ウクライナ開戦から4年半 中国侵略戦争―世界戦争の一部として進行し泥沼化

週刊『前進』04頁(3461号04面02)(2026/08/31)


ウクライナ開戦から4年半
 中国侵略戦争―世界戦争の一部として進行し泥沼化


 2022年2月のウクライナ戦争開戦から、8月24日で4年半が経過した。このウクライナ戦争は、アメリカ帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争突入の中で引き起こされた。帝国主義とスターリン主義の戦後体制が崩壊した中、大没落する米帝は世界支配の暴力的再編をかけて中国スターリン主義体制を打倒する中国侵略戦争を開始した。その過程で14年以来続いてきたウクライナをめぐるロシアと米欧帝国主義との争奪戦が戦争となって爆発した。このウクライナ戦争は、片や米欧帝の軍事支援を受け続けるウクライナ・ゼレンスキー政権、片や中国を後ろ盾とし、貧困層や少数民族の若者の命を犠牲にし、北朝鮮から武器・兵士の供給を受けるプーチンのロシアとによって人民の犠牲を顧みずに延々と続けられ、激化の一途をたどっている。それは今や、米帝・帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争に向けた「新しい戦い方の実験場」と化している。 中国侵略戦争―世界戦争の一部として継続・泥沼化するウクライナ戦争を終わらせる道はただ一つ、帝国主義を打倒する反帝・反スターリン主義世界革命だ。中国侵略戦争―世界戦争の最前線である日本でこそ、帝国主義打倒の大反戦闘争を巻き起こそう。

重要インフラへのドローン攻撃激化

 ロシア、ウクライナ双方による無人機での攻撃がエスカレートする中、ロシア軍の戦死者は50万人、ウクライナ側の戦死者は21万人を超えたと報じられる。中でもウクライナの民間人の7月の死者は少なくとも437人と、開戦直後の22年5月以来最多となった。
 ウクライナは4月から、ロシアの継戦能力を削ぐために前線から2千㌔以上離れた製油所などの重要インフラを狙った長距離攻撃を本格化させた。6月下旬からはロシアに戦闘終結を迫る「40日間作戦」を開始。軍事物資の供給を担っているとして、連日、ロシア通販大手の物流施設への無人機攻撃を行っている。ガソリンや燃料が不足する中でプーチンは8月22日、ウクライナが「パンドラの箱を開けた」と述べ、報復攻撃を強めると警告した。
 収拾不能なイラン侵略戦争によって地対空ミサイル「パトリオット」を枯渇させた米帝には、ウクライナに兵器を供与する余裕もない。停戦に向けた「和平協議」は2月を最後に開催されておらず、トランプが模索するプーチン・ゼレンスキーとの3者会談の見通しも立たない状況だ。
 8月24日にはウクライナの独立記念日にあわせて英仏主導の「有志連合」の首脳会合が首都キーウで開かれ、30カ国以上が参加した。ゼレンスキーは各国にパトリオットなどの追加支援を要求。首相就任後初めてウクライナを訪問した英帝・バーナム首相は、長距離巡航ミサイル「ストーム・シャドー」の技術共有を通じてウクライナによる生産能力の構築を支援すると表明し、軍事用のAI技術を両国が共同開発する協定に署名した。これにより英帝はウクライナが戦場で蓄積している膨大なデータを入手できるようになる。
 オンラインで参加した高市も「日本はウクライナと共にある」と支援継続の意思を表明。ウクライナのコレツキー首相は日本に迎撃用ミサイルを含めた防空兵器の供与を求めた。

ウクライナ戦争が促進する世界戦争

 「新しい戦い方」という語の登場が示す通り、ドローンを作戦遂行の中核に位置づけたウクライナ戦争は現代戦のあり方を一変させた。さらに武器・弾薬の大量生産体制確立、そのための軍需産業基盤の強化などを通じた継戦能力強化の重要性など、膨大な数の人民に血を流させて帝国主義が獲得したウクライナ戦争の「戦訓」は全世界化され、中国侵略戦争―世界戦争を加速させている。
 ウクライナは、ロシアの攻撃を避けて国外にドローンの生産拠点を新設する動きと一体で、実戦の経験をもとに「改良」を重ねたウクライナ製ドローンの「ニーズの高まり」に応えるとして、国外でのライセンス生産や輸出を解禁した。ウクライナのドローン技術は実戦を通じて飛躍的に向上し、ドイツなどの欧州帝諸国にとって自国でのウクライナのドローン製造は今や「支援」にとどまらない。
 米帝のNSS(国家安全保障戦略)―NDS(国家防衛戦略)は、欧州帝に対して「自国の防衛」―ロシアとの軍事的対峙・対決の「主たる責任」を負い、中国侵略戦争―世界戦争における対ロシアの戦線を担うことを強烈に迫った。その具体化が、ウクライナ戦争の長期化・泥沼化をテコとした欧州帝諸国での総力戦体制の確立として一挙に進みつつある。
 英独仏を先頭とする欧州帝は第2次大戦以来の画歴史的な軍事力強化=不可逆的な「再軍備」へと踏み出した。とりわけ敗戦帝国主義ドイツの「復活」は重大だ。またフィンランドとスウェーデンは開戦後に北大西洋条約機構(NATO)に加盟し、フィンランドは非核政策を転換して自国への核持ち込みを容認した。一切が「ロシアの脅威」をあおって進められている。
 中国侵略戦争に突入した日帝も官民一体でウクライナ戦争にかみこみ、年末の安保3文書改定に向けた政府の有識者会議でも「ウクライナの事例が示すように、紛争下でも市民生活を続け、武器・弾薬を含めた供給能力を長期的に維持することが重要だ」などと公然と議論されている。
 6月にウクライナのドローン開発企業の買収・合弁会社設立を行った日本企業テラドローンは8月25日、防衛装備庁と迎撃用ドローンの量産契約を結び、9月にも海上自衛隊に納入することを発表した。
 ウクライナ戦争を終わらせ、中国侵略戦争―世界戦争を阻止するために、日本での闘いが決定的だ。行動を開始した青年・学生・女性の怒りと結び、11・22首都反戦大デモへの総決起をつくりだそう。
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