9・24請求異議控訴審へ 「農地奪うな」要望書集中を

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週刊『三里塚』02頁(1018号01面03)(2019/06/24)


9・24請求異議控訴審へ
 「農地奪うな」要望書集中を


 反対同盟の呼びかける6・30天神峰・樫の木まつりに大結集しよう。
 現在、成田空港のB滑走路に並行する誘導路の一部は滑走路側に食い込む形で「へ」の字に曲がっている。滑走路東側に滑走路に突き刺さるようなかたちで開拓組合道路が伸び、西側には南台農地(今回のデモの出発点)があるためだ。
 53年経ってもなお成田空港は完成していない。国家権力の総力を挙げた札束による買収、機動隊の暴力と対決し、膨大な労働者・農民・学生が圧政と実力で闘い国策を阻んできた「反戦・反権力の砦」が三里塚闘争だ。
 三里塚農民は、血のにじむような努力で開墾し造り上げた農地を問答無用で奪おうとする国家権力とは非和解だと実感。もはや国家に救済を嘆願するのではなく、自らが先頭に立って農地を死守し実力で闘うという「一切の話し合い拒否・農地死守・実力闘争」の思想と原則を確立し実践した。その体を張った闘いは全国の闘う労働者・農民・学生の共感の渦を巻き起こした。自らの土地を守るだけでなく、国策に黙って従えという国家・資本を打倒し、資本主義社会を根本から変革するために三里塚農民は闘い続けてきた。
 その闘いの根底には、天皇制国家による帝国主義戦争に動員され、命と生活を踏みにじられたことへの怒りと、アジア侵略への痛苦の反省があった。成田が新国際空港の候補地になった背景は、ベトナム戦争のための米軍のチャーター機で羽田が手狭となったことだ。二度と戦争のための農地取り上げは許さない。その固い決意から反対同盟は「軍事空港絶対反対」をスローガンに掲げ続けている。
 これらの闘いの一切を継承し、現在の反対同盟は存在している。「闘魂ますます盛んなり」「強制収用来るなら来い」と仁王立ちして闘い、土地強奪のための最終手段・土地収用法の適用を破綻に追い込んだ父・東市さんの闘魂を受け継ぎ、天神峰に帰ってきたのが息子の孝雄さんだ。
 NAAは現在、土地収用法にかわり農地法を使って市東さんの農地を奪おうとしている。農地法は戦後憲法と一体で、耕作者の権利保護を目的に作られた。なぜ農地法で農地が取れるのか。誰もが驚き怒った。最末期資本主義の絶望的延命形態である新自由主義は、農民の耕す権利よりも企業の儲ける権利を優先する。市東さんの農地を守る闘いにすべての農民の未来がかかっている。勝利の道は社会の2大生産を担う農民と労働者の固い団結で資本主義を打ち倒す中にある。農地を耕し命を育む反対同盟農民と、鉄路で働き労働者と乗客の命を守る動労千葉の不抜の労農連帯を、強化・拡大して闘おう。
 空港施設に包囲され一見、陸の孤島のような天神峰・東峰地区であっても、市東さん、萩原さんはじめ反対同盟は国策を阻み、資本に打撃を強制し続けている勝利感をもって、日々の営農に励んでいる。同じく国策と闘う沖縄や福島の人々の闘いのためにも、ここで勝利すると決意を固めている。「1本百円の大根をつくる」生き方を貫く市東さんと連帯しよう。
 要望書と400万円カンパを集め、9・24請求異議裁判控訴審・第1回へ攻め上ろう!

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400万円カンパ集めよう
〈郵便振替〉
00130―0―562987 三里塚芝山連合空港反対同盟
〈銀行口座〉
みずほ銀行成田支店 普通預金 2074135 イトウノブハル

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