全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 不当弾圧許さない 斎藤さん取り戻そう 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

週刊『三里塚』02頁(1016号02面03)(2019/05/27)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 不当弾圧許さない
 斎藤さん取り戻そう
 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

(写真 斎藤さん釈放を訴える加藤一樹全学連書記長【5月17日 京都地裁前】)

 現地では、カラッと晴れてさわやかな陽気が続いています。日差しは強いですが、夕方には涼しい風が吹き抜ける気持ちのいい、人間にとっては梅雨前の過ごしやすい季節ですが、市東さんや現闘の仲間に言わせると「地温も水分も足りない」のだそう。確かに畑をトラクターで耕しても、あっという間に土が乾燥していきますし、スナップエンドウやズッキーニなどの野菜ももうひと伸び欲しいところ。端境期が終わり、春野菜で産直ケースがいっぱいの5月から、色とりどりの夏野菜で賑やかな夏へとうまくバトンが渡せると良いのですが。
 5月7日、京都府警は「建造物侵入」容疑で全学連の前委員長である斎藤郁真さんを逮捕、京都地検は5月17日に同容疑で起訴しました。昨年7月12日に京都大学構内でビラをまいたことを犯罪と仕立てあげて不当に逮捕するという許しがたい攻撃です。これは昨年秋の髙田暁典さん、阿津良典さん、吉田耕さんの逮捕・起訴と同様、京大当局による学生運動つぶしの政治弾圧です。
 この攻撃は第一に、京大学生運動に打撃を与え、全国への波及を阻止するために行われたものです。京大当局は山極寿一総長体制の下、立て看板などの学生の言論活動への弾圧、自治寮の破壊攻撃に本格的に手をつけてきました。そして昨年5月にはキャンパス内や周辺の看板規制を実施、吉田寮に対しては今年4月に明け渡し請求訴訟を提訴しました。
 しかし、立て看板規制から1年、京大当局の職員を使った暴力的な立て看板の撤去や学生への逮捕・処分などの攻撃に対し、京大生は市民とも連携して不屈に闘い続けています。この闘いはメディアなどを通じて全国に伝わり、自らの大学で自由を求めて立ち上がる学生を生み出し始めています。京大学生運動がより力強く前進し、全国の大学に波及して学生運動が復権することを京大当局、そして安倍政権は心底恐れています。
 第二に、杉並区議会議員選挙での洞口朋子さんの当選に打撃を受けた安倍政権の巻き返しをかけた攻撃です。洞口さんは、都政を革新する会の50年以上にわたる闘いを引き継ぐ青年のリーダーとして、労働者、とりわけ若者と女性の支持を得て大勝利をかちとりました。昨年9月の革共同政治集会で今年7月の参議院議員選挙への立候補を表明していた斎藤さんが、この勝利に続くことがどれだけの青年・学生の決起を生み出すのか。国家権力はこの事態を直視できず、10カ月も前の「建造物侵入」をでっち上げて斎藤さんを逮捕・起訴して獄中に閉じ込め、身体の自由を奪うことで阻止しようと企てたのです。
 今、過去の闘いの歴史を引き継いだ青年の決起が求められていると切に感じます。5月18〜19日に東京大学・本郷キャンパスで開催された五月祭で、僕が「星野文昭 絵画展」のお手伝いをした際にも、訪れた年配の方から、「こんな生まれる前の闘いを考え、行動している若い人がいてうれしい」と声をかけられました。また、渋谷暴動闘争のことは知らなかったが、星野さんが三里塚闘争を闘っていたということを知り共感を持ってくれる方もいました。星野さんの闘いも、市東さんの闘いも、僕たちの闘いの中に確かに息づいています。星野さんを今すぐ奪還しよう。斎藤さんを一日も早く取り戻そう! 6・9国鉄集会、6・30樫の木まつりに立ち上がろう!
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