イラン侵略続ける米帝 ホルムズ逆封鎖し一層凶暴化

週刊『前進』04頁(3446号03面03)(2026/05/11)


イラン侵略続ける米帝
 ホルムズ逆封鎖し一層凶暴化


 米帝とイスラエルによるイラン侵略戦争開始から2カ月を超えた今も、残虐な侵略戦争が続いていることを許してはならない。
 米帝のイラン攻撃の戦費はすでに250億㌦(約4兆円)を突破している。当初もくろんだ早期決着とはならず、逆に追い詰められたのは米帝・トランプの側だった。4月7日に2週間の停戦となったが、その後の再協議は決裂。イランの全面屈服=降伏(核放棄とホルムズ海峡全面開放)を求める米帝と、イランの要求〈①侵略戦争の中止②二度と攻撃をしない保証③損害賠償④ガザ、レバノンなどを含む地域全体の戦闘終結⑤ホルムズ海峡に関するイランの主権承認など〉に、妥協の余地などあるはずもなかった。
 停戦期限前の4月13日、米帝は兵力を増強して海上「逆封鎖」に乗り出した。そして19日には、ホルムズ海峡東側のオマーン湾で米海軍による海上封鎖を突破しようとしたイラン船籍の貨物船を砲撃し、これを在沖米軍第31海兵遠征部隊が拿捕(だほ)した。さらにトランプは、「イラン国内のすべての発電所と橋を破壊する」と恫喝した。一方、イスラエル軍は4月8日のレバノンの首都ベイルート中心部への集中爆撃をはじめとする無差別爆撃を続けており、2千人以上を虐殺している。
 イランの断固とした姿勢の前に、25日には協議のための特使団のパキスタン派遣は中止となった。5月4日には、米中央軍がペルシャ湾の船舶を「案内」してホルムズ海峡を通過させる作戦「プロジェクト・フリーダム」に踏み切り、米兵1万5千人、ミサイル駆逐艦や攻撃ヘリコプターなど100機以上の航空機、水中戦力を投入。これに対しイランがアラブ首長国連邦(UAE)にミサイルを発射、タンカーをドローンで攻撃するなど反撃に立っている。この中でUAE付近に停泊中だった韓国の貨物船が爆発、火災に見舞われた。トランプはこれを口実に、韓国に対して「プロジェクト・フリーダム」への参加を求めた。戦争長官ヘグセスもホルムズ海峡を通じて原油を輸入している日本やオーストラリア、韓国、欧州各国にも関与を求めている。
 翌5日、トランプは作戦の短期間停止をSNSで発表したが、ヘグセスは「もし米軍や無実の商船を攻撃すれば、圧倒的かつ壊滅的な米軍の火力を味わう」と言い放った。一方、国務長官ルビオが2月28日から始めた「壮絶な怒り」作戦の終了を宣言。戦争権限法(連邦議会の承認がないまま大統領が始めた戦争では60日以内に撤収しなければならない)の期限が5月1日であったためで、これは議会対策に過ぎない。
 実際には、交渉が停滞する中、イランを再攻撃する案が浮上している。トランプは「逆封鎖」を数カ月続ける可能性を示しており、「彼らを(軍事攻撃で)吹き飛ばす」ことも「選択肢だ」(1日)と述べた。また、地上軍がホルムズ海峡の一部を占拠し、特殊部隊を投入して備蓄された高濃縮ウランを確保する作戦も練られている。米中央軍はイランのインフラを標的に「短期間、強力な」軍事作戦を計画し、すでに極超音速ミサイル「ダークイーグル」の中東配備を要請し、攻撃再開に備えている。
 在日イラン人青年が訴えている。「今、世界で繰り広げられている戦争はほぼ一つ。帝国主義対、それに抵抗する側の戦争です。ただ戦争をやめろと言っても平和は始まらない。平和は、戦って初めて手に取るものです。今、イランは世界のために戦っています。ぜひ応援してください」
 闘うイラン・中東人民と連帯し、イラン―中国侵略戦争阻止の反戦闘争で今こそ帝国主義を打倒しよう!
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