改憲攻撃と一体の住民追い出し 「空港機能強化案」粉砕へ

週刊『三里塚』02頁(0986号01面02)(2018/02/26)


改憲攻撃と一体の住民追い出し
 「空港機能強化案」粉砕へ




 反対同盟が「3月決戦」として呼びかける3・4芝山現地闘争―3・8請求異議裁判・デモが目前に迫った。戦争・改憲へ突進を早める安倍政権と真っ向から闘う3月の激闘は、歴史を画する闘いとなる。闘いへの決起を心から訴えたい。
 2月19日、成田空港の「機能強化」へ向けて、周辺地域の騒音激化の対応として、国とNAAは、「7時間の静穏確保」を掲げた最終的な「改善策」を示した。
 そして、今年度中に4者協議会を開いて正式決定へと持ち込もうとしている。何が「改善」だ! 周辺住民にさらに殺人的な騒音を強制する許し難い計画だ。
 「7時間の静穏確保」など全くのペテンだ。新たなNAA案は、それぞれの滑走路で、深夜・早朝の飛ばない時間帯を7時間確保すると言うが、飛行制限は、夜12時半から朝5時までのわずか4時間半で従来の「見直し案」と何ら変わらない。カーフュー運行を考慮すれば、実質は4時間だ。「スライド」させて時間幅を変えるだけのどこが改善か。騒音は滑走路ごとに分けることなどできない。2つの滑走路の延長線にはさまれた「谷間地域」では19時間半も騒音を浴び続ける。(図)
 芝山町北部の広大な地域に3500㍍のC滑走路=第3滑走路を建設し、600戸の住民を追い出し、農地・山林・水系を大規模に破壊することは「大前提」として語られている。A滑走路では、すぐにでも1時間の深夜延長と夜10時台の飛行無制約化がもくろまれている。こんなものは白紙撤回以外にない!

相川町長の妨害打ち破りデモを

 前号で報じたように、この先兵となっているのが芝山町長・相川勝重だ。相川は反対同盟の3・4闘争に対するあからさまな妨害という暴挙に出ている。
 しかし、住民の怒りを抑えることなどできない。横芝光町に続き芝山町でも、住民の怒りを体現する看板が相次いで立った。
 3・4芝山現地闘争は、こうした情勢にくさびを打つ闘いとなった。新たな住民決起との連帯を深め広げよう。機能強化案粉砕は改憲阻止、安倍打倒の闘いそのものだ。「絶対反対」「白紙撤回」で闘う労働者・農民の固い団結を基礎に地域の大反乱を巻き起こそう。相川の妨害を許さず、4者協議会を粉砕する芝山町縦断デモに立ち上がろう。
 3・8請求異議裁判闘争はさらに重大な情勢のもとで闘われる。
 昨年11月、千葉地裁民事第5部の高瀬順久裁判長は突如「次回、市東さんと萩原富夫さん2人の証人調べをやりたい」と弁論打ち切りの意志をあらわにした。弁護団・傍聴者一体で弾劾し反撃して押し返したが、強制執行の不当性を明らかにするために証人調べは不可欠だ。

千葉地裁包囲し早期結審阻止!

 支援連絡会議は2月14日、朝から千葉地裁前で宣伝カーによる情宣とビラまきを行い、高瀬裁判長の弁論打ち切り策動を弾劾した。
 そして、2月19日の耕作権裁判後、何としても証人調べを十全に行わせるために、弁護団は高瀬裁判長との折衝を行った。
 だが、この場で高瀬裁判長の反動的意図が明らかになった。採用する証人を3人までは認める意向を示しながら、口頭弁論は3月8日で打ち切り、5月に3人の証言をいっぺんに行うという形ばかりの証人調べを行って、裁判を終結させようとしているのだ。とんでもない早期結審策動だ。
 3月8日の裁判は証人調べをめぐる正念場の闘いであり、裁判終結=強制執行策動を打ち砕く最大の決戦だ。強制執行阻止の署名運動をさらに広げ、3月8日のデモ・傍聴闘争に集まろう。
 市東さんは、全国農民会議総会でのあいさつで「国家権力と真っ向から勝負する18年にしたい」と語った。この決意に応えよう。決戦本部に集まり、強制執行阻止の陣形をさらに拡大しよう。

このエントリーをはてなブックマークに追加