戦争の元凶=天皇制打倒を 侵略へ再び押し出された天皇制国家暴力うち砕け

週刊『前進』04頁(3457号03面03)(2026/07/27)


戦争の元凶=天皇制打倒を
 侵略へ再び押し出された天皇制国家暴力うち砕け


 日本帝国主義・高市政権は7月17日、国旗損壊処罰法案と改定皇室典範の可決・成立を強行した。中国侵略戦争突入下での歴史的な踏み込みであり、安保3文書改定や改憲と一体の攻撃だ。差別と戦争の元凶=天皇制は打倒以外にない。アジア人民への血債にかけて天皇制打倒・日帝打倒の立場を鮮明に闘おう。

差別と戦争、侵略こそ天皇制の本質

 今回の改定の柱は、「男系男子による万世一系の伝統」などというおぞましい差別主義に満ちた虚偽の上に、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保つこと、旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎えることを定め「安定的な皇位継承」をはかるものだ。そして、高市が今国会で最重要課題に据えたものこそこの皇室典範改定だ。極右の桜井よしこは「安倍晋三元首相が掲げた戦後レジームからの脱却の、核心部分に首相が到達しようとしている」「皇室典範改正を達成した暁には......憲法改正が待ち受けている」と、この攻撃の本質を露骨に語っている(7月6日付産経新聞)。それは、日帝が敗戦帝国主義としての制約を打破し、再び天皇を頂点とする侵略帝国主義として中国侵略戦争に参戦することだ。戦時下で「天皇=国家のために命を捧げる」ことを労働者階級人民に強制する攻撃だ。
 何度でもはっきりさせるべきは、天皇制とは差別と戦争の元凶であり、その本質は戦前から今日に至るまで1ミリも変わっていないということだ。天皇は「国民統合の象徴」でもなければ「憲法的価値を体現する存在」でもない。天皇制こそ女性・障害者・部落民などへのあらゆる差別の元凶であり、アジアに対する日帝の植民地支配、侵略、戦争、抑圧のすべてが「元首」「大元帥」天皇の名において行われてきた。だからこそ、天皇の軍隊=「皇軍」により「軍隊慰安婦」とされた女性たちをはじめ膨大な数のアジア人民が天皇の戦争責任を問い、謝罪を求め続けてきたのだ。
 また、敗戦後に「皇籍」を離脱した「旧宮家」の連中も同罪だ。一例を挙げれば、北白川宮能久は近衛師団長として1895年の台湾侵略の先頭に立ち、台湾人民の反撃により討ちとられた。竹田宮恒徳は関東軍参謀として、かいらい国家「満州国」で残虐な人体実験を行った731部隊(関東軍防疫給水部)に深く関わった。1937年12月に上海派遣軍司令官となった朝香宮鳩彦は南京攻略戦において「捕虜は全部殺せ」と命じて大虐殺を引き起こした張本人だ。
 しかし、昭和天皇ヒロヒトはアジア侵略の最高責任者として自ら戦争の指揮をとった戦犯でありながら、日本共産党の裏切りと戦後革命の敗北の結果、処刑はおろか訴追すらされずに延命した。そして、戦争責任は「言葉のアヤ」、原爆投下は「やむを得ない」などと言い放ってことごとくを居直り、「平和国家・日本」という血にまみれた欺瞞(ぎまん)の上に「象徴」として君臨してきた。前天皇アキヒトや現天皇ナルヒト、愛子らもこの思想を引き継いでいる。

極右と共に天皇制の存続叫ぶ共産党

 「戦後は平和憲法のもとで国民に寄り添う天皇になった」などというのは大うそだ。今日に至るまで天皇制を支えてきたのは「国民の総意」でも「憲法の精神」でもなく、むき出しの国家暴力そのものだ。日本労働者階級のとるべき立場は、天皇制打倒、日帝打倒以外にありえない。
 にもかかわらず今国会での議論は、野党の総屈服・総翼賛のもと、与野党が一つの例外もなく「いかに天皇制を存続させるか」という立場に立ってなされた。
 何よりも、戦前・戦中の白色テロルに屈し、象徴天皇制を美化する日本共産党の役割は犯罪的だ。共産党は今や、極右勢力と競い合うように「皇統」を重視し、進んで天皇のもとでの「国民統合」「挙国一致」をつくり出そうとしている。書記局長・小池晃は7月15日の国会で「(「旧11宮家」は)ほとんど赤の他人」「女性だというだけでしかるべき地位に就けない、これは男尊女卑そのもの......日本社会における女性差別を助長する」「女性天皇・女系天皇は認められるべき」などと主張した。
 しかし、〝「女性・女系天皇」が誕生すれば「男女平等」が実現する〟などという言説はペテンの極みだ。差別と戦争の元凶である天皇制=身分制を柱とする日帝の支配体制を容認して何が「男女平等」か。何が「人権」か。一切が根本から転倒しているのだ。
 7月17日には国旗損壊処罰法の成立も強行された。「日の丸」とは、徴兵された兵士らが侵略地に赴く「出征」の際にも、侵略地で「戦果」を誇示する際にも、常に天皇をたたえるために打ち振られてきた侵略と戦争の旗だ。日帝は再びこの「日の丸」を掲げ、天皇制を暴力的に押し出している。中国侵略戦争突入下で反戦闘争を圧殺し、愛国主義をあおって戦時体制をつくるための攻撃だ。「連帯し、内乱へ」を貫き、今夏反戦反核闘争に立とう!

このエントリーをはてなブックマークに追加