全国農民の解放めざし 全国農民会議・沖縄 結成集会 小川浩さんの講演

週刊『三里塚』02頁(0922号02面02)(2015/06/22)


全国農民の解放めざし
 全国農民会議・沖縄 結成集会 小川浩さんの講演


 5月16日、沖縄の那覇市で「全国農民会議・沖縄」の結成集会が行われました。千葉県匝瑳(そうさ)市の米農家で全国農民会議の共同代表である小川浩さんの講演が行われ、好評を博しました。要旨を紹介します。
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 ここに、全国農民会議・沖縄が結成される意義はとても大きいと思います。
 以前から、三里塚を闘う農民たちが集まって勉強会のようなものをやってきました。2011年の原発事故を契機に、勉強会からもう一歩前進させようという意図で、2012年に農民交流会を福島で行いました。
 そこには被災農民である長谷川健一さんを呼んでお話を聞きましたが、農業の現状、次々廃業する農家の危機を聞いて衝撃を受けたわけです。振り返ってみると、放射能の被害は福島だけではない。千葉県の農業だって大きな影響を受けた。まさに原発と農業は共存できないとの確信を深めました。
 私自身は、1968年の三里塚実力闘争が闘いの原点です。あのころの三里塚には全国の農民が決起してきた。
 そういうことも含め、反対同盟の故萩原進事務局次長、福島の仲間たちとも相談しながら、2013年に全国農民会議を旗揚げしました。そこでは三里塚闘争を闘う、TPPに反対する、全国各県に農民会議の組織を作ることを確認しました。
 本日、こうして沖縄に組織ができたということは、農民会議結成の趣旨を実践してくれたということで本当に感謝しています。
 今、新自由主義、TPP政策のもとで本当に農業・農民が生きられない時代に来ている。2003年のイラク戦争の後、イラクの国内産業はアメリカの多国籍企業のえじきにされ、200あった国営企業が民営化され、遺伝子組み換えの種が大規模に導入され、イラク農業が壊滅させられました。
 安倍政権が狙っている企業による大規模農業なるものもこれと同じです。米価の暴落によって本当に農民が生きられない現実がもたらされている。農業・農民切り捨てと闘わなければなりません。農民自身、資本主義と相いれない時代に入っている。
 農民の数は減りましたが、労働者の解放にとって、労農同盟は不可欠です。復帰43年の沖縄では、辺野古に新たな軍事基地が画策され、戦前のような状況が生み出されようとしています。
 全国農民会議は組織をさらに拡大し、三里塚の市東さんの農地死守の闘いに勝利し、全国農民の解放を目指して前進します。
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