日航と全日空 羽田枠で泥仕合 スカイマークの救済で

週刊『三里塚』02頁(0909号02面07)(2014/12/08)


日航と全日空 羽田枠で泥仕合
 スカイマークの救済で


 LCCとの競争に敗れ、経営危機に陥っているスカイマーク航空の救済問題で、日本航空と全日空が泥仕合を演じている。スカイマークは成田空港から全面撤退し、羽田路線に集約することで生き残りを模索している。まず日本航空に共同運航を打診し合意したが、全日空が反撃に出た。「日航は公的資金を使って再生したのだから、市場競争をゆがめるような新規路線の参入は許されない」と国交省に泣きついた。安倍政権が後ろ盾になっている全日空の要求に従って国交省が「共同運航は認められない」との判断を下し、スカイマーク問題は迷走している。この経緯から明らかになるのが、羽田路線の収益性だ。スカイマークが羽田に持つ36もの発着枠が争奪の的となっている。1路線で年間20億円の収益が上がると言われる〝ドル箱〟。成田から羽田へ移るのもうなづける。
 一方の成田はこのスカイマークが撤退したことも大きな要因となって、9月連結決算で、航空部門が29%もの減益に追い込まれた。地盤沈下は止まらない。
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