「第3滑走路有志の会」7月設立を粉砕せよ 石毛らはNAAの手先だ 住民の批判が噴出 闘争破壊、利権が目的

週刊『三里塚』02頁(0923号02面02)(2015/07/13)


「第3滑走路有志の会」7月設立を粉砕せよ
 石毛らはNAAの手先だ
 住民の批判が噴出
 闘争破壊、利権が目的

(写真 成田シンポの第1回目に奥田敬和運輸大臣【当時】とあいさつする石毛博道【右=1991年11月21日】)

(写真 石毛らが発行したパンフ)


 脱落分子・石毛博道および相川勝重・芝山町長らによる「成田第3滑走路実現を目指す有志の会」の7月成立が画策されている。彼らの行動は、国土交通省・成田空港会社の手先となった三里塚闘争の破壊であり、市東孝雄さんの農地を守る闘いへの敵対である。権力の手先となってうごめくことで利権にありつこうという転落分子を粉砕しよう。「有志の会」設立を許すな。
 石毛は5月18日の記者会見で「国やNAAが言えないことを民間だったら言える」などと、権力へのすりよりを平然と語った。彼らはさらに、「こうなる『第3滑走路』」なるデマと敵意に満ちたパンフレットを発行し、運動を組織しようとしている。
 パンフでは、「いまなら国は喉から手が出ほど『第3滑走路』を欲しがっています。そうした機会を逃さず」と、「チャンス」「嗅覚」などの言葉をむき出しで強調している。
 三里塚闘争破壊のために「空港反対闘争の終焉」をシンポ・円卓会議で演出した石毛は、一部マスコミに持ち上げられて名士を気取った。この石毛が政治ゴロの「嗅覚」を働かせ、騒音下住民を食い物にするためにうごめき始めたのだ。
 そもそも第3滑走路構想は、5年前に黒野匡彦(当時、NAA特別顧問)が「成田は、騒音対策等で空港に隣接して土地のかなりの部分が取得済みで...少ない投資額で拡張が可能」(経団連における講演)と吹聴し、それを受けて相川芝山町長が第3滑走路建設推進を打ち上げたものである。それを昨年の国交省報告が取り上げたのである。
 では、石毛らは何を要求するのか。芝山町菱田地区への第3滑走路の誘致である。安倍農政によって、農業に展望を失った一部町民を扇動して「有志の会」を作り、土地売却益を露骨に狙っているのだ。その結果強行される他の地域住民への移転の強制、騒音地獄の拡大など、甚大な被害は眼中にない。「自分たちだけが潤(うるお)えば他人の生活がどうなろうと知ったことではない」という最悪の私利私欲だ。こういう輩に未来はない。
 すでに芝山全町で「石毛がパンフレットを配布しに来たが、何の言葉も無かった。当たり前だ。いまさら移転なんてとんでもない」という怒りの声に満ちている。
 パンフレットにはまた、空港騒音に関する宣伝と反対闘争に対するウソ八百が並べられている。①50万回離着陸の騒音被害の激甚化と24時間化や軍事使用に口を閉ざし、②航空会社に「選ばれる空港」にするためラッシュ時間帯の発着枠の拡大までも申し出ている。
 ここで石毛が言おうとしていることは、航空会社の手代となって周辺住民に健康被害を強制することだ。そもそも成田空港における航空会社の現在の要求は、空港の24時間化と、今も施行されている夜10時台の便数制限の撤廃である。これらをNAAになり代わって「住民の側からの提案」として行おうというのが石毛らの策動だ。
 反対闘争に対するデマはさらに許しがたい。パンフは「国側は失敗を認めて頭を下げ、強制収用の放棄を誓った」などと、とっくに踏みにじられた「約束」を持ち上げている。では、「頭を下げた」はずの国交省・NAAが地元住民の同意もなく暫定B滑走路を建設した暴挙は何なのか。今まさに強行されようとしている市東さんへの農地取り上げは、裁判所を収用委員会の代わりに悪用した事実上の強制収用ではないのか。三里塚闘争に敵対するために第3滑走路誘致に走る石毛・相川らにはまさに鉄槌あるのみだ。

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