団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0945号01面04)(2016/06/13)


団結街道


 労働者民衆の怒りを怖れて、TPPも消費税増税も先送りした安倍政権。だがその一方で、刑事訴訟法の改悪など、重大な法案を成立させている。国家戦略特区法では、一般企業に農地の所有を認める特例を盛り込む改悪を強行した▼いずれは全国的に企業の農地所有に道を開こうというものであり、絶対に許せない。そんな折、こうしたあり方に真っ向から異を唱える本にめぐりあった。『農地を守るとはどういうことか 家族農業と農地制度 その過去・現在・未来』(楜澤能生著)である▼農地法が農地の自由な売買を規制するのは、相応の理由と数百年に及ぶ経験の蓄積があってのことだと、筆者は歴史をひもとく。「耕作者主義」の確立の経緯も「なるほど」と思った。明治政府の自由な土地所有権の導入が寄生地主制を生み出し、これに小作争議で闘う農民の闘いに規定されて、「農地は耕す者の手に」という政策がすでに戦前から様々な形で模索された。それが戦後の農地改革に結びついていったのだ▼『むら』の持つ共同性に着目し、「むらの土地はむら人の手に」という考えが農地制度の歴史の底流にあるという指摘は興味深い。これと対極をなすのが今の新自由主義による農業破壊である▼筆者の立場は「持続可能社会への転換」ではあるが、多くの示唆に富んでいる。市東さんの農地を守る闘いには、時代を越えた普遍性がある。
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