主義を打倒し抜くためには、世界革命に敵対する中国スターリン主義を打倒しなければならない。このことをはっきりと訴える。
われわれの「中国侵略戦争阻止」のスローガンは、留学生を含め多くの中国の学生・プロレタリアート人民を引きつけている。日帝の19世紀末から20世紀前半全体を通しての中国侵略戦争と、蒋介石・国民党軍を手先とした米帝の侵略を敗北させた民族解放闘争の歴史を持つ中国のプロレタリアート・学生・人民大衆は、今の米日帝の中国侵略戦争も絶対に許さないし、われわれはこの闘う中国人民と連帯し、日帝の侵略を内乱に転化する闘いに総決起する。だからこそ、この立場から、7・7自己批判と血債の思想を貫く立場から、「中国スターリン主義打倒」について、反帝・反スターリン主義世界革命戦略について、闘う中国人民にも正面から提起する。
(4)中国スターリン主義の歴史的独自性は、帝国主義国・ロシアにおけるプロレタリア革命の一国社会主義的変質として成立したソ連スターリン主義とは異なり、帝国主義の植民地体制の決定的一角をなしていた半植民地国・中国における民族解放・革命戦争の勝利=歪曲的勝利として成立したことにある。
1917年ロシア革命の勝利とともに帝国主義打倒のプロレタリア世界革命の決定的一環をなす民族解放闘争が世界史的に発展しつつあったとき、毛沢東は巨大な半植民地であった中国の人口の大多数(9割以上)をなしていた農民をプロレタリア革命党(中国共産党)の指導の下に動員し、帝国主義とそれと結託する封建的地主・資本家勢力を打倒する〈民族解放・革命戦争〉を「創成」した。だがそれは、一国社会主義路線で世界革命を放棄したスターリンとスターリン主義的に変質しつつあったコミンテルンによるでたらめな指導がもたらした中国都市部における労働者組織とプロレタリア革命運動の壊滅----27年の蒋介石の上海クーデターとその後の過程----での創成だった。そして毛沢東自身がゴリゴリのスターリン主義者として自らを形成し一国社会主義路線をとったことによって、最初から世界革命による帝国主義打倒の究極の勝利の展望から切断され、スターリン主義的歪曲を受けた創成となった。ちょうど創成の過程でスターリン主義的な歪曲を受けたという面(創成的歪曲)と、最初からスターリン主義によって歪曲的に創成された(歪曲的創成)という面とが重なっているのである。
(5)毛沢東指導による民族解放・革命戦争は、45年の日帝の軍事的敗北とアジア植民地支配体制の崩壊、帝国主義国における戦後革命情勢と民族解放闘争の爆発という世界史的情勢の進展の中で、米ソによるヤルタ体制的な世界分割も「突き破って」勝利した。49年中国革命の勝利は、アジア・中東・アフリカ・中南米における民族解放闘争に巨大な影響を与えた。しかし中国スターリン主義はその影響力を、スターリン主義外交の道具(一国社会主義としての中国の存在を帝国主義に認めてもらい、帝国主義との平和共存に有利な条件を獲得するためだけの道具、そして一国社会主義同士の利害をぶつけ合うソ連スターリン主義に対抗するための道具)としてのみ利用したのだ。
中国スターリン主義・毛沢東主義のペテン性・反人民性・反革命性は、毛沢東式の一国社会主義建設の大破産、それを塗り隠す文化大革命と中ソ対立、揚げ句の果ての米帝との結託―ベトナム侵略戦争の容認で完全にあらわになる。そうして毛沢東も死んで、体制としていったん破産し尽くしたようなところで鄧小平が登場し、帝国主義の資本を導入しての改革開放路線、スターリン主義体制下での「資本主義化」というアクロバットに突き進んだ。中国スターリン主義は結局こういう延命しかできなかった。そして米帝・日帝―全帝国主義もこの中国スターリン主義による資本主義導入にのっかり、中国市場争奪の争闘戦的に競い合って中国に次々と資本を投下し「グローバリズム」の多大な「恩恵」を得た。だが、それは帝国主義の対中国支配の強化、中国の「体制転換」の促進とはならずスターリン主義支配下での中国の経済大国化となり、米帝―帝国主義にとってこれ以上その膨張・発展を許すことができないような存在にしてしまったのだ。
一方、中国もスターリン主義体制下での「資本主義化」の矛盾、深刻な経済的・政治的危機を激化させ、その危機をのりきるためにも「民族主義」をあおり、米帝に必死に対抗するしかなく、それが帝国主義の中国侵略戦争を促進する。そういう関係になっている。
(6)「闘う中国人民・アジア人民と連帯し、日帝の中国侵略戦争を内乱に転化せよ」のスローガンは、闘う中国人民とともに、「アジア革命―世界革命の一環としての日本革命」をかちとるというスローガンであり、中国革命―アジア革命と日本革命の一体性を示す国際主義に貫かれたスローガンである。7・7自己批判と血債の思想=連帯スローガンは、レーニン主義革命論を貫く日本革命と朝鮮―中国―アジア革命との国際連帯綱領としての意義をもつ。
そして「闘う中国人民」とは、一国社会主義路線で民族解放・革命戦争の勝利とプロレタリア世界革命の発展の道を切断し、中国の労働者・農民を抑圧・支配し続けてきた中国スターリン主義の圧制と、米帝・日帝―帝国主義の侵略戦争の攻撃の両方に立ち向かって闘う、中国のプロレタリアート人民である。
スターリン主義の歴史的危機と破産、帝国主義の基本矛盾の爆発としての中国侵略戦争―世界戦争に直面する中国プロレタリアート人民、そして台湾のプロレタリアート人民の解放は、中国革命を反帝・反スターリン主義世界革命として完遂する以外にない。
(三)「連帯し、日帝の侵略を内乱へ!」の闘いを反帝・反スタ世界革命の突破口に
(1)日帝は、戦後一貫して米帝との経済的・政治的・軍事的な結合(日米同盟)に依存して存立してきた。同時に日帝が発展すればするほど日米の帝国主義間の対立・争闘が激化するという矛盾に直面し続けてきた。日帝はこの日米依存と日米矛盾のはざまであがきながら、帝国主義として延命するにはそれ以外の選択がないものとして、日米同盟を通しての日帝独自の軍事大国化や、敗戦帝国主義から侵略帝国主義への脱却を策してきた。だがそれは、国内の沖縄・広島・長崎をはじめとする労働者人民との関係においても、そして何よりもかつて日帝の侵略を受けたアジア諸国人民との関係においても、依然として制約を受けている。それゆえ結局今日まで9条改憲もなしえないまま、世界帝国主義体制の「最弱の環」としてあり続けている。
だが、米帝は中国侵略戦争を開始し、日帝(「日本列島」)は中国侵略戦争の最前線=「第1列島線」にすっぽりとはめ込まれた。米帝は日帝に対して従来のレベルをはるかに超えて、「防衛費国内総生産(GDP)比2%など問題外。新国際基準の5%にせよ」「第1列島線における強力な拒否防衛体制構築に力を尽くせ」「日本全土の空港、港湾、その他施設を米軍に自由使用させよ」といった要求を突きつけている。米帝と中国スターリン主義とが真正面から激突する大戦争、核戦争も不可避とするような戦場のただ中に置かれたのだ。これはまさに日帝にとって「危急存亡」の事態だ。
(2)しかし日帝はこれを逆手にとり、敗戦帝国主義からの失地回復の最後のチャンスとして中国侵略戦争の先頭に立ち、沖縄―日本全土の基地化と戦場化(=「強力な拒否防衛体制構築」)も辞さず、侵略戦争の前線主力として突き進むしかない。それへの最後的な踏み切りとして高市政権の登場があり、「台湾有事=日本存立危機事態」発言があり、1・23のクーデター的解散と2・8総選挙―自民圧勝による戦時独裁的体制形成がある。高市は施政方針演説で「『重要な政策転換を、何としてもやり抜いていけ。』国民の皆様から、力強く背中を押していただけた」「国民の皆様から賜ったご信任を基礎として」と、まさに「全権委任を受けた」とばかりに、「『政権公約』『連立政権合意書』の内容を一つ一つ実現していく」とした。そして「外交力」「防衛力」「経済力」「技術力」「情報力」「人材力」(施政方針演説の各章見出し)、「日本の総合的な国力を徹底的に強く」するとして、中国侵略戦争への「国家総動員」を宣言した。「責任ある積極財政」とは、この「力」=戦力の強化に一切をつぎ込む戦時財政以外のなにものでもない。そして高市は「存立危機事態」発言を居直ったうえで「中国は、東シナ海・南シナ海(ママ)での力又は威圧による一方的な現状変更の試みを強化するとともに、我が国周辺での軍事活動を拡大・活発化」と名指しでさらに中国を挑発し、その脅威をあおりたてて、国家情報局・スパイ防止法制定、武器輸出全面解禁(5類型撤廃)、安保3文書抜本改定から改憲にいたるまで、まさに「国論を二分」して「半分」を粉砕するという「上からの内乱」的に一気に推し進めようとしている。
(3)だが、この凶暴性こそ日帝の「最弱の環」としての危機を内外において露呈させ爆発させることになるのだ。そもそも高市・自民を「圧勝」に押し上げたのは、労働者人民大衆の物価高・生活苦への怒り、現状打破の欲求である。だから高市はまず消費減税、物価高対策を掲げざるをえなかった。だがこれから大軍拡をやり財政を拡張していけば、さらなる財政破綻・円安・インフレとなるのは火を見るより明らかだ。しかも日帝経済の中国依存は依然として巨大であることに加え、軍事的対立を自ら激化させたことによって中国から三菱など軍事関連企業にはレアアースなど戦略物資を禁輸すると通告されグラグラである。労働者階級人民の中に「高市圧勝」と戦争に対する危機感が高まり、政治的活性化が始まっている。高市は「圧勝」したがゆえに、独裁・強権的とみられることを恐れなければならないというジレンマにも陥っている。それでも3月訪米・日米会談を経て、そして米帝危機と中国侵略戦争―世界戦争情勢の一層の加速という情勢において、高市は戦争突入へ突き進むしかない。
(4)この高市がまだ独裁的権力も戦時体制も固めきれていない今こそが決定的である。今ここで、高市に決定的打撃を与えるような闘争をとことん爆発させていくことが、日帝の中国侵略戦争を阻止し、「連帯し、侵略を内乱へ」の革命の道を開く力になる。闘いの方針を求め、闘いの呼びかけを待っている労働者階級人民・青年・学生・女性は今、かつてないほどにいる。日帝・高市の中国侵略戦争への突入、帝国主義の侵略戦争を正当化する排外主義、祖国防衛主義を徹底的に粉砕し、反帝・反スターリン主義の階級的・革命的宣伝・扇動で、いたるところで階級大衆を組織しよう。3月決戦から6・14闘争へ、「改憲・戦争阻止!大行進」運動と、その中核となる労働者階級の基本勢力=動労千葉を中心とする11月集会勢力・労組交流センター運動の勢力と全学連運動を、数千という力ある規模でつくり出すことに総力をあげよう。
(5)「最弱の環」・日帝打倒こそ、反帝・反スターリン主義世界革命の突破口である。血債の思想を貫き「闘う中国人民との連帯」を掲げた日本プロレタリアートの決起は、中国と日本のプロレタリアートの真に階級的=国際的な団結をつくり出し、中国プロレタリアート人民のスターリン主義打倒の闘いを促す。
日本と中国のプロレタリアート人民の日帝打倒と中国スターリン主義打倒の革命、そして南北朝鮮をはじめとするアジア人民の革命の合流こそ、反帝・反スターリン主義世界革命の勝利の大勢を決め、米帝打倒の革命もたぐりよせる。そのような展望をこの26~27年の闘いでたぐりよせよう。
(掲載にあたり一部編集)